JPH10220210A - エンジンの可変動弁機構 - Google Patents

エンジンの可変動弁機構

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JPH10220210A
JPH10220210A JP2418697A JP2418697A JPH10220210A JP H10220210 A JPH10220210 A JP H10220210A JP 2418697 A JP2418697 A JP 2418697A JP 2418697 A JP2418697 A JP 2418697A JP H10220210 A JPH10220210 A JP H10220210A
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JP
Japan
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rocker arm
cam
valve
engine
side rocker
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JP2418697A
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English (en)
Inventor
Masahiro Maekawa
正宏 前川
Junya Watanabe
純也 渡邊
Kazuhisa Tokimatsu
和寿 時松
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、エンジンの可変動弁機構に関し、
係合ピンに作用する圧縮荷重により、カムの駆動力を一
方のロッカアームから他方のロッカアームへ伝達できる
ようにする。 【解決手段】 ロッカシャフト2を中心に揺動する第1
カム側ロッカアーム12A及び弁側ロッカアーム12C
と、第1カム側ロッカアーム12A及び弁側ロッカアー
ム12Cの揺動方向のそれぞれの対向する位置に所定の
間隔を有して形成された第1係合部21と、第1係合部
21の近傍に配設された係合ピン39と、係合ピン39
を第1係合部21に挿脱させる切り替え機構20とをそ
なえ、切り替え機構20により第1係合部21が係合状
態に切り替えられると、係合ピン39に作用する圧縮荷
重により、第1カム側ロッカアーム12Aから弁側ロッ
カアーム12Cにカム6の回転駆動力が伝達されるよう
に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンにおける
吸気弁や排気弁等の機関弁の開閉タイミングやバルブリ
フト量を変更できるようにした、エンジンの可変動弁機
構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等に用いられるエンジ
ンにおいて、吸気弁や排気弁を開閉する動弁系を操作し
て、これらの吸排気弁の開閉タイミングやリフト量を変
更するようにした可変動弁機構が種々開発されている。
このような可変動弁機構の一例としては、カムシャフト
にバルブ開閉タイミングやバルブリフト量の異なる2つ
のカム(即ち、カムプロフィールの異なる2つのカム)
を装備して、これらのカムのうちいずれか一方を選択し
て使用することで運転状態に対応した吸排気弁の開閉タ
イミングを得られるように構成されたものがある。
【0003】また、このような可変動弁機構では、上述
の2つのカムによってそれぞれ駆動される2つのロッカ
アームを設け、これらのロッカアームが一体に揺動する
ような係合状態と、各ロッカアームが独立して揺動する
ような非係合状態とをピン部材(係合ピン等)を進退さ
せることで切り替え可能にした技術が広く知られてい
る。
【0004】なお、このような2つのカムの組合せとし
ては、高速運転に対応した開閉タイミングを得ることの
できるカムプロフィールに形成された高速用カムと、低
速運転に対応した開閉タイミングを得ることのできるカ
ムプロフィールに形成された低速用カムとを組み合わせ
たものや、エンジンの通常運転に適した開閉タイミング
を得ることのできるカムプロフィールに形成された通常
運転用カムと、エンジンブレーキを有効に作動させるよ
うにしたエンジン補助ブレーキ用カムとを組み合せたも
のが考えられる。
【0005】しかしながら、このような従来の可変動弁
機構では、ピン部材がロッカアーム係合状態にあるとき
には、ロッカアームによりピン部材に剪断力が作用した
り、ピン部材の長手方向に曲げ応力が作用することにな
る。このため、ピン部材には十分な強度が要求される
が、ピン部材の強度を上げるようとすると、ピン部材の
径が大きくなり、これにより切り替え機構が大型化して
しまう。また、このようにピン部材の径を大きくする
と、ロッカアームの係合状態切り替え時のピン部材の応
答性が悪化してしまう。
【0006】これに対して、特公平4−18122号公
報には、このような課題を解決しようとする技術が開示
されている。すなわち、図13に示すように、ロッカシ
ャフト106には、高速用カム105により駆動される
第2ロッカアーム108が軸支されており、この第2ロ
ッカアーム108には、ロッカシャフト106の軸方向
に沿って、筒部117が形成されている。
【0007】そして、この筒部117の外周側には、低
速用カム104により駆動される第1ロッカアーム10
7が揺動可能に軸支されている。第2ロッカアーム10
8は、第1ロッカアーム107と隣接して配設されてお
り、図14においては、第1ロッカアーム107の後ろ
側に配設されている。また、第1ロッカアーム107
と、第2ロッカアーム108の筒部117との対向する
部位には、カムシャフト106の軸方向に沿って半円状
切欠き128,129が形成されている。
【0008】そして、これら半円状切欠き128,12
9により形成される穴部にピン部材133を進退させる
ことで、第1ロッカアーム107と第2ロッカアームと
が一体に作動する状態(係合状態)と、第1ロッカアー
ム107と第2ロッカアームとが独立して揺動する状態
(非係合状態)とが切り替えられるのである。なお、図
中101は吸気弁又は排気弁、102はカムシャフト、
114はバルブリテーナ(鍔部)、115はバルブスプ
リングである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな技術であっても、やはりピン部材133には剪断力
が作用するという課題がある。すなわち、ピン部材13
3の進退方向をロッカシャフト106の軸方向と一致す
るように配設しても、図15に示すように、第1ロッカ
アーム107と第2ロッカアーム108の筒部117と
によりピン部材133の径方向には全長に亘って剪断力
が作用するのである。
【0010】また、このような技術では、ロッカアーム
切り替え機構(即ち、ピン部材133を進退させる機
構)をロッカアームの外部に設けなければならず、動弁
機構自体が大型化してしまうという課題がある。本発明
は、このような課題に鑑み創案されたもので、係合ピン
に作用する圧縮荷重により、カムの駆動力を一方のロッ
カアームから他方のロッカアームへ伝達するようにし
た、エンジンの可変動弁機構を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明のエンジンの可変動弁機構は、ロッカシャフト
に支持されカムの回転に応じて該ロッカシャフトを中心
に揺動する第1カム側ロッカアームと、該ロッカシャフ
トに支持され吸気弁又は排気弁を開弁駆動する弁側ロッ
カアームと、該第1カム側ロッカアーム及び該弁側ロッ
カアームの揺動方向においてそれぞれのロッカアームの
対向する位置に所定の間隔を有して形成された第1係合
部と、該第1係合部の近傍に配設された係合ピンと、該
係合ピンを該第1係合部に挿脱させることで、該第1カ
ム側ロッカアームと該弁側ロッカアームとが連動する該
第1係合部の係合状態と、該第1カム側ロッカアームと
該弁側ロッカアームとが独立して揺動する該第1係合部
の非係合状態とを切り替える切り替え機構とをそなえ、
該切り替え機構により該第1係合部が該係合状態に切り
替えられると、該係合ピンに作用する圧縮荷重により、
該第1カム側ロッカアームから該弁側ロッカアームに該
カムの回転駆動力が伝達されるように構成されているこ
とを特徴としている。
【0012】また、請求項2記載の本発明のエンジンの
可変動弁機構は、上述の請求項1記載の構成に加えて、
該第1カム側ロッカアームに隣接して配置されカムの回
転に応じて該ロッカシャフトを中心に揺動する第2カム
側ロッカアームと、該第2カム側ロッカアーム及び該弁
側ロッカアームの揺動方向においてそれぞれのロッカア
ームの対向する位置に所定の間隔を有して形成された第
2係合部とをそなえ、該第2係合部が、上記ロッカシャ
フトの軸方向に沿って上記第1係合部と隣接して配置さ
れ、該切り替え機構が、該係合ピンを該軸方向に沿って
移動させることにより、上記第1係合部又は上記第2係
合部のいずれか一方を係合状態に保持するように構成さ
れていることを特徴としている。
【0013】また、請求項3記載の本発明のエンジンの
可変動弁機構は、上述の請求項2記載の構成に加えて、
該第1係合部及び該第2係合部における所定の間隔が、
該第1カム側ロッカアーム又は第2カム側ロッカアーム
が上記弁側ロッカアームから切り離されて相対回転する
ときに、上記弁側ロッカアームと、第1カム側ロッカア
ーム又は第2カム側ロッカアームとが当接しない間隔に
設定されていることを特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の一実
施形態としてのエンジンの可変動弁機構について説明す
る。図1は本発明を適用した4サイクル式ディーゼルエ
ンジン(以後、単にエンジンという)1の動弁機構3を
示す模式的な上面図であって、エンジン1の任意の1気
筒について示したものである。図1に示すように、この
エンジン1の動弁機構3は、OHC式動弁機構として構
成されており、吸気2弁,排気2弁の4弁式エンジンと
して構成されている。また、エンジン1のシリンダ中心
には、燃料供給装置(インジェクタ)17が設けられて
いる。
【0015】このエンジン1の動弁機構3には、図示し
ないクランクシャフトからの回転駆動力により駆動され
るカムシャフト4が設けられており、このカムシャフト
4には、エンジン1の通常運転時に適したカムプロフィ
ールに形成された吸気カム5及び排気カム6が配設され
ている。また、このような吸気カム5及び排気カム6以
外にも、吸気カム5及び排気カム6とは異なるカムプロ
フィールに形成されたエンジン補助ブレーキ用の吸気カ
ム5Aや排気カム6Aが配設されている。なお、エンジ
ン補助ブレーキ用の吸気カム5A及び排気カム6Aにつ
いては後述する。
【0016】また、シリンダの上方には吸気弁7,7及
び排気弁8,8が配設され、これらの吸気弁7,7及び
排気弁8,8の上方には、それぞれ吸気用バルブブリッ
ジ9及び排気用バルブブリッジ10が配設されている。
そして、吸気用バルブブリッジ9により、2つの吸気弁
7,7が同時に開弁駆動されるとともに、排気用バルブ
ブリッジ10により、2つの排気弁8,8が同時に駆動
されるようになっている。
【0017】一方、この動弁機構3には、ロッカシャフ
ト2が配設されており、このロッカシャフト2には、吸
気用のロッカアーム11及び排気用のロッカアーム12
が遊嵌されている。そして、上述の各ロッカアーム1
1,12の一端は、それぞれバルブブリッジ9,10に
当接しており、各ロッカアーム11,12の揺動に応じ
てバルブブリッジ9,10が上下方向に駆動されること
により、吸排気弁7,8が開閉駆動されるようになって
いるのである。
【0018】ところで、本発明のエンジンの可変動弁機
構は、吸排気弁7,8のバルブ開閉タイミングやバルブ
リフト量を変更することで、エンジン1の動特性を変更
するものであるが、特に、本実施形態では、吸気弁7や
排気弁8の作動タイミングを変更することで、エンジン
1に負の仕事を与えエンジンブレーキ力を得るようにし
た圧縮圧開放式エンジンブレーキ装置(エンジン補助ブ
レーキ装置)に本発明を適用した場合について説明す
る。
【0019】なお、以下では、主に排気側の動弁機構を
用いて説明し、吸気側の動弁機構の詳しい説明は省略す
るが、吸気側についても排気側の動弁機構と略同様に構
成されている。さて、図2は排気側の動弁機構の要部を
示す模式図であるが、この排気側ロッカアーム12は、
図6に示すような第1ロッカアーム(第1カム側ロッカ
アーム)12Aと、図7に示すような第2ロッカアーム
(第2カム側ロッカアーム)12Bと、図8に示すよう
な第3ロッカアーム(弁側ロッカアーム)12Cとから
構成されている。
【0020】このうち、第3ロッカアーム12Cは、ロ
ッカシャフト2に遊嵌され、回転可能に支持されてい
る。また、図8に示すように、第3ロッカアーム12C
には、ロッカシャフト2の軸方向に突出する筒状端部3
1,32が形成されている。また、図3は図2における
A−A断面図、図4は図2におけるB−B断面図、図5
は図2におけるC−C断面図であるが、第1ロッカアー
ム12A及び第2ロッカアーム12Bは、図3〜図5に
示すように、第3ロッカアーム12Cに形成された筒状
端部31,32にそれぞれ遊嵌されており、これによ
り、第3ロッカアーム12Cは、第1ロッカアーム12
A及び第2ロッカアーム12Bにより両側から挟み込ま
れるようにして配設されている。
【0021】そして、上述の第3ロッカアーム12C
は、後述する切り替え機構20により、第1ロッカアー
ム12A又は第2ロッカアーム12Bのいずれか一方と
選択的に係合して一体に揺動するように構成されてお
り、これにより、エンジン1の通常運転と、エンジン補
助ブレーキ装置(圧縮圧開放式エンジンブレーキ装置)
の作動とが切り替えられるようになっている。
【0022】また、図1,図6に示すように、第1ロッ
カアーム12Aのカムシャフト4側の端部には、排気カ
ム6と常に接するローラ16が設けられており、このロ
ーラ16により排気カム6の動きが第1ロッカアーム1
2Aに滑らかに伝達されるようになっている。また、図
1,図7に示すように、第2ロッカアーム12Bのカム
シャフト4側の端部には、エンジン補助ブレーキ用排気
カム6Aの動きを第2ロッカアーム12Bに滑らかに伝
達するためのローラ16Aが設けられている。
【0023】ここで、エンジン補助ブレーキ用排気カム
6Aは、第2ロッカアーム12Bを2サイクルで駆動す
るようなカムプロフィールに形成されており、図示しな
いピストンが上死点近傍になると、第2ロッカアーム1
2Bを駆動するようになっている。このため、エンジン
補助ブレーキ用排気カム6Aは、180°の位相差に設
定された2つのカム山部をそなえており、各山部は同一
のプロフィールに形成されている。
【0024】また、図1に示す吸気側のロッカアーム1
1も排気側ロッカアーム12と同様に第1,第2及び第
3のロッカアーム11A,11B,11Cにより構成さ
れている。また、第3ロッカアーム11Cは、切り替え
機構20′により、第1ロッカアーム11A又は第2ロ
ッカアーム11Bのいずれか一方と選択的に係合して一
体に揺動するように構成されている。
【0025】そして、吸気側の動弁機構に設けられたエ
ンジン補助ブレーキ用吸気カム5Aは、上述の排気カム
6Aと同様に、吸気側の第2ロッカアーム11Bを2サ
イクルで駆動するようなカムプロフィールに形成されて
おり、ピストンが上死点を通過した直後に、吸気側の第
2ロッカアーム11Bを駆動するように形成されてい
る。
【0026】したがって、切り替え機構20により排気
側の第3ロッカアーム12Cと第2ロッカアーム12B
とが係合して一体に作動する状態に切り替えられ、且
つ、切り替え機構20′により吸気側の第3ロッカアー
ム11Cと第2ロッカアーム11Bとが係合して一体に
作動する状態に切り替えられた場合には、吸気弁7,7
及び排気弁8,8は、それぞれエンジン補助ブレーキ用
のカム5A,6Aにより駆動されるようになっている。
【0027】この場合には、吸気弁7,7は、ピストン
が上死点(クランク軸回転角度=0°)通過直後から開
き始め、ピストンの下死点(クランク軸回転角度=18
0°)位置近傍で閉じられる(吸入行程)。この後、ピ
ストンは上昇してシリンダ内の空気を圧縮し(圧縮行
程)、上死点(クランク軸回転角度=360°)位置近
傍になると、排気弁8,8が開いて圧縮空気を排気系に
排出するとともに、再び吸気弁7,7が開いて空気を吸
入する。なお、このときは、インジェクタ17からの燃
料噴射は停止されるようになっている。
【0028】そして、このようにエンジン1に空気を圧
縮するという負の仕事を行なわせて、エンジン1をポン
プとして作動させることにより、車両の走行エネルギを
吸収して制動力に変換するようになっているのである。
特に、このようなエンジン補助ブレーキでは、クランク
軸の回転角度360°毎に(即ち、クランク軸が1回転
する毎に)繰り返して作動させることで、2サイクルで
エンジン補助ブレーキが作動することになり、大きな吸
収馬力を得ることができるのである。
【0029】次に、切り替え機構20,20′について
説明すると、これらの切り替え機構20,20′は、い
ずれも同様に構成されたものであり、ここでは排気側の
切り替え機構20を用いてその構造を説明する。図1〜
図3に示すように、第1ロッカアーム12A及び第3ロ
ッカアーム12Cの揺動方向のそれぞれの対向する位置
には、係合部(以下、第1係合部という)21が形成さ
れている。
【0030】また、図1,図2に示すように、第2ロッ
カアーム12B及び第3ロッカアーム12Cの揺動方向
のそれぞれの対向する位置にも、係合部(以下、第2係
合部という)22が形成されており、上述の切り替え機
構20により、第1係合部21又は第2係合部22のい
ずれか一方のみが係合状態となるように切替え制御され
るようになっている。
【0031】このうち、第1係合部21は、第3ロッカ
アーム12C側に形成された係合部21a(図8参照)
と第1ロッカアーム12A側に形成された係合部21b
(図6参照)とから構成されており、また、第2係合部
22は、第3ロッカアーム12C側に形成された係合部
22a(図8参照)と第2ロッカアーム12B側に形成
された係合部22b(図7参照)とから構成されてい
る。
【0032】図8に示すように、第3ロッカアーム12
C側の第1係合部21aと第2係合部22aとは一体に
形成されており、これらの係合部21a,22aは、ロ
ッカシャフト2の径方向に突出した突出部34として形
成されている。また、この突出部34の係合部21b,
22bに対向する側には、ロッカシャフト2の軸方向に
沿って溝部34aが形成されており、この溝部34a
は、断面が円弧状に形成されている。なお、図8におけ
る符号33は、バルブブリッジ10と当接するピン部材
33a(図3,図4参照)を取り付けるための穴部であ
る。
【0033】一方、図6に示すように、第1ロッカアー
ム12A側の第1係合部21bには、ロッカシャフト2
の軸方向に沿ってシリンダ室35及び溝部35aが形成
されている。シリンダ室35内には、図2に示すよう
に、油圧ピストン36が嵌挿されており、この油圧ピス
トン36は、作動油供給路42を介して供給される作動
油により進退可能に構成されている。
【0034】また、溝部35aは、第3ロッカアーム1
2Cの溝部34aと対向する位置に形成されており、溝
部34aと同様に円弧状の断面を有している。また、溝
部35aとシリンダ室35とは同軸上に形成されてい
る。そして、これらの溝部34aと溝部35aとの間に
は、図1,図2に示すように、係合ピンとしての圧縮ピ
ン39が摺動可能に配設されている。
【0035】また、図2に示すように、シリンダ室35
に配設された油圧ピストン36には小径部38が形成さ
れており、この小径部38の先端が圧縮ピン39に当接
している。一方、図7に示すように、第2ロッカアーム
12C側に形成された係合部22bには、穴部43及び
溝部43aが形成されている。
【0036】穴部43内には、図1,図2に示すよう
に、ガイドピン44が挿入されており、ガイドピン44
と穴部43との間にはリターンスプリング45が配設さ
れている。また、このガイドピン44の先端部分は、リ
ターンスプリング45の付勢力により、上述の圧縮ピン
39に当接している。溝部43aは、溝部35aと同様
に、第3ロッカアーム12Cの溝部34aに対応して断
面が円弧状になるように形成されており、穴部43と溝
部43aとは同軸上に形成されている。
【0037】そして、圧縮ピン39は、溝部35aと溝
部43aとの間を摺動可能に構成されている。したがっ
て、作動油供給路42を介してシリンダ室35に所定圧
の作動油が供給されると、この作動油圧により油圧ピス
トン36,圧縮ピン39及びガイドピン44がリターン
スプリング45の付勢力に抗して図中左方向に駆動さ
れ、これにより、図9に示すように、圧縮ピン39が、
第3ロッカアーム12Cの溝部34aと第2ロッカアー
ム12Bの溝部43aとの間に移動して、第2係合部2
2が係合する。
【0038】一方、シリンダ室35内の作動油を排出す
ると、圧縮ピン39は、リターンスプリング45の付勢
力により図中右方向に駆動され、第1ロッカアーム12
Aの溝部35a内に移動して図2に示す状態となり、第
1係合部21が係合するのである。そして、このように
して圧縮ピン39の位置を切り替えることで、第1ロッ
カアーム12A又は第2ロッカアーム12Bのいずれか
一方を第3ロッカアーム12Cに係合させて、排気弁
8,8のバルブ開閉タイミング等を変更するようになっ
ているのである。
【0039】このとき、第1ロッカアーム12A又は第
2ロッカアーム12Bから第3ロッカアーム12Cへ
は、圧縮ピン39の径方向に作用する圧縮荷重を介して
駆動力が伝達されることになるので、従来の可変動弁機
構のように、圧縮ピン39に剪断応力が作用することが
なく小型で剛性の高い可変動弁機構を提供することがで
きるのである。
【0040】なお、図11,図12に示すように、ロッ
カシャフト2と第1ロッカアーム12Aとの間には、ロ
ストモーションスプリング51が配設されており、ま
た、ロッカシャフト2と第2ロッカアーム12Bとの間
には、ロストモーションスプリング52が配設されてい
る。これらのロストモーションスプリング51,52
は、第1ロッカアーム12A又は第2ロッカアーム12
Bが第3ロッカアーム12Cから切り離された場合に、
常に各ロッカアーム12A,12Bがカム6,6Aに追
従するように、カム6,6A側にロッカアーム12A,
12Bを付勢するためのスプリングである。
【0041】また、図2,図9に示すように、第1ロッ
カアーム12Aに形成されたシリンダ室35と溝部35
aとの合計の軸方向の寸法と、油圧ピストン36と圧縮
ピン39との合計の長さ寸法とが略等しくなるように設
定されており、これにより、シリンダ室35に作動油が
供給されていない状態では、圧縮ピン39が第2ロッカ
アーム12B側に突出することがないようになってい
る。
【0042】すなわち、図2に示すように、シリンダ室
35に作動油が供給されていない状態では、確実に第3
ロッカアーム12Cと第2ロッカアーム12Bとが切り
離されて、第3ロッカアーム12Cは第1ロッカアーム
12Aのみに係合する。また、これとは逆に、シリンダ
室35に作動油が供給されると、圧縮ピン39が第2ロ
ッカアーム12Bの溝部43aに係合して、確実に第3
ロッカアーム12Cが第2ロッカアーム12Bのみに係
合するのである。
【0043】ところで、第1ロッカアーム12Aと第3
ロッカアーム12Cとが切り離された状態(図9参照)
では、第1ロッカアーム12Aと第3ロッカアーム12
Cとの間には相対回転が生じることになる。このような
場合には、第1ロッカアーム12Aの係合部21bと第
3ロッカアーム12Cの係合部21aとの間にクリアラ
ンス(間隔)を設定しないと、これらの係合部21b,
21aが干渉することが考えられる。
【0044】そこで、本可変動弁機構では、図3に示す
ように、係合部21aと係合部21bとの間に、所定の
クリアランスが設定されており、上述のような干渉を回
避するようになっている。このクリアランスは、第1ロ
ッカアーム12Aが上記第3ロッカアーム12Cから切
り離されて相対回転するときに、第3ロッカアーム12
Cと第1ロッカアーム12Aとが最も接近した時であっ
ても、例えば10mm程度の隙間が確保されるような間
隔に設定されており、これにより相対回転する2つのロ
ッカアーム12A,12Cの干渉が回避されるのであ
る。
【0045】また、このような干渉を防止するために、
油圧ピストン36の先端部を小径部38として形成する
とともに、ガイドピン44は圧縮ピン39よりも小径に
設定されている。また、図示はしないが、上述と同様
に、第2ロッカアーム12Bの係合部22bと第3ロッ
カアーム12Cの係合部22aとの間にも、ロッカアー
ム12B,12Cの非係合時の干渉を避けるべく、所定
量のクリアランスが設定されている。
【0046】ところで、図1,図3に示すように、ロッ
カシャフト2内には、軸方向に沿って作動油供給路40
が設けられており、この作動油供給路40はロッカシャ
フト2に放射状に設けられた通路40aに接続されてい
る。また、第3ロッカアーム12Cの筒状端部31には
油穴31aが形成されており、作動油供給路40に供給
された作動油は、通路40a及び油穴31aを介して第
1ロッカアーム12A内の作動油供給路42に供給され
るようになっている。
【0047】また、図10に示すように、この作動油供
給路40はメインギャラリ25に接続されており、メイ
ンギャラリ25内の作動油はポンプ24により所定の圧
力に加圧されるようになっている。このポンプ24の下
流側には、ソレノイドバルブ26が設けられており、こ
のソレノイドバルブ26をオンオフ制御することで、シ
リンダ室35内の作動油の供給状態が制御されるように
なっている。
【0048】ここで、ソレノイドバルブ26は、通常時
(オフ時)には閉弁状態になるようなノーマルクローズ
のソレノイドバルブであって、このようなオフ時には、
シリンダ室35内に作動油が供給されずにドレーンされ
るようになっている。また、このソレノイドバルブ26
には、コントローラ23が接続されており、このソレノ
イドバルブ26の作動状態は、コントローラ23により
制御されるようになっている。このコントローラ23に
は、図示しないアクセルスイッチやブレーキスイッチ等
の各種センサ類が接続されており、ドライバの運転操作
情報が入力されるようになっている。
【0049】そして、本実施形態では、ドライバがアク
セルペダルを戻したりブレーキペダルを踏んだりして減
速操作を行なうと、コントローラ23によりソレノイド
バルブ26がオンに制御されてシリンダ室35に作動油
が供給されるようになっており、また、これ以外のとき
には、ソレノイドバルブ26はオフになりシリンダ室3
5の作動油がドレーンされるようになっている。
【0050】本発明の一実施形態としてのエンジンの可
変動弁機構は、上述のように構成されているので、エン
ジンの通常運転時には、ソレノイドバルブ26はオフに
制御される。これにより、作動油供給路40へは作動油
が供給されず、第1ロッカアーム12A内の油圧ピスト
ン36には油圧力が作用しない状態となる。したがっ
て、切り替え機構20内では、リターンスプリング45
の付勢力によりガイドピン44が第1ロッカアーム12
A方向に付勢されて、ガイドピン44に当接する圧縮ピ
ン39が第1係合部21の溝部34a,35a内に移動
する(図2参照)。
【0051】これにより、第1ロッカアーム12Aと第
3ロッカアーム12Cとが係合状態となり、排気弁8,
8は排気用バルブブリッジ10を介して排気カム6のカ
ムプロフィールに応じて開弁駆動される。また、これと
同様に、吸気側の動弁機構も、切り替え機構20′によ
り第1ロッカアーム11Aと第3ロッカアーム11Cと
が係合状態となり、吸気弁7,7は吸気用バルブブリッ
ジ9を介して吸気カム5のカムプロフィールに応じて開
弁駆動される。
【0052】したがって、吸気弁7,7及び排気弁8,
8はエンジン1の通常運転時に適したバルブタイミング
で駆動され、エンジン1の通常運転が行なわれる。この
場合は、排気カム6による駆動力は、第1ロッカアーム
12Aから圧縮ピン39を介して第3ロッカアーム12
Cに伝達されることになるが、従来の可変動弁機構と異
なり、圧縮ピン39の径方向に作用する圧縮荷重によ
り、排気カム6による駆動力が、第1ロッカアーム12
Aから第3ロッカアーム12Cに伝達されるのである。
【0053】また、この場合には、第2ロッカアーム1
2Bと第3ロッカアーム12Cとは切り離されるが、第
2ロッカアーム12Bは、ロストモーションスプリング
52の付勢力により、エンジン補助ブレーキ用排気カム
6Aに追従する。一方、ドライバが減速操作を行なう
と、各種センサによりこのドライバ操作情報がコントロ
ーラ23に取り込まれ、コントローラ23からの制御信
号に基づいてソレノイドバルブ26がオンに切り替えら
れる。
【0054】これにより、ポンプ24によって加圧され
た作動油は、作動油供給路40,通路40a,油穴31
a及び第1ロッカアーム12A内の作動油供給路42を
介してシリンダ室35に供給される。そして、シリンダ
室35では、この油圧力により油圧ピストン36がリタ
ーンスプリング45の付勢力に抗して第2ロッカアーム
12B方向に駆動され、油圧ピストン36に当接した圧
縮ピン39が第2係合部22の溝部34a,43a内に
駆動される(図9参照)。
【0055】これにより、第1ロッカアーム12Aと第
3ロッカアーム12Cとが切り離され、第2ロッカアー
ム12Bと第3ロッカアーム12Cとが係合状態とな
る。したがって、排気弁8,8は排気用バルブブリッジ
10を介してエンジン補助ブレーキ用排気カム6Aによ
り駆動されるようになる。この場合は、エンジン補助ブ
レーキ用排気カム6Aによる駆動力は、第2ロッカアー
ム12Bから圧縮ピン39を介して第3ロッカアーム1
2Cに伝達される。すなわち、上述の通常運転時と同様
に、エンジン補助ブレーキ用排気カム6Aによる駆動力
は、圧縮ピン39の径方向に作用する圧縮荷重により、
第2ロッカアーム12Bから第3ロッカアーム12Cに
伝達されるのである。
【0056】また、この場合には、第1ロッカアーム1
2Aと第3ロッカアーム12Cとは相対回転可能となる
が、第1ロッカアーム12Aは、ロストモーションスプ
リング51の付勢力により、排気カム6に追従すること
になる。また、吸気側の動弁機構においても、上述と同
様に、切り替え機構20′により第1ロッカアーム11
Aと第3ロッカアーム11Cとが切り離され、第2ロッ
カアーム11Bと第3ロッカアーム11Cとが係合状態
となり、吸気弁7,7は吸気用バルブブリッジ9を介し
てエンジン補助ブレーキ用吸気カム5Aのカムプロフィ
ールに応じて開弁駆動されるようになる。
【0057】そして、吸気弁7,7及び排気弁8,8
が、エンジン補助ブレーキ用のカム5A,6Aにより駆
動されることにより、エンジン1の運転モードが通常運
転モードからエンジン補助ブレーキ装置作動モードに切
り替えられ、圧縮圧開放式エンジンブレーキ装置が作動
するのである。なお、この場合には、インジェクタ17
からの燃料噴射は停止される。
【0058】すなわち、この場合には、図示しないピス
トンが上死点(クランク軸回転角度=0°)を通過した
直後から吸気弁7,7が開き始め、ピストンの下死点
(クランク軸回転角度=180°)位置近傍で閉じられ
る(吸入行程)。この後、ピストンが上昇してシリンダ
内の空気を圧縮し(圧縮行程)、上死点(クランク軸回
転角度=360°)位置近傍になると、排気弁8,8が
開いて圧縮空気を排気系に排出するとともに、再び吸気
弁7,7が開いて空気を吸入する。
【0059】そして、このようにエンジン1が空気を圧
縮するという負の仕事を行なうことにより、車両の走行
エネルギが吸収されて制動力に変換される。特に、この
ようなエンジン補助ブレーキでは、クランク軸の回転角
度360°毎に(即ち、クランク軸が1回転する毎に)
繰り返して作動させることで、2サイクルでエンジン補
助ブレーキが作動することになり、大きな吸収馬力を得
ることができるのである。
【0060】なお、第3ロッカアーム12C側の係合部
21aと第1ロッカアーム12A側の係合部21bとの
間には、図3に示すように、所定間隔のクリアランスが
設けられているため、第1ロッカアーム12Aが第3ロ
ッカアーム12Cから切り離されて、これらのロッカア
ーム12A,12Cとの間に相対回転が生じても、各ロ
ッカアーム12A,12Cの干渉を回避することができ
る。
【0061】また、これと同様に、第3ロッカアーム1
2C側の係合部22aと第2ロッカアーム12B側の係
合部22bとの間にも、所定間隔のクリアランスが設け
られているため、第2ロッカアーム12Bが第3ロッカ
アーム12Cから切り離されて、これらのロッカアーム
12B,12Cとの間に相対回転が生じても、各ロッカ
アーム12B,12Cの干渉を回避することができる。
【0062】このように、本発明のエンジンの可変動弁
機構によれば、圧縮ピン39に作用する圧縮荷重により
カム6,6Aの駆動力を第1又は第2ロッカアーム12
A,12Bから第3ロッカアーム12Cに伝達すること
ができるので、剛性の高い可変動弁機構を提供すること
ができる。また、圧縮ピン39には剪断力ではなく圧縮
荷重が作用するので、大荷重にも耐えることができるよ
うになり、したがって、圧縮ピン39を小型化,軽量化
することができるという利点がある。
【0063】また、圧縮ピン39を小型化,軽量化する
ことにより、可変動弁機構全体も小型化,軽量化するこ
とができるという利点があるほか、動弁機構の切り替え
を迅速に行なうことができるという利点がある。また、
本可変動弁機構では、圧縮ピン39が第1係合部21又
は第2係合部22のいずれか一方に係合するように構成
されているため、ロッカアーム12の外部に圧縮ピン3
9を待機させる必要がなく圧縮ピン39の待機場所を設
ける必要がないという利点がある。
【0064】すなわち、例えば上述の特公平4−181
22号公報等に開示された技術では、係合ピンの待機場
所をロッカアームの外部に設ける必要があり、このため
切り替え機構がロッカアームと別体となり、動弁機構が
大型化してしまう。これに対して、本発明の可変動弁機
構によれば、切り替え機構20,20′をロッカアーム
11,12内に設けることができるので、可変動弁機構
全体を小型化,軽量化することができるという利点を有
しているのである。
【0065】さらには、圧縮ピン39を制御するための
油圧回路も単純なものとすることができ、信頼性も向上
するという利点がある。また、本可変動弁機構では、作
動油がシリンダ室35に供給されたときにのみ、第2ロ
ッカアーム12Bが第3ロッカアーム12Cに係合し
て、通常運転時とは異なる運転モード(本実施形態で
は、エンジン補助ブレーキ装置作動モード)となるの
で、作動油の供給系統の故障時には、フェイルセーフ機
能が働くという利点がある。
【0066】すなわち、作動油の供給系統の故障、例え
ば油圧ポンプ24やソレノイドバルブ26の故障時に
は、圧縮ピン39は第1ロッカアーム12内に収納され
ることになるので、これによりエンジン1を通常の運転
状態とすることができるのである。なお、本発明のエン
ジンの可変動弁機構は、上述のような圧縮圧開放式のエ
ンジンブレーキ装置(エンジン補助ブレーキ装置)のみ
に適用されるものではなく、エンジン1の吸気弁7,7
や排気弁8,8のバルブタイミングやリフト量を変更す
ることでエンジン1の動特性を変更するような可変動弁
機構に広く適用することができる。
【0067】また、本発明のエンジンの可変動弁機構
は、上述のような4弁式ディーゼルエンジンにのみ適用
されるものではなく、他の形式のエンジンにも広く適用
することができる。
【0068】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明のエンジンの可変動弁機構によれば、第1カム側ロ
ッカアームと弁側ロッカアームとが連動する時には第1
係合部が係合する係合ピンには圧縮荷重が作用すること
になり、この圧縮荷重によりカムの駆動力を第1カム側
ロッカアームから弁側ロッカアームに伝達することがで
きるので、剛性の高い可変動弁機構を提供することがで
きる。
【0069】また、係合ピンには剪断力ではなく圧縮荷
重が作用するので、大荷重にも耐えることができるよう
になり、係合ピンの耐強度性が向上した分だけ係合ピン
を小型化,軽量化することができ、これにより、可変動
弁機構全体も小型化,軽量化することができるという利
点がある。また、係合ピンを小型化,軽量化すること
で、動弁機構の切り替えを迅速に行なうことができると
いう利点がある。
【0070】また、請求項2記載の本発明のエンジンの
可変動弁機構によれば、切り替え機構により、係合ピン
が第1係合部又は第2係合部のいずれか一方に係合する
ように構成されているため、ロッカアームの外部に圧縮
ピンの待機場所を設ける必要がないという利点がある。
これにより、切り替え機構を各ロッカアーム内に設ける
ことができるので、可変動弁機構全体を小型化,軽量化
することができるという利点を有している。
【0071】また、請求項3記載の本発明のエンジンの
可変動弁機構によれば、第1係合部及び第2係合部にお
ける所定の間隔が、第1カム側ロッカアーム又は第2カ
ム側ロッカアームが上記弁側ロッカアームから切り離さ
れて相対回転するときに、上記弁側ロッカアームと、第
1カム側ロッカアーム又は第2カム側ロッカアームとが
当接しない間隔に設定されているので相対回転する2つ
のロッカアームの干渉を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変動
弁機構における全体構成を示す模式的な上面図である。
【図2】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変動
弁機構における排気側の要部構成を示す模式的な上面図
である。
【図3】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変動
弁機構における要部構成を示す断面図であって、図2に
おけるA−A断面図である。
【図4】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変動
弁機構における要部構成を示す断面図であって、図2に
おけるB−B断面図である。
【図5】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変動
弁機構における要部構成を示す断面図であって、図2に
おけるC−C断面図である。
【図6】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変動
弁機構における第1カム側ロッカアームを示す模式的な
斜視図である。
【図7】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変動
弁機構における第2カム側ロッカアームを示す模式的な
斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変動
弁機構における弁側ロッカアームを示す模式的な斜視図
である。
【図9】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変動
弁機構における動作説明するための模式図であって、図
2に対応する図である。
【図10】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変
動弁機構における制御系統の構成を示す模式図である。
【図11】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変
動弁機構におけるロストモーションスプリングの配設状
態を示す図である。
【図12】本発明の一実施形態としてのエンジンの可変
動弁機構におけるロストモーションスプリングの配設状
態を示す図である。
【図13】従来の可変動弁機構の一例を説明するための
模式図であって一部破断して示す図である。
【図14】従来の可変動弁機構の一例を説明するための
模式的な断面図である。
【図15】従来の可変動弁機構の作用を説明するための
図であって、図14の一部を拡大して示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 ロッカシャフト 3 動弁機構 4 カムシャフト 5 吸気カム 5A エンジン補助ブレーキ用吸気カム 6 排気カム 6A エンジン補助ブレーキ用排気カム 7 吸気弁 8 排気弁 9 吸気用バルブブリッジ 10 排気用バルブブリッジ 11 吸気ロッカアーム 12 排気ロッカアーム 11A,12A 第1ロッカアーム(第1カム側ロッカ
アーム) 11B,12B 第2ロッカアーム(第2カム側ロッカ
アーム) 11C,12C 第3ロッカアーム(弁側ロッカアー
ム) 16,16A ローラ 17 インジェクタ 20,20′ 切り替え機構 21 第1係合部 22 第2係合部 21a,21b,22a,22b 係合部 23 コントローラ 24 ポンプ 25 メインギャラリ 26 ソレノイドバルブ 31,32 筒状端部 33 穴部 33a ピン部材 34 突出部 34a 溝部 35 シリンダ室 35a 溝部 36 油圧ピストン 38 小径部 39 係合ピンとしての圧縮ピン 40 作動油供給路 42 作動油供給路 43 穴部 43a 溝部 44 ガイドピン 45 リターンスプリング 51,52 ロストモーションスプリング

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッカシャフトに支持されカムの回転に
    応じて該ロッカシャフトを中心に揺動する第1カム側ロ
    ッカアームと、 該ロッカシャフトに支持され吸気弁又は排気弁を開弁駆
    動する弁側ロッカアームと、 該第1カム側ロッカアーム及び該弁側ロッカアームの揺
    動方向においてそれぞれのロッカアームの対向する位置
    に所定の間隔を有して形成された第1係合部と、 該第
    1係合部の近傍に配設された係合ピンと、 該係合ピンを該第1係合部に挿脱させることで、該第1
    カム側ロッカアームと該弁側ロッカアームとが連動する
    該第1係合部の係合状態と、該第1カム側ロッカアーム
    と該弁側ロッカアームとが独立して揺動する該第1係合
    部の非係合状態とを切り替える切り替え機構とをそな
    え、 該切り替え機構により該第1係合部が該係合状態に切り
    替えられると、該係合ピンに作用する圧縮荷重により、
    該第1カム側ロッカアームから該弁側ロッカアームに該
    カムの回転駆動力が伝達されるように構成されているこ
    とを特徴とする、エンジンの可変動弁機構。
  2. 【請求項2】 該第1カム側ロッカアームに隣接して配
    置されカムの回転に応じて該ロッカシャフトを中心に揺
    動する第2カム側ロッカアームと、 該第2カム側ロッカアーム及び該弁側ロッカアームの揺
    動方向においてそれぞれのロッカアームの対向する位置
    に所定の間隔を有して形成された第2係合部とをそな
    え、 該第2係合部が、上記ロッカシャフトの軸方向に沿って
    上記第1係合部と隣接して配置され、 該切り替え機構が、該係合ピンを該軸方向に沿って移動
    させることにより、上記第1係合部又は該第2係合部の
    いずれか一方を係合状態に保持するように構成されてい
    ることを特徴とする、請求項1記載のエンジンの可変動
    弁機構。
  3. 【請求項3】 該第1係合部及び該第2係合部における
    所定の間隔が、 該第1カム側ロッカアーム又は第2カム側ロッカアーム
    が上記弁側ロッカアームから切り離されて相対回転する
    ときに、上記弁側ロッカアームと、該第1カム側ロッカ
    アーム又は該第2カム側ロッカアームとが当接しない間
    隔に設定されていることを特徴とする、請求項2記載の
    エンジンの可変動弁機構。
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