JPH10211211A - 医療用レーザハンドピース - Google Patents

医療用レーザハンドピース

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JPH10211211A
JPH10211211A JP9031442A JP3144297A JPH10211211A JP H10211211 A JPH10211211 A JP H10211211A JP 9031442 A JP9031442 A JP 9031442A JP 3144297 A JP3144297 A JP 3144297A JP H10211211 A JPH10211211 A JP H10211211A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 狭隘な部位を所要のとおりに蒸散することが
でき、歯科治療に好適に用いることができる医療用レー
ザハンドピースを提供すること。 【解決手段】 ハンドピース本体13と、このハンドピ
ース本体13に装着されたレーザプローブ10から構成
されたレーザハンドピース。レーザプローブ10は出射
ファイバ12を備え、レーザ光発生源から発振されたレ
ーザ光が出射ファイバ12の出射端部22から出射され
る。出射ファイバ12の出射端部22は円錐状に形成さ
れ、出射端部22から出射されるレーザ光は、出射ファ
イバ22の軸線方向に出射される第1の光と出射ファイ
バ12の径方向にリング状に出射される第2の光を含ん
でいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、術者が把持して歯
科治療等の治療に用いるレーザハンドピースに関する。
【0002】
【従来の技術】歯科治療においては、たとえば根管形成
のように、リーマを回転させながら根管内に挿入して根
管壁歯質を研削する等の歯質の一部を研削する治療が行
われている。根管形成は、たとえば象牙細管に侵入した
感染源等の除去を目的としており、根管壁歯質を周方向
に一定の厚さで除去する必要がある。一般に、この根管
は、断面形状が略長楕円形状である。それ故に、リーマ
でもって円形状に研削した場合には、研削する必要のな
い正常な歯質まで研削してしまうことになる。また、リ
ーマを用いた治療では、(1)麻酔、(2)髄腔開拡、
(3)抜髄、(4)数種類のリーマによる根管拡大、
(5)ファインリーマによる根管先端処理、(6)消
毒、(7)乾燥および(8)ガタパーチャー封鎖等の処
理治療を行わなければならず、その治療が難しくまたそ
の治療に時間を要する問題がある。このようなリーマを
用いた治療は、近年、根管長測定等との併用により治療
自体大きく進歩しているが、基本的にリーマを用いて研
削する点については全く進歩していない。特に、根管形
成治療にあっては、術者が目視しながら治療することが
できず、歯科治療の中でも不安定な要素を持っており、
困難な治療の一つとなっている。
【0003】このような観点から、最近、歯科治療にお
いて、レーザ光を利用したレーザ治療が開発されだして
きている。レーザ光による治療では、レーザハンドピー
スが用いられ、レーザハンドピースは、ハンドピース本
体とハンドピース本体に装着されたレーザプローブから
構成され、レーザ光発生源からのレーザ光がレーザプロ
ーブの出射端部から出射される。レーザ光による治療で
は、レーザ光を照射することによる歯質および軟組織
(歯肉、歯髄等を含む)の蒸散処理および滅菌処置を行
うことができる。
【0004】歯科治療以外にもレーザ光を用いた治療が
知られている。この治療の一つとして、たとえば花粉症
治療が存在し、炭酸ガス等のレーザ光を鼻腔内表層に照
射して蒸散、凝固するものでる。このような花粉症治療
では、レーザ光の照射方向を誤ると正常な組織を破壊す
るため、その照射方向によっては大きい危険性を含んで
いる。
【0005】このようなレーザ治療に用いるレーザプロ
ーブとして、たとえば、特公平4−54460号公報に
示されたものが存在する。このレーザプローブは、たと
えば過失事故によって切断された血管を短時間で吻合す
るために、各切断口を相互に突き当てて、その突き当て
た部分に血管内部から環状のレーザ光を照射するもので
ある。このようにレーザ光を照射するために、レーザプ
ローブの出射端部は円錐形状になっている。この出射端
部の一方の斜壁面で全反射したレーザ光は、対称位置の
他方の斜壁面を通って放射され、レーザ光を輪帯状に照
射することができ、これによって、一回の照射操作によ
って血管の突き当て部分の吻合が可能となる。
【0006】また、公知のレーザメスとして、たとえ
ば、特公昭61−40419号公報に開示されたものが
存在する。このレーザメスにおいては、レーザ光を出射
する出射端部は円錐形状に形成され、この出射端部の先
端が小径かつ平坦な面を有している。上記出射端部を上
述したように構成することによって、レーザメスの出射
端部から出射されるレーザ光は、その先端面から集中し
て軸線方向に出射され、この直線状に出射されるレーザ
光が生体組織の蒸散に用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
4−54460号公報に開示されたレーザプローブは、
切断された血管の吻合を目的としているので、レーザプ
ローブの出射端部から出射されるレーザ光は側方に向け
てリング状に出射されるのみであり、その軸線方向前方
へは実質上出射されていない。仮に、レーザプローブの
出射端部から軸線方向前方にレーザ光が出射されるとす
れば、血管の付き当て部分以外の正常な部分にレーザ光
が照射され、正常な部分にレーザ照射による悪影響が生
じる。それ故に、このレーザプローブは、出射端部から
前方にレーザ光を出射することは全く意図されていな
い。
【0008】また、特公昭61−40419号公報に開
示されたレーザメスは、ファイバプローブを用いたもの
ではなく、小さい空間に挿入しての治療、たとえば歯科
治療等に用いることができない。加えて、レーザメスで
あるが故に、その出射端部から出射されるレーザ光は、
軸線方向前方に照射するのを意図し、出射端部の側方に
リング状に照射することを全く意図してない。
【0009】歯科治療においては、根管は狭隘な空間に
臨む部位の歯質を蒸散しなければならない。たとえば、
歯科治療の根管形成においては、レーザプローブを根管
内に挿入したとき、レーザプローブの出射端部は、根尖
に真っすぐ臨んだ状態となる。それ故に、たとえば特公
平4−54460号公報に開示されているように、レー
ザプローブの出射端部から側方にリング状にレーザ光を
出射する場合には、根尖の根管壁歯質および根尖先端の
根尖孔内の歯髄にレーザ光を照射することができず、し
たがってこの根尖の根管壁歯質および根尖孔内の歯髄を
蒸散することがきない。また、特公昭61−40419
号公報に開示されているように、レーザプローブの出射
端部から軸線方向前方にレーザ光を照射する場合には、
根尖の根管壁歯質および根尖孔内の歯髄を蒸散すること
はできるが、根管の全周に渡って蒸散をすることができ
ない。かくのとおりであるので、歯科治療の分野では、
根管壁歯質を根管口から根尖孔まで所要のとおりに蒸散
させることができるファイバプローブを備えたレーザハ
ンドピースの出現が強く望まれていた。
【0010】本発明の目的は、狭隘な部位を所要のとお
りに蒸散することができ、歯科治療に好適に用いること
ができる医療用レーザハンドピースを提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、ハンドピース
本体と、このハンドピース本体に装着されたレーザプロ
ーブから構成され、該レーザプローブは出射ファイバを
備え、レーザ光発生源から発振されたレーザ光が前記出
射ファイバの出射端部から出射される医療用レーザハン
ドピースにおいて、前記出射ファイバの出射端部は円錐
状に形成され、前記出射端部から出射されるレーザ光
は、前記出射ファイバの軸線方向に出射される第1の光
と前記出射ファイバの径方向にリング状に出射される第
2の光を含んでいることを特徴とする医療用レーザハン
ドピースである。本発明に従えば、出射ファイバの出射
端部から出射されるレーザ光は、出射ファイバの軸線方
向に出射される第1の光と出射ファイバの径方向にリン
グ状に出射される第2の光を含んでいる。したがって、
たとえば歯科治療において、ハンドピース本体を把持し
て出射ファイバの出射端部をたとえば根管に挿入するこ
とによって、出射端部の前方および側方に位置する部位
の歯質を蒸散することができる。たとえば、歯科治療に
おける根管形成では、第1の光が出射ファイバの軸線方
向に出射されるので、この第1の光によって根尖の根管
壁歯質および根尖孔内の歯髄まで蒸散することができ
る。また、第2の光が、出射ファイバの径方向にリング
状に出射されるので、根管内にプローブを挿入するのみ
で根管口付近から根尖付近まで根管の全周に渡って根管
壁歯質および歯髄を蒸散することができる。これによっ
て、根管拡大と同様に、第2の光によって歯髄を蒸散す
ることができ、抜髄にも応用することができる。さら
に、根管には象牙細管が形成され、この象牙細管が根管
に対してほぼ直角方向に延びているが、第2の光を出射
ファイバの径方向にリング状に出射するようにすること
によって、象牙細管の内部までをも照射することがで
き、その滅菌を行うことができる。
【0012】また、本発明は、前記出射ファイバの出射
端部の頂角は60〜93度であることを特徴とする。本
発明に従えば、出射ファイバの出射端部の頂角が60〜
93度であるので、出射ファイバの出射端部から出射さ
れるレーザ光は、その軸線方向に出射される第1の光と
その径方向に出射される第2の光を含み、たとえば上述
した歯科治療に好適に用いることができる。
【0013】また本発明は、前記出射ファイバの出射端
部の頂角は60〜90度であることを特徴とする。本発
明に従えば、出射ファイバの出射端部の頂角が60〜9
0度であるので、出射端部から出射される第2の光は、
軸線方向に対して斜め前方からほぼ垂直な範囲内にて径
方向に出射され、たとえば歯科治療における根管形成に
おいて根管の全周に渡って所要のとおりに根管壁歯質お
よび歯髄を蒸散することができ、さらに象牙細管も照射
することができる。
【0014】また本発明は、前記出射ファイバの出射端
部の頂角は70〜80度であることを特徴とする。本発
明に従えば、出射ファイバの出射端部の頂角が70〜8
0度であるので、出射端部からの第1の光は軸線方向に
出射され、また第2の光は上記軸線方向に対してほぼ垂
直な径方向にリング状に出射される。さらに、リーマ加
工に用いるリーマの先端角度が約70度であるので、こ
の角度とほぼ同等であり、リーマ加工の先端までレーザ
光を照射することができる。
【0015】また本発明は、前記出射ファイバの出射端
部から出射される前記第2の光は、前記出射ファイバの
軸線に対してほぼ垂直な径方向に出射されることを特徴
とする。本発明に従えば、出射ファイバの出射端部から
から出射される第2の光はその軸線に対してほぼ垂直な
径方向に出射されるので、たとえば歯科治療における根
管形成において根管の全周に渡って所要のとおりに根管
壁歯質および歯髄を蒸散することができる。
【0016】また本発明は、前記出射ファイバの出射端
部から出射される前記第1の光は、前記出射ファイバの
軸線方向にリング状に出射されることを特徴とする。本
発明に従えば、ファイバプローブの出射端部から出射さ
れる第1の光は、その軸線方向にリング状に出射される
ので、たとえば歯科治療の根管形成においてリーマの先
端部全周に渡ってレーザ光を照射することができる。
【0017】また本発明は、前記出射ファイバに入射さ
れるレーザ光のうち1〜20%の光が前記第1の光とし
て前記出射端部から出射され、上記レーザ光のうち80
〜99%の光が前記第2の光として前記出射端部から出
射されることを特徴とする。本発明に従えば、出射ファ
イバに入射されるレーザ光のうち1〜20%の光が第1
の光として、また80〜99%の光が第2の光として出
射されるので、第1の光および第2の光のエネルギ密度
が大きく異なることはなく、たとえば歯科治療にいて出
射ファイバの出射端部の前方および側方の歯質をほぼ均
一に蒸散することができる。
【0018】また本発明は、前記出射ファイバに入射さ
れるレーザ光のうち5〜15%の光が前記第1の光とし
て前記出射端部から出射され、上記レーザ光のうち85
〜95%の光が前記第2の光として前記出射端部から出
射されることを特徴とする。本発明に従えば、出射ファ
イバに入射されるレーザ光のうち5〜15%の光が第1
の光として、また85〜95%の光が第2の光として出
射されるので、第1の光および第2の光のエネルギ密度
がほぼ等しくなり、たとえば歯科治療にいて出射ファイ
バの出射端部の前方および側方の歯質を実質上均一に蒸
散することができる。
【0019】また本発明は、前記出射ファイバは、外周
部に導電性材料から成る電極が設けられることを特徴と
する。本発明に従えば、出射ファイバの外周部に電極が
設けられているので、この電極を電気抵抗を測定する測
定器の一方の接触端子として利用することができる。し
たがって、別途に準備される他方の接触端子を口腔内の
所定部位に接触させ、出射ファイバを根管内に挿入して
この電極と他方の接触端子との間の根尖を介する抵抗値
を測定することによって、出射ファイバの出射端部の根
管内の位置を検出することができる。
【0020】さらに本発明は、前記出射ファイバプは、
外径が100〜2000μmであり、レーザプローブは
歯科治療用プローブであることを特徴とする。本発明に
従えば、外径が100〜2000μmである出射ファイ
バを備えたレーザプローブは、歯科治療に好適に用いる
ことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に従う医療用レー
ザハンドピースの一実施形態を備えたレーザ治療装置を
簡略的に示す簡略図である。なお、この実施形態では、
レーザハンドピースを歯科治療用のものに適用して説明
する。図1において、図示のレーザ治療装置60は、基
本的に、レーザ光発生源61と、導光路62と、レーザ
ハンドピース63とによって構成される。レーザ光発生
源61は、波長が2.0μm〜4.0μm、出射エネル
ギが1mJ〜2500mJ、パルス幅が1n秒〜9m秒
およびパルス周期が1pps〜200ppsのパルスレ
ーザ光を発振することができ、このようなレーザ光は、
導光路62を介してレーザハンドピース63に導かれ
る。
【0022】このレーザハンドピース63は、ハンドピ
ース本体13とファイバプローブ10とから成り、ハン
ドピース本体13の先端部にプローブ10が着脱可能に
装着されている。ファイバプローブ10をハンドピース
本体13に装着すると、導光路62と出射ファイバ12
とは、光学的に連結され、レーザ発振源61から導光路
62を通してハンドピース63に導かれたレーザ光は、
プローブ10の出射ファイバ12の入射端部から入射さ
れ、出射ファイバ12を通してその出射端部22にまで
伝播し、その出射端部22から後述する如くして出射さ
れる。
【0023】レーザ発振源61から発振されるレーザ光
は、生体組織内のH2OおよびOH基に吸収されやす
く、レーザ光を照射することによって、H2O,OH基
への吸収蒸散により照射部位の生体組織が瞬間的に組織
破壊される。このようなレーザ光を用いた治療では、レ
ーザ麻酔、パルス幅等の間隔から患者はほとんど痛感し
ない状態で所定の治療を行うことができる。また、H2
O,OH基蒸散時の温度および菌が保有するH2O,O
H基への吸収による菌破壊によって、滅菌処理が可能で
あるので、滅菌処理のための薬液の使用量を著しく少な
く、または実質上無くすことができ、滅菌処理のための
治療に要する時間を少なく、または実質上無くすことが
できる。
【0024】次に、図2を参照してレーザプローブ10
について説明すると、図示のレーザプローブ10は、基
本的に、プローブ本体11と、プローブ本体11に保持
される出射ファイバ12から構成されている。このプロ
ーブ10は、ハンドピース本体13に着脱可能に装着さ
れ、施す治療によって複数種のものと交換して用いられ
る。
【0025】プローブ本体11は、ハンドピース本体1
3に装着される装着部14と、装着部14から同軸に円
弧状に延出する内筒管15および外筒管16とを有し、
内筒管15内に出射ファイバ12が挿通され、その出射
ファイバ12を保持する。装着部14には、連絡流路1
7,18がそれぞれ形成されている。ファイバ12と内
筒管15との間には、空隙19が形成され、この空隙1
9は、連絡流路17に連通している。また、内筒管15
と外筒管16との間には、空隙20が形成され、この空
隙20は、連絡流路18と連通している。このような各
空隙19,20は、内筒管15および外筒管16の先端
部でそれぞれ開口している。片方の連通流路17は空気
供給源(図示せず)に連通され、空気供給源からの空気
が連通流路17および環状空隙19を通してレーザ照射
部位に向けて噴射される。また、他方の連通流路18は
水供給源(図示せず)に連通され、水供給源からの水が
連通流路18および環状空隙20を通してレーザ照射部
位に向けて噴射される。なお、これとは逆に、空隙19
を通して水を送給し、空隙20を通して空気を送給する
ようにしてもよい。このようにレーザ照射部位に空気お
よび水を混合して霧状にして、または治療によっては空
気または水を個別に噴射することによって、歯質の蒸散
を促進することができる。これは、水を単独で、または
空気と混合して霧状にして噴射することによって、レー
ザ波長のH2O,OH基への吸収特性を増大させること
ができ、またH2O,OH基吸収蒸散時の発熱を冷却す
ることができ、さらに組織破壊粉の清掃を行うことがで
きるからである。
【0026】出射ファイバ12は、図示しない入射端部
が装着部14内に位置するように保持され、出射端部2
2が内筒管15の先端部から突出するように、内筒管1
5の先端部における軸線に沿って直線状に内筒管15か
ら延出している。出射端部22の突出距離Lは、たとえ
ば3〜25mm程度に10mm以上に選ばれ、施す治療
によって適宜設定することができる。この出射端部22
は、先細の円錐状に形成される第1の部分とこの第1の
部分の先端部に設けられた第2の部分から構成され、上
記第1の部分は円錐状の第1出射面23を規定し、第2
の部分は、第1出射面23に連なって円錐状先端部に形
成される第2出射面24を規定する。このような出射フ
ァイバ12は、レーザ光が入射端部から入射され、この
入射されたレーザ光を出射端部22の第1および第2出
射面23,24から後述する如く出射する。
【0027】図3は、出射ファイバ12の出射端部22
およびその近傍を拡大して示す断面図である。図3を参
照して、出射ファイバ12は、中心部のコア30と、コ
ア30の外周に設けられたクラッド31と、クラッド3
1の外周に設けられた第1ジャケット32と、第1のジ
ャケット32の外周に設けられた第2ジャケット33
と、第2ジャケット33の外周に設けられた電極34と
を有する。円筒状のコア30の外周面を全周にわたって
覆ってクラッド31が設けれ、このクラッド31の外周
面を全周にわたって覆って第1ジャケット32が設けら
れ、この第1ジャケット32の外周面を全周にわたって
覆って第2ジャケット33が設けられ、さらに第2ジャ
ケット33の外周面上に全周にわたって電極34が設け
られている。なお、電極34は第2ジャケットの外周の
一部に線状または帯状に設けるようにしてもよい。ま
た、第2ジャケット33を導電性の材料から形成した場
合には、電極34は省略することができ、この場合には
第1ジャケット32も省略することができる。
【0028】出射ファイバ12は、出射ファイバ12の
出射端部22を狭隘な空間に挿入することができるよう
に、その外径がたとえば100〜2000μmに選定さ
れる。本実施形態では歯科治療に好都合なように、コア
30の外径が約200μmに設定さ、出射ファイバ12
の外径が約300μmに設定されている。コア30は、
たとえば石英ガラスから成り、クラッド31は、コア3
0と屈折率の異なるたとえば硝材から成る。第1ジャケ
ット32は、たとえばシリコン樹脂などの高分子材料か
ら成り、第2ジャケット33は、出射ファイバ12の破
損を防止するために金属材料、たとえばアルミニウムか
ら成る。この第2ジャケット33は、テフロン等の高分
子材料から形成することもできる。電極34は、第2ジ
ャケット33の外周面に金メッキすることによって形成
されている。なお、金メッキに代えて、その他の導電性
材料の膜または線でもよい。この実施形態の出射ファイ
バ12は、このような5層構造に形成されているが、上
述したように出射ファイバ12は3〜5層構造から形成
することができる。これらの5層構造の出射ファイバ1
2は、コア30、クラッド31、第1および第2ジャケ
ット32,33ならびに電極34を含んで、その先端部
が円錐状に形成され、たとえば根管などの狭隘な空間へ
の挿入時に引っ掛かったりすることがなく、歯髄等への
挿入も容易である。この形態では、出射ファイバ12に
電極34を設けることに関連してジャケットが2層構造
に構成されているが、電極34を設けない場合には、出
射ファイバ12は、コア30、クラッド31および第1
のジャケット32からなる3層構造のものとすることが
できる。なお、この種の出射ファイバ12では、第1ジ
ャケット32は必ずしも必要なものではなく、この第1
ジャケット32を省略することもできる。
【0029】このような出射ファイバ12は、入射端部
から入射された、たとえば波長2.94μmのEr−Y
AG( Erbium Yttrium Aluminium Garnet:エルビウム
イットリウム アルミニウム ガーネット)レーザな
どのレーザ光を、コア30とクラッド31との境界面で
反射させながら出射端部22まで導いて第1および第2
出射面23,24から出射する。第1および第2出射面
23,24は、コア30の先端部に形成され、レーザ光
は、コア30内を伝播して、その先端部から出射され
る。このことから、出射ファイバ12の先端部におい
て、コア30だけをテーパ状に形成すればよく、他のク
ラッド31、第1および第2ジャケット32,33なら
びに電極34は、仮想線35で示すように、光軸C、す
なわちコア30(換言すると出射ファイバ12)の軸線
に垂直な端面に形成するようにしてもよい。
【0030】第1出射面23は、前述のように先細がテ
ーパ状、すなわち円錐形状であり、レーザ光の一部を、
コア30の軸線に一致する光軸Cに関して外側方に周方
向全周にわたってリング状の照射形状となるように出射
する。すなわち、出射ファイバ12の入射端部に入射さ
れた光の一部をたとえば図3に示す領域A1に出射する
ことができる。第2出射面24は、前述のように第1出
射面23に連なって先端部に、予め定める形状、本形態
において球面状であり、レーザ光の残部を、光軸Cに沿
って前方に円形状に出射する。すなわち、出射ファイバ
12の入射端部に入射された光の残部をたとえば光軸C
を含む平面上で図3に示す領域A2に出射することがで
きる。なお、領域A2に出射されるレーザ光は、主とし
て第2の出射面24から出射される光であるが、その一
部は第1出射面23から前方に出射される光をも含んで
いる。かくのとおりであるので、この出射ファイバ12
は、その入射端部に入射されたレーザ光を、第1の光と
して光軸Cの方向、すなわち出射ファイバ12の軸線方
向に出射するとともに、第2の光として出射ファイバ1
2の外側方の径方向にリング状に出射する。
【0031】図4は、出射ファイバ12のコア30の第
1および第2出射端部23,24付近を拡大し、模式化
して示す図である。図3に示すように、レーザ光を第1
出射面23から側方に出射するためには、レーザ光を第
1出射面23におけるコア30と外部空間38との境界
面39において、一度反射させ、その反射点と対向する
位置において第1出射面23から外部空間38に出射す
ることが好ましい。第1出射面23に到達したレーザ光
が境界面39で全反射する条件は、境界面39の法線4
0に対する境界面39への入射角が境界面39における
臨界角ψ0[deg]以上であればよく、その臨界角ψ
0は、 sinψ0 = n0/n1 …(1) で示される。ここで、n0は、外部空間38の屈折率で
あり、n1は、コア30の屈折率である。
【0032】コア30を伝播することによって導かれる
レーザ光は、コア30とクラッド31との境界面43に
おいて全反射しながら、第1出射面23に到達する。レ
ーザ光が境界面43で全反射する条件は、境界面43の
法線44に対する境界面43への入射角が境界面43に
おける臨界角ψ1[deg]以上であればよく、その臨
界角ψ1は、 sinψ1 = n2/n1 …(2) で示される。ここで、n2は、クラッド31の屈折率で
ある。
【0033】第1出射面23に到達するレーザ光のう
ち、法線40に対して最も小さい角度で境界面39に入
射するレーザ光は、コア30とクラッド31との境界面
43において、その境界面43の法線44に対して最も
小さい角度で反射しながら伝播して第1出射面23に到
達するレーザ光、換言すれば、境界面43において臨界
角ψ1で反射しながら伝播して、第1出射面23に到達
するレーザ光である。このことから、境界面43に臨界
角ψ1で反射しながら伝播して第1出射面23に到達
し、境界面39に入射するレーザ光が反射すれば、第1
出射面23に到達したレーザ光が境界面39において、
1度全反射することになる。
【0034】レーザ光が、境界面43において臨界角ψ
1で反射し、さらに境界面39において臨界角ψ0で反
射するときの第1出射面23の頂角θ[deg]は、 ψ1−θ/2 = ψ0 …(3) で示される。さらに詳しく述べると、光軸Cと法線40
との成す角度α1[deg]は、三角形の内角の和が1
80度であることから、 α1 = 90−θ/2 …(4) となる。また、光軸Cと平行であり、かつレーザ光の境
界面39への入射点P1を通る一直線45と、レーザ光
との成す角度α2[deg]は、三角形の内角の和が1
80度であることから、 α2 = 90−ψ1 …(5) となる。さらに、錯角が等しいことから、 α1 = ψ0+α2 …(6) となり、式(4)〜式(6)から式(3)が成り立つ。
このことから第1出射面23の頂角を、式(3)を満た
す頂角θ以下に選ぶことによって、第1出射面23に到
達するレーザ光を、境界面39において1度全反射させ
ることができる。これによって、レーザ光を、第1出射
面23から側方に、たとえば領域A1に出射することが
できる。なお、第1出射面23に到達するレーザ光が全
透過する条件、すなわちレーザ光が側方へリング状に出
射しない条件は、第1出射面23に到達したレーザ光の
うち最も透過し難い光、すなわち光軸Cに実質上平行な
光が透過する条件となる。この条件を満たすことによっ
て出射ファイバ12を伝播する光は、側方へリング状に
出射されず、全透過して光軸Cに出射される。
【0035】ここで、外部空間38は空気で満たされ、
コア30は石英から成り、クラッド31はF(フッ素)
添加石英から成るとすると、n0=1であり、n1=
1.458であり、n2=1.443であり、臨界角ψ
0=43.30度となり、臨界角ψ1=81.77度と
なる。このとき、頂角θ=76.94度となり、第1出
射面23の頂角を、76.94度以下に選ぶことによっ
て、第1出射面23に到達するレーザ光を、境界面39
において1度全反射させることができ、レーザ光を側方
に出射することができる。また、第1出射面23の頂角
を93.4度以上に選定することによって、第1出射面
23に到達するレーザ光を全透過させることができる。
このときには、このレーザ光は、第1出射面23から側
方にリング状に出射されず、この第1出射面23から光
軸Cの方向に出射され、出射ファイバ12の前方への照
射のみとなる。
【0036】また外部空間38が水によって満たされて
いるときには、n0=1.33であり、臨界角ψ0=6
5.81度となる。このとき、頂角θ=31.92度と
なり、第1出射面23の頂角を、31.92度以下に選
ぶことによって、第1出射面23に到達するレーザ光
を、境界面39において1度全反射させることができ、
レーザ光を側方に出射することができる。
【0037】また、第2出射面24は、前述のように球
面状であり、第2出射面24を含む仮想球が、第1出射
面23に、光軸Cに関して周方向全周にわたって接する
ように形成されている。換言すれば、光軸Cを含む仮想
平面上において、第1および第2出射面23,24の境
界点P2における第2出射面24の接線は、第1出射面
23と一致する。このときの第1および第2出射面2
3,24の境界線を含む光軸Cに垂直な断面46におけ
るコア30の面積S1は、第2出射面24の曲率半径を
rとし、境界点P2を通りかつ第2出射面24に垂直な
法線の成す角度をα3[deg]として、 S1 = π×(r×sinα3) …(7) となる。角度α3は、三角形の内角の和が180度であ
ることから、 α3 = 90−θ/2 …(8) である。
【0038】出射ファイバ12のコア30を伝播するこ
とによって導光されるレーザ光は、均一な強度分布を示
すとした場合に、第2出射面24に到達して、この第2
出射面24から外部空間38に出射されるレーザ光の全
体のレーザ光に対する強度比は、コア30全体の断面積
S0と、第1および第2出射面23,24の境界線を含
む断面の面積S1との断面積比S1/S0とほぼ等しい
と考えられる。コア30の半径をRとしたときのコア3
0全体の断面積S0は、 S0 = π×R2 …(9) であり、断面積比S1/S0は、 S1/S0 = (r×sinα3)2/R2 …(10) となる。したがって、第2出射面24の曲率半径rによ
って、第2出射面24から出射されるレーザ光の強度比
を変えることが可能であり、治療部位に対応して、第1
出射面23から出射されるレーザ光と、第2出射面24
から出射されるレーザ光との歯質の蒸散に寄与する頻度
などに応じて、第2出射面24の曲率半径rを選択し、
第1および第2出射面23,24からそれぞれす出射さ
れるレーザ光の強度比を選択し、作業性を向上すること
ができる。
【0039】たとえば根管形成においては、第2出射面
24から出射されるレーザ光は、根尖においてのみ必要
であり、第2出射面から出射されるレーザ光の強度比
は、入射端部に入射されたレーザ光全体の強度の1〜2
0%に、好ましくは5〜15%に選ばれ、一方、第1の
出射面23から径方向にリング状に出射されるレーザ光
の強度比は、入射端部に入射されたレーザ光全体の強度
の80〜99%に、好ましくは85〜95%の強度比に
選ばれる。このように、軸線方向に出射される第1の光
と径方向にリング状に出射される第2の光とは、強度比
は大きく異なっているけれども、第2出射面24から出
射される第1の光は、光軸Cに向けて前方に集光される
ので、その付近において高いエネルギを得ることがで
き、上記第1の光と上記第2の光のエネルギ密度をほぼ
等しくすることができ、出射ファイバ12の出射端部2
2の前方および側方に存在する歯質をほぼ均一に蒸散す
ることができる。
【0040】図5は、出射ファイバ12のコア30の第
2出射面24付近を拡大して、模式化して示す図であ
る。図5において、第2出射面24から出射されるレー
ザ光の集光について考える。レーザ光が、光軸Cに対し
て角度ω1[rad]を成して、第2出射面24におけ
るコア30と外部空間38との境界面39に入射すると
する。このとき、レーザ光の境界面39への入射点P1
0を通る第2出射面24の法線50と、光軸Cとの成す
角度ω2[rad]は、光軸Cと垂直な方向の入射点P
10と光軸Cとの距離をhとして、 ω2 = sin-1(h/r) …(11) となる。また、境界面39で屈折して第2出射面24か
ら出射されるレーザ光の光軸Cとの成す角度ω3[ra
d]は、光軸Cと平行な方向の入射点P10と、出射さ
れるレーザ光および光軸Cの交点P11との距離をD1
として、 ω3 = tan-1(h/D1) …(12) となる。
【0041】このとき、境界面39における法線50に
対するレーザ光の入射角λ1[rad]および出射角λ
0[rad]は、三角形の内角の和が180度であるこ
とから、 λ1 = ω2−ω1 …(13) λ0 = ω2+ω3 …(14) である。またsinλ1×n1=sinλ0×n0であ
るので、 λ0 = sin-1{(n1/n0)×sinλ1} …(15) となる。式(13)〜式(15)からω3は、 ω3 = λ0−ω2 = sin-1{(n1/n0)×sinλ1}−ω2 = sin-1{(n1/n0)×sin(ω2−ω1)}−ω2 …(16) となる。さらに式(11)、式(12)および式(1
6)から距離D1は、
【0042】
【数1】
【0043】となる。ただし角度ω1,ω2,ω3は、
rad(ラジアン)である。
【0044】また、境界面39へのレーザ光の入射点P
10が、第1および第2出射面23,24の境界点と一
致する場合には、角度ω2,ω1は、 ω2 = α3 …(18) ω1 = α2 …(19) となる。これによって、角度ω2は、第1出射面23に
おいてレーザ光が一度全反射する頂角であって、かつ最
も大きな第1出射面23の頂角θに対して、 ω2 = (π/180)×{90−(θ/2)} …(20) の関係が成立し、角度ω1は、レーザ光がコア30とク
ラッド31との境界面43で、臨界角ψ1反射しながら
伝播してきたとすると、 ω1 = (π/180)×(90−ψ1) …(21) となる。これによって、距離D1は、
【0045】
【数2】
【0046】となる。さらに、光軸Cに平行な方向に関
して入射点P10から第2出射面24の先端までの距離
ΔLは、 ΔD = r−(r×cosω2) …(23) であり、第2出射面24の先端から交点P11までの距
離L11は、 D2 = D1−ΔD …(24) となる。
【0047】以上のことから、外部空間38が空気で満
たされ、第1出射面23の頂角θを76.94度とする
場合には、 D2 = 1.010r−0.622r=0.388r …(25) となり、外部空間38が水で満たされ、第1出射面23
の頂角θを31.92とする場合には、 D2 = 3.653r−0.274r=3.379r …(26) となる。たとえばこのように、第2出射面24の先端か
ら焦点P11までの距離D2は、第2出射面24の曲率
半径rによって表すことができる。
【0048】図6は、コアの直径が600μmで、その
第1出射面23の頂角θ1が60度であり、第2出射面
24の曲率半径rが30μmのときの得られた出射パタ
ーンを示す図である。第1および第2出射面23,24
を前述のように形成した場合には、第1出射面23から
第2の光が、最も内側の広がり角j10=64度と最も
外側の広がり角j11=92度との間の照射形状が円環
状となる領域A1に出射され、第2出射面24から第1
の光が、広がり角j12=7度の略円形状の領域A2に
出射された。
【0049】図7は、コアの直径が600μmで、その
第1出射面23の頂角θ2が70度であり、第2出射面
24の曲率半径rが30μmのときの得られた出射パタ
ーンを示す図である。第1および第2出射面23,24
を前述のように形成した場合には、第1出射面23から
第2の光が、最も内側の広がり角j20=84度と最も
外側の広がり角j21=111度との間の照射形状が円
環状となる領域A1に出射され、第2出射面24から第
1の光が、広がり角j22=8度の略円形状の領域A2
に出射された。
【0050】図8は、コアの直径が600μmで、その
第1出射面23の頂角θ3が80度であり、第2出射面
24の曲率半径rが30μmのときの得られた出射パタ
ーンを示す図である。第1および第2出射面23,24
を前述のように形成した場合には、第1出射面23から
第2の光が、最も内側の広がり角j30=180度と最
も外側の広がり角j31=227度との間の照射形状が
円環状となる領域A1に出射され、第2出射面24から
第1の光が、最も内側の広がり角j32=15度と最も
外側の広がり角j33=26度との間の照射形状が円環
状となる領域A2に出射された。
【0051】図9は、コアの直径が600μmで、その
第1出射面23の頂角θ4が90度であり、第2出射面
24の曲率半径rが30μmのときの得られた出射パタ
ーンを示す図である。第1および第2出射面23,24
を前述のように形成した場合には、第1出射面23から
第2の光が、最も内側の広がり角j40=194度と最
も外側の広がり角j41=240度との間の照射形状が
円環状となる領域A1に出射され、第2出射面24から
第1の光が、最も内側の広がり角j42=12度と最も
外側の広がり角j43=29度との間の照射形状が円環
状となる領域A2に出射された。
【0052】図10は、コアの直径が600μmで、そ
の第1出射面23の頂角θ5が100度であり、第2出
射面24の曲率半径rが30μmのときの得られた出射
パターンを示す図である。第1および第2出射面23,
24を前述のように形成した場合には、第1および第2
出射面23,24から前方に向けて、最も内側の広がり
角j50=70度と最も外側の広がり角j51=25度
との間の照射形状が円環状となる領域A1に単一の光が
出射される。このように、第1出射面23の頂角が9
3.4度を越えると出射ファイバ12の出射端部22か
ら側方の径方向に第2の光が出射されなくなり、上記出
射端部22から出射される光は出射ファイバ12の軸線
方向前方のみとなる。
【0053】図11は、コアの直径が600μmで、そ
の第1出射面23の頂角θ6が54度であり、第2出射
面24の曲率半径rが30μmのときの得られた出射パ
ターンを示す図である。第1および第2出射面23,2
4を前述のように形成した場合には、第1および第2出
射面23,24から前方に向けて、最も内側の広がり角
j60=45度と最も外側の広がり角j61=60度と
の間の照射形状が円環状となる領域A1に単一の光が出
射される。このように、第1出射面23の頂角が60度
より小さいなると出射ファイバ12の出射端部22から
前方に出射される光が著しく少なくなり、上記出射端部
22から出射される光は出射ファイバ12の径方向の斜
め前方のみとなる。
【0054】出射ファイバ12のコア直径が200〜6
00μm程度であるときには、その頂角が同じであれ
ば、第2出射面24の曲率半径rが5〜100μmの範
囲において図6〜図11に示すと同様の出射パターンが
得られる。
【0055】上述したように、出射ファイバ12の第1
出射面23の頂角が60〜93に設定した場合には、そ
の入射端部に入射されたレーザ光は、その出射端部から
軸線方向前方に出射される第1の光と径方向にリング状
に側方に出射される第2の光を含むようになる。それ故
に、後に詳述するとおり、この前方への第1の光と側方
への第2の光をレーザ治療用光として積極的に用いるこ
とによって、特に歯科治療に分野において、たとえば根
管滅菌、歯髄蒸散、根尖治療およびフィシャーシーラン
ト等の治療に適用することができる。この頂角を60〜
90度に設定した場合には、図6〜図9に示すとおり、
出射ファイバ12の出射端部22から出射される第2の
光は、上記軸線に対して約45〜90度の範囲にて径方
向に出射され、たとえば根管形成において根管の全周に
渡って根管壁歯質および歯髄を蒸散することができる。
特に、頂角を70〜90度に設定したときには、第2の
光がほぼ直角方向に照射されるようになり、これによっ
て歯根壁に直角方向に形成されている象牙細管内にもレ
ーザ光が照射されるようになる。したがって感染根管内
の滅菌も完全に行うことができる。この頂角は、レーザ
治療に先だってリーマ加工が施される場合には、70〜
80度に設定するのが望ましい。かく設定することによ
って、リーマ加工におけるリーマの先端角とほぼ等しく
なり、リーマ加工の先端部までレーザ光を照射すること
ができる。さらに、上記頂角を80〜90度に設定した
場合には、出射端部22から出射される第1の光は軸線
方向にリング状に出射される。それ故に、第1の光があ
る程度の角度でもって拡がって照射されるので、たとえ
ば根管形成においてリーマの先端部全周に渡ってレーザ
光を照射することができる。
【0056】このようなプローブ10が装着されるレー
ザハンドピース63を備えるレーザ治療装置60は、術
者がレーザハンドピース63を把持して、プローブ10
の出射ファイバ12を、たとえば図12に示すように根
管65内に挿入し、根管65に臨む根管壁66にレーザ
光を照射しその根管壁66の歯質の蒸散など、歯科治療
に用いられる。また、根管壁には直角方向に象牙細管1
02が延びているが、この象牙細管102にもレーザ光
を照射することができ、感染根管内の滅菌も行うことが
できる。プローブ10を歯科治療に用いるときに、出射
ファイバ12の出射端部22の前方に第1の光を、また
出射端部22の側方に第2の光を照射することができ、
これら第1および第2の光によって、照射される部位の
歯質を蒸散することができる。またプローブ10を根管
壁65の歯質を蒸散するために用いる場合に、根管挿入
長、すなわち出射端22の突出距離Lは、たとえば3m
m以上、一般的に3〜25mm、一例としての根管治療
のときには15〜20mm程度に選ばれ、出射端部22
が根尖68付近まで充分挿入できる。つまり根管治療に
おいて、充分な根管挿入長を得て、出射端部22を根尖
68付近まで挿入し、好適に根管治療することができ
る。このような出射ファイバ12は、弾性変形可能であ
り、たとえば根管65が湾曲していても、その形状に沿
って根尖68まで挿入可能である。また、出射ファイバ
12の挿入を容易にするために、小径のリーマによって
下穴をあけることもできる。
【0057】たとえば前述のような根管形成において
は、根管65が狭隘であるために、根管口からのレーザ
光照射では、蒸散できる範囲に限界が生じてしまうの
で、プローブ10の出射ファイバ12を根管65内に挿
入して、根管壁66の歯質を蒸散する必要がある。上述
したプローブ10では、レーザ光を出射ファイバ12の
第1出射面23から第2の光として側方に均一に出射す
ることができるので、根管口から出射ファイバ12を挿
入し、根管65の延在方向X1,X2に移動しながらレ
ーザ光を照射して、根管65の全周にわたって、根管口
付近から根尖68付近にわたって、根管壁66の歯質を
蒸散することができる。しかも第2出射面24からも第
1の光として前方に出射することができるので、根尖6
8においても、根管壁66の歯質を蒸散することができ
る。このように出射ファイバ12の出射端部22の向き
を容易に選択することが困難な狭隘な根管65に臨む根
管壁66の治療においても、その根管65内に出射ファ
イバ12を挿入して、所望のとおりに治療することが可
能である。
【0058】また、図8、図9に示すように第1出射面
23から半径方向に出射される領域A1の出射方向が出
射端部22より後方に向くような出射ファイバ12を使
用した場合には、根尖部から根管入口に向かって引き上
げるように出射端部22を移動させることにより、レー
ザ光照射で発生した歯質、歯髄組織の蒸散粉を根管入口
より外部に排出することができる。また、レーザ光と注
水の組み合わせにより根管内での水へのレーザ光吸収に
よって、そこでキャビテーション効果が発生し、これに
より根管内の蒸散粉除去、清掃をも行うことができる。
【0059】このようにレーザ光を用いて歯科治療する
ことによって、歯質を蒸散して感染源等を除去すること
ができるとともに、滅菌処理することができる。さら
に、根尖においても好適に、歯質の蒸散および滅菌処理
を行うことができる。また、このようにレーザ光を用い
て治療を行うことによって、根尖性歯周炎等の発症を防
ぐこともできる。
【0060】従来の根尖部リーマ処理では、歯根根尖部
を穿孔してしまうおそれがあり、穿孔した場合に炎症等
いろいろな障害を引き起こすおそれがある。これに対し
レーザ照射治療の場合、仮に根尖部をレーザで穿孔した
としても根尖穿孔部の表層が薄層で変性して滅菌状態で
蒸散するだけであり、リーマ等による組織の引っかきま
わし等の損傷は生じない。したがってこの点においても
極めて安全である。
【0061】出射ファイバ12の出射端部22の第1出
射面23は円錐状となっており、このように形成するこ
とによって、レーザ光を、第1出射面23から光軸Cに
関して周方向に、均一または実質上均一な強度分布で、
側方に出射することができる。したがって、出射ファイ
バ12の出射端部22からほぼ等距離にある歯質を均一
または実質上均一な厚みだけ蒸散することができ、たと
えば、略円柱状の空間に臨む歯質をほぼ均一の厚みで蒸
散するために、好適に用いることができる。
【0062】また、第2出射面24を球面状に形成する
ことによって、前述のように、レーザ光を、第2出射面
24から集光させて出射することができる。したがっ
て、前述のように第2出射面24から出射されるレーザ
光の強度比が小さくても照射部位においては、強度を高
くすることができる。したがって、たとえば根管形成に
おいて、主として根尖68に臨む歯質を蒸散するために
必要とされる前方へ出射されるレーザ光の強度比を小さ
くして、レーザ光を有効に利用し、迅速かつ有効的な治
療をすることができるとともに、前方へも歯質を蒸散で
きる充分な強度で出射することができる。また、集光さ
せることによって、その光束の径を小さくすることがで
き、たとえば根尖孔69などの微細な径の空間に臨む歯
質を、好適に蒸散することができる。さらに、第2出射
面24を球面状にすることによって、出射ファイバ12
の先端がたとえば患者の軟組織に接触しても、その軟組
織が損傷することがなく、また出射ファイバ12の先端
を患者の硬組織に接触させた状態で、出射ファイバ12
を容易に移動することができる。
【0063】出射ファイバ12の外周部には、導電性の
材料から成る電極34が設けられ、この電極34を、対
となる接触端子間に流れる電流を測定することによっ
て、その一対の電極間の電気抵抗を求め、これによって
根管長を測定する測定器71の根管用電極として利用す
ることができる。したがって、図1に示すように、別途
に準備される他方の口腔内電極70を口腔内の所定部
位、たとえば唇に接触させ、出射ファイバ12を根管6
5内に挿入して、根管側電極34と口腔内電極70との
間の、根尖68を介した抵抗値を測定することによっ
て、出射ファイバ12の出射端部22の根管65内の位
置を検出することができる。したがって、蒸散が必要な
部位の歯質を、過不足なく蒸散することができ、迅速か
つ容易に、適確に治療することができる。しかも、根管
用電極34は、出射ファイバ12の周方向全周にわたっ
て設けられ、根管用電極34と口腔内電極70との口腔
内の組織による電気的導通状態を容易に得ることができ
る。したがって、出射ファイバ12の出射端22の位置
を容易に検出しながら、治療することができる。
【0064】図13は本発明の実施の他の形態の出射フ
ァイバ12aのコア30aを簡略化して示す斜視図であ
り、図14は図12の切断面線XIV−XIVから見た
断面図である。上述の形態と対応する部分には同一の参
照符号を付してその説明を省略し、異なる部分について
のみ説明する。本形態の出射ファイバ12aのコア30
aの第1出射面23は、光軸Cに垂直な断面形状が楕円
形となる楕円錐状に形成されている。これによって、側
方にリング状に出射される第2の光は、第1出射面23
から光軸Cに関して周方向に、約90度毎に強弱が現れ
る不均一な強度分布で出射される。たとえば図14にお
いては、上下方向に比較的強く、かつ左右方向に比較的
弱い強度分布で、レーザ光を出射することができる。し
たがって、出射ファイバ12aの出射端22からの距離
が約90度毎に大小に変化するような部位にある歯質を
均一または実質上均一な厚みだけ蒸散することができ、
たとえば、根管65のように、断面形状が略楕円柱状の
空間に臨む歯質をほぼ均一の厚みで蒸散するために、好
適に用いることができる。
【0065】図15は本発明の実施の他の形態の出射フ
ァイバ12bのコア30bを簡略化して示す斜視図であ
り、図16は図14の切断面線XVI−XVIから見た
断面図である。上述の形態と対応する部分には同一の参
照符号を付してその説明を省略し、異なる部分について
のみ説明する。本形態の出射ファイバ12bのコア30
bの第1出射面23は、光軸Cに垂直な断面形状が正方
形となる正四角錐状に形成されている。これによって、
側方にリング状に出射される第2の光は、第1出射面2
3から光軸Cに関して周方向に、約45度毎に強弱が現
れる不均一な強度分布で出射される。たとえば、図17
においては、上下方向および左右方向に比較的強く、か
つ上下方向から時計まわりおよび反時計まわり約45度
それぞれ角変位した各斜め方向に比較的弱い強度分布
で、レーザ光を出射することができる。したがって、出
射ファイバ12bの出射端部22からの距離が約45度
毎に大小に変化するような部位にある歯質を均一または
実質上均一な厚みだけ蒸散することができる。
【0066】第1出射面23の形状は正四角錐状である
必要はなく、光軸Cに垂直な断面形状が正多角形状であ
る他の正多角錐状であってもよく、さらに光軸Cに垂直
な断面形状が歪な多角形状である他の多角錐状であって
もよい。出射ファイバ12の出射端部22からの距離が
周方向に変化するような部位の歯質を蒸散する場合に、
その距離の変化に対応した略多角錐状に選ぶことによっ
て、そのような部位にある歯質を、均一または実質上均
一な厚みだけ蒸散することができ、空間の形状に対応し
て、その空間に臨む歯質をほぼ均一の厚みで蒸散するた
めに、好適に用いることができる。
【0067】図17は本発明の実施のさらに他の形態の
出射ファイバ12cのコア30cを簡略化して示す正面
図である。上述の形態と対応する部分には同一の参照符
号を付してその説明を省略し、異なる部分についてのみ
説明する。本形態の出射ファイバ12cのコア30cの
第1出射面23は、光軸Cと角度βを成す軸線80に垂
直な断面形状が円形となるように、光軸Cから傾斜した
軸線80を有する偏心した円錐状に形成される。これに
よって、光軸Cから傾斜した軸線まわりに周方向に、た
とえば図13に示す側方Y1,Y2に出射することがで
きる。したがって、空間の入口から先端部に向かうにつ
れて、空間の軸線から離反するように傾斜する壁面の歯
質を、容易に蒸散することができる。
【0068】このように光軸Cから偏心した第1出射面
23の形状は円錐状である必要はなく、軸線80に垂直
な断面形状が楕円状である偏心した楕円錐状であっても
よく、軸線80に垂直な断面形状が正多角形状である偏
心した正多角錐台状であってもよく、さらに軸線80に
垂直な断面形状が歪な多角形状である他の多角錐状であ
ってもよい。これによって、治療部位の臨む空間に対応
して、第1出射面23をテーパ状に形成し、そのような
部位にある歯質を、均一または実質上均一な厚みだけ蒸
散することができ、空間の形状に対応して、その空間に
臨む歯質をほぼ均一の厚みで蒸散するために、好適に用
いることができる。
【0069】また、第1出射面23だけではなく、第2
出射面24の形状についても、治療部位に対応して、選
んでもよく、たとえば光軸Cに垂直な平面状であっても
よく、光軸Cに垂直な面から傾斜した平面状であっても
よく、他の曲面状であってもよい。さらに、上述した形
態は一例にすぎず、たとえば第1および第2出射面2
3,24の形状、あるいは出射ファイバ12,12a,
12b,12cの材質、構成および寸法などは、治療部
位に対応して適宜選択することができる。また、Er−
YAGレーザに限定されることなく、HO−YAG(Ho
lonium YttriumAluminium Garnet:ホロニウム イット
リウム アルミニウム ガーネット)レーザ等を用いる
こともできる。なお、歯髄腔のように狭小な空間でレー
ザ光照射を行うとこの歯髄腔内での温度上昇が問題とな
る可能性があるが、Er−YAGレーザを用いた場合に
は、このような温度上昇の問題が解消される。これは、
Er−YAGレーザを照射した場合には、レーザ光のH
2O、OH基への吸収とその蒸散によって組織破壊が起
こることから、組織に吸収されて温度上昇した部分が破
壊粉とともに飛散され、組織側に残留する熱が非常に少
なくなるためである。また、このような温度上昇は、水
単独または水と空気の混合物を霧化状態で噴射すること
によっても著しく抑えることができる。
【0070】また、出射ファイバ12として、コア30
とクラッド31との間にクラッド31の屈折率よりも低
い屈折率を有する中間層を有し、コア30は、中心部の
屈折率が周囲の屈折率よりも低い屈折率分布を有し、ク
ラッド31の屈折率がコア30の中心部の屈折率よりも
低く、コア30と中間層との界面および中間層とクラッ
ド31との界面において、屈折率が急峻に変化する屈折
率分布を有する光ファイバを用いてもよい。このよう
に、中心部の屈折率がその周囲の屈折率よりも低い屈折
率分布を有するようなコア30にレーザ光を入射させた
とき、出射されるレーザ光のエネルギ密度分布はコア3
0の半径方向で実質上均一になる。したがって、コア3
0全面に対応する範囲における出射ファイバ12を通過
して出射されるレーザ光のエネルギ密度分布を限りなく
均一化することができる。このような出射ファイバ12
の出射端部22では、エネルギの光軸C近傍への局部集
中が生じない。また、光ファイバの出射端部22、すな
わち出射面23,24に生体硬組織成分が付着したとき
にも出射ファイバ12の出射端部22全体が実質上均一
に発熱して損耗する。したがって、このレーザ治療装置
で生体硬組織の蒸散を行うとき、出射ファイバ12の出
射端部22に生体硬組織成分が付着しても、出射ファイ
バ12の出射端部22の中央部から凹状の剥離損耗が生
じることを防止することができる。また損傷が生じた出
射ファイバ12の出射端部22においても、出射ファイ
バ12の出射面23,24の全面にわたって実質上均一
に損傷が生じるので、出射ファイバ12の出射面23,
24の局部的な発熱に起因する蒸散能力の低下を防ぐこ
とができる。
【0071】また、出射ファイバ12は、コア30とク
ラッド31との間に中間層を有する3層構造を有する。
クラッド31の屈折率はコア30の中心部の屈折率より
も低く、中間層の屈折率はクラッド31の屈折率よりも
低い。出射ファイバ12全体の屈折率分布は、コア30
と中間層との境界面および中間層とクラッド31との境
界面において、屈折率が急峻に変化する。生体硬組織の
治療のためのレーザ治療装置に用いられるレーザ光は、
出射ファイバ12の出射端部22に至るとき、コア30
の断面の半径方向のエネルギ密度分布が均一であること
が好ましい。コア30とクラッド31との間に中間層を
介在させると、中間層との境界部分に対応する位置にお
いて、出射ファイバ12のコア30通過後のレーザ光の
エネルギ密度が急峻に変化する。ゆえに、中間層および
クラッド31に対応する部分にエネルギが漏れることを
防止することができる。したがって、出射ファイバ12
の出射端部22から出力されるレーザ光のエネルギの損
失が少なくなるので、出射ファイバ12のコア30に入
射するレーザ光のエネルギレベルを、損失がなくなった
分だけ小さくすることができる。
【0072】上述の形態において、根管形成を例として
説明したけれども、歯科領域における膿瘍治療すなわち
根尖歯周に溜まった膿を除去する治療および断髄、耳鼻
科治療領域における花粉症などの狭空間内での壁面への
照射、内視鏡下治療領域における結石破壊などの治療に
用いることもできる。また、その他の骨および軟骨の蒸
散や血管内の血栓の除去や消化器官内での軟組織の切開
蒸散等に用いることができる。
【0073】
【発明の効果】本発明の請求項1のレーザハンドピース
によれば、出射ファイバの出射端部から出射されるレー
ザ光は、出射ファイバの軸線方向に出射される第1の光
と出射ファイバの径方向にリング状に出射される第2の
光を含んでいる。したがって、たとえば歯科治療におい
て、ハンドピース本体を把持して出射ファイバの出射端
部をたとえば根管に挿入することによって、出射端部の
前方および側方に位置する部位の歯質を蒸散することが
できる。たとえば、歯科治療における根管形成では、第
1の光が出射ファイバの軸線方向に出射されるので、こ
の第1の光によって根尖の根管壁歯質、歯髄まで蒸散す
ることができる。また、第2の光が、出射ファイバの径
方向にリング状に出射されるので、根管内にプローブを
挿入するのみで根管口付近から根尖付近まで根管の全周
に渡って根管壁歯質を蒸散することができる。さらに、
根管には象牙細管が形成され、この象牙細管が根管に対
してほぼ直角方向に延びているが、第2の光を出射ファ
イバの径方向にリング状に出射するようにすることによ
って、象牙細管をも照射することができ、その滅菌を行
うことができる。
【0074】また本発明の請求項2のレーザハンドピー
スによれば、出射ファイバの出射端部の頂角が60〜9
3度であるので、出射ファイバの出射端部から出射され
るレーザ光は、その軸線方向に出射される第1の光とそ
の径方向に出射される第2の光を含み、たとえば上述し
た歯科治療に好適に用いることができる。
【0075】また本発明の請求項3のレーザハンドピー
スによれば、出射ファイバの出射端部の頂角が60〜9
0度であるので、出射端部から出射される第2の光は、
軸線方向に対して斜め前方からほぼ垂直な範囲内にて径
方向に出射され、たとえば歯科治療における根管形成に
おいて根管の全周に渡って所要のとおりに根管壁歯質お
よび歯髄を蒸散することができ、さらに象牙細管も照射
することができる。
【0076】また本発明の請求項4のレーザハンドピー
スによれば、出射ファイバの出射端部の頂角が70〜8
0度であるので、出射端部からの第1の光は軸線方向に
出射され、また第2の光は上記軸線方向に対してほぼ垂
直な径方向にリング状に出射される。さらに、リーマ加
工に用いるリーマの先端角度が約70度であるので、こ
の角度とほぼ同等であり、リーマ加工の先端までレーザ
光を照射することができる。
【0077】また本発明の請求項5のレーザハンドピー
スによれば、出射ファイバの出射端部からから出射され
る第2の光はその軸線に対してほぼ垂直な径方向に出射
されるので、たとえば歯科治療における根管形成におい
て根管の全周に渡って所要のとおりに根管壁歯質および
歯髄を蒸散することができる。
【0078】また本発明の請求項6のレーザハンドピー
スによれば、ファイバプローブの出射端部から出射され
る第1の光は、その軸線方向にリング状に出射されるの
で、たとえば歯科治療の根管形成においてリーマの先端
部全周に渡ってレーザ光を照射することができる。
【0079】また本発明の請求項7のレーザハンドピー
スによれば、出射ファイバに入射されるレーザ光のうち
1〜20%の光が第1の光として、また80〜99%の
光が第2の光として出射されるので、第1の光および第
2の光のエネルギ密度が大きく異なることはなく、たと
えば歯科治療にいて出射ファイバの出射端部の前方およ
び側方の歯質をほぼ均一に蒸散することができる。
【0080】また本発明の請求項8のレーザハンドピー
スによれば、出射ファイバに入射されるレーザ光のうち
5〜15%の光が第1の光として、また85〜95%の
光が第2の光として出射されるので、第1の光および第
2の光のエネルギ密度がほぼ等しくなり、たとえば歯科
治療にいて出射ファイバの出射端部の前方および側方の
歯質を実質上均一に蒸散することができる。
【0081】また本発明の請求項9のレーザハンドピー
スによれば、出射ファイバの外周部に電極が設けられて
いるので、この電極を電気抵抗を測定する測定器の一方
の接触端子として利用することができる。したがって、
別途に準備される他方の接触端子を口腔内の所定部位に
接触させ、出射ファイバを根管内に挿入してこの電極と
他方の接触端子との間の根尖を介する抵抗値を測定する
ことによって、出射ファイバの出射端部の根管内の位置
を検出することができる。
【0082】また本発明の請求項10のレーザハンドピ
ースによれば、外径が100〜2000μmである出射
ファイバを備えたレーザプローブは、歯科治療に好適に
用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従うレーザハンドピースの一実施形態
を備えたレーザ治療装置の構成を簡略的に示すブロック
図である。
【図2】図1のレーザハンドピースのレーザプローブ
を、一部を切欠いて示す正面図である。
【図3】図2のレーザプローブの出射ファイバの出射端
部を拡大して示す断面図である。
【図4】出射ファイバのコアの第1および第2出射面2
3,24およびそれらの近傍を拡大し、模式化して示す
拡大図である。
【図5】出射ファイバのコアの第2出射面24およびそ
の近傍をを拡大し、模式化して示す拡大図である。
【図6】出射ファイバの出射端部の頂角が60度の場合
における出射光の出射範囲を示す模式図である。
【図7】出射ファイバの出射端部の頂角が70度の場合
における出射光の出射範囲を示す模式図である。
【図8】出射ファイバの出射端部の頂角が80度の場合
における出射光の出射範囲を示す模式図である。
【図9】出射ファイバの出射端部の頂角が90度の場合
における出射光の出射範囲を示す模式図である。
【図10】出射ファイバの出射端部の頂角が100度の
場合における出射光の出射範囲を示す模式図である。
【図11】出射ファイバの出射端部の頂角が54度の場
合における出射光の出射範囲を示す模式図である。
【図12】根管65内に出射ファイバを挿入した状態を
示す断面図である。
【図13】出射ファイバの他の形態におけるコアを示す
斜視図である。
【図14】図13の切断面線XIV−XIVから見た断
面図である。
【図15】出射ファイバのさらに他の形態におけるコア
を示す斜視図である。
【図16】図14の切断面線XVI−XVIから見た断
面図である。
【図17】出射ファイバのさらに他の形態におけるコア
を示す正面図である。
【符号の説明】
10 レーザプローブ 11 プローブ本体 12 出射ファイバ 13 ハンドピース本体 22 出射端部 23 第1出射面 24 第2出射面 30 コア 31 クラッド 32,33 ジャケット 34 電極 60 レーザ治療装置 63 ハンドピース 65 根管 68 根尖

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハンドピース本体と、このハンドピース
    本体に装着されたレーザプローブから構成され、該フレ
    ーザプローブが出射ファイバを備え、レーザ光発生源か
    ら発振されたレーザ光が前記出射ファイバの出射端部か
    ら出射される医療用レーザハンドピースにおいて、 前記出射ファイバの出射端部は円錐状に形成され、前記
    出射端部から出射されるレーザ光は、前記出射ファイバ
    の軸線方向に出射される第1の光と前記出射ファイバの
    径方向にリング状に出射される第2の光を含んでいるこ
    とを特徴とする医療用レーザハンドピース。
  2. 【請求項2】 前記出射ファイバの出射端部の頂角は6
    0〜93度であることを特徴とする請求項1記載の医療
    用レーザハンドピース。
  3. 【請求項3】 前記出射ファイバの出射端部の頂角は6
    0〜90度であることを特徴とする請求項2記載の医療
    用レーザハンドピース。
  4. 【請求項4】 前記出射ファイバの出射端部の頂角は7
    0〜80度であることを特徴とする請求項3記載の医療
    用レーザハンドピース。
  5. 【請求項5】 前記出射ファイバの出射端部から出射さ
    れる前記第2の光は、前記出射ファイバプの軸線に対し
    てほぼ垂直な径方向に出射されることを特徴とする請求
    項1記載の医療用レーザハンドピース。
  6. 【請求項6】 前記出射ファイバの出射端部から出射さ
    れる前記第1の光は、前記出射ファイバの軸線方向にリ
    ング状に出射されることを特徴とする請求項1または5
    記載の医療用レーザハンドピース。
  7. 【請求項7】 前記出射ファイバに入射されるレーザ光
    のうち1〜20%の光が前記第1の光として前記出射端
    部から出射され、上記レーザ光のうち80〜99%の光
    が前記第2の光として前記出射端部から出射されること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の医療用レ
    ーザハンドピース。
  8. 【請求項8】 前記出射ファイバに入射されるレーザ光
    のうち5〜15%の光が前記第1の光として前記出射端
    部から出射され、上記レーザ光のうち85〜95%の光
    が前記第2の光として前記出射端部から出射されること
    を特徴とする請求項7記載の医療用レーザハンドピー
    ス。
  9. 【請求項9】 前記出射ファイバは、外周部に導電性材
    料から成る電極が設けられることを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載の歯科治療用レーザハンドピー
    ス。
  10. 【請求項10】 前記出射ファイバは、外径が100〜
    2000μmであり、レーザプローブは歯科治療用プロ
    ーブであることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに
    記載の医療用レーザハンドピース。
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