JPH10220986A

JPH10220986A - 熱交換器

Info

Publication number: JPH10220986A
Application number: JP1929797A
Authority: JP
Inventors: Hirokazu Okada; 広和岡田; Noriya Nishimura; 則哉西村
Original assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Current assignee: Sanyo Electric Co Ltd
Priority date: 1997-01-31
Filing date: 1997-01-31
Publication date: 1998-08-21

Abstract

(57)【要約】【課題】組立工程に要する時間や費用を節約し、製品
コストの削減を図ることができる熱交換器を提供する。【解決手段】熱交換器１は熱交換器本体２と一対の側
端板３・４とを備えてなる。熱交換器本体２はさらに、
フィン群６と、フィン群６に各フィン５を貫通する状態
に取り付けられたヘアピンベンドパイプ７を備えてな
る。フィン群６と各ヘアピンベンドパイプ７とは拡管固
定方法によって一体化されている。熱交換器本体２と一
対の側端板３・４とは、各側端板３・４の一部が内面側
へ切り起こし状に成形され互いに対向するようにされた
二組の固定用爪部３ａ・４ａにより互いに固定されてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は熱交換器に関するも
のであり、さらに詳しくは、冷風機、除湿機、エアコン
などに凝縮器や蒸発器として用いられる熱交換器に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、熱交換器として、多数の板状フィ
ンが互いにほぼ平行に配されたフィン群と、このフィン
群の両側端面に取り付けられた一対の側端板と、フィン
群及び一対の側端板に各フィン及び各側端板を貫通する
状態に取り付けられた複数のヘアピンベンドパイプとを
備えてなるものがある。

【０００３】この熱交換器の組み立ては、各フィン及び
各側端板にあらかじめ形成された複数の貫通孔に各ヘア
ピンベンドパイプを挿入した後に、同パイプの中に拡管
治具を圧入して同パイプを拡管することで、各フィン・
各側端板と各パイプとを密着固定する方法によってい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな拡管固定方法によれば、一般にアルミニウム製であ
るフィンとは大きさや材質の異なる側端板（一般に鋼板
製）にも所定寸法及び所定個数の貫通孔をあらかじめ形
成しておく必要があること、フィン群と一対の側端板と
をそれぞれの貫通孔が一列になるように位置決めする必
要があること、その位置決め後にフィン群と一対の側端
板とを貫通孔どうしの位置がずれないように仮固定する
必要があることなどから、組立工程に時間も費用もかか
り、また製品コストも高くついていた。

【０００５】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたものであり、その主要課題は、組立工程に要する時
間や費用を節約し、製品コストの削減を図ることができ
る熱交換器を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、多数の
板状フィンが互いにほぼ平行に配されたフィン群と、こ
のフィン群の両側端面に取り付けられた一対の側端板
と、フィン群及び一対の側端板に各フィン及び各側端板
を貫通する状態に取り付けられた少なくとも１つのヘア
ピンベンドパイプとを備えてなり、フィン群とヘアピン
ベンドパイプとが一体化されて熱交換器本体が形成さ
れ、この熱交換器本体と一対の側端板とは、各側端板に
内面側へ一部切り起こし状に設けられて対向する少なく
とも一組の固定用爪部が、フィン群のうちの各側端板寄
りの複数のフィンの周縁の一部を挟持することで、互い
に固定されていることを特徴とする熱交換器が提供され
る。

【０００７】ここで、板状フィンにおける「板状」と
は、通常の意味での「板」に成形されている状態の他
に、「箔」に成形されている状態をも含む。板状フィン
の平面形状は通常、長方形、平行四辺形、正方形などの
四角形であるが、これ以外の多角形や円形、楕円形など
の任意形状であってもよい。フィン群を構成する板状フ
ィンの材質や数は、特に限定されず、その熱交換器の目
的や大きさなどに応じて適宜、決められる。

【０００８】側端板は、後述の熱交換器本体を保護する
とともに、その熱交換器本体を各種装置の所望箇所へ取
り付けるためのものであり、その材質や形状は、特に限
定されず、その熱交換器の使用目的や大きさなどに応じ
て適宜、決められる。

【０００９】ヘアピンベンドパイプは、冷媒を収容する
ための、ヘアピン状に曲がった管であり、フィン群及び
一対の側端板に少なくとも１つ、通常は複数本、取り付
けられる。ヘアピンベンドパイプの開口端には通常、Ｕ
字状に曲がったＵ字ベンドパイプが接続される。

【００１０】フィン群とヘアピンベンドパイプとが一体
化されて熱交換器本体が形成される。これらを一体化す
る方法としては、前記した拡管固定方法によってもよ
く、溶接やロウ付けなどの他の方法によってもよい。

【００１１】この熱交換器本体と一対の側端板とは、各
側端板に設けられた、次のような固定用爪部により互い
に固定される。すなわち、各側端板には、同板の一部が
内面側へ切り起こし状に成形され互いに対向するように
された、少なくとも一組、より好ましくは二組以上の固
定用爪部が設けられる。爪部の形状や大きさは熱交換器
本体の形状、大きさ、重さなどにより適宜、決められ
る。このような一組以上の爪部が、フィン群のうちの各
側端板寄りの複数のフィンの周縁の一部を挟持する。こ
れにより、熱交換器本体と一対の側端板とは、前記した
拡管固定方法によることなく、簡単に固定される。な
お、この明細書において、「周縁」とは、多角形の長辺
及び短辺、円や楕円などの曲線状平面形状における周辺
を意味する。

【００１２】本発明に係る熱交換器は好ましくは、各フ
ィンがほぼ長方形であり、各側端板における固定用爪部
が各側端板の長手方向に沿った二組のものであり、熱交
換器本体と一対の側端板とは、同爪部が前記複数のフィ
ンの長辺の一部を挟持することで、互いに固定されてい
る。

【００１３】そのような場合、熱交換器本体と一対の側
端板とは、各側端板の長手方向すなわち、前記複数の長
方形フィンの長辺の伸びる方向に沿った二組の固定用爪
部によって、一層確実に、互いに固定される。

【００１４】また、本発明に係る熱交換器は好ましく
は、前記ヘアピンベンドパイプは、その端部が、各側端
板における固定用爪部の設けられる際に各側端板に形成
された切欠穴から外側へ突出する状態に配されている。

【００１５】そのような場合、側端板にヘアピンベンド
パイプを貫通させるための穴を特別に形成しなくとも、
同切欠穴を利用してヘアピンベンドパイプの端部を外側
へ突出させた状態に配することで、熱交換器本体と一対
の側端板との固定を一層簡単に行うことができる。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の２つの実施の形態
を図面に基づいて詳しく説明する。なお、これによって
本発明が限定されるものではない。

【００１７】実施の形態１図１及び図２はそれぞれ、本発明の実施の形態１に係る
熱交換器の斜視図及び右側面図を示す。これらの図にお
いて、１は熱交換器であり、これは熱交換器本体２と亜
鉛メッキ鋼板製の左右一対の側端板３・４とを備えてな
る。

【００１８】熱交換器本体２はさらに、アルミニウム箔
製の多数の長方形板状フィン５・５……５が互いにほぼ
平行に配されたフィン群６と、このフィン群６に各フィ
ン５を貫通する状態に一体に取り付けられた１１本の銅
合金製ヘアピンベンドパイプ７・７……７と、ヘアピン
ベンドパイプ７・７……７の開口端に嵌合接続された、
Ｕ字状に曲がったＵ字ベンドパイプ（図示略）とを備え
てなる。

【００１９】フィン群６と各ヘアピンベンドパイプ７と
は、前記した拡管固定方法によって一体化されている。
そして、熱交換器本体２と一対の側端板３・４とは、各
側端板３・４に設けられた、次のような固定用爪部３ａ
・３ａ・４ａ・４ａにより互いに固定されている。

【００２０】すなわち、各側端板３・４には、同板の一
部が内面側へ切り起こし状に成形され互いに対向するよ
うにされた二組の固定用方形爪部３ａ・３ａ・４ａ・４
ａが設けられている。これらの爪部３ａ・３ａ・４ａ・
４ａは、各側端板３・４の長手方向に沿って設けられて
いる。そして、これらの爪部３ａ・３ａ・４ａ・４ａ
が、フィン群６のうちの各側端板寄りの複数のフィン５
・５……５の長辺の一部を挟持している。これにより、
熱交換器本体２と一対の側端板３・４とは、前記した拡
管固定方法によることなく、簡単に固定されている。

【００２１】また、ヘアピンベンドパイプ７・７……７
のうちの４本は、図２に示すように、その端部が、各側
端板３・４における爪部３ａ・３ａ・４ａ・４ａの設け
られる際に各側端板３・４に形成された、ほぼ平行四辺
形状の２つの切欠穴３ｂ・３ｂ・４ｂ・４ｂから外側へ
突出する状態に配されている。さらに、他の７本のヘア
ピンベンドパイプ７・７……７は、その端部が、各側端
板３・４に形成された、ほぼ楕円形状の７つの嵌合穴４
ｃ・４ｃ……４ｃ（一方のみ図示）に嵌合されてそこか
ら外側へ突出する状態に配されている。

【００２２】したがって、従来のように各側端板３・４
に１１本のヘアピンベンドパイプ７・７……７を貫通さ
せるための穴を特別に形成することなく、同切欠穴３ｂ
・３ｂ・４ｂ・４ｂ及び嵌合穴４ｃ・４ｃ……４ｃを利
用してこれらのヘアピンベンドパイプ７・７……７の端
部を外側へ突出させた状態に配することで、熱交換器本
体２と一対の側端板３・４との固定がごく簡単に行われ
ている。

【００２３】実施の形態２図３及び図４はそれぞれ、本発明の実施の形態２に係る
熱交換器が組み込まれた冷風機Ｃの正面断面図及び右側
面断面図を示す。これらの図において、１１は冷風機Ｃ
において凝縮器として機能する熱交換器であり、これは
熱交換器本体２と亜鉛メッキ鋼板製の前後一対の側端板
１３・１４とを備えてなる。

【００２４】熱交換器本体２は実施の形態１におけるも
のと同じである。すなわち、長方形板状フィン５・５…
…５が互いにほぼ平行に配されたフィン群６と、このフ
ィン群６に各フィン５を貫通する状態に一体に取り付け
られた１１本の銅合金製ヘアピンベンドパイプ７・７…
…７と、各ヘアピンベンドパイプ７の開口端に嵌合接続
された、Ｕ字状に曲がったＵ字ベンドパイプ８とを備え
てなる。

【００２５】フィン群６と各ヘアピンベンドパイプ７と
は、前記した拡管固定方法によって一体化されている。
そして、熱交換器本体２と一対の側端板１３・１４と
は、各側端板１３・１４に設けられた、次のような固定
用爪部１３ａ・１３ａ・１４ａ・１４ａにより互いに固
定されている。

【００２６】すなわち、各側端板１３・１４には、同板
の一部が内面側へ切り起こし状に成形され互いに対向す
るようにされた二組の固定用方形爪部１３ａ・１３ａ・
１４ａ・１４ａが設けられている。これらの爪部１３ａ
・１３ａ・１４ａ・１４ａは、各側端板１３・１４の長
手方向（図３の左右方向）に沿って設けられている。そ
して、これらの爪部１３ａ・１３ａ・１４ａ・１４ａの
基端部分が、フィン群６のうちの各側端板寄りの複数の
フィン５・５……５の長辺の一部を挟持している。これ
により、熱交換器本体２と一対の側端板１３・１４と
は、前記した拡管固定方法によることなく、簡単に固定
されている。

【００２７】図３、図４及び図５を用いて、より詳しく
説明すると、各側端板１３・１４は、冷風機Ｃの底部に
回動可能に取り付けられた前後一対の取付脚３１・３２
のそれぞれの上端に３本のビス３３・３３・３３で固定
された後に、取付脚３１・３２を互いに近づける方向へ
回動させることで、熱交換器本体２に取付固定される。

【００２８】このとき、すべてのヘアピンベンドパイプ
７・７……７は、図３に示すように、その端部が、各側
端板１３・１４に形成された、ほぼ楕円形状の１１の嵌
合穴１３ｃ・１３ｃ……１３ｃ（一方のみ図示）に嵌合
されてそこから外側へ突出する状態に配されている。

【００２９】したがって、従来のように各側端板１３・
１４に１１本のヘアピンベンドパイプ７・７……７を貫
通させるための穴を特別に形成することなく、同嵌合穴
１３ｃ・１３ｃ……１３ｃを利用してこれらのヘアピン
ベンドパイプ７・７……７の端部を外側へ突出させた状
態に配することで、熱交換器本体２と一対の側端板１３
・１４との固定がごく簡単に行われている。

【００３０】なお、図３及び図４において、３４は前面
パネル、３５は後面パネル、３６は左側板、３７は右側
板、３８は圧縮器、３９は蒸発器、４０は電動機を示
す。また、４１は送風機であり、これは電動機４０の回
転軸の上部に取り付けられた送風ファン４２と、電動機
４０の回転軸の下部に取り付けられた凝縮器冷却ファン
４３とを有している。

【００３１】そして、送風機４１の回転により、左側板
３６の上部に形成された吸込口４４から吸い込んだ空気
を蒸発器３９で冷却し、冷却された空気を前面パネル３
４に形成された吹出口４５から吹き出すようになってい
る。また、送風機４１の回転により、左側板３６及び右
側板３７の下部に形成された吸気口４６・４６から吸気
された空気で熱交換器（凝縮器）１１を冷却し、それに
より暖められた空気を背面部に形成された排気口４７か
ら排気するようになっている。

【００３２】

【発明の効果】本発明の請求項１記載の熱交換器にあっ
ては、熱交換器本体と一対の側端板とは、各側端板に内
面側へ一部切り起こし状に設けられて対向する少なくと
も一組の固定用爪部が、フィン群のうちの各側端板寄り
の複数のフィンの周縁の一部を挟持することで、熱交換
器本体と一対の側端板とは、従来のような拡管固定方法
によることなく、簡単に固定することが可能になり、組
立工程に要する時間や費用を節約し、製品コストの削減
を図ることができる。

【００３３】本発明の請求項２記載の熱交換器にあって
は、各フィンがほぼ長方形であり、各側端板における固
定用爪部が各側端板の長手方向に沿った二組のものであ
り、熱交換器本体と一対の側端板とは、同爪部が前記複
数のフィンの長辺の一部を挟持することで、互いに固定
されているので、両者の固定は一層確実になっている。

【００３４】本発明の請求項３記載の熱交換器にあって
は、前記ヘアピンベンドパイプは、その端部が、各側端
板における固定用爪部の設けられる際に各側端板に形成
された切欠穴から外側へ突出する状態に配されているの
で、側端板にヘアピンベンドパイプを貫通させるための
穴を特別に形成しなくとも、同切欠穴を利用してヘアピ
ンベンドパイプの端部を外側へ突出させた状態に配する
ことで、熱交換器本体と一対の側端板との固定を一層簡
単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１に係る熱交換器の斜視図
である。

【図２】図１の熱交換器の右側面図である。

【図３】本発明の実施の形態２に係る熱交換器が組み込
まれた冷風機の正面断面図である。

【図４】図３の冷風機の右側面断面図である。

【図５】図３の冷風機に熱交換器が組み込まれる途中の
状態を示す説明図である。

【符号の説明】

１熱交換器２熱交換器本体３側端板３ａ固定用爪部３ｂ切欠穴４側端板４ａ固定用爪部４ｂ切欠穴４ｃ嵌合穴５フィン６フィン群７ヘアピンベンドパイプ８Ｕ字ベンドパイプ１１熱交換器（凝縮器）１３側端板１３ａ固定用爪部１３ｃ嵌合穴１４側端板１４ａ固定用爪部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】多数の板状フィンが互いにほぼ平行に配
されたフィン群と、このフィン群の両側端面に取り付け
られた一対の側端板と、フィン群及び一対の側端板に各
フィン及び各側端板を貫通する状態に取り付けられた少
なくとも１つのヘアピンベンドパイプとを備えてなり、フィン群とヘアピンベンドパイプとが一体化されて熱交
換器本体が形成され、この熱交換器本体と一対の側端板
とは、各側端板に内面側へ一部切り起こし状に設けられ
て対向する少なくとも一組の固定用爪部が、フィン群の
うちの各側端板寄りの複数のフィンの周縁の一部を挟持
することで、互いに固定されていることを特徴とする熱
交換器。
【請求項２】各フィンがほぼ長方形であり、各側端板
における固定用爪部が各側端板の長手方向に沿った二組
のものであり、熱交換器本体と一対の側端板とは、同爪
部が前記複数のフィンの長辺の一部を挟持することで、
互いに固定されていることを特徴とする請求項１記載の
熱交換器。
【請求項３】前記ヘアピンベンドパイプは、その端部
が、各側端板における固定用爪部の設けられる際に各側
端板に形成された切欠穴から外側へ突出する状態に配さ
れていることを特徴とする請求項１または２記載の熱交
換器。