JPH10221516A - レリーフ型光学素子の製造方法 - Google Patents

レリーフ型光学素子の製造方法

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JPH10221516A
JPH10221516A JP2764397A JP2764397A JPH10221516A JP H10221516 A JPH10221516 A JP H10221516A JP 2764397 A JP2764397 A JP 2764397A JP 2764397 A JP2764397 A JP 2764397A JP H10221516 A JPH10221516 A JP H10221516A
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relief
etching
optical element
substrate
composite
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JP2764397A
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Tetsuya Ishii
哲也 石井
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に、屈折/回折ハイブリッド構造のような
複合レリーフ構造を有する光学素子を、無機材料で容易
かつ高精度に製造できるレリーフ型光学素子の製造方法
を提供する。 【解決手段】 第1材料の平面基板1上に、それより軟
質な第2材料8で、回折用の第1レリーフ3を、屈折用
の第2レリーフ4の表面に重畳した複合レリーフ構造2
を形成する第1工程と、その複合レリーフ構造2を異方
性エッチングにより平面基板1に転写する第2工程とを
有し、第2工程での異方性エッチングは、基板垂直方向
にエッチングが進行する異方性エッチングとし、かつ、
第1工程の複合レリーフ構造2は、第1材料のエッチン
グレートr1、第2材料8のエッチングレートr2か
ら、r=r1/r2で定義されるエッチング選択比rに
対し、予め設計されたレリーフ形状5を、基板垂直方向
に1/r倍した構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レリーフ型光学
素子、特に無機材料からなるレリーフ型光学素子の製造
方法の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、微細加工技術の進歩に伴って、レ
リーフ型の回折素子が実用的に使われるようになってき
ている。このような回折素子は、屈折素子と組み合わせ
ることにより大きな効果を持つことが多い。例えば、特
開昭60−247611号公報には、屈折レンズと回折
レンズとを組み合わせた収差の無いレンズ系が開示され
ている。この先行例では、回折素子と屈折素子とを別々
に構成しているが、回折素子は実質的に厚さを持たない
という特性を考慮すれば、屈折素子と回折素子とは一体
に構成することが機能的には望ましい。また、このよう
に屈折素子と回折素子とを一体に構成した屈折/回折ハ
イブリッド構造を有する複合機能素子も、例えば、特開
昭62−229203号公報に開示されている。
【0003】一方、レリーフ構造を構成する材料には、
大別して、プラスチックのような有機材料と、ガラスを
はじめとする無機材料とがある。ここで、プラスチック
材料は、直接加工が比較的容易で、高精度な素子を実現
し易いが、耐環境性が十分でないために使用範囲が制限
されるという問題がある。これに対し、無機材料は、耐
環境性が優れているだけでなく、光学特性の幅も広いの
で、光学素子の材料としては極めて有効であるが、無機
材料は一般に硬質で加工が容易でないという問題があ
る。なお、プラスチック製の光学素子を大量生産する場
合にも、やはり無機材料からなる型が必要となる。
【0004】ところで、屈折/回折ハイブリッド構造を
実現するには、屈折作用を有する基準面上に回折作用を
有する所定のレリーフパターンを形成すればよい。例え
ば、光技術コンタクトVol.33,p614(199
5)には、ガラス成形用の金型の製法として、予め非球
面形状に粗加工した超硬合金母材に、耐熱性がよく、切
削が可能なNi−Cu−P合金膜を形成し、この合金膜
にダイヤモンドバイトによってレリーフを形成する方法
が示されている。しかし、基準面を形成しながら、さら
にその表面に周期的なレリーフを形成するのは容易では
ないため、その製造には高度な切削加工技術が必要にな
るという問題がある。
【0005】さらに、回折素子の重要な特性である回折
効率を高い精度で制御するためには、レリーフパターン
の断面形状を高精度で形成する必要がある。特に、回折
作用が比較的大きい素子を実現するためには、非常に微
細なレリーフを高精度で成形する必要があり、そのため
には極めて鋭利な切削工具を使用する必要がある。しか
し、ガラス成形に用いられている型材料には、極めて堅
牢なものが要求されるため、鋭利な切削工具の使用はそ
の耐久性の点から困難であり、これがため実現可能な回
折作用の大きさが制限されるという問題がある。
【0006】また、無機材料にレリーフ格子を形成する
他の方法として、例えば、特開昭60−103311号
公報には、電子ビーム(EB)のドーズ量を変調して感
光材料層にレリーフ格子を形成し、そのレリーフ格子の
断面形状を異方性エッチングによって下層の基板に転写
する方法が開示されている。しかし、このように、フォ
トリソグラフィの手法でレリーフパターンを形成する従
来の方法にあっては、屈折作用を有する基準面の形成に
関しては考慮されていないため、屈折/回折ハイブリッ
ド構造を実現できないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上述した
従来の問題点に着目してなされたもので、特に、屈折/
回折ハイブリッド構造のような複合レリーフ構造を有す
る光学素子を、無機材料で容易かつ高精度に製造できる
レリーフ型光学素子の製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係るレリーフ型光学素子の製造方法にお
いては、第1の材料からなる平面基板上に、該第1の材
料より軟質な第2の材料からなり、複数の微細な凹凸を
有する第1のレリーフを、所定の厚さ分布を有し、前記
凹凸と比較して巨視的で連続な表面を有する第2のレリ
ーフの表面に重畳した複合レリーフ構造を形成する第1
の工程と、前記複合レリーフ構造を異方性エッチングに
よって前記平面基板に転写する第2の工程とを有し、前
記第2の工程における異方性エッチングは、前記平面基
板に垂直方向にエッチングが進行する異方性エッチング
とし、前記第1の工程で形成する複合レリーフ構造は、
前記第2の工程における前記第1の材料のエッチングレ
ートをr1、および前記第2の材料のエッチングレート
をr2とするとき、r=r1/r2で定義されるエッチ
ング選択比rに対して、最終的に形成する光学素子の予
め設計されたレリーフ形状を、前記平面基板の垂直方向
に1/r倍した構造とすることを特徴とするものであ
る。
【0009】かかる製造方法において、第2の材料は第
1の材料と比較して軟質で、加工が容易なので、第1の
レリーフと第2のレリーフとからなる複合レリーフ構造
を、比較的容易かつ高精度に形成することが可能とな
る。さらに、その複合レリーフ構造を異方性エッチング
で第1の材料からなる平面基板に転写するので、第1の
材料として直接加工が困難なもの、あるいは成形による
加工が困難なものを用いた場合でも、該第1の材料に高
精度な複合レリーフ構造を容易に形成することが可能と
なる。また、第1の工程で形成する複合レリーフ構造の
厚さを、第2の工程での転写におけるレリーフの厚さ変
化を補償するように設定しているので、最終的に形成す
るレリーフの厚さを所望の値にすることが可能となる。
【0010】この発明の一実施形態においては、上記の
レリーフ型光学素子の製造方法において、第2の工程で
のエッチング選択比rを、r<1とする。
【0011】このように、エッチング選択比rを、r<
1すれば、第2の工程での複合レリーフ構造の転写にお
いて、平面基板に垂直な方向の厚さが縮小され、それに
伴ってその方向の製作誤差も縮小されるので、より精度
の高い光学素子を製造することが可能となる。特に、繰
り返し構造を有する微視的なレリーフの場合には、その
溝深さ誤差が低減されるので、高い回折効率を有する回
折光学素子を製造することが可能となる。
【0012】さらに、この発明の一実施形態において
は、上記のレリーフ型光学素子の製造方法において、第
2の工程でのエッチング選択比rを、r<0.5とす
る。
【0013】縮小転写による基板に垂直な方向の製作誤
差の低減効果は、原理的には、第2の工程でのエッチン
グ選択比rを、前述したようにr<1とすることにより
得られるが、本発明者による種々の実験によれば、r<
0.5のときに、実用的効果を具体的に確認することが
できた。例えば、第2の材料として、加工が極めて容易
な樹脂材料を用いる場合、第2の工程での異方性エッチ
ングによりパターンの表面が荒れる場合がある。このよ
うな表面荒れは、最終的に光学素子の表面荒れとして転
写され、光学性能を低下させる原因となる。本発明者に
よる種々の実験によれば、r<0.5とすることによ
り、転写された表面荒れは許容できる程度まで低減さ
れ、実用的に十分な透明度の転写パターン面を得ること
ができた。
【0014】請求項2に係るレリーフ型光学素子の製造
方法においては、第1の材料からなる平面基板上に、該
第1の材料より軟質な第2の材料からなり、複数の微細
な凹凸を有するレリーフ構造を形成する第1の工程と、
前記レリーフ構造を異方性エッチングによって前記平面
基板に転写する第2の工程とを有し、前記第2の工程に
おける異方性エッチングは、前記第1の材料のエッチン
グレートをr1、および前記第2の材料のエッチングレ
ートをr2とするとき、r=r1/r2で定義されるエ
ッチング選択比rが、r<0.5を満足し、かつ、前記
第1の工程で形成するレリーフ構造は、前記第2の工程
におけるエッチング選択比rに対して、最終的に形成す
る光学素子の予め設計されたレリーフ形状を、前記異方
性エッチングが進行する方向に1/r倍した構造とする
ことを特徴とするものである。
【0015】かかる製造方法によれば、上述したところ
から明らかなように、第1の工程においてレリーフ構造
を、比較的容易かつ高精度に形成することが可能となる
と共に、そのレリーフ構造を第2の工程において、転写
におけるレリーフの厚さ変化を補償し、かつ転写される
表面荒れを許容できる程度まで低減できるので、精度の
高い光学素子を製造することが可能となる。
【0016】この発明の一実施形態においては、上述し
た第2の工程でのエッチング選択比rを、0.2<rと
する。
【0017】上述したように、基板に垂直な方向の加工
精度を向上させるためには、エッチング選択比rを1よ
り十分小さくすることが望ましい。しかし、エッチング
選択比rを極端に小さくすると、レリーフを構成する複
数の微細な凹凸の深さが、凹凸のピッチに対して極端に
深くなることがある。この場合、第1の工程で生じた基
板垂直方向の誤差は確かに低減されるが、第2の工程の
転写においては基板に沿った方向のパターン精度が低下
することになる。また、例えば、レリーフを切削によっ
て形成する場合には、ピッチに対して溝が深くなるほど
切削工具の刃先角を小さくする必要があるため、工具の
耐久性の点で好ましくない。このように、エッチング選
択比rを極端に小さくすると、実質的に加工可能な最小
ピッチが制限され、その結果、実現可能な回折光学素子
の性能が制限される弊害がある。本発明者による種々の
実験検討によれば、上記のようにエッチング選択比r
を、r>0.2とすれば、切削工具として実用的な刃先
角のものが適用でき、また、十分実用的な回折光学素子
を製造することが可能となる。
【0018】さらに、この発明の一実施形態において
は、上記のように第2の工程で縮小転写を行う場合に
は、第1の工程でのレリーフ構造を、切削工具の刃の稜
線部を用いた面切削で形成する。
【0019】面切削では、主切れ刃(刃の稜線)を当て
付けることにより、回折作用に寄与する微細なレリーフ
を形成することができるので、極めて面精度のよいパタ
ーンを形成することができる。この特長は、回折光学素
子の精度を向上させる上で極めて効果的である。その一
方で、面切削によってレリーフ構造を形成する場合に
は、微細なレリーフのピッチ変化に対応して主切れ刃と
基板とのなす角度が変化するため、刃先の座標に誤差が
生じ易いという問題がある。しかし、上記のように第2
の工程で、レリーフ構造を下層基板に縮小転写する場合
には、切削時に生じた誤差を低減することができるの
で、総合的には高性能の回折光学素子を製造することが
可能となる。
【0020】請求項3に係るレリーフ型光学素子の製造
方法においては、第1の材料からなる平面基板の表面
に、複数の微細な凹凸を有する第1のレリーフを形成す
る第1の工程と、前記第1のレリーフ上に、前記第1の
材料とは異なる第2の材料からなり、所定の厚さ分布を
有し、前記第1のレリーフの凹凸と比較して巨視的な表
面を有する第2のレリーフを形成する第2の工程と、前
記第2のレリーフの断面形状を異方性エッチングにより
前記平面基板に転写して、該平面基板に、複数の微細な
凹凸を有する第3のレリーフと、該凹凸と比較して巨視
的な表面を有する第4のレリーフとが重畳された複合レ
リーフ構造を形成する第3の工程とを有し、前記第3の
工程における異方性エッチングは、前記平面基板に垂直
な方向にエッチングが進行する異方性エッチングとし、
前記第1の工程で形成する第1のレリーフの厚さd1、
および前記第2の工程で形成する第2のレリーフの厚さ
d2は、前記第3の工程における前記第1の材料のエッ
チングレートをr1、および前記第2の材料のエッチン
グレートをr2とするとき、r=r1/r2で定義され
るエッチング選択比rと、最終的に形成する光学素子が
所望の光学特性を有するように予め設計された、前記第
3および第4のレリーフの前記平面基板の垂直方向にお
けるそれぞれの厚さの設計値D1およびD2に対して、
d1=D1/(1−r)、およびd2=D2/rをそれ
ぞれ満足することを特徴とするものである。
【0021】かかる製造方法において、第1の工程で
は、平面基板に複数の微細な凹凸を有する第1のレリー
フを形成するので、汎用のパターン形成技術をそのまま
適用でき、さらに巨視的な表面を有する第2のレリーフ
とは独立に形成するので、この第2のレリーフも第2の
工程で精度よく形成することが可能となる。また、最終
的に形成する複合レリーフ構造は、このように高精度に
形成可能な第1,第2のレリーフどうしを第3の工程で
転写して重ね合わせることにより形成するので、高精度
の複合レリーフ構造を容易に製造することが可能とな
る。さらに、第3の工程での転写におけるレリーフの厚
さ変化を補償するように、第1の工程で形成する第1の
レリーフと、第2の工程で形成する第2のレリーフとの
厚さをそれぞれ設定しているので、最終的に形成する複
合レリーフ構造を有する光学素子の光学性能を最適に制
御することが可能となる。
【0022】この発明の一実施形態においては、上記の
第3の工程におけるエッチング選択比rを、0.2<|
1−r|とする。
【0023】このように、エッチング選択比rを、0.
2<|1−r|とすれば、第1の工程で形成する第1の
レリーフの溝深さが、そのピッチに対して極端に深くな
るのを抑えることが可能となり、転写での基板平行な方
向のパターン精度の低下を防止することが可能となる。
これに対し、エッチング選択比rが上記の条件を満たさ
ないと、第1の工程で形成する第1のレリーフの溝深さ
が、そのピッチに対して極端に深くなって、第1のレリ
ーフの形成が困難になるだけではなく、転写において基
板平行な方向のパターン精度が低下し易くなる。
【0024】さらに、この発明の一実施形態において
は、上記の第3の工程におけるエッチング選択比rを、
|1−r|<10とする。
【0025】すなわち、|1−r|<10を満たさなく
なると、第1の工程で形成する第1のレリーフの溝深さ
が極端に浅くなることがあり、溝深さを正確に制御する
ことが困難になることがあるが、上記の条件を満たせ
ば、このような問題も解消することが可能となる。
【0026】さらに、この発明の一実施形態において
は、上記の第3の工程におけるエッチング選択比rを、
r<0.5とする。
【0027】このようにすれば、上述したと同様に、第
3の工程での転写における表面荒れを許容できる程度ま
で低減することが可能となり、実用的に十分な透明度の
転写パターン面を得ることが可能となる。
【0028】この発明に係るレリーフ型光学素子の製造
方法の変形例においては、第1の材料からなる平面基板
の表面に、複数の微細な凹凸を有する第1のレリーフを
形成する第1の工程と、前記第1の材料とは異なる第2
の材料からなる平坦化層を前記第1のレリーフ上に形成
する第2の工程と、少なくとも前記第1の材料とは異な
る第3の材料からなり、所定の厚さ分布を有し、前記第
1のレリーフの凹凸と比較して巨視的な表面を有する第
2のレリーフを、前記平坦化層上に形成する第3の工程
と、前記第2のレリーフの断面形状を異方性エッチング
により前記平面基板に転写して、該平面基板に、複数の
微細な凹凸を有する第3のレリーフと、該凹凸と比較し
て巨視的な表面を有する第4のレリーフとが重畳された
複合レリーフ構造を形成する第4の工程とを有し、前記
第4の工程における異方性エッチングは、前記平面基板
に垂直な方向にエッチングが進行する異方性エッチング
とし前記第1の工程で形成する第1のレリーフの厚さd
1、および前記第3の工程で形成する第2のレリーフの
厚さd2は、前記第4の工程における前記第1の材料の
エッチングレートをr1、前記第2の材料のエッチング
レートをr2、および前記第3の材料のエッチングレー
トをr3とするとき、ra=r1/r3およびrb=r
1/r2でそれぞれ定義されるエッチング選択比raお
よびrbと、最終的に形成する光学素子が所望の光学特
性を有するように予め設計された、前記第3および第4
のレリーフの前記平面基板の垂直方向におけるそれぞれ
の厚さの設計値D1、およびD2に対して、d1=D1
/(1−rb)、およびd2=D2/raをそれぞれ満
足することを特徴とするものである。
【0029】かかる製造方法によれば、第1のレリーフ
の表面に平坦化層を形成するので、第2のレリーフを高
精度に形成することが可能となる。また、第1、第2、
および第3の材料のエッチングレートに対して、第1の
工程で形成する第1のレリーフ、および第3の工程で形
成する第2のレリーフの厚さを最適に設定するので、最
終的に形成する複合レリーフ構造を有する光学素子の光
学性能を最適に制御することが可能となり、高精度な光
学素子を得ることができる。
【0030】この発明の一実施形態では、上記の変形例
において、第4の工程におけるエッチング選択比rb
を、0.2<|1−rb|とする。
【0031】このように、エッチング選択比rを、0.
2<|1−rb|とすれば、上述したと同様に、第1の
工程で形成する第1のレリーフの溝深さが、そのピッチ
に対して極端に深くなるのを抑えることが可能となり、
転写での基板平行な方向のパターン精度の低下を防止す
ることが可能となる。
【0032】この発明の一実施形態においては、さら
に、上記のエッチング選択比rbを、|1−rb|<1
0とする。
【0033】このようにすれば、上述したと同様に、第
1の工程で形成する第1のレリーフの溝深さが極端に浅
くなることがなくなり、溝深さを正確に制御することが
可能となる。
【0034】さらに、この発明の一実施形態において
は、上記の製造方法において、第1のレリーフを構成す
る複数の微細な凹凸の平面基板に沿った方向の最小寸法
P1と、第2のレリーフの同方向の最小寸法P2とが、
P2>0.1×P1、を満足するようにする。
【0035】このようにすれば、巨視的なレリーフの表
面に重畳して形成できる微細な凹凸の数を、最終的に製
造する回折光学素子が十分な機能を有する数にすること
が可能となる。また、一般に凹凸の寸法が小さいほど加
工工具は高精細なものが必要になり、巨視的なレリーフ
の加工と微細な凹凸の加工の両立が困難になるが、上記
の条件を満たせば、加工の両立も比較的容易となる。
【0036】なお、上述したこの発明の製造方法に従え
ば、レリーフ型光学素子に代えて、該レリーフ型光学素
子を製造するための金型を製造することもできる。
【0037】
【発明の実施の形態】図1(a),(b)および(c)
は、この発明の第1実施形態の順次の工程を示す断面図
である。この実施形態は、屈折/回折ハイブリッドレン
ズを製造するもので、先ず、図1(a)に示すように、
光学ガラス(第1の材料)からなる平面基板1上に、パ
ターン形成が容易な樹脂材料(第2の材料)層8を形成
し、この樹脂材料層8をダイヤモンドバイト9を用いて
切削して、所定の形状を有する樹脂製の複合レリーフ構
造2を形成する。樹脂材料層8は、例えば、樹脂材料で
ある薄板を平面基板1上に接着して形成したり、あるい
は、該樹脂材料を適当な有機溶剤に溶かし、スピンコー
ト法で平面基板1上に塗布して形成する。
【0038】また、複合レリーフ構造2は、軸対称な同
心円状のパターンで、微細な鋸歯波状断面を有し、平面
基板1に転写されることによって所定の回折作用を与え
るレリーフ3と、レリーフ3を形成する基準面となり、
かつレリーフ3との比較において巨視的で連続した表面
の略楕円状断面を有し、平面基板1に転写されることに
よって所定の屈折作用を与えるレリーフ4とを重畳して
構成する。このように、レリーフ3およびレリーフ4
を、軸対称な同心円状のパターンをもって構成すること
により、旋盤を用いて複合レリーフ構造2を容易かつ高
精度に形成することができる。なお、この実施形態で
は、例えば、レリーフ3を構成する同心円状パターンの
最小ピッチ、すなわちレリーフ3の最小寸法を0.05
mmとし、レリーフ4を構成するパターンの直径、すな
わちレリーフ4の最小寸法を1mmとする。
【0039】次に、図1(b)に示すように、図1
(a)の工程で形成した複合レリーフ構造2を、RIE
(反応性イオンエッチング)により平面基板1に転写し
て、図1(c)に示すように、回折作用を与えるレリー
フ6と屈折作用を与えるレリーフ7とを有し、予め設計
されたレリーフ厚さDの転写レリーフ構造5を平面基板
1に形成する。なお、図1(b)に示す転写工程では、
光学ガラス製の平面基板1および樹脂製の複合レリーフ
構造2がともに基板垂直方向にエッチング(異方性エッ
チング)が進行するようにして、複合レリーフ構造2の
形状を一定の転写比率、すなわち平面基板1のエッチン
グレートをr1、樹脂材料層8のエッチングレートをr
2とするとき、r=r1/r2で定義されるRIEのエ
ッチング選択比rで平面基板1に転写するようにする。
【0040】ここで、RIEのエッチング選択比rは、
平面基板1を構成する光学ガラスとして合成石英を用
い、RIEの反応ガスとしてCF4 を用いる場合、概ね
r<1となるが、この実施形態においては、さらにRI
Eのパラメータを最適に設定することによって、r=
0.25とする。したがって、図1(a)に示す切削工
程で樹脂材料層8に形成する複合レリーフ構造2の厚さ
dは、RIEのエッチング選択比rと、図1(c)に示
す予め設計されたレリーフ厚さDとから、d=D/rに
設定する。
【0041】この実施形態では、r=0.25としたの
で、d=4Dとして、図1(a)に示す切削工程で、所
望の屈折/回折ハイブリッドレンズパターンを光軸方向
に4倍に拡大した軸対称な同心円状のパターンよりなる
複合レリーフ構造2を形成する。このように、エッチン
グ選択比rを、r<1を満足するように設定することに
より、図1(a)に示す切削工程における加工誤差を転
写工程において低減でき、高精度な屈折/回折ハイブリ
ッドレンズを実現することができる。
【0042】なお、この実施形態のように、下層転写工
程が、エッチング選択比r<1の縮小転写工程であれ
ば、樹脂材料からなる複合レリーフ構造2を形成する第
1の工程は、図1(a)で示すように、ダイヤモンドバ
イト9の主切れ刃(刃の稜線)10を用いた面切削であ
ることが好ましい。面切削は、回折に寄与する微細なレ
リーフ3の鋸刃波状断面形状を、主切れ刃10を当て付
けて形成するので、極めて面精度の高いパターンを形成
することができる。
【0043】この実施形態によれば、複合レリーフ構造
2を形成する加工層(樹脂材料層8)が、ガラス等の無
機材料と比較して一般に柔らかく、切削が極めて容易で
あるので、鋭利な切削工具を使用して、極めて高精度な
パターンを形成することができる。したがって、直接加
工が実質的に不可能な光学ガラスに、高精度な屈折/回
折ハイブリッドレンズのパターンを容易に形成すること
ができる。
【0044】特に、切削加工層に柔らかい材料を適用す
ることは、切削工具の切り込み量を比較的深く設定する
ことができるので、屈折/回折ハイブリッドレンズのパ
ターンのように、基板に垂直な方向の加工量が比較的多
い構造を形成する場合には効果的である。また、レリー
フ3とレリーフ4とを一度に形成するので、それぞれの
対称軸が厳密に一致し、これにより、屈折作用と回折作
用との対称性を厳密に一致させることができ、高性能な
屈折/回折ハイブリッドレンズを製造することができ
る。
【0045】なお、上述した実施形態では、第1の材料
として光学ガラスを用いたが、例えば、シリコンカーバ
イト(SiC)や、タングステンカーバイト(WC)の
ようなガラス成形用の金型材料を用いれば、高精度なガ
ラス成型用金型を容易に製造することができる。また、
複合レリーフ構造2は、図2に示すように、金型18を
用いて形成することもできる。ここで、複合レリーフ構
造2は、樹脂材料で構成されているので、これを成型す
るのに用いる金型18には、それほどの堅牢性は必要な
い。したがって、金型18は、比較的容易に高精度なも
のを製造できるので、これを用いて複合レリーフ構造2
を形成することにより、屈折/回折ハイブリッドレンズ
を比較的量産性良く製造することができる。
【0046】また、異方性エッチングは、RIE(反応
性イオンエッチング)に限らず、例えば、アルゴンイオ
ンミリングを異方性エッチングとして適用することもで
きるが、好ましくは、反応性ガスのプラズマを用いたド
チイエッチングがより効果的である。すなわち、ドライ
エッチングとすれば、例えば、反応ガスの組成を基板材
料に対して最適に設定することにより、エッチングレー
トを高めて転写時間を短縮したり、また、エッチング選
択比を変化させることが容易となる。
【0047】図3(a)〜(d)は、この発明の第2実
施形態の順次の工程を示す断面図である。この実施形態
は、屈折レンズの表面に微細なレリーフとして矩形断面
の1次元格子を重畳した、屈折/回折ハイブリッドレン
ズを製造するものである。このような光学素子は、例え
ば、集光機能と光分割機能とを持つ複合機能素子として
作用する。また、1次元格子のピッチを波長より小さく
すれば、反射防止構造を実現することもできる。
【0048】先ず、図3(a)に示すように、シリコン
(第1の材料)基板11の表面に、矩形断面を有する1
次元レリーフ格子12を形成する。このようなレリーフ
格子12は、通常のフォトグラフィーで容易に形成する
ことができる。次に、図3(b)に示すように、レリー
フ格子12が形成された領域を覆うように熱可塑性樹脂
(第2の材料)からなるレリーフ13を形成する。この
実施形態では、レリーフ13を構成する熱可塑性樹脂と
して感光性のある材料(例えば、フォトレジスト)を用
い、フォトリソグラフィーによりレリーフ格子12を覆
うように形成する。
【0049】その後、熱可塑性樹脂からなるレリーフ1
3に熱を加えて、図3(c)に示すようにレンズ状断面
を有するレリーフ14を形成する。次に、レリーフ14
をRIE(反応性イオンエッチング)によってシリコン
基板11に転写し、最終的に図3(d)に示すような屈
折/回折ハイブリッドレンズを形成する。この転写工程
では、シリコン基板11およびレリーフ14を構成する
熱可塑性樹脂が、ともにシリコン基板11に垂直な方向
にエッチング(異方性エッチング)されるので、レリー
フ格子12の形状を維持したまま、レリーフ14の形状
がシリコン基板11に転写され、矩形断面を有するレリ
ーフ格子15と、レンズ状断面を有するレリーフ16と
が重畳された複合レリーフ構造17が形成される。
【0050】なお、この実施形態において、シリコン基
板11のエッチングレートr1と、熱可塑性樹脂のエッ
チングレートr2とから、r=r1/r2で定義される
RIEのエッチング選択比rはr≠1であり、レリーフ
格子12の溝深さd1、およびレリーフ14の厚さd2
は、予め設計されたレリーフ格子15の溝深さD1、お
よびレリーフ16の厚さD2から、d1=D1/(1−
r)、d2=D2/rを満たすように設定する。例え
ば、エッチング選択比r=0.4となるようにRIEパ
ラメータを設定した場合には、d1=D1/0.6、d
2=D2/0.4を満たすようにd1およびd2を設定
する。これにより、最終的に形成する複合レリーフ構造
17の厚さを設計値通りにすることができる。
【0051】この実施形態によれば、レリーフ格子12
は、平面基板(シリコン基板)11上に、レンズ状断面
を有するレリーフ14とは独立して形成するので、汎用
のパターン形成技術をそのまま適用できる。したがっ
て、レリーフ格子12を高精度で、しかも容易に形成す
ることができる。また、レリーフ格子12とは独立にレ
リーフ14を形成するので、レリーフ14も精度よく形
成することができる。さらに、最終的に形成する複合レ
リーフ構造17は、これら高精度に形成されたレリーフ
どうしを転写工程を介して重ね合わせたものなので、高
精度の屈折/回折ハイブリッドレンズを容易に製造でき
る。例えば、この実施形態においては、レリーフ14を
構成するパターンの直径、すなわちレリーフ14の最小
寸法を2mm、レリーフ12はピッチ、すなわちレリー
フ12の最小寸法を0.05mmの1次元格子とするこ
とができる。
【0052】なお、この実施形態では、レンズ状断面を
有するレリーフ14を形成するために、熱可塑性樹脂の
軟化を利用したが、レリーフ14の形成手段はこれに限
る必要はなく、例えば、金型を用いて樹脂成形すること
もできる。このような樹脂成形用の金型は、比較的容易
に、しかも高精度にできるので、これを用いることによ
り高精度の屈折/回折ハイブリッドレンズを比較的量産
性良く製造することができる。また、直接切削の場合
は、一つの基板上に複数の屈折/回折ハイブリッドレン
ズを形成するのは難しいが、型成形の方法を適用すれ
ば、比較的容易に屈折/回折ハイブリッドのアレーを形
成することができる。さらに、シリコン基板の代わりに
金型用の材料を用いれば、高精度な金型を容易に複製す
ることができる。
【0053】また、この実施形態では、レリーフ14を
連続なレンズ状断面を有するように構成したが、このレ
リーフ14の断面を不連続に、例えば、図4に示すよう
にフレネルレンズ状に周期的に形成することもできる。
この場合、レリーフ14の厚さは比較的薄くなるので、
転写工程にかかる時間が短縮され、製作が容易になると
共に、高精度な光学素子を製造することができる。
【0054】図5は、この発明の第3実施形態の要部を
説明するための断面図である。この実施形態は、図3に
示した第2実施形態において、シリコン基板11に形成
したレリーフ格子12を覆うように平坦化層19を形成
し、この平坦化層19上にレリーフ14を形成するよう
にしたもので、その他の製造工程は第2実施形態と同様
である。このように、平坦化層19を形成して、この上
にレリーフ14を形成するようにすれば、レリーフ14
をより高精度に形成することができる。
【0055】なお、この実施形態において、最終的に形
成する複合レリーフ構造17の厚さを最適に制御するた
めには、シリコン基板11のエッチングレートr1、熱
可塑性樹脂のエッチングレートr2、平坦化層19のエ
ッチングレートr3から、ra=r1/r2、rb=r
1/r3で定義されるエッチング選択比raおよびrb
に対して、図3(a)に示すレリーフ12の厚さd1、
および図3(c)に示すレリーフ14の厚さd2が、d
1=D1/(1−rb)、d2=D2/raとなるよう
にそれらを形成すればよい。
【0056】付記項 1.請求項1記載のレリーフ型光学素子の製造方法にお
いて、前記第2の工程でのエッチング選択比rを、r<
1とすることを特徴とするレリーフ型光学素子の製造方
法。 2.請求項1記載のレリーフ型光学素子の製造方法にお
いて、前記第2の工程でのエッチング選択比rを、r<
0.5とすることを特徴とするレリーフ型光学素子の製
造方法。 3.請求項1,2、付記項1,2のいずれか一項記載の
レリーフ型光学素子の製造方法において、前記第2の工
程でのエッチング選択比rを、0.2<rとすることを
特徴とするレリーフ型光学素子の製造方法。 4.付記項1〜3、請求項2のいずれか一項記載のレリ
ーフ型光学素子の製造方法において、前記第1の工程で
のレリーフ構造を、切削工具の刃の稜線部を用いた面切
削で形成することを特徴とするレリーフ型光学素子の製
造方法。 5.請求項3記載のレリーフ型光学素子の製造方法にお
いて、前記第3の工程におけるエッチング選択比rを、
0.2<|1−r|とすることを特徴とするレリーフ型
光学素子の製造方法。 6.請求項3または付記項5記載のレリーフ型光学素子
の製造方法において、前記第3の工程におけるエッチン
グ選択比rを、|1−r|<10とすることを特徴とす
るレリーフ型光学素子の製造方法。 7.請求項3、付記項5,6のいずれか一項記載のレリ
ーフ型光学素子の製造方法において、前記第3の工程に
おけるエッチング選択比rを、r<0.5とすることを
特徴とするレリーフ型光学素子の製造方法。 8.第1の材料からなる平面基板に、複数の微細な凹凸
を有する第1のレリーフを形成する第1の工程と、前記
第1の材料とは異なる第2の材料からなる平坦化層を前
記第1のレリーフ上に形成する第2の工程と、少なくと
も前記第1の材料とは異なる第3の材料からなり、所定
の厚さ分布を有し、前記第1のレリーフの凹凸と比較し
て巨視的な表面を有する第2のレリーフを、前記平坦化
層上に形成する第3の工程と、前記第2のレリーフの断
面形状を異方性エッチングにより前記平面基板に転写し
て、該平面基板に、複数の微細な凹凸を有する第3のレ
リーフと、該凹凸と比較して巨視的な表面を有する第4
のレリーフとが重畳された複合レリーフ構造を形成する
第4の工程とを有し、前記第4の工程における異方性エ
ッチングは、前記平面基板に垂直な方向にエッチングが
進行する異方性エッチングとし前記第1の工程で形成す
る第1のレリーフの厚さd1、および前記第3の工程で
形成する第2のレリーフの厚さd2は、前記第4の工程
における前記第1の材料のエッチングレートをr1、前
記第2の材料のエッチングレートをr2、および前記第
3の材料のエッチングレートをr3とするとき、ra=
r1/r3およびrb=r1/r2でそれぞれ定義され
るエッチング選択比raおよびrbと、最終的に形成す
る光学素子が所望の光学特性を有するように予め設計さ
れた、前記第3および第4のレリーフの前記平面基板の
垂直方向におけるそれぞれの厚さの設計値D1、および
D2に対して、d1=D1/(1−rb)、およびd2
=D2/raをそれぞれ満足することを特徴とするレリ
ーフ型光学素子の製造方法。 9.付記項8記載のレリーフ型光学素子の製造方法にお
いて、前記第4の工程におけるエッチング選択比rb
を、0.2<|1−rb|とすることを特徴とするレリ
ーフ型光学素子の製造方法。 10.付記項8または9記載のレリーフ型光学素子の製
造方法において、前記エッチング選択比rbを、|1−
rb|<10とすることを特徴とするレリーフ型光学素
子の製造方法。 11.請求項1〜3、付記項1〜10のいずれか一項記
載のレリーフ型光学素子の製造方法において、前記第1
のレリーフを構成する複数の微細な凹凸の平面基板に沿
った方向の最小寸法P1と、前記第2のレリーフの同方
向の最小寸法P2とが、P2>0.1×P1、を満足す
ることを特徴とするレリーフ型光学素子の製造方法。 12.請求項1〜3、付記項1〜11のいずれか一項記
載の製造方法において、レリーフ型光学素子に代えて、
該レリーフ型光学素子を製造するための金型を製造する
ことを特徴とするレリーフ型光学素子製造用金型の製造
方法。
【0057】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、レリ
ーフ型光学素子、特に、屈折/回折ハイブリッド構造の
ような複合レリーフ構造を有する光学素子を、無機材料
で容易かつ高精度に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態の順次の工程を示す断
面図である。
【図2】第1実施形態の変形例を説明するための図であ
る。
【図3】この発明の第2実施形態の順次の工程を示す断
面図である。
【図4】第2実施形態の変形例を説明するための図であ
る。
【図5】この発明の第3実施形態の要部を説明するため
の断面図である。
【符号の説明】
1 平面基板 2 複合レリーフ構造 3,4 レリーフ 5 転写レリーフ構造 6,7 レリーフ 8 樹脂材料層 9 ダイヤモンドバイト 10 主切れ刃(刃の稜線) 18 金型 11 シリコン基板 12,15 レリーフ格子 13,14,16 レリーフ 17 複合レリーフ構造 19 平坦化層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の材料からなる平面基板上に、該第
    1の材料より軟質な第2の材料からなり、複数の微細な
    凹凸を有する第1のレリーフを、所定の厚さ分布を有
    し、前記凹凸と比較して巨視的で連続な表面を有する第
    2のレリーフの表面に重畳した複合レリーフ構造を形成
    する第1の工程と、 前記複合レリーフ構造を異方性エッチングによって前記
    平面基板に転写する第2の工程とを有し、 前記第2の工程における異方性エッチングは、前記平面
    基板に垂直方向にエッチングが進行する異方性エッチン
    グとし、 前記第1の工程で形成する複合レリーフ構造は、前記第
    2の工程における前記第1の材料のエッチングレートを
    r1、および前記第2の材料のエッチングレートをr2
    とするとき、r=r1/r2で定義されるエッチング選
    択比rに対して、最終的に形成する光学素子の予め設計
    されたレリーフ形状を、前記平面基板の垂直方向に1/
    r倍した構造とすることを特徴とするレリーフ型光学素
    子の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の材料からなる平面基板上に、該第
    1の材料より軟質な第2の材料からなり、複数の微細な
    凹凸を有するレリーフ構造を形成する第1の工程と、 前記レリーフ構造を異方性エッチングによって前記平面
    基板に転写する第2の工程とを有し、 前記第2の工程における異方性エッチングは、前記第1
    の材料のエッチングレートをr1、および前記第2の材
    料のエッチングレートをr2とするとき、r=r1/r
    2で定義されるエッチング選択比rが、r<0.5を満
    足し、 かつ、前記第1の工程で形成するレリーフ構造は、前記
    第2の工程におけるエッチング選択比rに対して、最終
    的に形成する光学素子の予め設計されたレリーフ形状
    を、前記異方性エッチングが進行する方向に1/r倍し
    た構造とすることを特徴とするレリーフ型光学素子の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 第1の材料からなる平面基板の表面に、
    複数の微細な凹凸を有する第1のレリーフを形成する第
    1の工程と、 前記第1のレリーフ上に、前記第1の材料とは異なる第
    2の材料からなり、所定の厚さ分布を有し、前記第1の
    レリーフの凹凸と比較して巨視的な表面を有する第2の
    レリーフを形成する第2の工程と、 前記第2のレリーフの断面形状を異方性エッチングによ
    り前記平面基板に転写して、該平面基板に、複数の微細
    な凹凸を有する第3のレリーフと、該凹凸と比較して巨
    視的な表面を有する第4のレリーフとが重畳された複合
    レリーフ構造を形成する第3の工程とを有し、 前記第3の工程における異方性エッチングは、前記平面
    基板に垂直な方向にエッチングが進行する異方性エッチ
    ングとし、 前記第1の工程で形成する第1のレリーフの厚さd1、
    および前記第2の工程で形成する第2のレリーフの厚さ
    d2は、前記第3の工程における前記第1の材料のエッ
    チングレートをr1、および前記第2の材料のエッチン
    グレートをr2とするとき、r=r1/r2で定義され
    るエッチング選択比rと、最終的に形成する光学素子が
    所望の光学特性を有するように予め設計された、前記第
    3および第4のレリーフの前記平面基板の垂直方向にお
    けるそれぞれの厚さの設計値D1およびD2に対して、
    d1=D1/(1−r)、およびd2=D2/rをそれ
    ぞれ満足することを特徴とするレリーフ型光学素子の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009057772A1 (ja) * 2007-11-02 2009-05-07 Sumitomo Electric Industries, Ltd. 回折光学素子およびその製造方法

Cited By (2)

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US8294996B2 (en) 2007-11-02 2012-10-23 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Diffractive optical element and method of manufacturing the same

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