JPH10220685A - 防振支持装置 - Google Patents

防振支持装置

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Publication number
JPH10220685A
JPH10220685A JP2775697A JP2775697A JPH10220685A JP H10220685 A JPH10220685 A JP H10220685A JP 2775697 A JP2775697 A JP 2775697A JP 2775697 A JP2775697 A JP 2775697A JP H10220685 A JPH10220685 A JP H10220685A
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JP
Japan
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cushion body
vibration
support device
expansion
extension
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2775697A
Other languages
English (en)
Inventor
Hajime Wakui
一 涌井
Nobuyuki Matsumoto
信之 松本
Hiromi Inoue
寛美 井上
Keiichi Tashiro
啓一 田代
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HADOU SYST KENKYUSHO KK
Railway Technical Research Institute
Original Assignee
HADOU SYST KENKYUSHO KK
Railway Technical Research Institute
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Filing date
Publication date
Application filed by HADOU SYST KENKYUSHO KK, Railway Technical Research Institute filed Critical HADOU SYST KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動源となる支持対象物を支持する際に、低
周波振動の伝達防止性、軽負荷あるいは変動負荷に対す
る十分な追従性および応答性が得られる防振支持装置を
提供すること。 【解決手段】 支持対象物はクッション体21を介して設
置部11上に支持され、支持対象物12で発生された振動は
クッション体21で吸収されることができ、このクッショ
ン体21は内部に封入された圧縮性流体が荷重により圧縮
されることを利用して振動吸収を行うものであるため、
固体弾性体よりも低周波領域までの幅広い範囲にわたっ
て防振性能を有することになり、これにより低周波振動
の伝達をも防止することができ、軽負荷あるいは変動負
荷に対する十分な追従性および応答性が得られるように
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は防振支持装置に関
し、鉄道の軌道におけるマクラギの支持あるいはエンジ
ン等の機械装置の支持などに利用できる。
【0002】
【背景技術】従来より、エンジン等の機械装置において
は振動発生が避けられず、振動伝達を防止するために防
振支持が必要とされている。また、鉄道の軌道において
も、車両の通過に伴う振動伝達を防止するためにマクラ
ギの支持に防振対策が要求されている。
【0003】すなわち、近年の鉄道の軌道は、高架橋、
トンネル、建築物の上に敷設されることが多くなり、こ
のような場合には基礎にあたる道床がコンクリート平面
等の剛体となる。このような剛体道床上に軌框(レール
およびマクラギ)を設置すると、車両の車輪がレール上
を走行することで発生する振動・騒音が道床を通して伝
達し、周囲に拡散されることになる。このような周囲へ
の振動伝達を防止するために、レール頭頂面(車輪が接
触する面)や車輪のレール接触面を研磨し、平滑化して
走行時の振動発生を抑制することもなされている。ま
た、軌框と道床との間にゴム製スラブマットやゴムブロ
ック等の弾性体を介在させ、いわゆる弾性支持構造とす
ることで振動伝達を抑制することもなされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述したレー
ルや車輪の研磨は、使用に伴って摩耗を生じるため、恒
久的な防振対策とはなり得ない。また、弾性体による弾
性支持においては次のような問題があった。すなわち、
従来の弾性支持ではゴム等の固体弾性体を用いるため、
10数Hz(ヘルツ)以下の低周波振動による固体音を防止
することができなかった。また、固体弾性体であるため
に、軽負荷あるいは変動負荷に対しては十分な追従性あ
るいは応答性を得にくいという問題もあった。このよう
な問題は、鉄道の軌道に限らず、エンジン等振動を発生
する機械装置についても同様であり、前述した固体弾性
体による問題を回避できる防振支持構造が求められてい
た。
【0005】本発明の目的は、振動源となる支持対象物
を支持する際に、低周波振動の伝達防止性、軽負荷ある
いは変動負荷に対する十分な追従性および応答性が得ら
れる防振支持装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
(基本的構成)本発明は、振動源となる支持対象物を支
持するための防振支持装置であって、内部に圧縮性流体
が封入されて所定の伸縮方向に伸縮可能なクッション体
と、前記クッション体の前記伸縮方向の互いに反対側に
設けられた一対の受圧部とを有することを特徴とする。
このようにすれば、支持対象物はクッション体を介して
支持され、支持対象物で発生された振動はクッション体
で吸収されることになる。このクッション体は内部に封
入された圧縮性流体が荷重により圧縮されることを利用
して振動吸収を行うものであるため、固体弾性体よりも
低周波領域までの幅広い範囲にわたって防振性能を有す
ることになり、これにより低周波振動の伝達をも防止す
ることができ、軽負荷あるいは変動負荷に対する十分な
追従性および応答性が得られるようになる。
【0007】支持対象物としては、鉄道の軌框や、エン
ジン等の機械装置類などが該当する。圧縮性流体として
は、空気等の通常の気体が利用でき、窒素ガス等の不活
性ガスも利用できる。あるいは気体以外でも圧縮性を示
すものであれば利用でき、例えば液体に気体を混入させ
たもの等を利用してもよい。
【0008】クッション体としては、非通気性で可撓性
の膜材(ゴム等のエラストマ材料やプラスチックシート
等)を袋状にしたいわゆるエアバルーン、側面がジャバ
ラ状の可撓性面材で形成されて所定方向に伸縮性を付与
された筒体、内部をピストンが摺動するシリンダ機構、
いわゆるテレスコピック構造(互いに摺動自在に順次同
軸嵌合されて全体として伸縮可能な多重筒状体)等が利
用できる。
【0009】エアバルーンにおいては、荷重による内圧
上昇に伴って側面が膨出変形し、この変形復元力によっ
て荷重に対する反力を発生することもできる。このた
め、内部に封入された流体の圧縮性に加えて、クッショ
ン体の変形による振動吸収をも行うことができる。エア
バルーンの膜材は、可撓性に加えて伸展性を有するもの
としてもよく、このようにすれば側面の変形に加えて内
圧により膜材の膨張が生じ、クッション体の膨張変形に
よる振動吸収をも行うことができる。
【0010】シリンダ構造やテレスコピック構造におい
ては、各々の摺動部分に気密シールを施し、直接内部に
圧縮性流体を封入してもよい。あるいは、気密処理しな
いシリンダ構造やテレスコピック構造の内部にバルーン
を配置し、このバルーン内に圧縮性流体を封入する二重
構造としてもよい。このようにすれば複雑な摺動シール
なしに各構造における気密性確保ができる。
【0011】受圧部は、設置部位に対応した形状とさ
れ、他方が支持対象物の底面等に対応した形状とすれば
よい。これらの受圧部と設置部、あるいは受圧部と支持
対象物との間は、ボルト等の締結手段や接着剤等の適宜
な手段により固定されることが望ましい。
【0012】受圧部は、クッション体の一部をそのまま
用いてもよいが、プレート等の別部材を用いてもよく、
例えば平行配置された一対の取付プレートとすることが
できる。このような取付プレートを用いることで、取付
けのための平面の確保や、あるいはボルト孔等の形成を
容易にすることができ、設置部や支持対象物に対する接
続性を高めることができる。前述したクッション体は、
一部が受圧部であるプレート等で構成されるようにして
もよい。例えばクッション体を一部が開口されたバルー
ンであり、この開口を覆って気密封止するようにプレー
トを配置してもよく、これらの接合部分には既存のチュ
ーブレスタイヤのビード構造を適用するようにしてもよ
い。
【0013】(伸長制限手段)本発明において、前記一
対の受圧部の距離を一定以下に制限する伸長制限手段を
設けることが望ましい。このような伸長制限手段を設け
ることで、荷重負荷が変動しても防振支持装置としての
伸長長さを一定の伸長限度までに制限することができ
る。例えば、設置時等の無負荷時に必要以上に伸長する
ことを防止できる。
【0014】前記伸長制限手段は前記クッション体の内
部または外部に配置されて前記各受圧部を結ぶ屈曲可能
なひも状体等により実現することができる。具体的に
は、クッション体の受圧部裏面どうしの間や受圧部とし
て設けた取付プレートの周辺どうしの間を結ぶようにひ
も状体等を掛け渡した構造が利用でき、シリンダ構造や
テレスコピック構造を用いる場合には各々の外殻構造の
一部で伸長時に係合するストッパ等を用いればよい。ひ
も状体としては、金属製ワイヤ、アラミド樹脂等の撚り
線、プラスチックあるいは金属性の鎖等を用いることが
できる。伸長制限手段は、伸長限度を調整可能であるこ
とが望ましい。このようにすれば、設置部と支持対象物
との間隔状態に応じた調整ができるとともに、複数の防
振支持装置の相互調整を行うこともできる。
【0015】本発明において、前記クッション体は形状
保持性を有し、前記伸長制限手段は前記クッション体自
体で兼ねられているものとすることが望ましい。具体的
には、クッション体にバルーンを用いる場合、このバル
ーンに所定の剛性をもたせることで、自身の基本形状以
上に伸長した際に抵抗を生じ、伸長を制限することにな
る。また、シリンダ構造やテレスコピック構造の場合、
構造上の伸長限で自動的に伸長制限されることになる。
このようにすれば、付加構造なしに伸長制限手段を実現
することができる。
【0016】(伸縮方向規制手段)本発明において、前
記クッション体の伸縮を一定方向に規制する伸縮方向規
制手段を有するものとすることが望ましい。このように
すれば、防振支持装置としての伸縮方向を一定に維持
し、横方向(伸縮方向つまり本来の荷重方向に交差する
方向)に対する剛性を得ることができる。これにより、
防振支持装置で支持した支持対象物が、設置部に対して
不用意に位置変動することを防止できる。具体的には、
伸縮方向規制手段としては、前記クッション体の内部ま
たは外部に配置されて前記所定の伸縮方向に摺動する二
つ以上の部材からなるガイド機構(例えばガイドロッド
とスライドブッシュ)などが利用できる。また、前述し
た伸長制限手段のひも状体等を複数用い、互いに異なる
方向に傾斜配置して交差させることで、その伸長制限機
能を確保しつつ伸長方向を一意に決めることができ、こ
れにより伸縮方向規制手段を構成することもできる。
【0017】本発明において、前記クッション体は前記
伸縮方向にのみ伸縮可能な外殻構造を有し、前記伸縮方
向規制手段は前記クッション体自体で兼ねられているも
のとすることが望ましい。具体的に、このような外殻構
造としては前述したシリンダ構造やテレスコピック構造
が採用できるとともに、バルーン式のクッション体を採
用した場合でも側面の剛性を制御することにより所定の
伸縮方向にのみ伸縮するものとすることができ、各々に
おいてはその構造自体で伸縮方向規制手段が実現される
ことになるため、付加的な構造を用いなくて済むように
できる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 (第一実施形態)図1ないし図3の各々には本発明の第
一実施形態が示されている。図1において、本実施形態
は、本発明を鉄道の軌道に適用したものである。コンク
リート製の道床11は軌道基礎に形成されており、その上
面には本発明に基づく防振支持装置20が設置されてい
る。防振支持装置20の上にはマクラギ12が支持され、そ
の上面にはレール13が固定されている。この構造におい
て、道床11は本発明における設置部であり、マクラギ12
およびレール13からなる軌框14が支持対象物である。
【0019】図2および図3にも示すように、防振支持
装置20は、チューブレスタイヤ型バルーン式のクッショ
ン体21を備えるとともに、その上下に一対の受圧面とし
て互いに平行配置された下面プレート22と上面プレート
23とを備えている。クッション体21は、可撓性膜材から
なる中空円環状のバルーンであり、その下面側が開口さ
れている。クッション体21の下面側開口部分は下面プレ
ート22で塞がれ、これによりクッション体21は内部が密
閉空間とされ、圧縮性流体である空気が封入されてい
る。
【0020】クッション体21の素材は既存の自動車用タ
イヤと同様なゴム材料であり、この材料を型成形により
上面が平坦で円筒状の外周面および内周面を有する図示
の形状に形成されている。クッション体21の膜材内部に
は、既存の自動車用タイヤと同様な補強筋材が内蔵さ
れ、膜材の可撓性を維持しつつ剛性を高めるようにされ
ている。補強筋材は、金属ワイヤや樹脂繊維およびこれ
らを編んだものであり、この補強筋材自体がクッション
体21の基本形状に合わせて形成されている。クッション
体21は、ゴム素材および補強筋材で設定された剛性によ
り、その上面が基本高さ以上に上昇しようとしてもそれ
以上の伸長を制限されるようになっている(伸長制限手
段)。また、クッション体21は、ゴム素材および補強筋
材の剛性分布の調整により、上面から荷重を受けた際に
専ら内外周面が外側へと均等に撓み(図3の鎖線図示参
照)、上面が下方に変位する動作を行うようになってい
る(伸縮方向規制手段)。
【0021】クッション体21と下面プレート22との接続
部分は、既存の自動車用チューブレスタイヤと同様な構
造が採用されている。すなわち、クッション体21の開口
辺縁部(クッション体21の外周側になる外側辺縁211、
中心孔の周囲となる内側辺縁212)は他の部分よりも厚
肉化され、その内部には金属ワイヤまたはプラスチック
撚り線によるビード213、214が埋め込まれている。一
方、下面プレート22の上面には、同心円状に二重のリム
部221、222が形成されている。外側のリム部221は内向き
に凹部を有し、クッション体21の外側辺縁211が嵌合さ
れ、ビード213で外側に押しつけられることで相互に密
着されている。内側のリム部222は外向きに凹部を有
し、クッション体21の内側辺縁212が嵌合され、ビード2
14で内側に押しつけられることで相互に密着されてい
る。
【0022】なお、相互の密着部分に軟質のシール材を
介装することで、気密性を更に高めることもできる(シ
ール材としては、既存のものが利用でき、例えば軟質で
耐候性を有するブチルゴム等が用いられ、テープ状にし
てクッション体21周縁またはリム部221、222内側に貼り
付けておけばよい)。図3のように、外周側のリム部22
1の一部の根本部分には、通気路223が貫通形成されてお
り、その外側表面開口部にはエアバルブ224が装着され
ている。このエアバルブ224は自動車や自転車等に利用
される既存の逆止弁(いわゆるムシ)付きのものであ
り、クッション体21の内部には、このエアバルブ224か
ら空気が圧入されるようになっている。
【0023】下面プレート22は、所定厚みの円形の金属
製板材であり、周辺近傍に周方向に所定間隔でボルト孔
225が形成され、この孔を挿通するボルト226で道床11の
上面に締め付け固定されている。なお、下面プレート22
の上面には前述のリム部221、222が形成されるため、こ
れらを一体成形する場合には鋳造が好ましい。但し、ベ
ースとなる板状の部分とリム部とを別体としてもよく、
この場合は圧延金属製等の円板の上面に鋳造またはプレ
ス成形された円環状のリム部を固定(締め付け、溶接、
接着等)してもよい。上面プレート23は、所定厚みの円
形の金属製板材であり、周辺近傍に周方向に所定間隔で
ボルト孔235が形成され、この孔を挿通するボルト236で
マクラギ12の下面に締め付け固定されている。上面プレ
ート23とクッション体21とは、クッション体21の上部平
坦面に加硫接着または接着剤を塗布して上面プレート23
が固定されている。
【0024】本実施形態の防振支持装置20の組立手順は
以下の通りである。まず、クッション体21、下面プレー
ト22、上面プレート23を個々に製造する。次に、下面プ
レート22の上にクッション体21を配置し、内外の各辺縁
211、212をリム部221、222に合わせ、ビード213、214を加
圧変形させつつ各々の凹部内に嵌合させる。そして、エ
アバルブ224から圧縮空気を導入し、クッション体21内
に空気を充満させる。これにより各辺縁211、212とリム
部221、222との圧着を得て、気密シール性を確保すると
ともに、これらの接合によりクッション体21と下面プレ
ート22との固定を行う。続いて、クッション体21の上部
平坦面に加硫接着または接着剤を塗布し、その上から上
面プレート23を固定する。これらにより本実施形態の防
振支持装置20が製造される。
【0025】本実施形態の防振支持装置20の設置手順は
以下の通りである。まず、道床11の上面の所定位置に下
面プレート22のボルト孔225に合わせて埋め込みナット
を設置しておく。また、マクラギ12の下面の所定位置に
も上面プレート23のボルト孔235に合わせて埋め込みナ
ットを設置しておく。次に、道床11の上に防振支持装置
20を載置し、ボルト孔225を埋め込みナットに合わせた
うえ、ボルト226を締め込んで下面プレート22を固定す
る。続いて、防振支持装置20の上にマクラギ12を配置
し、ボルト孔235に埋め込みナットが合うように水平位
置を調整したのち、ボルト236を締め込んで上面プレー
ト23に固定する。これにより、道床11、防振支持装置2
0、マクラギ12が一体化固定され、マクラギ12は防振支
持装置20を介して道床11にフローティング支持されるこ
とになる。
【0026】本実施形態によれば以下のような効果が得
られる。防振支持装置20を介してマクラギ12を道床11に
フローティング支持することができ、この防振支持装置
20はクッション体21に封入された空気の圧縮性によりエ
アクッション効果を生じるため、低周波振動の伝達防止
性、軽負荷あるいは変動負荷に対する十分な追従性およ
び応答性が得られる。
【0027】また、クッション体21として所定剛性を有
するゴム製バルーンを採用したため、このクッション体
21自体の変形によってもクッション効果を得ることがで
きる。特に、本実施形態では、クッション体21を円環状
にしたため、その側面部分(垂直に立ち上がる部分)が
外側と内側の二重筒状になるため、この部分でのクッシ
ョン性を十分に利用することができる。
【0028】クッション体21においては、その材質の剛
性により伸長制限を行うことができるとともに、剛性の
設定により伸縮案内(伸縮方向規制)を行うことがで
き、他の付加機構なしにこれらの伸長制限および伸縮案
内が実現できるため、構造を大幅に簡略化できる。クッ
ション体21は、いわゆるチューブレスタイヤ式としたた
め、外殻自体が気密性を有するものとなり、内部にチュ
ーブを用いる等の必要がなく、構造を簡略化できる。
【0029】受圧部として下面プレート22および上面プ
レート23を用い、各々を道床11およびマクラギ12にボル
ト固定したため、簡単な構造で確実な固定が行える。下
面プレート22および上面プレート23は、それぞれ水平で
互いに平行となるようにしたため、それぞれ水平面とな
る道床11の上面およびマクラギ12の下面の間に防振支持
装置20を介装することを容易に行うことができ、既存の
道床11およびマクラギ12に特別な設計変更等をする必要
がなく、実施を容易にできる。
【0030】なお、前述した第一実施形態においては、
以下のような変形が可能である。クッション体21の開口
封止側は上下何れでもよく、下面プレート22と上面プレ
ート23とを逆さにして用いても良い。クッション体21は
円環状に限らず、単なる有底筒状にしてもよく、あるい
は直方体ブロック状等としてもよい。クッション体21の
内部に、別途空気封入用のチューブを使用してもよく、
この場合クッション体21とリム部との接合は気密シール
性を必要としない。上面プレート23を省略し、クッショ
ン体21の上面平坦部を直接マクラギ12に接着してもよ
い。また、クッション体21の封止をリム部だけの部材で
行い、下面プレート22を省略して直接道床11に接続して
もよい。但し、接合面は受圧面として各々水平な平坦面
とすることが望ましい。
【0031】(第二実施形態)図4には本発明の第二実
施形態が示されている。本実施形態は、前述した第一実
施形態と同様に本発明を鉄道の軌道に適用したものであ
り、共通する道床11、マクラギ12等については説明を省
略する。本実施形態の防振支持装置30は、周面が筒状ま
たはジャバラ状に形成されたクッション体31を備えると
ともに、その上下に一対の受圧面として互いに平行配置
された下面プレート32と上面プレート33とを備えてい
る。
【0032】下面プレート32および上面プレート33は、
それぞれ所定厚みの円形の金属製板材であり、周辺近傍
に周方向に所定間隔でボルト孔325、335が形成され、こ
の孔を挿通するボルト326、336で道床11の上面あるいは
マクラギ12の下面に締め付け固定されている。
【0033】クッション体31は、ゴム等の可撓性膜材か
らなる周面が筒状またはジャバラ状に形成された筒状体
311の上下開口面に、それぞれ下面プレート32および上
面プレート33で塞ぐことでバルーンとされ、内部に圧縮
性流体である空気が封入されている。筒状体311の上下
開口周縁には水平内向きのフランジ部312、313が形成さ
れ、この面に加硫接着または接着剤を塗布して下面プレ
ート32および上面プレート33に接着され、各々全周が気
密シールされている。
【0034】筒状体311の素材は既存の空気ばねと同様
なゴム材料であり、その膜材内部には必要により補強筋
材が内蔵され、膜材の可撓性を維持しつつ剛性を高める
ようにされている。そして、筒状体311は、ゴム素材お
よび補強筋材の剛性分布の調整により、上面から荷重を
受けた際に均等に撓み、専ら上面が下方に変位する動作
を行うようになっている(伸縮方向規制手段)。
【0035】クッション体31の内部には、伸長制限手段
として、複数列のひも状体314が配置されている。ひも
状体314は、アラミド樹脂等の高剛性軽量で屈曲性が高
い材料の撚り線材であり、ループ状にされたうえ、下面
プレート32の上面および上面プレート33の下面に設けら
れたフック324、334に係合され、下面プレート32と上面
プレート33とを連結するようになっている。このフック
324、334は、金属部材あるいは樹脂製部材とされ、各プ
レート32、33に溶接、ねじ止め、接着等により固定され
る。あるいは、各プレート32、33に一体成形してもよ
く、プレス切り起し等により形成してもよい。
【0036】ひも状体314は、クッション体31が伸長し
て下面プレート32と上面プレート33とが離隔するにつれ
て延ばされ、完全に延びきった状態で下面プレート32と
上面プレート33との離隔を規制し、それ以上のクッショ
ン体31の伸長を制限する。一方、クッション体31が縮ん
で下面プレート32と上面プレート33とが近接するにつ
れ、ひも状体314は自由に撓み屈曲するため、クッショ
ン体31の収縮が大きくなってもその動作を阻害すること
がない。ひも状体314は、完全に延びきった状態で垂直
方向(クッション体31の伸縮方向、防振支持装置30の荷
重方向)に延びるようになっており、各ひも状体314は
クッション体31の中心軸位置に対して均等に点対称配置
されている。
【0037】本実施形態における製造手順は以下の通り
である。まず、クッション体31、下面プレート32、上面
プレート33を個々に製造する。次に、下面プレート32の
上に筒状体311を配置し、周囲を接着する。ここで、下
面プレート32のフック324にひも状体314を引っかけてお
く。続いて、筒状体311の上に上面プレート33を配置
し、先にフック324に引っかけておいたひも状体314を上
面プレート33のフック334に引っかけたうえ、筒状体31
と上面プレート33とを接着する。これらによりクッショ
ン体31が形成され、本実施形態の防振支持装置30が製造
される。なお、本実施形態の防振支持装置30の設置手順
は、前述した第一実施形態と同様であるため、説明を省
略する。
【0038】本実施形態によれば、前述した第一実施例
と同様な効果として、以下の効果が得られる。防振支持
装置30を介してエアクッション式のフローティング支持
が行えるため、低周波振動の伝達防止性、軽負荷あるい
は変動負荷に対する十分な追従性および応答性が得られ
る。また、下面プレート32および上面プレート33を道床
11およびマクラギ12にボルト固定したため、簡単な構造
で確実な固定が行える。さらに、下面プレート32および
上面プレート33がそれぞれ水平で互いに平行となるよう
にしたため、防振支持装置30の設置を容易にできる。
【0039】さらに、本実施形態によれば、以下の効果
が得られる。筒状体311においては、その材質の剛性の
設定により伸縮案内(伸縮方向規制)を行うことがで
き、他の付加機構なしに伸縮案内が実現できるため、構
造を大幅に簡略化できる。
【0040】クッション体31の内部にひも状体314を設
けたため、これにより伸長制限を行うことができる。ひ
も状体314は十分な伸長防止性とともに屈曲容易性を備
えているため、クッション体31の収縮動作を妨げること
がない。また、ひも状体314は、複数を点対称配置した
ため、最大伸長時の上面プレート33の下面プレート32に
対する平行を維持することもできる。さらに、ひも状体
314はクッション体31の内部に配置したため、防振支持
装置30の外部に不必要な凹凸等を生じることがなく、コ
ンパクトにできる。
【0041】なお、前述した第二実施形態においては、
以下のような変形が可能である。ひも状体314を互いに
斜めにたすき掛け配置することで、伸長時の方向安定性
を更に高めることができる。ひも状体314は筒状体311の
外部に設置してもよく、このようにすれば外形が凹凸化
するが、ひも状体314の設置が容易であり、最大伸長長
さ調整等を随時行うこともできる。また、クッション体
31内への空気供給のために、各プレート32、33あるいは
筒状体311の一部にエアバルブを設けてもよい。さら
に、筒状体311の上下面開口を閉じて完全なバルーンと
して、それ自体でエア封入密閉性を確保するようにして
もよい。この場合、筒状体311と各プレート32、33との接
合には気密性を考慮しなくてよくなり、製造手順の簡略
化等が図れる。
【0042】(第三実施形態)図5には本発明の第三実
施形態が示されている。本実施形態は、前述した第一実
施形態と同様に本発明を鉄道の軌道に適用したものであ
り、共通する道床11、マクラギ12等については説明を省
略する。本実施形態の防振支持装置40は、シリンダ式の
クッション体41を備えるとともに、その上下に一対の受
圧面として互いに平行配置された下面プレート42と上面
プレート43とを備えている。下面プレート42および上面
プレート43は、前記第二実施例と同様なそれぞれ所定厚
みの円形の金属製板材であり、ボルト孔425、435を挿通
するボルト426、436で道床11、マクラギ12に締め付け固
定されている。
【0043】クッション体41は、中心軸が垂直に配置さ
れた円筒状のシリンダ411を有し、その底面は下面プレ
ート42に固定されている。シリンダ411の内部にはピス
トン412が昇降自在に配置され、このピストン412には上
面にピストンロッド413が連結されている。ピストンロ
ッド413はシリンダ411の上面の中央孔を貫通して露出さ
れ、その上端には上面プレート43が固定されている。こ
れらの固定は、接着、溶接、ねじ止め等の適宜な固定手
段で行われている。ピストン412の下面には、可撓性の
プラスチックやゴム製のシート等で形成されたシール部
材414が接着剤等で貼られている。シール部材414は周辺
のリップ部分がシリンダ411の内周面に所定接触圧力で
摺動自在に接触され、このシール部材414によりシリン
ダ411の下部空間は密閉状態とされ、この内部に空気が
封入されている。
【0044】これらにより、下面プレート42が固定され
た状態で上面プレート43に下向き荷重がかかると、ピス
トン412が下降するとともに、この下降によりシール部
材414より下方のシリンダ411内に封入された空気が圧縮
され、上向きの反力を生じ、クッション体41としてのエ
アクッション効果が得られるようになっている。また、
垂直方向に延びるシリンダ411内をピストン412が摺動す
ること、および垂直に延びるピストンロッド413がシリ
ンダ411の上面中央孔を摺動することで、クッション体4
1の構造自体により伸縮方向規制手段が実現されてい
る。
【0045】シリンダ411の上面にはボルト415が貫通螺
合され、その下端はシリンダ411内に突出されており、
ピストン412が上昇した際にはその上面がボルト415の下
端に係止され、それ以上の上昇を規制されるようになっ
ている。この伸長限度は、外部に露出したボルト415の
頭部をレンチ等で回転させてボルト415の内部への突き
出し量を変更することで調整できる。これらにより伸長
制限手段が構成されている。
【0046】なお、本実施形態の製造は、通常の機械装
置と同様に工場等で各部品の製造ないし組み立てを行え
ばよいため、説明を省略する。また、本実施形態の防振
支持装置30の設置手順は、前述した第一実施形態と同様
であるため、説明を省略する。
【0047】本実施形態によれば、前述した第一実施例
と同様な効果として、以下の効果が得られる。防振支持
装置40を介してエアクッション式のフローティング支持
が行えるため、低周波振動の伝達防止性、軽負荷あるい
は変動負荷に対する十分な追従性および応答性が得られ
る。また、下面プレート42および上面プレート43を道床
11およびマクラギ12にボルト固定したため、簡単な構造
で確実な固定が行える。さらに、下面プレート42および
上面プレート43がそれぞれ水平で互いに平行となるよう
にしたため、防振支持装置40の設置を容易にできる。
【0048】さらに、本実施形態によれば、以下の効果
が得られる。クッション体41としてシリンダ式を採用し
たため、その構造自体で荷重方向への伸縮案内(伸縮方
向規制)を行うことができ、他の付加機構なしに伸縮案
内が実現できるため、構造を簡略化できる。このクッシ
ョン体41においては、ピストン412の気密シールにシー
ル部材414を用いたため、ピストン412とシリンダ411内
面とを隙間無く気密摺接させる必要がなく、相互の加工
精度を緩やかにできるとともに、摺動抵抗を低減してク
ッション動作をスムーズにすることができる。シリンダ
411に伸長制限用のボルト415を設けたため、これにより
伸長制限を行うことができる。このボルト415は外部か
ら操作することができ、これにより伸長限度の調整を行
うこともできる。
【0049】なお、前述した第三実施形態においては、
以下のような変形が可能である。ピストン412の外周面
とシリンダ411の内周面との間で気密シール性を確保で
きるようにし、シール部材414を省略してもよい。この
場合、ピストン412の外周にOリング等のシール部材414
を設けてもよく、ピストン412の外周面とシリンダ411の
内周面との間隔を小さくし、この間の潤滑油膜により気
密シールを行ってもよい。シリンダ411内のピストン412
より下の空間に伸縮性膜材製バルーンを配置し、この中
に空気を入れてピストン412で圧縮させるようにしても
よく、このようにすればピストン412とシリンダ411との
間の気密シールを一切省略することもできる。
【0050】(第四実施形態)図6には本発明の第四実
施形態が示されている。本実施形態は、前述した第一実
施形態と同様に本発明を鉄道の軌道に適用したものであ
り、共通する道床11、マクラギ12等については説明を省
略する。本実施形態の防振支持装置50は、テレスコピッ
ク式外殻を有するバルーン式のクッション体51を備える
とともに、その上下に一対の受圧面として互いに平行配
置された下面プレート52と上面プレート53とを備えてい
る。下面プレート52および上面プレート53は、前記第二
実施例と同様なそれぞれ所定厚みの円形の金属製板材で
あり、ボルト孔525、535を挿通するボルト526、536で道床
11、マクラギ12に締め付け固定されている。
【0051】クッション体51は、中心軸が垂直に配置さ
れた同軸二重の円筒部材511、512を備えている。下方に
位置する円筒部材511は、その上端側が上方に位置する
円筒部材512の下端側に挿入され、互いに垂直方向へ相
対移動することで、全体としてテレスコピック構造とし
て伸縮を行うようになっている。内側の円筒部材511の
外周面と外側の円筒部材512の内周面との間には所定の
隙間が形成され、相対移動にあたって摺動抵抗等を生じ
ないようになっている。下方の円筒部材511の下端は下
面プレート52に固定され、上方の円筒部材512の上端は
上面プレート53に固定されている。これらの固定は溶
接、接着、ねじ止め等の適宜な固定手段で行われる。
【0052】これらの円筒部材511、512および各プレー
ト52、53で形成される内部の空間には、可撓性および伸
縮性を有するプラスチックやゴム等製の膜材からなるバ
ルーン513が配置されている。このバルーン513は、内部
に空気が封入されており、内部圧力により円筒部材511、
512および各プレート52、53の内側面に密着した状態とさ
れている。これらにより、下面プレート52が固定された
状態で上面プレート53に下向き荷重がかかると、上面プ
レート53および上方の円筒部材511が下降し、この下降
により内部のバルーン513が圧縮され、上向きの反力を
生じ、クッション体51としてのエアクッション効果が得
られるようになっている。また、垂直方向に延びる円筒
部材511、512により、クッション体51の構造自体で伸縮
方向規制手段が実現されている。
【0053】外側となる上方の円筒部材512の外周面の
下端部には周方向に均等間隔でブラケット541が配置さ
れ、このブラケット541に形成された上下一対の挿通孔
には垂直に延びるガイドロッド542が挿通されている。
ガイドロッド542の下端は下面プレート52に固定されて
いるとともに、ガイドロッド542のブラケット541より上
側にはストッパ543が取り付けられている。ストッパ543
は固定ボルト544でガイドロッド542の任意位置に固定さ
れている。これらにより、下面プレート53および上側の
円筒部材512はその下面プレート511に対する昇降動作を
ガイドロッド542に沿った方向に規制され、これによっ
ても伸縮方向規制手段が実現されている。また、下面プ
レート53および上側の円筒部材512が下面プレート52に
対して上昇した際には、ブラケット541がストッパ543に
係止され、それ以上の上昇を規制されることになり、こ
れにより伸長制限手段が実現されている。なお、伸長限
度はストッパ543の取り付け位置の変更により調整が可
能である。
【0054】本実施形態によれば、前述した第一実施例
と同様な効果として、以下の効果が得られる。防振支持
装置50を介してエアクッション式のフローティング支持
が行えるため、低周波振動の伝達防止性、軽負荷あるい
は変動負荷に対する十分な追従性および応答性が得られ
る。また、下面プレート52および上面プレート53を道床
11およびマクラギ12にボルト固定したため、簡単な構造
で確実な固定が行える。さらに、下面プレート52および
上面プレート53がそれぞれ水平で互いに平行となるよう
にしたため、防振支持装置50の設置を容易にできる。
【0055】さらに、本実施形態によれば、以下の効果
が得られる。クッション体51としてテレスコピック式外
殻を有するバルーン式の構造を採用したため、基本的な
クッション性能をバルーン513で得ることで十分なエア
クッション機能を実現できる。また、確実に密閉できる
バルーン511に空気を封入するようにしたため、摺動部
分の気密シール等が不要となり、気密保持が確実容易で
あるとともに、構造の簡略化が図れ、動作の確実さも得
ることができる。
【0056】さらに、バルーンが円筒部材511、512から
なるテレスコピック式外殻に収容されて外部に露出され
ないため、耐候性や外部からの障害防止性を高めること
ができる。これにより、材料の選択自由度を高めること
ができ、バルーン511をより柔軟な材料とすることで一
層微妙なクッション性を得るようにすることもできる。
【0057】クッション体51は、円筒部材511、512から
なるテレスコピック式外殻自体で荷重方向への伸縮案内
(伸縮方向規制)を行うことができるとともに、ガイド
ロッド542とブラケット541とによっても伸縮案内を行う
ことができ、伸縮方向の規制をより確実に行うことがで
きる。また、各々が伸縮案内を行うことで、各々の摺動
を抵抗軽微にすることもでき、確実な伸縮案内性を維持
しながら伸縮動作の円滑性を確保することもできる。ま
た、ガイドロッド542に固定したストッパ543によりブラ
ケット541を係止することで伸長制限を行うことができ
る。このストッパ543はガイドロッド542における位置を
外部から変更することができ、これにより伸長限度の調
整を行うこともできる。
【0058】なお、前述した第四実施形態においては、
以下のような変形が可能である。テレスコピック式の外
殻は必須ではなく、例えば下側の円筒部材511を省略し
てもよい。但し、バルーン513が露出するため、耐候性
等は得にくくなる。上方の円筒部材512をも省略しても
よいが、伸縮案内および伸長制限用のブラケット541を
上面プレート53に接続するための接続構造が別途必要に
なる。
【0059】ブラケット541、ガイドロッド542およびス
トッパ543による伸縮案内および伸長制限は必須ではな
く、伸長案内は円筒部材511、512により行い、かつ円筒
部材511、512に伸長限度で係合する他のストッパ機構を
設けることで代替してもよい。例えば、円筒部材511の
外周面(収縮限度で円筒部材512が被さらない位置)か
らアームを延ばし、その先端を円筒部材512の外周面に
形成された突起に下向き当接させる構造等が適宜利用で
きる。
【0060】内部に収容するバルーン513は単一でな
く、小さなバルーンを複数収容するようにしてもよい。
このようにすれば、一つのバルーンが破裂等しても他の
バルーンがあるため急激にクッション反力を失うことが
ない。テレスコピック式外殻に気密性を持たせ、内部の
バルーン513を省略してもよい。例えば、各円筒部材51
1、512の隙間を小さくしてOリングや油膜による気密シ
ールを行えば、内部空間を気密シールすることができ
る。
【0061】以上の各実施形態において、上面プレート
および下面プレートはそれぞれ円板ではなく矩形板材等
であってもよく、その材質形状は任意であり、実施にあ
たって適宜選択できるものである。また、適用対象も鉄
道の軌道に限らず、エンジン等振動を発生する機械設備
を設置する等の他の部分に適用できる。さらに、本発明
は前述した各実施形態に限定されるものではなく、例え
ば「課題を解決する手段」の項に示した各要素の具体例
から組み合わせられる構成は全て本発明に含まれるもの
である。
【0062】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
支持対象物で発生された振動はクッション体で吸収する
ことができ、このクッション体は内部に封入された圧縮
性流体が荷重により圧縮されることを利用して振動吸収
を行うものであるため、固体弾性体よりも低周波領域ま
での幅広い範囲にわたって防振性能を有することにな
り、これにより低周波振動の伝達をも防止することがで
き、軽負荷あるいは変動負荷に対する十分な追従性およ
び応答性が得られるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態を示す断面図。
【図2】前記第一実施形態を示す部分破断斜視図。
【図3】前記第一実施形態を示す要部拡大断面図。
【図4】本発明の第二実施形態を示す断面図。
【図5】本発明の第三実施形態を示す断面図。
【図6】本発明の第四実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
11 道床 12 マクラギ 20、30、40、50 防振支持装置 21 チューブレスタイヤ型バルーン式のクッション体
(伸長制限手段と伸縮方向規制手段を兼ねる) 31 筒状またはジャバラ状バルーン式のクッション体
(伸縮方向規制手段を兼ねる) 41 シリンダ式のクッション体(伸縮方向規制手段を兼
ねる) 51 テレスコピック式外殻を有するバルーン式のクッシ
ョン体(伸縮方向規制手段を兼ねる) 22、32、42、52 受圧部である下面プレート 23、33、43、53 受圧部である上面プレート 314 伸長制限手段であるひも状体 415 伸長制限手段であるボルト 541、542 伸縮方向規制手段を兼ねるブラケットおよび
ガイドロッド 541、543 伸長制限手段を兼ねるブラケットおよびスト
ッパ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 寛美 東京都国分寺市光町二丁目8番地38 財団 法人鉄道総合技術研究所内 (72)発明者 田代 啓一 神奈川県伊勢原市岡崎6699番地の8 有限 会社波動システム研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動源となる支持対象物を支持するため
    の防振支持装置であって、内部に圧縮性流体が封入され
    て所定の伸縮方向に伸縮可能なクッション体と、前記ク
    ッション体の前記伸縮方向の互いに反対側に設けられた
    一対の受圧部とを有することを特徴とする防振支持装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載した防振支持装置におい
    て、前記一対の受圧部の距離を一定以下に制限する伸長
    制限手段を有することを特徴とする防振支持装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載した防振支持装置におい
    て、前記伸長制限手段は前記クッション体の内部または
    外部に配置されて前記各受圧部を結ぶ屈曲可能なひも状
    体等であることを特徴とする防振支持装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載した防振支持装置におい
    て、前記クッション体は形状保持性を有し、前記伸長制
    限手段は前記クッション体自体で兼ねられていることを
    特徴とする防振支持装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4までの何れかに記
    載した防振支持装置において、前記クッション体の伸縮
    を一定方向に規制する伸縮方向規制手段を有することを
    特徴とする防振支持装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載した防振支持装置におい
    て、前記クッション体は前記伸縮方向にのみ伸縮可能な
    外殻構造を有し、前記伸縮方向規制手段は前記クッショ
    ン体自体で兼ねられていることを特徴とする防振支持装
    置。
JP2775697A 1997-02-12 1997-02-12 防振支持装置 Withdrawn JPH10220685A (ja)

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JP2775697A JPH10220685A (ja) 1997-02-12 1997-02-12 防振支持装置

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112425277A (zh) * 2018-06-28 2021-02-26 株式会社富士 元件安装关联装置及其高度调整方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112425277A (zh) * 2018-06-28 2021-02-26 株式会社富士 元件安装关联装置及其高度调整方法

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