JPH10216423A - 二重媒体燃料フィルタ及び二重媒体燃料フィルタの製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料源から押上ポンプへ流れる燃料を濾過す
る機能と、押上ポンプから燃料噴射器へ流れる燃料を濾
過する機能を組み合わせる二重媒体燃料フィルタとす
る。 【解決手段】 本発明は、エンジンブロックへねじによ
って取り付けるよう適合された独立のオイルフィルタ筒
状部材の中へ圧縮によって装着する別々の一次及び二次
燃料フィルタカートリッジを備えた燃料フィルタを提供
する。一次フィルタカートリッジは燃料源から押上ポン
プへ吸い込み状態下引かれる燃料を濾過するものであ
り、従って、負圧で寒い温度条件下であっても十分な燃
料が通過できるよう比較的目の荒い濾過媒体を備える。
二次フィルタカートリッジは、押上ポンプから燃料噴射
器の中へ流れる燃料を濾過する比較的目の細かい濾過媒
体を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は一般にフィルタに関
し、特に、ディーゼルエンジン用の燃料フィルタに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ディーゼルエンジンには、典型的には燃
料タンクから燃料を引出し、噴射ポンプへ正圧下で燃料
を供給する押上ポンプが備えられている。そして、噴射
ポンプはエンジンの個々の燃料噴射器の内部に、適切な
タイミングと燃焼のために燃料を連続して噴射する。こ
のようなディーゼルエンジンの燃料は典型的には二つの
別の場所で濾過される。第１の、即ち一次のフィルタは
通常は押上ポンプの上流で、燃料タンクと押上ポンプの
間に、比較的大きな汚染物質を除去するために設けら
れ、第２の、即ち二次のフィルタは押上ポンプの下流
で、押上ポンプと噴射ポンプの間に、除去されなければ
エンジンの燃料噴射器に達し有害な影響を与えるより細
かな汚染物質を除去するために設けられている。

【０００３】一次フィルタは通常は吸い込み圧下であっ
て、負圧の、比較的低圧の環境下で作動するので、一次
濾過媒体は、比較的低い流れ抵抗を呈すが、大きな汚染
物質を除去するのには十分に密である、比較的目の荒い
物質から必然的に製作されなければならない。このこと
は、燃料がとりわけ粘りけがあり、従って容易に流れな
い傾向になるであろう冷たい温度条件下において特に重
要である。しかし、押上ポンプから流れてる来る燃料は
より高い圧で正圧下にあるため、二次濾過媒体を強制的
に通過させることができ、このことは二次濾過媒体が比
較的目の細かい濾過媒体から作られることを可能とし、
なお十分な流れが通過し、流れが止まることなくエンジ
ンに到達することを可能とする。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このようなフィルタが
二つであるシステムは、汚染物質からの十分な保護を提
供するが、即ち高製作費用と高保守費用という形で表れ
る欠点が無いわけではない。二つの別々の燃料フィルタ
が提供されるので、一次フィルタに出入りする流れ、同
様に二次フィルタに出入りする流れを可能とするために
別々の配管部材が必然的に必要となる。このことはエン
ジンの全体の費用を増大させ、同様にエンジンのスペー
ス上の要求を増大させた。

【０００５】さらに、二つのフィルタが取り付けられる
ので、二つのフィイルタの維持が必要であり、このこと
は別々のフィルターの除去及び取り替えのための労務費
用の増大の原因となる。このことはまた両方のフィルタ
が適切な時間的間隔で取り替えられることを確実にする
保守プログラムを必要とする。濾過産業においてスピン
オン（spin-on）のフィルタ型式を提供することによっ
てフィルタを取り替える労務費用が減少したが、現在の
システムが二つの別のフィルタを使用するとすれば、許
容し難いほどの大量の時間と労働が二つのスピンオン型
のフィルタの保守と交換に必要となる。

【０００６】

【課題を解決するための手段】従って、本発明の主な目
的は、一次および二次燃料フィルタの機能を、単一で独
立した（self-contained）二重媒体（dual media）燃料
フィルタに結合させることである。

【０００７】本発明の目的は上流及び下流の濾過作用を
実行することのできる、即ち燃料タンクからフィルタへ
流れ込む燃料を濾過して大きい汚染物質を除去し、さら
に、押上ポンプから流れ込む燃料を濾過し比較的小さい
汚染物質を除去することのできる、単純な燃料フィルタ
を提供することにある。

【０００８】本発明の他の目的は、比較的大きい差圧条
件下であっても、一次及び二次燃料フィルタ間及び燃料
フィルタとフィルタのハウジング間の十分なシーリング
を行える二重媒体燃料フィルタを提供することである。

【０００９】さらに本発明の他の目的は、簡単かつ迅速
に取り外せて取り替えることができ、上流濾過及び下流
濾過の両方をすることができる単独の燃料フィルタとす
ることを可能にするスピンオンフィルタ設計という形態
で二重媒体燃料フィルタを提供することである。

【００１０】本発明のなおさらなる目的は、フィルタの
構造上の完全さを破壊することなく、フィルタ内で十分
なシーリングを発生させるために、一次フィルタカート
リッジと、二次フィルタカートリッジと、それらの間の
ガスケットの圧縮を助ける圧力として働く圧力差を発生
させるように、内部で方向が定められた流路を燃料フィ
ルタに具備させることである。

【００１１】本発明のなおさらなる目的は、上流及び下
流の流路に十分な断面積を確保し、また、汚染物質をな
お十分に濾過しつつ、ある範囲の圧力及び温度で充分な
量の燃料をエンジンに供給するために、十分に多孔性で
ある材料から濾過媒体を製作することを目的とする。

【００１２】本発明は、前述の目的を、フィルタハウジ
ング内部に圧縮方向の圧力を加えられて装着され、ベー
スプレート組立体によってその内部に固定される、個別
のカートリッジの形態で一次燃料フィルタ、及び二次燃
料フィルタを提供することにより達成することを特徴と
する。

【００１３】本発明は、前述の目的を、マニホルドに前
記一次フィルタカートリッジを取り付け、そのマニホル
ドが燃料タンクから負圧下で流入する燃料と一次フィル
タカートリッジから流出する燃料とを、半径方向内側の
位置で、そのフィルタに流入、流出することを可能に
し、そのことにより、正圧下で押上ポンプから流れる出
る燃料を半径方向外側の位置でフィルタに流入させ、ま
た二次フィルタをフィルタハウジングの閉塞端の方向に
位置させることにより達成することを他の特徴とする。
従って、押上ポンプからの正圧下の燃料は、負圧下の燃
料より半径方向外側に存在し、二次フィルタを通過する
前にフィルタの閉塞端に向かって端から端まで横切らな
ければならない。このことにより二次フィルタカートリ
ッジを一次フィルタカートリッジの方向及びベースプレ
ートの方向に加圧し、よってシーリングガスケットを適
切に圧縮してシール性を高め、両フィルタカートリッジ
が外側に付勢されることを防ぎ、よってフィルタの構造
上の完全さに悪影響を与えるのを防ぐ。

【００１４】本発明は、一次及び二次フィルタカートリ
ッジを加圧状態に置く二重媒体の一次及び二次燃料フィ
ルタの効率的な製作方法を提供することを他の特徴とす
る。これは構成要素を以下の順序で組み立てることによ
り達成される。一次フィルタカートリッジをベースプレ
ートの上部に置き、二次フィルタカートリッジを一次フ
ィルタカートリッジの上部に置き、バネを二次フィルタ
カートリッジの上部に置き、次に、フィルタキャニスタ
（canister）を組み立てられたベースプレート、一次フ
ィルタカートリッジ、二次フィルタカートリッジ及びバ
ネの上に置き、よってバネを圧縮し、またキャニスタの
開口端にあるフランジをベースプレート上のフランジに
取り付けるようにする。

【００１５】これらの及び他の本発明の目的と特徴は、
添付した図面とともに以下の詳細な記述を考慮すればよ
り明白になるであろう。

【００１６】

【発明の実施の形態】本発明は、種々の修正および代わ
りの構造の可能性があるが、その中の所定の実施の形態
を図面に示し、以下詳細に説明する。しかし、本発明を
開示された特定の形態に限定する意図ではなく、本発明
は、記述された請求項で規定されたように、本発明の精
神及び範囲内にある全ての修正、及び全ての代わり構造
及び均等物を網羅するものと理解されるべきである。

【００１７】最初に図１を参照すると、フィルタ２０が
スピンオン型のフィルタの典型的外観を有して図示され
ている。すなわち、フィルタ２０は概して円筒状の側壁
２４と、キャニスタ（canister）２２の一端を閉じる端
壁２５とを備えたキャニスタ２２を有し、フィルタは従
来通りの外観を呈する。キャニスタは好ましくは薄板状
の鋼材から引抜きによって製作され、端壁２５の反対側
に開口端２６を備える。キャニスタの開口端２６は、こ
こにさらに詳細に記述されるように、エンジンブロック
にフィルタをネジによって取り付ける機構を有するベー
スプレート組立体２８によって塞がれている。

【００１８】本発明の外観はどちらかと言えば従来通り
であるが、フィルタ２０の内部構造は二つの完全に独立
したエレメント形式の一次フィルタ３０と二次フィルタ
３２、すなわち、ベースプレート組立体２８によってキ
ャニスタ２２の内部に収納される一次フィルタカートリ
ッジ３４と二次フィルタカートリッジ６４との新規な配
置であることを図１はまた示している。これらの構成要
素の各々の構造と機能性は個別に以下の記述で検討す
る。

【００１９】一次濾過媒体と二次濾過媒体とが組み合わ
された燃料フィルタの設計における難題の一つは、十分
な燃料が濾過されるだけでなくエンジンに燃料を送りそ
の結果燃料不足を起こさせないように、フィルタを通る
流路回路を設計することである。さらに、一次フィルタ
に流れ込む燃料は、吸込圧下すなわち低い負圧の下にあ
り、二次フィルタに流れる燃料は比較的高い正圧下すな
わち圧縮下にあり、フィルタが強制的に分離されるので
はなく、むしろ、圧縮され、シールされ、独立したユニ
ットを作り上げるように適合させて流路を設計する必要
がある。

【００２０】これらの目的に従って、一次フィルタカー
トリッジ３４は図２に示すように構成されている。一次
フィルタカートリッジ３４は紙フィルタ媒体３６を含む
だけでなく、マニホルド５６に取り付けられたエンクロ
ージャ（enclosure）３７の内部にフィルタ媒体３６を
備える。これによって、フィルタ２０が全体として最終
的に組み立てられる前に、一次フィルタカートリッジが
濾過媒体３６に向い、またそこから出て来る流路と共に
完全に形成されることを可能とし、二次フィルタカ−ト
リッジ６４とエンジン間に流体が連通するように全く別
の軸方向の通過流路を提供する。

【００２１】図２に示すように、フィルタ媒体３６は第
１エンドキャップ３８と第２エンドキャップ４０の間に
収容され、環状の形状をし、内径を有しており、その内
径はフィルタ媒体３６を通過して離れて行く燃料の通過
路を可能とする複数の孔（図示せず）を備えた管状部材
４２をその中に有する。本発明の一つを実際に実施する
あたり、一次フィルタ媒体を好ましくは合計７８のひだ
と合計２９２．５平方インチの濾過面積を有するひだ状
の紙から作り；他のサイズとすること、及び金属スクリ
ーンを含む他の材料を使用することもできる。一次フィ
ルタカートリッジ３４の構成を完全なものとするため、
管状部材４２は実質的に紙フィルタ媒体３６の長さに渡
り伸びている。第１エンドキャップ３８には、それぞれ
紙フィルタ媒体３６の外径と管状部材４２に係合するの
に十分な距離にフランジ４４とフランジ４６が取り付け
られている。そして、ポッティング（potting）コンパ
ウンド４８が、紙フィルタ媒体３６、管状部材４２、第
１エンドキャップ３８、そしてマニホルドアーム１３５
のテーパ状エンド１３９を一緒にシールするために十分
な深さで施されている。好ましい本実施の形態として、
プラスチゾール(plastisol) がポッティングコンパウン
ドとして使用されているが、代わりの実施の形態では他
のシール材及びポティングコンパウンドを使用すること
ができると理解されるべきである。

【００２２】第２エンドキャップ４０には一次フィルタ
カートリッジ３４の他端をシールするためにポッティン
グコンパウンド４８が同様に使用される。しかし、第２
エンドキャップ４０は、シールするために、さらにマニ
ホルドチューブ５２と外側カン（can）５４と協働す
る。図２から最もよくわかるように、第２エンドキャッ
プ４０は実質的に直径が第１エンドキャップ３８よりも
大きくなっており、外側カン５４は実質的に外径が第２
エンドキャップ４０の径に等しくなっている。さらに、
第１エンドキャップ３８、第２エンドキャップ４０、管
状部材４２、外側カン５４は好ましい本実施の形態にお
いては全て薄板状（sheet）の鋼材から製作され、一方
マニホルド５６はプラスチックから製作されている。図
２に最もよく示されているように、第１エンドキャップ
３８はマニホルド５６のエンドプレート５８に隣接して
取り付けられ、外側カン５４はエンドプレート５８の回
りを覆っている。第２エンドキャップ４０のポッティン
グコンパウンド４８を養生（curing）させ、第２エンド
プレート５８の回りを外側カン５４で覆うことにより、
一次フィルタカートリッジ３４は独立した単一の部品と
して形成される。外側カン５４のシーリングフランジ６
０は、環状のシーリングリング６２に摩擦によって内部
に係合する環状溝６１を備えることが図２からさらに分
かる。シーリングリング６２は、ベースプレート組立体
２８に係合するように適合され、ネオプレン（neopren
e）などのどのような適切なエラストマー製の（elastom
eric）シーリング物質からも製作することが可能であ
る。

【００２３】前述のごとく、このような二重媒体フィル
タを設計する上での難題の一つは、エンジンに燃料を送
るために十分な燃料が通過して流れるように十分大きい
断面面積とするだけでなく、フィルタとその間にあるガ
スケットを圧縮するのを助ける圧力として作用するフィ
ルタ間の圧力差が発生するように配置されたフィルタ内
部流路を作り出すことである。これらの目的は、図４と
図５に詳細に示された、マニホルド５６の新規な使用に
より、及びマニホルド５６に、フィルタに出入りする燃
料が連通するように適切に位置決めされた開口を設ける
ことによりかなりの程度まで達成される。

【００２４】まず最初に、燃料は燃料タンク（図６参
照）からマニホルド５６の中に設けた入口１１０を通過
して一次フィルタカートリッジ３４に入り込み、方向矢
印Ａによって示されるように外側カン５４の内部表面５
５と第１エンドキャップ３８のフランジ４４の間を通過
した後に、紙フィルタ媒体３６を通過しかつ一次フィル
タカートリッジ３４の空間１１２の中に入る。図４に示
す通り、入口１１０はマニホルド５６のエンドプレート
５８の回りに半径方向に設けられた複数の開口１１４を
備える。各開口１１４は支持ビーム１１６によって隔離
されており、外部支持リング１１８と中間支持リング１
２０の間に位置している。図４に最もよく示してある通
り、外部支持リング１１８は中間支持リング１２０と同
心円状に配置され、実質的により大きい直径を有する。

【００２５】濾過媒体３６を通過した後に、燃料は、空
間１１２からフィルタ２０の外へ流れ、方向矢印Ｂによ
って示すように、マニホルド５６に設けた出口１２２を
通過して流れる。入口１１０と同様に、出口１２２は支
持ビーム１１６によって隔離され、円周上に配置された
複数の開口１２４という形態で設けられている。開口１
２４は中間支持リング１２０と内部支持リング１２６の
間に配置される。内部支持リング１２６には、射出成形
によって形成されるマニホルド５６が成形後に型から簡
単にはずれることを可能とし、かつ壁１３７と協働して
環状ガスケット１３３を保持することを可能とする複数
の弾性変形可能なリップ１２７が設けてある。同様に、
中間支持リング１２０には型からの取り外しを促進し、
かつ環状ガスケット１３１を保持するために壁１３５と
協働する複数の弾性変形可能なリップ１２９が設けてあ
る。

【００２６】燃料が最初に濾過される構成を前述の記載
で提示したが、一次フィルタカートリッジ３４に出入り
する流路の形成は二重媒体フィルタの一つの要求事項に
すぎない。一次フィルタによって、タンクからの燃料を
押上ポンプに入る前にまず濾過することを可能とした
が、燃料を噴射器に送ることができる前に、よりきめ細
かく濾過するために追加の手段が必要である。このきめ
細かい濾過は、図３に詳細に示される、二次フィルタカ
ートリッジ６４という形態で提供される。二次フィルタ
カートリッジ６４には、第３エンドキャップ６８と第４
エンドキャップ７０の間に収納されている紙フィルタ媒
体６６が備えられている。第３エンドキャップ６８と第
４エンドキャップ７０にはシール材としてポッティング
コンパウンド４８が使用されている。さらに、一次フィ
ルタカートリッジ３４と同様に、管状部材７４が、第３
エンドキャップ６８から第４エンドキャップ７０まで伸
びている紙フィルタ媒体６６の内径部に設けてある。

【００２７】好ましい本実施の形態において、二次紙フ
ィルタ媒体６６は合計６７のひだを形成し、燃料を通過
させて濾過する７７０．５平方インチの断面積を有して
いる。しかし、代わりの実施の形態では他の材料から作
られた二次濾過媒体を有することが可能であり、異なっ
た寸法及び形状とすることが可能であることが理解され
るべきである。一次フィルタカートリッジ３４と同様
に、二次フィルタカートリッジ６４は管状部材７４の回
りに環状の紙フィルタ媒体６６を取り付けることによっ
て製作され、第３環状金属エンドキャップ６８を一端に
第４環状金属エンドキャップ７０を他端に配置してい
る。第３エンドキャップ６８と第４エンドキャップ７０
は共にポッティングコンパウンド４８を使用して取り付
けられ、そしてポッティングコンパウンド４８は独立し
た、管状形状の二次フィルタカートリッジ６４を提供す
るために養生される。

【００２８】二次フィルタカートリッジ６４に出入りす
る燃料の流し方を記述する前に、図６に詳細に図示され
たベースプレート組立体２８について理解しなければな
らない。二次フィルタカートリッジ６４に出入りする必
要な流路を作り出すためにマニホルド５６と協働するの
がベースプレート組立体２８である。ベースプレート組
立体２８は主として金属の合わせ蓋７８が溶接された金
属ベースプレート７６を有する。合わせ蓋７８は好まし
くは薄板状金属（sheet metal）から製作され、外部ガ
スケット８２を受けるのに十分な大きさであって、かつ
図８（ａ）に最も良く図示する前組立された状態にある
環状溝８０を備えて形成され、ここでさらに詳細に記述
するようにキャニスタ２２の開口端２６に取り付けるた
め半径方向に伸長されたフランジ８４を伴って設けられ
ている。ベースプレート７６には燃料が通過して濾過さ
れるのを可能にする複数の孔８６が形成されている。ベ
ースプレート７６にはまた概要が図示されているエンジ
ンブロックに９２で取り付けるために用意された複数の
ネジ９０が付いている環状リム８８が設けてある。

【００２９】従って、フィルタ２０がエンジンに取り付
けられるとき、押上ポンプからの燃料は比較的高い正圧
下で通過し、方向矢印Ｃによって示されるように、ベー
スプレート５６（図６参照）に形成された孔８６を通過
して二次フィルタ３２へ向かう。好ましい本実施の形態
では、八つの孔１３０がベースプレート７６の回りの周
囲上に形成されている。ただし、（８ではなく）異なる
数の孔も可能である。孔８６から、燃料はキャニスタ２
２の内部表面１３２と外部カン５４の外部表面１３３の
間を通過する。一次フィルタカートリッジ３４はシ−ル
されているので、燃料は一次フィルタカートリッジに入
り込むことができず、内部シーリングガスケット９８に
よって一次フィルタカートリッジ３４は二次フィツタカ
ートリッジ６４から分離されているので、押上ポンプか
らの燃料は図１に最良に図示されているように直接二次
フィルタカートリッジ６４の中へ流れ込む。方向矢印Ｄ
によって示されているように、燃料は紙フィルタ媒体６
６を直接通過し、環状部材７４に形成された孔（図示せ
ず）を通過して内部空間１３６の中へ流れ込む。内部空
間１３６から、燃料は一次フィルタカートリッジ３４の
内径部にある縮小された空間１４０の中へ流れ込み、そ
こから出口１４１を通過してエンジンの中へ（概要を図
示）流れ込む。実際に実施するときは、燃料はこの後、
エンジンの運転の適切なタイミングをもって燃料噴射器
へ燃料を連続して噴射する噴射ポンプへ流れ込む。

【００３０】従って、正圧下の燃料は、中央部を通過し
てフィルタを出る前にフィルタの最外径部からフィルタ
２０へ入り、端壁２５へ向かうことがわかる。一方、負
圧下の燃料はフィルタ２０の内径部へ向かってフィルタ
２０に入り、フィルタ２０の開口端２６の方向へ向か
い、押上ポンプから来る高圧で正圧下にある燃料より半
径方向内側を流れる。従って、この正圧は二つのフィル
タカートリッジを加圧し、バネ９４の付勢力と連携して
作用しフィルタをベースプレート７６方向に付勢するよ
うに作用しようとするフィルタ２０を横切る圧力差を発
生させる。これはフィルタ２０全体に渡りガスケットを
適切に圧縮するのを助ける圧力となり、このため適切に
シールするだけでなく、フィルタカートリッジが外側に
付勢されたり、フィルタ２０がもしかすると損傷された
りするのを防ぐのである。例えば、もし一次フィルタが
端壁２５方向に位置し、負圧の流路がキャニスタ２２の
外径上に配置され、そして二次フィルタカートリッジが
内部に正圧がかかった状態で開口端２６方向に配置され
たとすれば、正圧は従って半径方向外側に向かって作用
し、バネ９４の圧縮付勢力に抗しようとするだけでな
く、キャニスタ２２を外側に動かそうとし、もしかする
と損傷することが予想される。

【００３１】本発明の独創的特徴は独立し、シールさ
れ、圧力補助された、二重媒体フィルタ２０を製作する
効率的方法をも含む。その方法を説明するよう努めるた
め、特にここで図７、８ａ、そして８ｂを参照する。上
記参照した構成要素は全てキャニスタ２２の中に収納さ
れ、付勢バネ９４によって外側に付勢されるので、合わ
せ蓋７８のラヂアルフランジ８４が、二つの金属構成要
素を繋ぎ合わせるため、すなわちフランジ同士を繋ぎ合
わせるため、キャニスタ２２の円周フランジ１０６に隣
接する位置に来る前に、バネ９４を圧縮することが必要
である。

【００３２】従って、本発明は次の方法によって組み立
てられる。ベースプレート７６が合わせ蓋７８に溶接さ
れた後に、合わせ蓋７８が作動表面上に静止し、かつベ
ースプレート７６が上方に突出するように、ベースプレ
ート組立体２８を作動表面（図示せず）上に配置する。
次に一次フィルタカートリッジ３４をベースプレート組
立体２８の上部に、環状のシーリングリング６２がベー
スプレート７６の上部に静止し、かつ第２エンドキャッ
プ４０が上方に突出するように置く。その次に内部シー
リングガスケット９８を第２エンドキャップ４０の環状
溝１００の中に取り付ける。そして、二次フィルタカー
トリッジ６４を一次フィルタカートリッジ３４の上部
に、第３エンドキャップ６８が第２エンドキャップ４０
に隣接するように置く。第３エンドキャップ６８には、
同様に内部シーリングガスケット９８を内部に受けるた
め環状溝１０２が設けられる。従って、第４エンドキャ
ップ７０は上方に突出し、図６に最良に図示するごとく
であり、バネ９４を受けるのに十分な外径を有する内部
凹部１０４を備えている。そして、バネ９４は内部凹部
１０４の内側に置かれて、そしてキャニスタ２２は前記
組立体の上部に降ろされる。端壁２５はバネ９４と係合
し、そして図８（ａ）に最良に図示されているように、
円周フランジ１０６が合わせ蓋７８のラヂアルフランジ
８４に当接することが可能となるのに十分な程度までば
ね９４を圧縮する。そして当接するフランジ８４とフラ
ンジ１０６は従来の方法で繋ぎ合わされ、図８（ｂ）に
最良に図示するようにローラ加工された繋ぎ目１０８と
なる。

【００３３】フィルタ２０はよって独立したユニットで
あり、二次フィルタカートリッジ６４は、一次フィルタ
カートリッジ３４の方向に付勢され、一次フィルタカー
トリッジ３４は順にベースプレート組立体２８の方向に
付勢される。ベースプレート組立体２８にはネジ９０が
付いているので、フィルタ２０はエンジンのエンジンブ
ロック９２に簡単に回転より取り付けられ、同様に簡単
に取り外すことができる。

【００３４】前述より、本発明は一次フィルタの機能と
二次フィルタの機能を結合させ、フィルタを単一の独立
したユニットとしたことがわかる。このことは、別々の
一次と二次フィルタが供給され、従ってエンジンと押上
ポンプに出入りする別々の配管を供給することが必要で
ある主要な従来技術の配列とは対立するものである。こ
のような先行装置はエンジンと濾過装置の結果的なコス
トを増加させるだけでなく、別々のフィルタが供給状態
になければならないというだけでなく、周期的に取り替
えられなければならないという点で、必要なメンテナン
スをも増加させるのである。

【００３５】一方、本発明は単一のフィルタが、タンク
から流れて来て押上ポンプに流入する燃料を濾過する機
能と、押上ポンプから噴射ポンプと噴射器の中へと導か
れる燃料の濾過機能を結合させることを可能にしたので
ある。寒い温度条件下の燃料の粘度を仮定すれば、燃料
が押上ポンプに低い負圧下（およそ−３ｐｓｉ）で入る
という事実から、燃料タンクと押上ポンプ間の濾過媒体
は大きい断面流れ面積を考慮し、比較的目が荒いもので
ある必要がある。これにより、十分な燃料が寒い条件下
であって燃料に粘り気があっても押上ポンプに入るのを
可能にする一方、押上ポンプを保護するために比較的大
きい汚染物質を除去する。

【００３６】押上ポンプを出た後、燃料は必然的により
暖かく粘り気が小さく、増圧された正圧下（およそ７０
ｐｓｉ）にある。従って、二次フィルタは燃料が通過さ
せられるのを可能とするため、より目の細かい濾過媒体
から製作されることができる。この目の細かい濾過媒体
は比較的小さい汚染物を除去することができ、これは比
較的機械の公差が小さく、大きい汚染物質を受け入れる
ことのできない燃料噴射器の適正運転にとって重要であ
る。フィルタの寿命が尽きた後は、単にエンジンブロッ
クのねじ加工されたボッブ（bob）に関してフィルタ２
０を回転するだけでフィルタ２０を取り外すことが可能
であり、新しいものを設置することができる。

【００３７】

【発明の効果】従って、本発明はよりコンパクトで、コ
ストの面でより効果的であり、よりよくシ−ルされ、従
来の一次及び二次燃料フィルタの機能を結合させ単一の
独立したユニットとするより効率的な燃料フィルタを提
供する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明と本発明が搭載されるエンジンの部分断
面概要図である。

【図２】一次フィルタカートリッジの拡大断面図であ
る。

【図３】二次フィルタカートリッジの拡大断面図であ
る。

【図４】マニホルドの底面図である。

【図５】図４の線５−５に沿った描いたマニホルドの断
面図である。

【図６】図１を９０°回転させたフィルタ組立体の拡大
部分断面図であり、特にベースプレート、マニホルド、
フィルタへ出入りする流路を示した図である。

【図７】本発明の実施例のフィルタの分解図である。

【図８】（ａ）は、キャニスタ用フランジとベースプレ
ートフランジの接合される前の部分断面図である。
（ｂ）は、キャニスタ用フランジとベースプレートフラ
ンジの接合される前の部分断面図である。

【符号の説明】

２０ フィルタ ２２ キャニスタ ２４ 側壁 ２５ 端壁 ２６ 開口端 ２８ ベースプレート組立体 ３０ 一次フィルタ ３２ 二次フィルタ ３４ 一次フィルタカトリッジ ３６ 濾過媒体 ３７ エンクロージャ ３８ 第１エンドキャップ ４０ 第２エンドキャップ ４２ 管状部材 ４４ フランジ ４６ フランジ ４８ ポッティングコンパウンド ５２ マニホルドチューブ ５４ 外側カン ５５ 内部表面 ５６ マニフォルド ５８ エンドプレート ６０ シーリングフランジ ６１ 環状溝 ６２ シーリングリング ６４ 二次フィルタカートリッジ ６６ 二次紙フィルタ媒体 ６８ 第３エンドキャップ ７０ 第４エンドキャップ ７４ 管状部材 ７６ ベースプレート ７８ 合わせ蓋 ８０ 環状溝 ８２ 外部ガスケット ８４ ラジアルフランジ ８６ 孔 ８８ 環状リム ９０ ネジ ９２ エンジンブロック ９４ バネ ９８ 内部シーリングガスケット １００ 環状溝 １０２ 環状溝 １０４ 内部凹部 １０６ 円周フランジ １０８ 繋ぎ目 １０６ 円周フランジ １１０ 入口 １１２ 空間 １１４ 開口 １１６ 支持ビーム １１８ 外部支持リング １２０ 中間支持リング １２２ 出口 １２４ 開口 １２６ 内部支持リング １２７ リップ １２９ リップ １３０ 孔 １３１ 環状ガスケット １３２ 内部表面 １３３ 外部表面 １３３ 管状ガスケット １３５ 壁 １３６ 内部空間 １３７ 壁 １３９ テーパ状エンド １４０ 空間 １４１ 出口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイビッド エイ． ビーレ アメリカ合衆国、ネブラスカ州 68847、 キーニー、20番アベニュー、3407 (72)発明者 スティーブ ジェイ． メリット アメリカ合衆国、ネブラスカ州 68847、 キーニー、アベニュー ケイ、 3711

Claims (17)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 二つの別々の燃料回路内の燃料を濾過す
   るためのスピンオン（spin-on）型燃料フィルタであっ
   て；閉塞端と、開口端と、前記閉塞端と前記開口端との
   間に長手方向軸とを有するキャニスタ（canister）と；
   前記キャニスタの前記開口端を閉じるための出入り口付
   きフランジと；前記キャニスタの内部に軸方向に配列さ
   れた一次及び二次フィルタエレメントとを前記二次フィ
   ルタエレメントが前記閉塞端に隣接するように組み合わ
   せて備え;前記一次フィルタエレメントが、前記フラン
   ジと前記二次フィルタエレメントの間に第１流路を設け
   るために閉じた外表面を有し；前記一次フィルタエレメ
   ントが、また、前記二次フィルタエレメントと前記フラ
   ンジの間に燃料が流れるための第２流路を設けるために
   自身を通過する管状の軸方向の通過路を有し；前記フラ
   ンジが、前記第１流路と、前記第２流路と、及び前記一
   次フィルタエレメントとに接続した隔離された出入り口
   を有するスピンオン型二重媒体燃料フィルタ。
2. 【請求項２】 円筒状の外壁と、閉塞端と、開口端とを
   有するキャニスタと；前記キャニスタの中に前記開口端
   に近接して配置され、濾過媒体とマニホルドとを有し、
   前記濾過媒体が入口と出口とを有するエンクロージャ
   （enclosure）の中に収納されたものであり、前記マニ
   ホルドが前記エンクロージャの前記入口に流体を連通さ
   せる第１オリフィスと、前記エンクロージャの前記出口
   に流体を連通させる第２オリフィスを有するものである
   一次フィルタカートリッジと；前記キャニスタの中に前
   記一次フィルタカートリッジと前記キャニスタの前記閉
   塞端の間に配置され、入口と出口を備え、前記出口が前
   記マニホルドの第３オリフィスに流体を連通させるもの
   である二次フィルタカートリッジと；前記キャニスタの
   前記開口端に取り付けられ、前記二次フィルタカートリ
   ッジの前記入口に流体を連通させる開口を有するベース
   プレート組立体とを備えた二重媒体燃料フィルタ。
3. 【請求項３】 さらに前記ベースプレート組立体と前記
   一次フィルタカートリッジとの間に第１ガスケットを、
   前記一次フィルタカートリッジと前記二次フィルタカー
   トリッジとの間に第２ガスケットを、前記二次フィルタ
   カートリッジと前記キャニスタの端壁との間にバネを有
   し、前記バネが、シーリング増大のために前記第１ガス
   ケットと前記第２ガスケットとを圧縮するために、前記
   二次フィルタカートリッジを前記一次フィルタカートリ
   ッジの方向に、前記一次フィルタカートリッジを前記ベ
   ースプレート組立体の方向に押し付けようとする付勢力
   を作用させる請求項２に記載の二重媒体燃料フィルタ。
4. 【請求項４】 前記マニホルドの前記第１、前記第２、
   前記第３オリフィス、及び前記ベースプレートの前記開
   口が環状の形状をし、同心円上に配置され、前記第３オ
   リフィスが中央に位置し、前記第１オリフィスが前記第
   ３オリフィスより半径方向外側に位置し、前記第２オリ
   フィスが前記第１オリフィスより半径方向外側に位置
   し、前記ベースプレートの前記開口が前記第２オリフィ
   スより半径方向外側に位置する請求項２に記載の二重媒
   体燃料フィルタ。
5. 【請求項５】 前記一次フィルタカートリッジの前記エ
   ンクロージャがポッティングコンパウンド（potting c
   ompound）によって前記濾過媒体に取り付けられている
   請求項２に記載の二重媒体燃料フィルタ。
6. 【請求項６】 前記二次フィルタカートリッジが、ポッ
   ティグコンパウンドによって前記濾過媒体に取り付けら
   れた第１、第２エンドキャップを含む請求項１に記載の
   二重媒体燃料フィルタ。
7. 【請求項７】 さらに、前記マニホルドの前記第１オリ
   フィスから一次濾過媒体への第１流路と、前記一次濾過
   媒体から前記マニホルドの前記第２オリフォスへの第２
   流路と、前記ベースプレート組立体の前記開口から二次
   濾過媒体への第３流路と、前記二次濾過媒体から前記マ
   ニホルドの前記第３オリフィスへの第４流路とを備え、 前記第１及び前記第２流路が負圧下で燃料源から押上ポ
   ンプへ燃料を導き、前記第３及び前記第４流路が正圧下
   で前記押上ポンプから燃料噴射器へ燃料を導き、正圧の
   前記第３流路が、前記一次フィルタカートリッジと、前
   記二次フィルタカートリッジと、前記第１及び前記第２
   ガスケットとを圧縮するに際し前記バネを補助するよう
   に前記第１及び前記第２流路の半径方向外側に配置さ
   れ、前記キャニスタの前記閉塞端の方向へ延長されたも
   のである請求項３に記載の二重媒体燃料フィルタ。
8. 【請求項８】 閉塞端と開口端を有するキャニスタと；
   前記キャニスタの中に配置された一次フィルタと；前記
   キャニスタの中に配置された二次フィルタと；前記開口
   端に取り付けられたマニホルドであって、前記一次フィ
   ルタと前記二次フィルタとが前記マニホルドと前記閉塞
   端との間に位置し、燃料源から前記一次フィルタへ燃料
   を連通する入口と，前記一次フィルタからポンプへ燃料
   を連通する出口と、前記ポンプから前記二次フィルタへ
   燃料を連通する入口と、前記二次フィルタからディーゼ
   ルエンジンに燃料を連通する出口を備える前記マニホル
   ドと；フィルタを前記エンジンに取り付ける手段であっ
   て、前記キャニスタの前記開口端に隣接して位置する前
   記取付手段とを備えるディーゼルエンジン用の二重媒体
   燃料フィルタ。
9. 【請求項９】 前記一次フィルタが前記燃料源から前記
   ポンプまで流れる前記燃料から汚染物質を除去するため
   比較的目が荒いフィルタ媒体を含む請求項８に記載の二
   重媒体燃料フィルタ。
10. 【請求項１０】 前記二次フィルタが前記ポンプから前
    記エンジンへ流れる前記燃料から汚染物質を除去するた
    め比較的目の細かいフィルタ媒体を含む請求項８に記載
    の二重媒体燃料フィルタ。
11. 【請求項１１】 前記一次フィルタが前記マニホルドに
    隣接して配置され、前記二次フィルタが前記一次フィル
    タと前記キャニスタの前記閉塞端との間に配置された請
    求項８に記載の二重媒体燃料フィルタ。
12. 【請求項１２】 前記一次フィルタが環状形状であり第
    １及び第２金属エンドキャップの内部に軸状に支持さ
    れ、前記二次フィルタが環状形状であり第１及び第２金
    属エンドキャップの内部に軸状に支持され、外部カン及
    び前記マニホルドの延長された中央チューブと、前記一
    次フィルタの前記第１エンドキャップとが前記マニホル
    ドに係合し、前記外部カンが前記一次フィルタの前記第
    ２エンドキャップから前記マニホルドまで達して前記マ
    ニホルドに取り付けられ、前記マニホルドの前記中央チ
    ューブが前記一次フィルタの前記第２エンドキャップま
    で達した請求項１１に記載の二重媒体燃料フィルタ。
13. 【請求項１３】 前記フィルタが、さらに、前記二次フ
    ィルタの前記第２エンドキャップと前記フィルタの前記
    閉塞端の間に配置されたバネを含み、前記取付手段が前
    記マニホルドに隣接する搭載ベースであり、前記キャニ
    スタが前記搭載ベースに取り付けられ、前記バネが前記
    二次フィルタを前記一次フィルタ方向に、前記一次フィ
    ルタを前記マニホルド方向に、そして前記マニホルドを
    前記搭載ベース方向に付勢する請求項１２に記載の二重
    媒体フィルタ。
14. 【請求項１４】 前記搭載ベースが、前記エンジンの合
    わせハブへ前記フィルタを取り付けるためにネジ加工さ
    れた孔を含む請求項１３に記載の二重媒体燃料フィル
    タ。
15. 【請求項１５】 前記マニフォルドが、同心円上に配置
    された第１、第２及び第３環状支持リングを有するディ
    スク形状のボディであり、前記エンジンの前記出口が前
    記第１リング内に配置され、前記ポンプへの前記出口が
    前記第１リングと前記第２リングとの間に配置され、前
    記一次フィルタへの前記入口が前記第２リングと前記第
    ３リングとの間に配置され、前記二次フィルタへの前記
    入口が前記第３リングと前記キャニスタとの間に配置さ
    れ、前記タンクから流入し前記ポンプへ流出する燃料が
    負圧下であり、前記ポンプから前記エンジンへ流れる燃
    料が正圧下であり、前記二つの負圧下の燃料の流路は前
    記二つの正圧下の燃料の流路の間に配置され、その結果
    フィルタを加圧しその中のシーリングを増大させようと
    する前記一次フィルタと前記二次フィルタを横切る圧力
    差を発生させる請求項８に記載の二重媒体フィルタ。
16. 【請求項１６】 ベースプレート組立体を作動表面に置
    く工程であって、前記ベースプレート組立体がベースプ
    レートに取り付けた合わせ蓋を有しており、前記合わせ
    蓋が円周フランジを有している工程と、 一次フィルタカートリッジを前記ベースプレートの上部
    に置く工程であって、前記一次フィルタカートリッジが
    ポッティングコンパウンドを使用してエンクロージャの
    中に搭載された濾過媒体を含んでおり、前記エンクロー
    ジャがマニホルドに搭載されている工程と、 二次フィルタカートリッジを前記一次フィルタカートリ
    ッジの上部に置く工程であって、前記二次フィルタカー
    トリッジがポッティングコンパウンドを使用して第１及
    び第２のエンドキャップの間に搭載された濾過媒体を含
    んでいる工程と、 バネを前記二次フィルタカートリッジの前記第２エンド
    キャップの上部に置く工程と、 キャニスタを前記バネと、前記二次フィルタカートリッ
    ジと、前記一次フィルタカートリッジと、前記ベースプ
    レートの上部に置き、前記バネを圧縮し、前記キャニス
    タの円周フランジを前記合わせ蓋の前記円周フランジと
    当接して係合させるために十分な加圧力を作用させる工
    程と、 前記合わせ蓋の前記円周フランジを前記キャニスタの前
    記円周フランジに結合させる工程とを具備する二重媒体
    燃料フィルタの製造方法。
17. 【請求項１７】 前記結合させる工程が前記合わせ蓋の
    前記フランジを回転させて前記キャニスタの前記フラン
    ジの中へ押し込むことによって行われる請求項１６に記
    載の二重媒体燃料フィルタの製造方法