JPH10214317A - 2次元コードおよび2次元コードの読取方法 - Google Patents

2次元コードおよび2次元コードの読取方法

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JPH10214317A
JPH10214317A JP9016477A JP1647797A JPH10214317A JP H10214317 A JPH10214317 A JP H10214317A JP 9016477 A JP9016477 A JP 9016477A JP 1647797 A JP1647797 A JP 1647797A JP H10214317 A JPH10214317 A JP H10214317A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 用途に合わせてサイズを容易に変更すること
ができる2次元コードおよびその読取方法の提供。 【解決手段】 位置決め用シンボル54の2つの辺54
a,54b側に隣接する位置に、サイズコード60,6
2を配置し、位置決め用シンボル54が検出されれば、
位置決め用シンボル54の形状と位置とに基づいて直ち
に、サイズコード60,62を検出して、そのサイズコ
ード60,62の位置と内容とによりデータセルの存在
する方向とその範囲を決定している。このため、位置決
め用シンボル54は1つでも、データセルが位置決め用
シンボル54に対してどのような位置にどのような範囲
で存在するのかが直ちに判明し、2次元コード52の情
報を、無駄な読み取りをしたり読みこぼしをしたりする
ことなく正確に読み取ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2次元コードおよ
び2次元コードの読取方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、提案されている2次元コードの例
としては特開平7−254037号公報記載のものがあ
り、この2次元コードの読取装置の例としては特開平8
−180125号記載のものがある。
【0003】2次元コードは、図14(b)に一例を示
すごとく情報が2次元的な広がりを持ち、図14(a)
に示すバーコードに比べて格段に大量の情報を記録でき
るが、構造は複雑なものとなっているため、2次元コー
ドの全体形状を迅速に確定することが重要視されてい
る。
【0004】そのため、従来の2次元コードでは、図1
5に示すごとく、特定寸法比率の正方形を組み合わせた
3つの位置決め用シンボル310a,310b,310
cを、2次元コード300の4つの頂点の内の3頂点に
それぞれ配している。この位置決め用シンボル310
a,310b,310cは、例えば、一辺の長さが7セ
ルに相当する黒い枠状正方形312、一辺の長さが5セ
ルに相当する白い枠状正方形314、一辺の長さが3セ
ルに相当する黒い正方形316を同心状に重ね合わせた
時にできる図形を採用している。
【0005】この位置決め用シンボル310a,310
b,310cの中心付近を直線的に横切ると、黒、白、
黒、日、黒のパターンが1:1:3:1:1の比率で検
出される。このような比率の検出はハード的にもソフト
的には比較的容易に検出できるので、前記比率で黒と白
が交互に検出された場合、そのパターンを位置決め用シ
ンボル310a,310b,310cの有力な候補であ
ると迅速に判断でき、その位置・形状を迅速に決定する
ことができる。
【0006】このように迅速に3つの位置決め用シンボ
ル310a,310b,310cの位置と形状とが決定
できれば、2次元コード300の各頂点が定まるととも
に、2次元コード300を構成しているデータセル33
0の内容を、迅速かつ正確に読み取ることができる。
(図15ではデータセル330の白黒のパターンは省略
されている。) したがって、これら3つの位置決め用シンボル310
a,310b,310cの存在は、2次元コード300
の存在位置を迅速かつ正確に確定するためには重要なも
のであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように、大量のデ
ータを記録している2次元コードを短時間で解読するた
めには、従来は3つの位置決めシンボルを持つ必要があ
ったが、2次元コードに記録される情報量が比較的少な
い場合には、従来の2次元コードは、必ずしも好適な構
成をなしているものとは言えなかった。
【0008】例えば、前述した2次元コード300で
は、情報量が少なくなると2次元コード300全体の面
積に占める位置決めシンボル310a,310b,31
0cの面積の比率が大きくなり、極端な場合は、図16
のように、2次元コード400全体の面積の大半を、3
つの位置決めシンボル410a,410b,410cが
占めるようになり、情報量を減らしても2次元コードは
ほとんど小さくならないという問題が発生した。したが
って、情報量が少ないのにかかわらず、情報以外の部分
で大きな面積を必要とするので、用途に応じて2次元コ
ードを小さくして、省スペース化を達成するという需要
に応えられない。例えばICの樹脂面などの小さいスペ
ースに、情報量を減らして小さくした2次元コードを印
刷したいというような需要があるにもかかわらず、応え
られないという一面があった。
【0009】このような問題を解決するためには、位置
決め用シンボルの数を減らすことが考えられる。例え
ば、特開平2−56091号においては、2次元コード
の中央に置かれた1つの位置決め用シンボルから一定の
範囲が2次元コードのサイズであるとして、1つのみの
位置決め用シンボルしか配置されていない。
【0010】しかし、特開平2−56091号に記載さ
れた2次元コードは、位置決め用シンボルが1つである
ため、予め全体の大きさを一定としなくてはならず、情
報量を更に少なくした場合にもその一定の大きさが必要
となる。したがって、用途に応じて2次元コードを、も
っと小さくして、一層の省スペース化を達成するという
需要には応えられない。
【0011】更に、読取処理する場合も、必ず予め決め
られた一定の範囲は読み取らなくてはならないので、デ
ータ量が少なくても、迅速に読取処理できるとは言えな
かった。また逆に情報量を多くしようとして、2次元コ
ードのみを大きくしても、読取処理では、予め決められ
た一定の範囲のみの読み取りであるため、大きくした2
次元コードに対処するためには読取処理を行う読取装置
のハードやソフトの構成を変更しなくてはならず、用途
に応じて迅速に対処できないという問題があった。
【0012】本発明は、用途に合わせてサイズを容易に
変更することができる2次元コードおよびその読取方法
の提供を目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
2次元コードは、2次元コードの位置を特定する位置決
め用シンボル以外に、位置決め用シンボルに対する所定
位置に配置されて、2次元コードのサイズを表すサイズ
コードが備えられている。
【0014】このため、例え、位置決め用シンボルが1
つでも、サイズコードの情報から、2次元コードのサイ
ズが判明するので、読取装置は読み取るべきサイズを特
定することができる。このように、読取装置側では、サ
イズコードの情報から2次元コードのサイズを読み取る
ようにしておくだけで、以後、2次元コードのサイズが
変更されても、そのハードやソフトを変更することはな
く、直ちに対処でき、無駄な読み取りや読みこぼしを無
くして、正確に2次元コードを読み取ることができる。
【0015】サイズコードは、位置決め用シンボルのよ
うな最初に検出されるパターンではなく、サイズを表す
のみで良いことから、比較的小さい面積を占めるもので
良く、2次元コードを小さくする場合にもほとんど阻害
要因とはならない。また、上述したことは、サイズコー
ドの内容の変更のみで、自由に2次元コードのサイズを
変更できることを意味し、用途に応じて2次元コードの
サイズを迅速に対処させることができる。
【0016】また、このように2次元コードのサイズ
が、位置決め用シンボルの配置状態からでなく、サイズ
コードの内容から読み取られるため、位置決め用シンボ
ルが3つ存在している必要はなく、2つでも1つでも、
2次元コードのサイズが容易に検出できることになる。
このため、位置決め用シンボルの数を減らすことがで
き、小さなサイズの2次元コードが必要とされる用途で
も、2次元コードのほとんどが3つの位置決め用シンボ
ルに占められるために小さくできないと言う問題点を解
決して、2次元コードを十分に小さいものとできる。し
たがって、IC等の小さい2次元コードを必要とする用
途にも広く使用できるようになる。
【0017】なお、サイズコードは、例えば、2次元コ
ードの情報を表しているデータセルと同じ様式のセルの
分布パターンで表すことができる。このようにデータセ
ルと同じ様式のセルで表されていれば、読取装置もソフ
ト的に容易に2次元コードのサイズを読み取ることが可
能となる。したがって、従来の2次元コード読取装置で
も、プログラムを変更するのみで対処できる。
【0018】なお、サイズコードが表す2次元コードの
サイズは、位置決め用シンボルのサイズに対する比率で
表しても良い。位置決め用シンボルは最初にその位置や
形状が決定されるので、以後、この位置決め用シンボル
の形状を基準として、比率で2次元コードのサイズを検
出すれば、迅速・容易に2次元コードのサイズを決定す
ることができる。例えば、位置決め用シンボルの2倍、
3倍、4倍、……等であり、また整数倍ばかりでなく、
1.7倍、2.7倍、3.3倍、15/7倍、23/7
倍、……等の小数倍または分数倍を意味するものであっ
ても良い。
【0019】セルでサイズコードが構成されている場合
は、例えば、サイズコードのセルの分布パターンと比率
とを対応させておき、読取装置は対応表を基に、読み取
ったサイズコードのセルの分布パターンから比率を求め
て、2次元コードのサイズを決定し、そのサイズからデ
ータセルの内容を読み出す。
【0020】また、サイズコードは、セルの数で2次元
コードのサイズを表すこととしても良い。例えば、セル
36個、セル57個、セル80個、……等である。な
お、2次元コード内でのサイズコードの配置としては、
例えば、位置決め用シンボルに隣接してまたは近傍に配
置される。このように、位置決め用シンボルの隣接ある
いは近傍にあることにより、離れた位置に存在するより
も、サイズコードの位置決めの誤差が小さい。したがっ
て、位置決め用シンボルの位置に基づいて正確にサイズ
コードが検出されるので、2次元コードの解読処理が一
層正確かつ迅速となる。
【0021】なお、位置決め用シンボルは、複数の異な
る方向または複数の異なる位置において走査した場合に
特定の周波数成分比が得られるパターンであれば、走査
によりハード的にもソフト的にも迅速に位置決め用シン
ボルが検出できるので、2次元コードの迅速な解読のた
めに好ましい。
【0022】2次元コードが矩形をなす場合には、例え
ば、1つの位置決め用シンボルを2次元コードの4つの
頂点の内のいずれかに配置した構成とし、サイズコード
を2次元コードの縦および横のサイズを表すものとして
も良い。矩形としては例えば正方形であれば、縦と横の
サイズは同じなので、サイズコードは1つのサイズを表
すものであっても良い。
【0023】2つのサイズコードが、位置決め用シンボ
ルの4辺の内、データセルが存在する側の2辺にそれぞ
れ配置され、各サイズコードは、配置された位置決め用
シンボルの各辺側での2次元コードのサイズを表す構成
としても良い。この構成により、サイズコードの位置が
検出されれば、同時に、データセルが存在する方向とそ
の範囲が判るので、効率的に処理ができる。
【0024】この場合、2次元コードが正方形であれ
ば、2つのサイズコードが表すサイズは同一となる。し
たがっていずれか一方のサイズコードを省略して設けな
くても良い。ただし、この場合でも、省略されたサイズ
コードが示すべきデータセルの存在方向を、省略されて
いないサイズコードに対していずれの方向であるかを、
予め決定しておく必要がある。
【0025】なお、同一のサイズを表すサイズコードを
2つ設けた場合には、両者が同一かどうかを読取処理時
に比較することにより、同一でなければ読取エラーであ
るとして、エラー処理を実行するようにしても良い。上
述した2次元コードを読み取る方法しては、次のような
方法が挙げられる。
【0026】まず、2次元コードの走査等により、2次
元コードの画像を得るとともに、画像中での位置決め用
シンボルを検出する2次元コード位置決め処理を行う。
次に、検出された位置決め用シンボルに基づいて、サイ
ズコードを検出し、このサイズコードが表す2次元コー
ドのサイズを取得するサイズ取得処理を行う。次に、取
得された2次元コードのサイズに基づいて、2次元コー
ドの情報を読み取るデコード処理を行う。
【0027】このように、サイズ取得処理において、サ
イズコードが表す2次元コードのサイズを取得し、この
2次元コードのサイズに基づいて、デコード処理にて2
次元コードの情報を読み取っている。したがって、情報
を読み取ろうとしている2次元コードのサイズが2次元
コード毎に変化しても、各2次元コードに含まれている
サイズコードにより直ちに対応でき、2次元コードの情
報を、無駄な読み取りをしたり読みこぼしをしたりする
ことなく、正確に読み取ることができる。
【0028】より具体的には次のように構成することが
できる。すなわち、2次元コード位置決め処理は、2次
元コードの走査等により、2次元コードの画像を得ると
ともに、画像中での位置決め用シンボルの位置と形状と
を検出する。サイズ取得処理は、検出された位置決め用
シンボルの位置と形状とに基づいて、サイズコードの位
置(位置決め用シンボルに対する所定位置)を検出し、
この位置からサイズコードを形成するセルの分布パター
ンを検出し、この分布パターンを解読することで、サイ
ズコードが表す2次元コードのサイズを取得する。デコ
ード処理は、取得された2次元コードのサイズと位置決
め用シンボルの形状とに基づいて、2次元コードの情報
を表すデータセルの位置を検出し、この位置から2次元
コードの情報を読み取る。
【0029】なお、2次元コードが、2つのサイズコー
ドが位置決め用シンボルの4辺の内、データセルが存在
する側の2辺にそれぞれ配置され、各サイズコードが、
配置された位置決め用シンボルの各辺側に存在するデー
タセルのサイズを表しているものである場合は、次のよ
うな2次元コード読取方法を採用しても良い。
【0030】すなわち、2次元コードの走査等により、
2次元コードの画像を得るとともに、この画像中での位
置決め用シンボルの位置と形状とを検出する2次元コー
ド位置決め処理を行い、次に、検出された位置決め用シ
ンボルの位置と形状とに基づいて、位置決め用シンボル
の4つの辺側の所定位置を検査することで、2つのサイ
ズコードの存在を検出して、このサイズコードが表す2
次元コードのサイズを取得するサイズ取得処理を行い、
次に、サイズコードが検出された位置決め用シンボルの
2つの各辺側について、サイズコードから取得された2
次元コードのサイズと位置決め用シンボルの形状とに基
づいて、データセルの位置を検出して、このデータセル
から2次元コードの情報を読み取るデコード処理を行
う。
【0031】なお、このような2次元コードの読取方法
を実行する機能は、例えば、コンピュータシステム側で
起動するプログラムとして備えられる。このようなプロ
グラムの場合、例えば、フロッピーディスク、光磁気デ
ィスク、CD−ROM、ハードディスク等の機械読み取
り可能な記憶媒体に記憶し、必要に応じてコンピュータ
システムにロードして起動することにより用いることが
できる。この他、ROMやバックアップRAMを機械読
み取り可能な記憶媒体として前記プログラムを記憶して
おき、このROMあるいはバックアップRAMをコンピ
ュータシステムに組み込んで用いても良い。
【0032】
【発明の実施の形態】図1のブロック図に、上述した発
明が適用された2次元コード読取装置2の概略構成を示
す。2次元コード読取装置2は、CCD4、2値化回路
6、画像メモリ8、クロック信号出力回路14、アドレ
ス発生回路16、変化点検出回路18、比検出回路2
0、アドレス記憶メモリ22および制御回路28から構
成されている。
【0033】制御回路28は、CPU、ROM、RA
M、I/O等を備えたコンピュータシステムとして構成
され、ROMに記憶されているプログラムに従って、後
述する2次元コード読取処理等を実行し、2次元コード
読取装置2の各構成を制御している。
【0034】ここで、2次元コード読取装置2にて検出
される上述した発明が適用された2次元コードの一例の
概略図を図2に示す。この2次元コード52は、白色の
台紙53の上に印刷されており、1個の位置決め用シン
ボル54、データ領域56、および2個のサイズコード
60,62から構成されている。これら全体のサイズ
は、15セル×15セルの正方形状とされている。各セ
ルは、光学的に異なった2種類のセルから選ばれてお
り、図および説明上では白(明)・黒(暗)で区別して
表す。なお、図2では便宜上、データ領域56のデータ
セルの白黒のパターンは省略している。実際の2次元コ
ード52は、図3に一例として示すごとくである。
【0035】位置決め用シンボル54は、2次元コード
52の4つの頂点の内の1つに配置されている。この位
置決め用シンボル54のセルの明暗配置は、図4(A)
に示すごとく、1セル幅の黒からなる枠状正方形55a
内の中心部分に、1セル幅の白からなる縮小した枠状正
方形55bが形成され、その内側の中心部分に黒からな
る3セル×3セルの大きさの正方形55cが形成されて
いるパターンである。
【0036】また、サイズコード60,62は、データ
領域56の内、位置決め用シンボル54にセル1つ分離
れた隣接位置、その内でもデータ領域56が存在する側
の位置決め用シンボル54の2辺54a,54bに沿っ
て配置されている。サイズコード60,62は、それぞ
れ6個のセルが直列に配列した構成である。サイズコー
ド60,62は、データ領域56から見て、左側から、
黒セルと白セルとが交互に並んだ配列となっている。サ
イズコード60,62はこの配列のセル分布パターンに
より、2次元コード52のサイズ情報を表している。
【0037】サイズコードとして設定され得るセル分布
パターンとしては、2の6乗=64種類を設けることが
できるが、ここではサイズコードとしては、3種類のみ
と決められているものとする。特に、特に黒セルと白セ
ルとの分布が偏らないように、図6(a),(b),
(c)の3種類のパターンを利用している。この内、図
6(a)が図2で用いられるサイズコード60,62に
対応し、サイズ情報として15/7を表している。この
サイズ情報は、位置決め用シンボル54の大きさに対す
る2次元コード52の比率(ここでは倍率)を表してい
る。すなわち、図2の位置決め用シンボル54は正方形
であり、1辺の長さは7セル分である。したがって、2
次元コード52の1辺の長さは、7セル×15/7=1
5セルであることがサイズコード60,62から判る。
【0038】また、図6(b)のサイズコード70,7
2では、比率11/7を表しているので、図7に示すご
とく、位置決め用シンボル76のサイズに対して11/
7(11セル)である2次元コード74に用いられる。
また、図6(c)のサイズコード80,82では、比率
21/7を表しているので、図8に示すごとく、位置決
め用シンボル86のサイズに対して21/7(21セ
ル)である2次元コード84に用いられる。
【0039】なお、ここでは、2次元コード52と位置
決め用シンボル54とは正方形であるとの前提で、2つ
サイズコード60,62は全く同じものを使用してい
る。ただ、2次元コード52あるいは位置決め用シンボ
ル54を正方形でない矩形あるいは場合により平行四辺
形等の四角形のものも含まれているとすれば、例えば、
辺54a側にあるサイズコード60は、位置決め用シン
ボル54のx方向のサイズに対する2次元コード52の
x方向のサイズの比率を表しているものとし、辺54b
側にあるサイズコード62は、位置決め用シンボル54
のy方向のサイズに対する2次元コード52のy方向の
サイズの比率を表しているものとする。
【0040】制御回路28は、以下に述べるごとくの2
次元コード読取制御を行う。まず制御回路28の指示に
より、2次元画像検出手段としてのCCD4にて2次元
コード52が通過する場所の2次元画像を検出する。C
CD4は、2次元画像を検出すると、図5(a)に示す
ごとくのアナログ的なレベルからなる信号にて2次元画
像データを出力する。この2次元画像データを、2値化
回路6が制御回路28から指示された閾値にて2値化し
て、図5(b)に示すごとくの1(ハイ)/0(ロー)
の2つのレベルからなる信号に変換する。
【0041】一方、CCD4から出力される同期パルス
に応じて、クロック信号出力回路14がCCD4から出
力される2次元画像データのパルスより十分に細かいク
ロックパルスを出力する。アドレス発生回路16はこの
クロックパルスをカウントして、画像メモリ8に対する
アドレスを発生させる。2値化された2次元画像データ
は、このアドレス毎に8ビット単位で書き込まれる。
【0042】一方、2値化回路6からの信号における
「1」から「0」への変化あるいは「0」から「1」へ
の変化時に、変化点検出回路18は、比検出回路20に
パルス信号を出力する。比検出回路20は、変化点検出
回路18からのパルス信号入力から次のパルス信号入力
までに、クロック信号出力回路14から出力されたクロ
ックパルスをカウントすることにより、2次元画像の中
の明(1)の連続する長さおよび暗(0)の連続する長
さを求める。この長さの比から、2次元コード52の位
置決め用シンボル54に該当するパターンを検出する。
【0043】図4(A)に示したごとく、位置決め用シ
ンボル54のほぼ中心を代表的な角度で横切るCCD4
の走査線(a),(b),(c)での明暗パターンは、
図4(B)に示すごとく、すべて同じ明暗成分比を持つ
構造になっている。すなわち、位置決め用シンボル54
の中心を横切るそれぞれの走査線(a),(b),
(c)の明暗成分比は暗:明:暗:明:暗=1:1:
3:1:1となっている。勿論、走査線(a),
(b),(c)の中間の角度の走査線においても比率は
1:1:3:1:1である。また、図4(A)の図形
が、CCD4側から見て斜めの面に配置されていたとし
ても、前記走査線(a),(b),(c)の明暗成分比
は暗:明:暗:明:暗=1:1:3:1:1を維持す
る。なお、図4(B)は、2値化回路6からの2値化さ
れた信号に該当する。
【0044】このことにより、比検出回路20は、この
「1:1:3:1:1」なる明暗成分比を検出し、検出
した場合は、そのタイミングにアドレス発生回路16に
て発生されている画像メモリ8のアドレスをアドレス記
憶メモリ22に記憶する。したがって、CCD4が1フ
レーム分の2次元画像データを検出すると、画像メモリ
8には、2値化された2次元画像データが記憶され、ア
ドレス記憶メモリ22には、検出された分の位置決め用
シンボル54のアドレスが記憶されている。
【0045】なお、最初の2次元画像の1フレーム分の
画像が得られると、制御回路28は、画像メモリ8およ
びアドレス記憶メモリ22のデータに基づいて後述する
2次元コード読取処理を行い、この処理が終了すれば、
制御回路28は、続けて、CCD4に次の1フレームの
2次元画像の検出を指示する。したがって、CCD4か
らは、再度、2次元画像が2値化回路6に出力され、上
述したごとくの処理が繰り返される。
【0046】次に、1フレーム分の2次元コード52の
画像とその位置決め用シンボル54のアドレスが、画像
メモリ8とアドレス記憶メモリ22とにそれぞれ記憶さ
れた後に、制御回路28は、2次元コード読取処理を実
行する。この2次元コード読取処理を図9のフローチャ
ートに示す。
【0047】処理が開始されると、まず、位置決め用シ
ンボル54の検出処理が行われる(S100)。この処
理では、画像メモリ8およびアドレス記憶メモリ22に
対してアクセスし、その記憶内容から位置決め用シンボ
ル54が適切な位置に存在しているか否かの判断と位置
決め用シンボル54の画像上での正確な形状と中心位置
とを決定する。
【0048】この処理は、まずアドレス記憶メモリ22
に記憶されている位置決め用シンボル54のアドレス
が、位置的に1つのグループに分けられるかを、そのア
ドレス値と画像メモリ8の画像とを参照しつつ判断す
る。次に、ステップS100にて適切な位置決め用シン
ボル54が1つのみ検出されたか否かが判定され(S1
10)、検出されていなければ(S110で「N
O」)、次の画像の検出をCCD4に指示して(S18
0)、処理を終了する。
【0049】適切な位置決め用シンボル54が1つ検出
されると(S110で「YES」)、次に新しい2次元
コード52か否かが判定される(S120)。この処理
は、前回以前に検出された2次元コード52がいまだC
CD4により検出され続けている場合に、別の2次元コ
ードとして解読するのを防止するためである。例えば、
前回または所定回数前の本処理にて、適切な位置決め用
シンボル54が検出され、更にそのコード内容も既に適
切に読み取られていた場合には、同一の2次元コード5
2を検出しているものとして(S120で「NO」)、
次の画像の検出をCCD4に指示して(S180)、処
理を終了する。
【0050】新しい2次元コード52であると判定する
と(S120で「YES」)、次に画像メモリ8の1
(白)/0(黒)のパターンから、位置決め用シンボル
54を構成する各セルの形状と中心位置が計算される
(S121)。具体的に説明する。図10に一部を示す
ごとく、2次元コード52の画像が得られているものと
する。位置決め用シンボル54の画像の内、アドレス記
憶メモリ22に記憶されているアドレスは、明暗成分比
が暗:明:暗:明:暗=1:1:3:1:1として検出
された走査線部分Ls(ここでは9本が該当する。)の
画像に相当する。したがって、前記アドレスに基づい
て、前記明暗成分比の内で位置決め用シンボル54の内
側の3セル×3セルの大きさの黒からなる正方形55c
に該当する部分、すなわち暗成分の比が「3」である部
分(正方形55c内で一点鎖線で示す線分で表される画
像部分Ls0〜Ls8)の画像上の位置を特定すること
ができる。
【0051】そして、この内で先頭のアドレスの画像部
分Ls0と、末尾のアドレスの画像部分Ls8とを選択
して、先頭の画像部分Ls0の両端点A01,A02の
アドレスと、末尾の画像部分Ls8の両端点A11,A
12のアドレスとを求める。そして、そのアドレスを画
像の座標系(ここでは図示するごとく左上を原点とする
xy座標系である。)に変換する。
【0052】この両端点A01,A02の中央点Ac
0、および両端点A11,A12の中央点Ac1の座標
を求める。次に、両中央点Ac0,Ac1の中央の座標
を求め、位置決め用シンボル54の画像の中心座標Sc
(Xa,Ya)とする。次に、前述した4つの端点A0
1,A02,A11,A12の内、黒からなる正方形5
5cの頂点に近い端点A02,A11を抽出する。すな
わち、画像部分Ls0,Ls8のそれぞれにおいて、い
ずれの端点が黒の正方形55cの頂点に近いかを判断し
て決定する。
【0053】例えば、先頭の画像部分Ls0よりアドレ
スが小さい側で隣接する領域E0では、黒と認識された
アドレスは一点鎖線で示すごとく、正方形55cの頂点
に遠い端点A01側に偏っている。更に末尾の画像部分
Ls8よりアドレスが大きい側で隣接する領域E1で
は、一点鎖線で示すごとく、黒と認識されたアドレスは
正方形55cの頂点に遠い端点A12側に偏っている。
【0054】したがって、走査線部分Lsよりも外側に
隣接する領域E0,E1に該当するアドレスでの黒の配
置の偏りを判断することで、黒が偏っていない方の端点
A02,A11を、正方形55cの頂点に近い端点とし
てを抽出することができる。なお、2つの端点A02,
A11を、上述した処理にて正方形55cの頂点に近い
端点であると、個々に判定しなくても、2つの端点A0
2,A11の内のいずれか一方の端点について前述の処
理にて正方形55cの頂点に近いと決定できれば、もう
一方については、決定した端点とは対角に存在する端点
が正方形55cの頂点に近いものであることから、対角
に存在する端点を抽出するだけでも良い。
【0055】次に、2つの端点A02,A11を結ぶ直
線を、長さを1.5倍して、端点A02側への伸ばした
端を、黒の枠状正方形55aの頂点セルの仮の中心位置
f′とし、逆に端点A11側へ伸ばした端を、黒の枠状
正方形55aの頂点セルの仮の中心位置g′とする。
【0056】次に、この仮の中心位置f′,g′の周辺
画像をそれぞれ精査して、枠状正方形55aの頂点の黒
のエッジの形状の特徴等から、正確な頂点セルの中心位
置f,gを求める。次に、枠状正方形55aの残りの2
つ頂点セルの中心位置h,iは、中心位置f,gを結ぶ
直線とは各直線の中央でかつ中心Scで直交する同長の
直線の端部に存在することから、中心位置h,iの座標
h(Xh,Yh),i(Xi,Yi)を、中心位置f,
gの座標f(Xf,Yf),g(Xg,Yg)および中
心座標Sc(Xa,Ya)に基づいて計算で求める。
【0057】一方の頂点セル中心位置h(Xh,Yh)
は、図11に示すごとく、位置決め用シンボル54の中
心Scを通る水平線Lvに対して中心位置hからの垂線
の交点Shと中心位置hと中心Scとを頂点とする三角
形と、水平線Lvに対して中心位置fからの垂線の交点
Sfと中心位置fと中心Scとを頂点とする三角形とが
同一形状であるとの関係に基づいて、次の連立方程式を
解くことにより得られる。
【0058】
【数1】
【0059】また他方の頂点セル中心位置i(Xi,Y
i)についても同様な関係から次の連立方程式を解くこ
とにより得られる。
【0060】
【数2】
【0061】こうして求められた2つ頂点セルの中心位
置h,iの周辺画像をそれぞれ精査して、枠状正方形5
5aの頂点のエッジの形状等から、正確な頂点セルの中
心座標を求めて、その座標を正式に中心位置h,iの座
標とする。そして、隣接する頂点セルの中心位置h,
f,i,gの間を6等分することにより、黒の枠状正方
形55aを構成するセルの中心位置と、1セルのサイズ
とを決定する。
【0062】こうして、位置決め用シンボル54の形状
と中心位置Scとが決定する。次に位置決め用シンボル
54に基づいてサイズコード60,62の検出処理を行
う(S123)。まず、図11に示すごとく、対角にあ
る頂点セルの中心位置f,gを結ぶ直線を、この直線の
長さの1/3分、各頂点側へそれぞれ延長した端点F,
Gを求める。同様に、対角にある頂点セルの中心位置
h,iを結ぶ直線を、この直線の長さの1/3分、各頂
点側へそれぞれ延長した端点H,Iを求める。
【0063】この端点F,G,H,Iの内、隣接する端
点H,Fの間を直線状に辿ってセル内容を読み込む。す
なわち、位置決め用シンボル54の辺54dから1.5
セル分離れた位置で、辺54dに沿ってセルの内容を読
み取る処理が行われる。同様に、隣接する端点F,Iの
間を辺54aに沿って、隣接する端点I,Gの間を辺5
4bに沿って、および隣接する端点G,Hの間を辺54
cに沿って、それぞれセルの内容を読み取る処理が行わ
れる。
【0064】図2に示したごとく、位置決め用シンボル
54の隣接する2つの辺54a,54bに沿って、1セ
ル離れてサイズコード60,62が配列している。すな
わち、2つの辺54a,54bから1.5セル分離れた
位置は、サイズコード60,62のセルの中心位置を通
ることになる。
【0065】したがって、端点F,G,H,I間の4つ
の読取処理により、図6に示したサイズコードのいずれ
かが、2つの読取処理にてそれぞれ検出される。次に、
同一サイズコードが2つ検出されたか否かが判定され
(S124)、もし、1つのみ検出されたり、3つ以上
検出されたり、全く検出されなかったり、あるいはサイ
ズコードが検出されても両者の内容が異なっていたりし
た場合には(S124で「NO」)、エラーとしてステ
ップS180に移る。
【0066】同一サイズコードが2つのみ検出されれば
(S124で「YES」)、次に2次元コード52の形
状の決定がなされる(S125)。すなわち、ステップ
S123で読み取られたサイズコード60,62の位置
および内容に基づいて、位置決め用シンボル54に対し
ていずれの辺側にデータセルが存在するか、更に、どれ
だけのサイズまで広がっているかを決定する。
【0067】つまり、位置決め用シンボル54の辺54
a〜54dの内、サイズコード60,62が検出された
側の辺方向に、データセルが存在すると決定する。そし
て、得られたサイズコード60,62の種類から、比率
を決定し、2次元コード52が位置決め用シンボル54
のサイズの何倍かを決定する。ここでは、比率が15/
7のサイズコード60,62が得られたので、2次元コ
ード52は、図2に示したサイズ15セル×15セルで
あると決定する。
【0068】次に、各データセルの位置決定と、データ
セルの白黒の種類を決定する(S140)。すなわち、
ステップS121にて決定されている位置決め用シンボ
ル54の1セルのサイズ、および位置決め用シンボル5
4の位置から、辺54a,54b側へ、それぞれ、位置
決め用シンボル54のサイズも含めて15セル分の範囲
にあるデータセルの各中心位置を計算して求めて、その
中心位置から各データセルの黒か白かの種類を読み取っ
てデコードし、2次元コード52が表している情報を得
る。
【0069】次にこのコード内容が正常なものか否かが
判定される(S160)。例えば、白と黒とのセル数が
予め決められている特定の数になっているか否か、ある
いは表されているデータを所定の計算方法で計算した結
果が、2次元コード52の所定位置に表示されているデ
ータと一致するか否かを検査すること等により、正常に
コードが読み取られているか否かが判定される。
【0070】正常なコードでなければ(S160で「N
O」)、次の画像の検出をCCD4に指示して(S18
0)、処理を終了する。正常なコードであれば(S16
0で「YES」)、そのコード内容をホストコンピュー
タ等の他の装置へ出力したり、そのコード内容を特定の
メモリに記憶したり、そのコード内容に対応した処理を
実行したり、あるいはそのコード内容に対応した指示を
出力したりする処理が行われる(S170)。
【0071】そして、次の新たな2次元コードの読み取
りのために、画像の検出をCCD4に指示して(S18
0)、処理を終了する。なお、他のサイズコード70,
72でサイズが表されている11セル×11セルの2次
元コード74(図7)、およびサイズコード80,82
でサイズが表されている21セル×21セルの2次元コ
ード84(図8)についても、同一の処理で、無駄な読
み取りをしたり読みこぼしをしたりすることなく、デー
タ領域78,88の内容を正確に読み取ることができ
る。なお、各位置決め用シンボル76,86は、図2の
2次元コード52の位置決め用シンボル54と同一であ
る。
【0072】本実施の形態は、上述したごとく、位置決
め用シンボル54の2つの辺54a,54b側に隣接す
る位置に、サイズコード60,62,70,72,8
0,82を配置し、位置決め用シンボル54が検出され
れば、位置決め用シンボル54の形状と位置とに基づい
て直ちに、サイズコード60〜82を検出して、そのサ
イズコード60〜82の位置と内容とによりデータセル
の存在する方向とその範囲を決定している。
【0073】このため、位置決め用シンボル54は1つ
でも、データセルが位置決め用シンボル54に対してど
のような位置にどのような範囲で存在するのかが直ちに
判明し、2次元コード52の情報を、無駄な読み取りを
したり読みこぼしをしたりすることなく正確に読み取る
ことができる。
【0074】したがって、小さなサイズの2次元コード
52が必要とされる用途でも、2次元コード52に3つ
の位置決め用シンボル54を用いなくても良いので、3
つの位置決め用シンボル54を存在させるために生じる
2次元コード52の小型化の限界を、十分に小さいもの
とでき、IC等の小さい2次元コード52を必要とする
用途にも広く使用できるようになる。また、サイズコー
ド60〜82は、例えば、2次元コード52の情報を表
しているデータセルと同じ様式のセルの分布パターンで
表されるので、2次元コード読取装置2もソフト的に容
易に、2次元コード52のサイズ(ここではデータセル
の方向と範囲)を決定することが可能となる。したがっ
て、位置決め用シンボル54,76,86のように、変
化点検出回路18、比検出回路20およびアドレス記憶
メモリ22と言ったハードを特別に備えなくても、従来
の2次元コード読取装置でも、プログラムを変更するの
みで対処できる。
【0075】更に、サイズコード60〜82は、2次元
コード52のサイズを、最初に位置や形状が検出される
位置決め用シンボル54のサイズに対する比率で表して
いるので、位置決め用シンボル54が最初にその位置や
大きさが決定された後、この位置決め用シンボル54の
大きさを基準として、比率で2次元コード52のサイズ
を検出すれば、迅速・容易に2次元コード52のサイズ
を決定することができる。
【0076】この比率は、本実施の形態では、分数で表
していたが、例えば、2倍、3倍、4倍、……等の整数
あるいは、1.7倍、2.7倍、3.3倍、……等の小
数で表すものであっても良い。また、本実施の形態では
サイズコード60〜82の種類も3種類であったが、1
種類または2種類でも良く、4種類以上でも良い。
【0077】また、本実施の形態ではサイズコード60
〜82は、6セルが直線状に配列されたものであった
が、マトリックス状に配列されたものでも良く、セル数
も必要に応じて増減できる。また、セルの分布パターン
でなく、セルの数で2次元コード52のサイズを表すこ
ととしても良い。この場合、データセルとの区別は、例
えば、配置や分布パターンで行う。
【0078】本実施の形態では、サイズコード60〜8
2は、位置決め用シンボル54から1セル離れた隣接位
置に配置されていたので、少ない誤差でサイズコード6
0〜82が検出でき、2次元コードの解読処理が、より
正確かつ迅速となるが、2次元コード内での配置として
は、予め決定しておけば、位置決め用シンボル54から
2セル以上離れた近傍位置あるいは位置決め用シンボル
54とは反対側の2次元コード52の端部あるいはこの
端部に近い位置でも良い。
【0079】また、位置決め用シンボル54は、複数の
異なる方向または複数の異なる位置において走査した場
合に特定の周波数成分比が得られるパターンであるの
で、走査によりハード的にもソフト的にも迅速に位置決
め用シンボルが検出できる。また、2次元コード52が
正方形をなし、サイズコード60〜82の配置そのもの
が、データセルの存在方向を表しているので、特に、デ
ータセルの存在方向を示すマーク等が必要ない。
【0080】また、2次元コード52が長方形であれ
ば、2つのサイズコード60〜82を2次元コード52
の縦と横とのサイズを表すものとしても良い。本実施の
形態では、2次元コード52と位置決め用シンボル54
とが正方形であり、2つのサイズコード60〜82が表
す比率は同一となることから、2次元コード52に対し
て、いずれか一方のサイズコード60〜82の配置を省
略しても良い。ただし、この場合でも、配置が省略され
たサイズコード60〜82が示すべきデータセルの存在
方向を、存在するサイズコード60〜82に対していず
れの方向であるかを、予め決定しておく必要がある。
【0081】本実施の形態において、CCD4、2値化
回路6、クロック信号出力回路14、タイミングにアド
レス発生回路16、変化点検出回路18および比検出回
路20が行う処理と制御回路28が行うステップS10
0,S121とが2次元コード位置決め処理に該当し、
ステップS123,S125がサイズ取得処理に該当
し、ステップS140がデコード処理に該当する。
【0082】[その他]前記実施の形態では、位置決め
用シンボル54,76,86を二重の正方形で、中心を
横切る周波数成分比が黒:白:黒:白:黒=1:1:
3:1:1の図形で表していたが、図12(a)のよう
に円形でもよく、図12(b)のように六角形でもよ
く、また他の正多角形でも良い。即ち、同心状に相似形
の図形が重なり合う形に形成したものであればよい。さ
らに、中心を横切る周波数成分比があらゆる角度で同じ
ならば、図12(c)に示すごとく、図形を何重にして
も良い。更に、位置決め用シンボル54,76,86
は、上述のような周波数成分比で表されるものでなくて
も、ハード的あるいはソフト的に検出し易く、区別し易
い形状であれば、他の形状でも良い。
【0083】位置決め用シンボルの配置数や間隔は、シ
ンボルの検出し易さや歪みの反映の程度、必要なデータ
量の確保の点から適宜決定する。また、前記実施の形態
では位置決め用シンボル54,76,86は、2次元コ
ード52,74,84の4つの頂点の内、1つに配置さ
れていたが、2次元コード52,74,84内での配置
は任意である。また必要なら1つの2次元コード52,
74,84に2つの位置決め用シンボルを設けても良
い。例えば、図13に示すごとく、2次元コード92の
隣接する頂点に、2つの位置決め用シンボル93,94
を配置し、データ領域96に、サイズコード97,98
を設けても良い。サイズコード97,98は、位置決め
用シンボル93,94に対して、それぞれ位置決め用シ
ンボル93,94が存在しない隣接する2次元コード9
2の頂点側に配置されているので、この方向における2
次元コード92のサイズを決定している。そして、その
サイズコード97,98の種類から図の縦方向のサイズ
は21セルであることが判る。なお、図の横方向のサイ
ズは、位置決め用シンボル93,94の配置により決定
されているので、サイズコードの配置は不要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態における2次元コード読取装置の
概略構成を表すブロック図である。
【図2】 実施の形態における2次元コードの一例の概
略構成説明図である。
【図3】 実施の形態における2次元コードの一例の詳
細構成説明図である。
【図4】 実施の形態における位置決め用シンボルを走
査した場合の明暗検出の説明図である。
【図5】 実施の形態におけるCCDと2値化回路との
出力信号の説明図である。
【図6】 実施の形態におけるサイズコードの種類の説
明図である。
【図7】 実施の形態における2次元コードの小さい例
の概略構成説明図である。
【図8】 実施の形態における2次元コードの大きい例
の概略構成説明図である。
【図9】 実施の形態における2次元コード読取処理の
フローチャートである。
【図10】 実施の形態における処理手順説明図であ
る。
【図11】 実施の形態における処理手順説明図であ
る。
【図12】 位置決め用シンボルの他の形状の例を示す
説明図である。
【図13】 他の2次元コードの一例の概略構成説明図
である。
【図14】 従来のバーコードおよび2次元コードの説
明図である。
【図15】 従来の2次元コードの概略構成説明図であ
る。
【図16】 従来の2次元コードの詳細構成説明図であ
る。
【符号の説明】
2…2次元コード読取装置 4…CCD 6…
2値化回路 8…画像メモリ 14…クロック信号出力回路 16…アドレス発生回路 18…変化点検出回路
20…比検出回路 22…アドレス記憶メモリ 28…制御回路 52,74,84,92…2次元コード 54,76,86,93,94…位置決め用シンボル 56,78,88,96…データ領域 60,62,70,72,80,82,97,98…サ
イズコード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 楊 旭華 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セルの分布パターンにより情報を表現する
    2次元コードであって、 2次元コード内の所定位置に配置され、2次元コードの
    位置を特定する位置決め用シンボルと、 前記位置決め用シンボルに対する所定位置に配置され
    て、2次元コードのサイズを表すサイズコードと、 を備えたことを特徴とする2次元コード。
  2. 【請求項2】前記サイズコードは、セルの分布パターン
    で表されていることを特徴とする請求項1記載の2次元
    コード。
  3. 【請求項3】前記サイズコードは、前記位置決め用シン
    ボルのサイズに対する比率で、2次元コードのサイズを
    表すことを特徴とする請求項1または2記載の2次元コ
    ード。
  4. 【請求項4】前記サイズコードは、セルの数で2次元コ
    ードのサイズを表すことを特徴とする請求項1または2
    記載の2次元コード。
  5. 【請求項5】前記サイズコードは、前記位置決め用シン
    ボルに隣接してまたは近傍に、配置されていることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれか記載の2次元コード。
  6. 【請求項6】前記位置決め用シンボルは、 複数の異なる方向または複数の異なる位置において走査
    した場合に特定の周波数成分比が得られるパターンであ
    ることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載の2次
    元コード。
  7. 【請求項7】2次元コードは矩形をなすとともに、1つ
    の前記位置決め用シンボルが、2次元コードの4つの頂
    点の内のいずれかに配置され、前記サイズコードは、2
    次元コードの縦および横のサイズを表していることを特
    徴とする請求項1〜6のいずれか記載の2次元コード。
  8. 【請求項8】2つの前記サイズコードが、前記位置決め
    用シンボルの4辺の内、データセルが存在する側の2辺
    にそれぞれ配置され、各サイズコードは、配置された位
    置決め用シンボルの各辺側での2次元コードのサイズを
    表していることを特徴とする請求項7記載の2次元コー
    ド。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれか記載の2次元コー
    ドの読取方法であって、 前記2次元コードの画像を得るとともに、前記画像中で
    の前記位置決め用シンボルを検出する2次元コード位置
    決め処理を行い、 次に、検出された前記位置決め用シンボルに基づいて、
    前記サイズコードを検出して、該サイズコードが表す2
    次元コードのサイズを取得するサイズ取得処理を行い、 次に、取得された前記2次元コードのサイズに基づい
    て、2次元コードの情報を読み取るデコード処理を行う
    ことを特徴とする2次元コードの読取方法。
  10. 【請求項10】前記2次元コード位置決め処理は、前記
    2次元コードの画像を得るとともに、前記画像中での前
    記位置決め用シンボルの位置と形状とを検出し、 前記サイズ取得処理は、検出された前記位置決め用シン
    ボルの位置と形状とに基づいて前記サイズコードの位置
    を検出し、該位置から前記サイズコードを形成するセル
    の分布パターンを検出して該分布パターンを解読しする
    ことで前記サイズコードが表す2次元コードのサイズを
    取得し、 前記デコード処理は、取得された前記2次元コードのサ
    イズと前記位置決め用シンボルの形状とに基づいて、2
    次元コードの情報を表すデータセルの位置を検出し、該
    位置から2次元コードの情報を読み取ることを特徴とす
    る請求項9記載の2次元コードの読取方法。
  11. 【請求項11】請求項8記載の2次元コードの読取方法
    であって、 前記2次元コードの画像を得るとともに、前記画像中で
    の前記位置決め用シンボルの位置と形状とを検出する2
    次元コード位置決め処理を行い、 次に、検出された前記位置決め用シンボルの位置と形状
    とに基づいて、前記位置決め用シンボルの4つの辺側の
    所定位置を検査することで、2つのサイズコードの存在
    を検出して該サイズコードが表す2次元コードのサイズ
    を取得するサイズ取得処理を行い、 次に、前記サイズコードが検出された前記位置決め用シ
    ンボルの2つの各辺側について、前記サイズコードから
    取得された前記2次元コードのサイズと前記位置決め用
    シンボルの形状とに基づいて、データセルの位置を検出
    して、該データセルから2次元コードの情報を読み取る
    デコード処理を行うことを特徴とする2次元コードの読
    取方法。
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