JPH10217181A - 切断刃とその成形方法 - Google Patents

切断刃とその成形方法

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JPH10217181A
JPH10217181A JP2274497A JP2274497A JPH10217181A JP H10217181 A JPH10217181 A JP H10217181A JP 2274497 A JP2274497 A JP 2274497A JP 2274497 A JP2274497 A JP 2274497A JP H10217181 A JPH10217181 A JP H10217181A
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Hisashi Yasota
寿 八十田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】セラミックグリーンシート等の薄板状のワーク
を切断する平刃状の切断刃にあって、高精度な切断を可
能にする狭い刃先角を確保しつつ座屈強度が高い平刃状
の切断刃を提供する。 【解決手段】刃先部13を中心線Yに対し左右対称の平面
または凹湾曲面で形成し、刃先部13と基部11とを一段又
は複数段の左右対称の凹湾曲面の補強部14で連絡するこ
とで切断実行部12の距離を短くして高精度な切断加工を
確保しつつ座屈強度を高める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、切断加工装置等に
使用される平刃状の切断刃に関し、さらに詳しくはセラ
ミックグリーンシート等の薄板状の基板を切断する切断
刃の刃先形状に関する。
【0002】
【従来の技術】焼結前のセラミックグリーンシート等の
薄板状の基板(素材板)Wを碁盤目状に切断して切断チ
ップを複数個取りするのに好適な切断加工装置がある。
このものは、漸次所定間隔(ピッチ送り)をおいて平刃
状の切断刃2をいわゆるギロチン式にワークW´に押し
当てて切断するもので、用いられる切断刃2は、図6に
示すような両刃の刃面で形成された鋼やステンレス製か
らなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、昨今の電子
機器の小型化に対応するため、例えば切断チップ(切断
後のワーク)の縦横寸法が0.6(mm)×0.3(mm)とい
った微小のものが要求されており、前述したような両刃
の刃面で形成された切断刃でワークW´をギロチン式に
押し当てて加工精度を維持しながら切断を行うには、刃
先角φをより小さくしてワーク切断面が変形するのを最
小限に食止めることが必要となる。しかし、刃厚(基部
の厚みとなる)を変えないで刃先角φをより小さく成形
すると当然のことながら刃面が大きくなり、本来でさえ
極めて薄板で形成されているものが、さらに薄肉部分
(刃面)が増えることで刃先部の強度が不足し、切断刃
2が切断に伴う反力(切断抵抗)に耐え切れず座屈によ
る撓み、又は、折れ(脆性破壊)を生じさせる。
【0004】この問題を回避するために、切断刃の材質
をより硬度や剛性の高い材質に替える方法が考えられる
が、硬度が高いゆえに靱性が低く、切断刃を成形加工す
ることが困難となる。特に刃先角は、ワークの材質、厚
み、硬度(単板のワーク又は同一若しくは異なった材質
のものを積層したもの等、ワークの種類によって硬度は
異なる。)、切断速度等の切断条件に基づく最適角度が
存在するが、この最適角度が鋭角になればなるほど切断
刃の加工時にチッピング(刃こぼれ)が発生しやすく硬
度や剛性の高い材質になればなるほど加工性が極めて悪
い。
【0005】また、図6に示すように従来の切断刃の刃
先は、中心線に対し左右対称に形成されておらず切断刃
毎に精度のばらつきがあった。この刃先の精度不足はそ
の成形法に問題がある。この従来の刃先成形法を図7を
参照しながら説明すると、まず、側面同士が所望量重な
るように所定間隔をおいて並設された二つの砥石車Gの
交点Poの垂線上に、切断刃となる被研削物2aの中心線が
一致するように被研削物を往復テーブル上に設けられた
治具で固定し、被研削物2aを回転している砥石車Gの間
に通して刃先両側面を一度に成形している。
【0006】刃先を左右対称に成形するには交点Poの垂
線PyがX軸方向(横方向)に移動しないことが絶対条件
となるが、現実には両側の砥石が同じ量同時に減る(砥
粒が欠落する)わけではなく、左右どちらかの一方の砥
石車Gが片減りしながら研削されており、常に交点Poが
X軸方向に微妙に移動(振れる)している。このことか
ら交点Poの垂線Py上に、切断刃2となる被研削物2aの中
心線が一致しなくなり、左右対称の刃先成形ができな
い。当然のことながらこのような製法による精度不足の
切断刃では、上記したような微小な切断チップを精度よ
く得ることは不可能となる。
【0007】本発明は、従来事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、所望の刃先角においても座屈
強度が高い左右対称の平刃状の切断刃を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に講じた技術的手段は、薄板状のワークを切断する平刃
状の切断刃であって、刃先先端部から基部に向かって形
成された切断実行部が、中心線に対し左右対称の平面ま
たは凹湾曲面で所定長さ形成された刃先部と、基部に向
かって漸次厚くなるように前記刃先部と基部とに亘って
連続形成され中心線に対し左右対称な一段または複数段
の凹湾曲面で形成された補強部とで構成されていること
を特徴とする。
【0009】この上記技術的手段によれば、ワークの切
断を実行する所望の刃先角度からなる刃先部を、所定長
さ(必要最小限)をもって中心線に対し左右対称の平面
または凹湾曲面で形成し、補強部と基部との交点から刃
先先端までの中心線に沿った距離(切断実行部の長さ)
を、従来の切断刃における刃面と基部との交点から刃先
先端までの中心線に沿った距離よりも短くしつつ、刃先
部と補強部の交点(刃先部後端部)から基部に向かって
漸次厚くなるように左右対称の凹湾曲面で連続的に変化
させる。また、補強部の凹湾曲面が、ワークを切断した
際に切断面上縁部に補強部が押圧するのを回避する(請
求項1)。
【0010】この上記した切断刃の素材が超硬合金材で
あることを特徴とする。この技術的手段によれば、座屈
強度の高い形状に形成された切断刃を硬度の高い超硬合
金材で構成することにより耐摩耗性が向上する(請求項
2)。
【0011】そして、前記切断刃を成形する方法として
は、テーブル上に設けられた治具に平刃状の切断刃とな
る薄板状の被研削物を円周面に研削面を有する砥石車の
その研削面の接線方向に対し相対的に所望角度傾斜する
ように把持し、刃渡り方向に前記テーブルを反復移動さ
せることと併行して刃渡り方向と直交方向に回転する砥
石車を漸次前進させて被研削物の一側面に基部方向に向
かって漸次厚くなるような凹湾曲面に成形する一面研削
工程、前記被研削物を刃渡り方向に前記テーブルを反復
移動させることと併行して刃渡り方向と直交方向に回転
する砥石車を漸次前進させて被研削物の他側面を基部方
向に向かって漸次厚くなるような凹湾曲面に成形する他
面研削工程、被研削物を砥石車に対して上方へ、また
は、該砥石車を被研削物に対して下方へ移動させる移動
工程とを備えてなり、前記被研削物を前記一面研削工
程、他面刃先研削工程で中心線に対し左右対称の凹湾曲
面になるまで研削して刃先部を成形し、該刃先部の成形
後、被研削物または砥石車を前記移動工程で移動させ、
そして前記一面研削工程、他面研削工程、移動工程を所
望数繰り返すことで左右対称の一段または複数段の凹湾
曲面で構成された補強部を成形することを特徴とする。
【0012】この上記技術的手段によれば、刃先部と、
刃先部と基部とに亘って連続形成される補強部の凹湾曲
面双方を円周面に研削面を有する砥石車を漸次前進させ
て片面ずつ成形する(請求項3)。
【0013】また、切断刃の成形方法の他の手段は、テ
ーブル上に設けられた治具に平刃状の切断刃となる薄板
状の被研削物を側面に研削面を有する砥石車のその研削
面に対し相対的に所望角度傾斜するように把持し、刃渡
り方向に前記テーブルを反復移動させながら回転する砥
石車を漸次前進させて被研削物の一側面を所望角度の傾
斜平面に成形する第1刃先研削工程、被研削物を刃渡り
方向に前記テーブルを反復移動させながら回転する砥石
車を漸次前進させて被研削物の他側面を所望角度の傾斜
平面に成形する第2刃先研削工程、円周面に研削面を有
する砥石車の接線方向に対し相対的に所望角度傾斜する
ようにテーブル上に設けられた治具に把持し、刃渡り方
向に前記テーブルを反復移動させることと併行して刃渡
り方向と直交方向に回転する砥石車を漸次前進させて被
研削物の側面を基部方向に向かって漸次厚くなるような
凹湾曲面に成形する第1補強部研削工程、被研削物の刃
渡り方向に前記テーブルを反復移動させることと併行し
て刃渡り方向と直交方向に回転する砥石車を漸次前進さ
せて被研削物の側面を基部方向に向かって漸次厚くなる
ような凹湾曲面に成形する第2補強部研削工程、被研削
物を砥石車に対して上方へ、または、該砥石車を被研削
物に対して下方へ移動させる移動工程とを備えてなり、
前記第1刃先研削工程、第2刃先研削工程で被研削物を
中心線に対し左右対称の凹湾曲面まで研削して刃先部を
成形した後、砥石車を円周面に研削面を有するものと交
換すると共に被研削物または砥石車を移動工程で移動さ
せ、しかるのち前記第1補強部研削工程、第2補強部研
削工程、移動工程を所望数繰り返して左右対称の一段ま
たは複数段の凹湾曲面で構成された補強部を成形するこ
とを特徴とする。
【0014】この上記技術的手段によれば、平面の刃先
部と、その刃先部と基部とに亘って連続形成される凹湾
曲面からなる補強部とを側面に研削面を有する砥石車、
円周面に研削面を有する砥石車を使い分けて片面ずつ成
形する(請求項4)。
【0015】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明をする。図1乃至図3は第一の実施の形
態とかかる切断刃の形成工程を、図4及び図5は第二の
実施の形態とかかる切断刃の形成工程をそれぞれ例示し
ている。なお、図中、符号1は切断刃である。
【0016】まず、第一の実施の形態を説明する。図1
及び図2に示すように切断刃1は、平板状の基部(シャ
ンク部)11と、切断を実行する切断実行部12とからな
る。切断実行部12は、刃先先端部から基部に向かって漸
次厚くなるように形成されており、中心線Yに対し左右
対称の凹湾曲面で所定長さ形成された所望の刃先角度θ
の刃先部13と、基部11に向かって漸次厚くなるように刃
先部13と基部11とに亘って連続形成され中心線Yに対し
左右対称の凹湾曲面で形成された二段の補強部14とから
構成されている。この切断刃1は、脆性の高い超硬合金
材からなり、刃先部13と補強部14とを形成する凹湾曲面
が曲面方向と同一方向に、円周面に研削面を有する砥石
車Zで研削加工されて砥石車Zの曲率と同一の曲率で形
成されている。
【0017】次に、前記の切断刃1の成形工程を図3を
用いて説明する。まず、薄板状の被研削物1aを挟持可能
で、かつ、所望角度傾斜した治具Bを、円筒研削機の反
復移動可能(図においては手前方向と奥方向)なテーブ
ルC上に設ける。次に超硬合金材からなる薄板状の被研
削物1aを治具Bに把持させ、円周面に研削面を有する砥
石車Zの水平方向の中心線X上に被研削物1aの先端がく
るようにセットする。そしてテーブルCを反復移動さ
せ、かつ、砥石車Zを回転させながら前進(図において
は左方向)させて、板厚の中心よりも若干深くなるまで
徐々に送りながら研削をする(一面研削工程)。片側の
研削が終了したら被研削物1aを裏返してセットをし直
し、同様に円筒研削機によって板厚の中心まで研削を行
い刃先部13を成形する(他面研削工程)(図3(1)参
照)。そして刃先部13を成形したならば、治具Bの下面
にシム等のスペーサーB1を挟み刃先先端を所望量上方
に移動させ(移動工程)、所望の送り量で上記と同じ一
面研削工程、他面研削工程によって補強部14を成形する
(図3(2)参照)。さらに、前記移動工程、一面研削
工程、他面研削工程を前記と同様に行い、二段目の補強
部14を成形する(図3(3)参照)。このようにして成
形された切断刃1は、刃先部13と補強部14とを形成する
凹湾曲面が砥石車Zの曲率で決定され、かつ、曲面方向
と同一方向に研削加工して形成される。なお、この研削
工程と移動工程は、拡大鏡や CCDカメラ等を使用して刃
先先端部を拡大して確認しながら行っている。
【0018】このように形成された切断刃1を、切断加
工装置(図示せず)の昇降移動可能なツールホルダAに
取付け、切断刃1を昇降動させてセラミックグリーンシ
ートWを切断する。刃先部13と補強部14とを凹湾曲面で
形成することにより、凹湾曲面がセラミックグリーンシ
ートWの上縁部w1から逃げて不必要な押圧を防止する役
割をも有している。すなわち、補強部14の凹湾曲面がバ
イト等の切削工具の逃げ面と同様な役割をもしているこ
とになる。
【0019】この第一の実施の形態では、片側の研削が
終了したら被研削物を裏返しセットをし直してから他面
の研削を行っているがこのものに限定されず、被研削物
をテーブル面に対し垂直に挟持し、被研削物を挟んで両
側に円周面に研削面を有する砥石車を配設し、交互に砥
石車を前進させて片面ずつ形成してもよいもので、この
場合、被研削物を裏返すことがないから加工精度も向上
する。
【0020】次に第二の実施の形態を説明する。図4に
示すように切断刃1´は、前記の第一の実施の形態にお
いて凹湾曲面で形成された刃先部13に代えて中心線Yに
対し左右対称の傾斜平面で、かつ、第一の実施の形態と
同一の所望の刃先角度θ´で形成された刃先部 13'にし
たものを例示しており、他の構成は第一の実施の形態と
同一の符号を符して説明は省略する。この切断刃1´の
刃先部 13'の成形工程は図5に示したように、側面に研
削面を有するカップ型砥石Z´(砥石車)の研削面に被
研削物1a' の長手面(被研削面)が向き合うように被研
削物1a' を前記所望角度傾斜した治具Bに把持させる。
そして、第一の実施の形態と同様にテーブルCを反復移
動させ、かつ、カップ型砥石Z´を回転させながら、カ
ップ型砥石Z´を前進(図においては左方向)させて板
厚の中心よりも若干深くなるまで徐々に送りながら刃先
面を研削する(第1刃先研削工程)。片側の研削が終了
したら被研削物1a' を裏返してセットをし直し、同様に
円筒研削機によって板厚の中心まで研削を行い、平面状
の刃先部13'を成形する(第2刃先研削工程)。そし
て、第一の実施の形態で説明した移動工程と、円周面に
研削面を有する砥石車Zに砥石車を交換すると共にテー
ブルCを反復移動させることと併行してその砥石車Zを
回転させながら前進(図においては左方向)させて、板
厚の中心よりも若干深くなるまで徐々に送りながら研削
をする第1補強部研削工程(第一の実施の形態で説明し
た一面研削工程と同一である)と、被研削物を裏返して
把持して同様に行う第2補強部研削工程(第一の実施の
形態で説明した他面研削工程と同一である)を使用し
て、一段目と二段目の補強部14´を成形して切断刃1´
を成形する。
【0021】なお、この切断刃の成形は、汎用円筒研削
機(NC機であるか問わず)に限らず被研削物を挟んで
両側に砥石車が配設された専用機等いずれでも成形可能
である。さらに、本実施の形態では補強部が二段のもの
を例示したが、補強部と基部との交点から刃先先端部ま
での中心線に沿った距離を実施の形態と同一距離にして
段数を一段にしたり、あるいは、さらに三段、四段と複
数段にするのは任意であり、刃先先端を徐々に所望量上
方に移動させながら凹湾曲面(または平面)と連絡する
各交点が左右対称となるように研削工程を所望数繰り返
すことで、さらに複数段の補強部が成形することができ
る。
【0022】
【発明の効果】請求項1によれば、ワークの切断を実行
する所望の刃先角度からなる刃先部を、中心線に対し左
右対称の平面または凹湾曲面で必要最小限に形成し、補
強部と基部との交点から刃先先端までの中心線に沿った
距離(切断実行部の長さ)を、従来の切断刃における刃
面と基部との交点から刃先先端までの中心線に沿った距
離よりも短くしつつ、刃先部と補強部の交点(刃先部後
端部)から基部に向かって漸次刃厚が厚くなるように左
右対称の凹湾曲面で連続的に変化させたから、必要最小
限に形成された左右対称の刃先部によって精度の高い切
断加工ができるうえ、従来の切断刃よりも全体的に切断
実行部を厚く(刃先部を除く)短かくできるので座屈強
度を高めることができる。しかも、刃先部と補強部が左
右対称なため、切断時にうける中心線と直交方向の反力
同士が等しくなり内部応力のバランスがくずれないから
切断刃に反りや折れを生じさせることもない。また、切
断加工時に補強部の凹湾曲面が切断面上縁部を押圧する
ことなく逃げるので、ワークを変形させるようなことが
ない。請求項2によれば、座屈強度が高い切断刃をさら
に硬度の高い超硬合金材で構成したことにより耐摩耗性
も向上させたから、長期に亘って切断能力(切れ味)を
維持できる。請求項3によれば、刃先部と、刃先部と基
部とに亘って連続形成される補強部の凹湾曲面双方を円
周面に研削面を有する砥石車を漸次前進させて片面ずつ
成形するから、左右対称の凹湾曲面からなる刃先部と補
強部が簡単な研削動作のみで精度よく成形できる。ま
た、研削加工による微細な線状模様(微小の凹凸面)が
凹湾曲面上に現われても切断方向と同一方向(縦目)な
ので、ワークを切断する際に抵抗となることがなく、さ
らには、切断方向と直交方向に欠損するチッピングの発
生を減少させる。請求項4によれば、平面からなる刃先
部と凹湾曲面からなる補強部とを側面に研削面を有する
砥石車と、円周面に研削面を有する砥石車とを使い分け
て形成するものの、研削動作は被研削物の反復移動、砥
石車の漸次前進のみで行うことにより左右対称の刃先部
と補強部を簡単な研削動作のみで精度よく成形できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第一の実施の形態の切断刃の斜視
【図2】要部である同切断刃の切断実行部の拡大図
【図3】同切断刃の成形工程図を示し、(1)刃先部の
成形状態、(2)一段目の補強部の成形状態、(3)二
段目の補強部の成形状態、を夫々示す。
【図4】本発明に係る第二の実施の形態の切断実行部の
拡大図
【図5】同切断刃の成形工程図を示し、刃先部の成形状
態を示す
【図6】従来の切断刃の刃先部の拡大図
【図7】従来の切断刃の成形概念図
【符号の説明】
1 (1´) …切断刃 11…基部 12…切断実行部
13(13') …刃先部 14…補強部 Y…中心線 θ (θ´) …刃先角度
1a(1a') …被研削物 Z(Z´)…砥石車 W…セラミックグリーンシート
B…治具 B1…スペーサー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄板状のワークを切断する平刃状の切断
    刃であって、刃先先端部から基部に向かって形成された
    切断実行部が、中心線に対し左右対称の平面または凹湾
    曲面で所定長さ形成された刃先部と、基部に向かって漸
    次厚くなるように前記刃先部と基部とに亘って連続形成
    され中心線に対し左右対称な一段または複数段の凹湾曲
    面で形成された補強部とで構成されていることを特徴と
    する切断刃。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の切断刃の素材が超硬合金
    材であることを特徴とする切断刃。
  3. 【請求項3】 テーブル上に設けられた治具に平刃状の
    切断刃となる薄板状の被研削物を円周面に研削面を有す
    る砥石車のその研削面の接線方向に対し相対的に所望角
    度傾斜するように把持し、刃渡り方向に前記テーブルを
    反復移動させることと併行して刃渡り方向と直交方向に
    回転する砥石車を漸次前進させて被研削物の一側面に基
    部方向に向かって漸次厚くなるような凹湾曲面に成形す
    る一面研削工程、 前記被研削物を刃渡り方向に前記テーブルを反復移動さ
    せることと併行して刃渡り方向と直交方向に回転する砥
    石車を漸次前進させて被研削物の他側面を基部方向に向
    かって漸次厚くなるような凹湾曲面に成形する他面研削
    工程、 被研削物を砥石車に対して上方へ、または、該砥石車を
    被研削物に対して下方へ移動させる移動工程とを備えて
    なり、 前記被研削物を前記一面研削工程、他面刃先研削工程で
    中心線に対し左右対称の凹湾曲面になるまで研削して刃
    先部を成形し、該刃先部の成形後、被研削物または砥石
    車を前記移動工程で移動させ、そして前記一面研削工
    程、他面研削工程、移動工程を所望数繰り返すことで左
    右対称の一段または複数段の凹湾曲面で構成された補強
    部を成形することを特徴とする切断刃の成形方法。
  4. 【請求項4】 テーブル上に設けられた治具に平刃状の
    切断刃となる薄板状の被研削物を側面に研削面を有する
    砥石車のその研削面に対し相対的に所望角度傾斜するよ
    うに把持し、刃渡り方向に前記テーブルを反復移動させ
    ながら回転する砥石車を漸次前進させて被研削物の一側
    面を所望角度の傾斜平面に成形する第1刃先研削工程、 被研削物を刃渡り方向に前記テーブルを反復移動させな
    がら回転する砥石車を漸次前進させて被研削物の他側面
    を所望角度の傾斜平面に成形する第2刃先研削工程、 円周面に研削面を有する砥石車の接線方向に対し相対的
    に所望角度傾斜するようにテーブル上に設けられた治具
    に把持し、刃渡り方向に前記テーブルを反復移動させる
    ことと併行して刃渡り方向と直交方向に回転する砥石車
    を漸次前進させて被研削物の側面を基部方向に向かって
    漸次厚くなるような凹湾曲面に成形する第1補強部研削
    工程、 被研削物の刃渡り方向に前記テーブルを反復移動させる
    ことと併行して刃渡り方向と直交方向に回転する砥石車
    を漸次前進させて被研削物の側面を基部方向に向かって
    漸次厚くなるような凹湾曲面に成形する第2補強部研削
    工程、 被研削物を砥石車に対して上方へ、または、該砥石車を
    被研削物に対して下方へ移動させる移動工程とを備えて
    なり、 前記第1刃先研削工程、第2刃先研削工程で被研削物を
    中心線に対し左右対称の凹湾曲面まで研削して刃先部を
    成形した後、砥石車を円周面に研削面を有するものと交
    換すると共に被研削物または砥石車を移動工程で移動さ
    せ、しかるのち前記第1補強部研削工程、第2補強部研
    削工程、移動工程を所望数繰り返して左右対称の一段ま
    たは複数段の凹湾曲面で構成された補強部を成形するこ
    とを特徴とする切断刃の成形方法。
JP9022744A 1997-02-05 1997-02-05 切断刃とその成形方法 Expired - Lifetime JP2993899B2 (ja)

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