JPH10219125A - メチン化合物 - Google Patents

メチン化合物

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JPH10219125A
JPH10219125A JP9029288A JP2928897A JPH10219125A JP H10219125 A JPH10219125 A JP H10219125A JP 9029288 A JP9029288 A JP 9029288A JP 2928897 A JP2928897 A JP 2928897A JP H10219125 A JPH10219125 A JP H10219125A
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JP
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group
stirred
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methanol
compound
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JP9029288A
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English (en)
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Toyohisa Oya
豊尚 大屋
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B23/00Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes
    • C09B23/10The polymethine chain containing an even number of >CH- groups
    • C09B23/107The polymethine chain containing an even number of >CH- groups four >CH- groups

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Thiazole And Isothizaole Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】経時安定性に優れた新規なメチン化合物を提供
する。 【解決手段】チアゾリン環とロダニン環を持つテトラメ
チンメロシアニン染料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規なメチン化合物
に関するものである。詳しくは、500−700nm付
近に吸収極大波長を与える、フィルター用染料、パルプ
染着用染料、写真感材用染料、写真用分光増感色素等に
用いるのに適した新規なメチン化合物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に光吸収フィルターにおいては、特
定の波長の光を吸収させることを目的として、染料を構
成層中に含有させることが従来から広く行われている。
また、様々な色調のパルプ製品を製造することを目的と
して、特定の吸収スペクトルを有する染料による染色が
広く行われている。このような目的に用いられる染料と
しては、その使用目的に応じた適切なスペクトル特性を
有することはもちろん、染料が高い吸光係数を有するこ
と、使用された製品中あるいは溶液中で経時による濃度
変化や変色などがなく安定性に優れていること、ならび
に他の添加剤の影響によって変褪色を起こさない事など
の諸条件を満たすものでなければならない。さらに、こ
れらの製品を製造する際に用いる染料は、染料を溶解さ
せる際に用いる溶媒に対して充分な溶解度を有し、染着
後は脱色を起こさないものであることが好ましい。今日
まで、上記のような諸条件を満足することを目的として
多くの研究が行われ、例えば、米国特許3615608 号には
メロシアニン染料が、米国特許3540887 号、同3544325
号、特公昭31-10578号にはベンジリデン染料が、米国特
許1845404号にはスチリル染料が、英国特許506385号に
はオキソノール染料が、米国特許3652289 号にはヘミオ
キソノール染料がそれぞれ提案されている。これらの染
料のうち幾つかは、適切な吸収スペクトルを有している
が、経時による分解や製品中あるいは製品製造時のpH
や他の添加剤の影響によって著しい退色や、吸収スペク
トルの好ましくない変化を起こすことがあるという欠点
が知られている。また、これらの染料については溶解度
が低いために、製品に要求される吸収強度を与えるのに
必要な濃度の色素溶液を調製するのが困難であるもの
や、溶解度が高い染料であっても、充分な染着力を持た
ないものが多い。このように、前記のような諸条件を全
て満足する染料は極めて少ないのが現状である。チアゾ
リン環とロダニン環とを末端助色団とするメロシアニン
染料についてはアポメロシアニン染料が特開昭60−1
62247号に、ジメチンメロシアニン染料が特開平1
−179144号などに開示されている。しかしなが
ら、本発明のカルボキシル基またはスルホ基が少なくと
も一つ置換した脂肪族基または芳香族基を置換基として
少なくとも一つ有するテトラメチンメロシアニン染料の
具体例は今までに知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、堅牢
性が高く、染着力の大きい新規なメチン化合物を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は鋭意研究
を行なった結果、下記の(1)〜(3)によって達成す
ることができた。すなわち、
【0005】(1)下記一般式(I)で表されることを
特徴とするメチン化合物。 一般式(I)
【0006】
【化4】
【0007】式中、Z1 はチアゾリン環を形成するのに
必要な原子群を表す。V1 およびV 2 は無置換もしくは
置換基を有する脂肪族基、または無置換もしくは置換基
を有する芳香族基を表す。L1 、L2 、L3 およびL4
はメチン基を表す。M1 は電荷を中和するのに必要な対
イオンを表し、n1 は分子内の電荷を中和させるのに必
要な0以上の数を表す。
【0008】(2)下記一般式(II)で表されることを
特徴とするメチン化合物。 一般式(II)
【0009】
【化5】
【0010】式中、Z11はチアゾリン環を形成するのに
必要な原子群を表す。V11およびV 12は無置換もしくは
置換基を有する脂肪族基、または無置換もしくは置換基
を有する芳香族基を表し、V11およびV12で表される基
の少なくとも一つは、カルボキシル基またはスルホ基が
少なくとも一つ置換した、脂肪族基または芳香族基を表
す。L11、L12、L13およびL14はメチン基を表す。M
11は電荷を中和するのに必要な対イオンを表し、n11
分子内の電荷を中和させるのに必要な0以上の数を表
す。
【0011】(3)下記一般式(III) で表されることを
特徴とするメチン化合物。 一般式(III)
【0012】
【化6】
【0013】式中、Z21はチアゾリン環を形成するのに
必要な原子群を表す。。V21およびV22は各々、カルボ
キシル基またはスルホ基が少なくとも一つ置換した、脂
肪族基または芳香族基を表す。L21、L22、L23および
24はメチン基を表す。M21は電荷を中和するのに必要
な対イオンを表し、n21は分子内の電荷を中和させるの
に必要な0以上の数を表す。
【0014】本発明による一般式(I)、一般式(II)お
よび一般式(III) の化合物について、以下に詳細に説明
する。
【0015】Z1 、Z11およびZ21で完成されるチアゾ
リン環は置換基を有していてもよい。置換基の具体例と
しては、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、
臭素原子)、炭素数1ないし12、好ましくは炭素数1
ないし6の無置換アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n−ヘ
キシル)、炭素数1ないし6、好ましくは炭素数1ない
し4のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシ)、ヒドロキシ基、炭素数2
ないし12、好ましくは炭素数2ないし5のアルコキシ
カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシ
カルボニル)、炭素数2ないし10、好ましくは炭素数
2ないし5のアルキルカルボニルオキシ基(例えば、ア
セチルオキシ、プロピオニルオキシ)、フェニル基、ヒ
ドロキシフェニル基、炭素数3ないし15、好ましくは
炭素数5ないし10の、アミド基と芳香環を同時に有す
る基(例えば、p−アセチルアミノフェニル、m−アセ
チルアミノフェニル、2−ピロールカルボキシアミド、
m−ヒドロキシベンズアミド、2,6−ジヒドロキシベ
ンズアミド、2−フランカルボキシアミド、2−チオフ
ェンカルボキシアミド)、フリル基、ピロリル基などを
挙げることができるが、さらに好ましくは炭素数1ない
し3の無置換アルキル基(例えば、メチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル)、好ましくは炭素数1ない
し3のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、イソプロポキシ)、フェニル基であり、特に
好ましくはメチル基、メトキシ基、フェニル基である。
【0016】V1 、V2 、V11およびV12はそれぞれ独
立に無置換もしくは置換基を有する炭素数1ないし1
2、好ましくは炭素数1ないし8の脂肪族基、または無
置換もしくは置換基を有する炭素数1ないし12、好ま
しくは炭素数3ないし9の芳香族基を表す。ただし、V
11およびV12で表される基の少なくとも1つは、カルボ
キシル基またはスルホ基を少なくとも一つ置換基として
有する。V21およびV22で表される基は、カルボキシル
基またはスルホ基が少なくとも一つ置換した炭素数1な
いし12、好ましくは炭素数1ないし8の脂肪族基また
はカルボキシル基またはスルホ基が少なくとも一つ置換
した炭素数1ないし12、好ましくは炭素数3ないし9
の芳香族基を表す。V1 、V2 、V11、V12、V21およ
びV22が置換脂肪族基であるとき、好ましい置換基の例
としては、スルホ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基、ス
ルファート基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子)、炭素数1ないし6、好ましくは炭
素数1ないし4の無置換または置換アルコキシ基(アル
コキシ基はさらにスルホ基やヒドロキシ基で置換されて
いてもよい)、炭素数2ないし5、好ましくは炭素数2
ないし3のアルコキシカルボニル基、炭素数1ないし4
のアルキルスルホニル基、スルファモイル基、無置換ま
たは置換カルバモイル基(炭素数1ないし4のアルキル
基で置換されたカルバモイル基を含む)、置換または無
置換フェニル基(置換基として好ましいものは、スルホ
基、カルボキシ基、ヒドロキシ基)、ビニル基などが挙
げられる。V1 、V2 、V11、V12、V 21およびV22
置換脂肪族基であるときの好ましい例としては、スルホ
アルキル基として2−スルホエチル基、3−スルホプロ
ピル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、3
−スルホブチル基、2−ヒドロキシ−3−スルホプロピ
ル基など、カルボキシアルキル基としてカルボキシメチ
ル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロピ
ル基、4−カルボキシブチル基、2−カルボキシプロピ
ル基、3−カルボキシブチル基など、ヒドロキシアルキ
ル基としてヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基など、2−スルファートエチル基、3−スルファー
トプロピル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−ト
リフルオロエチル基、2−(3−スルホプロポキシ)エ
チル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、エ
トキシカルボニルエチル基、メチルスルホニルエチル
基、スルファモイルアルキル基として2−スルファモイ
ルエチル基、2−カルバモイルエチル基、2−N,N−
ジメチルカルバモイルエチル基など、フェネチル基、p
−カルボキシフェネチル基、o−スルホフェネチル基、
p−ヒドロキシフェネチル基、アリル基、フェノキシエ
チル基などが好ましい例として挙げられるが、更に好ま
しくは2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3
−スルホブチル基、4−スルホブチル基、カルボキシメ
チル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボキシプロ
ピル基、4−カルボキシブチル基、2−カルボキシプロ
ピル基である。V1 、V2 、V11およびV12が無置換脂
肪族基であるとき、好ましい例としては、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、シクロプロピル基、シ
クロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる
が、更に好ましくはメチル基およびエチル基である。
【0017】V1 、V2 、V11およびV12が無置換芳香
族基であるとき、好ましい例としては、フェニル基、2
−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、ピラ
ジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、フラニル
基、チオフェニル基、ピロリニル基、オキサゾリニル
基、チアゾリニル基、イソオキサゾリニル基、イソチア
ゾリニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、ナフ
チル基などが挙げられるが、更に好ましくはフェニル
基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル
基、フラニル基、チオフェニル基、ピロリニル基であ
る。V1 、V2 、V11、V12、V21およびV22が置換芳
香族基であるとき、芳香族基の例としてはフェニル基、
2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、ピ
ラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、フラニ
ル基、チオフェニル基、ピロリニル基、オキサゾリニル
基、チアゾリニル基、イソオキサゾリニル基、イソチア
ゾリニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリニル基、ナフ
チル基などを挙げることができ、これらの置換基の例と
しては、炭素数1ないし12、好ましくは炭素数1ない
し6の脂肪族基、炭素数1ないし12、好ましくは炭素
数3ないし9の芳香族基、スルホ基、カルボキシ基、ヒ
ドロキシ基、スルファート基、アミノ基、ハロゲン原子
(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数
1ないし6、好ましくは炭素数1ないし4の無置換また
は置換アルコキシ基(アルコキシ基はさらにスルホ基や
ヒドロキシ基で置換されていてもよい)、炭素数2ない
し5、好ましくは炭素数2ないし3のアルコキシカルボ
ニル基、炭素数1ないし4のアルキルスルホニル基、ス
ルファモイル基、無置換または置換カルバモイル基(炭
素数1ないし4のアルキル基で置換されたカルバモイル
基を含む)などが挙げられる。V1 、V2 、V11
12、V21およびV22が置換芳香族基であるときの好ま
しい例としては、スルホ基の置換した芳香族基として2
−スルホフェニル基、3−スルホフェニル基、4−スル
ホフェニル基、3,5−ジスルホフェニル基、2,4,
6−トリスルホフェニル基、4−メチル−2−スルホフ
ェニル基など、カルボキシ基の置換した芳香族基として
2−カルボキシフェニル基、3−カルボキシフェニル
基、4−カルボキシフェニル基、4−カルボキ−2−メ
チルフェニル基、2−カルボキシ−4−メチルフェニル
基、3−ヒドロキシ−4−カルボキシフェニル基など、
ヒドロキシ基が置換した芳香族基として4−ヒドロキシ
フェニル基、3,5−ジヒドロキシフェニル基などが挙
げられる。更に好ましくは2−スルホフェニル基、3−
スルホフェニル基、4−スルホフェニル基、3,5−ジ
スルホフェニル基、2,4,6−トリスルホフェニル
基、2−カルボキシフェニル基、3−カルボキシフェニ
ル基、4−カルボキシフェニル基、4−カルボキ−2−
メチルフェニル基、2−カルボキシ−4−メチルフェニ
ル基、3−ヒドロキシ−4−カルボキシフェニル基など
が挙げられる。
【0018】V1 、V2 、V11およびV12として特に好
ましいものは、2−スルホエチル基、3−スルホプロピ
ル基、3−スルホブチル基、4−スルホブチル基、カル
ボキシメチル基、2−カルボキシエチル基、3−カルボ
キシプロピル基、エチル基、メチル基であり、V21およ
びV22として特に好ましいものは、2−スルホエチル
基、3−スルホプロピル基、3−スルホブチル基、4−
スルホブチル基、カルボキシメチル基、2−カルボキシ
エチル基、3−カルボキシプロピル基である。
【0019】L1 、L2 、L3 、L4 、L11、L12、L
13、L14、L21、L22、L23およびL24はそれぞれ独立
に置換基を有しても良いメチン基を表す。置換基の例と
しては、置換もしくは無置換のアルキル基(好ましくは
炭素原子数1ないし12、更に好ましくは1ないし7の
ものであり、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、シクロプロピル、ブチル、2−カルボキシエチ
ル、ベンジルなど)、置換もしくは無置換のアリール基
(好ましくは炭素原子数6ないし10、更に好ましくは
6ないし8のものであり、例えば、フェニル、トルイ
ル、クロロフェニル、o−カルボキシフェニル)、複素
環基(例えば、ピリジル、チエニル、フラニル、ピリジ
ル、バルビツール酸)、ハロゲン原子(例えば、塩素、
臭素)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキ
シ)、アミノ基(好ましくは炭素原子数1ないし12、
更に好ましくは6ないし12のものであり、例えば、ジ
フェニルアミノ、メチルフェニルアミノ、4−アセチル
ピペラジン−1−イル)などが挙げられるが、無置換、
メチル基またはエチル基が特に好ましい。これらのメチ
ン基上の基は互いに連結してシクロペンテン環、シクロ
ヘキセン環などの環を形成してもよく、あるいは助色団
と環を形成することもできる。
【0020】M1 、M11およびM21は化合物の分子内の
イオン電荷を中和するために対イオンが必要であると
き、陽イオンまたは陰イオンの存在または不存在を示す
ために式中に含まれている。ある化合物が、陽イオン、
陰イオンあるいは正味のイオン電荷を持たない化合物の
いずれであるかは、その分子構造および置換基に依存す
る。対イオンとして典型的な陽イオンは、水素イオン、
無機もしくは有機のアンモニウムイオン(例えば、トリ
エチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオン)、ア
ルカリ金属イオン(例えば、ナトリウムイオン、カリウ
ムイオン)およびアルカリ土類金属イオン(例えば、カ
ルシウムイオン、マグネシウムイオン)が挙げられる。
また、対イオンとして典型的な陰イオンは、ハロゲン化
物イオン(例えば、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭
化物イオン、ヨウ化物イオン)、アリールスルホン酸イ
オン(例えば、p−トルエンスルホン酸イオン、p−ク
ロロベンゼンスルホン酸イオン)、アルキルスルホン酸
イオン(例えば、メタンスルホン酸イオン)、アリール
ジスルホン酸イオン(例えば、1,3−ベンゼンジスル
ホン酸イオン、1,5−ナフタレンジスルホン酸イオ
ン、2,6−ナフタレンジスルホン酸イオン)、アルキ
ル硫酸イオン(例えば、メチル硫酸イオン、エチル硫酸
イオン)、硫酸イオン、チオシアン酸イオン、過塩素酸
イオン、テトラフルオロホウ酸、ピロリン酸イオン、酢
酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、ヘキ
サフルオロリン酸イオンなどが挙げられる。対イオンと
しては、イオン性ポリマー、あるいは逆電荷を有する他
の有機化合物、あるいは金属錯イオン(例えば、ビス
(1,2−ベンゼンジチオラト)ニッケル(III) 酸イオ
ン)も可能である。M1 、M11、M21として好ましいも
のは、水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオ
ン、トリエチルアンモニウムイオン、ピリジニウムイオ
ン、ヨウ化物イオン、臭化物イオン、塩化物イオン、メ
タンスルホン酸イオンおよびp−トルエンスルホン酸イ
オンであるが、さらに好ましいものは水素イオン、ナト
リウムイオン、カリウムイオン、トリエチルアンモニウ
ムイオンである。
【0021】以下に本発明の一般式(I)、一般式(II)
および一般式(III) で表されるメチン化合物の具体例を
挙げるが、本発明の範囲はこれらのみに限定されるもの
ではない。
【0022】
【化7】
【0023】
【化8】
【0024】
【化9】
【0025】
【化10】
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】本発明において一般式(I)、一般式(II)
および一般式(III) で表されるメチン化合物の合成は、
エフ・エム・ハーマー(F. M. Harmer)著「ヘテロサイク
リック・コンパウンズ・シアニン・ダイズ・アンド・リ
レイティド・コンパウンズ (Heterocyclic compounds -
Cyanine dyes and related compounds-) 」 (ジョン・
ウイリー・アンド・サンズ (John Wiley & Sons)社、ニ
ューヨーク・ロンドン、1964年)、デー・エム・スター
マー (D. M. Starmer)著、「ヘテロサイクリック・コン
パウンズ−スペシャル・トピックス・イン・ヘテロサイ
クリック・ケミストリー (Heterocyclic Compounds - S
pecial topics in heterocyclic chemistry)」、482ー51
5 頁 (ジョン・ウイリー・アンド・サンズ (John Wiley
& Sons)社、ニューヨーク・ロンドン、1977年)、なら
びにこれらに引用された文献に記載されたメロシアニン
化合物の合成例を参考にすれば、当業者なら容易に行え
る。
【0029】次に、本発明による化合物の一般的な合成
法を説明するが、本発明にかかる化合物の合成法はこれ
に限定されるものではない。本発明による化合物の代表
的な合成法として、例えば次のような方法を挙げること
ができる。 (スキーム1)
【0030】
【化13】
【0031】本発明の化合物は、1−1)2−メチルチ
アゾリニウム化合物(中間体1)とテトラアルコキシプ
ロパン化合物(中間体2)とを反応させて(中間体3)
を合成する工程、および、1−2)(中間体3)とロダ
ニン化合物(中間体4)とを反応させて本発明のテトラ
メチンメロシアニン色素を得る工程、を経ることで合成
できる。それぞれの工程について説明する。1−1)の
工程において、(中間体1)のZおよびVは、一般式1
のZ1 およびV1 と同義である。(中間体2)のWは一
般式1のL1 で表されるメチン基の置換基と同義であ
る。反応は(中間体1)と(中間体2)が等モルであっ
ても何れかが過剰であってもよいが、(中間体1)に対
して(中間体2)が0.5−10等量であることが好ま
しく、1−4等量であることが一層好ましい。反応溶媒
にはいかなる溶媒を用いても良いが、無水酢酸、無水プ
ロピオン酸、酢酸、プロピオン酸、アセトニトリル、エ
タノール、メタノール、イソプロピルアルコール、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒド
ロフラン、ピリジン、モルホリン、トリエチルアミン等
の極性の高い有機溶媒中で行うのが好ましく、これらか
ら2種以上の溶媒を組み合わせた混合溶媒を用いても良
く、更に好ましくは無水酢酸、無水プロピオン酸等の酸
無水物と、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸の混合溶
媒であり、特に好ましくは無水酢酸と酢酸の混合溶媒で
ある。反応は0℃ないし190℃の範囲で行うことが好
ましいが、30℃から160℃の範囲であることが更に
好ましく、60℃から130℃の範囲で行うことが特に
好ましい。生成した(中間体3)はデカンテーション、
濾過、再結晶、熱洗浄、カラムクロマトグラフィー等の
方法で取り出しても良いし、特に精製を行わずに次工程
に用いても良い。1−2)の工程について、(中間体
4)のV’は一般式1のV2 と同義である。反応は(中
間体3)と(中間体4)が等モルであっても何れかが過
剰であってもよいが、(中間体3)に対して(中間体
4)が等量であることが好ましい。反応溶媒にはいかな
る溶媒を用いても良いが、無水酢酸、無水プロピオン
酸、酢酸、プロピオン酸、アセトニトリル、エタノー
ル、メタノール、イソプロピルアルコール、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラ
ン、ピリジン、モルホリン極性の高い有機溶媒中で行う
のが好ましく、これらから2種以上の溶媒を組み合わせ
た混合溶媒を用いても良い。反応は塩基存在下に行うこ
とが好ましく、好ましい塩基の例としては、トリエチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチルアミ
ン、ジメチルアミン、エチルアミン、メチルアミン、ピ
リジン、2,6−ルチジン、ジアザビシクロ〔5.4.
0〕ウンデカ−7−エン、モルホリンなどをあげること
ができるが、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチル
アミン、ピリジン、モルホリンが更に好ましく、トリエ
チルアミンが特に好ましい。反応は0℃ないし190℃
の範囲で行うことが好ましいが、10℃から130℃の
範囲であることが更に好ましく、20℃から60℃の範
囲で行うことが特に好ましい。生成した染料は濾過、再
結晶、熱洗浄、カラムクロマトグラフィー等の方法で精
製を行うことが好ましい。染料の溶解度、吸水性、結晶
性、安定性、耐候性、生物活性、取り扱い性あるいは精
製工程の作業性などを制御する目的で対イオンを交換す
ることも可能である。対イオンの交換はいかなる方法を
用いることもできるが、染料の溶液に目的とするイオン
を含む溶液を添加して晶析させる方法、イオン交換樹脂
あるいはイオン交換カラムを用いる方法、あるいは染料
に酸または塩基を加えて対イオンを持たない状態にした
後に目的とする対イオンを含む溶液を添加する方法など
を用いることができる。 (スキーム2)
【0032】
【化14】
【0033】本発明の化合物は、2−1)ロダニン化合
物(中間体4)とマロンアルデヒドビス(フェニルイミ
ン)化合物(中間体5)とを反応させて(中間体6)を
合成する工程、および、2−2)(中間体6)とチアゾ
リニウム化合物(中間体1)とを反応させて本発明のテ
トラメチンメロシアニン色素を得る工程、を経ることで
合成できる。それぞれの工程について説明する。2−
1)の工程において、(中間体5)のW’は一般式1の
1 で表されるメチン基の置換基と同義である。(中間
体5)は塩化物イオン、臭化物イオン、過塩素酸イオン
などと塩を形成していても良い。反応は(中間体4)と
(中間体5)が等モルであっても何れかが過剰であって
もよいが、(中間体4)に対して(中間体5)が1−4
等量であることが好ましく、1−2等量であることが一
層好ましい。反応溶媒にはいかなる溶媒を用いても良い
が、無水酢酸、無水プロピオン酸、酢酸、プロピオン
酸、アセトニトリル、エタノール、メタノール、イソプ
ロピルアルコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド、テトラヒドロフラン、ピリジン、モルホリ
ン、トリエチルアミン等の極性の高い有機溶媒中で行う
のが好ましく、これらから2種以上の溶媒を組み合わせ
た混合溶媒を用いても良い。更に好ましくは無水酢酸、
無水プロピオン酸等の酸無水物、エタノール、メタノー
ル、アセトニトリルである。反応は0℃ないし190℃
の範囲で行うことが好ましいが、30℃から160℃の
範囲であることが更に好ましく、70℃から130℃の
範囲で行うことが特に好ましい。生成した(中間体6)
はデカンテーション、濾過、再結晶、熱洗浄、カラムク
ロマトグラフィー等の方法で取り出しても良いし、特に
精製を行わずに次工程に用いても良い。2−2)の工程
について、(中間体1)と(中間体6)が等モルであっ
ても何れかが過剰であってもよいが、(中間体1)に対
して(中間体6)が等量であることが好ましい。反応溶
媒にはいかなる溶媒を用いても良いが、無水酢酸、無水
プロピオン酸、酢酸、プロピオン酸、アセトニトリル、
エタノール、メタノール、イソプロピルアルコール、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒ
ドロフラン、ピリジン、モルホリン極性の高い有機溶媒
中で行うのが好ましく、これらから2種以上の溶媒を組
み合わせた混合溶媒を用いても良い。反応は塩基存在下
に行うことが好ましく、好ましい塩基の例としては、ト
リエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジエチ
ルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、メチルアミ
ン、ピリジン、2,6−ルチジン、ジアザビシクロ
〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン、モルホリンなどを
あげることができるが、トリエチルアミン、ジイソプロ
ピルエチルアミン、ピリジン、モルホリンが更に好まし
く、トリエチルアミンが特に好ましい。反応は0℃ない
し190℃の範囲で行うことが好ましいが、10℃から
130℃の範囲であることが更に好ましく、30℃から
80℃の範囲で行うことが特に好ましい。生成した染料
は濾過、再結晶、熱洗浄、カラムクロマトグラフィー等
の方法で精製を行うことが好ましい。染料の溶解度、吸
水性、結晶性、安定性、耐候性、生物活性、取り扱い性
あるいは精製工程の作業性などを制御する目的で対イオ
ンを交換することも可能である。対イオンの交換はいか
なる方法を用いることもできるが、染料の溶液に目的と
するイオンを含む溶液を添加して晶析させる方法、イオ
ン交換樹脂あるいはイオン交換カラムを用いる方法、あ
るいは染料に酸または塩基を加えて対イオンを持たない
状態にした後に目的とする対イオンを含む溶液を添加す
る方法などを用いることができる。
【0034】本発明の一般式(I)、一般式(II)および
一般式(III) で表されるメチン化合物は500−700
nm付近に吸収極大波長を有する光学フィルター用色素
として有用である。また、これらの化合物は砕木パルプ
および漂白亜硫酸パルプ用染料、写真感光材料用染料、
細胞染色による生体の研究や、病態の診断、あるいは医
薬品や農薬として生体機能の制御に利用することも可能
である。以下、実施例により更に具体的に本発明の化合
物の合成例および使用例を説明するが、これによって本
発明による化合物の合成法および使用形態が限定される
ものではない。
【0035】
【実施例】
【0036】実施例1 例示化合物I−1の合成 2−メチル−3−エチルチアゾリニウム=p−トルエン
スルホナート3g、1,1,3,3−テトラメトキシプ
ロパン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを10
0mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室
温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌
した後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いた
ところ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3
−カルボキシメチルロダニン1.9gを加えて室温下攪
拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶液
は紫色を呈した。1時間攪拌した後、溶媒を減圧留去し
た。得られた生成物をSephadexLH−20カラ
ムにより精製し、化合物I−1を得た。
【0037】実施例2 例示化合物I−2の合成 2,3−ジメチルチアゾリニウム=p−トルエンスルホ
ナート2.9g、1,1,3,3−テトラメトキシプロ
パン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを100
mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室温
に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌し
た後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いたと
ころ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3−
(2−カルボキシエチル)ロダニン2.0gを加えて室
温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反
応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、溶媒を減圧
留去した。得られた生成物をSephadexLH−2
0カラムにより精製し、化合物I−1を得た。
【0038】実施例3 例示化合物I−3の合成 2,4,4−トリメチル−3−(2−ヒドロキシエチ
ル)チアゾリニウム=ブロミド2.5g、1,1,3,
3−テトラメトキシプロパン3.5g、無水酢酸10m
l、酢酸5mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上
で4時間攪拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90ml
を加えて10分間攪拌した後、デカンテーションにより
酢酸エチル層を除いたところ油状物が得られた。アセト
ニトリル30ml、3−(2−スルホエチル)ロダニン
2.4gを加えて室温下攪拌し、更にトリエチルアミン
3gを滴下すると反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌
した後、反応溶液にエタノール40mlを加えて攪拌
し、65mlのエタノールに溶解した酢酸カリウム1.
5gを滴下した。得られた沈殿物を濾取し、エタノール
で洗浄した後、メタノール再結晶により精製して化合物
I−3を得た。
【0039】実施例4 例示化合物I−4の合成 2−メチル−3−エチルチアゾリニウム=p−トルエン
スルホナート3g、2−メチル−1,1,3,3−テト
ラメトキシプロパン4.0g、無水酢酸10ml、酢酸
5mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間
攪拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて
10分間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチ
ル層を除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル
30ml、3−カルボキシメチルロダニン1.3gを加
えて室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下す
ると反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応
溶液にエタノール40mlを加えて攪拌し、65mlの
エタノールに溶解した酢酸カリウム1.5gを滴下し
た。得られた沈殿物を濾取し、エタノールで洗浄した
後、メタノール再結晶により精製して化合物I−4を得
た。
【0040】実施例5 例示化合物I−5の合成 2,4,4,5,5−ペンタメチルチアゾリニオ−3−
(3−プロパンスルホナート)2.8g、1,1,3,
3−テトラメトキシプロパン3.5g、無水酢酸10m
l、酢酸5mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上
で3時間攪拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90ml
を加えて10分間攪拌した後、デカンテーションにより
酢酸エチル層を除いたところ油状物が得られた。アセト
ニトリル30ml、3−メチルロダニン1.4gを加え
て室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下する
と反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶
液にメタノール40mlを加えて攪拌し、50mlのメ
タノールに溶解した酢酸ナトリウム1.2gを滴下し
た。得られた沈殿物を濾取し、メタノールで洗浄した
後、メタノール再結晶により精製して化合物I−5を得
た。
【0041】実施例6 例示化合物I−6の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(3−プロパンスルホナ
ート)2.1g、2−メチル−1,1,3,3−テトラ
メトキシプロパン4.0g、無水酢酸10ml、酢酸5
mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪
拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて1
0分間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル
層を除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル3
0ml、3−エチルロダニン1.5gを加えて室温下攪
拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶液
は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液にメタノ
ール40mlを加えて攪拌し、50mlのメタノールに
溶解した酢酸ナトリウム1.2gを滴下した。得られた
沈殿物を濾取し、メタノールで洗浄した後、メタノール
再結晶により精製して化合物I−6を得た。
【0042】実施例7 例示化合物I−7の合成 2−メチル−3−(カルボキシメチル)チアゾリニウム
=ブロミド2.4g、1,1,3,3−テトラメトキシ
プロパン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを1
00mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。
室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪
拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除い
たところ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、
3−メチルロダニン1.4gを加えて室温下攪拌し、更
にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶液は紫色を
呈した。1時間攪拌した後、溶媒を減圧にて留去しSe
phadexLH−20カラムにより精製を行った後に
メタノール再結晶を行うことにより化合物I−7を得
た。
【0043】実施例8 例示化合物I−8の合成 2−メチル−3−(2−カルボキシエチル)チアゾリニ
ウム=ブロミド2.5g、2−メチル−1,1,3,3
−テトラメトキシプロパン4.0g、無水酢酸10m
l、酢酸5mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上
で3時間攪拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90ml
を加えて10分間攪拌した後、デカンテーションにより
酢酸エチル層を除いたところ油状物が得られた。アセト
ニトリル30ml、3−メチルロダニン1.4gを加え
て室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下する
と反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶
液にメタノール40mlを加えて攪拌し、50mlのメ
タノールに溶解した酢酸カリウム1.5gを滴下した。
得られた沈殿物を濾取し、メタノールで洗浄した後、メ
タノール再結晶により精製して化合物I−6を得た。
【0044】実施例9 例示化合物I−9の合成 2−メチル−3−(3−カルボキシプロピル)チアゾリ
ニウム=ブロミド2.6g、2−メチル−1,1,3,
3−テトラメトキシプロパン4.0g、無水酢酸10m
l、酢酸5mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上
で3時間攪拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90ml
を加えて10分間攪拌した後、デカンテーションにより
酢酸エチル層を除いたところ油状物が得られた。アセト
ニトリル30ml、3−メチルロダニン1.4gを加え
て室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下する
と反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶
液から溶媒を減圧留去し、メタノール30mlを加えて
攪拌すると結晶が沈殿した。得られた結晶を濾取し、メ
タノール再結晶により精製して化合物I−9を得た。
【0045】実施例10 例示化合物I−10の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(3−プロパンスルホナ
ート)2.1g、1,1,3,3−テトラメトキシプロ
パン3.50g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを10
0mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室
温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌
した後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いた
ところ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3
−フェニルロダニン2.1gを加えて室温下攪拌し、更
にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶液は紫色を
呈した。1時間攪拌した後、反応溶液にメタノール40
mlを加えて攪拌し、50mlのメタノールに溶解した
酢酸ナトリウム1.2gを滴下した。得られた沈殿物を
濾取し、メタノールで洗浄した後、メタノール再結晶に
より精製して化合物I−10を得た。
【0046】実施例11 例示化合物I−11の合成 2,4,4−トリメチルチアゾリニオ−3−(3−プロ
パンスルホナート)2.3g、1,1,3,3−テトラ
メトキシプロパン3.50g、無水酢酸10ml、酢酸
5mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間
攪拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて
10分間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチ
ル層を除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル
30ml、3−(2−ピリジニル)ロダニン2.1gを
加えて室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下
すると反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反
応溶液にメタノール40mlを加えて攪拌し、50ml
のメタノールに溶解した酢酸ナトリウム1.2gを滴下
した。得られた沈殿物を濾取し、メタノールで洗浄した
後、メタノール再結晶により精製して化合物I−11を
得た。
【0047】実施例12 例示化合物I−12の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(4−ブタンスルホナー
ト)2.2g、2−メチル−1,1,3,3−テトラメ
トキシプロパン4.0g、無水酢酸10ml、酢酸5m
lを100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌
した。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10
分間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル層
を除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル30
ml、3−フェニルロダニン2.1gを加えて室温下攪
拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶液
は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液にエタノ
ール40mlを加えて攪拌し、50mlのエタノールに
溶解した酢酸カリウム1.5gを滴下した。得られた沈
殿物を濾取し、メタノールで洗浄した後、メタノール再
結晶により精製して化合物I−12を得た。
【0048】実施例13 例示化合物I−13の合成 2−メチル−3−カルボキシメチルチアゾリニウム=ブ
ロミド2.4g、2−メチル−1,1,3,3−テトラ
メトキシプロパン4.0g、無水酢酸10ml、酢酸5
mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪
拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて1
0分間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル
層を除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル3
0ml、3−カルボキシメチルロダニン1.9gを加え
て室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下する
と反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶
液にエタノール40mlを加えて攪拌すると結晶が析出
した。得られた結晶を濾取し、メタノールで洗浄した
後、メタノール再結晶により精製して化合物I−13を
得た。
【0049】実施例14 例示化合物I−14の合成 2−メチル−3−カルボキシメチルチアゾリニウム=ブ
ロミド2.4g、1,1,3,3−テトラメトキシプロ
パン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを100
mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室温
に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌し
た後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いたと
ころ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3−
カルボキシメチルロダニン1.9gを加えて室温下攪拌
し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶液は
紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液にエタノー
ル40mlを加えて攪拌すると結晶が析出した。得られ
た結晶を濾取し、エタノールで洗浄した後、メタノール
再結晶により精製して化合物I−14を得た。
【0050】実施例15 例示化合物I−15の合成 2,4,4−トリメチル−3−(2−カルボキシエチ
ル)チアゾリニウム=ブロミド2.5g、1,1,3,
3−テトラメトキシプロパン3.5g、無水酢酸10m
l、酢酸5mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上
で3時間攪拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90ml
を加えて10分間攪拌した後、デカンテーションにより
酢酸エチル層を除いたところ油状物が得られた。アセト
ニトリル30ml、3−フェニルロダニン2.1gを加
えて室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下す
ると反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応
溶液にメタノール50mlを加えて攪拌し、100ml
のメタノールに溶解した酢酸ナトリウム3gを滴下し
た。得られた沈殿物を濾取し、エタノールで洗浄した
後、SephadexLH−20カラムおよびメタノー
ル再結晶により精製して化合物I−15を得た。
【0051】実施例16 例示化合物I−16の合成 2−メチル−3−(2−カルボキシエチル)チアゾリニ
ウム=ブロミド2.5g、2−メチル−1,1,3,3
−テトラメトキシプロパン4.0g、無水酢酸10m
l、酢酸5mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上
で3時間攪拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90ml
を加えて10分間攪拌した後、デカンテーションにより
酢酸エチル層を除いたところ油状物が得られた。アセト
ニトリル30ml、3−カルボキシメチルロダニン1.
9gを加えて室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3g
を滴下すると反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した
後、反応溶液にエタノール40mlを加えてさらに攪拌
したところ結晶が析出した。エタノールで洗浄した後、
メタノール再結晶により精製して化合物I−16を得
た。
【0052】実施例17 例示化合物I−17の合成 2−メチル−3−(2−カルボキシエチル)チアゾリニ
ウム=ブロミド2.5g、1,1,3,3−テトラメト
キシプロパン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5ml
を100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌し
た。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分
間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル層を
除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル30m
l、3−(2−カルボキシエチル)ロダニン2.0gを
加えて室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下
すると反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反
応溶液にメタノール50mlを加え、60mlのメタノ
ールに溶解した酢酸カリウム2.5gを加えてさらに攪
拌したところ結晶が析出した。エタノールで洗浄した
後、メタノール再結晶により精製して化合物I−17を
得た。
【0053】実施例18 例示化合物I−18の合成 2−メチル−3−カルボキシメチルチアゾリニウム=ブ
ロミド2.4g、1,1,3,3−テトラメトキシプロ
パン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを100
mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室温
に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌し
た後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いたと
ころ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3−
(2−カルボキシエチル)ロダニン2.0gを加えて室
温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反
応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液に
エタノール50mlを加えて攪拌すると結晶が析出し
た。得られた結晶を濾取し、エタノールで洗浄した後、
メタノール再結晶により精製して化合物I−18を得
た。
【0054】実施例19 例示化合物I−19の合成 2−メチルチアゾリン1.1g、2−ブロモエタンスル
ホン酸ピリジニウム2.6gをフラスコに取り160℃
で1.5時間攪拌した。2−メチル−1,1,3,3−
テトラメトキシプロパン4.0g、無水酢酸10ml、
酢酸5mlを加え、蒸気浴上で2時間攪拌した。室温に
冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌した
後、沈殿した結晶を濾過により取り除き、酢酸エチル層
を濃縮した。濃縮物にアセトニトリル30ml、3−カ
ルボキシメチルロダニン2.0gを加えて室温下攪拌
し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶液は
紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液にエタノー
ル50mlを加え、50mlのメタノールに溶解した酢
酸カリウム3gを加えて攪拌すると結晶が析出した。得
られた結晶を濾取し、エタノールで洗浄した後、メタノ
ール再結晶により精製して化合物I−19を得た。
【0055】実施例20 例示化合物I−20の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(3−プロパンスルホナ
ート)2.1g、2−メチル−1,1,3,3−テトラ
メトキシプロパン4.0g、無水酢酸10ml、酢酸5
mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪
拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて1
0分間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル
層を除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル3
0ml、3−カルボキシメチルロダニン1.9gを加え
て室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下する
と反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶
液にエタノール40mlを加えて攪拌し、50mlのエ
タノールに溶解した酢酸カリウム3gを滴下した。得ら
れた沈殿物を濾取し、メタノールで洗浄した後、メタノ
ール再結晶により精製して化合物I−20を得た。
【0056】実施例21 例示化合物I−21の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(4−ブタンスルホナー
ト)2.2g、2−メチル−1,1,3,3−テトラメ
トキシプロパン4.0g、無水酢酸10ml、酢酸5m
lを100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌
した。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10
分間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル層
を除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル30
ml、3−カルボキシメチルロダニン1.9gを加えて
室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると
反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液
にエタノール40mlを加えて攪拌すると、結晶が析出
した。結晶を濾取し、メタノールで洗浄した後、メタノ
ール再結晶により精製して化合物I−21を得た。
【0057】実施例22 例示化合物I−22の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(4−ブタンスルホナー
ト)2.2g、1,1,3,3−テトラメトキシプロパ
ン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを100m
lフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室温に
冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌した
後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いたとこ
ろ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3−カ
ルボキシメチルロダニン1.9gを加えて室温下攪拌
し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶液は
紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液にエタノー
ル40mlを加えて攪拌したのち、50mlのメタノー
ルに溶解した酢酸カリウム3gを滴下すると、結晶が析
出した。結晶を濾取し、メタノールで洗浄した後、メタ
ノール再結晶により精製して化合物I−22を得た。
【0058】実施例23 例示化合物I−23の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(3−ブタンスルホナー
ト)2.2g、1,1,3,3−テトラメトキシプロパ
ン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを100m
lフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室温に
冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌した
後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いたとこ
ろ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3−カ
ルボキシメチルロダニン1.9gを加えて室温下攪拌
し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶液は
紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液にエタノー
ル40mlを加えて攪拌し、50mlのメタノールに溶
解した酢酸カリウム3gを滴下すると、結晶が析出し
た。結晶を濾取し、メタノールで洗浄した後、メタノー
ル再結晶により精製して化合物I−23を得た。
【0059】実施例24 例示化合物I−24の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(3−ブタンスルホナー
ト)2.2g、2−メチル−1,1,3,3−テトラメ
トキシプロパン4.0g、無水酢酸10ml、酢酸5m
lを100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌
した。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10
分間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル層
を除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル30
ml、3−カルボキシメチルロダニン1.9gを加えて
室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると
反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液
にエタノール40mlを加えて攪拌し、50mlのメタ
ノールに溶解した酢酸カリウム3gを滴下すると、結晶
が析出した。結晶を濾取し、メタノールで洗浄した後、
メタノール再結晶により精製して化合物I−24を得
た。
【0060】実施例25 例示化合物I−25の合成 2−メチル−3−(2−カルボキシエチル)チアゾリニ
ウム=ブロミド2.5g、1,1,3,3−テトラメト
キシプロパン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5ml
を100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌し
た。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分
間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル層を
除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル30m
l、3−(2−スルホエチル)ロダニン2.4gを加え
て室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下する
と反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶
液にメタノール50mlを加え、60mlのメタノール
に溶解した酢酸カリウム3.0gを加えてさらに攪拌し
たところ結晶が析出した。エタノールで洗浄した後、メ
タノール再結晶により精製して化合物I−25を得た。
【0061】実施例26 例示化合物I−26の合成 2−メチル−3−カルボキシメチルチアゾリニウム=ブ
ロミド2.4g、2−メチル−1,1,3,3−テトラ
メトキシプロパン4.0g、無水酢酸10ml、酢酸5
mlを100mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪
拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて1
0分間攪拌した後、デカンテーションにより酢酸エチル
層を除いたところ油状物が得られた。アセトニトリル3
0ml、3−(2−スルホエチル)ロダニン2.4gを
加えて室温下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下
すると反応溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反
応溶液にメタノール50mlを加え、60mlのメタノ
ールに溶解した酢酸カリウム3.0gを加えてさらに攪
拌したところ結晶が析出した。エタノールで洗浄した
後、メタノール再結晶により精製して化合物I−26を
得た。
【0062】実施例27 例示化合物I−27の合成 2−メチル−3−カルボキシメチルチアゾリニウム=ブ
ロミド2.4g、1,1,3,3−テトラメトキシプロ
パン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを100
mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室温
に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌し
た後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いたと
ころ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3−
(4−スルホフェニル)ロダニン2.9gを加えて室温
下攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応
溶液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液にメ
タノール50mlを加え、100mlのメタノールに溶
解した酢酸ナトリウム3.0gを加えてさらに攪拌した
ところ結晶が析出した。エタノールで洗浄した後、メタ
ノール再結晶により精製して化合物I−27を得た。
【0063】実施例28 例示化合物I−28の合成 2,4,4−トリメチル−3−カルボキシメチルチアゾ
リニウム=ブロミド2.6g、2−メチル−1,1,
3,3−テトラメトキシプロパン4.0g、無水酢酸1
0ml、酢酸5mlを100mlフラスコに取り、蒸気
浴上で3時間攪拌した。室温に冷却し、酢酸エチル90
mlを加えて10分間攪拌した後、デカンテーションに
より酢酸エチル層を除いたところ油状物が得られた。ア
セトニトリル30ml、3−(4−スルホフェニル)ロ
ダニン2.9gを加えて室温下攪拌し、更にトリエチル
アミン3gを滴下すると反応溶液は紫色を呈した。1時
間攪拌した後、反応溶液にエタノール50mlを加え、
100mlのメタノールに溶解した酢酸ナトリウム3.
0gを加えてさらに攪拌したところ結晶が析出した。エ
タノールで洗浄した後、メタノール再結晶により精製し
て化合物I−28を得た。
【0064】実施例29 例示化合物I−29の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(3−プロパンスルホナ
ート)2.1g、1,1,3,3−テトラメトキシプロ
パン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを100
mlフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室温
に冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌し
た後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いたと
ころ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3−
(2−スルホエチル)ロダニン1.5gを加えて室温下
攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶
液は紫色を呈した。1時間攪拌した後、反応溶液にメタ
ノール40mlを加えて攪拌し、100mlのエタノー
ルに溶解した酢酸カリウム3.0gを滴下した。得られ
た沈殿物を濾取し、エタノールで洗浄した後、メタノー
ル再結晶により精製して化合物I−29を得た。
【0065】実施例30 例示化合物I−30の合成 2−メチルチアゾリニオ−3−(4−ブタンスルホナー
ト)2.2g、1,1,3,3−テトラメトキシプロパ
ン3.5g、無水酢酸10ml、酢酸5mlを100m
lフラスコに取り、蒸気浴上で3時間攪拌した。室温に
冷却し、酢酸エチル90mlを加えて10分間攪拌した
後、デカンテーションにより酢酸エチル層を除いたとこ
ろ油状物が得られた。アセトニトリル30ml、3−
(2−スルホエチル)ロダニン1.5gを加えて室温下
攪拌し、更にトリエチルアミン3gを滴下すると反応溶
液は紫色を呈した。1時間攪拌すると結晶が析出した。
結晶を濾取し、エタノールで洗浄した後、メタノール再
結晶により精製して化合物I−30を得た。
【0066】実施例31 ゼラチン 70 g を 930 ml の温水に溶解し、温度を 40
℃に保った。このゼラチン水溶液を5分割したのちに、
それぞれ光学フィルター用染料として例示化合物I−
1、I−13、I−16、I−19およびI−22、な
らびに比較用化合物C−1およびC−2を濃度が 1×10
-4 Mとなるように加え、ポリエチレンテレフタレートフ
ィルム上にゼラチン量 30 g/m2となるように塗布した。
この光学フィルターを、日立製作所製U−3500分光
光度計を用いて吸収極大波長での透過率を測定した。こ
の光学フィルターを50℃で7日間保存して透過率の変
化を測定した。用いた染料の透過率の変化を表1に示
す。比較用試料C−1、C−2は経時による染料の分解
が起きているために透過率の上昇が観察されるが、本発
明の染料は何れも透過率の変化が少ないことが分かる。
【0067】
【表1】
【0068】
【化15】
【0069】
【発明の効果】本発明に関わる新規メチン化合物は経時
安定性に優れる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されることを特徴
    とするメチン化合物。 一般式(I) 【化1】 式中、Z1 はチアゾリン環を形成するのに必要な原子群
    を表す。V1 およびV 2 は無置換もしくは置換基を有す
    る脂肪族基、または無置換もしくは置換基を有する芳香
    族基を表す。L1 、L2 、L3 およびL4 はメチン基を
    表す。M1 は電荷を中和するのに必要な対イオンを表
    し、n1 は分子内の電荷を中和させるのに必要な0以上
    の数を表す。
  2. 【請求項2】 下記一般式(II)で表されることを特徴
    とするメチン化合物。 一般式(II) 【化2】 式中、Z11はチアゾリン環を形成するのに必要な原子群
    を表す。V11およびV 12は無置換もしくは置換基を有す
    る脂肪族基、または無置換もしくは置換基を有する芳香
    族基を表し、V11およびV12で表される基の少なくとも
    一つは、カルボキシル基またはスルホ基が少なくとも一
    つ置換した、脂肪族基または芳香族基を表す。L11、L
    12、L13およびL14はメチン基を表す。M11は電荷を中
    和するのに必要な対イオンを表し、n11は分子内の電荷
    を中和させるのに必要な0以上の数を表す。
  3. 【請求項3】 下記一般式(III) で表されることを特徴
    とするメチン化合物。 一般式(III) 【化3】 式中、Z21はチアゾリン環を形成するのに必要な原子群
    を表す。V21およびV 22は各々、カルボキシル基または
    スルホ基が少なくとも一つ置換した、脂肪族基または芳
    香族基を表す。L21、L22、L23およびL24はメチン基
    を表す。M21は電荷を中和するのに必要な対イオンを表
    し、n21は分子内の電荷を中和させるのに必要な0以上
    の数を表す。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103588725A (zh) * 2013-10-29 2014-02-19 北京科技大学 苯并噻唑骨架的双洛丹宁份菁增感染料的制备方法

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