JPH10211977A - 冷感調整用エアゾールバルブ - Google Patents

冷感調整用エアゾールバルブ

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JPH10211977A
JPH10211977A JP9010257A JP1025797A JPH10211977A JP H10211977 A JPH10211977 A JP H10211977A JP 9010257 A JP9010257 A JP 9010257A JP 1025797 A JP1025797 A JP 1025797A JP H10211977 A JPH10211977 A JP H10211977A
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JP
Japan
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stem
switching valve
contents
lower chamber
chamber
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Application number
JP9010257A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Mitsui
利幸 三井
Hideaki Saito
英明 斉藤
Takeshi Kato
猛 加藤
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Toyo Aerosol Industry Co Ltd
Original Assignee
Toyo Aerosol Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内容物の噴霧量を調節する事により、季節や
使用者の好みに応じて体感温度を変化させる事ができ
る。そして、小量噴霧により、冷気による刺激を回避す
る事ができる。また、大量噴霧により、強い冷気による
良好な清涼感を得る事ができる。 【解決手段】 ハウジング3内に、挿通口4を介して上
部室6と下部室7とを形成する。上部室6内には、下端
押圧部13を挿通口4に挿通可能としたステム8を上下
動可能に装着する。下部室7内には、小量流通口16を
開口した切替バルブ14を上下動可能に装着する。この
切替バルブ14で挿通口4を、小量流通口16の連通以
外では閉止するとともに挿通口4の閉止を、ステム8に
よる切替バルブ14の押圧により開放可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、頭髪用品、人体用品、
医薬用品、工業用品、その他の冷感調整するのが好まし
い内容物を充填して噴霧するための、エアゾール容器用
バルブ装置に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、エアゾール容器に制汗消臭剤を充
填したものには、夏用と冬用の2つのタイプの製品が存
在する。そして、夏用のエアゾール容器には、内容物を
大量に噴霧する機構を備えている。そして、大量噴霧す
る事により、エアゾール内容物中に大量に混在する噴射
剤の蒸発潜熱によって使用者の肌の表面温度を下げ、良
好な清涼感を与えるものである。また、冬用のエアゾー
ル容器には、内容物を小量に噴霧する機構を備えてい
る。そして、小量噴霧する事により、エアゾール内容物
中の噴射剤の量も少ないから、蒸発潜熱も小さなものと
し、使用者の肌の表面温度の低下を極力防止して、使用
者に強い冷感を与えないようにするものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
如きエアゾール装置は、同一のエアゾール内容物である
のに、夏用と冬用の2種類の製品を製造しなければなら
ず、手間を要し、コスト高となる。また、季節に応じて
扱う商品が変わるから、販売期間が短くて売れ残りを生
じる事があった。更に、冷感は使用者ごとに感覚が異な
り、使用者の好みに応じた冷感を得る事ができないもの
であった。
【0004】本発明は上述の如き欠点を除去し、エアゾ
ール装置にエアゾール内容物の噴霧量を調節する機能を
設ける事により、小量噴霧に於ては、噴射剤の噴射量も
少なくし、体感温度の低下を極力防ぎ、使用者に冷感に
よる刺激を与えないようにするものである。そして、大
量噴霧に於いては、噴射剤の噴霧量を多くし、蒸発潜熱
により体感温度を低下させて、使用者に良好な清涼感や
冷感を与えようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上述の如き課題
を解決するため、エアゾール容器の蓋体の内部に上端を
固定したハウジング内に、挿通口を介して上部室と下部
室とを形成し、上部室内には、ステムガスケットを介し
て上端を蓋体から外方に付勢突出するとともに下端に下
端押圧部を設け、この下端押圧部を挿通口に臨ませて配
置したステムを上下動可能に装着し、下部室内には、ス
テムの下端押圧部に臨ませるとともに被押圧部を挿通口
から上部室側に突出した切替バルブを上下動可能に装着
し、この切替バルブに、上部室と下部室とを連通する小
量流通口を開口するとともに切替バルブを挿通口の弁座
に押圧付勢して、挿通口を小量流通口の連通以外では閉
止し、この挿通口の閉止を、ステムによる切替バルブの
押圧により開放可能とし、この挿通口の開放に伴って大
量の内容物が噴出した時に、噴射剤の大きな蒸発潜熱に
よって強い冷感を生じさせて成るものである。
【0006】また、挿通口の弁座は、ハウジングの内周
面を内方に突出して仕切壁を形成し、この仕切壁の下部
室側に形成したものであっても良い。
【0007】また、挿通口の弁座は、ハウジングとは別
体に形成した環状の仕切壁をハウジング内に挿入して装
着し、この環状の仕切壁の下部室側に形成したものであ
っても良い。
【0008】また、切替バルブは、外径を下部室の内径
よりも小さく形成することにより、外周面と下部室の内
周面との間隔に、内容物の流通間隔を形成したものであ
っても良い。
【0009】
【作用】本発明は、上述の如く構成したものであるか
ら、内容物の小量噴霧を行おうとする場合には、ステム
の押し下げ量を小さなものとする。この小さなステムの
押し下げ量によって、ステムガスケットとオリフィスの
密接は解除される。そのため、内容物は下部室から切替
バルブの小量流通口を通って上部室に導かれ、上部室に
装着したステムのオリフィスから外部に噴射される。
【0010】このように、ステムの小さな押し下げ量に
よっては、内容物は小量流通口を介してステムより外部
に噴射するから、単位時間当たりに於て、小量の内容物
を外部に噴出し、その噴霧範囲も必然的に小さなものと
なる。そのため、エアゾール内容物に含まれる噴射剤の
噴霧も小量であるから、蒸発潜熱も小量であり、使用者
に冷感をあまり感じさせないものとなる。そして、内容
物が制汗消臭剤等の場合は、冬等の寒い時期の使用や、
冷感を好まない人が使用するのに適したものとなる。ま
た、傷薬等の冷感刺激が好ましくない場合も、使用感が
良好なものとなる。また、このステムの小さな押し下げ
量によって、ステムの下端押圧部は切替バルブに接触す
ることはない。
【0011】次に、エアゾール内容物の大量噴霧を行お
うとする場合には、ステムを先程の小量噴霧の場合に比
較し大きく押し下げる。このステムの大きな押し下げに
よって、切替バルブはステムの下端押圧部に押し下げら
れ、挿通口の弁座を開放するから、挿通口は大きく開放
される。そして、この大きく開放された挿通口から、内
容物は噴射剤とともに大量に上部室内に流入し、この大
量の内容物と噴射剤が、オリフィスを介し外部に噴霧さ
れる。
【0012】このように、エアゾール容器のノズルから
噴霧されるエアゾール内容物は、広い範囲で噴霧される
とともに、当然のことながら、単位時間当たりの噴霧量
も大きなものとなる。そのため、エアゾール内容物に含
まれる噴射剤も大量かつ広範囲に噴霧されるから、噴射
剤の蒸発潜熱により奪われる熱量も大きく、肌の広範囲
で行われ、使用者の肌に強い冷感を与えるものとなる。
そのため、夏等の暑い時期や、冷感を好む人が使用する
と、この強い冷感が快適な清涼感を与えるものとなる。
【0013】このように、ステムの押圧量を調整するだ
けで内容物と噴射剤の噴霧量を制御できるから、冷感を
極力抑える使用と、強い冷感を与える使用の両方を任意
に選択する事が可能となる。そして、1つのエアゾール
製品を、夏場でも冬場でも四季を通じて使用する事が可
能となるから、複数の種類の製品を製造・販売する手間
やコストを下げる事ができる。また、使用者が、好みの
冷感に調節したエアゾール内容物の噴射使用が可能とな
る。
【0014】また、更に内容物の噴霧量を多くするため
には、切替バルブの外径を、下部室の内径よりも小さく
形成することにより、外周面と下部室の内周面との間隔
に、内容物の流通間隔を形成するものとすれば、内容物
はこの流通間隔を通って挿通口に導く事ができ、挿通口
からは大量に上部室内に内容物を流入させ、内容物の噴
霧量を多くする事ができるものとなる。
【0015】また、切替バルブの被押圧部を挿通口から
上部室側に突出し、ステムの下端押圧部に臨ませる事に
より、ステムの下端押圧部を挿通口に挿通する必要が無
いから、ステムの組み立て及び工作精度を、厳密に要求
されることが無いものとなる。
【0016】そして、上記のエアゾール容器は、頭髪用
品、人体用品、医薬用品、工業用品、その他の冷感調整
するのが好ましい内容物に用いる事ができる。そして、
頭髪用品では、ヘアスプレー、ヘアコンディショナー、
ヘアフォーム、育毛剤、ヘアトニック、染毛剤、脱色
剤、シャンプー、リンス、髪用フレグランス、寝癖直し
スプレー等に用いる事ができる。また、人体用品では、
制汗剤、ボディーシャンプー、脱毛剤、シェービングク
リーム、アフターシェーブローション、プレシェーブロ
ーション、香水、オーデコロン、ボディーローション、
洗顔料、日焼け止め、サンタンオイル、ファンデーショ
ン、化粧水スプレー、消臭剤等に用いる事ができる。ま
た、医薬用品では、傷薬、水虫薬、筋肉消炎剤、害虫忌
避剤、清拭剤、口腔剤、皮膚疾患剤等に用いる事ができ
る。また、工業用品では、金属探傷剤、離型剤等に用い
る事ができる。また、冷却剤、観葉植物用つや出し剤、
園芸用殺虫剤等に用いる事ができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図3に於て
説明すれば、(1)はエアゾール容器の上端に固定した蓋
体(1)で、内面にはステムガスケット(2)を介して、ハ
ウジング(3)を固定している。このハウジング(3)は、
挿通口(4)を中央部に開口した仕切壁(5)を介して、上
部室(6)と下部室(7)とに区分されており、上部室(6)
には上端部を蓋体(1)の外方に突出したステム(8)を装
着している。
【0018】また、ステム(8)は、ステム発条(10)に
より外部方向に押圧付勢されている。更に、このステム
(8)は上端部から内容物の噴出路(11)を軸方向に形成
しており、この噴出路(11)に連通するオリフィス(1
2)を側面から開口している。このオリフィス(12)
は、ステム(8)の側面2カ所に形成しており、その直径
を0.05mmとしている。また、このオリフィス(1
2)は、前記のステムガスケット(2)の内周端面によっ
て、常時は密閉されており、ステム(8)を押し下げた状
態で、ステムガスケット(2)と内周端面との密接を解除
し、ハウジング(3)内部と外部との連通を可能とするよ
うに構成している。
【0019】また、ステム(8)の上端には、押釦(15)
を接続して、ステム(8)の押し下げを可能としている。
更に、この押釦(15)の一側には、直径0.51mmの
噴射ノズル(20)を突出形成し、ステム(8)の噴出路
(11)を通過した内容物をこの噴射ノズル(20)から外
部に噴射可能としている。
【0020】そして、下部室(7)には、切替バルブ(1
4)を上下動可能に装着している。この切替バルブ(1
4)は、被押圧部(23)を挿通口(4)から上部室(6)側
に突出するとともに、この被押圧部(23)をステム(8)
の下端の下端押圧部(13)に臨ませて配置している。そ
して、ステム(8)の大きな押圧に於ては、ステム(8)の
下端押圧部(13)で上部室(6)に突出した切替バルブ
(14)の被押圧部(23)を押圧可能とするとともに、小
さな押圧に於ては、ステムガスケット(2)とオリフィス
(12)の密閉関係を解除するのみで、被押圧部(23)を
下部室(7)方向に押圧しないように形成している。
【0021】このように、切替バルブ(14)の被押圧部
(23)を挿通口(4)から上部室(6)側に突出し、ステム
(8)の下端押圧部(13)に臨ませる事により、ステム
(8)の下端押圧部(13)を挿通口(4)に挿通する必要が
無いから、ステム(8)の組み立て及び工作精度を、厳密
に要求されることが無いものとなる。
【0022】また、切替バルブ(14)の上端には、内容
物が小量流通できる小量流通口(16)を開口している。
この小量流通口(16)は、直径を0.3mmとしてい
る。また、この切替バルブ(14)と下部室(7)の下底と
の間には、押圧発条(17)を介装する事により、切替バ
ルブ(14)を常時挿通口(4)方向に押圧し、挿通口(4)
の弁座(18)を構成する仕切壁(5)の下面に押圧してい
る。この仕切壁(5)に切替バルブ(14)を押圧した状態
に於ては、下部室(7)と上部室(6)の連通は、小量流通
口(16)のみを介して行われている。そして、挿通口
(4)の弁座(18)は、ハウジング(3)の内周面を内方に
突出して仕切壁(5)を形成し、この仕切壁(5)の下部室
(7)側に形成している。
【0023】また、切替バルブ(14)の外径を、下部室
(7)の内径よりも小さく形成することにより、切替バル
ブ(14)の外周面と下部室(7)の内周面との間隔に、内
容物の流通間隔(24)を形成している。そのため、この
流通間隔(24)から大量の内容物を、切替バルブ(14)
の開弁時に上部室(6)に流入させることが可能となる。
【0024】また、ハウジング(3)の上部室(6)の一側
には、容器内部に連通する噴射剤流通口(25)を形成し
ている。そして、内容物を噴霧時に、この噴射剤流通口
(25)を介して、容器内部に充填された噴射剤を上部室
(6)内に取り込み、内容物を霧状に変化させるととも
に、噴射のための内部圧力を上昇させる。その後、ステ
ム(8)の内部圧力により、霧状の内容物はステム(8)の
噴出路(11)を通過して噴射ノズル(20)から外部に良
好に噴射される。
【0025】また、ハウジング(3)の下部室(7)の下端
には内容物の流入口(21)を形成するとともに、この流
入口(21)には、内径が3.3mmのディップチューブ
(22)を接続して、エアゾール容器内の内容物をハウジ
ング(3)内に供給可能としている。
【0026】上述の如く構成したものに於て、内容物の
噴射を行なわない状態に於ては、図1、図5に示す如
く、ステム(8)は非押圧状態で、ステム発条(10)の押
圧力によって、ステム(8)は外部方向に押圧付勢され、
ステム(8)のオリフィス(12)は、ステムガスケット
(2)の内周端面によって密閉された状態となっている。
また、ステム(8)の下端押圧部(13)と切替バルブ(1
4)との間には、一定の間隔が形成され、ステム(8)の
小量の押圧によっては、切替バルブ(14)を押圧する事
がない程度の間隔を設けている。
【0027】そして、内容物の小量噴霧を行おうとする
場合には、図2に示す如く、押釦(15)を軽く押圧し、
ステム(8)を小さな押圧力で小量押圧する。この状態に
於てはステム(8)の下端押圧部(13)は、切替バルブ
(14)を押圧する事がなく、ステムガスケット(2)の内
周端面とオリフィス(12)の密閉関係は解除される。
【0028】この状態に於ては、内容物はディップチュ
ーブ(22)、流入口(21)、下部室(7)を介してハウジ
ング(3)内に流入するが、上部室(6)内には小量流通口
(16)を介してのみ流入する事ができる。また、上部室
(6)には噴射剤流通口(25)を介して噴射剤が流入し、
この噴射剤により、上部室(6)の内容物が霧状に変化す
るとともに、内部圧力が上昇する。この内部圧力で、小
量の内容物が上部室(6)からオリフィス(12)を介して
噴出路(11)に流出した後、噴射ノズル(20)から外部
に噴霧される。
【0029】このように、内容物の噴出量は、小量流通
口(16)を流通する量にのみ限定され、小量の内容物の
みが噴霧されるものとなる。そして、噴霧量が小さいた
め、エアゾール内容物に含まれる噴射剤の噴霧量や、蒸
発潜熱も小量となるから、使用者に強い冷感を感じさせ
る事がなく、冬等の寒い時期や、冷感を好まない人の使
用が可能となる。
【0030】次に、大量噴霧を行って、強い冷感を得よ
うとする場合には、図3、図6に示す如く、押釦(15)
を強く押圧し、ステム(8)を大きくエアゾール容器内に
押し込む。この大きなステム(8)の押し込みに応じて、
切替バルブ(14)の被押圧部(23)はステム(8)の下端
押圧部(13)により押圧され、弁座(18)から分離させ
られる。そのため、切替バルブ(14)による挿通口(4)
の閉止は解除され、ディップチューブ(22)及び流入口
(21)から流入した内容物は、流通間隔(24)を介して
挿通口(4)に導かれ、挿通口(4)から上部室(6)内に流
入するとともに、噴射剤流通口(25)からエアゾール容
器内部の噴射剤が流入し、上部室(6)に於いて、内容物
が霧状に変化するとともに内部圧力が上昇する。そし
て、内部圧力により、大量の内容物が上部室(6)よりオ
リフィス(12)を介して噴出路(11)に流出した後、噴
射ノズル(20)から外部に噴霧されるものとなる。
【0031】この大量の内容物の噴霧により、噴射ノズ
ル(15)からは大量の内容物と噴射剤が噴霧されるもの
となる。この大量に噴霧された噴射剤により、蒸発潜熱
が大量に奪われるから、使用者に強い冷感を与えるもの
となる。そのため、夏等の暑い季節や冷感を好む人が使
用すれば、使用者に良好な清涼感を与えるものとなる。
【0032】また、上記実施例では挿通口(4)の弁座
(18)を、ハウジング(3)の内周面を内方に突出して仕
切壁(5)を形成し、この仕切壁(5)の下部室(7)側に形
成している。しかし、第2実施例に於いては図4に示す
如く、挿通口(4)の弁座(18)は、ハウジング(3)とは
別体に形成した環状の仕切壁(5)をハウジング(3)内に
挿入して装着し、この環状の仕切壁(5)の下部室(7)側
に形成している。
【0033】このように形成することにより、ハウジン
グ(3)の内部への弁部材の装着を、全てハウジング(3)
の上部から行うことが可能となる。そのため、組み立て
作業を簡易に行うことが可能となるから、作業性を向上
できる。即ち、押圧発条(17)、切替バルブ(14)、環
状の仕切壁(5)、ステムガスケット(2)とステム(8)の
順にハウジング(3)内に組み込む事が可能となる。
【0034】これに対し、第1実施例に於いては、仕切
壁(5)を、ハウジング(3)の内周面を内方に突出して形
成しているため、ステム(8)及びステムガスケット(2)
はハウジング(3)の上部から組み込み、切替バルブ(1
4)はハウジング(3)の下部から組み込む必要があっ
た。しかし、第2実施例では部材の組み込みが上述の如
く容易となるが、環状の仕切壁(5)を別個に形成する必
要があり、部材数を増加する欠点を生じている。
【0035】また、上述の如きバルブ装置を用いたエア
ゾール容器を形成し、内容物の小量噴霧と大量噴霧を行
い、各々の温度変化を測定する実験を行った。この実験
に使用したエアゾール容器は、円筒状のアルミで形成
し、円筒の直径を45mm、高さを157mmとしてい
る。そして、このエアゾール容器は、制汗消臭剤を10
0g充填したものと、傷薬を100g充填したものの2
種類を用いて実験を行った。そして、各々の内容物を小
量噴霧した場合と、大量噴霧した場合の温度変化を測定
した。また、この測定は、35℃に温度を保持したステ
ンレス面に、10cmの距離から5秒間、エアゾール内
容物を噴射し、この噴射直後のステンレス面の温度を測
定して行った。各エアゾール内容物の処方例及び実験結
果を以下に示す。
【0036】 (1)制汗消臭剤 処方 アルミニウムヒドロキシクロライド 1.50wt% タルク 1.00wt% イソプロピルメチルフェノール 0.01wt% ミリスチン酸イソプロピル 1.00wt% メチルポリシロキサン 1.00wt% ジメチルシロキサンメチルシロキサン共重合体 0.10wt% オクチルドデカノール 0.30wt% 香料 0.01wt% 噴射剤LPG 95.08wt% 合 計 100.00wt%
【0037】実験結果
【表1】
【0038】このように、制汗消臭剤の小量噴射時に
は、ステンレス面の温度が20〜23℃であるから、使
用者が感じる冷感も比較的弱いものとなる。また、大量
噴射時には、ステンレス面の温度が8〜12℃であるか
ら、使用者には強い冷感を与えるものとなる。そのた
め、冬の寒い時に使用したり、冷気を好まない人が使用
する場合は、小量噴射を行うのが良く、冷感による刺激
を極力回避する事ができる。また、夏の暑い時の使用
や、強い冷感を好む人の使用には、大量噴射を行うのが
良く、使用者に良好な清涼感を与えるものとなる。
【0039】従って、本発明を用いれば、1つの製品で
2つのシーズンに使用可能な機能を備えた製品を得る事
ができ、冬用と夏用の制汗消臭剤を別個に購入する必要
がないものとなる。また、複数の製品を製造したり販売
するための手間やコストもかからないものとなる。ま
た、小量噴霧に於いても、大量噴霧に於いても、内容物
の噴霧圧力は変わらないから、制汗内容物をムラ無く使
用者の肌に噴霧する事が可能となる。
【0040】 (2)傷薬 処方 アクリノール 0.120wt% 塩化ジブカイン 0.036wt% アラントイン 0.120wt% 酸化亜鉛 3.600wt% タルク 5.000wt% ミリスチン酸イソプロピル 2.000wt% ソルビタン脂肪酸エステル 0.100wt% 噴射剤LPG 89.024wt% 合 計 100.000wt%
【0041】実験結果
【表2】
【0042】このように、大量噴霧時には、患部を迅速
に消毒したり被覆したりして、手当を行う事が可能とな
る。そして、大量噴霧により、患者の肌表面の温度を急
激に下げるので、やけど等で急激に患部を冷却する必要
がある場合に効果的なものとなる。また、逆に急激な冷
却を行うと、患部が刺激されて、患者に痛みを与える場
合があるが、このような時には内容物を小量噴射する事
により、急激な温度の低下がないから、冷えによる痛み
を和らげながらも確実に手当する事が可能となる。
【0043】
【発明の効果】本発明は上述の如く構成したものである
から、内容物の噴霧量を調節し、季節や使用者の好みに
応じて体感温度を変化させる事が可能となり、1つのエ
アゾール製品を様々な状況に於いて使用する事が可能と
なる。そして、冬場や外気温度が低い場所では、内容物
の少量噴霧を行う事により、冷感を抑えて、使用者に寒
気等の不快感を極力与えないものとなる。また、夏場の
如く外気温度が高い場合は、内容物の大量噴霧を行うこ
とにより、冷感を高め、使用者に心地よい清涼感を与え
るものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の第1実施例の断面図である。
【図2】小量噴霧の状態を示す断面図である。
【図3】大量噴霧の状態を示す断面図である。
【図4】仕切壁を別体にて形成した第2実施例の要部拡
大断面図である。
【図5】図1の切替バルブ部分の拡大断面図である。
【図6】図3の切替バルブ部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 蓋体 2 ステムガスケット 3 ハウジング 4 挿通口 5 仕切壁 6 上部室 7 下部室 8 ステム 13 下端押圧部 14 切替バルブ 16 小量流通口 18 弁座 23 被押圧部 24 流通間隔

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアゾール容器の蓋体の内部に上端を固
    定したハウジング内に、挿通口を介して上部室と下部室
    とを形成し、上部室内には、ステムガスケットを介して
    上端を蓋体から外方に付勢突出するとともに下端に下端
    押圧部を設け、この下端押圧部を挿通口に臨ませて配置
    したステムを上下動可能に装着し、下部室内には、ステ
    ムの下端押圧部に臨ませるとともに被押圧部を挿通口か
    ら上部室側に突出した切替バルブを上下動可能に装着
    し、この切替バルブに、上部室と下部室とを連通する小
    量流通口を開口するとともに切替バルブを挿通口の弁座
    に押圧付勢して、挿通口を小量流通口の連通以外では閉
    止し、この挿通口の閉止を、ステムによる切替バルブの
    押圧により開放可能とし、この挿通口の開放に伴って大
    量の内容物が噴出した時に、噴射剤の大きな蒸発潜熱に
    よって強い冷感を生じさせる事を特徴とする冷感調整用
    エアゾールバルブ。
  2. 【請求項2】 挿通口の弁座は、ハウジングの内周面を
    内方に突出して仕切壁を形成し、この仕切壁の下部室側
    に形成した事を特徴とする請求項1の冷感調整用エアゾ
    ールバルブ。
  3. 【請求項3】 挿通口の弁座は、ハウジングとは別体に
    形成した環状の仕切壁をハウジング内に挿入して装着
    し、この環状の仕切壁の下部室側に形成した事を特徴と
    する請求項1の冷感調整用エアゾールバルブ。
  4. 【請求項4】 切替バルブは、外径を下部室の内径より
    も小さく形成することにより、外周面と下部室の内周面
    との間隔に、内容物の流通間隔を形成した事を特徴とす
    る請求項1の冷感調整用エアゾールバルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017128372A (ja) * 2016-01-20 2017-07-27 株式会社吉野工業所 吐出面に内容物を吐出する吐出容器

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