JPH1021440A - 硬貨識別装置 - Google Patents
硬貨識別装置Info
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- JPH1021440A JPH1021440A JP17628196A JP17628196A JPH1021440A JP H1021440 A JPH1021440 A JP H1021440A JP 17628196 A JP17628196 A JP 17628196A JP 17628196 A JP17628196 A JP 17628196A JP H1021440 A JPH1021440 A JP H1021440A
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- JP
- Japan
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- coin
- address
- map
- value
- coil
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 硬貨の種類や真偽を比較的簡単な構成で正確
に判別するようにすること。 【解決手段】 送信信号発生部52より出力される一定
周波数の送信信号によって送信コイルを駆動する。硬貨
の通路に近接させて送信コイルと受信コイルを設け、送
信コイルの誘起電圧を検出する。送信信号の特定のタイ
ミング及びこれとπ/2ずれたタイミングで受信信号を
検出する。そしてその検出値を夫々Xアドレス,Yアド
レスとするアドレスマップのデータを参照して、硬貨の
種類を判別する。こうすれば比較的簡単な構成で正確に
硬貨の種類と真偽が判別できる。
に判別するようにすること。 【解決手段】 送信信号発生部52より出力される一定
周波数の送信信号によって送信コイルを駆動する。硬貨
の通路に近接させて送信コイルと受信コイルを設け、送
信コイルの誘起電圧を検出する。送信信号の特定のタイ
ミング及びこれとπ/2ずれたタイミングで受信信号を
検出する。そしてその検出値を夫々Xアドレス,Yアド
レスとするアドレスマップのデータを参照して、硬貨の
種類を判別する。こうすれば比較的簡単な構成で正確に
硬貨の種類と真偽が判別できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は硬貨の材質や直径等
の識別要素によって硬貨の金種や真偽を識別するための
硬貨識別装置に関するものである。
の識別要素によって硬貨の金種や真偽を識別するための
硬貨識別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の硬貨識別装置として例えば図13
に示す識別装置が知られている。この硬貨識別装置は一
対のコイル1a,1bの間に硬貨を通過できる構造とし
ておき、一方の1次コイル1aを発振回路2によって駆
動し、他方の2次コイル1bに生じる誘導起電圧を増幅
器3によって増幅し、整流・平滑回路4によって整流・
平滑する。そしてピーク値検出回路5によりそのピーク
値を検出すると共に、一定の閾値を持つコンパレータ6
に与える。このピーク値とコンパレータ6からの出力に
よって判定回路7により硬貨の金種や真偽を識別する。
この硬貨識別装置では、コイル1a,1b間に硬貨が通
過し磁束を遮断すると、2次コイルの電流値が変化す
る。この電流値の変化は硬貨の大きさ,厚み,材質等に
よって異なるため、硬貨の種別が判定できることとな
る。
に示す識別装置が知られている。この硬貨識別装置は一
対のコイル1a,1bの間に硬貨を通過できる構造とし
ておき、一方の1次コイル1aを発振回路2によって駆
動し、他方の2次コイル1bに生じる誘導起電圧を増幅
器3によって増幅し、整流・平滑回路4によって整流・
平滑する。そしてピーク値検出回路5によりそのピーク
値を検出すると共に、一定の閾値を持つコンパレータ6
に与える。このピーク値とコンパレータ6からの出力に
よって判定回路7により硬貨の金種や真偽を識別する。
この硬貨識別装置では、コイル1a,1b間に硬貨が通
過し磁束を遮断すると、2次コイルの電流値が変化す
る。この電流値の変化は硬貨の大きさ,厚み,材質等に
よって異なるため、硬貨の種別が判定できることとな
る。
【0003】このような従来の硬貨識別装置にあって
は、2次コイル1bに生じる誘起電圧をインピーダンス
変化として取出している。インピーダンスZは実数成分
Xと虚数成分Yに分解でき、XとYの比が位相θ= tan
-1(Y/X)となる。このインピーダンスZは図14に
示す複素平面で表示することができる。ここで図14に
示すように材質が同一で直径が異なった2種類の硬貨
A,Bについては、夫々インピーダンスをZa,Zbと
すると、複素平面上では同位相θ1に並び、材質が異な
る硬貨CについてはインピーダンスをZcとすると、複
素平面上では位相θ1と異なる位相θ2上に位置する。
ところでインピーダンスの変化分が硬貨毎に夫々異なっ
ている場合には、前記の硬貨識別装置で識別することが
できるが、ZbとZcのようにインピーダンスの変化分
がほぼ一致している場合には、インピーダンスの大き
さ、即ち電圧レベルのみで硬貨の種別を判別しようとし
ても硬貨BとCの判別がつかず、誤判定してしまうとい
う欠点があった。
は、2次コイル1bに生じる誘起電圧をインピーダンス
変化として取出している。インピーダンスZは実数成分
Xと虚数成分Yに分解でき、XとYの比が位相θ= tan
-1(Y/X)となる。このインピーダンスZは図14に
示す複素平面で表示することができる。ここで図14に
示すように材質が同一で直径が異なった2種類の硬貨
A,Bについては、夫々インピーダンスをZa,Zbと
すると、複素平面上では同位相θ1に並び、材質が異な
る硬貨CについてはインピーダンスをZcとすると、複
素平面上では位相θ1と異なる位相θ2上に位置する。
ところでインピーダンスの変化分が硬貨毎に夫々異なっ
ている場合には、前記の硬貨識別装置で識別することが
できるが、ZbとZcのようにインピーダンスの変化分
がほぼ一致している場合には、インピーダンスの大き
さ、即ち電圧レベルのみで硬貨の種別を判別しようとし
ても硬貨BとCの判別がつかず、誤判定してしまうとい
う欠点があった。
【0004】特開平1−226093号に示す硬貨判別
装置はこのような問題を解決するものであって、図15
に示すように検出コイル10aと基準コイル10bと平
衡回路11によってブリッジ回路12を構成し、発振器
13によってブリッジ回路12を駆動する。そしてブリ
ッジ回路12の一方の検出コイル10aに硬貨を近接さ
せる構造としておき、ブリッジ回路12の出力を同調増
幅器14を介して位相検波器15X,15Yに与える。
又発振器13の出力を移相器16に入力し、発振出力と
同位相及びπ/2位相遅れの電圧を発生させる。そして
このタイミングで位相検波を行い、夫々ローパスフィル
タ(LPF)17X,17Yによって複素平面上のX及
びY成分を検出する。そして位相差演算器18によって
位相差を演算する。又ブリッジ回路12の出力を同調増
幅器14を介してローパスフィルタ19に与える。こう
して閾値回路20,21によって特定の振幅と閾値を有
する硬貨を判別し、論理回路22によって硬貨の種類を
判別する。即ち複素平面上でインピーダンス変化による
振幅と位相差の判定出力を得て、硬貨を種別を判別する
ようにしている。
装置はこのような問題を解決するものであって、図15
に示すように検出コイル10aと基準コイル10bと平
衡回路11によってブリッジ回路12を構成し、発振器
13によってブリッジ回路12を駆動する。そしてブリ
ッジ回路12の一方の検出コイル10aに硬貨を近接さ
せる構造としておき、ブリッジ回路12の出力を同調増
幅器14を介して位相検波器15X,15Yに与える。
又発振器13の出力を移相器16に入力し、発振出力と
同位相及びπ/2位相遅れの電圧を発生させる。そして
このタイミングで位相検波を行い、夫々ローパスフィル
タ(LPF)17X,17Yによって複素平面上のX及
びY成分を検出する。そして位相差演算器18によって
位相差を演算する。又ブリッジ回路12の出力を同調増
幅器14を介してローパスフィルタ19に与える。こう
して閾値回路20,21によって特定の振幅と閾値を有
する硬貨を判別し、論理回路22によって硬貨の種類を
判別する。即ち複素平面上でインピーダンス変化による
振幅と位相差の判定出力を得て、硬貨を種別を判別する
ようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の硬貨識別装置では、硬貨の種別を設定するため
移相器や基準電圧源,位相成分検出のための位相検波器
が必要となり、又硬貨を決定するための演算器が必要と
なる。従って装置が大がかりとなり、処理速度が遅くな
るという欠点があった。又判別すべき硬貨の種類に応じ
て閾値を適切に設定することが難しいという欠点もあっ
た。
な従来の硬貨識別装置では、硬貨の種別を設定するため
移相器や基準電圧源,位相成分検出のための位相検波器
が必要となり、又硬貨を決定するための演算器が必要と
なる。従って装置が大がかりとなり、処理速度が遅くな
るという欠点があった。又判別すべき硬貨の種類に応じ
て閾値を適切に設定することが難しいという欠点もあっ
た。
【0006】本発明はこのような従来の問題点に着目し
てなされたものであって、回路構成を簡略化すると共に
硬貨の識別演算処理を容易に行えるようにすることを技
術的課題とする。
てなされたものであって、回路構成を簡略化すると共に
硬貨の識別演算処理を容易に行えるようにすることを技
術的課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、硬貨の通過経路に設けられた送信コイルと、前記硬
貨の通路を挟んで前記送信コイルと対面するように配置
される受信コイルと、前記送信コイルを交流電流によっ
て励磁する送信コイル駆動手段と、前記送信コイルの駆
動によって前記受信コイルに得られる受信信号をA/D
変換するA/D変換手段と、前記A/D変換手段より出
力されるA/D変換値を送信信号の特定の位相及びこれ
よりπ/2離れた位相のタイミングで検出し、夫々のA
/D変換値をX軸及びY軸のアドレス信号とするアドレ
ス値判別手段と、前記通過経路に硬貨を通過させたとき
に前記アドレス値判別手段より得られるアドレス信号か
ら当該硬貨の種類を示すデータが書込まれたアドレスマ
ップを読出し、該アドレスマップに示された硬貨の識別
データに基づいて投入硬貨の真偽と種類を識別する硬貨
受入範囲参照処理手段と、を具備することを特徴とする
ものである。
は、硬貨の通過経路に設けられた送信コイルと、前記硬
貨の通路を挟んで前記送信コイルと対面するように配置
される受信コイルと、前記送信コイルを交流電流によっ
て励磁する送信コイル駆動手段と、前記送信コイルの駆
動によって前記受信コイルに得られる受信信号をA/D
変換するA/D変換手段と、前記A/D変換手段より出
力されるA/D変換値を送信信号の特定の位相及びこれ
よりπ/2離れた位相のタイミングで検出し、夫々のA
/D変換値をX軸及びY軸のアドレス信号とするアドレ
ス値判別手段と、前記通過経路に硬貨を通過させたとき
に前記アドレス値判別手段より得られるアドレス信号か
ら当該硬貨の種類を示すデータが書込まれたアドレスマ
ップを読出し、該アドレスマップに示された硬貨の識別
データに基づいて投入硬貨の真偽と種類を識別する硬貨
受入範囲参照処理手段と、を具備することを特徴とする
ものである。
【0008】本願の請求項2の発明では、硬貨識別装置
は、前記通過経路に判別すべき硬貨を通過させたときに
前記アドレス値判別手段より得られるアドレス値に当該
硬貨の種類を示すデータを書込むことにより2次元のア
ドレスマップを生成するマップ作成処理部と、を更に有
することを特徴とするものである。
は、前記通過経路に判別すべき硬貨を通過させたときに
前記アドレス値判別手段より得られるアドレス値に当該
硬貨の種類を示すデータを書込むことにより2次元のア
ドレスマップを生成するマップ作成処理部と、を更に有
することを特徴とするものである。
【0009】本願の請求項3の発明では、前記マップ作
成処理部は、判別すべき硬貨を通過させたときに前記ア
ドレス値判別手段より得られるアドレス値に基づいてア
ドレスマップ上にデータを設定すると共に、そのデータ
の周囲の領域を識別許容範囲とすることを特徴とするも
のである。
成処理部は、判別すべき硬貨を通過させたときに前記ア
ドレス値判別手段より得られるアドレス値に基づいてア
ドレスマップ上にデータを設定すると共に、そのデータ
の周囲の領域を識別許容範囲とすることを特徴とするも
のである。
【0010】本願の請求項4の発明では、前記マップ作
成処理部は、複数の硬貨を投入することにより前記アド
レスマップにデータを順次書込み、硬貨の識別許容範囲
を設定することを特徴とするものである。
成処理部は、複数の硬貨を投入することにより前記アド
レスマップにデータを順次書込み、硬貨の識別許容範囲
を設定することを特徴とするものである。
【0011】本願の請求項5の発明は、硬貨の通過経路
に設けられた送信コイルと、前記硬貨の通路を挟んで前
記送信コイルと対面するように配置される受信コイル
と、前記送信コイルを交流電流によって励磁する送信コ
イル駆動手段と、前記送信コイルの駆動によって前記受
信コイルに得られる受信信号をA/D変換するA/D変
換手段と、前記A/D変換手段より出力されるA/D変
換値を送信信号の特定の位相及びこれよりπ/4,π/
2,3π/4離れた位相のタイミングで検出し、夫々の
A/D変換値をX1軸,X2軸及びY1軸,Y2軸のア
ドレス信号とするアドレス値判別手段と、前記通過経路
に硬貨を通過させたときに前記アドレス値判別手段より
得られるアドレス信号からX1,X2,Y1,Y2軸に
近いアドレス値を持ち、当該硬貨の種類を示すデータが
書込まれた第1又は第2のアドレスマップを読出し、該
アドレスマップに示された硬貨の識別データに基づいて
投入硬貨の真偽と種類を識別する硬貨受入範囲参照処理
手段と、を具備することを特徴とするものである。
に設けられた送信コイルと、前記硬貨の通路を挟んで前
記送信コイルと対面するように配置される受信コイル
と、前記送信コイルを交流電流によって励磁する送信コ
イル駆動手段と、前記送信コイルの駆動によって前記受
信コイルに得られる受信信号をA/D変換するA/D変
換手段と、前記A/D変換手段より出力されるA/D変
換値を送信信号の特定の位相及びこれよりπ/4,π/
2,3π/4離れた位相のタイミングで検出し、夫々の
A/D変換値をX1軸,X2軸及びY1軸,Y2軸のア
ドレス信号とするアドレス値判別手段と、前記通過経路
に硬貨を通過させたときに前記アドレス値判別手段より
得られるアドレス信号からX1,X2,Y1,Y2軸に
近いアドレス値を持ち、当該硬貨の種類を示すデータが
書込まれた第1又は第2のアドレスマップを読出し、該
アドレスマップに示された硬貨の識別データに基づいて
投入硬貨の真偽と種類を識別する硬貨受入範囲参照処理
手段と、を具備することを特徴とするものである。
【0012】本願の請求項6の発明では、硬貨識別装置
は、前記通過経路に判別すべき硬貨を通過させたときに
前記アドレス値判別手段より得られるアドレス値に当該
硬貨の種類を示すデータを書込むことにより、X1,Y
1軸上での第1のアドレスマップと、X2,Y2軸上で
の第2のアドレスマップとを生成するマップ作成処理部
と、を更に有することを特徴とするものである。
は、前記通過経路に判別すべき硬貨を通過させたときに
前記アドレス値判別手段より得られるアドレス値に当該
硬貨の種類を示すデータを書込むことにより、X1,Y
1軸上での第1のアドレスマップと、X2,Y2軸上で
の第2のアドレスマップとを生成するマップ作成処理部
と、を更に有することを特徴とするものである。
【0013】このような特徴を有する本願の請求項1の
発明によれば、硬貨の通過経路に送受信コイルを配置
し、送信コイル駆動手段で駆動する。そして受信コイル
に得られる信号をA/D変換し、送信信号の特定の位相
とπ/2離れた位相でA/D変換値をアドレス値とす
る。このアドレス値に基づいて判別すべきデータが書込
まれた2次元のアドレスマップを読出す。こうすれば未
知の硬貨を通過させたときにアドレス値を判別してアド
レスマップを読出すことによって硬貨の種類を識別する
ことができる。請求項2の発明のマップ作成処理部は、
種類がわかっている硬貨を通過させて、アドレスマップ
にその種類の硬貨のデータを書込んでアドレスマップを
生成するものである。又請求項3の発明は、アドレスマ
ップの作成時に得られたデータとその周囲の領域を識別
許容範囲としてアドレスマップを生成するものであり、
請求項4では複数の硬貨を順次投入してアドレスマップ
を完成させるようにしたものである。又請求項5,6の
発明では、アドレス値判別手段を送信信号の特定の位相
とこれとπ/4づつ離れた位相のタイミングでA/D変
換値を夫々X1,X2,Y1,Y2のアドレス値とす
る。こうすれば2種類のアドレスマップのデータを読出
すことができる。ここでX1とX2又はY1とY2の軸
に近ければ分解能が高くなるので、分解能の高いアドレ
スマップを選択して、硬貨を識別するようにしたもので
ある。
発明によれば、硬貨の通過経路に送受信コイルを配置
し、送信コイル駆動手段で駆動する。そして受信コイル
に得られる信号をA/D変換し、送信信号の特定の位相
とπ/2離れた位相でA/D変換値をアドレス値とす
る。このアドレス値に基づいて判別すべきデータが書込
まれた2次元のアドレスマップを読出す。こうすれば未
知の硬貨を通過させたときにアドレス値を判別してアド
レスマップを読出すことによって硬貨の種類を識別する
ことができる。請求項2の発明のマップ作成処理部は、
種類がわかっている硬貨を通過させて、アドレスマップ
にその種類の硬貨のデータを書込んでアドレスマップを
生成するものである。又請求項3の発明は、アドレスマ
ップの作成時に得られたデータとその周囲の領域を識別
許容範囲としてアドレスマップを生成するものであり、
請求項4では複数の硬貨を順次投入してアドレスマップ
を完成させるようにしたものである。又請求項5,6の
発明では、アドレス値判別手段を送信信号の特定の位相
とこれとπ/4づつ離れた位相のタイミングでA/D変
換値を夫々X1,X2,Y1,Y2のアドレス値とす
る。こうすれば2種類のアドレスマップのデータを読出
すことができる。ここでX1とX2又はY1とY2の軸
に近ければ分解能が高くなるので、分解能の高いアドレ
スマップを選択して、硬貨を識別するようにしたもので
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は本発明の第1の実施の形態
による硬貨識別装置の全体構成を示すブロック図であ
る。図1においてCPU31はクロック発生源を有して
おり、クロックより生成された一定周波数、例えば5K
Hzの一定の送信信号をローパスフィルタ(LPF)3
2に出力する。ローパスフィルタ32はこの信号の高周
波成分を除くことにより、正弦波として励磁アンプ33
に加える。励磁アンプ33はこの信号を増幅して送信コ
イルMを駆動するものである。硬貨の通過経路には送信
コイルMとこの受信コイルTが設けられる。受信コイル
Tは後述するように硬貨の通過経路に送信コイルMと隣
接して配置されており、硬貨の通過によって変化する誘
導起電力を受信するものであって、その出力はプリアン
プ34を介してローパスフィルタ35に与えられる。ロ
ーパスフィルタ35はプリアンプ34の出力の高域成分
を遮断することによって送信コイルの励磁電流波形と同
一周波数の受信信号を検出するものである。ローパスフ
ィルタ35の出力はCPU31のA/D変換入力端子に
入力される。CPU31にはその制御プログラムや後述
するアドレスマップ等を保持するメモリ36が接続され
ており、A/D変換出力に応じて通過する硬貨の種類を
判別し、出力回路37を介して出力するものである。又
基準電圧源38は各部に電圧を供給するものである。
による硬貨識別装置の全体構成を示すブロック図であ
る。図1においてCPU31はクロック発生源を有して
おり、クロックより生成された一定周波数、例えば5K
Hzの一定の送信信号をローパスフィルタ(LPF)3
2に出力する。ローパスフィルタ32はこの信号の高周
波成分を除くことにより、正弦波として励磁アンプ33
に加える。励磁アンプ33はこの信号を増幅して送信コ
イルMを駆動するものである。硬貨の通過経路には送信
コイルMとこの受信コイルTが設けられる。受信コイル
Tは後述するように硬貨の通過経路に送信コイルMと隣
接して配置されており、硬貨の通過によって変化する誘
導起電力を受信するものであって、その出力はプリアン
プ34を介してローパスフィルタ35に与えられる。ロ
ーパスフィルタ35はプリアンプ34の出力の高域成分
を遮断することによって送信コイルの励磁電流波形と同
一周波数の受信信号を検出するものである。ローパスフ
ィルタ35の出力はCPU31のA/D変換入力端子に
入力される。CPU31にはその制御プログラムや後述
するアドレスマップ等を保持するメモリ36が接続され
ており、A/D変換出力に応じて通過する硬貨の種類を
判別し、出力回路37を介して出力するものである。又
基準電圧源38は各部に電圧を供給するものである。
【0015】図2(a)は硬貨の通過経路と送信コイル
M,受信コイルTを示す斜視図、図2(b)はコイル部
分のみを示す断面図である。図2は硬貨の通過経路41
は検出可能な硬貨の厚さよりやや厚い内径を有する断面
長方形状の通過経路41として構成されている。この通
過経路41にはコイルスプール42,43に巻かれた送
信コイルM,受信コイルTが近接して取付けられてい
る。夫々のコイルM及びTは直方体状で中央に凹部を有
する一対のコア44a,44b,45a,45bによっ
てコイルスプール42,43を挟み込むように構成され
ている。
M,受信コイルTを示す斜視図、図2(b)はコイル部
分のみを示す断面図である。図2は硬貨の通過経路41
は検出可能な硬貨の厚さよりやや厚い内径を有する断面
長方形状の通過経路41として構成されている。この通
過経路41にはコイルスプール42,43に巻かれた送
信コイルM,受信コイルTが近接して取付けられてい
る。夫々のコイルM及びTは直方体状で中央に凹部を有
する一対のコア44a,44b,45a,45bによっ
てコイルスプール42,43を挟み込むように構成され
ている。
【0016】図3は本実施の形態によるCPU31の機
能的な構成を示すブロック図である。CPU31は図示
のように基準クロック発生部51を有しており、この出
力を送信信号発生部52に与える。送信信号発生部52
は基準クロックを適宜分周することによって送信コイル
を駆動するための周波数、例えば5KHzの送信周波数
の信号を発生し、前述したローパスフィルタ32に出力
するものである。この送信信号発生部52とローパスフ
ィルタ32及び励磁アンプ33は、送信コイルMを交流
電流によって励磁する送信コイル駆動手段を構成してい
る。又基準クロック発生部51の出力は位相サンプリン
グ信号発生部53に与えられる。位相サンプリング信号
発生部53は後述するように送信信号のゼロクロスする
タイミング及びこれとπ/2の位相差のタイミング信号
を夫々Xアドレス値検出部54,Yアドレス値検出部5
5に出力するものである。又ローパスフィルタ35の出
力がCPU31内のA/D変換部56に入力されてお
り、A/D変換出力がXアドレス値検出部54,Yアド
レス値検出部55に与えられる。Xアドレス値検出部5
4及びYアドレス値検出部55は、夫々位相サンプリン
グ信号発生部53のタイミングで夫々Xアドレス値,Y
アドレス値としてA/D変換出力を取り込んで、Xアド
レス値ピークホールド(PH)部57,Yアドレス値ピ
ークホールド部58に与えるものである。この実施形態
では入力の絶対値をアドレスとするが、正負の符号を付
してアドレス値としてもよい。ピークホールド部57,
58は夫々1つの硬貨が通過する毎に受信した信号のピ
ーク値を判別するものであり、そのピーク値のA/D変
換値を夫々X方向のアドレス及びY方向のアドレスとす
る。ここでXアドレス値検出部54,Yアドレス値検出
部55とXアドレス値ピークホールド部57,Yアドレ
ス値ピークホールド部58は、A/D変換値を特定の位
相及びこれよりπ/2離れたタイミングで検出し、A/
D変換値をX軸及びY軸のアドレス信号とするアドレス
値判別手段を構成している。このアドレス信号はマップ
作成処理部59,硬貨受入範囲参照処理部60に与えら
れる。CPU31は動作モードと学習モードとを有して
おり、学習モードではマップ作成処理部59は後述する
ようにアドレスマップの中で硬貨を判別する領域を決定
し、メモリ格納処理部61を介してメモリ36に2次元
アドレスマップを書込むものである。メモリ36は2次
元アドレスマップのデータを保持するため、不揮発性の
メモリ、例えばE2 PROMが用いられる。又硬貨受入
れ範囲参照処理部60は動作モードにおいてメモリ36
に設定される受入れ範囲に基づいて硬貨の種類を判別し
て出力するものである。
能的な構成を示すブロック図である。CPU31は図示
のように基準クロック発生部51を有しており、この出
力を送信信号発生部52に与える。送信信号発生部52
は基準クロックを適宜分周することによって送信コイル
を駆動するための周波数、例えば5KHzの送信周波数
の信号を発生し、前述したローパスフィルタ32に出力
するものである。この送信信号発生部52とローパスフ
ィルタ32及び励磁アンプ33は、送信コイルMを交流
電流によって励磁する送信コイル駆動手段を構成してい
る。又基準クロック発生部51の出力は位相サンプリン
グ信号発生部53に与えられる。位相サンプリング信号
発生部53は後述するように送信信号のゼロクロスする
タイミング及びこれとπ/2の位相差のタイミング信号
を夫々Xアドレス値検出部54,Yアドレス値検出部5
5に出力するものである。又ローパスフィルタ35の出
力がCPU31内のA/D変換部56に入力されてお
り、A/D変換出力がXアドレス値検出部54,Yアド
レス値検出部55に与えられる。Xアドレス値検出部5
4及びYアドレス値検出部55は、夫々位相サンプリン
グ信号発生部53のタイミングで夫々Xアドレス値,Y
アドレス値としてA/D変換出力を取り込んで、Xアド
レス値ピークホールド(PH)部57,Yアドレス値ピ
ークホールド部58に与えるものである。この実施形態
では入力の絶対値をアドレスとするが、正負の符号を付
してアドレス値としてもよい。ピークホールド部57,
58は夫々1つの硬貨が通過する毎に受信した信号のピ
ーク値を判別するものであり、そのピーク値のA/D変
換値を夫々X方向のアドレス及びY方向のアドレスとす
る。ここでXアドレス値検出部54,Yアドレス値検出
部55とXアドレス値ピークホールド部57,Yアドレ
ス値ピークホールド部58は、A/D変換値を特定の位
相及びこれよりπ/2離れたタイミングで検出し、A/
D変換値をX軸及びY軸のアドレス信号とするアドレス
値判別手段を構成している。このアドレス信号はマップ
作成処理部59,硬貨受入範囲参照処理部60に与えら
れる。CPU31は動作モードと学習モードとを有して
おり、学習モードではマップ作成処理部59は後述する
ようにアドレスマップの中で硬貨を判別する領域を決定
し、メモリ格納処理部61を介してメモリ36に2次元
アドレスマップを書込むものである。メモリ36は2次
元アドレスマップのデータを保持するため、不揮発性の
メモリ、例えばE2 PROMが用いられる。又硬貨受入
れ範囲参照処理部60は動作モードにおいてメモリ36
に設定される受入れ範囲に基づいて硬貨の種類を判別し
て出力するものである。
【0017】次に本実施の形態の動作についてフローチ
ャート,タイムチャート及びアドレスマップを参照しつ
つ説明する。図4(a)はCPU31内の基準クロック
発生部51のクロック出力を示しており、図4(b)に
示すように送信信号発生部52でこのクロックを分周す
ることによって送信信号を発生する。ローパスフィルタ
32はこの送信信号の低域成分のみを通過させることよ
り、図4(c)に示すように5KHzのサイン波を発生
し、励磁アンプ33は送信コイルMを図4(d)に示す
ように駆動する。そして図2に示すように硬貨の通過経
路41をある硬貨が通過していなければ受信コイルTに
は送信コイルMとほぼ同位相の信号が出力され、硬貨が
通路を通過する際には図4(e)に示すように送信コイ
ルMの励磁波形より所定位相θ遅れて受信コイルTに信
号が得られる。この信号をプリアンプ34によって増幅
し、ローパスフィルタ35によって図4(f)に示すよ
うにノイズ成分を除いてサイン波の波形とする。この信
号はA/D変換部56によってデジタル値に変換され、
図4(g)に示す送信信号の位相0°と90°(π/
2)のタイミングで夫々A/D変換値が検出される。
ャート,タイムチャート及びアドレスマップを参照しつ
つ説明する。図4(a)はCPU31内の基準クロック
発生部51のクロック出力を示しており、図4(b)に
示すように送信信号発生部52でこのクロックを分周す
ることによって送信信号を発生する。ローパスフィルタ
32はこの送信信号の低域成分のみを通過させることよ
り、図4(c)に示すように5KHzのサイン波を発生
し、励磁アンプ33は送信コイルMを図4(d)に示す
ように駆動する。そして図2に示すように硬貨の通過経
路41をある硬貨が通過していなければ受信コイルTに
は送信コイルMとほぼ同位相の信号が出力され、硬貨が
通路を通過する際には図4(e)に示すように送信コイ
ルMの励磁波形より所定位相θ遅れて受信コイルTに信
号が得られる。この信号をプリアンプ34によって増幅
し、ローパスフィルタ35によって図4(f)に示すよ
うにノイズ成分を除いてサイン波の波形とする。この信
号はA/D変換部56によってデジタル値に変換され、
図4(g)に示す送信信号の位相0°と90°(π/
2)のタイミングで夫々A/D変換値が検出される。
【0018】図5は本実施の形態による学習モードでの
動作を示すフローチャートである。学習モードでの動作
を開始すると、まずステップS1において通過経路41
に硬貨を通過させない状態であらかじめメモリ36に保
持されている0,π/2のサンプリングタイミングでの
基準値を取込む。そしてステップS2に進んで通過経路
に硬貨を通過させない状態で実際にA/D変換部56よ
り変換されたXアドレス値,Yアドレス値のピーク値を
取込む。そしてステップS3に進んでこのアイドリング
値が基準値の上下に定められた規定値以内かどうかを判
別する。規定値以内でなければ異常があるためステップ
S2に戻って同様の処理を繰り返し、規定値内にあれば
ステップS4において温度補正処理を行う。硬貨が通過
していなければ受信コイルTに得られる信号はほぼ送信
コイルMを駆動する信号と同一の周波数を持ち、わずか
に位相がずれたものとなっている。従って温度補正処理
は例えばY側の値が基準値と一致するようにアイドリン
グ値に乗じる係数を算出するものであり、以後は得られ
たX,Yアドレス値にこの係数を乗じることにより温度
変化の影響を除くことができる。そして実際に判別する
硬貨を通過経路41に沿って通過させ、ステップS5に
おいて受信信号のX,Yのアドレス値をアドレス値検出
部57,58より取込む。そしてステップS6において
このアドレスが最大の変化値に達したかどうかを判別
し、達していなければステップS5に戻って同様の処理
を繰り返す。こうすれば最大変化値となったときに前述
した係数を乗じてX,Yアドレスの最大変化値が検出で
きる。最大変化値となればX,Yアドレス値は硬貨特有
のインピーダンスを示すものとなる。
動作を示すフローチャートである。学習モードでの動作
を開始すると、まずステップS1において通過経路41
に硬貨を通過させない状態であらかじめメモリ36に保
持されている0,π/2のサンプリングタイミングでの
基準値を取込む。そしてステップS2に進んで通過経路
に硬貨を通過させない状態で実際にA/D変換部56よ
り変換されたXアドレス値,Yアドレス値のピーク値を
取込む。そしてステップS3に進んでこのアイドリング
値が基準値の上下に定められた規定値以内かどうかを判
別する。規定値以内でなければ異常があるためステップ
S2に戻って同様の処理を繰り返し、規定値内にあれば
ステップS4において温度補正処理を行う。硬貨が通過
していなければ受信コイルTに得られる信号はほぼ送信
コイルMを駆動する信号と同一の周波数を持ち、わずか
に位相がずれたものとなっている。従って温度補正処理
は例えばY側の値が基準値と一致するようにアイドリン
グ値に乗じる係数を算出するものであり、以後は得られ
たX,Yアドレス値にこの係数を乗じることにより温度
変化の影響を除くことができる。そして実際に判別する
硬貨を通過経路41に沿って通過させ、ステップS5に
おいて受信信号のX,Yのアドレス値をアドレス値検出
部57,58より取込む。そしてステップS6において
このアドレスが最大の変化値に達したかどうかを判別
し、達していなければステップS5に戻って同様の処理
を繰り返す。こうすれば最大変化値となったときに前述
した係数を乗じてX,Yアドレスの最大変化値が検出で
きる。最大変化値となればX,Yアドレス値は硬貨特有
のインピーダンスを示すものとなる。
【0019】図6(a)はこのインピーダンスを示す図
である。尚ここではX,Yアドレスの絶対値をとってア
ドレス値としている。又図6(b)はXアドレスとYア
ドレスに対応した2次元のアドレスマップを示す図であ
り、このアドレスマップ中の1〜5は硬貨の種類を示し
ている。従ってこのアドレス値に対応する位置に硬貨の
種類に応じたデータを一旦書込み、ステップS7に進ん
で得られたX,Yアドレスの拡散演算を行う。アドレス
マップ作成時には、同一種類の硬貨を繰り返して通過経
路41内を通過させ、得られたデータから特定の領域内
が検出エリアとなるようにアドレスマップを作成する。
同一種類の硬貨を繰り返して通過させることによって正
確なアドレスマップが形成されるが、分解能が高い場合
にはデータに抜けが生じることがあるため、拡散演算に
よってデータの抜けをなくする。拡散演算は例えば硬貨
を投入した状態で2次元アドレスマップのある位置にデ
ータが得られたものとすると、その周囲のアドレス値に
もデータを埋め込む処理のことである。こうしてステッ
プS8において2次元アドレスマップを作成する。この
とき同時に検出すべき硬貨に類似する他の硬貨をあらか
じめ識別できるようにアドレスマップを作成するように
してもよい。そしてステップS9に進んで得られたアド
レスマップのデータをメモリ36に書込んで処理を終え
る。このような処理を判別すべき全ての金種について行
い、データ領域が重ならないようにアドレスマップを形
成しておくものとする。
である。尚ここではX,Yアドレスの絶対値をとってア
ドレス値としている。又図6(b)はXアドレスとYア
ドレスに対応した2次元のアドレスマップを示す図であ
り、このアドレスマップ中の1〜5は硬貨の種類を示し
ている。従ってこのアドレス値に対応する位置に硬貨の
種類に応じたデータを一旦書込み、ステップS7に進ん
で得られたX,Yアドレスの拡散演算を行う。アドレス
マップ作成時には、同一種類の硬貨を繰り返して通過経
路41内を通過させ、得られたデータから特定の領域内
が検出エリアとなるようにアドレスマップを作成する。
同一種類の硬貨を繰り返して通過させることによって正
確なアドレスマップが形成されるが、分解能が高い場合
にはデータに抜けが生じることがあるため、拡散演算に
よってデータの抜けをなくする。拡散演算は例えば硬貨
を投入した状態で2次元アドレスマップのある位置にデ
ータが得られたものとすると、その周囲のアドレス値に
もデータを埋め込む処理のことである。こうしてステッ
プS8において2次元アドレスマップを作成する。この
とき同時に検出すべき硬貨に類似する他の硬貨をあらか
じめ識別できるようにアドレスマップを作成するように
してもよい。そしてステップS9に進んで得られたアド
レスマップのデータをメモリ36に書込んで処理を終え
る。このような処理を判別すべき全ての金種について行
い、データ領域が重ならないようにアドレスマップを形
成しておくものとする。
【0020】さて硬貨を識別する動作モードについて図
7のフローチャートを用いて説明する。識別開始時には
ステップS11に進んで硬貨のない状態で得られた受信
信号のアイドリング値を取込む。そしてステップS12
においてこのアイドリング値が規定値以内かどうかを判
別し、規定値以内であれば前述した学習モードでの処理
と同様に温度補正処理を行う(ステップS13)。そし
て硬貨の通過を待受け、硬貨が通路を通過すればステッ
プS14において受信信号のX,Yのアドレス値を取込
む。そしてステップS15においてX,Yアドレスの最
大変化値かどうかを判別し、最大変化値に達していなけ
ればステップS15に戻って同様の処理を繰り返す。こ
うすれば硬貨の通過毎にX,Yアドレスの最大変化値が
得られる。こうして得られたX,Yアドレス値をステッ
プS16においてメモリ36に保持されているアドレス
マップと比較,照合する。そしてステップS17におい
て硬貨受入れ範囲内にあるかどうかを判別し、受入れ範
囲内であればステップS18において対応硬貨信号を出
力する。又受入れ範囲内でなければステップS19に進
んで偽貨信号を出力して処理を終える。
7のフローチャートを用いて説明する。識別開始時には
ステップS11に進んで硬貨のない状態で得られた受信
信号のアイドリング値を取込む。そしてステップS12
においてこのアイドリング値が規定値以内かどうかを判
別し、規定値以内であれば前述した学習モードでの処理
と同様に温度補正処理を行う(ステップS13)。そし
て硬貨の通過を待受け、硬貨が通路を通過すればステッ
プS14において受信信号のX,Yのアドレス値を取込
む。そしてステップS15においてX,Yアドレスの最
大変化値かどうかを判別し、最大変化値に達していなけ
ればステップS15に戻って同様の処理を繰り返す。こ
うすれば硬貨の通過毎にX,Yアドレスの最大変化値が
得られる。こうして得られたX,Yアドレス値をステッ
プS16においてメモリ36に保持されているアドレス
マップと比較,照合する。そしてステップS17におい
て硬貨受入れ範囲内にあるかどうかを判別し、受入れ範
囲内であればステップS18において対応硬貨信号を出
力する。又受入れ範囲内でなければステップS19に進
んで偽貨信号を出力して処理を終える。
【0021】このように第1の実施の形態では硬貨識別
装置の回路の主要部をマイクロコンピュータ内で実現
し、しかも硬貨特有のインピーダンスをX,Yアドレス
として2次元アドレスマップによって検出するようにし
ている。このアドレスマップは同一種類の硬貨を投入す
るだけで学習モードによって容易に作成することができ
るため、あらかじめ硬貨に合わせた閾値を設定する必要
がなくなり、硬貨識別の信頼性を向上させることができ
るという効果が得られる。
装置の回路の主要部をマイクロコンピュータ内で実現
し、しかも硬貨特有のインピーダンスをX,Yアドレス
として2次元アドレスマップによって検出するようにし
ている。このアドレスマップは同一種類の硬貨を投入す
るだけで学習モードによって容易に作成することができ
るため、あらかじめ硬貨に合わせた閾値を設定する必要
がなくなり、硬貨識別の信頼性を向上させることができ
るという効果が得られる。
【0022】次に本発明の第2の実施の形態について説
明する。本実施の形態において前述した第1の実施の形
態と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。図8はCPU31内の機能ブロック図である。第2
の実施の形態では位相サンプリング信号発生部53Aは
図8に示すように送信信号の0°,45°,90°,1
35°に相当する0,π/4,π/2,3π/4の位相
の時点でサンプリング信号を夫々X1アドレス値検出部
54a,X2アドレス値検出部54b,Y1アドレス値
検出部55a,Y2アドレス値検出部55bに出力す
る。X1アドレス値検出部54a,Y1アドレス値検出
部55aは第1の実施の形態と同様に、送信信号の0及
びπ/2の位置でA/D変換部56の信号を出力してX
1アドレス値,Y1アドレス値をX1アドレス値ピーク
ホールド部57a,Y1アドレス値ピークホールド部5
8aに出力する。又X2アドレス値検出部54b,Y2
アドレス値検出部55bはπ/4,3π/4の位置での
A/D変換値を保持するサンプリング信号が与えられ、
そのA/D変換値を検出してX2アドレス値ピークホー
ルド部57b,Y2アドレス値ピークホールド部58b
に出力するものである。又これらの出力が与えられるマ
ップ作成処理部59AはX1アドレス,Y1アドレスに
よって第1の実施の形態と同様に、X1軸,Y1軸につ
いてのアドレスマップを作成し、X2アドレス,Y2ア
ドレスによって軸がこれと45°傾いたX2軸,Y2軸
のアドレスマップを作成するものである。又硬貨受入れ
範囲参照処理部60Aはこれらの2つのアドレスマップ
から硬貨の受入れ範囲を検出するものである。
明する。本実施の形態において前述した第1の実施の形
態と同一部分は同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。図8はCPU31内の機能ブロック図である。第2
の実施の形態では位相サンプリング信号発生部53Aは
図8に示すように送信信号の0°,45°,90°,1
35°に相当する0,π/4,π/2,3π/4の位相
の時点でサンプリング信号を夫々X1アドレス値検出部
54a,X2アドレス値検出部54b,Y1アドレス値
検出部55a,Y2アドレス値検出部55bに出力す
る。X1アドレス値検出部54a,Y1アドレス値検出
部55aは第1の実施の形態と同様に、送信信号の0及
びπ/2の位置でA/D変換部56の信号を出力してX
1アドレス値,Y1アドレス値をX1アドレス値ピーク
ホールド部57a,Y1アドレス値ピークホールド部5
8aに出力する。又X2アドレス値検出部54b,Y2
アドレス値検出部55bはπ/4,3π/4の位置での
A/D変換値を保持するサンプリング信号が与えられ、
そのA/D変換値を検出してX2アドレス値ピークホー
ルド部57b,Y2アドレス値ピークホールド部58b
に出力するものである。又これらの出力が与えられるマ
ップ作成処理部59AはX1アドレス,Y1アドレスに
よって第1の実施の形態と同様に、X1軸,Y1軸につ
いてのアドレスマップを作成し、X2アドレス,Y2ア
ドレスによって軸がこれと45°傾いたX2軸,Y2軸
のアドレスマップを作成するものである。又硬貨受入れ
範囲参照処理部60Aはこれらの2つのアドレスマップ
から硬貨の受入れ範囲を検出するものである。
【0023】次に本実施の形態の動作についてフローチ
ャート及びタイムチャートを参照しつつ説明する。図9
(a)は本実施の形態の動作を示すタイムチャートであ
り、第1実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳細
な説明を省略する。本実施の形態においても図9(a)
に示すクロック信号を分周し、図9(b)〜(d)に示
すようにローパスフィルタ32を介してサイン波として
送信コイルMを駆動する。そうすれば通過経路41を硬
貨が通過するときに図9(e)に示す受信信号が得ら
れ、ローパスフィルタ35を介してA/D変換部56に
よってデジタル値に変換する。本実施の形態ではローパ
スフィルタ53の出力を図9(g)に示すタイミングで
サンプリングし、夫々X1,X2,Y1,Y2アドレス
が検出する。ここではこれらの値は絶対値をアドレスと
する。図10はこうして形成される2つのアドレスマッ
プを示している。図10に示すアドレスマップにおい
て、前述した第1実施の形態で示される複素平面上のX
1軸,Y1軸と、これに対して45°傾けたX2,Y2
軸を座標軸とする別のアドレスマップが形成されること
となる。X1,Y1でのアドレスマップをマップ1、X
2,Y2でのアドレスマップをマップ2とする。こうす
ればマップ1はX1軸,Y1軸に近ければ分解能が高い
が、位相角がπ/4,3π/4付近は分解能が低下する
が、この場合にはX2軸又はY2軸に近いためマップ2
を用いることによって高分解能でインピーダンスを検出
することができる。従ってこれらの2つのマップをあら
かじめメモリに形成しておき、データの位置に応じてこ
れらのマップを切換えることによってより正確に硬貨を
識別することができる。
ャート及びタイムチャートを参照しつつ説明する。図9
(a)は本実施の形態の動作を示すタイムチャートであ
り、第1実施の形態と同一部分は同一符号を付して詳細
な説明を省略する。本実施の形態においても図9(a)
に示すクロック信号を分周し、図9(b)〜(d)に示
すようにローパスフィルタ32を介してサイン波として
送信コイルMを駆動する。そうすれば通過経路41を硬
貨が通過するときに図9(e)に示す受信信号が得ら
れ、ローパスフィルタ35を介してA/D変換部56に
よってデジタル値に変換する。本実施の形態ではローパ
スフィルタ53の出力を図9(g)に示すタイミングで
サンプリングし、夫々X1,X2,Y1,Y2アドレス
が検出する。ここではこれらの値は絶対値をアドレスと
する。図10はこうして形成される2つのアドレスマッ
プを示している。図10に示すアドレスマップにおい
て、前述した第1実施の形態で示される複素平面上のX
1軸,Y1軸と、これに対して45°傾けたX2,Y2
軸を座標軸とする別のアドレスマップが形成されること
となる。X1,Y1でのアドレスマップをマップ1、X
2,Y2でのアドレスマップをマップ2とする。こうす
ればマップ1はX1軸,Y1軸に近ければ分解能が高い
が、位相角がπ/4,3π/4付近は分解能が低下する
が、この場合にはX2軸又はY2軸に近いためマップ2
を用いることによって高分解能でインピーダンスを検出
することができる。従ってこれらの2つのマップをあら
かじめメモリに形成しておき、データの位置に応じてこ
れらのマップを切換えることによってより正確に硬貨を
識別することができる。
【0024】本実施の形態では学習モードにおけるアド
レスマップの生成時に、図10(b)に示すようにマッ
プ1が有効な破線で示す領域Aとマップ1,2でほぼ同
等の分解能を示す領域Bに硬貨の種類を示すデータを入
力しておき、マップ2が有効な領域Cではマップ2を参
照すべきことを示す特有のデータを入れておくようにし
てもよい。又マップ2では領域Cを含む部分についてデ
ータを記録しておき、領域Aに含まれる部分については
判別データを保持しないものとする。
レスマップの生成時に、図10(b)に示すようにマッ
プ1が有効な破線で示す領域Aとマップ1,2でほぼ同
等の分解能を示す領域Bに硬貨の種類を示すデータを入
力しておき、マップ2が有効な領域Cではマップ2を参
照すべきことを示す特有のデータを入れておくようにし
てもよい。又マップ2では領域Cを含む部分についてデ
ータを記録しておき、領域Aに含まれる部分については
判別データを保持しないものとする。
【0025】こうして2つのアドレスマップ1,2を作
成した後、硬貨を識別する際の動作について説明する。
この場合には図11に示すようにステップS11〜13
まで同様の処理を行い、実際の硬貨が投入されると、ス
テップS24において受信信号のX1,Y1,X2,Y
2の4点のアドレス値を取込む。そしてステップS25
において夫々のアドレス値が最大に変化したかどうかを
判別し、最大に変化するまでこの処理を継続する。夫々
のアドレス値が最大変換値となれば、ステップS26に
進んで各位相の振幅値を夫々0位相,π/4,π/2,
3π/4をX1,X2,Y1,Y2のアドレスとし、ま
ずステップS26においてマップ1を読出し、マップ2
の領域かどうかを判別する。そしてマップ1内で領域C
ではなく硬貨のデータがあれば、ステップS27よりS
28に進んで硬貨識別信号を出力し、又この領域に硬貨
データがなければステップS29において偽貨信号を出
力して処理を終える。一方ステップS26においてマッ
プ1内にマップ2を示すデータがある場合には、ステッ
プS30に進んでマップ2のデータを参照し、硬貨のデ
ータがあるかどうかを判別する(ステップS31)。硬
貨のデータがあれば硬貨識別信号を出力し、なければ偽
信号を出力して処理を終える。こうすればインピーダン
スの複素平面上で分解能の低い領域については第2のマ
ップを用いることができ、全ての領域で高い分解能で硬
貨を識別することができる。
成した後、硬貨を識別する際の動作について説明する。
この場合には図11に示すようにステップS11〜13
まで同様の処理を行い、実際の硬貨が投入されると、ス
テップS24において受信信号のX1,Y1,X2,Y
2の4点のアドレス値を取込む。そしてステップS25
において夫々のアドレス値が最大に変化したかどうかを
判別し、最大に変化するまでこの処理を継続する。夫々
のアドレス値が最大変換値となれば、ステップS26に
進んで各位相の振幅値を夫々0位相,π/4,π/2,
3π/4をX1,X2,Y1,Y2のアドレスとし、ま
ずステップS26においてマップ1を読出し、マップ2
の領域かどうかを判別する。そしてマップ1内で領域C
ではなく硬貨のデータがあれば、ステップS27よりS
28に進んで硬貨識別信号を出力し、又この領域に硬貨
データがなければステップS29において偽貨信号を出
力して処理を終える。一方ステップS26においてマッ
プ1内にマップ2を示すデータがある場合には、ステッ
プS30に進んでマップ2のデータを参照し、硬貨のデ
ータがあるかどうかを判別する(ステップS31)。硬
貨のデータがあれば硬貨識別信号を出力し、なければ偽
信号を出力して処理を終える。こうすればインピーダン
スの複素平面上で分解能の低い領域については第2のマ
ップを用いることができ、全ての領域で高い分解能で硬
貨を識別することができる。
【0026】図12は本実施の形態の他の例を示すフロ
ーチャートである。この実施の形態ではマップ1とマッ
プ2の双方にあらかじめ硬貨の識別を示すデータを保持
しておく。そしてステップS41においてアドレス値の
X1とX2又はY1とY2の絶対値の大小を比較する。
X1又はY1の絶対値が大きければステップS42に進
んでマップ1を参照し、X2,Y2の絶対値が大きけれ
ばステップS43においてマップ2のアドレスを参照す
る。こうしていずれからのマップから硬貨データの有無
を参照し(ステップS44)、硬貨のデータがあれば硬
貨識別信号を出力し(ステップ45)、硬貨がなければ
偽貨信号を出力して(ステップ46)、処理を終える。
このように絶対値の高い方のマップを参照することによ
って、より分解能の高いマップを選択して識別すること
ができる。
ーチャートである。この実施の形態ではマップ1とマッ
プ2の双方にあらかじめ硬貨の識別を示すデータを保持
しておく。そしてステップS41においてアドレス値の
X1とX2又はY1とY2の絶対値の大小を比較する。
X1又はY1の絶対値が大きければステップS42に進
んでマップ1を参照し、X2,Y2の絶対値が大きけれ
ばステップS43においてマップ2のアドレスを参照す
る。こうしていずれからのマップから硬貨データの有無
を参照し(ステップS44)、硬貨のデータがあれば硬
貨識別信号を出力し(ステップ45)、硬貨がなければ
偽貨信号を出力して(ステップ46)、処理を終える。
このように絶対値の高い方のマップを参照することによ
って、より分解能の高いマップを選択して識別すること
ができる。
【0027】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の請求項
1〜4の発明によれば、A/D変換手段によって受信信
号の値をデジタル値に変換し、所定のタイミングでアド
レス値を判別して硬貨識別のマップを示すXアドレス及
びYアドレスを判別する。そしてこのアドレスマップに
基づいて硬貨を識別しているため、ハードウェアの構成
が複雑になることがなく、硬貨識別範囲を容易に決定し
て正確に硬貨を判別することができるという効果が得ら
れる。又請求項5,6の発明では、A/D変換値をアド
レス値に変換するタイミングをπ/4づつ離れた4点か
ら検出し、2つのマップを参照しているため、いずれの
領域にデータが存在する場合にも分解能が低下すること
なく正確に硬貨を識別することができるという効果が得
られる。
1〜4の発明によれば、A/D変換手段によって受信信
号の値をデジタル値に変換し、所定のタイミングでアド
レス値を判別して硬貨識別のマップを示すXアドレス及
びYアドレスを判別する。そしてこのアドレスマップに
基づいて硬貨を識別しているため、ハードウェアの構成
が複雑になることがなく、硬貨識別範囲を容易に決定し
て正確に硬貨を判別することができるという効果が得ら
れる。又請求項5,6の発明では、A/D変換値をアド
レス値に変換するタイミングをπ/4づつ離れた4点か
ら検出し、2つのマップを参照しているため、いずれの
領域にデータが存在する場合にも分解能が低下すること
なく正確に硬貨を識別することができるという効果が得
られる。
【図1】本発明の第1の実施の形態による硬貨識別装置
の全体構成を示すブロック図である。
の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態による硬貨識別装置の硬貨通過経
路とそれに取付けられる送受信コイルを示す図である。
路とそれに取付けられる送受信コイルを示す図である。
【図3】本実施の形態による硬貨識別装置のCPUの機
能的構成を示すブロック図である。
能的構成を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態の動作を示すタイムチャートであ
る。
る。
【図5】本実施の形態の学習モードでの動作を示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図6】本実施の形態のアドレスマップを示す概略図で
ある。
ある。
【図7】本実施の形態の識別モードでの動作を示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図8】本発明の第2の実施の形態による硬貨識別装置
のCPU内の主要部を示すブロック図である。
のCPU内の主要部を示すブロック図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態による硬貨識別装置
の動作を示すタイムチャートである。
の動作を示すタイムチャートである。
【図10】第2の実施の形態によるアドレスマップとそ
のデータを示す概略図である。
のデータを示す概略図である。
【図11】第2の実施の形態による硬貨識別装置の動作
を示すフローチャート(その1)である。
を示すフローチャート(その1)である。
【図12】第2の実施の形態による硬貨識別装置の動作
を示すフローチャート(その2)である。
を示すフローチャート(その2)である。
【図13】従来の硬貨識別装置の一例を示すブロック図
である。
である。
【図14】従来の硬貨識別装置における硬貨とインピー
ダンスの関係を示す図である。
ダンスの関係を示す図である。
【図15】従来の硬貨識別装置の他の例を示すブロック
図である。
図である。
31 CPU 32,35 ローパスフィルタ 33 励磁アンプ 34 プリアンプ 36 メモリ 37 出力回路 41 通過経路 42,43 スプール 51 基準クロック発生部 52 送信信号発生部 53,53A 位相サンプリング信号発生部 54 Xアドレス値検出部 54a X1アドレス値検出部 54b X2アドレス値検出部 55 Yアドレス値検出部 55a Y1アドレス値検出部 55b Y2アドレス値検出部 56 A/D変換部 57 Xアドレス値ピークホールド部 57a X1アドレス値ピークホールド部 57b X2アドレス値ピークホールド部 58 Yアドレス値ピークホールド部 58a Y1アドレス値ピークホールド部 58b Y2アドレス値ピークホールド部 59,59A マップ作成処理部 60,60A 硬貨受入範囲参照処理部 61 メモリ格納処理部 M 送信コイル T 受信コイル
Claims (6)
- 【請求項1】 硬貨の通過経路に設けられた送信コイル
と、 前記硬貨の通路を挟んで前記送信コイルと対面するよう
に配置される受信コイルと、 前記送信コイルを交流電流によって励磁する送信コイル
駆動手段と、 前記送信コイルの駆動によって前記受信コイルに得られ
る受信信号をA/D変換するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段より出力されるA/D変換値を送信
信号の特定の位相及びこれよりπ/2離れた位相のタイ
ミングで検出し、夫々のA/D変換値をX軸及びY軸の
アドレス信号とするアドレス値判別手段と、 前記通過経路に硬貨を通過させたときに前記アドレス値
判別手段より得られるアドレス信号から当該硬貨の種類
を示すデータが書込まれたアドレスマップを読出し、該
アドレスマップに示された硬貨の識別データに基づいて
投入硬貨の真偽と種類を識別する硬貨受入範囲参照処理
手段と、を具備することを特徴とする硬貨識別装置。 - 【請求項2】 硬貨識別装置は、 前記通過経路に判別すべき硬貨を通過させたときに前記
アドレス値判別手段より得られるアドレス値に当該硬貨
の種類を示すデータを書込むことにより2次元のアドレ
スマップを生成するマップ作成処理部と、を更に有する
ものであることを特徴とする請求項1記載の硬貨識別装
置。 - 【請求項3】 前記マップ作成処理部は、 判別すべき硬貨を通過させたときに前記アドレス値判別
手段より得られるアドレス値に基づいてアドレスマップ
上にデータを設定すると共に、そのデータの周囲の領域
を識別許容範囲とするものであることを特徴とする請求
項2記載の硬貨識別装置。 - 【請求項4】 前記マップ作成処理部は、 複数の硬貨を投入することにより前記アドレスマップに
データを順次書込み、硬貨の識別許容範囲を設定するも
のであることを特徴とする請求項2記載の硬貨識別装
置。 - 【請求項5】 硬貨の通過経路に設けられた送信コイル
と、 前記硬貨の通路を挟んで前記送信コイルと対面するよう
に配置される受信コイルと、 前記送信コイルを交流電流によって励磁する送信コイル
駆動手段と、 前記送信コイルの駆動によって前記受信コイルに得られ
る受信信号をA/D変換するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段より出力されるA/D変換値を送信
信号の特定の位相及びこれよりπ/4,π/2,3π/
4離れた位相のタイミングで検出し、夫々のA/D変換
値をX1軸,X2軸及びY1軸,Y2軸のアドレス信号
とするアドレス値判別手段と、 前記通過経路に硬貨を通過させたときに前記アドレス値
判別手段より得られるアドレス信号からX1,X2,Y
1,Y2軸に近いアドレス値を持ち、当該硬貨の種類を
示すデータが書込まれた第1又は第2のアドレスマップ
を読出し、該アドレスマップに示された硬貨の識別デー
タに基づいて投入硬貨の真偽と種類を識別する硬貨受入
範囲参照処理手段と、を具備することを特徴とする硬貨
識別装置。 - 【請求項6】 硬貨識別装置は、 前記通過経路に判別すべき硬貨を通過させたときに前記
アドレス値判別手段より得られるアドレス値に当該硬貨
の種類を示すデータを書込むことにより、X1,Y1軸
上での第1のアドレスマップと、X2,Y2軸上での第
2のアドレスマップとを生成するマップ作成処理部と、
を更に有するものであることを特徴とする請求項5記載
の硬貨識別装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17628196A JPH1021440A (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | 硬貨識別装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17628196A JPH1021440A (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | 硬貨識別装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1021440A true JPH1021440A (ja) | 1998-01-23 |
Family
ID=16010847
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17628196A Pending JPH1021440A (ja) | 1996-07-05 | 1996-07-05 | 硬貨識別装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1021440A (ja) |
-
1996
- 1996-07-05 JP JP17628196A patent/JPH1021440A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040217 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |