JPH10221551A - 波長ルータ - Google Patents

波長ルータ

Info

Publication number
JPH10221551A
JPH10221551A JP2417497A JP2417497A JPH10221551A JP H10221551 A JPH10221551 A JP H10221551A JP 2417497 A JP2417497 A JP 2417497A JP 2417497 A JP2417497 A JP 2417497A JP H10221551 A JPH10221551 A JP H10221551A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
light
optical element
optical
stage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2417497A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideaki Okayama
秀彰 岡山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Electric Industry Co Ltd filed Critical Oki Electric Industry Co Ltd
Priority to JP2417497A priority Critical patent/JPH10221551A/ja
Publication of JPH10221551A publication Critical patent/JPH10221551A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 N×N規模の波長ルータであって、用いる光
素子数が従来に比べ少ない波長ルータを提供する。Nは
m (mは2以上の正の整数。)である。 【解決手段】 入力ポートおよび出力ポートを2つずつ
有する光素子をN/2 個ずつしかもlog2N で与えられる段
数具える。各光素子11、13、15、17 を、第1の入力ポート
から光が入力された場合は所定の波長光を第1の出力ポ
ートに出力しそれ以外を第2の出力ポートに出力し、ま
た、第2の入力ポートから光が入力された場合は前記所
定の波長光を前記第2の出力ポートに出力しそれ以外を
前記第1の出力ポートに出力する素子とする。第1段目
の各光素子の入力ポートを波長ルータの入力ポートと
し、第log2N 段目の各光素子の出力ポートを波長ルータ
の出力ポートとする。n段目の各光素子の出力ポートと
n+1段目の各光素子の入力ポートとを、バンヤン網に
より接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、波長多重された
光信号に含まれる各波長光ごとの経路を設定する波長ル
ータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】波長ルータの従来例として、例えば文献
I(OECC(First Optoelectronics and Communicat
ions Conference )`96,予稿集第434〜435
頁)に開示されたものがある。
【0003】この従来の波長ルータは、入力光に含まれ
る複数の波長光を2組に振り分けて2つの出力ポートに
別々に出力する1×2素子を、入力段にN行具える。さ
らに2×1の構成の合波素子を、出力段にN行具える。
さらに、入力光に含まれる複数の波長光を2組に振り分
けて2つの出力ポートに別々に出力する2×2素子を、
前記入力段および出力段の間に、N行かつ(log2
+1)で与えられる段数具える(文献IのFig.8参
照)。これによりN×N規模の波長ルータが構成されて
いる。
【0004】ここで、一定の波長間隔で光を振り分ける
上記の1×2素子および2×2素子それぞれは、波長の
第1の組をスルー状態で出力し、波長の第2の組をクロ
ス状態で出力するというマッハツェンダ干渉器で構成さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、文献I
に開示の従来の波長ルータの場合、N×N規模の波長ル
ータを構成するためには、N×(log2 N+1)個の
素子が必要になる。
【0006】N×N規模の波長ルータであって、それを
構成するための光素子の数が従来に比べて少ない波長ル
ータが望まれる。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこでこの発明によれ
ば、波長多重された光信号の波長ごとの経路を設定する
N×N規模の波長ルータにおいて(ただし、Nは2m
(mは2以上の正の整数。)で規定される数)、2つの
入力ポートおよび2つの出力ポートを有し、第1の入力
ポートから光が入力された場合は該光に含まれる所定の
波長光を第1の出力ポートに出力しそれ以外の波長光を
第2の出力ポートに出力し、また、第2の入力ポートか
ら光が入力された場合は該光に含まれる前記所定の波長
光を前記第2の出力ポートに出力しそれ以外の波長光を
前記第1の出力ポートに出力するという相補的動作をす
る光素子を、N/2個ずつ、しかも、log2 Nで与え
られる段数具える構成とする。
【0008】しかも、 第1段目のN/2個の各光素子
それぞれの入力ポートを当該波長ルータのN個の入力ポ
ートとし、第log2 N段目のN/2個の各光素子それ
ぞれの出力ポートを当該波長ルータのN個の出力ポート
とする。
【0009】しかも、n段目のN/2個の光素子のN個
の出力ポートとn+1段目のN/2個の光素子のN個の
入力ポートとを、下記のおよびの条件を満たすこと
を前提に、重複なく接続する。
【0010】:n段目の各光素子ごとの第1および第
2の出力ポート双方を、n+1段目の同じ光素子には接
続しない(ただし、nは1〜log2 Nである。)。す
なわち、n段目の1つの光素子の第1および第2の出力
ポートが、n+1段目の1つの光素子の第1および第2
の入力ポートに接続されるような接続関係は除外する
(詳細は図1を参照して後述する。)。
【0011】:n=2以降については、上記の条件
に加え、n段目の光素子(着目した光素子とう。)から
これに接続されているn−1段目の光素子および該n−
1段目の光素子の他方の出力ポートを介して接続されて
いるn段目の他の光素子まで辿ってみて、該n段目の他
の素子が接続を予定しているn+1段目の光素子には、
該着目した光素子は接続しない(詳細は図9を参照して
後述する。)。
【0012】この発明の波長ルータでは、各光素子が上
述したような相補的動作をする。そのため、各光素子で
は、光が第1および第2のどちらの入力ポートから入力
されるかによって、所定の波長光の振り分け先が異なっ
てくる。したがって、1つの光素子は2倍の経路選択能
力を持つようになるといえる。さらに、この発明の波長
ルータでは、n段目の各光素子とn+1段目の各光素子
とを上記のごとく所定の関係で接続している。
【0013】これらのことから、該波長ルータに入力さ
れた波長多重光は、各段の光素子を経由するごとに波長
を選別基準として振り分けられる。そして、この波長ル
ータの各出力ポートそれぞれからは、波長多重光のうち
の1つの波長光が重複することなく出力される。
【0014】したがって、N×N規模の波長ルータを、
N/2×log2 N個の光素子で実現することができ
る。文献Iに開示された従来の波長ルータの場合は、N
×(log2 N+1)個の素子が必要であったことを考
えると、この発明によれば、文献Iに比べて半分以下の
素子数で同じ規模の波長ルータを実現できることが分か
る。
【0015】なお、各光素子ごとで波長光を振り分ける
際の基準となる波長をどのように設定するかであるが、
これは、波長ルータの各入力ポートに入力される波長多
重光が該波長ルータのN個の出力に波長別に重複なくル
ーティングされるならば、どのような設定でも良い。そ
のような設定は種々あると考えられるからである。
【0016】ただし、この出願に係る発明者は、各光素
子が以下のように波長光を振り分けるように各光素子を
構成すると、少なくとも本発明の効果が得られることを
確認している。なお、波長λ1 〜λN の各光が多重され
ている光信号を扱う例を考える。
【0017】波長ルータの入力ポートまたは出力ポート
から見て、:第1段目の各光素子は、光が該光素子の
第1の入力ポートから入力された時は、λ1 〜λN のう
ちの1つおきの波長光、例えばλ1 、λ3 、λ5 、・・
・を該光素子の第1の出力ポートから出力し、残りの波
長光を該光素子の第2の出力ポートから出力し、一方、
光が該光素子の第2の入力ポートから入力された時は、
上記1つおきの波長光を該光素子の第2の出力ポートか
ら出力し、残りの波長光を該光素子の第1の出力ポート
から出力するように、構成する。:さらに第2段目の
各光素子は、光が該光素子の第1の入力ポートから入力
された時は、λ1 〜λN のうちの2つおきの波長光、例
えばλ1 、λ2 、λ5 、λ6 、λ9 、λ10、 ・・・を
該光素子の第1の出力ポートから出力し、残りの波長光
を該光素子の第2の出力ポートから出力し、一方、光が
該光素子の第2の入力ポートから入力された時は、上記
2つおきの波長光を該光素子の第2の出力ポートから出
力し、残りの波長光を該光素子の第1の出力ポートから
出力するように、構成する。:さらに第3段目の各光
素子は、光が該光素子の第1の入力ポートから入力され
た時は、λ1 〜λNのうちの4つおきの波長光、例えば
λ1 、λ2 、λ3 、λ4 、λ9 、λ10、λ11、λ12、
・・・を該光素子の第1の出力ポートから出力し、残り
の波長光を該光素子の第2の出力ポートから出力し、一
方、光が該光素子の第2の入力ポートから入力された時
は、上記4つおきの波長光を該光素子の第2の出力ポー
トから出力し、残りの波長光を該光素子の第1の出力ポ
ートから出力するように、構成する。
【0018】換言すれば、波長ルータの入力ポートまた
は出力ポートから見て、n段目の各光素子は、光が該光
素子の第1の入力ポートから入力された時は、波長多重
された各波長光のうちの2n-1 (nは1〜log2 N)
おきの波長光を該光素子の第1の出力ポートから出力
し、残りの波長光を第2の出力ポートから出力し、一
方、光が該光素子の第2の入力ポートから入力された時
は、上記の2n-1 おきの波長光を該光素子の第2の出力
ポートから出力し、残りの波長光を第1の出力ポートか
ら出力するように相補的動作をする光素子とすると、少
なくとも本発明の効果が得られる。
【0019】また、n段目の各光素子とn+1段目の各
光素子との接続を、バンヤン網または請求項3でいう順
環的な接続方法により行なうと、この発明でいう接続関
係を容易に実現することができる。
【0020】また、この発明の実施に当たり、各光素子
それぞれを、前記所定の波長光を反射するファイバグレ
ーティングを有した光ファイバを含む構成とするのが好
適である。
【0021】なお、ファイバグレーティングを有した光
ファイバとは、光ファイバの軸に沿ってコア内に所定の
波長光を反射する周期的屈折率分布を有した光ファイバ
である。
【0022】ファイバグレーティングを有した光ファイ
バを用いる場合、:所定の波長光を特性良く反射しそ
れ以外の波長光を通過させるという利点、:誘電体多
層膜を用いたフィルタ等に比べ構造が簡単であるという
利点、:特に波長ルータを光ファイバを主体として構
築する場合は、光素子と接続経路との接続が容易という
利点等がそれぞれ得られる。
【0023】さらにこの発明の実施に当たり、第1〜第
3の端子を有し、かつ、第1、第2および第3の端子の
順で循環関係を示し、しかも、前記第2の端子を介し前
記光ファイバの一方端に接続されている第1のサーキュ
レータと、第1〜第3の端子を有し、かつ、第1、第2
および第3の端子の順で循環関係を示し、しかも、前記
第2の端子を介し前記光ファイバの他方端に接続されて
いる第2のサーキュレータとをさらに具える構成とする
のが好適である。
【0024】この好適例の場合、第1および第2のサー
キュレータそれぞれの第1の端子を本発明の光素子の第
1および第2の入力ポートとして使用出来、第1および
第2のサーキュレータそれぞれの第3の端子を本発明の
光素子の第1および第2の出力ポートとして使用出来
る。しかも、各サーキュレータは、第1、第2および第
3の端子の順で循環関係を示す。すると、第1および第
2のサーキュレータのうちの一方のサーキュレータの第
1の端子から入力した光のうちの、ファイバグレーティ
ングで反射された波長光は、該一方のサーキュレタに戻
った後、その第3の端子から出力される。また、ファイ
バグレーティングで反射されずそこを通過した波長光は
他方のサーキュレータの第3の端子から出力される。し
たがって、光信号の入出力の交通整理が容易に行なえ
る。
【0025】また、第1および第2のサーキュレータの
代わりに第1および第2のカプラを用いても良い。この
場合も光信号の入出力の交通整理が容易になされる。ま
た、カプラの方がサーキュレータに比べ安価であるの
で、波長ルータの仕様に応じカプラを用いても良い。
【0026】また、各光素子それぞれを、前記所定の波
長光を反射する誘電体多層膜を用いたフィルタを含む光
素子で構成しても良い。誘電体多層膜を用いたフィルタ
は、その設計技術および製作技術が確立しているので、
波長ルータの設計および製作が容易と考えられる。
【0027】また、各光素子それぞれを、マッハツェン
ダ干渉器を含む光素子としても良い。マツハツェンダ干
渉器は、基板に作り込むことが出来る。すると、基板に
形成される拡散導波路や埋め込み導波路と、マッハツェ
ンダ干渉器とを組み合わせて本発明の波長ルータを構成
することができる。これは、基板に波長ルータを形成す
る場合に有利といえる。たとえば基板に光集積回路を作
製し、かつ、これに波長ルータを含ませる場合などに有
利といえる。また、マッハツェンダ干渉器は透過率の波
長依存性を制御する際の設計が容易等の利点を有するの
で、波長ルータの設計が容易という利点も得られる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態について説明する。しかしながら説明に用い
る各図は、この発明を理解することができる程度に概略
的に示してあるにすぎない。また、各図において同様な
構成成分については同一の番号を付して示し、その重複
する説明を省略することもある。
【0029】1.第1の実施の形態 図1は、第1の実施の形態の波長ルータ10として、4
×4規模の波長ルータ10を示した図である。
【0030】この第1の実施の形態の波長ルータ10
は、第1段目の光素子として、N/2個すなわち2個の
光素子11,13を具える。さらに第2段目の光素子と
して、N/2個すなわち2個の光素子15,17を具え
る。
【0031】光素子11は、第1および第2の入力ポー
ト11a,11bと、第1および第2の出力ポート11
c,11dとを有する。
【0032】光素子13は、第1および第2の入力ポー
ト13a,13bと、第1および第2の出力ポート13
c,13dとを有する。
【0033】光素子15は、第1および第2の入力ポー
ト15a,15bと、第1および第2の出力ポート15
c,15dとを有する。
【0034】光素子17は、第1および第2の入力ポー
ト17a,17bと、第1および第2の出力ポート17
c,17dとを有する。
【0035】しかも、各光素子11〜17それぞれは、
第1の入力ポートから光が入力された場合は該光に含ま
れる所定の波長光を第1の出力ポートに出力しそれ以外
の波長光を第2の出力ポートに出力し、また、第2の入
力ポートから光が入力された場合は該光に含まれる前記
所定の波長光を前記第2の出力ポートに出力しそれ以外
の波長光を前記第1の出力ポートに出力するという相補
的動作をする光素子としてある(詳細は後述する。)。
【0036】光素子11、13の入力ポート11a,1
1b,13a,13bそれぞれを、この波長ルータ10
の入力ポートとする。また、光素子15、17の出力ポ
ート15c,15d,17c,17dそれぞれを、この
波長ルータ10の出力ポートとする。
【0037】また、この波長ルータ10では、1段目の
光素子11、13の合計4個の出力ポート11c,11
d,13c,13dと、2段目の光素子15、17の合
計4個の入力ポート15a,15b,17a,17bと
を、重複なく接続してある。
【0038】ただし、この接続に当たっては、1段目の
各光素子ごとの第1および第2の出力ポート双方を、2
段目の同じ光素子には接続しないようにする。具体的に
説明すれば、第1段目の例えば光素子11の第1および
第2の出力ポート11c,11d双方が、第2段目の例
えば光素子15の入力ポート15a,15bに接続され
ることがないようにする。
【0039】このような接続条件を満たすために、この
第1の実施の形態では、第1段目の光素子11、13と
第2段目の光素子15、17との接続形式をバンヤン網
19としてある。
【0040】次に、各光素子11、13、15、17ご
とで波長光を振り分ける際の基準となる波長をどのよう
に設定するかという点および、各素子の具体的な構成例
について順に説明する。
【0041】先ず、前者の点を、この実施の形態では次
のようにする。ただし、波長ルータ10では、λ1 、λ
2 、λ3 およびλ4 の各波長光が多重された光信号を扱
う例を考える。
【0042】第1段目の光素子11(13)は、第1の
入力ポート11a(13a)から光が入力されると、波
長λ1 〜λ4 の中の1つおきの波長光を第1の出力ポー
ト11c(13c)から出力し、残りの波長光を第2の
出力ポート11d(13d)から出力し、また、第2の
入力ポート11b(13b)から光が入力されると上記
の1つおきの波長光を第2の出力ポート11d(13
d)から出力し、残りの波長光を第1の出力ポート11
c(13c)から出力するように動作する光素子として
ある(具体的な構成は後述する。)。
【0043】さらに、第2段目の光素子15(17)
は、第1の入力ポート15a(17a)から光が入力さ
れると波長λ1 〜λ4 の中の2つおきの波長光を第1の
出力ポート15c(17c)から出力し、残りの波長光
を第2の出力ポート15d(17d)から出力し、ま
た、第2の入力ポート15b(17b)から光が入力さ
れると上記2つおきの波長光を第2の出力ポート15d
(17d)から出力し、残りの波長光を第1の出力ポー
ト15c(17c)から出力するように動作する光素子
としてある(具体的な構成は後述する。)。
【0044】ここで、1つおきとは、λ1 を基準とする
場合なら、λ1 、λ3 、λ5 、λ7、・・・という意味
である。また、2つおきとは、λ1 を基準とする場合な
ら、「λ1 、λ2 」、「λ5 、λ6 」、「λ9 、λ1
0」、・・・という意味である。
【0045】ただし、この波長ルータ10場合は、波長
がλ4 までであるので、第1段目の光素子11、13そ
れぞれは、波長λ1 〜λ4 の中の例えばλ1 、λ3 とい
う1つおきの波長光を一方の出力ポートから出力し、残
りの波長光λ2 、λ4 を他方の出力ポートから出力する
ことになる。さらに、第2段目の光素子15、17それ
ぞれは、波長λ1 〜λ4 の中の例えばλ1 、λ2 という
波長光を一方の出力ポートから出力し、残りの波長光λ
3 、λ4 を他方の出力ポートから出力することになる。
【0046】次に、この第1の実施の形態の波長ルータ
10に備わるの各光素子11〜17の具体的な構成例に
ついていくつか説明する。
【0047】図2は、ファイバグレーティングを有した
光ファイバと、サーキュレータとを用いて光素子11〜
17それぞれを構成する例を、光素子11を例にとって
示した図である。
【0048】この図2に示した光素子11は、波長λ1
の光を反射するファイバグレーテイング11x1 および
波長λ3 の光を反射するファイバグレーテイング11x
2 を有する光ファイバ11xと、該光ファイバ11xの
一方端に接続された第1のサーキュレータ11yと、該
光ファイバ11xの他方端に接続された第2のサーキュ
レータ11zとを含む。以下詳細に説明する。
【0049】ファイバーグレーテイング11x1 、11
2 それぞれは、光ファイバ11xの軸に沿ってコア内
に波長λ1 の光を反射する周期的屈折率分布および波長
λ3の光を反射する周期的屈折率分布をそれぞれ持たせ
たることで構成する。
【0050】第1のサーキュレータは11yは、第1〜
第3の端子a〜cを有し、かつ、第1、第2および第3
の端子の順で循環関係を示す光部品である。この第1の
サーキュレータ11yを、その第2の端子bを介し前記
光ファイバ11xの一方端と接続してある。また、この
第1のサーキュレータ11yの第1の端子aを、入力ポ
ート11aと接続し、第1のサーキュレータ11yの第
3の端子cを出力ポート11cと接続する。
【0051】第2のサーキュレータは11zも、第1〜
第3の端子a〜cを有し、かつ、第1、第2および第3
の端子の順で循環関係を示す光部品である。この第2の
サーキュレータ11zを、その第2の端子bを介し前記
光ファイバ11xの他方端と接続してある。また、この
第2のサーキュレータ11zの第1の端子aを、入力ポ
ート11bと接続し、第2のサーキュレータ11zの第
3の端子cを出力ポート11dと接続する。
【0052】この図2を用いて説明した光素子11で
は、波長λ1 、λ2 、λ3 およびλ4を含む光を、例え
ば入力ポート11aに入力すると(図2中の実線で示し
た矢印の経路)、波長λ1 、λ3 の各光は、ファイバグ
レーティング11x1 または11x2 により反射されて
第1のサーキュレ−タ11yに戻った後に、出力ポート
11cから後段に出力される。一方、波長λ2 、λ4 の
各光は、ファイバグレーティング11x1 および11x
2 をそのまま通過して第2のサーキュレ−タ11zに至
った後に、出力ポート11dから後段に出力される。
【0053】また、この図2を用いて説明した光素子1
1では、波長λ1 、λ2 、λ3 およびλ4 を含む光を、
入力ポート11bに入力すると(図2中の破線で示した
矢印の経路)、波長λ1 、λ3 の各光は、ファイバグレ
ーティング11x1 または11x2 により反射されて第
2のサーキュレ−タ11zに戻った後に、出力ポート1
1dから後段に出力される。一方、波長λ2 、λ4 の各
光は、ファイバグレーティング11x1 および11x2
をそのまま通過して第1のサーキュレ−タ11yに至っ
た後に、出力ポート11cから後段に出力される。
【0054】このように図2を用いて説明した光素子で
は、入力ポート11a,13cのいずれに光を入れるか
によって、逆の波長ルーティング(相補的動作)が行な
われる。
【0055】なお、光素子13は図2を用いて説明した
と同様な構成とすれば良い。また、光素子15、17そ
れぞれについては、図2を用いて説明した光素子の構成
において、ファイバグレーティング11x1 は波長λ2
の光を反射し、ファイバグレーティング11x21は波長
λ4 の光を反射するように、各ファイバグレーティング
を変更すれば良い。
【0056】また、図3(A)、(B)は、ファイバグ
レーティングを有した光ファイバと、カプラとを用いて
光素子11〜17それぞれを構成する例を、光素子11
を例にとって示した図である。
【0057】先ず図3(A)は、上述した第1のサーキ
ュレータおよび第2のサーキュレータの代わりに、第1
のカプラー11e1 および第2のカプラ11e2 をそれ
ぞれ用いた例である。これらのカプラー11e1 、11
2 は、例えば3dBカプラ等と称される公知のもので
良い。
【0058】また図3(B)は、ファイバグレーティン
グを有する光ファイバ11xを、第1および第2のカプ
ラ11e1 ,11e2 間にさらに1本追加した構成とし
た例である。この図3(B)のものは、図3(A)のも
のより光の損失を少なくできる構造である。
【0059】なお、これらカプラーを用いた光素子の場
合も、波長の振り分けられ方は、図2の光素子と同様で
ある。
【0060】また、図4は、誘電体多層膜を用いて光素
子11〜17それぞれを構成する例を、光素子11を例
にとって示した図である。
【0061】この図3に示した光素子11は、誘電体多
層膜を用いて構成され、波長λ1 の光および波長λ3 の
光を反射しかつその他の波長光(ここではλ2 、λ4 の
各光)を透過するフィルタ11fを含む。このフィルタ
11fは、波長λ1 の光を反射する誘電体膜と波長λ3
の光を反射する誘電体膜とを重ねることにより構成する
ことができる。
【0062】また、この図3に示した光素子では、第1
の入力ポート11aから入射されフィルタ11fで反射
された波長λ1 および波長λ3 の光と、第2の入力ポー
ト11bから入射されフィルタ11fを透過した光とを
拾える位置に第1の出力ポート11cを配置する。第2
の入力ポート11bから入射されフィルタ11fで反射
された波長λ1 および波長λ3 の光と、第1の入力ポー
ト11aから入射されフィルタ11fを透過した光とを
拾える位置に第2の出力ポート11cを配置する。
【0063】なお図3に示した例では、入力ポート11
a,11bと出力ポート11c,11dそれぞれの、フ
ィルタ11f側に、光コリメータ11gをそれぞれ設け
ている。ビームが広がるのを防止して光の損失を低減す
るためである。
【0064】この図4を用いて説明した光素子の場合
も、図2を用いて説明した光素子と同様の動作が得られ
る。
【0065】また、図5は、マッハツェンダ干渉器11
mを用いて光素子11〜17それぞれを構成する例を、
光素子11を例にとって示した図である。
【0066】マッハツェンダ干渉器11mは、光路長の
異なる第1の導波路11m1 および第2の導波路11m
2 と、これら導波路11m1 および11m2 それぞれの
一方端を近接させたて構成した第1のカプラ11m3
と、これら導波路11m1 および11m2 それぞれの他
方を近接させて構成した第2のカプラ11m4 とで構成
する。第1および第2の導波路11m1 ,11m2 それ
ぞれの、第1のカプラ11m3 側の端部を入力ポート1
1a,11bとする。第1および第2の導波路11m
1 ,11m2 それぞれの、第2のカプラ11m4 側の端
部を出力ポート11c,11dとする。
【0067】このマッハツェンダ干渉器11mでは、第
1および第2の出力ポート11c,11dに振り分ける
波長の設定は、第1および第2の導波路11m1 、11
2の長さを制御することにより行なうことができる。
このマッハツェンダ干渉器11mの設計についての詳細
は、例えば、文献(J.Lightwave Thechnology,Vol.13,7
3,(1995))に記載されているので、ここでは省略する。
【0068】この第1の実施の形態の波長ルータ10で
は、各光素子ごとで、既に説明した原理に従い光の振り
分けがされてゆき、波長ごとのルーティングが行なわれ
る。その様子を図6〜図8に示した。
【0069】ここで、図6は、波長ルータ10の第1段
目の光素子11、13での波長ルーティング例を示して
いる。詳細には、波長λ1 〜λ4 の波長多重光を、各入
力ポート11a,11b,13a,13bに個別に入力
したときの、第1段目の光素子11,13の各出力ポー
ト11c,11d,13c,13dに出力される波長光
を示した図である。
【0070】また、図7は、波長ルータ10の第2段目
の光素子15、17での波長ルーティング例を示してい
る。詳細には、第1段目の光素子11、13において図
6に示したように波長ルーテングされた光が、第2段目
の光素子15、17でどのように波長ルーティングされ
るかを示した図である。ただし、図6中の11a→15
a等は、第2段目の光素子15または17に至るまでの
光の経路を示している。すなわち、11a→15aの例
であれば、入力ポート11aから波長多重光λ1 〜λ4
が入力されその一部の光である波長λ1 、λ3 の各光が
光素子15の入力ポート15aまで至っているという意
味である。
【0071】また、図8は、波長ルータ10での総合的
な波長ルーティング結果を示している。
【0072】図8から、波長ルータ10の各入力ポート
11a,11b,13a,13bそれぞれに波長多重光
λ1 〜λ4 を入力すると、波長ルータ10の各出力ポー
ト11c,11d,13c,13dには、λ1 〜λ4 の
うちの別々の1つの波長光が出力されることが分かる。
【0073】したがって、この発明によれば、N×N規
模の波長ルータが、N/2×log2 N個の光素子によ
って実現できることが理解できる。
【0074】2.第2の実施の形態 次に、第1の実施の形態と同様な考えを8×8規模の波
長ルータに適用した例(第2の実施の形態の波長ルー
タ)について説明する。図9はその説明に供する図であ
る。
【0075】この8×8規模の波長ルータ20は、第1
段目の光素子として、N/2個、すなわちN=8である
ので、4個の光素子21、23、25、27を具える。
さらに第2段目の光素子として、N/2個すなわち4個
の光素子31、33、35、37を具える。さらに、第
3段目の光素子として、N/2個すなわち4個の光素子
41、43、45、47を具える。
【0076】これら各光素子21〜47は、いずれも第
1および第2の入力ポートと第1および第2の出力ポー
トとを具える。図9では、各光素子の第1の入力ポート
は、光素子に付した番号の後にaを付加して示してあ
る。すなわち光素子21であれば21aのように示して
ある。また図9では、各光素子の第2の入力ポートは、
光素子に付した番号の後にbを付加して示してある。す
なわち、光素子21であれば21bのように示してあ
る。また図9では、各光素子の第1の出力ポートは、光
素子に付した番号の後にcを付加して示してある。すな
わち、光素子21であれば21cのように示してある。
また図9では、各光素子の第2の出力ポートは、光素子
に付した番号の後にdを付加して示してある。すなわ
ち、光素子21であれば21dのように示してある。
【0077】さらにこれら光素子21〜47は、いずれ
も、第1の実施の形態において詳細に説明したように、
相補的な動作をする光素子としてある。これについて具
体的に説明する。ただし、波長ルータ20では、λ1 〜
λ8 の8種類の波長光が多重されている光信号を扱う例
を考える。
【0078】第1段目の各光素子21、23、25、2
7それぞれは、第1の入力ポートから光が入力される
と、波長λ1 〜λ8 の中の1つおきの波長光として例え
ばλ1、λ3 、λ5 、λ7 の各光を第1の出力ポートか
ら出力し、残りの波長光を第2の出力ポートから出力
し、また、第2の入力ポートから光が入力されると上記
の1つおきの波長光を第2の出力ポートから出力し、残
りの波長光を第1の出力ポートから出力するという相補
的な動作をする。
【0079】さらに、第2段目の各光素子31、33、
35、37それぞれは、第1の入力ポートから光が入力
されると、波長λ1 〜λ8 の中の2つおきの波長光とし
て例えばλ1 、λ2 、λ5 、λ6 の各光を第1の出力ポ
ートから出力し、残りの波長光を第2の出力ポートから
出力し、また、第2の入力ポートから光が入力されると
上記の2つおきの波長光を第2の出力ポートから出力
し、残りの波長光を第1の出力ポートから出力するとい
う相補的な動作をする。
【0080】さらに、第3段目の各光素子41、43、
45、47それぞれは、第1の入力ポートから光が入力
されると、波長λ1 〜λ8 の中の4つおきの波長光とし
て例えばλ1 、λ2 、λ3 、λ4 の各光を第1の出力ポ
ートから出力し、残りの波長光を第2の出力ポートから
出力し、また、第2の入力ポートから光が入力されると
上記の2つおきの波長光を第2の出力ポートから出力
し、残りの波長光を第1の出力ポートから出力するとい
う相補的な動作をする。
【0081】これら各光素子21〜47それぞれは、例
えば図2〜図5を参照して説明した各種の構造であって
波長設定に応じた適正な変更がされた構造により実現す
ることができる。
【0082】また、第1段目の各光素子21〜27と第
2段目の各光素子31〜37との接続、さらに、第2段
目の各光素子31〜37と第3段目の各光素子41〜4
7との接続は、第1の実施の形態において説明した原則
に従い、行なう。
【0083】ただし、この場合は、2段目以降の接続を
行なう必要があるので、それについてはさらに次の条件
を満たすようにする。すなわち、n段目の光素子(着目
した光素子)からこれに接続されているn−1段目の光
素子および該n−1段目の光素子の他方の出力ポートを
介して接続されているn段目の他の光素子まで辿ってみ
て、該n段目の他の素子が接続を予定しているn+1段
目の光素子には、該着目した光素子は接続しない。これ
について具体的に説明する。
【0084】図9において第2段目の各光素子のうちの
例えば光素子33に着目する。この光素子33の第1の
出力ポート33cは、第3段目の各光素子のうちの光素
子43の第1の入力ポート43aに接続してあるとす
る。このような時、光素子33の第2の出力ポート33
dを第3段目の各光素子のうちのどの光素子に接続する
かを考える。先ず、接続の原則があるので、光素子4
3は対象外となる。次に、接続の原則に従い、光素子
33から、これに接続されている第1段目の光素子を捜
す。すると、光素子21、23の2つがこれに該当す
る。次に、これら光素子21、23に、光素子33以外
で接続されている第2段目の他の光素子を捜す。ここで
は、光素子31がこれに該当する。次に、この光素子3
1が接続しようとしている第3段目の光素子を捜す。こ
こでは、光素子41、45がそれぞれこれに該当する。
そこで、光素子33の第2の出力ポート33dは、光素
子41、45以外の光素子に接続する。ここでは、光素
子33の第2の出力ポート33dは、光素子47の第1
の入力ポート47aと接続してある。このようにして、
第2段目の各光素子と第3段目の各光素子とを接続して
ゆく。
【0085】この8×8規模の波長ルータ20の基本的
な動作は、波長ルータ10と同様である。そこで、動作
の詳細な説明は省略することとし、波長ルータ20での
波長ルーティングの様子のみ図10に示す。
【0086】図9および図10から、8×8規模の波長
ルータであっても、N/2×log2 N個の光素子によ
って実現できることが理解できる。
【0087】3.第3の実施の形態 次に、n段目の各光素子とn+1段目の各光素子との接
続の仕方を、上述の第1の実施の形態や第2の実施の形
態の場合とは違えた例について説明する。まず、4×4
規模の波長ルータの例を説明する。この説明を図11を
参照して行なう。
【0088】この第3の実施の形態の波長ルータ50
は、第1段目のN/2個の光素子として光素子11、1
3を具える。さらに、第1段目のN/2個の光素子とし
て光素子15、17を具える。
【0089】これら各光素子11〜17それぞれの基本
的な構成は、第1の実施の形態にて説明した各光素子1
1〜13と同様で良い。ただし、各光素子11〜17そ
れぞれは、各光素子において光を振り分ける際の基準と
なる波長がたとえば以下のようになるように、構成して
ある。ただし、波長ルータ50が、波長多重光として、
波長λ1 〜λ4 の光を扱う例を考える。
【0090】光素子11は、第1の入力ポート11aか
ら光が入力されると、波長λ1 〜λ4 の光のうちの、2
つおきの波長λ1 、λ2 を、第1の出力ポート11cか
ら出力し、残りの波長光を第2の出力ポート11dから
出力し、また、第2の入力ポート11bから光が入力さ
れると上記のλ1 、λ2 の各光を第2の出力ポート11
dから出力し、残りの波長光を第1の出力ポート11c
から出力するという相補的な動作をする。なお、図11
中の(λ1 、λ2 )等は、その光素子で光を振り分ける
基準の波長の意味である。以下の図13中の(λ3 、λ
4 、λ5 、λ6)等において同じ。
【0091】また、光素子13は、光を振り分ける基準
の波長がλ2 、λ3 であることを除いて、光素子11と
同様の動作をする。
【0092】また、光素子15は、光を振り分ける基準
の波長が波長λ1 〜λ4 の光のうちの、1つおきの波長
λ2 、λ4 であることを除いて光素子11と同様の動作
をする。
【0093】また、光素子17は、光を振り分ける基準
の波長がλ1 、λ3 であることを除いて、光素子15と
同様の動作をする。
【0094】すなわち、この第3の実施の形態の場合
は、波長ルータ50の入力ポート側からでなく出力ポー
ト側から見て第1段目の各光素子の、光を振り分ける基
準の波長が、波長λ1 〜λ4 の光のうちの1つおきの波
長となってる。また、波長ルータ50の出力ポート側か
ら見て第2段目の各光素子の、光を振り分ける基準の波
長が、波長λ1 〜λ4 の光のうちの2つおきの波長とな
っている。
【0095】また、第1段目の各光素子と第2段目の各
光素子との接続は、次のように行なってある。
【0096】光素子11の第1の出力ポート11cを光
素子17の第2の入力ポート17bに接続し、この光素
子17の第1の入力ポート17aを光素子13の第2の
出力ポート13dに接続し、この光素子13の第1の出
力ポート13cを光素子15の第2の入力ポート15b
に接続し、この光素子15の第1の入力ポート15aを
光素子11の第2の出力ポート11dに接続してある。
このように接続を行なうと、第1段目の各光素子と第2
段目の各光素子との接続において、第1の(第2の)出
力ポートと第1の(第2の)入力ポートとが接続される
という関係は生じない。すなわち、第1の入力ポートは
第2の出力ポートに、また、第2の入力ポートは第1の
出力ポートに接続されるという順環的(循環的)な接続
経路51を構成することが出来る。
【0097】この第3の実施の形態の波長ルータ50の
基本的な動作は、波長ルータ10と同様である。そこ
で、動作の詳細な説明は省略することとし、波長ルータ
50での波長ルーティングの様子のみ図12に示す。
【0098】図11および図12から、接続経路を変え
ても、N×N規模の波長ルータが、N/2×log2
個の光素子によって実現できることが分かる。
【0099】また、図12から、出力ポート17d、1
7c、15d、15cおよび17dという順でみたと
き、各出力ポートから出力される波長が順番に並ぶよう
になることが分かる。
【0100】4.第4の実施の形態 この第4の実施の形態の波長ルータ60は、第3の実施
の形態の波長ルータ50の考え方を、8×8規模の波長
ルータに適用した例である。
【0101】この第4の実施の形態の波長ルータ60
は、第1段目のN/2個の光素子として光素子21、2
3、25、27を具える。さらに、第2段目のN/2個
の光素子として光素子31、33、35、37を具え
る。さらに、第3段目のN/2個の光素子として光素子
41、43、45、47を具える。
【0102】これら各光素子21〜47それぞれの基本
的な構成は、第2の実施の形態にて説明した各光素子2
1〜47と同様で良い。ただし、各光素子21〜47そ
れぞれは、各光素子において光を振り分ける際の基準と
なる波長がたとえば以下のようになるように、構成して
ある。ただし、波長ルータ60が、波長多重光として、
波長λ1 〜λ8 の光を扱う例を考える。
【0103】光素子21は、第1の入力ポート21aか
ら光が入力されると、波長λ1 〜λ8 の光のうちの、4
つおきの波長λ3 、λ4 、λ5 、λ6 を、第1の出力ポ
ート21cから出力し、残りの波長光を第2の出力ポー
ト21dから出力し、また、第2の入力ポート21bか
ら光が入力されると上記の波長λ3 、λ4 、λ5 、λ6
の各光を第2の出力ポート21dから出力し、残りの波
長光を第2の出力ポート21cから出力するという相補
的な動作をする。
【0104】また、光素子23は、光を振り分ける基準
の波長がλ1 、λ2 、λ3 、λ4 であることを除いて、
光素子21と同様の動作をする。
【0105】また、光素子25は、光を振り分ける基準
の波長がλ4 、λ5 、λ6 、λ7 であることを除いて、
光素子21と同様の動作をする。
【0106】また、光素子27は、光を振り分ける基準
の波長がλ2 、λ3 、λ4 、λ5 であることを除いて、
光素子21と同様の動作をする。
【0107】光素子31は、第1の入力ポート31aか
ら光が入力されると、波長λ1 〜λ8 の光のうちの、2
つおきの波長λ1 、λ2 、λ5 、λ6 を、第1の出力ポ
ート31cから出力し、残りの波長光を第2の出力ポー
ト31dから出力し、また、第2の入力ポート31bか
ら光が入力されると上記の波長λ1 、λ2 、λ5 、λ6
の各光を第2の出力ポート31dから出力し、残りの波
長光を第1の出力ポート31cから出力するという相補
的な動作をする。
【0108】また、光素子33は、光素子31と同様の
構成としてある。
【0109】また、光素子35は、光を振り分ける基準
の波長がλ2 、λ3 、λ6 、λ7 であることを除いて、
光素子31と同様の動作をする。
【0110】また、光素子37は、光素子35と同様の
構成としてある。
【0111】光素子41は、第1の入力ポート41aか
ら光が入力されると、波長λ1 〜λ8 の光のうちの、1
つおきの波長λ2 、λ4 、λ6 、λ8 を、第1の出力ポ
ート41cから出力し、残りの波長光を第2の出力ポー
ト41dから出力し、また、第2の入力ポート41bか
ら光が入力されると上記の波長λ2 、λ4 、λ6 、λ8
の各光を第2の出力ポート41dから出力し、残りの波
長光を第1の出力ポート41cから出力するという相補
的な動作をする。
【0112】また、光素子43は、光素子41と同様の
構成としてある。
【0113】また、光素子45は、光を振り分ける基準
の波長がλ1 、λ3 、λ5 、λ7 であることを除いて、
光素子41と同様の動作をする。
【0114】また、光素子47は、光素子45と同様の
構成としてある。
【0115】すなわち、この第4の実施の形態の場合
は、波長ルータ60の出力ポート側から見て第1段目の
各光素子の、光を振り分ける基準の波長が、波長λ1 〜
λ8 の光のうちの1つおきの波長となっており、第2段
目の各光素子の、光を振り分ける基準の波長が、波長λ
1 〜λ8 の光のうちの2つおきの波長となっており、第
3段目の各光素子の、光を振り分ける基準の波長が、波
長λ1 〜λ8 の光のうちの4つおきの波長となってい
る。
【0116】また、第1段目の各光素子と第2段目の各
光素子との接続は、次のように行なってある。
【0117】光素子21、23、31および33の間
を、図11を用いて説明した順環的な接続経路51によ
り接続してある。さらに、光素子25、27、35およ
び37の間を、図11を用いて説明した順環的な接続経
路51により接続してある。さらに光素子31、37、
41および47の間を、図11を用いて説明した順環的
な接続経路51により接続してある。さらに、光素子3
3、35、45および47の間を、図11を用いて説明
した順環的な接続経路51により接続してある。
【0118】この第4の実施の形態の波長ルータ60の
基本的な動作は、波長ルータ10と同様である。そこ
で、動作の詳細な説明は省略することとし、波長ルータ
60での波長ルーティングの様子のみ図14に示す。
【0119】図13および図14から、接続経路を変え
ても、8×8規模の波長ルータが、N/2×log2
個の光素子、すなわち4×3個の光素子によって実現で
きることが分かる。
【0120】また、図14から、出力ポート47d、4
7c、45d、45c、43d、43c、41d、41
cおよび47dの順でみたとき、各出力ポートから出力
される波長が順番に並ぶようになることが分かる。
【0121】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明の波長ルータによれば、所定の相補的な動作をする
光素子を、N/2個ずつ、しかも、log2 Nで与えら
れる段数具える。しかも、 第1段目のN/2個の各光
素子それぞれの入力ポートを当該波長ルータのN個の入
力ポートとし、第log2 N段目のN/2個の各光素子
それぞれの出力ポートを当該波長ルータのN個の出力ポ
ートとする。そして、n段目のN/2個の光素子のN個
の出力ポートとn+1段目のN/2個の光素子のN個の
入力ポートとを、所定の関係で接続してある。
【0122】そのため、N×N規模の波長ルータを、N
/2×log2 Nこの光素子数で実現することができ
る。そのため、従来に比べて、半分以下の光素子数で、
N×N規模の波長ルータを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の波長ルータの全体構成を説
明する図である。
【図2】この発明の波長ルータに備わる光素子の具体的
な構成例を説明する図である。
【図3】 この発明の波長ルータに備わる光素子の他の
具体的な構成例を説明する図である。
【図4】この発明の波長ルータに備わる光素子のさらに
他の具体的な構成例を説明する図である。
【図5】この発明の波長ルータに備わる光素子のさらに
他の具体的な構成例を説明する図である。
【図6】第1の実施の形態の波長ルータ10の第1段目
の光素子でなされる波長ルーティングの様子を示した図
である。
【図7】第1の実施の形態の波長ルータ10の第2段目
の光素子でなされる波長ルーティングの様子を示した図
である。
【図8】第1の実施の形態の波長ルータ10でなされる
波長ルーティングの様子を示した図である。
【図9】第2の実施の形態の波長ルータの全体構成を説
明する図である。
【図10】第2の実施の形態の波長ルータ20でなされ
る波長ルーティングの様子を示した図である。
【図11】第3の実施の形態の波長ルータの全体構成を
説明する図である。
【図12】第3の実施の形態の波長ルータ50でなされ
る波長ルーティングの様子を示した図である。
【図13】第4の実施の形態の波長ルータの全体構成を
説明する図である。
【図14】第4の実施の形態の波長ルータ60でなされ
る波長ルーティングの様子を示した図である。
【符号の説明】
10:第1の実施の形態の波長ルータ 11,13:第1段目のN/2個の光素子 15,17:第2段目のN/2個の光素子 11a,11b,13a,13b:波長ルータの入力ポ
ート 11c,11d,13c,13d:第1段目の光素子の
出力ポート 15a,15b,17a,17b:第2段目の光素子の
入力ポート 15c,15d,17c,17d:波長ルータの出力ポ
ート 19:接続経路 11x:光ファイバ 11x1 ,11x2 :ファイバーグレーティング 11y:第 1のサーキュレータ 11z:第2のサーキュレータ a:サーキュレータの第1の端子 b:サーキュレータの第2の端子 c:サーキュレータの第3の端子 11e1 :第1のカプラ 11e2 :第2のカプラ 11f:誘電体多層膜を用いたフィルタ 11g:光コリメータ 11m:マッハツェンダ干渉器 11m1 :第1の導波路 11m2 :第2の導波路 11m3 :第1のカプラ 11m4 :第2のカプラ 20:第2の実施の形態の波長ルータ 50:第3の実施の形態の波長ルータ 51:順環的な接続経路 60:第4の実施の形態の波長ルータ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 波長多重された光信号の波長ごとの経路
    を設定するN×N規模の波長ルータにおいて(ただし、
    Nは2m (mは2以上の正の整数。)で規定される
    数)、 2つの入力ポートおよび2つの出力ポートを有し、第1
    の入力ポートから光が入力された場合は該光に含まれる
    所定の波長光を第1の出力ポートに出力しそれ以外の波
    長光を第2の出力ポートに出力し、また、第2の入力ポ
    ートから光が入力された場合は該光に含まれる前記所定
    の波長光を前記第2の出力ポートに出力しそれ以外の波
    長光を前記第1の出力ポートに出力するという相補的動
    作をする光素子を、N/2個ずつ、しかも、log2
    で与えられる段数具え、 第1段目のN/2個の各光素子それぞれの入力ポートを
    当該波長ルータのN個の入力ポートとし、第log2
    段目のN/2個の各光素子それぞれの出力ポートを当該
    波長ルータのN個の出力ポートとし、 n段目のN/2個の光素子のN個の出力ポートとn+1
    段目のN/2個の光素子のN個の入力ポートとを、下記
    のおよびの条件を満たすことを前提に、重複なく接
    続してあることを特徴とする波長ルータ。 :n段目の各光素子ごとの第1および第2の出力ポー
    ト双方を、n+1段目の同じ光素子には接続しない(た
    だし、nは1〜log2 Nである。)。 :n=2以降については、上記の条件に加え、n段
    目の光素子(着目した光素子)からこれに接続されてい
    るn−1段目の光素子および該n−1段目の光素子の他
    方の出力ポートを介して接続されているn段目の他の光
    素子まで辿ってみて、該n段目の他の素子が接続を予定
    しているn+1段目の光素子には、該着目した光素子は
    接続しない。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の波長ルータにおいて、 前記n段目のN/2個の各光素子のN個の出力ポートと
    n+1段目のN/2個の各光素子のN個の入力ポートと
    の接続形式を、バンヤン網としてあることを特徴とする
    波長ルータ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の波長ルータにおいて、 前記n段目のN/2個の各光素子のN個の出力ポートと
    n+1段目のN/2個の各光素子のN個の入力ポートと
    の接続を、前記およびの条件と以下のの条件とを
    満たすように行なってあることを特徴とする波長ルー
    タ。 :n段目の各光素子それぞれに着目したとき、該着目
    した光素子の第1の出力ポートを、n+1段目のN/2
    個の光素子から選択した1つの光素子の第2の入力ポー
    トに接続し、 n+1段目の各光素子の中の前記選択した1つの光素子
    の第1の入力ポートを、n段目の各光素子の中の他の1
    つの光素子の第2の出力ポートに接続し、 n段目の各光素子の中の前記他の1つの光素子の第1の
    出力ポートを、n+1段目のN/2個の光素子から選択
    した他の1つの光素子の第2の入力ポートに接続し、か
    つ、 n+1段目のN/2個の光素子から選択した前記他の1
    つの光素子の第1の入力ポートを、前記着目した光素子
    の第2の出力ポートに接続するという順環的な接続。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の波長ルータにおいて、 前記各光素子それぞれを、前記所定の波長光を反射する
    ファイバグレーティングを有した光ファイバを含む光素
    子としてあることを特徴とする波長ルータ。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の波長ルータにおいて、 前記各光素子それぞれを、 第1〜第3の端子を有し、かつ、第1、第2および第3
    の端子の順で循環関係を示し、しかも、前記第2の端子
    を介し前記光ファイバの一方端に接続されている第1の
    サーキュレータと、 第1〜第3の端子を有し、かつ、第1、第2および第3
    の端子の順で循環関係を示し、しかも、前記第2の端子
    を介し前記光ファイバの他方端に接続されている第2の
    サーキュレータとをさらに含む光素子としてあることを
    特徴とする波長ルータ。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の波長ルータにおいて、 前記各光素子それぞれを、 前記光ファイバの一方端に接続された第1のカプラー
    と、 前記光ファイバの他方端に接続された第2のカプラーと
    をさらに含む光素子としてあることを特徴とする波長ル
    ータ。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の波長ルータにおいて、 前記各光素子それぞれを、前記所定の波長光を反射する
    誘電体多層膜を用いたフィルタを含む光素子としてある
    ことを特徴とする波長ルータ。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の波長ルータにおいて、 前記各光素子それぞれを、マッハツェンダ干渉器を含む
    光素子としてあることを特徴とする波長ルータ。
JP2417497A 1997-02-06 1997-02-06 波長ルータ Withdrawn JPH10221551A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2417497A JPH10221551A (ja) 1997-02-06 1997-02-06 波長ルータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2417497A JPH10221551A (ja) 1997-02-06 1997-02-06 波長ルータ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10221551A true JPH10221551A (ja) 1998-08-21

Family

ID=12130998

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2417497A Withdrawn JPH10221551A (ja) 1997-02-06 1997-02-06 波長ルータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10221551A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3475989B2 (ja) 波長多重化チャネルのソート方法および装置
US5774606A (en) Optical fiber transmission system with a passive optical router
US6256433B1 (en) Expandable interleaving optical add/drop filter module
JP2001112034A (ja) クロス接続交換機及びその実現方法
JPH10154986A (ja) Atmスイッチ
JP2000162546A (ja) フォトニクスシステム
US6345136B1 (en) Tuneable add/drop multiplexer
JP3516425B2 (ja) 光信号処理回路およびそれを用いたネットワーク
JP5526389B2 (ja) 光パスネットワークの階層化光パスクロスコネクト装置
JP2848279B2 (ja) 光接続素子及び光接続装置
JP2006050617A (ja) 双方向光アッド−ドロップ多重化器
US7298976B2 (en) Bi-directional optical cross-connect device
JPH10221551A (ja) 波長ルータ
US6856719B2 (en) Optical switch system
JP3832742B2 (ja) 光合分波装置
JP2003304197A (ja) 波長多重分割回路
JPH08237266A (ja) 光バッファメモリ
US20050180683A1 (en) Tuneable filter arrangement
JP3401189B2 (ja) 光アド・ドロップ装置
JPH0775145A (ja) 波長ルーチング型クロスコネクト回路
US20030128986A1 (en) Wavelength interleaving add/drop multiplexer
JP2006309066A (ja) 光分岐モジュール
JP2000013314A (ja) 光adm
KR100310138B1 (ko) 광신호분리및합파장치
JP2005003832A (ja) 光波長合分波装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040406