JPH10212116A - 粘土鉱物粉末の製造方法 - Google Patents
粘土鉱物粉末の製造方法Info
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Abstract
物粉末の製造方法を提供する。 【解決手段】 粘土鉱物と水性溶媒からなり、粘土鉱物
が粒子状態で分散し、かつ、流動性を有する分散液を液
滴にした後に乾燥させる。
Description
換体や粘土鉱物の有機複合体、有機ポリマー複合体もし
くは無機複合体の製造に用いられる粘土鉱物粉末の製造
方法に関する。
鉱物と水性溶媒からなる分散液を乾燥させて固形物と
し、しかる後に、この固形物を粉砕する方法が一般的で
ある。この場合、粘土鉱物は、粉砕により結晶が変質す
るので、粉砕により製造された粘土鉱物粉末には、結晶
構造の不整化や崩壊が発生している。
生じている粘土鉱物粉末をイオン交換体として用いた場
合や、この粉末を用いて有機複合体や有機ポリマー複合
体もしくは無機複合体を製造した場合に、十分な特性を
有するものが得られないという問題があった。
とにより粘土鉱物粉末を作成する方法が、例えば、特公
平7−5292号公報に開示されている。
水膨潤性粘土鉱物を水性溶媒に分散させてゲル化し、し
かる後に、この分散液を噴霧乾燥する方法である。しか
しながら、粘土鉱物の分散液はゲル化すると固化し、送
液が困難となるため、僅かな量しか製造できないという
問題がある。さらに、通常の方法で製造された分散液に
は、結晶の不整や崩壊を生じている粘土鉱物塊が残留す
るので、製造された粘土鉱物粉末には結晶構造の不整化
や崩壊が残っているという問題があった。
前記問題点を解決するために、粘土鉱物粉末の結晶が変
質することのない、すなわち、結晶構造の不整化や崩壊
を発生させない粘土鉱物粉末の製造方法を提供するもの
である。
重ねた結果、粘土鉱物と水性溶媒からなり、粘土鉱物が
粒子状態で分散し、かつ、流動性を有する分散液を液滴
にした後に乾燥させて、粉末にすることにより、粘土鉱
物粉末の結晶の変質を抑えることができることを見出し
た。
粒子状態で分散し、かつ、流動性を有する分散液を液滴
にした後に乾燥させることにより、固形分が粉末として
得られる。分散液を液滴にする方法としては、霧吹きに
よる方法が簡便であるが、回転羽根や二流体ノズルなど
を用いても良く、その他の種々の方法を用いても良い。
液滴を乾燥させる方法は、熱風による方法が好ましい
が、赤外線による加熱や乾燥空気による方法など、その
他種々の方法でも良い。
のであれば種々の粘土鉱物を用いることができる。例え
ば、スメクタイトを挙げることができる。
の種類により種々の形状と大きさを有している。例え
ば、スメクタイトの粒子は、形状は薄片状で、大きさは
0.1μm×0.1μm×〜0.001μmないし1μ
m×1μm×〜0.001μmである。乾燥固化した粘
土鉱物塊では、この粒子が凝集し、塊となっている。数
μm以上の粒径を有する粘土鉱物粉末は、この粒子の凝
集体である。乾燥固化した粘土鉱物塊を水性溶媒に分散
させると、大部分は粒子状態で分散するが、通常の攪拌
では、一部は粘土鉱物塊の状態で残留する。この時、粘
土鉱物塊に結晶の不整や崩壊が発生していると、この分
散液を乾燥固化したものに結晶の不整や崩壊が残ってし
まう。そこで、乾燥固化した粘土鉱物塊を水性溶媒に分
散させる場合に、粘土鉱物を粒子単位で分散させ、しか
る後に乾燥固化すると、結晶の不整や崩壊が修復される
ことを見出した。
土鉱物の含有量が多いと流動性が失われ、液滴にならな
い。流動性が失われる含有量は、粘土鉱物の種類や分散
液の放置時間に依存する。また、放置によって流動性の
失われた分散液は、攪拌することにより流動性を回復す
ることがある。従って、本発明に用いる分散液は、流動
性の失われることのない粘土鉱物含有量、あるいは流動
性が失われても攪拌によって流動性が回復する粘土鉱物
含有量を有する。
際しては、この分散液に剪断による攪拌を加えることが
好ましい。剪断による攪拌は、例えば、回転羽根を高速
で回転させることにより行う。特に、ミキサーなどを用
いる場合には、十分な剪断力を得るために200〜30
0W/lの所要動力の範囲で行うことが好ましい。この
剪断による攪拌で、水性溶媒中、粘土鉱物を短時間に粒
子単位で分散させることができる。この方法には、回転
羽根式のミキサー以外にも、剪断による攪拌であれば種
々の方法を用いても良い。
なくとも24時間以上、分散液の状態で保持することが
好ましい。分散液の状態で保持することで、残留してい
る粘土鉱物塊を膨潤作用により粒子単位にまで細かくす
ることができる。
00℃以下の温度で加熱することが好ましい。分散液を
加熱することで膨潤作用が強くなり、残留している粘土
鉱物塊を効率良く粒子単位にまで細かくすることができ
る。
熱合成で製造された分散液を用いることができる。粘土
鉱物が粒子状態で分散しているので、結晶の不整や崩壊
を生じていない粘土鉱物粉末を得ることができる。
光度計 UV−2100(島津製作所製)、測定用のセ
ルは光路長10mmの角型セルを用いて、分散液の光透
過率を測定することにより評価した。分散状態における
光透過率は、粒子が大きくなるとともに低下することが
知られている(例えば、分散・凝集の解明と応用技術
p.14 (株)テクノシステム)。500nmの光透
過率が85%以上、好ましくは90%以上であれば、分
散状態は良好であると判定した。
ることにより、製造される粘土鉱物粉末の粒径を制御す
ることができる。液滴の直径をL(μm)、粘土鉱物の
含有量をC(重量%)、粘土鉱物の密度をM(g/cm
3)、液滴の密度を1.0g/cm3とすると、粘土鉱物
粉末の粒径は、おおよそ (C/100・M)1/3・L
となる。例えば、密度が2.8g/cm3の粘土鉱物
の含有量が1重量%の直径100μmの液滴からは、乾
燥により99%の水分が蒸発して、直径が約15μmの
粘土鉱物粉末が得られる。
する方法としては、分散液を噴霧する方法、シャワーや
滴下する方法等が挙げられるが、本発明の粘土鉱物粉末
が得られるならば限定されるものではない。
造の不整化や崩壊の程度は、粉末X線回折の001ピー
クの半値幅を用い評価できる。不整化の増大や崩壊によ
る結晶粒子径の減少により、半値幅は増大することが知
られている。
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
製)60gを1940gの純水にミキサーを用いて10
分攪拌し、分散させ、この分散液を4日間静置した。こ
の時、粘土鉱物粒子の分散状態は良好であった。次い
で、この分散液を噴霧による液滴化および熱風乾燥によ
り粉末を得た。得られた粉末の形状は球であり、平均粒
径は16μmであった。この粉末の粉末X線回折をCu
Kαで測定し、001ピークの半値幅を求めたところ、
2θで1.8度であった。
製)60gを1940gの純水にスターラーを用いて6
0分攪拌し、分散させ、この分散液を4日間静置した。
この時、粘土鉱物粒子の分散状態は良好であった。次い
で、この分散液を噴霧による液滴化および熱風乾燥によ
り粉末を得た。得られた粉末の形状は球であり、平均粒
径は30μmであった。この粉末の粉末X線回折をCu
Kαで測定し、001ピークの半値幅を求めたところ、
2θで1.9度であった。
製)60gを1940gの純水にスターラーを用いて6
0分攪拌し、分散させ、この分散液を90℃で1時間、
スターラーで攪拌しながら加熱した。この時、粘土鉱物
粒子の分散状態は良好であった。次いで、この分散液を
噴霧による液滴化および熱風乾燥により粉末を得た。得
られた粉末の形状は球であり、平均粒径は21μmであ
った。この粉末の粉末X線回折をCuKαで測定し、0
01ピークの半値幅を求めたところ、2θで1.9度で
あった。
度:200℃,圧力:自然圧)し、得られた分散液を噴
霧による液滴化および熱風乾燥により粉末を得た。得ら
れた粉末の形状は球であった。この粉末の粉末X線回折
をCuKαで測定し、001ピークの半値幅を求めたと
ころ、2θで1.7度であった。
製)60gを1940gの純水にスターラーを用いて6
0分攪拌し、分散させた。この時、粘土鉱物粒子の分散
状態はほぼ良好であった。次いで、この分散液を噴霧に
よる液滴化および熱風乾燥により粉末を得た。得られた
粉末の形状は球であり、平均粒径は16μmであった。
この粉末の粉末X線回折をCuKαで測定し、001ピ
ークの半値幅を求めたところ、2θで2.0度であっ
た。
製)9gを291gの純水にスターラーで攪拌して分散
させ、これを75℃で乾燥して固形物を得た。これをア
ルミナの乳鉢と乳棒で粉砕し、粉末を得た。この粉末の
粉末X線回折をCuKαで測定し、001ピークの半値
幅を求めたところ、2θで2.1度であった。
度:200℃,圧力:自然圧)し、得られた分散液を7
5℃で乾燥して固形物を得た。これをアルミナの乳鉢と
乳棒を用いて粉砕し、粉末を得た。この粉末の粉末X線
回折をCuKαで測定し、001ピークの半値幅を求め
たところ、2θで2.1度であった。
結晶の変質、すなわち、結晶構造の不整化や崩壊の抑え
られた粘土鉱物粉末を製造することができる。
を用いてイオン交換体や粘土鉱物の有機複合体、有機ポ
リマー複合体もしくは無機複合体を製造すれば、十分な
特性を有するものを製造でき、その工業的価値は高い。
Claims (5)
- 【請求項1】粘土鉱物と水性溶媒からなり、粘土鉱物が
粒子状態で分散し、かつ、流動性を有する分散液を液滴
にした後に乾燥させて、粉末にすることを特徴とする粘
土鉱物粉末の製造方法。 - 【請求項2】粘土鉱物を水性溶媒に分散させるに際し、
剪断による攪拌を加えて分散液を製造することを特徴と
する請求項1に記載の粘土鉱物粉末の製造方法。 - 【請求項3】粘土鉱物の水性分散液を少なくとも24時
間以上分散液の状態で保持することを特徴とする請求項
1または請求項2に記載の粘土鉱物粉末の製造方法。 - 【請求項4】粘土鉱物の水性分散液を100℃以下の温
度で加熱することを特徴とする請求項1ないし3に記載
の粘土鉱物粉末の製造方法。 - 【請求項5】水熱合成で生成された分散液を用いること
を特徴とする請求項1ないし4に記載の粘土鉱物粉末の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01384697A JP3796872B2 (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 粘土鉱物粉末の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01384697A JP3796872B2 (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 粘土鉱物粉末の製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH10212116A true JPH10212116A (ja) | 1998-08-11 |
JP3796872B2 JP3796872B2 (ja) | 2006-07-12 |
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---|---|---|---|
JP01384697A Expired - Fee Related JP3796872B2 (ja) | 1997-01-28 | 1997-01-28 | 粘土鉱物粉末の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101009760B1 (ko) | 2009-11-20 | 2011-01-19 | 한국지질자원연구원 | 해쇄 및 재분산 기능이 우수한 점토 케익 제조방법 |
KR101034402B1 (ko) | 2010-10-29 | 2011-05-16 | 한국지질자원연구원 | 해쇄 및 재분산 기능이 우수한 도자기 제조용 점토의 제조방법 |
-
1997
- 1997-01-28 JP JP01384697A patent/JP3796872B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101009760B1 (ko) | 2009-11-20 | 2011-01-19 | 한국지질자원연구원 | 해쇄 및 재분산 기능이 우수한 점토 케익 제조방법 |
KR101034402B1 (ko) | 2010-10-29 | 2011-05-16 | 한국지질자원연구원 | 해쇄 및 재분산 기능이 우수한 도자기 제조용 점토의 제조방법 |
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JP3796872B2 (ja) | 2006-07-12 |
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