JPH10215069A - 多層プリント配線板 - Google Patents

多層プリント配線板

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JPH10215069A
JPH10215069A JP3121597A JP3121597A JPH10215069A JP H10215069 A JPH10215069 A JP H10215069A JP 3121597 A JP3121597 A JP 3121597A JP 3121597 A JP3121597 A JP 3121597A JP H10215069 A JPH10215069 A JP H10215069A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 両面プリント配線板に片面プリント配線板を
積層するタイプにおいて、片面プリント配線板がフレキ
シブル性を具備したものであっても、絶縁信頼性を確実
に維持でき、しかも、片面プリント配線板上における所
定回路パターンの導電層のヌケを少なく抑える。 【解決手段】 絶縁ベース21の両面に夫々所定回路パ
ターンの導電回路27,28が形成されると共に、絶縁
ベース21の一部には両面の導電回路27,28が電気
的に接続されるビアホール26が開設された両面プリン
ト配線板20と、絶縁ベース21の片面に所定の回路パ
ターンの導電回路33が形成される片面プリント配線板
30とを積層した構造の多層プリント配線板10におい
て、両面プリント配線板20のビアホール26に対応し
た直上部35及びこれに隣接する微小周辺部36を迂回
して片面プリント配線板30上の導電回路33を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器の回路構
成、配線部材などに使用されるプリント配線板に係り、
特に、両面プリント配線板と片面プリント配線板とを積
層した構造の多層プリント配線板の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、プリント配線板はガラスエポキ
シや紙フェノールなどの絶縁ベースに銅などの金属箔を
積層し、これを周知のサブトラクティブ法によって選択
的にエッチングして、所望の導体回路を形成したもので
あり、多目的に利用されている。また、絶縁ベース上に
形成される導電回路の高密度化に伴って、導体回路を交
差させるために多層プリント配線板も一般的に用いられ
ている。
【0003】この種の多層プリント配線板としては、絶
縁ベースの片面に所定の導電回路が形成された片面プリ
ント配線板を複数積層する態様や、絶縁ベースの両面に
所定の導電回路が形成された両面プリント配線板や、更
に、例えば図4に示すように、両面プリント配線板10
0(絶縁ベース101の両面に所定の導電回路102,
103を形成)に片面プリント配線板200(絶縁ベー
ス201の片面に所定の導電回路202を形成)を積層
する態様や、例えば図5に示すように、両面プリント配
線板100(絶縁ベース101の両面に銅箔107が積
層された両面銅箔付き板に対し例えば周知のサブトラク
ティブ法にて所定の導電回路102,103を形成)上
に絶縁塗料(絶縁層)301を例えばスクリーン印刷に
て塗布し、この上に導電ペーストによる導電回路302
を同じくスクリーン印刷にて形成し、更に、必要に応じ
てソルダーレジストインクなどの保護膜で導電回路30
2を被覆する態様など各種態様のものが挙げられる。
【0004】また、図4又は図5に示す両面プリント配
線板100において、異なる層間に位置する導電回路1
02,103同士を接続する方法としては、所謂メッキ
ビアホール法が知られている。このメッキビアホール法
は、必要とする層数分だけ導電層を積層してから、貫通
孔(スルーホール)105を設け、この貫通孔105の
周壁に導電層被覆用のメッキ106を施すことで、導通
部としてのビアホール(Via hole)104を形成するよ
うにしたものである。
【0005】更に、両面プリント配線板100上に積層
する片面プリント配線板200として、熱硬化性樹脂が
含浸された絶縁シート(絶縁ベース)上に導電回路が形
成されたものを用いるようにすれば、熱圧着工程(熱プ
レス加工)にて、両面プリント配線板100上に片面プ
リント配線板200を簡単に積層する(被積層面上の導
電回路102の凹凸に片面プリント配線板200がめり
込んで固着)ことが可能になり、その分、効率的に多層
化を図ることが可能になることも既に知られている(例
えば特公平5−43311号公報、特公平5−7336
0号公報参照)。
【0006】更にまた、両面プリント配線板100上に
片面プリント配線板200を積層一体化する際には、両
配線板100,200間に気泡を取り込まず、完全にめ
り込んだ状態で固着させることが必要であり、通常熱圧
着工程では、例えば図6に示すように、熱プレス装置4
01内で一対の金属板402にて多層プリント配線板4
00(両配線板100,200)を挟持することになる
が、両面プリント配線板100及び片面プリント配線板
200の表面の段差(凹凸)を吸収するために樹脂シー
ト403を介在させて加工する方法が広く採用されてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の多層プリント配線板のうち、例えば図4に示す両面プ
リント配線板100に片面プリント配線板200を積層
する態様にあっては、片面プリント配線板200の絶縁
ベース201がある程度薄肉に形成される(絶縁ベース
201がフレキシブル性を具備する)と、絶縁ベース2
01の信頼性が低下するという懸念がある。すなわち、
両面プリント配線板100の両面の導電回路102,1
03間の電気的な接続はビアホール104に行なわれて
いる。このような両面プリント配線板100に対し片面
プリント配線板200を積層する際には熱圧着工程が用
いられるが、実際には導体回路103,202による表
面の凹凸を吸収して密着させるため、段差吸収用の樹脂
シートを介在させて圧力をかけることが行なわれる。こ
れにより、両面プリント配線板100と片面プリント配
線板200との内部に気泡が残留しなくなるが、両面プ
リント配線板100のビアホール104に対応した部位
では、薄肉の片面プリント配線板200がビアホール1
04内部にめり込むような形となり、熱圧着後には、上
層側に位置する片面プリント配線板200にビアホール
104の形がくっきりと浮き上がる状態になる。これ
は、片面プリント配線板200の絶縁ベース201が
薄く、剛性がないために、段差を吸収する上で充分な厚
さ、剛性を備えていないこと、熱圧着時に挟んだ段差
吸収用の樹脂シート403が片面プリント配線板200
をビアホール104内部に押し込もうとする作用を奏す
ること、に起因すると考えられる。
【0008】このとき、片面プリント配線板200上で
導電回路202パターンを自由にレイアウトした場合に
は、当該導電回路202の一部が両面プリント配線板1
00のビアホール104に対応した部位に形成されてし
まう事態が起こり得る。このような状況下において、両
面プリント配線板100に片面プリント配線板200を
積層する際に、片面プリント配線板200が両面プリン
ト配線板100のビアホール104内部に押し込まれる
と、片面プリント配線板200の絶縁ベース201はビ
アホール104の開口縁部でせん断荷重を受けながら、
当該絶縁ベース201に含浸させた熱硬化性樹脂が硬化
していくため、ビアホール104の開口縁部に当接する
絶縁ベース201に亀裂やピンホールなどの損傷が生じ
易くなり、当該損傷部分を通じて、両面プリント配線板
100の導電回路102と片面プリント配線板200の
導電回路202とがショートする等、絶縁信頼性が低下
してしまうという技術的課題が生ずる。
【0009】このような技術的課題を解決するために、
ビアホール104の直上部に位置する片面プリント配線
板200の部分に貫通孔(スルーホール)を設けてすっ
ぽりと抜いてしまう方法が考えられる。しかし、この方
法を用いた場合には、両面プリント配線板100のビア
ホール104の数が多いと、片面プリント配線板200
が孔だらけになり、片面プリント配線板200の積層作
業がやりにくくなる。
【0010】また、図5に示すように、両面プリント配
線板100上に導電ペーストからなる導体回路302を
設けた態様では、作業の手間の増大と、設計自由度の低
下とが問題になる。すなわち、両面プリント配線板10
0の上に導電ペーストによる導体回路302を形成する
場合、絶縁層301、導電ペーストによる導体回路30
2ともに両面プリント配線板100に形成したビアホー
ル104上を避けて配置されている。このような構造を
とる理由は以下の通りである。ビアホール104内部に
導電ペーストが入り込むとショートなどが発生し易くな
るからである。すなわち、両面プリント配線板100の
上の導体回路102と導電ペーストによる導体回路30
2との間にある絶縁層301は、絶縁塗料の印刷による
ものであり、ビアホール104内壁まで信頼性を持って
塗布することができず、ここに導電ペーストが入ると、
信頼性が落ちるのである。一方、絶縁層301をビアホ
ール104上に形成してしまうと、両面プリント配線板
100の表面を平滑に仕上げることが困難になってしま
う。
【0011】このような状況下においては、随所に導電
ペーストのヌケが見える状態になるが、導電ペーストに
よる導体回路302は、電磁波障害対策のためのシール
ドパターンとして用いられる場合が多く、ヌケが多いと
電磁波障害対策の効果が半減してしまう。
【0012】本発明は、以上の技術的課題を解決するた
めになされたものであって、両面プリント配線板に片面
プリント配線板を積層するタイプにおいて、片面プリン
ト配線板がフレキシブル性を具備したものであっても、
絶縁信頼性を確実に維持でき、しかも、片面プリント配
線板上における所定回路パターンの導電層のヌケを少な
く抑えることができる多層プリント配線板を提供するも
のである。
【0013】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、絶
縁ベースの両面に夫々所定回路パターンの導電層が形成
されると共に、絶縁ベースの一部には両面の導電層が電
気的に接続されるビアホールが開設された両面プリント
配線板と、絶縁ベースの片面に所定の回路パターンの導
電層が形成される片面プリント配線板とを積層した構造
の多層プリント配線板において、両面プリント配線板の
ビアホールに対応した直上部及びこれに隣接する微小周
辺部を迂回して片面プリント配線板上の導電層を形成す
るようにしたものである。
【0014】このような技術的手段において、本願の対
象は、両面プリント配線板に片面プリント配線板を積層
した多層プリント配線板であり、両面プリント配線板に
片面プリント配線板を積層した基本形態を具備していれ
ば、この基本形態に対して更に片面プリント配線板など
を積層した態様も含むものである。また、両面プリント
配線板及び片面プリント配線板の各絶縁ベースはいずれ
もガラスエポキシ、紙フェノールなどの硬質基板であっ
ても差し支えないが、特に、本発明においては、片面プ
リント配線板の絶縁ベースがフレキシブル性を具備した
態様に対して有効である。更に、本願の多層プリント配
線板の製造方法については特に制限されない。
【0015】また、片面プリント配線板の絶縁ベースと
しては適宜選定して差し支えないが、被積層面での段差
(所定回路パターンの導電層の凹凸)を有効に吸収する
という観点からすれば、絶縁ベースを厚さ方向に対して
弾性変形可能な素材、例えば芳香族ポリアミド系の不織
布に熱硬化性樹脂を含浸させたもの等にて構成すること
が好ましい。
【0016】更に、両面プリント配線板に片面プリント
配線板を積層する場合には接着シート(接着剤)のよう
な介在物を用いるなど適宜選定して差し支えないが、固
着工程を簡略化するという観点からすれば、片面プリン
ト配線板の絶縁ベースに熱硬化性樹脂を含浸させ、含浸
樹脂の半硬化状態(Bステージ)による接着作用を利用
することが好ましい。このとき、含浸樹脂を半硬化状態
(Bステージ)のまま両面プリント配線板へ片面プリン
ト配線板を加熱加圧して積層するようにすればよい。
【0017】また、本発明において、片面プリント配線
板上の導電層の非形成領域は、両面プリント配線板のビ
アホールの直上部及びこれに隣接する微小周辺部である
が、ここでいう微小周辺部とは、仮に、片面プリント配
線板の絶縁ベースがビアホール開口縁部で亀裂などを生
じたとしても、片面プリント配線板と両面プリント配線
板との間の絶縁性が損なわれない範囲で適宜選定される
べきものであり、例えばビアホールの打ち抜き誤差など
を考慮して、ビアホール径から0.2mm程度離間して
選定されれば充分である。
【0018】次に、上述した技術的手段の作用について
説明する。片面プリント基板上の導電層は、両面プリン
ト配線板のビアホールに対応した直上部及びこれに隣接
する微小周辺部を迂回して形成される。このため、両面
プリント配線板のビアホール直上部は片面プリント配線
板の絶縁ベースのみが配置され、また、片面プリント配
線板上の導電層はビアホール近傍まで接近配置されるた
め、導電層の非形成領域自体が極端に広がることはな
い。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に示す実施の形態
に基づいてこの発明を詳細に説明する。図1は本発明が
適用された多層プリント配線板及びその製造方法を示
す。図1において、多層プリント配線板10は、両面プ
リント配線板20に片面プリント配線板30を熱圧着に
て積層したものである。
【0020】ここで、本実施の形態に係る多層プリント
配線板の製造方法について述べる。先ず、両面プリント
配線板20は、例えばガラスエポキシ製の絶縁ベース2
1の両面に銅箔22が積層された両面銅箔付き板23の
所定部位に対し、貫通孔24を開けた後にメッキ25を
行い、貫通孔24部分を導通部としてのビアホール26
として形成し、更に、メッキ25の施された両面銅箔付
き板23の両面に例えばサブストラクティブ法によって
所定パターンの導電回路27,28を形成したものであ
る。尚、両面プリント配線板20の導電回路(片面プリ
ント配線板30が積層される側の導電回路)27には黒
化処理が施され、その表面に黒化処理膜(図示せず)が
形成されている。
【0021】また、片面プリント配線板30は、例えば
エポキシ樹脂及びゴム系樹脂が含有する樹脂組成物(熱
硬化性樹脂)を含浸させた芳香族ポリアミド系の不織布
(絶縁シート)31の片面に銅箔32を積層したものに
対し、例えばサブストラクティブ法によって所定パター
ンの導電回路33を形成すると共に、この導電回路33
の一部には、両面プリント配線板20側の導体回路27
と電気的な接続を取るための貫通孔34を開設したもの
である。尚、片面プリント配線板30は、導電回路33
を形成した後でも、前述の熱硬化性樹脂は半硬化状態の
ままである。
【0022】このようにして製造された両面プリント配
線板20及び片面プリント配線板30において、片面プ
リント配線板30の貫通孔34の形成箇所としては、両
面プリント配線板20のビアホール26とは異なる位置
が選定されている。また、図2に示すように、片面プリ
ント配線板30の導電回路33は、両面プリント配線板
20のビアホール26の直上部35及びこれに隣接する
微小周辺部36を迂回して形成されている。本実施の形
態において、微小周辺部36はビアホール26径から例
えば0.2mm程度離間したリング状領域を指す。
【0023】次に、両面プリント配線板20に片面プリ
ント配線板30を重ね合わせ、図6に示すような熱プレ
ス装置にて熱圧着して一体化した。このとき、片面プリ
ント配線板30の不織布(絶縁シート)31に含浸され
た熱硬化性樹脂はこの段階で硬化し、接着剤となるた
め、両プリント配線板20,30は確実に積層される。
本実施の形態で用いられた積層条件としては、例えば1
20〜140℃(温度条件)/15〜45分(処理時
間)/250〜500N/cm2(圧力条件)程度がよ
い。
【0024】次に、一体化した多層プリント配線板10
を20〜35%の塩酸水溶液で、1〜3分間酸洗い処理
し、表面に露出した黒化処理膜(例えば貫通孔34の底
部)を除去した。この後、多層プリント配線板10にお
ける片面プリント配線板30の貫通孔34と両面プリン
ト配線板20の導電回路27とによって区画された凹部
37に銅ペースト38(例えば三井金属塗料化学 商品
名E−1000)をスクリーン印刷で充填した。最後
に、多層プリント配線板10で露出した導電回路を保護
するため、外層面にソルダーレジストインキで印刷し
た。
【0025】このようにして製造された多層プリント配
線板10について以下のような性能評価を行なった。す
なわち、本実施の形態に係る多層プリント配線板(ビア
ホール直上に回路パターンなし:図3(a)参照:両面
プリント配線板20のビアホール26の直上部に片面プ
リント配線板30の導電回路33パターンなし)の試験
片、比較の形態1に係る多層プリント配線板(ビアホー
ル直上に回路パターンあり:図3(b)参照:両面プリ
ント配線板20のビアホール26の直上部に片面プリン
ト配線板30の導電回路33パターンあり)の試験片を
夫々10個作成し、夫々の試験片のビアホール26直上
部における絶縁シート間の抵抗値を測定したところ、表
1に示す結果が得られた。
【0026】
【表1】
【0027】同表によれば、比較の形態1でショートが
発生したのに対し、本実施の形態ではショートが発生せ
ず、本実施の形態の方が比較の形態に比べて、絶縁信頼
性が向上していることが確認される。
【0028】また、本実施の形態は、片面プリント配線
板30の導電回路33と両面プリント配線板20のビア
ホール26との位置関係について述べると、ビアホール
26の打ち抜き誤差を考慮しても、ビアホール26の打
ち抜き端から微小周辺部36(δ=0.2mm程度)だ
け導電回路33を離間させればよいため、片面プリント
配線板30上の導電回路33のヌケ領域は必要最小限に
なり、その分、例えば導電回路33をシールドパターン
として用いるような場合にあっても、電磁波障害対策効
果は十分に維持される。
【0029】これに対し、図3(c)に示す比較の形態
2は、両面プリント配線板20の上に絶縁塗料からなる
絶縁層41を設け、この絶縁層41の上に導電ペースト
からなる導電回路42を設けたものであり、両面プリン
ト配線板20のビアホール26部分を回避するために、
絶縁層41、導電回路42に貫通孔(又は切欠)43,
44を形成したものである。このような比較の形態2に
おいて、ビアホール26の打ち抜きの加工誤差を考慮す
ると、先ず、ビアホール26の打ち抜き端より絶縁層4
1の貫通孔(又は切欠)43縁位置をδ1だけ離間さ
せ、かつ、絶縁性を保つ上で導電回路42の貫通孔(又
は切欠)44縁位置を更にδ2だけ離間させることが必
要になり、ビアホール26の打ち抜き端からδ'(δ1+
δ2:0.5mm程度)だけ導電回路42を離間させる
ことが必要になる。このため、比較の形態2にあって
は、導電回路42のヌケ領域が多くなり、例えば導電回
路42をシールドパターンとして用いるような場合にあ
っては、電磁波障害対策効果が半減する。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
両面プリント配線板に片面プリント配線板を積層するタ
イプにおいて、両面プリント配線板のビアホール直上部
及びその微小周辺部を迂回して片面プリント配線板の所
定回路パターンの導電層をレイアウトするようにしたの
で、片面プリント配線板がフレキシブル性を具備したも
のであっても、絶縁信頼性を確実に維持でき、しかも、
片面プリント配線板上における導電層のヌケを必要最小
源に少なく抑えることができ、例えば片面プリント配線
板上の導電層をシールドパターンとしても有効に利用す
ることができる。また、積層する片面プリント配線板に
導通部としての孔開けを施すような場合には、片面プリ
ント配線板にパターン形成と共に孔開け加工を行うこと
になるが、本発明にあっては、両面プリント配線板のビ
アホール直上部に孔開け加工を施す必要がないため、片
面プリント配線板の孔開けの数が減少することになり、
その分、孔開け用の金型構造を簡略化できると共に、不
良品発生の要因を低減させることができるという副次的
効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用されたプリント配線板の実施の
一形態及びその製造方法を示す説明図である。
【図2】 本実施の形態に係る多層プリント配線板にお
ける両面プリント配線板のビアホールと片面プリント配
線板上の導電回路との位置関係を示す要部分解斜視図で
ある。
【図3】 (a)は本実施の形態に係る多層プリント配
線板のビアホール付近の構成を示す要部断面説明図、
(b)は比較の形態1に係る多層プリント配線板のビア
ホール付近の構成を示す要部断面説明図、(c)は比較
の形態2に係る多層プリント配線板のビアホール付近の
構成を示す要部断面説明図である。
【図4】 従来における多層プリント配線板の一例を示
す説明図である。
【図5】 従来における多層プリント配線板の他の例及
びその製造方法を示す説明図である。
【図6】 従来における多層プリント配線板の積層作業
工程(熱圧着工程)例を示す説明図である。
【符号の説明】
10…多層プリント配線板,20…両面プリント配線
板,21…絶縁ベース,22…銅箔,23…両面銅箔付
き板,24…貫通孔,25…メッキ,26…ビアホー
ル,27,28…導電回路,30…片面プリント配線
板,31…不織布(絶縁シート),32…銅箔,33…
導電回路,34…貫通孔,35…ビアホール26の直上
部,36…微小周辺部,37…凹部,38…銅ペース
ト,41…絶縁層,42…導電回路,43,44…貫通
孔(切欠)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁ベースの両面に夫々所定回路パター
    ンの導電層が形成されると共に、絶縁ベースの一部には
    両面の導電層が電気的に接続されるビアホールが開設さ
    れた両面プリント配線板と、絶縁ベースの片面に所定の
    回路パターンの導電層が形成される片面プリント配線板
    とを積層した構造の多層プリント配線板において、 片面プリント配線板上の導電層は、両面プリント配線板
    のビアホールに対応した直上部及びこれに隣接する微小
    周辺部を迂回して形成されていることを特徴とする多層
    プリント配線板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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