JPH10215790A - 養鶏用飼料 - Google Patents
養鶏用飼料Info
- Publication number
- JPH10215790A JPH10215790A JP9023978A JP2397897A JPH10215790A JP H10215790 A JPH10215790 A JP H10215790A JP 9023978 A JP9023978 A JP 9023978A JP 2397897 A JP2397897 A JP 2397897A JP H10215790 A JPH10215790 A JP H10215790A
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- JP
- Japan
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- feed
- salmonella
- poultry
- bacteria
- added
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明は、飼料のサルモネラ等の細菌汚染及
びその飼料を摂取した採卵鶏及びブロイラーのサルモネ
ラ等の細菌感染を軽減する養鶏用飼料を提供することを
目的とする。 【解決手段】 養鶏用飼料にオリゴ糖及び酸性化剤を加
え、場合によっては、生菌剤をも添加し、加熱処理を行
う事によって解決できることを見いだした。
びその飼料を摂取した採卵鶏及びブロイラーのサルモネ
ラ等の細菌感染を軽減する養鶏用飼料を提供することを
目的とする。 【解決手段】 養鶏用飼料にオリゴ糖及び酸性化剤を加
え、場合によっては、生菌剤をも添加し、加熱処理を行
う事によって解決できることを見いだした。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、飼料のサルモネラ
等の細菌汚染及び鶏のサルモネラ等の細菌感染を軽減す
る養鶏用飼料に関する。
等の細菌汚染及び鶏のサルモネラ等の細菌感染を軽減す
る養鶏用飼料に関する。
【０００２】
【従来の技術】１９８９年以降サルモネラ・エンテリテ
ィデス（ＳＥ）が原因とされる食中毒が急増し、サルモ
ネラの汚染も養鶏業界に広がっている可能性が予測され
ている。従来、逆性消毒薬等が鶏舎の消毒を目的に使用
されてきたが、抜本的解決策がないのが現状である。海
外においては、ワクチンを使用しているが、我が国にお
いては認可されていない。
ィデス（ＳＥ）が原因とされる食中毒が急増し、サルモ
ネラの汚染も養鶏業界に広がっている可能性が予測され
ている。従来、逆性消毒薬等が鶏舎の消毒を目的に使用
されてきたが、抜本的解決策がないのが現状である。海
外においては、ワクチンを使用しているが、我が国にお
いては認可されていない。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、飼
料のサルモネラ等の細菌汚染及びその飼料を摂取した採
卵鶏及びブロイラーのサルモネラ等の細菌感染を軽減す
る養鶏用飼料を提供することを目的とする。
料のサルモネラ等の細菌汚染及びその飼料を摂取した採
卵鶏及びブロイラーのサルモネラ等の細菌感染を軽減す
る養鶏用飼料を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を達成するために鋭意研究を行ったところ、養鶏用飼料
にオリゴ糖及び酸性化剤を加える事によって解決できる
ことを見いだした。
を達成するために鋭意研究を行ったところ、養鶏用飼料
にオリゴ糖及び酸性化剤を加える事によって解決できる
ことを見いだした。
【０００５】すなわち、本発明は、（１）オリゴ糖及び
酸性化剤を添加した養鶏用飼料、（２）熱処理を施すこ
とを特徴とする（１）に記載の養鶏用飼料、（３）オリ
ゴ糖がマンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖またはガラ
クトオリゴ糖であることを特徴とする（１）に記載の養
鶏用飼料、（４）酸性化剤がプロピオン酸、蟻酸または
クエン酸であることを特徴とする（１）に記載の養鶏用
飼料、（５）生菌剤を添加したことを特徴とする（１）
又は（２）に記載の養鶏用飼料、に関するものである。
酸性化剤を添加した養鶏用飼料、（２）熱処理を施すこ
とを特徴とする（１）に記載の養鶏用飼料、（３）オリ
ゴ糖がマンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖またはガラ
クトオリゴ糖であることを特徴とする（１）に記載の養
鶏用飼料、（４）酸性化剤がプロピオン酸、蟻酸または
クエン酸であることを特徴とする（１）に記載の養鶏用
飼料、（５）生菌剤を添加したことを特徴とする（１）
又は（２）に記載の養鶏用飼料、に関するものである。
【０００６】本発明者等は、鶏のサルモネラ等の細菌感
染に対して、オリゴ糖を添加することにより、阻止する
ことができることを見いだした。サルモネラは、動物の
腸管において、そのレクチンで腸管細胞表面にある炭水
化物に結合し、コロニー形成する事で動物に病原性を顕
す。ところが、オリゴ糖の存在下ではサルモネラのレク
チンはオリゴ糖でブロックされてしまうため、サルモネ
ラは腸管の細胞に接着できず、動物の体外へ排泄されて
しまう。
染に対して、オリゴ糖を添加することにより、阻止する
ことができることを見いだした。サルモネラは、動物の
腸管において、そのレクチンで腸管細胞表面にある炭水
化物に結合し、コロニー形成する事で動物に病原性を顕
す。ところが、オリゴ糖の存在下ではサルモネラのレク
チンはオリゴ糖でブロックされてしまうため、サルモネ
ラは腸管の細胞に接着できず、動物の体外へ排泄されて
しまう。
【０００７】従って、マンナンオリゴ糖、フラクトオリ
ゴ糖、ガラクトオリゴ糖等のオリゴ糖は、乳酸菌等の有
用細菌の増殖を促進し、サルモネラ等の有害細菌の増殖
を抑制する働きを持っている。
ゴ糖、ガラクトオリゴ糖等のオリゴ糖は、乳酸菌等の有
用細菌の増殖を促進し、サルモネラ等の有害細菌の増殖
を抑制する働きを持っている。
【０００８】次に、サルモネラ等の有害細菌の至適ＰＨ
は比較的高い（サルモネラの場合５．５〜８．５の範囲
が最も発育しやすい）ため、酸性化剤でＰＨを下げるこ
とにより殺菌効果を奏することができる。プロピオン
酸、蟻酸、クエン酸等の酸性化剤を飼料に添加すれば飼
料のＰＨは低下し、サルモネラ等の有害細菌の生育を阻
止することができる。そしてこれは製造後、鶏が摂食す
るまでの各工程での細菌汚染の防御が可能である。
は比較的高い（サルモネラの場合５．５〜８．５の範囲
が最も発育しやすい）ため、酸性化剤でＰＨを下げるこ
とにより殺菌効果を奏することができる。プロピオン
酸、蟻酸、クエン酸等の酸性化剤を飼料に添加すれば飼
料のＰＨは低下し、サルモネラ等の有害細菌の生育を阻
止することができる。そしてこれは製造後、鶏が摂食す
るまでの各工程での細菌汚染の防御が可能である。
【０００９】また、酸性化剤は鶏が摂食した後、消化管
中においてＰＨを低下させることによって、サルモネラ
等の有害細菌の増殖を抑制し、乳酸菌等の至適ＰＨの比
較的低い有用細菌の増殖を促進することにも関連する。
飼料に対して、０．４％酸性化剤を添加すれば、サルモ
ネラを２４時間で９９％、４８時間で１００％殺菌する
ことができる。
中においてＰＨを低下させることによって、サルモネラ
等の有害細菌の増殖を抑制し、乳酸菌等の至適ＰＨの比
較的低い有用細菌の増殖を促進することにも関連する。
飼料に対して、０．４％酸性化剤を添加すれば、サルモ
ネラを２４時間で９９％、４８時間で１００％殺菌する
ことができる。
【００１０】更に、サルモネラ属細菌の一つであるサル
モネラ・エンテリティデス（ＳＥ）の加熱死滅条件（９
０％死滅に要する時間）は、５５℃、５．５分であるか
ら、これ以上の環境をつくることにより、サルモネラ・
エンテリティデス（ＳＥ）は死滅する。
モネラ・エンテリティデス（ＳＥ）の加熱死滅条件（９
０％死滅に要する時間）は、５５℃、５．５分であるか
ら、これ以上の環境をつくることにより、サルモネラ・
エンテリティデス（ＳＥ）は死滅する。
【００１１】飼料の熱処理としてはペレット、クランブ
ル、エクストルーダー、エクスパンダー等があるが、サ
ルモネラ等の有害細菌の殺菌のためには、上記のいずれ
の方法でも良い。これと同等の効果を有する製造上の加
熱処理条件としては、例えばコンディショナーあるいは
ペレットミル等を通すことにより、８０℃以上で５秒以
上滞留させるようなことをすればよい。これにより、原
料の細菌汚染及び配合段階での細菌汚染の防御を行うこ
とができる。
ル、エクストルーダー、エクスパンダー等があるが、サ
ルモネラ等の有害細菌の殺菌のためには、上記のいずれ
の方法でも良い。これと同等の効果を有する製造上の加
熱処理条件としては、例えばコンディショナーあるいは
ペレットミル等を通すことにより、８０℃以上で５秒以
上滞留させるようなことをすればよい。これにより、原
料の細菌汚染及び配合段階での細菌汚染の防御を行うこ
とができる。
【００１２】また、更なる効果を期待するならば、乳酸
菌、酪酸菌、ビフィズス菌等の生菌剤を飼料に添加する
ことにより、鶏に有用細菌を提供し、有害細菌の定着を
防止する効果もある。
菌、酪酸菌、ビフィズス菌等の生菌剤を飼料に添加する
ことにより、鶏に有用細菌を提供し、有害細菌の定着を
防止する効果もある。
【００１３】更に、ＣＥ（Ｃｏｍｐｅｔｉｔｉｖｅ Ｅ
ｘｃｌｕｓｉｏｎ：競合排除）製剤を添加するとその効
果はさらに助長される。ＣＥ製剤としては、例えばアヴ
ィガード（バイエル）、インテクリーン（伊藤忠飼
料）、ブロイラクト（藤沢薬品）、デローテ２９（共立
商事）のようなものが挙げられる。
ｘｃｌｕｓｉｏｎ：競合排除）製剤を添加するとその効
果はさらに助長される。ＣＥ製剤としては、例えばアヴ
ィガード（バイエル）、インテクリーン（伊藤忠飼
料）、ブロイラクト（藤沢薬品）、デローテ２９（共立
商事）のようなものが挙げられる。
【００１４】近代的な養鶏では雛は親鶏とは別々に飼育
され、親鶏の正常な腸内細菌叢を糞便を通して直接摂取
することができないため、雛の腸内細菌叢は孵化後２週
間は未発達であり、サルモネラ等の有害細菌の攻撃を受
けやすい。また、強制換羽、暑熱、寒冷等のストレス時
や投薬時等は体力が低下し、サルモネラの感染を受けや
すくなる。従って、孵化後２週間の餌付けの時期、スト
レス時や投薬時に、サルモネラ等の細菌汚染対策をする
ことは非常に有意義である。
され、親鶏の正常な腸内細菌叢を糞便を通して直接摂取
することができないため、雛の腸内細菌叢は孵化後２週
間は未発達であり、サルモネラ等の有害細菌の攻撃を受
けやすい。また、強制換羽、暑熱、寒冷等のストレス時
や投薬時等は体力が低下し、サルモネラの感染を受けや
すくなる。従って、孵化後２週間の餌付けの時期、スト
レス時や投薬時に、サルモネラ等の細菌汚染対策をする
ことは非常に有意義である。
【００１５】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例によりさら
に具体的に説明する。
に具体的に説明する。
【００１６】
【実施例】表１の設定により試験を実施した。各区１０
羽の雛を使用し、餌付けから試験終了まで試験飼料（ク
ランブル）を給与した。３日齢で各区５羽ずつサルモネ
ラ・エンテリティデス（ＳＥ）を投与した。ＳＥ投与雛
はＳＥ投与群、無投与雛は同居感染群として区別した。
また、同時にＣＥ（Ｃｏｍｐｅｔｉｔｉｖｅ Ｅｘｃｌ
ｕｓｉｏｎ：競合排除）製剤を投与した時の効果も確認
した。ＣＥ製剤は処方に基づいて調製した。供試雛は９
日齢で解剖し、盲腸内容物のＳＥの菌数を測定した。
羽の雛を使用し、餌付けから試験終了まで試験飼料（ク
ランブル）を給与した。３日齢で各区５羽ずつサルモネ
ラ・エンテリティデス（ＳＥ）を投与した。ＳＥ投与雛
はＳＥ投与群、無投与雛は同居感染群として区別した。
また、同時にＣＥ（Ｃｏｍｐｅｔｉｔｉｖｅ Ｅｘｃｌ
ｕｓｉｏｎ：競合排除）製剤を投与した時の効果も確認
した。ＣＥ製剤は処方に基づいて調製した。供試雛は９
日齢で解剖し、盲腸内容物のＳＥの菌数を測定した。
【００１７】結果は表２及び図１に示した。酸性化剤、
オリゴ糖、生菌剤を添加した区の盲腸内容物中のＳＥ菌
数は、ＳＥ投与群、同居感染群ともに低下した。ＣＥ製
剤を使用するとその効果はさらに助長された。
オリゴ糖、生菌剤を添加した区の盲腸内容物中のＳＥ菌
数は、ＳＥ投与群、同居感染群ともに低下した。ＣＥ製
剤を使用するとその効果はさらに助長された。
【００１８】
【表１】
【００１９】
【表２】
【００２０】
【発明の効果】本発明による養鶏用飼料を鶏に給与する
と、サルモネラ等の細菌汚染を軽減させることができ
る。
と、サルモネラ等の細菌汚染を軽減させることができ
る。
【図１】ＳＥ投与試験結果を示す図である。
Claims (5)
- 【請求項１】 オリゴ糖及び酸性化剤を添加した養鶏用
飼料。 - 【請求項２】 熱処理を施すことを特徴とする請求項１
に記載の養鶏用飼料。 - 【請求項３】 オリゴ糖がマンナンオリゴ糖、フラクト
オリゴ糖またはガラクトオリゴ糖であることを特徴とす
る請求項１に記載の養鶏用飼料。 - 【請求項４】 酸性化剤がプロピオン酸、蟻酸またはク
エン酸であることを特徴とする請求項１に記載の養鶏用
飼料。 - 【請求項５】 生菌剤を添加したことを特徴とする請求
項１又は請求項２に記載の養鶏用飼料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9023978A JPH10215790A (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | 養鶏用飼料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9023978A JPH10215790A (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | 養鶏用飼料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10215790A true JPH10215790A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=12125657
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9023978A Pending JPH10215790A (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | 養鶏用飼料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10215790A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102987087A (zh) * | 2011-09-15 | 2013-03-27 | 上海美农生物科技股份有限公司 | 一种家禽饲料用酸化剂及其制造方法 |
| CN107279499A (zh) * | 2017-05-27 | 2017-10-24 | 于峰峰 | 一种优质苜蓿青贮专用保鲜剂 |
| US10973245B2 (en) | 2016-06-24 | 2021-04-13 | Yessinergy Holding S/A | Immunomodulatory and growth promoting and controlling composition of intestinal microbiota undesirable bacteria and its use |
-
1997
- 1997-02-06 JP JP9023978A patent/JPH10215790A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102987087A (zh) * | 2011-09-15 | 2013-03-27 | 上海美农生物科技股份有限公司 | 一种家禽饲料用酸化剂及其制造方法 |
| US10973245B2 (en) | 2016-06-24 | 2021-04-13 | Yessinergy Holding S/A | Immunomodulatory and growth promoting and controlling composition of intestinal microbiota undesirable bacteria and its use |
| CN107279499A (zh) * | 2017-05-27 | 2017-10-24 | 于峰峰 | 一种优质苜蓿青贮专用保鲜剂 |
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