JP3388909B2 - メチン化合物 - Google Patents

メチン化合物

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JP3388909B2
JP3388909B2 JP24141594A JP24141594A JP3388909B2 JP 3388909 B2 JP3388909 B2 JP 3388909B2 JP 24141594 A JP24141594 A JP 24141594A JP 24141594 A JP24141594 A JP 24141594A JP 3388909 B2 JP3388909 B2 JP 3388909B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B23/00Methine or polymethine dyes, e.g. cyanine dyes
    • C09B23/10The polymethine chain containing an even number of >CH- groups
    • C09B23/105The polymethine chain containing an even number of >CH- groups two >CH- groups

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なメチン化合物に関
するものである。詳しくは、フィルター用染料、パルプ
染色用染料、写真感光材料用染料、分光増感色素、レー
ザー色素等に用いるのに適した、広いpH領域での安定
性を有する新規なメチン染料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に光吸収フィルターにおいては、特
定の波長の光を吸収させることを目的として構成層中に
染料を含有せしめることは従来から広く行われている。
このような目的に用いられる染料としては、その使用目
的に応じて適切な吸収スペクトル特性を有することはも
ちろん、染料が使用された光吸収フィルター中、あるい
は溶液中において経時安定性にも優れていること、なら
びに光吸収フィルターの構成層中の膜pHや他の添加剤
の影響による変退色を起こさないことなどの諸条件を満
たすものでなければならない。
【0003】今日まで、上記のような諸条件を満足する
ことを目的として多くの研究が行われ、例えば、米国特
許185404号にメロシアニン染料が、米国特許3540887
号、同3544325号、特公昭31-10578号にはベンジリデン
染料が、米国特許1845404号にはスチリル染料が、英国
特許506385号にはオキソノール染料がそれぞれ提案され
ている。これらの染料のうち幾つかは、光学用フィルタ
ー用染料として適切な吸収スペクトルを有し、経時安定
性についても良好な性能を有しているが、光吸収フィル
ターの構成層中の膜pHや他の添加剤の影響によって、
著しい退色や吸収スペクトルの好ましくない変化を起こ
すことがあるという欠点が知られている。このように、
前記のような諸条件を満足せしめる染料は未だに出現し
ていないのが現状であり、その出現が切望されている。
チオヒダントイン環を末端助色団とするジメチンメロシ
アニン染料が米国特許2839403号、英国特許800244号な
どに開示されている。しかしながら、これらに記載の化
合物では膜pHが酸性側で特に吸収スペクトルの好まし
くない低下を起こしてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、適切
な吸収スペクトルを有し、広いpH領域での安定性を有
する新規なメチン化合物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は鋭意研究
を行なった結果、下記のメチン化合物によって達成する
ことができた。すなわち、(1)下記一般式(I)で表
わされるメチン化合物。 一般式(I)
【0006】
【化6】
【0007】式中、Z1はそれぞれ置換されていてもよ
いオキサゾール、ベンゾオキサゾールまたはナフトオキ
サゾール環を完成するために必要な非金属原子群を表
す。R 1は無置換もしくは置換基を有するアルキル基を
表す。R2は水素原子、無置換もしくは置換基を有する
アルキル基、無置換もしくは置換基を有するアルケニル
基、または無置換もしくは置換基を有するアリール基を
表す。R3は無置換または置換基を有する含窒素5員複
素環基を表す。
【0008】(2)R3が下記一般式(II)で表される
含窒素5員複素環基であることを特徴とする(1)に記
載のメチン化合物。 一般式(II)
【0009】
【化7】
【0010】式中、Yは含窒素5員複素環基を形成する
のに必要な非金属原子群を表す。R 4およびR5は同一で
も異なっていてもよく、それぞれ水素原子、無置換もし
くは置換基を有するアルキル基、無置換もしくは置換基
を有するアルコキシ基、カルボキシル基またはハロゲン
原子を表す。
【0011】(3)R3が下記一般式(III)、下記一般
式(V)または下記一般式(IV)で表わされる含窒素5
員複素環基であることを特徴とする(1)記載のメチン
化合物。 一般式(III)
【0012】
【化8】
【0013】式中、R6およびR7は同一でも異なってい
てもよく、それぞれ水素原子、無置換もしくは置換基を
有するアルキル基、無置換もしくは置換基を有するアル
コキシ基、カルボキシル基またはハロゲン原子を表す。 一般式(IV)
【0014】
【化9】
【0015】式中、R8およびR9は同一でも異なってい
てもよく、それぞれ水素原子、無置換もしくは置換基を
有するアルキル基、無置換もしくは置換基を有するアル
コキシ基、カルボキシル基またはハロゲン原子を表す。
10は水素原子、無置換または置換基を有するアルキル
基を表す。 一般式(V)
【0016】
【化10】
【0017】式中、R11は水素原子、無置換もしくは置
換基を有するアルキル基、無置換もしくは置換基を有す
るアルコキシ基、カルボキシル基またはハロゲン原子を
表す。R12は水素原子、無置換または置換基を有するア
ルキル基を表す。
【0018】以下に、本発明よる一般式(I)、(I
I)、(III)、(IV)および(V)の化合物について詳細
に説明する。Z1で完成される複素環は、オキサゾール
核、ベンゾオキサゾール核またはナフトオキサゾール核
であり、これらの核は炭素原子上に置換基を有していて
もよい。置換基の具体例としては、ハロゲン原子(例え
ばフッ素原子、塩素原子、臭素原子)、炭素数1ないし
12、好ましくは炭素数1ないし6の無置換アルキル基
(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロ
ピル基、ブチル基、ヘキシル基)、炭素数1ないし6、
好ましくは炭素数1ないし4のアルコキシ基(例えば、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキ
シ基)、ヒドロキシ基、炭素数2ないし12、好ましく
は炭素数2ないし5のアルコキシカルボニル基(例え
ば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基)、
炭素数2ないし10、好ましくは炭素数2ないし5のア
ルキルカルボニルオキシ基(例えば、アセチルオキシ
基、プロピオニルオキシ基)、フェニル基、ヒドロキシ
フェニル基などを挙げることができる。これらの核の好
ましい例としては、オキサゾール核として、4−メチル
オキサゾール、5−メチルオキサゾール、4,5−ジメ
チルオキサゾールなど、ベンゾオキサゾール核として、
ベンゾオキサゾール、5−クロロベンゾオキサゾール、
5−フルオロベンゾオキサゾール、5−トリフルオロメ
チルベンゾオキサゾール、5−エトキシカルボニルベン
ゾオキサゾール、5−アセチルオキシベンゾオキサゾー
ルなど、ナフトオキサゾール核として、ナフト〔 1,2-
d〕オキサゾール、ナフト〔 2,1-d〕オキサゾール、ナ
フト〔 2,3-d〕オキサゾールなどを挙げることができる
が、特に好ましくはベンゾオキサゾール、5−クロロベ
ンゾオキサゾールである。
【0019】R1は炭素数1ないし12、好ましくは炭
素数1ないし8、より好ましくは炭素数1ないし4の無
置換あるいは置換アルキル基を表す。置換基の例として
は、ヒドロキシ基、スルホ基、スルファート基、カルボ
キシ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子)、炭素数1ないし6、好ましくは炭素数
1ないし4の無置換または置換アルコキシ基(アルコキ
シ基はさらにスルホ基やヒドロキシ基で置換されていて
もよい)、炭素数2ないし5、好ましくは炭素数2ない
し3のアルコキシカルボニル基、炭素数1ないし4のア
ルキルスルホニル基、スルファモイル基、無置換または
置換カルバモイル基(炭素数1ないし4のアルキル基で
置換されたカルバモイル基を含む)、置換フェニル基
(置換基として好ましいものは、スルホ基、カルボキシ
基、ヒドロキシ基)、ビニル基などが挙げられる。無置
換アルキル基の好ましい例としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基などが挙げられるが、さらに
好ましくはエチル基である。置換アルキル基としては、
ヒドロキシアルキル基としてヒドロキシエチル基、3−
ヒドロキシプロピル基など、スルホアルキル基として2
−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホ
ブチル基、4−スルホブチル基、2−ヒドロキシ−3−
スルホプロピル基など、スルファートアルキル基として
2−スルファートエチル基、3−スルファートプロピル
基など、カルボキシアルキル基としてカルボキシメチル
基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基など、
トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチ
ル基、2−(3−スルホプロポキシ)エチル基、2−
(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、エトキシカルボ
ニルエチル基、メチルスルホニルエチル基、スルファモ
イルアルキル基として2−スルファモイルエチル基、2
−カルバモイルエチル基、2−N,N−ジメチルカルバ
モイルエチル基など、フェネチル基、p−カルボキシフ
ェネチル基、o−スルホフェネチル基、p−ヒドロキシ
フェネチル基、アリル基、フェノキシエチル基などが好
ましい例として挙げられるが、なかでも更に好ましいの
は、炭素数1〜4のスルホアルキル基であり、特に好ま
しくは2−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3
−スルホブチル基、4−スルホブチル基である。
【0020】R2は水素原子、無置換あるいは置換アル
キル基、炭素数3ないし12、好ましくは炭素数3ない
し8の無置換あるいは置換アルケニル基(例えば、アリ
ル基など)、炭素数6ないし12の無置換あるいは置換
アリール基(例えば、フェニル基、トリル基、m−シア
ノフェニル基、p−ヒドロキシフェニル基など)を表
す。
【0021】無置換アルキル基の好ましい例としては、
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などが挙げ
られるが、さらに好ましくはエチル基である。置換アル
キル基の例としては、炭素数3ないし12、好ましくは
炭素数3ないし7のアルコキシカルボニルアルキル基
(例えば、メトキシカルボニルメチル基、エトキシカル
ボニルメチル基、エトキシカルボニルエチル基など)、
炭素数1ないし6、好ましくは炭素数1ないし4のヒド
ロキシアルキル基、(例えば、2−ヒドロキシエチル
基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基、2,3−ジヒドロキシプロピル基など)、炭素数
2ないし10、好ましくは炭素数2ないし6のヒドロキ
シアルコキシアルキル基(例えば、ヒドロキシメトキシ
メチル基、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル基、
2−ヒドロキシエトキシエチル基など)、炭素数2ない
し12、好ましくは炭素数2ないし8のカルバモイルア
ルキル基(N−アルキル置換、N,N−ジアルキル置
換、N−ヒドロキシアルキル置換、N−アルキル−N−
ヒドロキシアルキル置換、N,N−ジ(ヒドロキシアル
キル)置換の置換カルバモイルアルキル基および5、6
員環の環状アミンのカルバモイルアルキル基を含む)
(例えば、2−カルバモイルエチル基、2−N−(2−
ヒドロキシエチル)カルバモイルエチル基、N,N−ジ
(2−ヒドロキシエチル)カルバモイルメチル基、N,
N−ジ(2−ヒドロキシエチル)カルバモイルエチル
基、N,N−ジメチルカルバモイルメチル基、モルホリ
ノカルバモイルメチル基、ピペリジノカルバモイルメチ
ル基など)、ヒドロキシフェニル基、炭素数7ないし9
のヒドロキシアルキルフェニル基(例えば、p−(2−
ヒドロキシエチル)フェニル基、m−(1−ヒドロキシ
エチル)フェニル基など)を挙げることができるが、特
に好ましくは、ヒドロキシエチル基、2−(2−ヒドロ
キシエトキシ)エチル基、2−ヒドロキシエトキシエチ
ル基である。
【0022】R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR11
は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子、炭
素数1ないし4のアルキル基(例えば、メチル基、エチ
ル基など)、炭素数1ないし4のアルコキシ基(例え
ば、メトキシ基、エトキシ基など)、ハロゲン原子(例
えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、カルボキシ
基を表す。R10およびR12は、それぞれ水素原子、炭素
数1ないし4のアルキル基(例えば、メチル基、エチル
基など)を表す。
【0023】R6およびR7として特に好ましいものは水
素原子であり、R9として特に好ましいものは水素原
子、塩素原子、R9として特に好ましいものは水素原
子、メチル基、R10およびR12として特に好ましいもの
は水素原子である。
【0024】Z1、R1 、R2 、R3で表される置換基の
好ましい組み合わせは、Z1が置換または無置換のオキ
サゾール核、ベンゾオキサゾール核およびナフトオキサ
ゾール核のとき、R1がスルホアルキル基(例えば、2
−スルホエチル基、3−スルホプロピル基、3−スルホ
ブチル基、4−スルホブチル基)、R2がヒドロキシア
ルコキシアルキル基(例えば、ヒドロキシメトキシメチ
ル基、2−ヒドロキシエトキシエチル基など)またはヒ
ドロキシアルキル基(例えば、2−ヒドロキシエチル
基、2−ヒドロキシプロピル基)、R3がチアゾリル
基、ピラゾリル基(例えば、3−ピラゾリル基、5−メ
チル−3−ピラゾリル基、4−クロロ−5−メチル−3
−ピラゾリル基)または3−(1,2,4−トリアゾリ
ル)基である。
【0025】以下に本発明の一般式(I)で表される化
合物の具体例を挙げるが、本発明の範囲はこれらのみに
限定されるものではない。
【0026】
【化11】
【0027】
【化12】
【0028】
【化13】
【0029】
【化14】
【0030】
【化15】
【0031】本発明において一般式(I)で表されるメ
チン化合物の合成は、エフ・エム・ハーマー(F. M. Har
mer)著「ヘテロサイクリック・コンパウンズ・ダイ・ア
ンド・リレイティド・コンパウンズ (Heterocyclic com
pounds - Cyanine dyes andrelated compounds-)」 (ジ
ョン・ウイリー・アンド・サンズ (John Wiley & Sons)
社、ニューヨーク・ロンドン、1964年)、デー・エム・
スターマー (D. M. Starmer)著、「ヘテロサイクリック
・コンパウンズ−スペシャル・トピックス・イン・ヘテ
ロサイクリック・ケミストリー (Heterocyclic Compoun
ds - Special topics in heterocyclic chemistry)」、
482ー515頁 (ジョン・ウイリー・アンド・サンズ (John
Wiley & Sons)社、ニューヨーク・ロンドン、1977年)、
特公昭47−4085号、特公昭46−549号、米国
特許3,625,698号、米国特許3,567,45
8号等、ならびにこれらに引用された文献の記載に記載
されたジメチンメロシアニン化合物の合成例を参考にす
れば、当業者なら容易に行える。
【0032】
【実施例】次に、本発明による化合物の具体的な合成例
を示す。一般式(I)で示す他の化合物も、下記の合成
法に準じて合成できる。
【0033】
【化16】
【0034】
【化17】
【0035】
【化18】
【0036】中間体II−1の合成 2−アミノチアゾール 50 g(500 mmol)、二硫化炭素 42
g(552 mmol)、ピリジン 100 ml を1リットルフラスコ
に取り、水浴上で攪拌しながらトリエチルアミン 60 g
(593 mmol) を5分間かけて滴下した。25℃で反応を行
い、反応開始から1時間半経過すると、徐々に黄色結晶
が析出した。さらに6時間反応を続けた後、析出した結
晶を濾取し、酢酸エチル 500 ml で洗浄すると、N−
(2−チアゾリル)ジチオカルバミド酸トリエチルアン
モニウム塩(中間体II−1) 121 gが87%の収率で得ら
れた。1 H-NMR(DMSO)δ 1.17(9H, t, J=7 Hz), 3,08(6H, q, J=
7 Hz), 6.83(d,J= 4.5Hz), 7.35(d, J=4.5 Hz), 9.33(b
rs), 11.0(brs); mp 300 ℃以上(分解).
【0037】中間体II−2の合成 中間体II-1 115 g(414 mmol) を1リットルフラスコに
取り、エタノール 115ml を加えて懸濁させた。水浴上
で攪拌しながら、あらかじめ 60 mlのエタノールに溶解
したヨウ化メチル(95%) 62 g(415 mmol)を 20 分間
かけて滴下した。8時間攪拌を続けた後、水 500 ml を
加えて析出した結晶を濾取し、乾燥すると、N−(2−
チアゾリル)ジチオカルバミド酸メチル(中間体II−
2) 77 gが 98 %の収率で得られた。1 H-NMR(DMSO)δ 2.51(3H, s), 7.10(d, J=4.5 Hz), 7.5
6(d, J=4.5 Hz), 13.8(brs); mp 190-191 ℃.
【0038】中間体II−3の合成 3−アミノ−5−メチルピラゾール 7.9 g(81.3 mmo
l)、二硫化炭素 6.8 g(89.3 mmol) を 100 ml フラスコ
に取り、酢酸エチル 50 mlに溶解した。トリエチルアミ
ン 9.1 g(89.9 mmol) を加え、25℃で攪拌すると、直ち
に白色結晶が析出した。3時間攪拌を続け、生成した結
晶を濾取した後、酢酸エチル 100 ml で洗浄すると、中
間体II−3 19.3 g が 86%の収率で得られた。1H-NMR
(DMSO) δ 1.11(9H, t, J=7 Hz), 2.10(3H, s), 2.93(6
H, m), 3.30(3H,brs), 5.13(s), 6.97(brs); mp 108-11
1 ℃.
【0039】中間体II−4の合成 中間体II−3 17.3 g(63.0 mmol) を 200 ml 三口フラ
スコに取り、エタノール20 ml を加えて懸濁させた。反
応容器を水浴上に保ち、あらかじめ 5 ml のエタノール
に溶解したヨウ化メチル(95%) 9.4 g (63.0 mmol)
を滴下した。25℃で1時間反応させた後、水 150 ml を
加え、生成した結晶を濾取した後、水200 mlで洗浄し
た。結晶を乾燥させると、中間体II−4 10.8 gが 92
%の収率で得られた。1H-NMR(DMSO) δ 2.71(3H, s),
3.29(3H, s), 5.91(brs), 6.85(brs); mp 183-186 ℃.
【0040】中間体II−5の合成 3−アミノ−4−クロロ−5−メチルピラゾール 13.2
g(100 mmol)、二硫化炭素 8.0 g(105 mmol)を 200 ml
フラスコに取り、酢酸エチル 60 mlに溶解した。トリエ
チルアミン 11.0 g(109 mmol) を加え、25℃で攪拌する
と、1時間後に白色結晶が析出した。さらに3時間攪拌
を続け、生成した結晶を濾取した後、酢酸エチル 100 m
l で洗浄すると、中間体II−5 21.1 g が 68%の収率
で得られた。1H-NMR(DMSO)δ 1.17(9H, t, J=7 Hz), 2.
06(3H, s), 2.12(3H, s), 3.98(6Hq,J=7 Hz), 5.13(s),
4.67(brs), 9.25(brs).
【0041】中間体II−6の合成 中間体II−5 17.7 g(57.1 mmol) を 300 ml 三口フラ
スコに取り、エタノール30 ml を加えて懸濁させた。反
応容器を水浴上に保ち、あらかじめ 20 mlのエタノール
に溶解したヨウ化メチル(95%) 8.6 g(57.6 mmol)を
滴下した。滴下後、5分で反応混合物は均一溶液になっ
た。25℃で1時間反応させた後、水 200mlを加え、生成
した結晶を濾取した後、水500 mlで洗浄した。結晶を乾
燥させると、中間体II−6 11.5 gが 91%の収率で得
られた。1H-NMR(DMSO)δ 2.22(3H, s), 3.29(3H, s), 1
1.32(brs); mp 131-133℃.
【0042】中間体II−7の合成 3−アミノ−1,2,4−トリアゾール 16.8 g(200 mm
ol)、二硫化炭素 17.0g(223 mmol)を 300 ml フラスコ
に取り、ピリジン 30 mlを加えて懸濁溶液とした。トリ
エチルアミン 25.0 g(247 mmol) を加え、スチームバス
上で還流させると、1時間後に黄色のアモルファスが沈
殿した。さらに1時間半攪拌を続け、室温に冷却する
と、黄色の結晶が沈殿した。結晶を濾取し、酢酸エチル
300 ml で洗浄すると、中間体II−7 35.1 g が 67%
の収率で得られた。1H-NMR(DMSO)δ 1.19(9H, t, J=7 H
z), 3.07(6H, q, J=7 Hz), 7.62(s),10.95(brs); mp 11
5-117℃(分解).
【0043】中間体II−8の合成 中間体II−5 26.1 g(100 mmol)を 300 ml 三口フラス
コに取り、エタノール50 ml を加えて懸濁させた。反応
容器を水浴上に保ち、あらかじめ 20 mlのエタノールに
溶解したヨウ化メチル(95%) 15.0 g(100 mmol)を滴
下した。滴下後、10分で反応混合物は白色のペースト
状になった。25℃で1時間反応させた後、水 100 ml を
加え、生成した結晶を濾取した後、水500 mlで洗浄し
た。結晶を乾燥させると、中間体II−8 16.2gが 95%
の収率で得られた。1H-NMR(DMSO) δ 2.09(3H, s), 2.5
4(3H, s),8.54(brs), 12.05(brs); mp 225℃(分解).
【0044】例示化合物I−1の合成 N−(2−ヒドロキシエトキシエチル)−2−アミノ酢
酸メチル 8.0 g(42 mmol)、中間体II−2 5.7 g(32.2 m
mol)、アセトニトリル 30 mlを次亜塩素酸ナトリウム水
溶液トラップをつけた 100 ml 三口フラスコに取り、ト
リエチルアミン5 ml を滴下した。100℃で4.5時間加熱
すると、N−(2−チアゾリル)ジチオカルバミド酸メ
チルはほぼ消失した。反応混合物から溶媒を減圧下溜去
すると褐色の油状物が 11.3 g 得られた。
【0045】得られた油状物 2.9 g、中間体III-1 3.
7 g(10 mmol)、アセトニトリル 10ml、DMF 10 mlを
100 ml フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。10
mlのDMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.
4.0〕−7−ウンデセン1.52 g(10 mmol)を滴下し、40℃
で25分間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を50 ml
のエタノールで希釈した。30 ml のエタノールに溶解し
た酢酸カリウム 1gを加えると、橙赤色の結晶が析出し
た。得られた結晶を濾取し、メタノール20ml で洗浄し
た後、メタノール・アセトニトリル混合溶媒で再結晶し
て精製すると、例示化合物I−1 1.2 g が得られた。
λmax(MeOH) 482.3 nm(ε=8.06 x 104); mp 295-298
℃.
【0046】例示化合物I−2の合成 例示化合物I−1の合成例に記載のある油状物 2.0 g、
中間体III-2 1.9 g(5 mmol) 、DMF 10 mlを 100 m
l フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。10 ml の
DMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕
−7−ウンデセン 800 mg(5.3 mmol) を滴下し、40℃で
30分間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を 50 mlの
エタノールで希釈した。30 ml のエタノールに溶解した
酢酸カリウム1 g を加えると、橙赤色の結晶が析出し
た。得られた結晶を濾取し、エタノール30 ml で洗浄し
た後、メタノールで再結晶して精製すると、例示化合物
I−2 980 mgが得られた。λmax(MeOH) 488.5 nm(ε
=8.36 x 104); mp 304-307℃.
【0047】例示化合物I−3の合成 例示化合物I−1の合成例に記載のある油状物 2.9 g、
中間体III-3 2.0 g(5 mmol) 、モルホリン 5 gを 100
ml フラスコに取り、90℃で30分間反応させた。反応
混合物にイソプロピルアルコール 15 ml を加え、30 ml
のエタノールに溶解した酢酸カリウム 1 gを加える
と、橙赤色の結晶が析出した。得られた結晶を濾取し、
メタノール20 ml で洗浄した後、メタノールで再結晶し
て精製すると、例示化合物I−3を 750 mg 得られた。 λmax(MeOH) 486.5 nm(ε=8.72 x 104); mp 280-284
℃.
【0048】例示化合物I−4の合成 例示化合物I−1の合成例に記載のある油状物 2.0 g、
中間体III-4 2.1 g(5mmol)、DMF 10 mlを 100 ml
フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。10ml のD
MFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕−
7−ウンデセン800 mg(5.3 mmol) を滴下し、90℃で30
分間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を 30 mlのエ
タノールで希釈した。50 ml のエタノールに溶解した酢
酸カリウム1 g を加えると、橙赤色の結晶が析出した。
得られた結晶を濾取し、エタノール20 ml で洗浄した
後、メタノール・アセトニトリル混合溶媒で再結晶して
精製すると、例示化合物I−4 410 mgが得られた。λ
max(MeOH) 485.6 nm(ε=8.16 x 104); mp 310℃以上.
【0049】例示化合物I−5の合成 例示化合物I−1の合成例に記載のある油状物 3.0 g、
中間体III-5 1.8 g(5mmol)、DMF 20 mlを 100 ml
フラスコに取り、25℃で懸濁させた。10 mlのDMF
に溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕−7−
ウンデセン800mg(5.3 mmol)を滴下し、90℃で45分間
反応させた。イソプロピルアルコール 10ml を加え、さ
らに 30 mlのエタノールに溶解した酢酸カリウム 1 gを
加えると、橙色の結晶が析出した。得られた結晶を濾取
し、メタノール 30 mlで洗浄した後、メタノール・アセ
トニトリル混合溶媒(1:1)で再結晶して精製する
と、例示化合物I−5 1.1 gが得られた。λmax(MeO
H) 484.5 nm(ε=8.31 x 104).
【0050】例示化合物I−6の合成 例示化合物I−1の合成例に記載のある油状物 2.0 g、
中間体III-8 2.1 g(5mmol)、DMF 30 mlを 100 ml
三口フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。10 ml
のDMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.
0〕−7−ウンデセン800 mg(5.3 mmol)を滴下し、90℃
で1時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を 20 ml
のエタノールで希釈した。50 ml のエタノールに溶解し
た酢酸カリウム1 g を加えると、橙赤色の結晶が析出し
た。得られた結晶を濾取し、エタノール20 ml で洗浄し
た後、メタノール・アセトニトリル混合溶媒で再結晶し
て精製すると、例示化合物I−6 950 mg が得られ
た。λmax(MeOH) 503.4 nm(ε=8.44 x 104); mp 310℃
以上.
【0051】例示化合物I−7の合成 N−(2−ヒドロキシエトキシエチル)−2−アミノ酢
酸メチル 4.6 g(24 mmol)、中間体II−4 3.8 g(20 mm
ol)、アセトニトリル 20 mlを次亜塩素酸ナトリウム水
溶液トラップをつけた 100 ml 三口フラスコに取り、ト
リエチルアミン3 gを滴下した。100℃で 5時間加熱した
後、溶媒を減圧下溜去すると褐色の油状物が 7.7 g得ら
れた。得られた油状物 1.5 g、中間体III-7 1.7 g(5 m
mol)、DMF 20 mlを 100mlフラスコに取り、25℃で
懸濁溶液とした。5 mlのDMFに溶解させた1,8−ジ
アザビシクロ〔 5.4.0〕−7−ウンデセン 760 mg(5 mm
ol) を滴下し、90℃で30分間攪拌した。反応混合物を濾
過し、濾液に 50 mlのエタノールに溶解した酢酸カリウ
ム 1 gを加え、さらにイソプロピルアルコール 30 mlを
滴下すると橙赤色の結晶が析出した。得られた結晶を濾
取し、エタノール20 ml で洗浄した後、メタノールで再
結晶して精製すると、例示化合物I−7が 790 mg 得ら
れた。λmax(MeOH) 488.5 nm(ε=7.92 x 104); mp 310
℃以上.
【0052】例示化合物I−8の合成 例示化合物I−7の合成例に記載のある油状物 1.9 g、
中間体III-5 1.8 g(5 mmol) 、DMF 25 mlを 100 m
l フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。10 ml の
DMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕
−7−ウンデセン 760 mg(5 mmol) を滴下し、40℃で1
時間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を 30 mlのエ
タノールで希釈した。50 ml のエタノールに溶解した酢
酸カリウム1 g を加え、さらにイソプロピルアルコール
50 mlを加えると、橙赤色の結晶が析出した。得られた
結晶を濾取し、エタノール20 ml で洗浄した後、メタノ
ールで再結晶して精製すると、例示化合物I−8 870
mg が得られた。λmax(MeOH) 482.1 nm(ε=8.09 x 10
4); mp 310 ℃以上.
【0053】例示化合物I−9の合成 例示化合物I−7の合成例に記載のある油状物 1.5 g、
中間体III-1 1.8 g(5 mmol) 、DMF 20 mlを 100 m
l フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。5ml のD
MFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕−
7−ウンデセン760 mg(5 mmol) を滴下し、40℃で30分
間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液に50 ml のエタ
ノールに溶解した酢酸カリウム 1 g を加え、さらにイ
ソプロピルアルコール 30 mlを滴下すると橙赤色の結晶
が析出した。得られた結晶を濾取し、エタノール20 ml
で洗浄した後、メタノール・アセトニトリル混合溶媒で
再結晶して精製すると、例示化合物I−9 840 mg が
得られた。λmax(MeOH) 480.0 nm(ε=8.17 x 104); mp
294-296℃.
【0054】例示化合物I−10の合成 例示化合物I−7の合成例に記載のある油状物 1.9 g、
中間体III-2 1.9 g(5 mmol) 、DMF 20 mlを 100 m
l フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。10 ml の
DMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕
−7−ウンデセン 760 mg(5 mmol) を滴下し、40℃で40
分間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を 50 mlのエ
タノールで希釈した。50 ml のエタノールに溶解した酢
酸カリウム1 g を加え、さらにイソプロピルアルコール
50 mlを加え、0℃で8時間放置すると、橙赤色の結晶
が析出した。得られた結晶を濾取し、エタノール20 ml
で洗浄した後、メタノール・アセトニトリル混合溶媒で
再結晶して精製すると、例示化合物I−10 520 mg
が得られた。λmax(MeOH) 480.3 nm(ε=7.97 x 104);
mp 310℃以上.
【0055】例示化合物I−11の合成 例示化合物I−7の合成例に記載のある油状物 1.6 g、
中間体III-2 1.1 g(3.9 mmol) 、モルホリン 10 mlを
50 mlフラスコに取り、80℃で35分間攪拌した。反応混
合物を 110 ml のエタノールで希釈し、30 ml のエタノ
ールに溶解した酢酸カリウム 770 mg を加えると、橙赤
色の結晶が析出した。得られた結晶を濾取し、エタノー
ル20 ml で洗浄した後、メタノール 300 ml で熱洗浄し
て精製すると、例示化合物I−11を 920 mg 得られ
た。 λmax(MeOH) 484.4 nm(ε=8.39 x 104); mp 300-304
℃.
【0056】例示化合物I−12の合成 例示化合物I−7の合成例に記載のある油状物 1.9 g、
中間体III-8 2.1 g(5 mmol) 、DMF 25 mlを 100 m
l フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。10 ml の
DMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕
−7−ウンデセン 760 mg(5 mmol) を滴下し、40℃で30
分間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を 50 mlのエ
タノールで希釈した。50 ml のエタノールに溶解した酢
酸カリウム 1 gを加えると、橙赤色の結晶が析出した。
得られた結晶を濾取し、エタノール20 ml で洗浄した
後、メタノール・アセトニトリル混合溶媒で再結晶して
精製すると、例示化合物I−10 1.3 gが得られた。λ
max(MeOH) 500.8 nm(ε=8.41 x 104); mp 310℃以上.
【0057】例示化合物I−13の合成 N−(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノ酢酸メチル
3.2 g(24 mmol)、中間体II−6 4.4 g(20 mmol) 、ア
セトニトリル 20 ml を次亜塩素酸ナトリウム水溶液ト
ラップをつけた 100 ml 三口フラスコに取り、トリエチ
ルアミン 3 gを滴下した。100℃で 3時間加熱した後、
溶媒を減圧下溜去すると褐黄色の油状物が 7.2 g得られ
た。得られた油状物 2.5 g、中間体III-6 1.6 g(5 mm
ol) 、DMF 20 mlを 100ml フラスコに取り、25℃
で懸濁溶液とした。10 ml のDMFに溶解させた1,8
−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕−7−ウンデセン 760 mg
(5 mmol) を滴下し、40℃で40分間攪拌した。反応混合
物を濾過した後、濾液をエタノール20mlで希釈し、30 m
l のエタノールに溶解した酢酸カリウム 1 gを加え、さ
らにイソプロピルアルコール 50 mlを加えて室温で12
時間放置すると橙赤色の結晶が析出した。得られた結晶
を濾取し、エタノール 50 mlで洗浄した後、メタノール
で再結晶して精製すると、例示化合物I−13 560 m
g が得られた。λmax(MeOH) 481.5 nm(ε=7.97 x 1
04); 310℃以上.
【0058】例示化合物I−14の合成 N−(2−ヒドロキシエトキシエチル)−2−アミノ酢
酸メチル 4.2 g(22 mmol)、中間体II−6 4.4 g(20 mm
ol) 、アセトニトリル 20 mlを次亜塩素酸ナトリウム水
溶液トラップをつけた 100 ml 三口フラスコに取り、ト
リエチルアミン3 gを滴下した。100℃で 3時間加熱した
後、溶媒を減圧下溜去すると褐色の油状物が 8.4 g得ら
れた。得られた油状物 3.2 g、中間体III-1 1.8 g(5
mmol) 、DMF 10 mlを 100ml フラスコに取り、25
℃で懸濁溶液とした。10 ml のDMFに溶解させた1,
8−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕−7−ウンデセン 760 m
g(5 mmol) を滴下し、55℃で30分間攪拌した。反応混合
物を濾過し、濾液に 30 mlのエタノールに溶解した酢酸
カリウム 1 gを加え、さらにイソプロピルアルコール 7
0 mlを滴下すると橙赤色の結晶が析出した。得られた結
晶を濾取し、エタノール 50 mlで洗浄した後、メタノー
ルで再結晶して精製すると、例示化合物I−14が 770
mg 得られた。λmax(MeOH) 479.8 nm(ε=7.65 x 1
04); mp 293-295℃.
【0059】例示化合物I−15の合成 例示化合物I−14の合成例に記載のある油状物 3.2
g、中間体III-2 1.9g(5 mmol) 、DMF 20 ml を 10
0 ml フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。10 ml
のDMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.
0〕−7−ウンデセン 760 mg(5 mmol) を滴下し、40℃
で30分間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を50 ml
のエタノールで希釈した。50 ml のエタノールに溶解し
た酢酸カリウム1 g を加え、さらにイソプロピルアルコ
ール 50 mlを加え、0℃で8時間放置すると、橙赤色の
結晶が析出した。得られた結晶を濾取し、エタノール20
ml で洗浄した後、メタノールで再結晶して精製する
と、例示化合物I−15が 350 mg 得られた。λmax(Me
OH) 482.0 nm(ε=7.76 x 104); mp 284-286℃.
【0060】例示化合物I−16の合成 例示化合物I−14の合成例に記載のある油状物 2.9
g、中間体III-3 2.1g(5.1 mmol) 、モルホリン 10 ml
を 50 mlフラスコに取り、90℃で30分間攪拌した。反応
混合物を 40 mlのエタノールで希釈し、30 ml のエタノ
ールに溶解した酢酸カリウム 770 mg を加え、0℃で8
時間放置すると、橙赤色の結晶が析出した。得られた結
晶を濾取し、エタノール20 ml で洗浄した後、セファデ
ックスLH-20 カラム(メタノール100%)で精製した。溶
媒を減圧溜去して析出した結晶を濾取すると、例示化合
物I−16を 1.12 g 得られた。 λmax(MeOH) 485.6 nm(ε=8.64 x 104); mp 255-257
℃.
【0061】例示化合物I−17の合成 N−(2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル)−2−
アミノ酢酸メチル 3.9g(22 mmol)、中間体II−8 3.5
g(20 mmol)、アセトニトリル 50 mlを次亜塩素酸ナトリ
ウム水溶液トラップをつけた 300 ml 三口フラスコに取
り、トリエチルアミン 3 gを滴下した。120℃で 6時間
加熱した後、溶媒を減圧下溜去すると黄橙色の油状物が
7.3 g得られた。得られた油状物 3.2 g、中間体III-6
1.6 g(5 mmol) 、DMF 20 mlを 100mlフラスコに取
り、25℃で懸濁溶液とした。5 mlのDMFに溶解させ
た1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.0〕−7−ウンデセン
760 mg(5 mmol) を滴下し、90℃で1時間30分攪拌し
た。反応混合物を濾過し、濾液に 30 mlのエタノールに
溶解した酢酸カリウム 1 gを加え、さらにイソプロピル
アルコール 20 mlを滴下すると橙赤色の結晶が析出し
た。得られた結晶を濾取し、エタノール 50 mlで洗浄し
た後、メタノールで再結晶して精製すると、例示化合物
I−13が 340 mg 得られた。λmax(MeOH) 481.7 nm
(ε=7.79 x 104); mp 310℃以上.
【0062】例示化合物I−18の合成 例示化合物I−17の合成例に記載のある油状物 3.2
g、中間体III-1 1.9g(5 mmol) 、DMF 20 mlを 200
ml フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。5 mlの
DMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ 5.4.0 −
7−ウンデセン9150 mg(6 mmol)を滴下し、90℃で1時
間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を50 ml のエタ
ノールで希釈した。50 ml のエタノールに溶解した酢酸
カリウム1 gを加え、さらに 20 mlのイソプロパノール
を加えると、橙赤色の結晶が析出した。得られた結晶を
濾取し、エタノール20 ml で洗浄した後、メタノールで
再結晶して精製すると、例示化合物I−18を 460 mg
得られた。 λmax(水) 491.9 nm(ε=6.01 x 104); mp 305-309℃.
【0063】例示化合物I−19の合成 例示化合物I−17の合成例に記載のある油状物 3.2
g、中間体III-3 2.0g(5 mmol) 、DMF 25 mlを 100
ml フラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。10 ml
のDMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.
0〕−7−ウンデセン760 mg(5 mmol)を滴下し、90℃で3
0分間攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液を50 ml の
エタノールで希釈した。50 ml のエタノールに溶解した
酢酸カリウム1 g を加えて溶液を 0℃で1時間放置する
と、橙赤色の結晶が析出した。得られた結晶を濾取し、
エタノール20 ml で洗浄した後、メタノール・アセトニ
トリル混合溶媒で再結晶して精製すると、例示化合物I
−19が 730 mg 得られた。λmax(水) 497.9 nm(ε=
6.64 x 104); mp 310℃以上.
【0064】例示化合物I−20の合成 N−エチル−2−アミノ酢酸メチル 2.8 g(24 mmol)、
中間体II−8 3.5 g(20 mmol)、アセトニトリル 50 ml
を次亜塩素酸ナトリウム水溶液トラップをつけた300 ml
三口フラスコに取り、トリエチルアミン 3 gを滴下し
た。100℃で 6時間加熱した後、溶媒を減圧下溜去する
と黄橙色の油状物が 6.5 g得られた。得られた油状物
2.5 g、中間体III-3 2.0 g(5 mmol)、DMF 20 mlを
100mlフラスコに取り、25℃で懸濁溶液とした。5 ml
のDMFに溶解させた1,8−ジアザビシクロ〔 5.4.
0〕−7−ウンデセン 760 mg(5 mmol) を滴下し、90℃
で30分攪拌した。反応混合物を濾過し、濾液に 30 mlの
エタノールに溶解した酢酸カリウム 1 g を加え、さら
にイソプロピルアルコール 50 mlを滴下すると橙赤色の
結晶が析出した。得られた結晶を濾取し、エタノール 2
0 mlで洗浄した後、メタノールで再結晶して精製する
と、例示化合物I−20が 540 mg 得られた。λmax
(水) 493.2 nm(ε=6.32 x 104); mp 310℃以上.
【0065】本発明の新規メチン化合物は光学フィルタ
ー用色素として有効であるほか、写真感光材料用の染
料、分光増感色素としても有効である。また、これらの
化合物は砕木パルプおよび漂白亜硫酸パルプを染色し、
事実上完全に染着する。これらの化合物は気体レーザ
ー、固体レーザー、半導体レーザーなどの発振光の第二
高調波または第三高調波によって励起することによっ
て、緑色領域から赤外領域にレーザー光を得ることがで
き、エネルギー変換効率が高く、堅牢性の良好な高性能
のレーザー色素としても有用である。さらに、これらの
化合物は細胞染色による生体の研究や、病態の診断、あ
るいは医薬品や農薬として生体機能の制御に利用するこ
とも可能である。 以下、実施例により更に具
体的に本発明の化合物の使用例を説明するが、これによ
って本発明による化合物の使用形態が限定されるもので
はない。
【0066】使用例1 ゼラチン 70 g を 930 ml の温水に溶解し、温度を 40
℃に保った。このゼラチン水溶液を三等分し、1N硫酸
または1N水酸化ナトリウム水溶液を加えてそれぞれの
pHが 4.0、7.0 および 10.0 となるように調製した。
これらのゼラチン水溶液に、光学フィルター用染料とし
て表1に示したメチン化合物を濃度が 8×10-5 Mとなる
ように加え、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に
ゼラチン量 30 g/m2となるように塗布した。このように
して調整した各試料について、日立製作所製U−350
0分光光度計を用いて吸収スペクトルを測定した。吸収
極大波長と透過率の値を表1に示した。
【0067】
【表1】
【0068】
【化19】
【0069】表1から次のことが分かる。比較用化合物
C−1(試料1)、C−2(試料2)はいずれもpH=
4の条件で大きな吸光度の低下(透過率の上昇)を示し
ている。これに対して、本発明によるメチン化合物を用
いた試料はpH=4の条件においても吸光度の低下が少
なく、弱酸性の条件下で使用された場合においても安定
性に優れていることが分かる。
【0070】
【発明の効果】本発明に関わる新規メチン化合物は良好
なスペクトル吸収特性を有し、かつ幅広いpH範囲にお
いて安定性に優れる。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07D 417/14 C07D 413/14 C09B 23/00 G03C 1/22 G03C 1/83 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされることを特
    徴とするメチン化合物。 一般式(I) 【化1】 式中、Z1は、それぞれ置換されていてもよいオキサゾ
    ール、ベンゾオキサゾールまたはナフトオキサゾール環
    を完成するために必要な非金属原子群を表す。R1は、
    無置換もしくは置換基を有するアルキル基を表す。R2
    は、水素原子、無置換もしくは置換基を有するアルキル
    基、無置換もしくは置換基を有するアルケニル基、また
    は無置換もしくは置換基を有するアリール基を表す。R
    3は無置換もしくは置換基を有する含窒素5員複素環基
    を表す。
  2. 【請求項2】 R3が下記一般式(II)で表される含窒
    素5員複素環基であることを特徴とする請求項1に記載
    のメチン化合物。 一般式(II) 【化2】 式中、Yは含窒素5員複素環基を形成するのに必要な非
    金属原子群を表す。R4およびR5は同一でも異なってい
    てもよく、それぞれ水素原子、無置換もしくは置換基を
    有するアルキル基、無置換もしくは置換基を有するアル
    コキシ基、カルボキシル基またはハロゲン原子を表す。
  3. 【請求項3】 R3が下記一般式(III)、下記一般式
    (IV)または下記一般式(V)で表される含窒素5員複
    素環基であることを特徴とする請求項1に記載のメチン
    化合物。 一般式(III) 【化3】 式中、R6およびR7は同一でも異なってもいてもよく、
    それぞれ水素原子、原子、無置換もしくは置換基を有す
    るアルキル基、無置換もしくは置換基を有するアルコキ
    シ基、カルボキシル基またはハロゲン原子を表す。 一般式(IV) 【化4】 式中、R8およびR9は同一でも異なってもいてもよく、
    それぞれ水素原子、原子、無置換もしくは置換基を有す
    るアルキル基、無置換もしくは置換基を有するアルコキ
    シ基、カルボキシル基またはハロゲン原子を表す。R10
    は水素原子または無置換もしくは置換基を有するアルキ
    ル基を表す。 一般式(V) 【化5】 式中、R11は水素原子、原子、無置換もしくは置換基を
    有するアルキル基、無置換もしくは置換基を有するアル
    コキシ基、カルボキシル基またはハロゲン原子を表す。
    12は水素原子または無置換もしくは置換基を有するア
    ルキル基を表す。
  4. 【請求項4】 下記一般式(I)で表される化合物を含
    む光学フィルター。 一般式(I) 【化20】 式中、Z 1 は、それぞれ置換されていてもよいオキサゾ
    ール、ベンゾオキサゾールまたはナフトオキサゾール環
    を完成するために必要な非金属原子群を表す。R 1 は、
    無置換もしくは置換基を有するアルキル基を表す。R 2
    は、水素原子、無置換もしくは置換基を有するアルキル
    基、無置換もしくは置換基を有するアルケニル基、また
    は無置換もしくは置換基を有するアリール基を表す。R
    3 は無置換もしくは置換基を有する含窒素5員複素環基
    を表す。
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