JPH10221352A - 照明装置 - Google Patents

照明装置

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JPH10221352A
JPH10221352A JP2377197A JP2377197A JPH10221352A JP H10221352 A JPH10221352 A JP H10221352A JP 2377197 A JP2377197 A JP 2377197A JP 2377197 A JP2377197 A JP 2377197A JP H10221352 A JPH10221352 A JP H10221352A
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JP
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light
optical waveguide
waveguide member
illumination
optical
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JP2377197A
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Shuzo Mishima
周三 三島
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型で且つ高い剛性を実現することが可能な照
明装置を提供する。 【解決手段】照明装置は、測定用照明光M1を試料表面
に集光させる照明手段68を備えており、照明手段に
は、略円筒形状のセルフォックレンズ88が接合された
集光光学系と、この集光光学系を保持しつつ且つ集光光
学系の集光位置を調整するための集光位置調整機構とが
設けられている。集光光学系は、略円筒形状の光導波部
材90を備えており、光導波部材の先端には、光軸Aに
対して所定の傾斜角度θ1を有する光反射面90aが形
成されている。集光位置調整機構は、光導波部材を光軸
を中心に回転自在に保持する保持手段と、この保持手段
に設けられ且つ光導波部材を光軸を中心に回転させる回
転角度調整機構と、保持手段に設けられ且つ光導波部材
を所定方向に撓ませる撓み量調整機構とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、走査型プ
ローブ顕微鏡や光学顕微鏡、或いは種々の光学装置等に
用いることが可能であって、所望の位置に照明光を集光
させることができる照明装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から光の回折限界を越える分解能で
試料の表面情報を測定することができるように、種々の
照明装置を適用した光学顕微鏡の開発が進められてい
る。特に1980年代後半以降、“波長より小さい寸法
(厚さ)の領域に局在し、自由空間を伝搬しない”とい
う特性を有するエバネッセント場を検出することによっ
て、光の回折限界を超える分解能を実現した走査型近接
場光顕微鏡(Scanning Near-Field Optical Microscop
e;SNOM)が提案されている。
【0003】SNOMには、検出用プローブとして、例
えば検出先端を尖鋭化した光ファイバやガラス棒又は水
晶探針が用いられており、このようなプローブを用いた
種々のSNOM測定方法が知られている。
【0004】例えば、特開平4−291310号公報
(R.E.Betzig,AT&T) には、プローブ先端に形成した微小
開口から試料に測定光を照射した際、試料を透過した光
の強度を2次元マッピングすることによって、試料の光
学情報を測定するSNOM装置が開示されている。
【0005】また、例えば「Appl.Phys.Lett.62(5)P.46
1(1993) 」に示されているように、ファンフルスト(N.
F.van Hulst) 等は、SNOM技術を応用することによ
って、試料の光学情報をSNOM測定しながら同時に試
料の表面情報をAFM測定することが可能なSNOM装
置を提案している。即ち、ファンフルストのSNOM装
置では、試料表面近傍に局在しているエバネッセント場
に窒化シリコン製AFM用プローブを差し入れて、エバ
ネッセント場を散乱させて伝搬光に変換する。そして、
その伝搬光のうちプローブを透過した光を検出すること
によって試料の光学情報がSNOM測定される。また、
このSNOM測定時には、試料とプローブ先端とが近接
しているため、両者の間に原子間力が働いてカンチレバ
ーが変位する。このカンチレバーの変位を一定の値に保
つようにフィードバック制御し、この制御信号に基づい
て試料の表面情報をAFM測定する。
【0006】ところで、上記特開平4−291310号
公報やファンフルストのSNOM装置は、プローブを介
して測定光を伝搬させる必要上、少なくともプローブ先
端は光学的に透明でなければならない。
【0007】この場合、プローブ先端には、測定光が通
過可能な開口を形成する必要があるが、先端に開口が形
成されたプローブを大量に、しかも均一に作製すること
は容易なことではない。
【0008】特に、SNOM装置では、一般的な光学顕
微鏡で実現可能な回折限界を越えた高分解能が要求され
るため、プローブ先端の開口径は、少なくとも0.1μ
m以下(好ましくは、0.05μm以下)であることが
必要となる。
【0009】このような限定条件の下、プローブの開口
を再現性良く形成することは極めて困難である。更に、
開口を通過する光量は、開口半径の2乗に比例して少な
くなるため、SNOM像の分解能を向上させるように開
口径を小さくすると、逆に、検出光量が減少してS/N
比が悪くなってしまう。
【0010】このようなSNOM装置の問題点を解決す
るために、例えば特開平6−137847号公報に開示
されたSNOM装置は、開口の無い針状のプローブを備
えて構成されている。そして、照明手段から試料に測定
光を照射しながらプローブを試料表面に対して垂直方向
に移動させた際、プローブ先端及び試料表面から散乱す
る散乱光を検出することによって試料の光学情報を測定
している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平6−1
37847号公報に開示されたSNOM装置には、試料
からある程度離間した位置(具体的には、試料裏面側の
位置)に照明手段が設けられているため、例えばプロー
ブを保持している保持部材等の他の光学系機構の剛性特
性に基づく外乱振動によって、測定光の照射位置がずれ
てしまう場合がある。
【0012】このように測定位置に測定光が正確に照射
されない場合には、S/N比の高い測定情報を得ること
が困難になってしまう。高いS/N比で測定を行うため
に、例えば照明手段を小型化して振動に強い構成にする
ことも考えられる。
【0013】しかしながら、この種の照明手段には、一
般的に、光軸を調整するための光軸調整手段等が必要と
なり、このような光軸調整手段等を付加した場合には、
装置構成が大型化してしまうと共に外乱振動に弱い構成
となってしまうため、やはりS/N比の高い測定情報を
得ることが困難になってしまう。
【0014】上述のような課題は、SNOM装置の照明
に限られたことではなく、一般的な光学測定機器の照明
にも言える。本発明は、このような課題を解決するため
に成されており、その目的は、小型で且つ高い剛性を実
現することが可能な照明装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の照明装置は、透光性部材から成る略
円筒形状の光導波部材と、この光導波部材に形成されて
おり、且つ、前記光導波部材内を導光された照明光を所
定方向に反射させるように、前記光導波部材の光軸に対
して所定の傾斜角度を有する光反射面とを備えており、
前記光反射面から反射した照明光は、前記光導波部材の
光学的作用によって、所定の集光位置に所定の形状を成
して集光する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態に係
る照明装置について、添付図面を参照して説明する。図
1に示すように、本実施の形態の照明装置は、所望の位
置に照明光を集光させる照明手段68を備えており、こ
の照明手段68は、光ファイバ74を介して光源72に
接続されている。なお、図1には、本実施の形態の照明
装置を用いた走査型光顕微鏡の構成が示されている。
【0017】本実施の形態に適用した走査型光顕微鏡
は、AFM/SNOMの同時測定を行うことができると
共に、光学顕微鏡観察を行うことができるように構成さ
れている。
【0018】図1及び図2に示すように、走査型光顕微
鏡は、試料2をセット可能な試料台4が取り付けられた
圧電体スキャナ6と、試料2の表面情報(AFM測定情
報)及び光学情報(SNOM測定情報)を検出するため
のカンチレバー8とを備えている。
【0019】カンチレバー8は、先端に探針10が設け
られたレバー部12と、このレバー部12の基端を支持
する支持部14とから構成されており(図2参照)、探
針10が対物レンズ16の視野内に位置付けられるよう
に、保持手段18によって保持されている。
【0020】また、カンチレバー8は、単結晶シリコン
材料を用いた半導体加工プロセスによって作製されてい
る。なお、本実施の形態に適用した作製プロセスでは、
その一例として、レバー部12は、長さが約207μ
m、幅が約30μm、厚さが約3μmに設定されてお
り、レバー部12の先端は、頂角48.5°の二等辺三
角形状に形成されている。
【0021】また、探針10は、高さが約10μmの四
面体形状を成しており、その頂角は35°に設定されて
いる。また、探針10の頂点10aは、レバー部12の
先端12aの垂直上方に位置決めされており(図2参
照)、レバー部12の背面(探針10が形成されていな
い側面)には、厚さ80nmのアルミニウム膜20がコ
ーティングされている。
【0022】圧電体スキャナ6には、コンピュータ22
から出力された走査信号に基づいて、圧電体スキャナ6
を駆動するスキャナ駆動回路24が接続されている。こ
の構成によれば、スキャナ駆動回路24を介して走査信
号を圧電体スキャナ6に印加することによって、試料台
4と共に試料台4上の試料2をXYZ方向に変位させる
ことが可能となる。なお、例えば、試料2の変位量とし
て、XY方向への変位量を約30μm、Z方向への変位
量を約5μmに設定することが可能である。
【0023】また、圧電体スキャナ6は、Z方向に移動
自在の粗動ステージ26に固定されており、この粗動ス
テージ26には、コンピータ22から出力された駆動信
号に基づいて、粗動ステージ26を動制御する粗動ステ
ージ駆動回路28が接続されている。この構成によれ
ば、コンピュータ22からの駆動信号を粗動ステージ駆
動回路28に入力することによって、圧電体スキャナ6
をZ方向に移動させることが可能となる。このように圧
電体スキャナ6を移動することによって、試料台4上の
試料2の大まかな位置合わせ(例えば、試料2とカンチ
レバー8との間の大まかな位置合わせ)を行うことが可
能である。
【0024】次に、走査型光顕微鏡に組み込まれている
光学顕微鏡について説明する。光学顕微鏡には、試料台
4上の試料2に照明光を照射するための顕微鏡照明系
と、この顕微鏡照明系からの照明光を試料2に集光する
集光手段と、試料2の観察面を調整するための接眼光学
系とが設けられている。
【0025】顕微鏡照明系は、照明光を出射する光源3
0と、この光源30に光ファイバ32を介して光学的に
接続された照明用鏡筒34と、この照明用鏡筒34内に
設けられた照明用ビームスプリッタ36とを備えてい
る。この構成によれば、光ファイバ32を介して照明用
鏡筒34内に導光された照明光は、照明用ビームスプリ
ッタ36から反射した後、レンズ38からメインビーム
スプリッタ40に導光される。
【0026】集光手段としては、上記対物レンズ16が
併用されている。従って、レンズ38からメインビーム
スプリッタ40に導光された照明光は、メインビームス
プリッタ40から反射した後、集光手段即ち対物レンズ
16によって、試料台4上の試料2に照射されることに
なる。このとき、試料2の観察面から反射した反射光
は、対物レンズ16によってメインビームスプリッタ4
0に照射された後、レンズ38及び照明用ビームスプリ
ッタ36を透過して接眼光学系に導光される。
【0027】接眼光学系は、試料2の観察面から反射し
た反射光をCCDカメラ42に導光するための接眼用ビ
ームスプリッタ44及び接眼用鏡筒46と、CCDカメ
ラ42に受光された反射光に画像処理を施して、モニタ
ーテレビ48に表示する画像処理器50とを備えてい
る。この構成によれば、レンズ38及び照明用ビームス
プリッタ36を介して導光された反射光は、接眼用ビー
ムスプリッタ44から反射した後、接眼用鏡筒46を介
してCCDカメラ42に導光される。この結果、画像処
理器50によってモニターテレビ48に試料2の観察面
の画像が表示されることになる。なお、接眼用鏡筒46
は、移動ステージ52に固定されており、この移動ステ
ージ52を駆動させることによって、試料2の観察面を
調整することができる。
【0028】次に、走査型光顕微鏡に組み込まれている
AFM測定系について説明する。AFM測定系は、カン
チレバー8を励振させながら試料2の表面情報を測定す
るように、保持手段18に取り付けられた圧電体54を
備えている。この圧電体54には、コンピュータ22か
ら出力される励振信号に基づいて、圧電体54に所定の
振幅且つ周波数の正弦波信号を印加する励振回路56が
接続されている。この構成によれば、励振回路56から
正弦波信号を圧電体54に印加して圧電体54を励振さ
せると、このとき生じる励振運動が、保持手段18から
カンチレバー8の支持部14を介してレバー部12に伝
達されることによって、レバー部12を所定の振動振幅
で励振させることになる。
【0029】AFM測定系には、光てこ方式のカンチレ
バー変位センサが設けられており、このカンチレバー変
位センサは、レバー部12の背面にAFM測定光L1を
照射可能な半導体レーザ58と、レバー部12の背面か
ら反射した反射光L2を受光可能な二分割フォトディテ
クタ60と、二分割フォトディテクタ60から出力され
た変位信号に信号処理を施す信号処理回路62とを備え
ている。また、半導体レーザ58は、制御回路64によ
ってレーザー出力が制御されている。この構成によれ
ば、半導体レーザ58からレバー部12にAFM測定光
L1が照射された際、レバー部12から反射した反射光
L2は、二分割フォトディテクタ60によって所定の変
位信号に変換された後、信号処理回路62に入力され
る。
【0030】このとき、信号処理回路62は、入力した
変位信号に基づいて、カンチレバー8の振動振幅が一定
に維持されるように、スキャナ駆動回路24を介して圧
電体スキャナ6をフィードバック制御する。フィードバ
ック制御中、信号処理回路62から出力されたフィード
バック信号(即ち、AFM信号)は、コンピュータ22
に取り込まれた後、画像処理が施される。この結果、A
FM測定情報(試料2の表面情報)がモニタ66に表示
されることになる。なお、信号処理回路62は、励振回
路56からの正弦波信号に基づいて、この正弦波信号の
周波数に同期した信号を取り出すことができるように制
御されている。
【0031】次に、走査型光顕微鏡に組み込まれている
SNOM測定系について説明する。本実施の形態の照明
装置は、このSNOM測定系に配置されており、測定用
照明光M1(図3、図4及び図5(a)参照)を試料2
の測定表面に集光させる照明手段68を備えている。な
お、SNOM測定系には、試料2のSNOM測定情報
(光学情報)を検出可能なSNOM検出ユニット70が
設けられている。
【0032】そして、これら照明手段68及びSNOM
検出ユニット70は、共に、試料2の表面に対して同一
方向の外部領域中に配置されており、全体として反射型
の測定系を構成している。
【0033】また、照明装置には、光源72として測定
用照明光M1を出射可能なレーザー光源72が設けられ
ており、このレーザー光源72は、光ファイバ74を介
して照明手段68に接続されている。なお、レーザー光
源72としては、例えば出力25mWのアルゴンレーザ
を用いることが好ましい。
【0034】SNOM検出ユニット70は、測定用照明
光M1を試料2に照射している状態において、粗動ステ
ージ26を駆動して試料2に対して探針10を相対的に
接近走査させた際、探針10によって散乱した散乱光S
1(図3参照)を集光させる集光手段と、この集光手段
によって集光した散乱光S1を検出する光検出手段とを
備えている。
【0035】集光手段としては、上記対物レンズ16が
併用されている。従って、探針10によって散乱した散
乱光S1(探針10先端近傍からの散乱光)のうち、対
物レンズ16の視野内の散乱光S1が、対物レンズ16
によって光検出手段方向へ集光されることになる。
【0036】光検出手段は、入射光を電気信号に変換し
て増幅する光電子増倍管76と、対物レンズ16によっ
て集光された散乱光S1を光電子増倍管76に導光する
レンズ78とを備えている。なお、光電子増倍管76
は、制御器80によって制御されている。
【0037】このような構成によれば、測定用照明光M
1を試料2に照射している状態において、一定の振動振
幅でカンチレバー8を励振させながら探針10を試料2
の表面に沿って走査している間(AFM測定中)、探針
10によって散乱した散乱光S1は、対物レンズ16を
介して集光する。そして、この散乱光S1は、メインビ
ームスプリッタ40及びレンズ78を介して光電子増倍
管76に導光される。このとき、光電子増倍管76から
出力された電気信号は、アンプ82によって増幅された
後、ロックインアンプ84に入力される。
【0038】ロックインアンプ84は、上記励振回路5
6からの正弦波信号に基づいて、この正弦波信号の周波
数に同期した電気信号即ち光学情報信号を抽出すること
ができるように制御されている。
【0039】この後、ロックインアンプ84から出力さ
れた光学情報信号(即ち、SNOM信号)が、コンピュ
ータ22によって信号処理が施されることによって、試
料2の光学情報(SNOM測定情報)がモニタ66に表
示されることになる。
【0040】なお、走査型光顕微鏡には、メインビーム
スプリッタ40と上記光検出手段との間の光路中に挿脱
自在なフィルタ86が設けられており、SNOM測定中
に試料2に対する蛍光分光測定を行う場合、フィルタ8
6を光路中に挿入することによって、試料2の蛍光分光
測定を行うことができる。
【0041】また、試料2に対する測定用照明光M1の
照射方向としては、例えば図3に示すように、カンチレ
バー8のレバー部12の長手軸に直交する方向から測定
用照明光M1を照射させることが好ましい。
【0042】次に、上述したような走査型光顕微鏡に適
用した本実施の形態の照明装置の構成について、図4〜
図6(b)を参照して説明する。本実施の形態の照明装
置に適用した照明手段68には、略円筒形状のセルフォ
ックレンズ88(屈折率分布型のロッド型レンズ)が接
合された集光光学系と、この集光光学系を保持しつつ且
つ集光光学系の集光位置を調整するための集光位置調整
機構とが設けられている。
【0043】図4及び図5(a)に示すように、集光光
学系は、例えばガラス等の透光性部材から構成可能な略
円筒形状の光導波部材90を備えており、上記セルフォ
ックレンズ88は、この光導波部材90の基端に接合さ
れている。なお、上記光ファイバ74は、セルフォック
レンズ88に接続されている。
【0044】また、光導波部材90の先端には、光導波
部材90の光軸Aに対して所定の傾斜角度θ1を有する
光反射面90aが形成されている。傾斜角度θ1は、照
明装置の使用環境や使用目的に応じて、0°<θ1<9
0°の範囲で任意に設定可能である。
【0045】また、セルフォックレンズ88は、レーザ
ー光源72から光ファイバ74を介して導光された測定
用照明光M1を平行光束に変換して光導波部材90に入
射させることができるような屈折率を有している。
【0046】このような集光光学系において、光ファイ
バ74を介してセルフォックレンズ88に測定用照明光
M1を入射させると、この測定用照明光M1は、光導波
部材90内を光軸Aと平行に進んだ後、光軸Aに対して
所定の傾斜角度θ1で光反射面90aから反射する。
【0047】光導波部材90は、その円筒状外周面の曲
率に対応した屈折力を有しており、例えばシリンドリカ
ルレンズと同様の集光特性を奏する。この結果、光導波
部材90の光反射面90aから反射した測定用照明光M
1は、光導波部材90の集光特性に基づいて、所定の焦
点位置に且つ所定形状(例えば、略長方形又は略楕円
形)のスポット92(図4参照)となって集光する。な
お、例えば、屈折率が約1.5程度で直径が2mmの光
導波部材90を用いた場合、大気中において、焦点距離
は、1.9mmである。
【0048】このような構成によれば、シリンドリカル
レンズとプリズムミラーとセルフォックスレンズとを接
合した光学系と同様な機能を有する集光光学系を実現す
ることができる。この結果、照明装置の構成を簡略化す
ることができるため、装置のコンパクト化及び低価格化
を同時に実現することが可能となる。
【0049】本実施の形態において、光反射面90aの
傾斜角度θ1は、45°に設定することが好ましい。傾
斜角度θ1を45°に設定すると、光導波部材90の光
軸Aに対して直交する方向に測定用照明光M1を反射さ
せることができる。このため、特に図3に示すように、
カンチレバー8のレバー部12の長手軸に直交する方向
から測定用照明光M1を照射させる場合、カンチレバー
8に対する光導波部材90の位置決めを容易に行うこと
が可能となる。また、光学的な収差を考慮した光学系の
組み合わせを容易に行うことが可能となる。
【0050】更に、傾斜角度θ1を45°に設定する
と、光反射面90aで反射した直後の測定用照明光M1
の横断面を円形にすることができる。このため、測定用
照明光M1が光導波部材90に入射されてから射出され
るまでの間に、焦点位置に形成させるスポット92の形
状の加工を容易に行うことが可能となる。具体的には、
光導波部材90の円筒状外周面の曲率を変化させたり、
光導波部材90内を導光させる平行光束の大きさ等を変
化させることによって、例えば50μm×1.5mm程
度の略長方形のスポット92を焦点位置に形成させるこ
とができる。
【0051】なお、このような集光光学系を例えば水中
で使用する場合には、水と光導波部材90との間の屈折
率の差が小さくなることを考慮して、光導波部材90の
光反射面90aに例えばアルミニウム等をコーティング
することが好ましい。また、塵埃等が多量に散乱してい
る空気中で使用する場合も同様に、光反射面90aに例
えばアルミニウム等をコーティングすることが好まし
い。
【0052】一方、図4及び図5(b)に示すように、
集光位置調整機構は、光導波部材90をその光軸Aを中
心に回転自在に保持する保持手段と、この保持手段に設
けられ且つ光導波部材90を光軸Aを中心に回転させる
回転角度調整機構と、保持手段に設けられ且つ光導波部
材90を所定方向に撓ませる撓み量調整機構とを備えて
いる。
【0053】本実施の形態に適用した保持手段は、その
一例として、光導波部材90の基端部を摺動自在に保持
する保持部94と、この保持部94から光軸Aと平行に
延出したアーム部96とから構成されている。そして、
回転角度調整機構は、保持部94に組み込まれており、
撓み量調整機構は、アーム部96に設けられている。
【0054】保持部94には、光導波部材90の円筒状
外周面の略1/4周以上の周面領域に摺接可能であって
且つ光導波部材90と同心円状に広がった摺接面94a
が形成されている。
【0055】回転角度調整機構は、圧電体(図示しな
い)を利用した微動素子98と、この微動素子98を駆
動するための駆動回路100とを備えて構成されてい
る。本実施の形態において、微動素子98は、その一端
が保持部94に固定され且つその他端が光導波部材90
の円筒状外周面に当接することができるように配置され
ている。
【0056】このような回転角度調整機構は、制御回路
100から出力される急峻な制御信号に基づいて、微動
素子98の他端を図5(b)中矢印UD方向即ち光導波
部材90の外周面の接線方向に、高速で移動させること
ができるように制御されている。この結果、光導波部材
90を保持部94の摺接面94aに沿って所望方向に所
望量だけ連続的又は断続的に回転させることができる。
【0057】具体的には、微動素子98の他端を矢印U
方向に移動させることによって、光導波部材90を摺接
面94aに沿って矢印L方向に回転させることができ、
一方、微動素子98の他端を矢印D方向に移動させるこ
とによって、光導波部材90を摺接面94aに沿って矢
印R方向に回転させることができる。この結果、測定用
照明光M1の集光方向を所望の方向に調整することがで
きる。なお、光導波部材90の回転移動量及び移動速度
は、急峻な制御信号のパルス幅や周波数等を制御するこ
とによって簡単に調整することができる。
【0058】更に、微動素子98を駆動させない停止状
態において、微動素子98と保持部94の摺接面94a
との間に、光導波部材90を所定の予圧で挟持させるこ
とができるため、例えばプローブを保持している保持部
材等の他の光学系機構の剛性特性に基づく外乱振動の影
響を受けること無く、測定用照明光M1の集光位置を一
定に維持させることができる。
【0059】なお、このような回転角度調整動作に際
し、光ファイバ74とセルフォックレンズ88とを相対
的に回転可能に接合させておけば、複数回の回転動作を
行った場合でも、光ファイバ74が捩じれてしまうこと
はなく、回転可能な回数の制約を受けることも無い。こ
れに対して、光ファイバ74とセルフォックレンズ88
とを完全に接合した場合でも、微小角度の調整を行う場
合には、光ファイバ74に対する捩じれの問題は生じな
い。
【0060】撓み量調整機構(図4参照)は、光導波部
材90の光軸Aに直交する方向(即ち、光導波部材90
の半径方向)に沿って、アーム部96を貫通して捩じ込
まれた1本の調整ネジ102を備えて構成されている。
この調整ネジ102は、捩じ込み量を調整することによ
って、光導波部材90の円筒状外周面に当て付けてるこ
とができるように位置決めされている。
【0061】光導波部材90の焦点距離は、この光導波
部材90の屈折率及び光導波部材90の円筒状外周面の
曲率によって光学的に決定される。従って、上記回転角
度調整機構を用いた光軸A回りの調整に加えて、更に、
光導波部材90の半径方向に沿った調整を行う必要があ
る。例えば、試料2(図1及び図3参照)に形成されて
いる測定用照明光M1のスポット92(図4参照)を図
3中矢印Y方向に移動させる場合、光導波部材90を半
径方向に機械的に撓ませる必要がある。
【0062】そこで、本実施の形態に適用した撓み量調
整機構において、調整ネジ102の捩じ込み量を増減す
ることによって、光導波部材90の撓み量を調整するこ
とができるようになっている。なお、撓み量の許容範囲
は、光導波部材90の基端から先端に亘る長さや、基端
部における保持状態に依存して変化するが、例えば、直
径2mm、長さ15mm程度の光導波部材90を用いた
場合には、半径方向に約0.2mm程度撓ませることが
可能である。
【0063】次に、本実施の形態の照明装置を走査型光
顕微鏡(図1参照)に取り付けた後、探針10の先端即
ち頂点10aが位置づけられている試料2表面上の走査
領域に測定用照明光M1を集光させる動作について、図
1及び図6(a),(b)を参照して説明する。
【0064】なお、図1及び図6(b)には、光導波部
材90を逆向きに配置した例を示したが、いずれの場合
でも、その光学的な作用効果は同一である。また、この
動作説明に際し、カンチレバー8は、保持手段18によ
って、水平軸Hに対して所定の傾斜角度θ3(例えば、
約10°)で支持されており、その探針10の頂点10
aは、試料2表面上の走査点に近接若しくは接触してい
るものとする。更に、カンチレバー8若しくは保持手段
18に対して光導波部材90が予め設定した位置(水平
軸Hと平行)に位置付けられるように、照明手段68
は、所定位置に所定角度で取り付けられているものとす
る。なお、この場合、光導波部材90は、試料2表面に
接触しない位置に位置付けられる。
【0065】このような状態において、測定用照明光M
1を走査点(即ち、探針10の頂点10a近傍)に集光
させる場合(図3参照)、測定用照明光M1が水平軸H
に対して所定角度θ2(図6(a)参照)だけ下方に集
光されるように、上記回転角度調整機構によって光導波
部材90を光軸A回りに調整すると共に、上記撓み量調
整機構によって光導波部材90を半径方向に撓ませれば
良い。
【0066】このような調整動作を行うことによって、
試料2の斜め上方から走査点(即ち、探針10の頂点1
0a近傍)に測定用照明光M1を集光させることができ
ると共に、略長方形のスポット92(図4参照)を走査
点近傍に位置付けることができる。
【0067】このように本実施の形態の照明装置によれ
ば、略長方形のスポット92を走査点に形成することが
できるため、従来のように略円形のスポットを走査点近
傍に集光させる場合に比べて、探針10の頂点10a即
ち走査点に対する測定用照明光M1の位置決めを容易に
行うことができる。なぜなら、略長方形のスポット92
は、探針10の走査方向にスポット92の長辺を設定す
ることが可能だからである。
【0068】また、本実施の形態のように、スポット9
2の形状を略長方形とすれば、そのスポット92の長辺
方向に探針10若しくは照射位置を移動させること無
く、上記回転角度調整機構によって光導波部材90を回
転させてスポット92の短辺方向に照射位置を移動させ
るだけで測定用照明光M1を走査点近傍に正確に集光さ
せることができる。この結果、例えば、カンチレバー8
の交換時の位置決め作業を簡単に行うことが可能とな
る。
【0069】更に、本実施の形態の照明装置によれば、
試料近傍までセルフォックレンズを用いて照明光を導け
るため、通常の集光レンズを用いた場合に比べて、比較
的狭い領域(具体的には、走査点近傍)を強い光で照明
することができる。このため、本実施の形態の照明装置
を用いることによって、例えば局部的な暗視野照明や蛍
光観察用照明を実現することが可能となる。
【0070】このような作用効果を実現可能な本実施の
形態の照明装置によれば、例えばプローブを保持してい
る保持部材等の他の光学系機構の剛性特性に基づく外乱
振動の影響を受けること無く、所望の位置に測定用照明
光M1を正確に照射させることが可能な小型で且つ高い
剛性を実現することができる。
【0071】なお、本発明は、上述した実施の形態の構
成に限定されることは無く、新規事項を追加しない範囲
で種々変更することが可能となる。上述した実施の形態
では、試料走査型の光顕微鏡に照明装置を組み込んだ場
合を説明したが、例えば、図6(c)に示すように、探
針走査型の光顕微鏡に本発明の照明装置を組み込んでも
上記同様の作用効果を実現することが可能である。
【0072】また、調整ネジ102は、電位を与えるこ
とによって伸縮する圧電素子(例えば、積層型圧電素
子)で構成しても良く、これにより調整ネジ102と同
等の効果を奏する。
【0073】更に、図7に示すように、本発明の照明装
置にカンチレバー保持部材104を一体的に形成し、こ
のカンチレバー保持部材104にカンチレバー8を位置
決め固定しても良い。この場合、上記回転角度調整機構
及び撓み量調整機構を用いて光導波部材90の回転角度
量や撓み量を調整することによって、探針10の頂点1
0a(図2参照)に測定用照明光M1のスポット92を
位置付けることができる。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、小型で且つ高い剛性を
実現することが可能な照明装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照明装置を用いた走査型光顕微鏡の構
成を示す図。
【図2】走査型光顕微鏡に用いられたカンチレバーの斜
視図。
【図3】本発明の照明装置によってカンチレバーの探針
近傍の走査点に測定用照明光を集光させている状態を示
す図。
【図4】本発明の照明装置の構成を示す斜視図。
【図5】(a)は、照明装置の光導波部材の構成を示す
図、(b)は、図4のb―b線に沿う断面図。
【図6】(a)は、測定用照明光を走査点に集光させる
ための動作説明図、(b)は、カンチレバーと光導波部
材との間の位置関係を示す図、(c)は、図1に示した
走査型光顕微鏡の変形例を示す図。
【図7】本発明の変形例に係る照明装置の構成を示す斜
視図。
【符号の説明】
68 照明手段 88 セルフォックスレンズ 90 光導波部材 90a 光反射面 A 光軸 M1 測定用照明光

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透光性部材から成る略円筒形状の光導波部
    材と、 この光導波部材に形成されており、且つ、前記光導波部
    材内を導光された照明光を所定方向に反射させるよう
    に、前記光導波部材の光軸に対して所定の傾斜角度を有
    する光反射面とを備えており、 前記光反射面から反射した照明光は、前記光導波部材の
    光学的作用によって、所定の集光位置に所定の形状を成
    して集光することを特徴とする照明装置。
  2. 【請求項2】前記光導波部材を保持しつつ且つ前記照明
    光の集光位置を調整するための集光位置調整機構を備え
    ていることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 【請求項3】前記集光位置調整機構は、前記光導波部材
    をその光軸を中心に回転自在に保持する保持手段と、こ
    の保持手段に設けられ且つ前記光導波部材をその光軸を
    中心に回転させる回転角度調整機構と、前記保持手段に
    設けられ且つ前記光導波部材を所定方向に撓ませる撓み
    量調整機構とを備えていることを特徴とする請求項2に
    記載の照明装置。
JP2377197A 1997-02-06 1997-02-06 照明装置 Withdrawn JPH10221352A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007333591A (ja) * 2006-06-15 2007-12-27 Daiichi Jitsugyo Viswill Co Ltd 検査用照明装置
KR101234935B1 (ko) * 2011-06-09 2013-02-19 삼성전기주식회사 조명검사장치 및 조명검사방법

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