JPH10217007A - スローアウェイチップ - Google Patents
スローアウェイチップInfo
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- JPH10217007A JPH10217007A JP9023438A JP2343897A JPH10217007A JP H10217007 A JPH10217007 A JP H10217007A JP 9023438 A JP9023438 A JP 9023438A JP 2343897 A JP2343897 A JP 2343897A JP H10217007 A JPH10217007 A JP H10217007A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- breaker
- chip
- cutting
- tip
- corner
- Prior art date
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- Granted
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23B—TURNING; BORING
- B23B27/00—Tools for turning or boring machines; Tools of a similar kind in general; Accessories therefor
- B23B27/14—Cutting tools of which the bits or tips or cutting inserts are of special material
- B23B27/141—Specially shaped plate-like cutting inserts, i.e. length greater or equal to width, width greater than or equal to thickness
- B23B27/143—Specially shaped plate-like cutting inserts, i.e. length greater or equal to width, width greater than or equal to thickness characterised by having chip-breakers
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T407/00—Cutters, for shaping
- Y10T407/23—Cutters, for shaping including tool having plural alternatively usable cutting edges
- Y10T407/235—Cutters, for shaping including tool having plural alternatively usable cutting edges with integral chip breaker, guide or deflector
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T407/00—Cutters, for shaping
- Y10T407/24—Cutters, for shaping with chip breaker, guide or deflector
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y10—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
- Y10T—TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER US CLASSIFICATION
- Y10T407/00—Cutters, for shaping
- Y10T407/24—Cutters, for shaping with chip breaker, guide or deflector
- Y10T407/245—Cutters, for shaping with chip breaker, guide or deflector comprising concave surface in cutting face of tool
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 スローアウェイチップのチップブレーカを改
善して粗切削から仕上げ切削までの幅広い範囲で切屑を
良好に処理できるようにすることである。 【解決手段】 ブレーカ溝３中に中央陸部４からコーナ
部５に向かってせり出す突出部６を設け、さらに、その
突出部６の先端のブレーカ壁６ａを、ブレーカ衝突角θ
が１０°〜４０°の範囲にあるようにしてチップの平面
視で凹形に弯曲させ、そのブレーカ壁６ａに衝突した切
屑が連続的に螺旋状にカールして確実に分断されるよう
にした。
善して粗切削から仕上げ切削までの幅広い範囲で切屑を
良好に処理できるようにすることである。 【解決手段】 ブレーカ溝３中に中央陸部４からコーナ
部５に向かってせり出す突出部６を設け、さらに、その
突出部６の先端のブレーカ壁６ａを、ブレーカ衝突角θ
が１０°〜４０°の範囲にあるようにしてチップの平面
視で凹形に弯曲させ、そのブレーカ壁６ａに衝突した切
屑が連続的に螺旋状にカールして確実に分断されるよう
にした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】この発明は、機械部品等の切
削加工に用いられる平面視多角形のスローアウェイチッ
プ、より詳しくは、チップブレーカを改善して連続切削
で排出される切屑を広範な切削条件下で望ましい長さに
分断処理することを可能ならしめたスローアウェイチッ
プに関する。
削加工に用いられる平面視多角形のスローアウェイチッ
プ、より詳しくは、チップブレーカを改善して連続切削
で排出される切屑を広範な切削条件下で望ましい長さに
分断処理することを可能ならしめたスローアウェイチッ
プに関する。
【０００２】
【従来の技術】図１（ａ）に、ブレーカ溝付スローアウ
ェイチップの従来例を示す。このスローアウェイチップ
１は、上面の周縁（側面との交差稜）を切刃２となし、
この切刃２の全域に沿って上面にブレーカ溝３を設けて
いる。また、上面に残存させた中央陸部４からコーナ部
５に向かってせり出す突出部６を設けている。その突出
部６は、図１（ｂ）に示すように、直線的に先細りにな
っており、先端がチップコーナ角の２等分線に直交する
形でカットされてその先端と側部に、ブレーカ溝３から
稜線７に向かって斜めに立ち上るブレーカ壁６ａが作り
出されている。
ェイチップの従来例を示す。このスローアウェイチップ
１は、上面の周縁（側面との交差稜）を切刃２となし、
この切刃２の全域に沿って上面にブレーカ溝３を設けて
いる。また、上面に残存させた中央陸部４からコーナ部
５に向かってせり出す突出部６を設けている。その突出
部６は、図１（ｂ）に示すように、直線的に先細りにな
っており、先端がチップコーナ角の２等分線に直交する
形でカットされてその先端と側部に、ブレーカ溝３から
稜線７に向かって斜めに立ち上るブレーカ壁６ａが作り
出されている。
【０００３】このようなスローアウェイチップにおいて
は、一般に切刃２からブレーカ溝３の終端、即ち、稜線
７までの距離が主として切屑のカール、分断性を左右
し、その距離によって通常切削での可能送り量範囲が決
まる。即ち、その距離が短い程、切屑は良くカール、分
断され、低送り量での切削性能が良くなる反面、高送り
量の条件では切屑に無理に必要以上にカール力が加わっ
て切屑詰まりが生じたり、切削が不安定になったりす
る。従って、切屑処理範囲は自ずと限定され、切削条件
に合った専用のチップブレーカが必要になる。
は、一般に切刃２からブレーカ溝３の終端、即ち、稜線
７までの距離が主として切屑のカール、分断性を左右
し、その距離によって通常切削での可能送り量範囲が決
まる。即ち、その距離が短い程、切屑は良くカール、分
断され、低送り量での切削性能が良くなる反面、高送り
量の条件では切屑に無理に必要以上にカール力が加わっ
て切屑詰まりが生じたり、切削が不安定になったりす
る。従って、切屑処理範囲は自ずと限定され、切削条件
に合った専用のチップブレーカが必要になる。
【０００４】そこで、切屑処理範囲を拡大すべく種々の
改良がなされている。例えば、実公平１−１５４４２号
公報には、図２に示すように、突出部６を稜線７が切刃
２側に凸の円弧を画いてコーナ角の２等分線上で互い交
わる形にして図１のチップに存在する直線切刃との再接
近点８を生じさせないようにすることが示されている。
改良がなされている。例えば、実公平１−１５４４２号
公報には、図２に示すように、突出部６を稜線７が切刃
２側に凸の円弧を画いてコーナ角の２等分線上で互い交
わる形にして図１のチップに存在する直線切刃との再接
近点８を生じさせないようにすることが示されている。
【０００５】また、本出願人も、図３に示すブレーカ形
状の三角形スローアウェイチップを開発している（実公
平４−２６１６６号公報参照）。このスローアウェイチ
ップ１は、中央陸部４から各コーナ部５に向かってせり
出す突出部６を設け、さらに、その突出部６の先端とコ
ーナ切刃との間及び突出部６の両側とコーナ近傍の直線
切刃との間に、それぞれ切刃２よりも高さレベルの低い
リッジ９をブレーカ溝３から隆起させて設けたものであ
って、軽切削での切屑はリッジ９のブレーカ壁９ａによ
って処理され、一方、大切り込み、高送りでの切屑はリ
ッジ９を乗り越え、突出部６のブレーカ壁６ａによって
処理されるようになっている。
状の三角形スローアウェイチップを開発している（実公
平４−２６１６６号公報参照）。このスローアウェイチ
ップ１は、中央陸部４から各コーナ部５に向かってせり
出す突出部６を設け、さらに、その突出部６の先端とコ
ーナ切刃との間及び突出部６の両側とコーナ近傍の直線
切刃との間に、それぞれ切刃２よりも高さレベルの低い
リッジ９をブレーカ溝３から隆起させて設けたものであ
って、軽切削での切屑はリッジ９のブレーカ壁９ａによ
って処理され、一方、大切り込み、高送りでの切屑はリ
ッジ９を乗り越え、突出部６のブレーカ壁６ａによって
処理されるようになっている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】チップブレーカによる
切屑処理のメカニズムは、２つに大別される。ひとつは
切刃によって生成された切屑をブレーカ壁に衝突させて
連続的に螺旋状にカールさせ、これを、自身の慣性力に
よって図８に示すように、ｌ＝２０ｍｍ〜５０ｍｍ程度
の長さに分断するものであり（以下ではこれを連続型処
理と云う）、主として仕上げ切削に代表される軽切削で
の処理に利用される。
切屑処理のメカニズムは、２つに大別される。ひとつは
切刃によって生成された切屑をブレーカ壁に衝突させて
連続的に螺旋状にカールさせ、これを、自身の慣性力に
よって図８に示すように、ｌ＝２０ｍｍ〜５０ｍｍ程度
の長さに分断するものであり（以下ではこれを連続型処
理と云う）、主として仕上げ切削に代表される軽切削で
の処理に利用される。
【０００７】もうひとつは、生成された切屑をブレーカ
壁に衝突させてカールさせ、このときに発生する表面歪
によって半カールから１カール程度の長さに細かく分断
するものであり（以下ではこれを分断型処理と云う）、
一般に、軽切削以外の汎用領域、粗切削領域での処理に
利用される。
壁に衝突させてカールさせ、このときに発生する表面歪
によって半カールから１カール程度の長さに細かく分断
するものであり（以下ではこれを分断型処理と云う）、
一般に、軽切削以外の汎用領域、粗切削領域での処理に
利用される。
【０００８】従来のスローアウェイチップは、上述した
処理機構のうち、連続処理機構の機能に不満足な部分が
あり、これを分断型処理で補うものにしていたため、切
屑処理範囲の拡大に関して思うほどの成果が上がってい
なかった。
処理機構のうち、連続処理機構の機能に不満足な部分が
あり、これを分断型処理で補うものにしていたため、切
屑処理範囲の拡大に関して思うほどの成果が上がってい
なかった。
【０００９】例えば、図３のチップブレーカ形状では、
連続型処理において、切屑４０が連続螺旋の形にはなる
が、切削条件（切込み量、送り量、切削速度、被削材の
材種）によっては、図９のように、折れずに長く伸びる
ことがあった（このような切屑は工具等に絡みつき、加
工機停止のトラブルを招く）。そこで、切刃からチップ
ブレーカまでの距離を短くして連続型処理では不充分と
なる領域を分断型処理で補っており、そのために、切屑
処理範囲の拡大巾が狭くなっていた。
連続型処理において、切屑４０が連続螺旋の形にはなる
が、切削条件（切込み量、送り量、切削速度、被削材の
材種）によっては、図９のように、折れずに長く伸びる
ことがあった（このような切屑は工具等に絡みつき、加
工機停止のトラブルを招く）。そこで、切刃からチップ
ブレーカまでの距離を短くして連続型処理では不充分と
なる領域を分断型処理で補っており、そのために、切屑
処理範囲の拡大巾が狭くなっていた。
【００１０】連続型処理では、分断型処理で要求される
ような大きな歪を切屑に加える必要がない。従って、こ
の連続型処理で生成される切屑４０が安定して図８に示
すような短寸に分断されるようにすれば、切刃からチッ
プブレーカまでの距離を大きくして軽切削は勿論、汎用
〜粗切削領域においても切屑を必要以上にカールさせず
に処理でき、切屑処理範囲は大きく拡大する。
ような大きな歪を切屑に加える必要がない。従って、こ
の連続型処理で生成される切屑４０が安定して図８に示
すような短寸に分断されるようにすれば、切刃からチッ
プブレーカまでの距離を大きくして軽切削は勿論、汎用
〜粗切削領域においても切屑を必要以上にカールさせず
に処理でき、切屑処理範囲は大きく拡大する。
【００１１】この発明はチップブレーカの形状を工夫し
てその要望に応えることを課題としている。
てその要望に応えることを課題としている。
【００１２】
【課題を解決するための手段】この発明のスローアウェ
イチップは、中央陸部を有する上面の周縁を切刃とな
し、その切刃の全域に沿って前記中央陸部と切刃との間
の上面にブレーカ溝を設け、さらに、中央陸部からチッ
プのコーナ部に向かってせり出す突出部をブレーカ溝中
に設けた多角形のスローアウェイチップにおいて、前記
突出部の先端に設ける斜面のブレーカ壁を、チップの平
面視で凹形に、しかも、コーナ切刃の２等分点を通る任
意の直線と当該ブレーカ壁との交点において、前記任意
の直線に直交する線とブレーカ壁に対する接線とのなす
角θ（以下ではこれをブレーカ衝突角と云う）が１０°
〜４０°、より望ましくは２０°〜３０°の範囲にある
ように弯曲させたことを特徴とするチップである。
イチップは、中央陸部を有する上面の周縁を切刃とな
し、その切刃の全域に沿って前記中央陸部と切刃との間
の上面にブレーカ溝を設け、さらに、中央陸部からチッ
プのコーナ部に向かってせり出す突出部をブレーカ溝中
に設けた多角形のスローアウェイチップにおいて、前記
突出部の先端に設ける斜面のブレーカ壁を、チップの平
面視で凹形に、しかも、コーナ切刃の２等分点を通る任
意の直線と当該ブレーカ壁との交点において、前記任意
の直線に直交する線とブレーカ壁に対する接線とのなす
角θ（以下ではこれをブレーカ衝突角と云う）が１０°
〜４０°、より望ましくは２０°〜３０°の範囲にある
ように弯曲させたことを特徴とするチップである。
【００１３】このスローアウェイチップは、突出部の先
端に当該突出部よりも高さの低いリッジを連設し、リッ
ジ先端のブレーカ壁、或いはリッジ先端、突出部先端の
両ブレーカ壁を前述の凹形曲面にしてもよい。
端に当該突出部よりも高さの低いリッジを連設し、リッ
ジ先端のブレーカ壁、或いはリッジ先端、突出部先端の
両ブレーカ壁を前述の凹形曲面にしてもよい。
【００１４】
【作用】発明者は、連続型処理による切屑が適当な長さ
に折れたり、折れずに伸び出したりする原因がどこにあ
るのかを究明するために、生成された切屑について詳細
な観察を行った。図１０は、連続的に螺旋状にカール
し、２０ｍｍ〜５０ｍｍ程度の長さに分断された切屑４
０の一部分（図８の鎖線枠内の部分）を拡大して示して
いる。αは、切屑の中心軸４１に対する切屑側面４２の
傾き角であり、この発明ではこれを切屑螺旋角と云う。
に折れたり、折れずに伸び出したりする原因がどこにあ
るのかを究明するために、生成された切屑について詳細
な観察を行った。図１０は、連続的に螺旋状にカール
し、２０ｍｍ〜５０ｍｍ程度の長さに分断された切屑４
０の一部分（図８の鎖線枠内の部分）を拡大して示して
いる。αは、切屑の中心軸４１に対する切屑側面４２の
傾き角であり、この発明ではこれを切屑螺旋角と云う。
【００１５】複数の形の異なる切屑を観察した結果、切
屑螺旋角αと図４に示す切屑長さｌとの間には深い相関
関係が存在し、従来のチップブレーカでは切削条件によ
って切屑螺旋角が変動するのが、処理が安定しない原因
であることを突きとめた。α＝０°〜１０°の縦カール
の切屑と、α＝４０°〜９０°の横カールの切屑は、図
９のように折れずに排出されることが多い。一方、α＝
１０°〜４０°の切屑は、図８のように短寸に分断さ
れ、中でもα＝２０°〜３０°の切屑が最も短い長さに
分断される。
屑螺旋角αと図４に示す切屑長さｌとの間には深い相関
関係が存在し、従来のチップブレーカでは切削条件によ
って切屑螺旋角が変動するのが、処理が安定しない原因
であることを突きとめた。α＝０°〜１０°の縦カール
の切屑と、α＝４０°〜９０°の横カールの切屑は、図
９のように折れずに排出されることが多い。一方、α＝
１０°〜４０°の切屑は、図８のように短寸に分断さ
れ、中でもα＝２０°〜３０°の切屑が最も短い長さに
分断される。
【００１６】この発明は、上記の知見をもとに切屑螺旋
角が安定して１０°〜４０°にコントロールされるブレ
ーカ形状について検討し、前述の凹形曲面のブレーカ壁
を考え出すに至った。この凹形曲面のブレーカ壁を設け
ると、仕上げ切削や軽切削において流出する切屑が、常
に、曲面のブレーカ壁に１０°〜４０°の角度をもって
衝突し、切屑螺旋角α＝１０°〜４０°の連続螺旋形状
にカールして好ましい長さに確実に分断される。そのた
め、仕上げ切削、軽切削での切屑処理を分断型処理機構
に依存する必要がなくなり、切刃からチップブレーカま
での距離を長くすることが可能になって汎用〜粗切削領
域で切屑を必要以上にカールさせると云う不具合も解消
される。
角が安定して１０°〜４０°にコントロールされるブレ
ーカ形状について検討し、前述の凹形曲面のブレーカ壁
を考え出すに至った。この凹形曲面のブレーカ壁を設け
ると、仕上げ切削や軽切削において流出する切屑が、常
に、曲面のブレーカ壁に１０°〜４０°の角度をもって
衝突し、切屑螺旋角α＝１０°〜４０°の連続螺旋形状
にカールして好ましい長さに確実に分断される。そのた
め、仕上げ切削、軽切削での切屑処理を分断型処理機構
に依存する必要がなくなり、切刃からチップブレーカま
での距離を長くすることが可能になって汎用〜粗切削領
域で切屑を必要以上にカールさせると云う不具合も解消
される。
【００１７】
【発明の実施の形態】図４に、この発明のスローアウェ
イチップの実施形態を示す。このスローアウェイチップ
１は、平面視正方形であるが、これ以外の多角形、例え
ば平面視が長方形、三角形、菱形などであってもよい。
このスローアウェイチップ１は、上面の周縁を切刃２と
なし、この切刃２の全域に沿ってブレーカ溝３を上面に
設けている。４は上面に残存させる中央陸部であり、図
１（ｄ）に示すように、ブレーカ溝３の終端が中央陸部
４の周縁に連なっている。
イチップの実施形態を示す。このスローアウェイチップ
１は、平面視正方形であるが、これ以外の多角形、例え
ば平面視が長方形、三角形、菱形などであってもよい。
このスローアウェイチップ１は、上面の周縁を切刃２と
なし、この切刃２の全域に沿ってブレーカ溝３を上面に
設けている。４は上面に残存させる中央陸部であり、図
１（ｄ）に示すように、ブレーカ溝３の終端が中央陸部
４の周縁に連なっている。
【００１８】中央陸部４の各コーナ部には、それに対応
したチップのコーナ部５に向かって中央陸部からせり出
す突出部６が設けられている。この突出部６は平面視で
基端側が少しくびれた形になっているが、これは、必須
の要件ではない。
したチップのコーナ部５に向かって中央陸部からせり出
す突出部６が設けられている。この突出部６は平面視で
基端側が少しくびれた形になっているが、これは、必須
の要件ではない。
【００１９】突出部６の先端には、図１（ｂ）、（ｃ）
に詳しく示す斜面のブレーカ壁６ａが、ブレーカ溝３の
溝底３ａの位置から斜めに立ち上げて設けられている。
この発明では、そのブレーカ壁６ａを凹形に弯曲させ、
コーナ切刃の２等分点３４（コーナ角の２等分線３５が
コーナ部５の切刃と交わる点）を通る任意の直線３１と
ブレーカ壁６ａとの交点において、直線３１と直交する
線３２とブレーカ壁６ａに対する接線３３とのなす角
（ブレーカ衝突角）θが１０°〜４０°となる曲面にし
ている。
に詳しく示す斜面のブレーカ壁６ａが、ブレーカ溝３の
溝底３ａの位置から斜めに立ち上げて設けられている。
この発明では、そのブレーカ壁６ａを凹形に弯曲させ、
コーナ切刃の２等分点３４（コーナ角の２等分線３５が
コーナ部５の切刃と交わる点）を通る任意の直線３１と
ブレーカ壁６ａとの交点において、直線３１と直交する
線３２とブレーカ壁６ａに対する接線３３とのなす角
（ブレーカ衝突角）θが１０°〜４０°となる曲面にし
ている。
【００２０】図５は、他の実施形態の要部を示す平面と
断面である。このスローアウェイチップ１は、中央陸部
４に連なる突出部６の先端に突出部６よりも高さの低い
リッジ９を連設し、このリッジ９の先端のブレーカ壁９
ａを、ブレーカ衝突角θが１０°〜４０°の範囲にある
凹形の曲面にしている。ここでは、望ましい構成として
突出部先端のブレーカ壁６ａもブレーカ衝突角θ＝１０
°〜４０°の凹形曲面にしたが、図のような２段ブレー
カについては、突出部６先端のブレーカ壁６ａは、従来
考えられているような形状にしてもよい場合がある。
断面である。このスローアウェイチップ１は、中央陸部
４に連なる突出部６の先端に突出部６よりも高さの低い
リッジ９を連設し、このリッジ９の先端のブレーカ壁９
ａを、ブレーカ衝突角θが１０°〜４０°の範囲にある
凹形の曲面にしている。ここでは、望ましい構成として
突出部先端のブレーカ壁６ａもブレーカ衝突角θ＝１０
°〜４０°の凹形曲面にしたが、図のような２段ブレー
カについては、突出部６先端のブレーカ壁６ａは、従来
考えられているような形状にしてもよい場合がある。
【００２１】また、図４、図５のスローアウェイチップ
１は、凹形曲面のブレーカ壁６ａ、９ａをコーナ角の２
等分線３５を中心にして対称に設けており、右勝手、左
勝手のどちらの切削にも対応できるが、ブレーカ壁をブ
レーカ衝突角θ＝１０°〜４０°の凹形曲面となすこと
の効果は、右勝手専用、左勝手専用のスローアウェイチ
ップにおいても発揮される。
１は、凹形曲面のブレーカ壁６ａ、９ａをコーナ角の２
等分線３５を中心にして対称に設けており、右勝手、左
勝手のどちらの切削にも対応できるが、ブレーカ壁をブ
レーカ衝突角θ＝１０°〜４０°の凹形曲面となすこと
の効果は、右勝手専用、左勝手専用のスローアウェイチ
ップにおいても発揮される。
【００２２】図６は、その具体例として、右勝手専用の
スローアウェイチップにこの発明の工夫を加えたもので
あって、ブレーカ壁６ａは、中央に境界の無い曲面にな
っている。左勝手のチップは、チップブレーカ形状が、
図６のものを裏側から見た形になる。
スローアウェイチップにこの発明の工夫を加えたもので
あって、ブレーカ壁６ａは、中央に境界の無い曲面にな
っている。左勝手のチップは、チップブレーカ形状が、
図６のものを裏側から見た形になる。
【００２３】なお、図５のように、リッジ９を設けるも
のも、ブレーカ壁９ａの形を変えて右勝手専用、左勝手
専用となすことができる。
のも、ブレーカ壁９ａの形を変えて右勝手専用、左勝手
専用となすことができる。
【００２４】
【実施例】発明の効果を確認するために、図４の形状で
ブレーカ衝突角θ＝２５°としたスローアウェイチップ
Ａ（発明品）と、ブレーカ衝突角＝５°、６０°のスロ
ーアウェイチップＢ、Ｃ（比較品）と、図３のスローア
ウェイチップＤ（従来品）を準備し、旋盤による切削実
験を行った。使用したチップＡ〜Ｄは、図４（ｃ）のコ
ーナ部５から突出部６の最先端（３ａ部）までの距離を
いずれも１．５ｍｍとした。
ブレーカ衝突角θ＝２５°としたスローアウェイチップ
Ａ（発明品）と、ブレーカ衝突角＝５°、６０°のスロ
ーアウェイチップＢ、Ｃ（比較品）と、図３のスローア
ウェイチップＤ（従来品）を準備し、旋盤による切削実
験を行った。使用したチップＡ〜Ｄは、図４（ｃ）のコ
ーナ部５から突出部６の最先端（３ａ部）までの距離を
いずれも１．５ｍｍとした。
【００２５】また、切削条件は下記の通りとした。
【００２６】被削材：Ｓ１５Ｃ スローアウェイチップ：ＣＮＭＧ４３２ チップホルダ：横切れ刃角５° 切削速度：１５０ｍ／ｍｉｎ 切削形態：乾式長手連続切削 この実験で確認したスローアウェイチップＡ〜Ｄの使用
可能領域を図７に示す。ここで求めた使用可能領域は、
切屑処理性の評価法（精密機械学会、切削性専門委員会
編「切りくずの形状の分類法」）において、主分類の６
型より３型までを良好とし、この良好な処理が行われる
領域とした。
可能領域を図７に示す。ここで求めた使用可能領域は、
切屑処理性の評価法（精密機械学会、切削性専門委員会
編「切りくずの形状の分類法」）において、主分類の６
型より３型までを良好とし、この良好な処理が行われる
領域とした。
【００２７】この図７から判るように、比較品Ｂ、Ｃ
は、軽切削領域で連続型の切屑が折れずに図９のように
伸び出した結果、同領域での切屑処理狭囲が狭くなって
いる。また、従来品Ｄは、粗切削において切屑が必要以
上にカールし、それによる切削抵抗の増大で切削が不安
定になってかかる領域での切屑処理範囲が狭くなってい
る。
は、軽切削領域で連続型の切屑が折れずに図９のように
伸び出した結果、同領域での切屑処理狭囲が狭くなって
いる。また、従来品Ｄは、粗切削において切屑が必要以
上にカールし、それによる切削抵抗の増大で切削が不安
定になってかかる領域での切屑処理範囲が狭くなってい
る。
【００２８】これに対し、発明品Ａは、軽切削では図８
の如く螺旋状にカールした切屑が比較的短寸に分断さ
れ、さらに、粗切削領域においても切屑は必要以上にカ
ールすることがなく、スムーズに分断処理され、粗切削
から仕上げまでの幅広い条件下で良好な切屑処理が可能
になっている。
の如く螺旋状にカールした切屑が比較的短寸に分断さ
れ、さらに、粗切削領域においても切屑は必要以上にカ
ールすることがなく、スムーズに分断処理され、粗切削
から仕上げまでの幅広い条件下で良好な切屑処理が可能
になっている。
【００２９】
【発明の効果】以上述べたように、この発明のスローア
ウェイチップは、仕上げ切削、軽切削での切屑を連続型
処理によって効果的に分断できる。また、これにより、
同領域では分断型処理が不要となるので、切刃からチッ
プブレーカまでの距離を長くして汎用〜粗切削領域での
切屑が必要以上にカールすると云う問題も解消すること
ができ、仕上げ切削から粗切削に至る幅広い条件下で安
定した加工が可能になる。従って、切屑絡みによる加工
機の停止、切屑詰まりによる加工精度の低下等が減り、
生産性の向上、製品の信頼性向上につながる。
ウェイチップは、仕上げ切削、軽切削での切屑を連続型
処理によって効果的に分断できる。また、これにより、
同領域では分断型処理が不要となるので、切刃からチッ
プブレーカまでの距離を長くして汎用〜粗切削領域での
切屑が必要以上にカールすると云う問題も解消すること
ができ、仕上げ切削から粗切削に至る幅広い条件下で安
定した加工が可能になる。従って、切屑絡みによる加工
機の停止、切屑詰まりによる加工精度の低下等が減り、
生産性の向上、製品の信頼性向上につながる。
【００３０】また、粗切削から仕上げ切削に至るまで１
種類のスローアウェイチップで対応できるので、チップ
交換の時間削減による生産性の向上、チップ統合による
工具管理の簡略化、工具コスト低減などの効果も期待で
きる。
種類のスローアウェイチップで対応できるので、チップ
交換の時間削減による生産性の向上、チップ統合による
工具管理の簡略化、工具コスト低減などの効果も期待で
きる。
【図１】（ａ）ブレーカ溝付スローアウェイチップの従
来例を示す平面図 （ｂ）同上のチップのコーナ部の拡大平面図
来例を示す平面図 （ｂ）同上のチップのコーナ部の拡大平面図
【図２】（ａ）ブレーカ溝付スローアウェイチップの他
の従来例の平面図 （ｂ）同上のチップのコーナ部の拡大平面図
の従来例の平面図 （ｂ）同上のチップのコーナ部の拡大平面図
【図３】（ａ）従来のスローアウェイチップの更に他を
示す平面図 （ｂ）（ａ）図のＩ−Ｉ線部の拡大断面図
示す平面図 （ｂ）（ａ）図のＩ−Ｉ線部の拡大断面図
【図４】（ａ）この発明のスローアウェイチップの実施
形態を示す平面図 （ｂ）同上のチップのコーナ部の拡大平面図 （ｃ）（ａ）図のII−II線部の拡大断面図 （ｄ）（ａ）図のIII −III 線部の拡大断面図
形態を示す平面図 （ｂ）同上のチップのコーナ部の拡大平面図 （ｃ）（ａ）図のII−II線部の拡大断面図 （ｄ）（ａ）図のIII −III 線部の拡大断面図
【図５】（ａ）他の実施形態の要部拡大平面図 （ｂ）（ａ）図のIV−IV線部の断面図
【図６】更に他の実施形態の要部拡大断面図
【図７】使用可能領域の比較図
【図８】連続型処理での好ましい切屑形状を示す図
【図９】連続型処理での好ましくない切屑形状を示す図
【図１０】図８の鎖線枠内部の切屑形状を拡大して示す
図
図
１ スローアウェイチップ ２ 切刃 ３ ブレーカ溝 ４ 中央陸部 ５ コーナ部 ６ 突出部 ６ａ ブレーカ壁 ７ 突出部の稜線 ８ 突出部と切刃との最接近点 ９ リッジ ９ａ ブレーカ壁 ３１ 点３４を通る任意の直線 ３２ 直線３１に直交する線 ３３ 直線３１とブレーカ壁との交点における接線 ３４ コーナ切刃の２等分点 ３５ コーナ角の２等分線 ４０ 切屑 ４１ 切屑の中心軸 ４２ 切屑側面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北川 信行 伊丹市昆陽北一丁目１番１号 住友電気工 業株式会社伊丹製作所内 (72)発明者 池ケ谷 明彦 伊丹市昆陽北一丁目１番１号 住友電気工 業株式会社伊丹製作所内
Claims (2)
- 【請求項１】 中央陸部を有する上面の周縁を切刃とな
し、その切刃の全域に沿って前記中央陸部と切刃との間
の上面にブレーカ溝を設け、さらに、中央陸部からチッ
プのコーナ部に向かってせり出す突出部をブレーカ溝中
に設けた多角形のスローアウェイチップにおいて、前記
突出部の先端に設ける斜面のブレーカ壁を、チップの平
面視で凹形に、かつ、コーナ切刃の２等分点を通る任意
の直線と当該ブレーカ壁との交点において、前記任意の
直線に直交する線とブレーカ壁に対する接線とのなす角
が１０°〜４０°の範囲にあるように弯曲させたことを
特徴とするスローアウェイチップ。 - 【請求項２】 前記突出部の先端に当該突出部よりも高
さの低いリッジを連設し、突出部先端のブレーカ壁及び
リッジ先端のブレーカ壁をそれぞれ上記の凹形弯曲面と
なした請求項１記載のスローアウェイチップ。
Priority Applications (4)
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| JP02343897A JP3371733B2 (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | スローアウェイチップ |
| US09/017,713 US5947651A (en) | 1997-02-06 | 1998-02-05 | Indexable insert |
| DE69802590T DE69802590T2 (de) | 1997-02-06 | 1998-02-05 | Schneideinsatz |
| EP98300866A EP0857531B1 (en) | 1997-02-06 | 1998-02-05 | Indexable insert |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02343897A JP3371733B2 (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | スローアウェイチップ |
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| JPH10217007A true JPH10217007A (ja) | 1998-08-18 |
| JP3371733B2 JP3371733B2 (ja) | 2003-01-27 |
Family
ID=12110516
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP02343897A Expired - Lifetime JP3371733B2 (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | スローアウェイチップ |
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-
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- 1997-02-06 JP JP02343897A patent/JP3371733B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1998
- 1998-02-05 EP EP98300866A patent/EP0857531B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-02-05 DE DE69802590T patent/DE69802590T2/de not_active Expired - Lifetime
- 1998-02-05 US US09/017,713 patent/US5947651A/en not_active Expired - Lifetime
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| EP0857531B1 (en) | 2001-11-28 |
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| EP0857531A1 (en) | 1998-08-12 |
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