JPH10213971A - 現像剤遮断部材 - Google Patents

現像剤遮断部材

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JPH10213971A
JPH10213971A JP9343881A JP34388197A JPH10213971A JP H10213971 A JPH10213971 A JP H10213971A JP 9343881 A JP9343881 A JP 9343881A JP 34388197 A JP34388197 A JP 34388197A JP H10213971 A JPH10213971 A JP H10213971A
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JP
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developer
rubber
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rubber elastic
blocking member
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JP9343881A
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English (en)
Inventor
Noboru Umemoto
昇 梅本
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な現像剤遮断性能を安定して有し、かつ
摩耗などの耐久性にも優れる。 【解決手段】 現像装置の静電潜像保持体へ現像スリー
ブより供給される現像剤を、現像スリーブ表面に接触す
ることにより遮断する現像剤遮断部材であって、該現像
剤遮断部材はゴム弾性体と硬質支持体との複合体よりな
り、該複合体が接合材を介して加硫接合されてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は現像装置の静電潜像
保持体上に現像剤を供給または遮断する際に使用される
現像剤遮断部材に関する。
【0002】
【従来の技術】複写機やレーザービームプリンター(以
下複写機とはレーザービームプリンターを含むものとす
る)における現像の基本機能は、現像スリーブ上に磁気
ブラシを形成し着色荷電粉体である現像剤を静電潜像保
持体上の静電潜像に付着させて可視像化することであ
る。そのための手段としては、大別すると乾式現像法と
湿式現像法の2つがある。さらに乾式現像法は、一成分
現像方式と二成分現像方式とに分類できる。この中で複
写機には乾式現像法の二成分現像方式が有利であると考
えられ多用されている。二成分現像方式の場合、摩擦帯
電されたキャリアおよびトナーよりなる現像剤は磁気的
に吸引されながら現像スリーブ上を搬送され静電潜像保
持体上の静電潜像を現像する。この過程でトナーは消費
されるため、現像スリーブ上のキャリアはトナーの少な
い状態になっている。そこで現像装置内の所定の位置で
現像スリーブ上からトナー不足のキャリアをいったん回
収しトナーと混ぜて再び汲み上げる必要があり、回収離
脱させるための現像剤遮断部材が重要となる。
【0003】一方、二色以上の原色を有するカラー複写
機では、記録媒体である静電潜像保持体に形成された静
電潜像を可視像化する目的で着色顔料よりなるトナーを
上記静電潜像に付着させる現像装置が備えられている。
ここで、カラー化するために各色のトナーを収容してな
る現像装置を、複数個複写機内に備え、これらの現像装
置を選択使用している。たとえば、フルカラー画像を形
成する場合には、シアン、マゼンタおよびイエロー、さ
らに必要に応じてブラックのトナーを収容した各々の現
像装置を備えている。フルカラー画像は、各色の静電潜
像に分解され、これらの各色の静電潜像が静電潜像保持
体上に形成され、上記各色のトナーで現像され、複写用
紙上に各色のトナーを重ね合わせてフルカラーの画像を
形成している。したがって、二色以上の現像剤を有する
現像装置は、前述した現像スリーブ上から現像剤をいっ
たん回収する必要性に加え、現像に供されないときに
は、現像剤が静電潜像保持体上の潜像に付着しないよう
に制御する必要がある。そのために、たとえば現像剤を
現像部に供給または遮断するように制御することで、現
像状態または非現像状態に設定してある。具体的には、
現像を終えた現像剤を回収し攪拌手段を介して再度現像
剤を現像部へと供給する位置に、現像剤の供給または遮
断を行う移動可能な遮断用部材を配置して、現像装置を
現像状態または非現像状態に切り換えている。このよう
な現像剤遮断部材は、従来現像装置に使用されているク
リーニングブレードに比較して、二色以上の混色を防ぐ
ため、現像剤をより完全に遮断する機能が要求されてい
る。従来このような現像剤遮断部材には、金属シャフト
等に貼り付けたフェルトやゴムローラーなどが使用され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フェル
トを使用した場合、フェルトに現像剤が詰まってしま
い、遮断性能が安定して得られず耐久性も乏しい等の問
題があった。また、ゴムローラを使用した場合は、遮断
性能が良くなく現像スリーブ上にトナーやキャリアが残
るなどの問題があり、かつ摩耗などの耐久性にも問題が
あった。本発明は、このような問題に対処するためにな
されたもので、良好な現像剤遮断性能を安定して有し、
かつ摩耗などの耐久性にも優れた現像剤遮断部材を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の現像剤遮断部材
は、現像装置の静電潜像保持体へ現像スリーブより供給
される現像剤を、現像スリーブ表面に接触することによ
り遮断する現像剤遮断部材であって、該現像剤遮断部材
はゴム弾性体と硬質支持体との複合体よりなり、該複合
体が接合材を介して加硫接合されてなることを特徴とす
る。
【0006】また、ゴム弾性体が含フッ素重合体を含有
してなることを特徴とする。加硫接合に用いられる接合
剤がゴム弾性体に配合される加硫剤およびゴム弾性体を
構成する高分子体の官能基の少なくとも1つと反応して
なることを特徴とする。さらに、ゴム弾性体が、シリコ
ーン系ゴム、フッ素系ゴム、アクリロニトリルブタジエ
ン系ゴム、ウレタン系ゴムおよびエチレンプロピレン系
ゴムから選ばれた少なくとも1つであることを特徴とす
る。また、硬質支持体が金属体であることを特徴とす
る。
【0007】本発明の現像剤遮断部材は、静電潜像保持
体に現像剤を供給する現像スリーブに接触するゴム弾性
体のエッジ形状が 0.5±0.2mm の曲率半径、または、直
角であることを特徴とする。
【0008】本発明の現像剤遮断部材が用いられる現像
装置は二色以上の現像剤を使用する複写機またはレーザ
ービームプリンターであることを特徴とする。
【0009】本発明において、加硫接合とはゴム弾性体
と金属体等の硬質支持体とを接合材を介して加硫または
架橋反応させることにより、ゴム弾性体と金属体等の硬
質支持体とが強固に一体として接合されることをいう。
たとえば、ゴム弾性体に配合される加硫剤と接合剤とが
化学的に結合することやゴム弾性体を構成する高分子体
の官能基と接合剤とが化学的に結合すること、または、
これらの結合が同時に起こることをいう。また、ゴム弾
性体のエッジ形状が直角であるとは、曲率半径が 0.01m
m 以下、好ましくは 0.001mm以下であることをいう。さ
らに、硬質支持体とは、ゴム弾性体のエッジ部の精度を
維持し得る剛性を有し、また加硫接合時の熱処理にさら
されても熱変形を生じることなく、耐蝕性に優れた部材
をいう。
【0010】このようにゴム弾性体と硬質支持体とが接
合材を介して化学的に接合することにより、接着強度に
優れた複合体が得られ、現像剤遮断性能が安定するとと
もに、耐久性も優れた現像剤遮断部材が得られる。さら
に、現像剤遮断部材が現像スリーブに接触する部分の曲
率半径が 0.5±0.2mm 、または、直角であることによ
り、各色の現像剤に対応しつつ安定して良好な遮断性能
を長時間維持する。また、ゴム弾性体に含フッ素重合体
を添加することにより遮断時の現像スリーブとゴム弾性
体との摺動抵抗を下げる。さらにゴム弾性体と金属体等
の硬質支持体との複合体とすることにより、ゴム弾性体
の一部の剛性を向上し、また現像剤遮断部材の生産性を
著しく改善する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係る現像剤遮断部材の形
状を図1により説明する。図1はその現像剤遮断部材の
断面図である。図1において、1はゴム弾性体を、2は
金属体などの硬質支持体をそれぞれ示す。また、現像剤
遮断部材が現像スリーブに接触する部分は、ゴム弾性体
1において、硬質支持体2が複合されていない部分の先
端部をいう。この先端部のいずれか一方の角が曲率半径
0.5±0.2mm 、または、直角であることにより、現像剤
の遮断性能が安定する。とくに曲率半径を 0.5±0.2mm
と設定することにより、各色の現像剤に対応して遮断性
能を安定させることができる。
【0012】本発明に係る硬質支持体は、トナーやキャ
リア等に悪影響を与えると考えられる錆などが発生しに
くい物質であれば使用することができる。たとえば、樹
脂または繊維材などで補強した樹脂、セラミックス、ア
ルミニウム合金、ステンレス鋼、または軟鋼等の鉄など
に防錆処理を施したメッキ部品などを使用することがで
きる。ここで、加工工数が増し、製造工程において効率
的でない防錆処理を省略でき、またゴム弾性体のエッジ
精度を低下させない程度の硬質性、剛性を備え、後述す
る加硫熱処理温度にさらされても、そり、曲がり等の大
きな寸法変化もなく、しかも錆等の発生による金属の腐
食も起こらないものを選択するとすればステンレス鋼
板、アルミニウム合金板等の非鉄金属系の硬質剛性支持
体が好ましい。
【0013】本発明に係るゴム弾性体とは、たとえば2
次転移点と考えられるガラス転移点が常温(20〜25℃)
以下、具体的には -100 〜 0℃に位置するゴム状の弾性
体であればよい。そのようなものとして、たとえばシリ
コーン系ゴム、フッ素系ゴム、ウレタン系ゴム、アクリ
ロニトリルブタジエン系ゴム、エチレンプロピレン系ゴ
ムなどが好ましく、これらは単独でも混合物としても使
用することができる。これらの中でもシリコーン系ゴム
が耐オゾン性、反発弾性特性に優れており、本発明に最
も好適である。また、高いゴム強度が必要である場合に
は、アクリロニトリルブタジエン系ゴム、エチレンプロ
ピレン系ゴムが好適である。とくにエチレンプロピレン
系ゴムは工業的に安価に供給されるため好適である。
【0014】これらゴム弾性体のゴム硬度は、たとえば
Hs 60〜80°(JIS−A)であれば、適当な弾性を有
する現像剤遮断部材となり、また相手摺動材も損傷させ
にくいので好ましいものと考えられる。しかし、このよ
うな弾性体では軟らかいので、これを精度よく位置決め
し、固定してトナー、キャリア等を遮断する必要があ
る。このために、この弾性体のエッジ精度を低下させな
いような適度な剛性を有する位置決め・固定手段が必要
となり、前述の硬質支持体との複合化が重要となる。
【0015】まず、本発明に係るゴム弾性体の一例であ
り、有機ケイ素系エラストマーの一例であるシリコーン
系ゴムについて説明する。シリコーン系ゴムは、シロキ
サン結合(Si−O結合)を有する高重合度のオルガノ
ポリシロキサン類であって室温においてゴム状弾性を有
するものであればよい。シリコーン系ゴムの分子量は、
数平均分子量で約 5万以上のものが好ましく、可及的に
高分子量のものが良好な結果を得ることから、より好ま
しくは 7万以上、とくに好ましくは 10 万〜 20 万程度
が好ましい。
【0016】以上の条件に該当するシリコーン系ゴムの
例としては、ポリジメチルシリコーンエラストマー(た
とえば、信越化学社製商品名;XE76)、メチルビニ
ルシリコーンエラストマー(たとえば、東レシリコーン
社製商品名;SH433または信越化学社製商品名;T
SE201)、メチルフェニルシリコーンエラストマー
(たとえば、東レシリコーン社製商品名;SE955
U)、フルオロシリコーンエラストマー(たとえば、ダ
ウコーニング社製商品名;シラスティックLS)を挙げ
ることができる。、またシリコーンゴムコンパウンドと
しては、ワッカーケミカルズイーストアジア社製商品
名:エラストジルEL5409を挙げることができる。
【0017】本発明に係るフッ素系ゴムとは、平均して
1個以上のフッ素原子を含む単位モノマーの重合体また
は共重合体であって、ガラス転移点が室温以下であり、
室温でゴム状弾性を有するものであればよく、たとえ
ば、塊状重合、懸濁重合、乳化重合、溶液重合、触媒重
合、電離性放射線重合、レドックス重合などにより得ら
れる。フッ素系ゴムの分子量は、数平均分子量で約 5万
以上のものが望ましく、可及的に高分子量のものが良好
な結果を得ることから、より望ましくは 7万以上、とく
に望ましくは 10 万〜 25 万程度である。
【0018】以上の条件に該当する例としては、テトラ
フルオロエチレン・プロピレン共重合体(たとえば、旭
硝子社製商品名;アフラス)、フッ化ビニリデン・ヘキ
サフルオロプロピレン共重合体(たとえば、デュポン・
昭和電工社製商品名;バイトン)、フッ化ビニリデン・
へキサフルオロプロピレン・テトラフルオロエチレン共
重合体(たとえば、モンテフルオス社製商品名;テクノ
フロン)、フルオロシリコーン系エラストマー(たとえ
ば、ダウコーニング社製商品名;シラスティックL
S)、フォスファゼン系エラストマー(たとえば、ファ
イアストーン社製商品名;PNF)、パーフルオロ系エ
ラストマー(たとえば、ダイキン工業社製商品名;ダイ
エルパーフロ)などを挙げることができる。
【0019】本発明に係るアクリロニトリルブタジエン
系ゴム(以下、NBRと略称する)は、ブタジエンとア
クリロニトリルの共重合体であって、室温においてゴム
状弾性を有するものであればよい。たとえば、共重合体
されるアクリロニトリル量が24 %未満である低ニトリ
ルNBR、 24 〜 30 %である中ニトリルNBR、 30
〜 36 %である中高ニトリルNBR、 36 〜 42 %であ
る高ニトリルNBR、42 %を越える極高ニトリルNB
Rなどを使用することができる。本発明にあっては、ゴ
ムの耐摩耗性、耐老化性、引張強さを増すとともに、ゴ
ム弾性、耐寒性、低温特性を損なわない範囲のアクリロ
ニトリル量であることが好ましく、約 24 〜 42 %の範
囲のニトリル量を含むNBRがとくに好ましい。
【0020】また、NBRの分子量は、数平均分子量で
約 5万以上のものが望ましく、可及的に高分子量のもの
が良好な結果を得ることから、より好ましくは 7万以
上、とくに好ましくは 10 〜 50 万程度である。以上の
条件に該当する例としては、たとえば、日本合成ゴム社
製商品名;JSR−220S、JSR−N、日本ゼオン
社製商品名;NIPOL、グッドイヤー(Goodye
ar)社製商品名;CHEMIGUMなどを挙げること
ができる。
【0021】本発明に係るウレタン系ゴムとは、ポリエ
ステルポリオール、ポリエーテルポリオール、その他の
ポリオール類とポリイソシアネート類との反応によつて
得られるゴム状弾性体をいう。ポリエステルポリオール
としては、多塩基酸(たとえばアジピン酸、コハク酸、
セバシン酸、フタル酸、その他の脂肪族または芳香族ジ
カルボン酸等)と多価アルコール重合体(たとえばポリ
エチレングリコール、ポリジエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ポリジプロピレングリコール、
ボリブチレングリコール、その他のジオール重合体、ト
リオール重合体等)との反応生成物であるポリエステル
ポリオールまたは環状エステルの開環重合体などがあ
る。ここで多価アルコール重合体は分子量をとくに限定
するものではないが、適当なゴム状弾性体であるために
は 1000 〜 3000 程度のものが適当である。また、ポリ
エーテルポリオールはエポキシドまたはテトラヒドロフ
ランの開環重合によつて得られるもので、これら環状エ
ーテルが付加しうる水素原子を少なくとも 2個有する化
合物にエポキシドを付加して得られるポリエーテルポリ
オールが好ましい。このエポキシドは、たとえば、エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド
などであり、環状エーテルに付加し得る水素原子を与え
る化合物は、たとえば、前述の多価アルコール重合体、
ポリフェノール、ポリアミド、ポリアミンなどであり、
中でも多価アルコール重合体、すなわちとくに分子量を
限定するものではないが、ポリエチレングリコール(分
子量 1000 〜 6000 程度)、ポリプロピレングリコール
(分子量 1000 〜 2000 程度)、ポリテトラメチレング
リコールなどが好ましい。また、その他のポリオールは
たとえばブタジエンの単独重合体またはアクリロニトリ
ルもしくはスチレンなどとの共重合体等からなるポリブ
タジエン系グリコール、ポリエステルポリオール、ポリ
カーボネートポリオールなどである。さらに、ポリイソ
シアネート類は、脂肪族もしくは芳香族イソシアネート
であって、少なくともイソシアネート基またはマスクさ
れたイソシアネート基などの官能基が 2個以上ついたポ
リイソシアネートが必要である。しかし、官能基が多く
なるほど架橋しやすくなつてゴム弾性を失うので、たと
えばヘキサメチレン-1,6- ジイソシアネート、トルエン
-2,4-ジイソシアネート、メタフェニレンジイソシアネ
ート、ナフタレン-1,5- ジイソシアネート、ジフェニル
メタン-4,4'-ジイソシアネート等のジイソシアネート類
が好ましい。
【0022】このようなウレタン系ゴムは各種ポリオー
ルとポリイソシアネートからなるプレポリマーを作り、
これにたとえば 1,4- ブタンジオール、メチレンビスジ
クロロアニリン、トリメチロールプロパン、トリイソプ
ロパノールアミン等の架橋剤を加えて架橋させたもので
あつてもよく、またソフトセグメントを構成する二官能
ポリオール、ハードセグメントを構成する短鎖グリコー
ルおよびジイソシアネートの三成分の組み合せからなる
ブロック共重合体であるウレタン系熱可塑性エラストマ
ーであっても使用することができる。以上の条件に該当
する例としては、たとえばTSE社製商品名;ミラクト
ランE270PENDなどを挙げることができる。
【0023】本発明に係るエチレン−プロピレン系ゴム
とは、エチレンとプロピレンとを炭化水素溶媒中で重合
して作るエチレンプロピレンゴム(以下、EPMと略称
する)や、エチレン、プロピレンに少量の第3成分たと
えばエチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、
1,4-ヘキサジエンなどから重合して作るエチレンプロピ
レンジエンゴム(以下、EPDMと略称する)などが挙
げられる。以上の条件に該当する例としては、たとえば
日本合成ゴム社製商品名;JSREP33などを挙げる
ことができる。
【0024】上述のゴム弾性体に各種充填剤の総配合量
をゴム弾性体 100重量部に対して、0.1〜200 重量部、
好ましくは 10 〜100 重量部、より好ましくは 30 〜 6
0 重量部配合することができる。充填剤の総配合量は、
現像剤遮断部材を適度なゴム弾性の成形体とするするた
めに 50 重量%以下またはこれ未満、好ましくは 10〜
40 重量%の範囲にとどめることが好ましい。充填剤と
しては、含フッ素重合体やシリカ粉等の無機質のケイ素
化合物、カーボンブラック、グラファイト、ワックスな
どの強度向上剤や潤滑性向上剤、加工助剤、酸化防止
剤、老化防止剤、加硫剤、加硫促進剤などが例示でき
る。粉末状充填剤は、たとえば平均粒径 0.1〜50μm 、
好ましくは 1〜25μm である。とくに加硫剤や加硫促進
剤は、架橋反応によりゴム弾性体を形成させるととも
に、ゴム弾性体に応じて選択された接合材と反応するこ
とによりゴム弾性体と金属体等の硬質支持体とを強固に
接着させることのできる加硫剤や加硫促進剤を選択使用
する。また、カーボンブラック等の黒鉛系充填剤は、耐
摩耗性を向上させるだけでなく適度なゴム硬度(たとえ
ば Hs 65〜75°)に設定する上でも有効な充填剤であ
る。そのようなものとしては、たとえば白石カルシウム
社より購入できるMTカーボンN990などを挙げるこ
とができる。カーボンブラック等の充填剤は、ゴム弾性
体 100重量部に対して、 1〜20重量部、好ましくは 3〜
15重量部配合することができる。
【0025】本発明に係る接合材とは、上述の加硫剤や
加硫促進剤およびゴム弾性体を構成する高分子体の官能
基の少なくとも1つと化学的に反応するとともに、硬質
支持体と強固に接着する物質であり、ゴム弾性体の種類
に応じて選択される。また、加硫剤や加硫促進剤は、少
なくとも 1種類以上配合されていればよく、その配合割
合は、ゴム弾性体 100重量部に対して、0.1 〜20重量
部、好ましくは 0.1〜10重量部配合されていればよい。
加硫剤等が少なすぎると、加硫の進行が遅くなったり、
また不十分となったりして、接着性に期待できず、多す
ぎると弾性体の性質を損ねる場合がある。以下、加硫剤
と接合材との組み合わせについて説明する。
【0026】シリコーン系ゴムの加硫剤としては、ベン
ゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキ
シド、ジクミルペルオキシド、クミル-t- ブチルペルオ
キシド、2,4-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペルオキシヘ
キサン、ジ-t- ブチルペルオキシド等の有機過酸化物加
硫剤を挙げることができる。具体的には、たとえば、2,
4-ジメチル-2,5- ジ-t- ブチルペルオキシヘキサン(50
%) 等のジメチル−ヘキサン系からなる加硫剤(ワッカ
ーケミカルズイーストアジア社製商品名;DS−8)を
挙げることができる。このような加硫剤はシリコーン系
ゴム 100重量部に対して、たとえば0.1 〜5 重量部、好
ましくは 0.1〜3 重量部、具体的には 0.8重量部程度配
合される。
【0027】シリコーン系ゴムに対する接合材として
は、オルガノアルコキシシランやオルガノアルコキシポ
リシロキサン樹脂と有機チタン酸エステルを主剤とする
反応性有機ケイ素化合物、オルガノポリシロキサンやオ
ルガノハイドロジエンポリシロキサン等と白金系触媒を
主剤とする反応性有機ケイ素化合物等を接合材として挙
げることができる。また、反応性シラン化合物を含んだ
反応性有機ケイ素化合物等を挙げることができる。ここ
で、オルガノアルコキシシランやオルガノアルコキシポ
リシロキサン樹脂は、少なくとも 1個のケイ素原子に結
合したアルコキシ基を有し、さらにメタクリロキシ基、
ビニル基、アリル基、アミノ基、メルカプト基、エポキ
シ基などの付加反応性、縮合反応性の官能基を含むもの
が好ましい。具体的には、たとえば、反応性シラン化合
物を含んだ反応性有機ケイ素化合物(信越シリコーン社
製商品名;プライマー24T)を挙げることができる。
【0028】反応性有機ケイ素化合物を有機溶剤に溶解
し、金属板などの表面に塗布乾燥することにより接合材
層が形成される。その後、シリコーンゴムを接着させ加
硫することにより、シリコーンゴムと金属板との複合体
が得られる。シリコーンゴムと反応性有機ケイ素化合物
とは、それぞれが、有機ケイ素化合物であり、同種類系
列なので、接合性に有利であることも考えられる。な
お、反応性有機ケイ素化合物を用いた接合材は、加硫剤
を用いて架橋する他のゴム弾性体に対しても良好に用い
ることができる。さらに、ゴム弾性体を構成する高分子
体の官能基と反応させることによっても金属板との接着
力を高めることができる。反応性有機ケイ素化合物は、
耐熱性に優れるため、後述する加熱処理温度にも十分耐
えうる。
【0029】フッ素系ゴムの加硫剤としては、酸化マグ
ネシウム(MgO) 、水酸化カルシウム(Ca(OH)2 ) などの
金属酸化物や金属水酸化物を挙げることができる。これ
らは、たとえば、フッ素系ゴム 100重量部に対して酸化
マグネシウム 3重量部、水酸化カルシウム 6重量部程度
配合される。フッ素系ゴムに対する接合材としては、反
応性有機ケイ素化合物などを挙げることができる。具体
的には、たとえば、ケムロック607(ロード・ファー
・イースト・インコーポレイテッド社製商品名)を挙げ
ることができる。反応性有機ケイ素化合物は、加硫剤よ
りも加硫時のフッ素系ゴム自身と反応すると考えられて
いる。
【0030】NBRおよびエチレン−プロピレン系ゴム
の加硫剤としては、硫黄粉末を挙げることができる。ま
た、NBRの場合にあっては、加硫剤とともに加硫促進
剤を用いることが好ましく、好適な加硫促進剤として
は、テトラメチルチウラムジスルフィド、2-メルカプト
ベンゾチアゾールなどを挙げることができる。配合量
は、NBRの場合、NBR 100重量部に対して加硫剤を
0.1〜5 重量部配合でき、具体的には硫黄粉末 0.5重量
部、テトラメチルチウラムジスルフィド 2重量部、2-メ
ルカプトベンゾチアゾール 2重量部程度が好ましい。ま
た、エチレン−プロピレン系ゴムの場合、EPDM 100
重量部に対して加硫剤を 0.1〜5 重量部配合でき、具体
的には硫黄粉末 1.5重量部配合することが好ましい。N
BRおよびエチレン−プロピレン系ゴムに対する接合材
としては、たとえば、ケムロック205、ケムロック2
20(ともにロード・ファー・イースト・インコーポレ
イテッド社製商品名)を挙げることができる。これらケ
ムロック205、ケムロック220は、加硫剤および加
硫促進剤と反応すると考えられている。
【0031】ウレタン系ゴムの加硫剤としては、有機過
酸化物加硫剤を用いることができる。具体的には、たと
えば、パーヘキサ3M(日本油脂社製商品名)を挙げる
ことができる。また、テトラメチルチウラムジスルフィ
ドなどの加硫促進剤を併用することが好ましい。配合量
は、ウレタン系ゴム 100重量部に対して、たとえば 0.1
〜3 重量部配合でき、具体的にはパーヘキサ3M 0.5重
量部、テトラメチルチウラムジスルフィド 1重量部程度
が好ましい。ウレタン系ゴムに対する接合材としては、
たとえば、ケムロック205、ケムロック218(とも
にロード・ファー・イースト・インコーポレイテッド社
製商品名)を挙げることができる。この場合、ケムロッ
ク205を金属表面に塗布し乾燥後、ケムロック218
をその上に塗布することにより接合材層が形成される。
【0032】なお、接合材の塗布方法は、たとえばハケ
塗り、浸漬法、霧化塗布法等使用することができるが、
ハケ塗りは接合材の歩留まり性が優れており好適な方法
である。また、接合材の粘度が 0.1〜500cp(20〜25℃)
、好ましくは 50 〜300cp(20〜25℃) であれば、液だ
れ等もなく、また塗布時にベタつきすぎて塗り難いよう
なこともなく、適度な塗布粘度であるので好ましい。ま
た塗布後は風乾で 1〜60分乾燥、もしくは 60 〜 150
℃、好ましくは 100〜 150℃で 1〜30分乾燥してもよ
い。具体的に硬質支持体の一例である金属体とゴム弾性
体との複合方法としては、あらかじめ弾性体の種類によ
って選択した接着剤を金属体に塗布しておきゴム弾性体
の加硫成形時に、成形と同時に接着し複合化する。加硫
温度条件は、たとえば一定の加圧下で 120〜 280℃の範
囲にてゴム弾性体が熱変形せず、エッジ部の寸法精度を
維持し得る温度で加熱処理を施せばよい。なお、この場
合、ゴム弾性体のみならず、ゴム弾性体と複合・一体化
するための硬質支持体も一定の加圧・加熱下にさらされ
ても、そり、ひねり、曲がり等の寸法変化を生ぜず、た
とえば良好な平面度等を有して寸法精度を維持し得るも
のであることも同様に必要である。そして、また加硫成
形は、一次加硫のみでもよいが、一次加硫後さらに二次
加硫を行うことが現像剤遮断部材の特性を高めるために
好ましい方法である。たとえば、一次加硫としては 140
〜 190℃で 1〜 100分、好ましくは 5〜 60分、加圧条
件は、たとえば 0.1〜10 MPa( 1〜102 kgf/cm2 )、好
ましくは 0.1〜5MPa( 1〜51kgf/cm2 )、より好ましく
は 0.5〜3MPa(5.1 〜30.6kgf/cm2 )の条件、また、二
次加硫としては 150〜 280℃で 0.1〜 24 時間、好まし
くは 1〜 16 時間、ゴム弾性体によっては 1〜 10 時
間、加圧なしの条件で行うことが好ましい。この場合、
ゴム弾性体と金属体との接着強度は、二次加硫での接着
強度を 100%とした場合、一次加硫の状態でも約 70 〜
80 %程度の接合性を示すものになると考えられる。な
お、上記接合材の接着強度でもって接合性が十分である
と判断される場合は、二次加硫の工程を省略して一次加
硫の工程のみで接合性を維持させてもよい。また、接着
剤等の接合材の厚みは 0.3〜 300μm 、好ましくは 1〜
100μm 程度であれば良好に一体接合化を図ることがで
きる。
【0033】本発明において、ゴム弾性体に配合される
含フッ素重合体は四フッ化エチレン樹脂(以下、PTF
Eと略称する)、または射出成形可能な種々のフッ素樹
脂を使用することができる。PTFEは、低摩擦係数で
あり、非粘着性にも優れており、これは高分子量または
低分子量のいずれでのものであってもよく、たとえば、
三井・デュポンフロロケミカル社製商品名;テフロン7
J、ダイキン工業社製商品名;ポリフロンM−15、ル
ブロンL−2、旭硝子社製商品名;フルオンG163、
L169、喜多村社製商品名;KTL610、KT40
0H、KT8N、デュポン社製製商品名;バイダックス
AR等を例示することができる。
【0034】また、射出成形可能なフッ素樹脂は、テト
ラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体(以下、PFAと略称する)、テトラフル
オロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(以下、EPEと略
称する)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体(以下、FEPと略称する)、テトラ
フルオロエチレン−エチレン共重合体(以下、ETFE
と略称する)、トリフルオロクロロエチレン重合体(以
下、CTFEと略称する)、トリフルオロクロロエチレ
ン−エチレン共重合体(以下、ECTFEと略称す
る)、ポリビニルフルオライド(以下、PVFと略称す
る)およびポリビニリデンフルオライド(以下、PVD
Fと略称する)からなる群から選ばれる 1種以上の重合
体であることが好ましい。
【0035】上述の射出成形可能なフッ素樹脂は、触媒
乳化重合、懸濁重合、触媒溶液重合、気相重合および電
離性放射線重合などの各種重合方式が製造段階で採用で
きる。数平均分子量(Mn)は 5×104 以下のものが望
ましく、 5×103 〜 2×104のものがとくに好ましい。
【0036】このような条件に該当する射出成形可能な
フッ素樹脂の例としては、PFAである三井・デュポン
フロロケミカル社製商品名;PFA、MP10、FEP
である三井・デュポンフロロケミカル社製商品名;テフ
ロンFEP100J、ETFEである旭硝子社製商品
名;アフロンCOP、CTFEであるダイキン工業社製
商品名;ネオフロンCTFE、PVDFである呉羽化学
社製商品名;KFポリマー、PVFであるデュポン社製
商品名;Tedlarなどが挙げられる。ETFEは、
摺動特性に加え、ゴム弾性体との成形性との両方の点で
好ましいといえる。なお、含フッ素重合体は少なくとも
主鎖が−(CF2 −CF2 )n−からなり、このような
テトラフルオロエチレン部が主鎖の 30 〜100 重量%、
好ましくは 48 〜100 重量%からなるテトラフルオロエ
チレン系フッ素樹脂が、非粘着性、低摩擦性等に優れて
いるので好ましい。このようなテトラフルオロエチレン
系フッ素樹脂は、炭素骨格の周囲のフッ素の占める比率
が高いので、低摩擦係数等の摺動特性に優れているもの
と考えられ、このようなものとしてPTFE、PFA、
FEP、EPE、ETFE等が挙げられる。
【0037】ゴム弾性体への含フッ素重合体の配合量
は、ゴム弾性体 100重量部に対して 10 〜 80 重量部、
好ましくは 10 〜 50 重量部、さらに好ましくは 10 〜
30 重量部であることが好ましい。 10 重量部未満であ
ると摺動抵抗を下げる効果を発揮せず、 80 重量部を越
えると弾性特性が損なわれる。また、本発明で使用する
ことのできる無機質のケイ素化合物とは、二酸化ケイ
素、炭化ケイ素、窒化ケイ素などの化合物で、その形状
はとくに限定されることなく、球状、粒状、針状等のい
ずれであってもよい。またその粒径は、平均粒径1〜25
μm 、好ましくは 5〜20μm のものであることが好まし
い。 1μm よりも小さいと、凝集等の発生原因が考えら
れ、分散性が悪くなり、耐摩耗性、潤滑性に悪影響を及
ぼし、25μm よりも大きいと、相手現像スリーブ表面を
損傷したりして好ましくないからである。この中で、相
手現像スリーブ表面への攻撃性が最も少ないのは、二酸
化ケイ素であるシリカ粉であり、シリカ粉がとくに好ま
しいといえる。このようなシリカ粉としては、富士シリ
シア化学社製商品名;サイリシア470などを挙げるこ
とができる。なお、無機質のケイ素化合物を配合するゴ
ム弾性体としては、有機ケイ素系エラストマーの一つで
あるシリコーン系ゴムが、同系列元素同士としての配合
性にも優れると考えられる。また、ゴム弾性体への無機
質のケイ素化合物の配合量は、ゴム弾性体 100重量部に
対して、 1〜 50 重量部、好ましくは 3〜 30 重量部で
ある。無機質のケイ素化合物が 1重量部未満であると耐
摩耗性が劣り、 50 重量部をこえるとゴム弾性体の強度
が低下する。ゴム弾性体への混合方法は、一般のゴムの
混合方法を用いればよく、ニーダ、バンバリミキサー、
ロールなどが挙げられる。このように、含フッ素重合体
もしくは無機質のケイ素化合物の配合されたゴム弾性体
は、優れた摺動特性、非粘着性を示し、また硬質支持体
とゴム弾性体との接合も含フッ素重合体もしくは無機質
のケイ素化合物が配合されていても、接合材の加硫処理
等により適度に両部材の接合・一体化を図ることができ
る。以上より、本発明の現像剤遮断部材は、現像スリー
ブの回転数が、たとえば 1〜500rpm、好ましくは 1〜30
0rpmの使用条件下や、また遮断部材の押し当て力が、た
とえば 0.1〜 25N(10.2〜2550gf)、好ましくは 1〜 1
0N(102 〜1020gf)の使用条件で用いても良好な遮断性
を維持するものと考えられる。
【0038】
【実施例】
実施例1〜6および比較例1〜3 以下に示す材料組成を用いて、表1に示す配合割合で各
成分を配合後、ロール混練機で混練して、加硫接合する
ことにより現像剤遮断部材を得た。なお、表1に示す各
成分の配合割合は重量部である。 1.ゴム弾性体 1)シリコーンゴム:エラストジルEL5409(ワッ
カーケミカルズイーストアジア社製商品名) 2)フッ素ゴム:テクノフロンFOR5351(モンテ
フルオス社製商品名) 3)ウレタンゴム:ミラクトランE270PEND(T
SE社製商品名) 4)NBR:JSR220S(日本合成ゴム社製商品
名) 5)EPDM:JSREP33(日本合成ゴム社製商品
名) 2.接合材 1)プライマーNO.24T(信越シリコーン社製商品
名)、粘度 135cp( 25 ℃) 2)ケムロック205、218、220、607(とも
にロード・ファー・イースト・インコーポレイテッド社
製商品名) 3.含フッ素重合体 1)PTFE:フルオンL182J(旭硝子社製商品
名) 2)ETFE:アフロンCOPZ8820(旭硝子社製
商品名) 4.その他充填剤 1)シリカ粉(SiO2 ) :サイリシア470(富士シリシ
ア化学社製商品名)、平均粒径 12 μm 2)カーボンブラック:MTカーボンN990(白石カ
ルシウム社製商品名) 3)加硫剤:DS−8(ワッカーケミカルズイーストア
ジア社製商品名)パーヘキサ3M(日本油脂社製商品
名) なお、加工助剤、老化防止剤などの必要な添加剤は、各
々の弾性体に応じて添加し、組成物の硬度が 70 °(J
IS−A)になるように添加量を調整した。
【0039】また、実施例および比較例ともに表1に示
した一次加硫条件、二次加硫条件で成形を行い、図1に
示したような形状の金属部が直径 6mmの半円状で長さ 2
00mm、ゴム弾性体が厚さ 1mm×長さ 8mm×幅 200mmで、
遮断部が表1に示したエッジの現像剤遮断部材を作製し
た。このときの硬質支持体にはステンレスSUS304
を用いゴム弾性体の成形時に加硫接着させた。また、比
較例1はゴム弾性体の代わりにフェルトを接着して試験
片とした。なお、接合時の加圧条件は、一次加硫が 10
分、プレス圧 1MPa ( 10.2 kgf/cm2 )、二次加硫が実
施例3は 16 時間、その他は 4時間、フリー加熱にて行
った。
【0040】得られた現像剤遮断部材を以下の方法で評
価した。表面がステンレスSUS304からなる直径 2
0mm の現像スリーブを準備し、トナーとキャリアとを含
む現像剤が満たされた容器内にて、現像剤と現像スリー
ブとの下部面が接触するようにして現像スリーブを回転
させる。回転している現像スリーブ上部面に現像剤遮断
部材を接触させて現像剤を遮断除去した。まず、初期条
件として、未使用の現像剤遮断部材を用いて現像剤の遮
断除去の程度を測定した。つぎに、現像スリーブを軸加
熱方式で 60 ℃まで加温し、回転させながら、 10 秒毎
に 1.25 秒間遮断部材をスリーブに接触させる現像剤遮
断除去の試験を 10 時間連続して行った。 10 時間後に
初期条件と同一の条件で現像剤の遮断除去の程度を測定
した。現像剤の遮断除去の程度をつぎの 4段階で評価
し、その結果を表1に示した。なお、 10 時間後の現像
剤遮断部材の摩耗量および接触時の摩擦トルクを測定し
表1に示した。 A:トナー、キャリアともに現像スリーブ上に残らな
い。 B:トナーは少し残るがキャリアは現像スリーブ上に残
らない。 C:トナー、キャリアともに現像スリーブ上に少し残
る。 D:トナー、キャリアともにかなり現像スリーブ上に残
る。 なお、遮断時の押し当て力は遮断部材の両側から各 2.5
N ( 255gf)で押して全体で約 5 N( 510gf)程度の押
し当て力を加え、現像スリーブの回転数は100rpmであ
り、用いた現像剤は、キャノン社製カラーレーザーコピ
ー300用のイエロー現像剤である。
【0041】
【表1】
【0042】表1より、比較例1〜3に比較して、実施
例1〜6は、現像剤遮断性能、現像スリーブとの摩擦性
能等すべての性能において優れていた。さらに、実施例
1〜6の現像剤遮断部材を用いてイエローの現像剤に対
する現像剤遮断性能を測定したところ、実施例2の現像
剤遮断部材が最も優れた性能を示した。
【0043】
【発明の効果】本発明の現像剤遮断部材は、ゴム弾性体
と硬質支持体との複合体よりなり、この複合体が接合材
を介して加硫接合されているので、接着強度が高く複合
体が一体化しており、安定した現像剤遮断性能を示す。
【0044】また、ゴム弾性体が含フッ素重合体を含有
することにより、摩耗も少なく耐久性に優れ、遮断時の
摩擦抵抗も小さい現像剤遮断部材が得られる。
【0045】さらに、ゴム弾性体が、シリコーン系ゴ
ム、フッ素系ゴム、アクリロニトリルブタジエン系ゴ
ム、ウレタン系ゴムおよびエチレンプロピレン系ゴムか
ら選ばれた少なくとも1つであり、これらゴム弾性体に
配合される加硫剤およびゴム弾性体を構成する高分子体
の官能基の少なくとも1つと接合材が反応することによ
り、上述の現像剤遮断性能、耐久性がより優れた現像剤
遮断部材が得られる。
【0046】現像剤遮断部材が現像スリーブと接触する
ゴム弾性体のエッジ形状を 0.5±0.2mm の曲率半径、ま
たは、直角とすることにより、各色に対応した現像剤遮
断部材が得られる。このため、とくに現像装置が二色以
上の現像剤を使用する複写機またはレーザービームプリ
ンターに好適である現像剤遮断部材が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】現像剤遮断部材の断面図である。
【符号の説明】
1 ゴム弾性体 2 硬質支持体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像装置の静電潜像保持体へ現像スリー
    ブより供給される現像剤を、前記現像スリーブ表面に接
    触することにより遮断する現像剤遮断部材であって、該
    現像剤遮断部材はゴム弾性体と硬質支持体との複合体よ
    りなり、該複合体が接合材を介して加硫接合されてなる
    ことを特徴とする現像剤遮断部材。
  2. 【請求項2】 前記ゴム弾性体が含フッ素重合体を含有
    してなることを特徴とする請求項1記載の現像剤遮断部
    材。
  3. 【請求項3】 前記接合剤が前記ゴム弾性体に配合され
    る加硫剤および前記ゴム弾性体を構成する高分子体の官
    能基の少なくとも1つと反応してなることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載の現像剤遮断部材。
  4. 【請求項4】 前記ゴム弾性体が、シリコーン系ゴム、
    フッ素系ゴム、アクリロニトリルブタジエン系ゴム、ウ
    レタン系ゴムおよびエチレンプロピレン系ゴムから選ば
    れた少なくとも1つであることを特徴とする請求項1な
    いし請求項3のいずれか1項記載の現像剤遮断部材。
  5. 【請求項5】 前記硬質支持体が、金属体であることを
    特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項記載
    の現像剤遮断部材。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のいずれか1項
    記載の現像剤遮断部材であって、前記現像スリーブに接
    触する前記ゴム弾性体のエッジ形状が 0.5±0.2mm の曲
    率半径、または、直角であることを特徴とする現像剤遮
    断部材。
  7. 【請求項7】 前記現像装置が二色以上の現像剤を使用
    する複写機またはレーザービームプリンターであること
    を特徴とする請求項6記載の現像剤遮断部材。
JP9343881A 1996-11-28 1997-11-28 現像剤遮断部材 Pending JPH10213971A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7714059B2 (en) 2005-10-04 2010-05-11 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Cleaning blade for use in image-forming apparatus

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7714059B2 (en) 2005-10-04 2010-05-11 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Cleaning blade for use in image-forming apparatus

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