JPH10211199A - X線ct装置 - Google Patents

X線ct装置

Info

Publication number
JPH10211199A
JPH10211199A JP9019212A JP1921297A JPH10211199A JP H10211199 A JPH10211199 A JP H10211199A JP 9019212 A JP9019212 A JP 9019212A JP 1921297 A JP1921297 A JP 1921297A JP H10211199 A JPH10211199 A JP H10211199A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
exposure
subject
incident
rays
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9019212A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3736820B2 (ja
Inventor
Tatsuro Suzuki
達郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP01921297A priority Critical patent/JP3736820B2/ja
Publication of JPH10211199A publication Critical patent/JPH10211199A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3736820B2 publication Critical patent/JP3736820B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本曝射前に、X線検出手段へのX線の入射位
置をキャリブレーション情報の収集時と同じ入射位置に
制御したうえで本曝射を開始することを可能とする。 【解決手段】 中央制御ユニット25が、本曝射前に短
時間のプリ曝射を行うように撮影部1を制御する。焦点
位置検出器8は、プリ曝射時に曝射されたX線をで検出
し、中央制御ユニット25は、この検出出力に基づいて
スリット状のプリコリメータ部5を回転軸方向に移動制
御し、X線検出手段へのX線の入射位置をキャリブレー
ション情報の収集時と同じ入射位置とする焦点位置補正
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャリブレーショ
ン情報に基づいて、X線検出手段からの投影情報を感度
補正して被検体の断層像を形成するX線CT装置に関
し、特に断層像を形成するための曝射である本曝射前に
プリ曝射を行い、X線検出手段に入射されるX線の回転
軸方向の入射位置をキャリブレーション情報の収集時と
同じ入射位置に予め補正することにより、キャリブレー
ション情報の収集時と同じ入射位置で本曝射を行うこと
を可能としたX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、被検体にX線管からのX線を曝射
し、これを検出器で検出して被検体の断層像を撮影する
X線CT装置(X線コンピュータ断層撮影装置)が知ら
れている。このX線CT装置のうち、いわゆる第3世代
と呼ばれるR−R方式(Rotate−Rotate方式)のX線C
T装置の要部は、図13に示すようにガントリの円形状
の開口部に沿って回転自在に設けられたX線管101
と、このX線管101と相対向するように設けられ、こ
の位置関係を維持した状態で前記開口部に沿って回転自
在に設けられたX線検出器102と、X線管101から
曝射されるX線の焦点位置を検出する焦点位置検出器1
03と、X線管101から曝射されたX線の回転軸方向
(被検体の体軸方向)の幅を可変するプリコリメータ1
05とで構成されている。
【0003】X線検出器102としては、例えば前記回
転軸方向に直交する方向であるチャンネル方向に沿っ
て、複数の検出素子102aを一列に整列させて構成し
た、いわゆるシングルスライスCT用の検出器が用いら
れている。
【0004】また、焦点位置検出器103は、複数の検
出素子102aのいずれか一端の検出素子102aに連
続して設けられており、その入射領域が、チャンネル方
向に沿って第1,第2の入射領域に2等分割されてい
る。
【0005】このようなX線CT装置は、断層像の撮影
時となると、例えば被検体104がその体軸方向に沿っ
てガントリ内を徐々に移動するように被検体104を移
動制御すると共に、この被検体104の周辺をX線管1
01(及びプリコリメータ105)及びX線検出器10
2が、前記相対向する位置関係を維持したまま回転する
ように各部を制御し連続的にX線の曝射を行う。
【0006】そして、X線検出器102により検出され
たX線量を所定回転角毎に取り込み、1回転分(360
度分)の検出出力に基づいて、被検体104の断層像を
再構成するようになっている。
【0007】ここで、上述のようにX線検出器102
は、複数の検出素子102aにより構成されているが、
この各検出素子102aは、それぞれ特性(主に感度)
が異なる。この感度のばらつきを考慮せずに撮影被写体
の画像を再構成するとリング状のアーチファクトを生ず
る。
【0008】これを防止するために、被写体を撮影する
前に各検出素子102aの感度をそれぞれ測定してキャ
リブレーション情報を形成し、このキャリブレーション
情報に基づいて、被写体を撮影することにより得られた
投影データの補正を行う。
【0009】これにより、各検出素子102aの感度の
ばらつきを補正することができ、再構成した画像にリン
グ状のアーチファクトを生ずる不都合を防止することが
できる。
【0010】しかし、X線管101は、陰極からの電子
ビームを陽極(ターゲット)に衝突させることでX線を
形成し、これを被検体に照射するようになっているた
め、例えば長時間にわたる撮影を行うと、度重なる電子
ビームの衝突によりターゲットが熱膨脹し、キャリブレ
ーションデータの収集時における焦点位置と、被写体の
撮影時における焦点位置とにずれを生ずる。そして、こ
の焦点位置のずれが生ずると、キャリブレーションデー
タの収集時におけるX線検出器102へのX線の入射位
置と、被写体の撮影時におけるX線検出器102へのX
線の入射位置にもずれを生ずるようになる。
【0011】各検出素子102aの感度は、X線の入射
する位置により微妙に異なる。このため、前記焦点位置
のずれにより、X線検出器102へのX線の入射位置に
ずれを生ずると、予め収集されたキャリブレーションデ
ータでは、被写体を撮影することにより得られた投影デ
ータの正確な感度補正を行うことができず、再構成され
た断層像にリング状のアーチファクトやCT値のシフト
を生ずる。
【0012】この問題を解決するために、各検出素子1
02aに入射するX線の位置を常に一定とするいくつか
の方法が知られている。
【0013】まず、X線を曝射する毎に図13に示す焦
点位置検出器103でX線の焦点位置を検出し、この検
出出力に応じてプリコリメータ部105を回転軸方向に
移動させてX線の入射位置を固定する方法がある。
【0014】なお、この方法は、X線101の焦点位置
自体を直接変化させる方法ではなく、いわば間接的に焦
点位置の補正を行うものであるが、当該説明において用
いる「焦点位置の補正」なる語句の意味は、このように
間接的に焦点位置の補正を行う場合、及び後に説明する
X線管101自体を移動制御して直接的に焦点位置を補
正する場合の両方を含む意味で用いることとする。
【0015】すなわち、焦点位置検出器103は、図1
5に示すように回転軸方向に直交する方向に2等分割さ
れており、これにより形成される第1の入射領域103
a(FD1)及び第2の入射領域103b(FD2)を
有している。焦点位置検出器103は、この各入射領域
103a,103bに入射されたX線のX線量を電気信
号のかたちに変換し、それぞれ第1の入射信号P1,第
2の入射信号P2として出力する。この各信号P1,P
2は、図示しない中央制御ユニットに供給される。
【0016】中央制御ユニットは、焦点位置検出器10
3からの各入射信号P1,P2をそれぞれ「P1」,
「P2」として以下の数式に示す演算を行いX線管10
1の焦点移動位置を算出する。
【0017】 焦点移動位置=(P1−P2)/(P1+P2) この演算結果とX線管101の焦点位置の移動量との関
係は、図16に示すように所定の傾き角θのリニアな特
性を示すようになっており、この演算結果が「0」のと
きにはX線管101の焦点位置の移動が生じていないこ
とを示す。また、この演算結果の極性が「+」のときに
は焦点位置が第1の入射領域103aの方向に算出量分
移動していることを示し、この逆に、演算結果の極性が
「−」のときには焦点位置が第2の入射領域103bの
方向に算出量分移動していることを示すようになってい
る。
【0018】このように焦点移動位置が算出されると、
中央制御ユニットは、この焦点移動位置に基づいて、X
線検出器102に入射されるX線の入射位置が、キャリ
ブレーション情報の収集時におけるX線の入射位置とな
るようにプリコリメータ部105を移動制御する。
【0019】具体的には、プリコリメータ部105は、
図14(a),(b)に示すようにX線管101が載置
された回転部フレーム131の裏面に設けられている。
【0020】この回転部フレーム131の裏面には、ス
テッピングモータ132と、減速ギア133と、ガイド
136とが設けられており、ステッピングモータ132
の回転力を減速ギア133で所定分減衰させ、これを両
端が各ガイド136で係止されたボールネジ軸135に
伝達するようになっている。
【0021】ボールネジ軸135は、その長軸が前記回
転軸方向と同じ方向となるように設けられている。ま
た、このボールネジ軸135には、ボールネジ軸135
が回転することで回転軸方向に移動可能なようにボール
ネジブロック134が設けられている。そして、このボ
ールネジブロック134に、ボールネジブロック134
の移動に連れ移動可能なようにプリコリメータ部105
が設けられている。
【0022】このプリコリメータ部105は、回転軸方
向に直交する方向に所定の開口幅の開口部を形成するよ
うに制御されており、この開口部を介してX線を被検体
に曝射するようになっている。
【0023】中央制御ユニットは、上述の数式に示した
演算により焦点移動位置を検出すると、この焦点移動位
置に応じた駆動パルスを形成し、これをステッピングモ
ータ132に供給する。
【0024】これにより、ステッピングモータ132が
回転駆動され、この回転力が減速ギア133を介してボ
ールネジ軸135に伝達され、X線検出器102に入射
されるX線の入射位置が、キャリブレーションデータの
収集時と同じ位置となるようにプリコリメータ部105
が回転軸方向に移動制御される。
【0025】従って、例えば長時間にわたる撮影によ
り、X線管101のターゲットが熱膨脹して、図17に
点線で示すようにキャリブレーションデータの収集時の
焦点位置に移動が生じていても、同図に実線で示すよう
にプリコリメータ部105を回転軸方向に移動制御する
ことで、X線検出器102に入射されるX線の入射位置
を、キャリブレーションデータ収集時の入射位置と同じ
入射位置とすることができ、キャリブレーションデータ
を用いて行う感度補正を正確なものとすることができ
る。そして、再構成された断層像にアーチファクトやC
T値のシフト等を生ずる不都合を防止することができ
る。
【0026】次に、図13に示す焦点位置検出器103
でX線の焦点位置を検出し、この検出出力に応じてX線
管101自体を移動制御することにより、X線の入射位
置を固定する方法がある。
【0027】この場合のX線管101の移動機構は、図
18(a),(b)に示すようにX線管101が載置さ
れた管球取付板146と、この管球取付板146のX線
管101の載置面の裏面に設けられたボールネジブロッ
ク147とを有している。また、この移動機構は、ガン
トリの内径に沿って回転する回転部フレーム141と、
この回転部フレーム141に設けられたステッピングモ
ータ142と、ステッピングモータ142の回転速度を
減速する減速ギア143と、ステッピングモータ142
の回転軸と同軸となるように設けられたボールネジ軸1
45と、このボールネジ軸145の両端を回転自在に保
持する各ガイド144とを有している。
【0028】ボールネジ軸145は、その長軸が前記回
転軸方向と同じ方向となるように設けられている。ま
た、このボールネジ軸145には、管球取付板146に
設けられたボールネジブロック147が、ボールネジ軸
145が回転することで前記回転軸方向に移動可能なよ
うに設けられている。
【0029】このようなX線管101の移動機構を有す
る当該X線CT装置において、前記中央制御ユニット
は、上述の数式により焦点移動位置を算出すると、この
演算結果に基づいてステッッピングモータ142を回転
駆動する。
【0030】このステッピングモータ142の回転力
は、減速ギア143により所定分減衰され、ボールネジ
軸145に伝達される。これにより、ボールネジ軸14
5が回転することでボールネジブロック147が回転軸
方向に移動し、これに連れて管球取付板146に載置さ
れたX線管101自体を回転軸方向に移動制御すること
ができる。従って、例えば図19に点線で示すように焦
点移動が生じていたX線管101の焦点を、同図に実線
で示すようにキャリブレーションデータの収集時の焦点
位置に補正することができる。
【0031】そして、キャリブレーションデータの収集
時にX線検出器102で検出されるX線の検出位置と、
本曝射時にX線検出器102で検出されるX線の検出位
置とを同じ検出位置とすることができ、正確な感度補正
を通じてアーチファクトの防止等を図ることができる。
【0032】次に、図13に示す焦点位置検出器103
でX線の焦点移動位置を検出し、この検出出力に応じて
X線管101内で電磁的に電子ビームを曲げることによ
り、X線管101の焦点自体を移動制御してX線検出器
102に入射されるX線の入射位置を固定する方法があ
る。
【0033】これは、焦点位置検出器103で検出され
たX線の焦点移動位置に応じて磁界を発生し、陰極から
陽極(ターゲット)に照射される電子ビームを曲げ、X
線管101の焦点自体を移動制御する方法である。
【0034】これにより、キャリブレーションデータの
収集時にX線検出器102で検出されるX線の検出位置
と、本曝射時にX線検出器102で検出されるX線の検
出位置とを同じ検出位置とすることができ、正確な感度
補正を通じてアーチファクトの防止等を図ることができ
る。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】ここで、X線CT装置
では、X線の曝射開始から一定時間が経過し、X線の放
出が安定した後、再構成する画像のデータ収集を開始す
るのが一般的である。
【0036】しかし、このX線の放出が安定するまでに
要する時間は、一般的に0.1秒程度と短く、上述の焦
点移動補正を行うには十分な時間ではない。
【0037】すなわち、焦点移動補正を行うには、「X
線の曝射後、焦点位置検出器103で検出された各入射
信号P1,P2に基づいて焦点移動位置を検出し、焦点
移動補正のためのプリコリメータ105、或いはX線管
101の移動量を算出し、この算出した移動量に応じて
プリコリメータ105、或いはX線管101を移動制御
する」との各ステップを実行する必要がある。このた
め、X線の放出が安定するまでに要する時間である0.
1秒の間に、この各ステップを全て実行して焦点移動補
正を行うことは困難である。
【0038】これに対してX線管101の陰極からの電
子ビームを電磁的に曲げて焦点位置を移動制御する方法
は、焦点位置の移動に要する時間(焦点位置補正に要す
る時間)は短時間で済むが、構成が複雑化するうえ高価
となる問題がある。
【0039】本発明は上述の課題に鑑みてなされたもの
であり、簡単かつ安価な構成で、本曝射前に、X線検出
器へのX線の入射位置をキャリブレーション情報の収集
時と同じ入射位置に制御したうえで本曝射を開始可能と
することができるようなX線CT装置の提供を目的とす
る。
【0040】
【課題を解決するための手段】本発明に係るX線CT装
置は、被検体の断層像を撮影する前に、X線発生手段か
ら曝射されるX線を検出するX線検出手段の感度補正を
行うためのキャリブレーション情報を収集し、被検体の
断層像の撮影時に、前記X線検出手段からの投影情報を
前記キャリブレーション情報に基づいて感度補正し、こ
の投影情報に基づいて被検体の断層像を形成するX線C
T装置であり、上述の課題を解決するために以下の特徴
的な各手段を有する。
【0041】すなわち、当該X線CT装置は、被検体の
断層像を得るための曝射である本曝射前に、前記X線発
生手段から曝射されるX線の焦点位置を検出するための
曝射であるプリ曝射を行うように前記X線発生手段を制
御するX線発生制御手段と、前記プリ曝射により曝射さ
れたX線を検出し、これに基づいて前記X線発生手段の
焦点位置を検出する焦点位置検出手段と、前記焦点位置
検出手段からの検出出力に基づいて、前記X線検出手段
に入射されるX線の回転軸方向の位置が、前記キャリブ
レーション情報の収集時と同じ位置となるようにX線の
入射位置の補正を行う補正手段とを有する。
【0042】このようなX線CT装置は、X線発生制御
手段が、断層像を形成するための本曝射を行う前に、X
線発生手段から曝射されるX線の焦点位置を検出するた
めの曝射であるプリ曝射を行うようにX線発生手段を制
御する。
【0043】そして、焦点位置検出手段が、プリ曝射に
より曝射されたX線に基づいて、X線発生手段の焦点位
置を検出し、補正手段が、この焦点位置検出手段からの
検出出力に基づいて、X線検出手段に入射されるX線の
回転軸方向の位置が、キャリブレーション情報の収集時
と同じ位置となるようにX線の入射位置の補正を行う。
【0044】これにより、本曝射前の十分な時間を用い
て、X線検出手段へのX線の入射位置をキャリブレーシ
ョン情報の収集時と同じ入射位置に制御したうえで本曝
射を開始することを可能とすることができる。
【0045】従って、収集したキャリブレーション情報
を用いてX線検出手段の感度補正を正確に行うことがで
き、再構成した断層像にアーチファクトが現れる不都合
を防止して常に良好な断層像を得ることができる。
【0046】また、プリ曝射を可能とするX線発生手段
と、このプリ曝射後、本曝射前に焦点位置補正を行う補
正手段を設けるだけでよいため、構成簡単かつ安価に実
現することができる。
【0047】ここで、被検体に曝射するX線のX線量
は、なるべく低減させることが好ましく、上述のプリ曝
射を行う場合でも同様のことがいえる。
【0048】このため、本発明に係るX線CT装置は、
X線発生制御手段が、1回のプリ曝射、或いは複数回の
間欠的なプリ曝射を行うようにX線発生手段を制御す
る。
【0049】これにより、1回のプリ曝射でX線の入射
位置を補正することができ、被検体の被爆量を最小限に
抑え、或いは間欠的な複数回の曝射としてプリ曝射にお
けるトータル的な被爆量を最小限に抑えることができ、
当該X線CT装置の安全性の向上を図ることができる。
【0050】なお、前記複数回の間欠的なプリ曝射を行
った場合は、これにより焦点位置検出手段から得られた
複数の検出出力の平均値を算出し、これに基づいて前記
X線の入射位置を補正してもよい。これにより、正規化
された補正値(前記平均値)に基づいてノイズ等の悪影
響を軽減して正確にX線の入射位置を補正することがで
きる。
【0051】次に、本発明に係るX線CT装置は、プリ
曝射時の被爆量を低減するために、X線発生手段と被検
体との間に、プリ曝射時に曝射されるX線が被検体に照
射されないように遮断する遮断手段を設ける。
【0052】これにより、プリ曝射時におけるX線が被
検体に曝射されないように遮断することができ、プリ曝
射時に不必要に被爆する不都合をなくし、当該X線CT
装置の安全性の向上を図ることができる。
【0053】次に、本発明に係るX線CT装置は、プリ
曝射時の被爆量を低減するために、前記X線発生制御手
段が、前記プリ曝射時のX線量を、前記本曝射時のX線
量よりも低減させて該プリ曝射を行うように前記X線発
生手段を制御する。
【0054】具体的には、例えばプリ曝射時のX線量
を、本曝射時のX線量の略半分の量或いは1/3の量等
に制御する。
【0055】これにより、プリ曝射時の被爆量を例えば
略半分の量或いは1/3の量等に抑えることができ、当
該X線CT装置のさらなる安全性の向上を図ることがで
きる。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るX線CT装置
の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら詳
細に説明する。
【0057】まず、本発明に係るX線CT装置は、図1
に示すようないわゆる第3世代(Rotate-Rotate 方式)
のX線CT装置に適用することができる。
【0058】この本発明の第1の実施の形態に係るX線
CT装置は、図1に示すように被検体の断層像の撮影を
行う撮影部1と、被検体が寝置される寝台部2と、当該
X線CT装置全体の制御を行う制御部3とで構成されて
いる。
【0059】撮影部1は、リング状のガントリの内径部
にそれぞれ相対向し、かつ、この位置関係を維持したま
ま回転可能なように設けられたX線管4及びX線検出器
7と、X線管4と共に回転するように設けられ、X線管
4から曝射されるX線の回転軸方向の幅を調整するプリ
コリメータ部5と、被検体以外に曝射されるX線を検出
するように前記X線検出器7の一端部に設けられた焦点
位置検出器8とを有している。
【0060】X線検出器7は、例えば1000チャンネ
ルの検出素子が1列に並列されたシングルスライス検出
器となっており、この各検出素子の並列方向が、前記寝
台部2に寝置された被検体の体軸(前記ガントリの回転
軸)と略直交するように設けられている。
【0061】なお、このX線検出器7として、各チャン
ネルの検出素子が2列に亘って並列された2次元検出器
や、各チャンネルの検出素子が2列以上に亘って並列さ
れたマルチスライス検出器を設けるようにしてもよい。
【0062】また、撮影部1は、X線検出器7からの検
出出力を積分処理し所定の利得で増幅し、これをデジタ
ル化することにより投影データを形成して出力すると共
に、焦点位置検出器8からの検出出力に基づいてデジタ
ル化した焦点位置検出データを形成して出力するデータ
収集回路9(DAS:Data Acquisition System )と、この
データ収集回路9のデータ形成制御を行うデータ収集制
御回路10(DASコントローラ)とを有している。
【0063】また、撮影部1は、焦点位置補正のための
プリ曝射及び断層像を撮影するための本曝射を行うX線
管4を曝射駆動する高電圧発生器11と、プリコリメー
タ部5に設けられているスリット6の開口幅を制御する
幅コントローラ12と、プリコリメータ部5の位置制御
を行う位置コントローラ13と、プリ曝射時及び本曝射
時に、X線管4,プリコリメータ部5及びX線検出器7
等の回転制御を行う架台コントローラ14とを有してい
る。
【0064】プリコリメータ部5に設けられているスリ
ット6は、図5に示すように略長方形状を有する板状の
第1,第2のスリット板6a,6bを、長手方向の一端
部同士が相対向し所定の開口幅の開口部を形成するよう
に平行に並べ、この状態で2つの接続片6cにより開口
部を遮らないように各スリット板6a,6bを接続して
構成されている。
【0065】各接続片6cは、各スリット板6a,6b
よりも小さな略長方形状を有しており、その長手方向の
両端部には接続ピン6dを挿入するための貫通孔が設け
られている。各接続片6cは、この各貫通孔を介して各
スリット板6a,6bに螺合する接続ピン6dにより、
該各スリット板6a,6bに設けられている。
【0066】このようなスリット6は、X線管4からの
X線が開口部を介してX線検出器7に曝射されるように
設けられる。
【0067】また、プリコリメータ部5には、このスリ
ット6の他、上述の焦点移動位置に応じて回転駆動され
るステッピングモータ51と、ステッピングモータ51
の回転速度を減速すると共に、この回転力を、X線検出
器7の各検出素子が並列されている方向であるチャンネ
ル方向の直線的な力に変換し、これを減速軸52aを介
して第1のスリット板6bに伝達する減速ギア52とを
有している。そして、減速軸52aを第2のスリット板
6bに直線的に接続し、減速軸52aを介して伝達され
る直線的な力を第2のスリット板6bに伝達することで
前記開口部の開口幅を所定の開口幅に制御したうえで、
後に説明するプリ曝射及び本曝射を行うようになってい
る。
【0068】次に、寝台部2は、被検体が寝置される天
板15と、この天板15を撮影に応じ天板移動部16を
介して上下に移動制御すると共に、ガントリの回転軸に
沿った方向に移動制御等する寝台コントローラ17とを
有している。
【0069】次に、制御部3は、前記データ収集回路9
からの投影データに基づいて断層像を再構成する画像再
構成ユニット21と、主に前記画像再構成ユニット21
により再構成された断層像を表示画面上に表示する画像
表示ユニット22と、前記画像再構成ユニット21によ
り再構成された断層像等を磁気ディスク等の記録媒体に
記録し再生するデータ保存ユニット23と、被検体の撮
影の指定,天板の移動の指定等を行うためのキーボード
等からなる入力部24と、前記各部21〜24とバスラ
イン26を介して接続され、当該X線CT装置全体の制
御を行う中央制御ユニット25とで構成されている。
【0070】次に、このような構成を有する当該第1の
実施の形態に係るX線CT装置の動作説明をする。
【0071】まず、当該X線CT装置は、被検体の断層
像の撮影を行う前に、CT値の基準となる水で満たされ
た水ファントムを撮影し、この投影データに基づいて、
前記X線検出器7の各チャネルの感度補正を行うための
キャリブレーションデータの収集を行う。このキャリブ
レーションデータは、撮影部1のDASコントローラ1
0内に設けられているメモリに記憶される。そして、以
下に説明する実際の断層像の撮影時(本曝射時)に読み
出され、投影データの感度補正に用いられるようになっ
ている。
【0072】次に、被検体の断層像撮影時の動作の説明
をする。
【0073】この断層像撮影時の動作は、図2のフロー
チャートに示すようになっており、まず、当該X線CT
装置のメイン電源がオン操作されることによりこのフロ
ーチャートがスタートとなりステップS1に進む。
【0074】ステップS1では、オペレータが入力部2
4を操作することによりバスライン26を介して供給さ
れる、例えば被検体の撮影部位やスライス厚等のスキャ
ン条件を示す入力データを、中央制御ユニット25が取
り込みステップS2に進む。
【0075】ステップS2では、中央制御ユニット25
が、入力部24を介して入力されたスキャン条件に基づ
いて、撮影部1及び寝台部2を撮影開始可能なように制
御してステップS3に進む。
【0076】具体的には、このステップS3における中
央制御ユニット25の制御により、前記撮影部1の架台
コントローラ14は、前記X線管4,プリコリメータ部
5,X線検出器7及び焦点位置検出器8の回転制御を開
始する。また、このステップS3における中央制御ユニ
ット25の制御により、前記寝台部2の寝台コントロー
ラ17は、天板15を上下に移動させ、被検体を撮影に
最適な高さに位置させると共に、天板15を前記回転軸
方向に移動させ、被検体の目的の部位を撮影可能な位置
に調整する。
【0077】次にステップS3では、中央制御ユニット
25が、被検体の断層像の撮影を行う本曝射の直前に、
X線管4の焦点位置補正を行うための後述するプリ曝射
を行うように、撮影部1内の高電圧発生器11を介して
前記回転制御されているX線管4を所定時間駆動制御し
てステップS4に進む。
【0078】このプリ曝射によりX線から曝射されたX
線は、X線検出器7の一端部に設けられている焦点位置
検出器8により検出される。この焦点位置検出器8から
の検出出力はデータ収集回路9に供給される。
【0079】データ収集回路9は、このプリ曝射時に
は、焦点位置検出器8からの検出出力を、DASコント
ローラ10を介して中央制御ユニット25に供給する。
【0080】ステップS4では、中央制御ユニット25
が、焦点位置検出器8からの検出出力に基づいて、X線
管4の焦点位置を検出し、X線検出器7へのX線の入射
位置が、キャリブレーションデータの収集時の入射位置
と同じ位置となるように、位置コントローラ13を介し
てプリコリメータ部5を回転軸方向(体軸方向)に移動
制御してステップS5に進む。
【0081】具体的には、この第1の実施の形態に係る
X線CT装置の場合、プリコリメータ部5内に設けられ
ているスリット6は、幅コントローラ12によりその開
口幅が所定の開口幅に制御されており、プリコリメータ
部5自体は、図14(a),(b)を用いて説明した移
動機構と同様の移動機構により回転軸方向に移動制御さ
れる。
【0082】これにより、X線検出器7に入射されるX
線の入射位置を、キャリブレーションデータの収集時と
同じ入射位置となるように、焦点位置補正を行うことが
できる。
【0083】中央制御ユニット25は、このような焦点
位置補正が終了すると、ステップS5において、被検体
の撮影を行うべく本曝射を行い、この図2に示すフロー
チャートの全ルーチンを終了する。
【0084】次に、本曝射時となると、X線検出器7
は、X線管4,プリコリメータ部5及びX線検出器7が
ガントリが1回転する間、所定角度毎に被検体のデータ
収集を行い、この検出出力をデータ収集回路9に供給す
る。
【0085】データ収集回路9は、X線検出器7からの
検出出力を積分処理すると共に所定の利得で増幅し、こ
れをデジタル化することにより投影データを形成する。
そして、DASコントローラ10内のメモリに記憶され
ているキャリブレーションデータに基づいて、この投影
データに感度補正を施し、これを画像再構成ユニット2
1に供給する。
【0086】画像再構成ユニット21は、データ収集回
路9から供給されるX線管4等の1回転分の投影データ
に基づいて、被検体の撮影部位の断層像を形成しこれを
バスライン26を介して画像表示ユニット22に供給す
る。これにより、画像表示ユニット22の表示画面上に
被検体の撮影部位の断層像を表示することができる。
【0087】また、当該X線CT装置においては、この
ように撮影した断層像を保存しておくこともでき、この
場合、オペレータは、入力部24を操作して断層像の保
存を指定する。中央制御ユニット25は、前記断層像の
保存が指定されると、前記画像再構成ユニット21で形
成された断層像データをデータ保存ユニット23に供給
するように該画像再構成ユニット21を制御すると共
に、これを記録するようにデータ保存ユニット23を制
御する。これにより、データ保存ユニット23におい
て、前記断層像データを例えば磁気ディスクや光磁気デ
ィスク等の記録媒体に記録し保存することができる。
【0088】さらに、このように保存された断層像は、
適宜再生して表示可能となっており、前記入力部24が
操作され断層像の再生が指定されると、中央制御ユニッ
ト25は、指定された断層像を再生するようにデータ保
存ユニット23を制御すると共に、この再生された断層
像の断層像データを画像表示ユニット22に供給する。
これにより、データ保存ユニット23に保存されている
断層像を適宜再生することができ、必要に応じて再生表
示して診断等に利用することができる。
【0089】次に、プリ曝射によるX線管4の焦点位置
補正制御を図3のフローチャートを用いてさらに詳細に
説明する。
【0090】この図3に示すフローチャートは、上述の
図2に示すフローチャートのステップS2,ステップS
3に示す動作を具体的に示したものであり、中央制御ユ
ニット25がステップS2のルーチンに進んだ際に、当
該図3に示すフローチャートがスタートとなりステップ
S11に進む。
【0091】ステップS11では、中央制御ユニット2
5が、1回のプリ曝射を行うように高電圧発生器11を
制御してステップS12に進む。この制御により、高電
圧発生器11は、図4(a)に示すように本曝射時と同
じレベルの管電流を所定時間(短時間)X線管4に供給
する。これにより、前記X線管4からX線が1回曝射さ
れ、被検体以外に曝射されたX線が焦点位置検出器8に
より検出される。
【0092】焦点位置検出器8は、図5に示すように回
転軸方向に直交する方向に2等分割されており、これに
より形成される第1の入射領域8a(FD1)及び第2
の入射領域8b(FD2)を有している。そして、この
各入射領域8a,8bに入射されたX線のX線量を電気
信号のかたちに変換し、それぞれ第1の入射信号P1,
第2の入射信号P2として出力する。
【0093】ステップS12では、中央制御ユニット2
5が、図4(b)に示すように焦点位置検出器8からの
各入射信号P1,P2を、データ収集回路9及びDAS
コントローラ10を介して取り込みステップS13に進
む。
【0094】ステップS13では、中央制御ユニット2
5が、焦点位置検出器8からの各入射信号P1,P2に
基づいて、プリ曝射時におけるX線の検出量を演算して
ステップS14に進む。
【0095】具体的には、中央制御ユニット25は、焦
点位置検出器8の各受光領域8a,8bからの各入射信
号をそれぞれ「P1」,「P2」として以下の数式に示
す演算を行いプリ曝射時におけるX線管4の焦点移動位
置を算出する。
【0096】 焦点移動位置=(P1−P2)/(P1+P2) この数式は、プリ曝射時において焦点位置検出器8で検
出された全体のX線量で、各入射領域8a,8bでそれ
ぞれ検出されたX線量の差分を除算することを意味して
いる。このような演算を行うことにより、プリ曝射毎に
焦点位置検出器8で検出される全体のX線量が異なる場
合でも、この全体のX線量に拘らず、正規化されたかた
ちの焦点移動位置を算出することができる。
【0097】また、この演算結果とX線管4の焦点位置
の移動量との関係は、図16を用いて説明したように所
定の傾き角θのリニアな特性を示すようになっており、
前記演算結果が「0」のときにはX線管4の焦点位置の
移動が生じていないことを示す。また、前記演算結果の
極性が「−」のときには焦点位置が第1の入射領域8a
方向に算出量分移動していることを示し、この逆に、前
記前記演算結果の極性が「+」のときには焦点位置が第
2の入射領域8b方向に算出量分移動していることを示
すようになっている。
【0098】次にステップS14では、中央制御ユニッ
ト25が、ステップS13において算出された焦点移動
位置に基づいて、X線検出器7に入射されるX線の入射
位置を、キャリブレーションデータの収集時におけるX
線の入射位置とするプリコリメータ部5の位置を算出し
てステップS15に進む。
【0099】ステップS15では、中央制御ユニット2
5が、本曝射によるデータ収集が開始される前である、
図4(c)に示す焦点移動補正制御期間に、ステップS
14で算出した位置となるように図14(a),(b)
を用いて説明した移動機構と同様の移動機構によりプリ
コリメータ部5を回転軸方向に移動制御して当該図3に
示すフローチャートの全ルーチンを終了する。
【0100】このように当該X線CT装置は、簡単かつ
安価な構成で本曝射前のプリ曝射により、X線検出手段
へのX線の入射位置をキャリブレーション情報の収集時
と同じ入射位置に制御したうえで本曝射を開始すること
を可能とすることができる。このため、例えば長時間に
わたる撮影により、X線管4のターゲットが熱膨脹し
て、キャリブレーションデータの収集時の焦点位置に移
動が生じていても、これをキャリブレーションデータの
収集時の焦点位置に補正することができる。
【0101】従って、データ収集回路9においてキャリ
ブレーションデータを用いて行う感度補正を正確なもの
とすることができ、画像表示ユニット22の表示画面上
に表示される断層像にアーチファクトやCT値のシフト
等を生ずる不都合を防止して、常に良好な断層像を得る
ことができる。
【0102】また、上述のように焦点移動補正のために
行うプリ曝射は1回の曝射となっている。このため、被
検体の被爆量を最低限に抑えることができる。
【0103】なお、図6に示したような前記演算結果と
焦点位置の移動量との関係をテーブル化し、前記数式に
よる演算結果を算出した際にこのテーブルを参照してX
線管4の焦点移動位置を検出し、上述のようにプリコリ
メータ部5を移動制御するようにしてもよい。これによ
り、図3に示すフローチャートのステップS13及びス
テップS14のルーチンを省略することができ、制御の
簡素化及び高速化を図ることができる。
【0104】また、プリ曝射は1回のみ行うこととした
が、これは、間欠的な複数回の曝射を行うようにしても
よい。この場合、中央制御ユニット25は、この間欠的
な曝射により焦点位置検出器8から得られる複数の検出
出力の平均値を検出し、これに基づいて焦点位置補正を
行う。これにより、正規化された補正値(前記平均値)
に基づいてノイズ等の悪影響を軽減し正確に焦点位置補
正を行うことができる他、該間欠的な曝射によりプリ曝
射におけるトータル的な被爆量を抑えることができ、当
該X線CT装置の安全性の向上を図ることができる。
【0105】さらに、この第1の実施の形態に係るX線
CT装置の説明では、焦点位置補正の際に、プリコリメ
ータ部5を回転軸方向に移動制御することで、焦点位置
をいわば間接的に補正することとしたが、これは、図1
8(a),(b)を用いて説明したようにX線管4の移
動機構を設け、これによりX線管4自体を回転軸方向に
移動制御して直接的に焦点位置の補正を行うようにして
もよい。
【0106】次に、本発明の第2の実施の形態に係るX
線CT装置の説明をする。
【0107】上述の第1の実施の形態に係るX線CT装
置は、プリコリメータ部5或いはX線管4を移動制御し
て焦点位置の補正を行うものであったが、この第2の実
施の形態に係るX線CT装置は、X線検出器7(及び焦
点位置検出器8)自体を回転軸方向に移動制御すること
により、X線の入射位置を可変し、間接的に焦点位置の
補正を行うようにしたものである。
【0108】なお、この第2の実施の形態に係るX線C
T装置は、このような変更部分以外は、上述の第1の実
施の形態に係るX線CT装置と同じ構成であるため、こ
の変更部分の説明のみ行うこととする。
【0109】すなわち、この第2の実施の形態に係るX
線CT装置は、図5に示すようなX線検出器7の回転軸
方向への移動機構が設けられている。
【0110】この移動機構は、中央制御ユニット25に
より回転駆動されるステッピングモータ28と、ステッ
ピングモータ28の回転軸28aを介して伝達される回
転力を回転軸方向の直進力に変換し、これを移動軸29
aを介してX線検出器7に伝達する変換ギア29とで構
成されている。
【0111】このような移動機構において、中央制御ユ
ニット25は、プリ曝射により上述の数式に基づいて算
出された焦点移動位置に応じてステッピングモータ28
を回転駆動する。このステッピングモータ28の回転力
は、変換ギア29により直進力に変換され移動軸29a
を介してX線検出器7に伝達される。
【0112】これにより、X線検出器7を焦点移動位置
に応じて回転軸方向に移動制御することができ、X線検
出器7に入射されるX線の入射位置を、キャリブレーシ
ョンデータの収集時と同じ入射位置に制御することがで
きる。従って、間接的に焦点位置の補正を行うことがで
き、正確な感度補正を行うことを可能とすることができ
る他、上述の第1の実施の形態に係るX線CT装置と同
様の効果を得ることができる。
【0113】次に、被検体に曝射するX線のX線量は、
必要最小限とすることが好ましい。このため、以下に説
明する本発明の第3の実施の形態に係るX線CT装置で
は、上述のプリ曝射時に被検体にX線が曝射されないよ
うにこれを遮断したうえで、上述の焦点移動補正を行う
ようにした。
【0114】なお、この第3の実施の形態に係るX線C
T装置は、このような変更部分以外は、上述の第1の実
施の形態に係るX線CT装置と同じ構成であるため、こ
の変更部分の説明のみ行うこととする。
【0115】すなわち、この第3の実施の形態に係るX
線CT装置は、図6に示すようにプリコリメータ部5の
スリット6とX線管4との間に、プリ曝射時におけるX
線管4からのX線が被検体に曝射されないように遮断す
るシャッタ55を有している。
【0116】スリット55は、例えば鉛等のX線を遮断
する部材により1枚の板状に形成されており、X線管4
からのX線が出射される出射孔をX線の漏れがないよう
に塞ぐようになっている。
【0117】このような第3の実施の形態に係るX線C
T装置において、中央制御ユニット25は、図7(a)
〜(d)に示すようにX線レベルの安定期間が経過する
までシャッタ55を閉制御する。
【0118】すなわち、プリ曝射時を含む非撮影時は図
6中実線で示すようにシャッタ55によりX線を遮断す
るようにシャッタ55を閉制御し、本曝射開始からX線
レベルの安定期間が経過したタイミングで、図6中点線
で示すようにシャッタ55を開制御して被検体にX線の
曝射を行う。
【0119】これにより、プリ曝射時のX線を遮断する
ことができることから被検体の被爆量の低減を図ること
ができ、当該X線CT装置の安全性の向上を図ることが
できる他、上述の第1の実施の形態に係るX線CT装置
と同じ効果を得ることができる。
【0120】なお、この第3の実施の形態の説明では、
シャッタ55をスリット6とX線管4との間に設けるこ
ととしたが、これは、スリット6と被検体との間の設け
る等のように、プリ曝射時に被検体の曝射されるX線を
遮断可能な位置であればどこに設けてもよい。
【0121】また、焦点位置検出器8は、シャッタ55
の開閉制御に影響を受けない位置であればどこに設けて
もよい。
【0122】また、被検体に曝射されるX線を略々遮断
するシャッタ55を設けることとしたが、この代わり
に、例えば被検体に曝射されるX線のレベルを人体に安
全なレベルまで減弱させる減弱フィルタを設けるように
してもよい。
【0123】次に、本発明の第4の実施の形態に係るX
線CT装置の説明をする。
【0124】上述の第3の実施の形態に係るX線CT装
置は、スリット6とシャッタ55とを別々に設けるよう
にしたものであったが、この第4の実施の形態に係るX
線CT装置は、前記プリコリメータ部5を応用してスリ
ット6とシャッタ55とを一体的に構成するようにした
ものである。
【0125】なお、この第4の実施の形態に係るX線C
T装置は、このような変更部分以外は、上述の第3の実
施の形態に係るX線CT装置と同じ構成であるため、以
下この変更部分の説明のみ行うこととする。
【0126】すなわち、この第4の実施の形態に係るX
線CT装置は、図8に示すように前記プリコリメータ部
5として回転軸方向の開口幅を可変可能なスリット6を
有している。このスリット6は、略長方形状を有する板
状の第1,第2のスリット板65,66を、長手方向の
一端部同士が相対向し所定の開口幅の開口部を形成する
ように平行に並べ、この状態で2つの接続片67により
前記開口部を遮らないように各スリット板65,66を
接続して構成されている。
【0127】第1のスリット板65の、第2のスリット
板66と相対向している長手方向の一端部65aは、横
断面が「L字状」となるように段差をもって形成されて
いる。この逆に、第2のスリット板66の、第1のスリ
ット板65と相対向している長手方向の一端部66a
は、横断面が「逆L字状」となるように段差をもって形
成されている。
【0128】このため、各スリット板65,66の、前
記相対向している長手方向の一端部同士が重なったとき
には前記開口部が閉じられ、X線管4からのX線が略々
完全に遮断されるようになっている。
【0129】各接続片67は、各スリット板65,66
よりも小さな略長方形状を有しており、その長手方向の
両端部には接続ピン68を挿入するための貫通孔が設け
られている。各接続片67は、この各貫通孔を介して各
スリット板65,66に螺合する接続ピン68により、
該各スリット板65,66に設けられている。
【0130】このようなスリット6は、X線管4からの
X線が前記開口部を介してX線検出器7に曝射されるよ
うに設けられる。
【0131】また、プリコリメータ部5は、このスリッ
ト6の他、上述の焦点移動位置に応じて回転駆動される
ステッピングモータ61と、ステッピングモータ61の
回転速度を減速すると共に、この回転力を前記回転軸方
向の直線的な力に変換し、これを減速軸62aを介して
第2のスリット板66に伝達する減速ギア62aとを有
している。そして、減速軸62aを第2のスリット板6
6に接続し、減速軸62aを介して伝達される直線的な
力を第2のスリット板66に伝達するようになってい
る。
【0132】このような構成を有するプリコリメータ部
5において、図1に示す中央制御ユニット25はプリ曝
射時となると、スリット6を閉制御する方向の駆動パル
スをステッピングモータ61に供給し、ステッピングモ
ータ61を回転駆動する。この回転力は、ステッピング
モータ61に回転軸61aを介して減速ギア62に伝達
される。減速ギア62は、前記回転軸61aを介して伝
達される回転力を減衰させると共に、この回転力を前記
回転軸方向の直線的な力に変換し、これを減速軸62a
を介して第2のスリット板66に伝達する。
【0133】これにより、減速軸62aを介して直線的
な力が第2のスリット板66に伝達され、第2のスリッ
ト板66が各接続ピン68を軸としてチャンネル方向に
移動しながら徐々に開口部を狭めるように移動制御され
る。そして、図9(b)に示すように開口部が閉制御さ
れる。
【0134】中央制御ユニット25は、このスリット6
の閉制御終了後にプリ曝射を行い焦点位置補正を行うよ
うにX線管4等を制御する。これにより、プリ曝射によ
るX線が被検体に曝射される不都合を防止したうえで焦
点位置補正を行うことができる。
【0135】次に、中央制御ユニット25は、このよう
にプリ曝射による焦点位置補正が終了すると、本曝射に
おけるX線の安定期間が経過したタイミングでスリット
6の開口部を所定の開口幅とする駆動パルスを形成し、
これをステッピングモータ61に供給する。これによ
り、ステッピングモータ61は、開口部を閉制御した際
に回転駆動された方向とは逆の方向に回転駆動され、こ
れによる直線的な力が減速軸62aを介して第2のスリ
ット板66に伝達され、第2のスリット板66が各接続
ピン68を軸としてチャンネル方向に移動しながら徐々
に開口部を広げるように移動制御される。そして、図9
(a)に示すように所定の開口幅となるように開口部が
開制御され、安定期間が経過後からX線の本曝射による
被検体の撮影が行われる。
【0136】このように、当該第4の実施の形態に係る
X線CT装置は、プリコリメータ部5のスリット6とシ
ャッタとを併用するようになっているため、部品点数の
削減及び構成の簡略化を図ることができ、これを通じて
当該X線CT装置のローコスト化を図ることができる。
【0137】次に、本発明の第5の実施の形態に係るX
線CT装置の説明をする。
【0138】上述の第3の実施の形態に係るX線CT装
置は、スリット6とシャッタ55とを別々に設けるよう
にしたものであったが、この第5の実施の形態に係るX
線CT装置は、スリット及びシャッタの機能を果たす図
10(a)〜(c)に示すようなスリット74を設ける
ようにしたものである。
【0139】なお、この第5の実施の形態に係るX線C
T装置は、このような変更部分以外は、上述の第3の実
施の形態に係るX線CT装置と同じ構成であるため、以
下この変更部分の説明のみ行うこととする。
【0140】すなわち、この第5の実施の形態に係るX
線CT装置に設けられているスリット74は、図10
(a),(b)に示すように長手方向の一端面が地面に
対して垂直状となるように切断すると共に、長手方向の
他端面が該垂直状の一端面に対して例えば40度程度の
傾き角を形成するように切断することで、横断面が台形
状となるように形成された第1,第2のスリット板7
5,76により形成されている。
【0141】さらに具体的には、第1,第2のスリット
板75,76は、一端面を垂直状とした状態で各他端面
を対向させることで、各他端面により横断面が「逆ハの
字」を形成するように設けられている。
【0142】また、このようなスリット74は、「逆ハ
の字」を保持したまま、全体で回転可能なように減速ギ
ア73を介してステッピングモータ72に接続されてい
る。
【0143】このようなスリット74を有するX線CT
装置において、中央制御ユニット25は、プリ曝射時と
なるとステッピングモータ72を回転制御し、図10
(c)に示すように例えば第1のスリット板75(或い
は第2のスリット板76)の一端面により、回転部フレ
ーム71に設けられたX線管4からのX線を遮断するよ
うにスリット74を回転制御する。これにより、プリ曝
射時における被検体の被爆量を低減することがきる。
【0144】次に、中央制御ユニット25は、このよう
にプリ曝射を行うと、上述のように焦点位置検出器7か
らの検出出力に基づいて焦点移動位置を検出し、この焦
点移動位置に応じた駆動パルスをステッピングモータ6
1に供給する。これにより、スリット74は、図10
(b)に示すように逆ハの字状の狭い方の開口部が被検
体側に位置するように回転制御され、この開口部のエッ
ジの部分で余分なX線を遮断してX線検出器7へのX線
の入射位置を可変する。
【0145】従って、焦点移動位置に応じて、間接的に
焦点位置を可変制御することができ、上述と同様に焦点
移動補正を行ったうえで本曝射による被検体の断層像の
撮影を行うことができる。
【0146】このように、当該第5の実施の形態に係る
X線CT装置は、スリットとシャッタを併用したスリッ
ト74により、プリ曝射時のX線を遮断することができ
るうえ、本曝射前に焦点移動補正を行うことができる。
このため、上述の第4の実施の形態に係るX線CT装置
と同様に部品点数の削減及び構成の簡略化を図ることが
でき、これを通じて当該X線CT装置のローコスト化を
図ることができる他、上述の第1の実施の形態に係るX
線CT装置と同様の効果を得ることができる。
【0147】次に、本発明の第6の実施の形態に係るX
線CT装置の説明をする。
【0148】上述の各実施の形態に係るX線CT装置
は、プリ曝射時に本曝射時と同じレベルのX線を曝射す
るものであったが、この第6の実施の形態に係るX線C
T装置は、プリ曝射時のX線レベルを本曝射時よりも低
いレベルとなるように制御するものである。
【0149】なお、この第6の実施の形態に係るX線C
T装置は、このような変更部分以外は、上述の各実施の
形態に係るX線CT装置と同じ構成であるため、以下こ
の変更部分の説明のみ行うこととする。
【0150】すなわち、この第6の実施の形態に係るX
線CT装置は、プリ曝射時となると、中央制御ユニット
25が、図11(a)に示すように本曝射時の例えば1
/2のレベルの管電流によりX線管4を駆動制御する。
そして、図11(b)に示すように、このプリ曝射によ
るX線を焦点位置検出器8で検出し、この検出出力に基
づいて、同図(c)に示す焦点移動補正期間に焦点位置
補正を行う。
【0151】これにより、プリ曝射時の被検体の被爆量
を低減することができ、当該X線CT装置の安全性の向
上を図ることができる。
【0152】なお、この第6の実施の形態に係るX線C
T装置の説明では、プリ曝射時のX線レベルを本曝射時
の1/2のレベルとすることとしたが、これは1/3の
レベル,1/4のレベル、或いは焦点位置検出が可能な
最低限のレベルにする等のように設計等に応じて任意に
変更してもよい。
【0153】次に、本発明の第7の実施の形態に係るX
線CT装置の説明をする。
【0154】この第7の実施の形態に係るX線CT装置
は、プリ曝射時のX線をシャッタにより被検体に曝射さ
れないように遮断すると共に、X線レベルを本曝射時よ
りも低いレベルとするようにしたものである。
【0155】なお、この第7の実施の形態に係るX線C
T装置は、このような変更部分以外は、上述の各実施の
形態に係るX線CT装置と同じ構成であるため、以下こ
の変更部分の説明のみ行うこととする。
【0156】すなわち、この第7の実施の形態に係るX
線CT装置は、プリ曝射時となると、中央制御ユニット
25が、図12(a)に示すように本曝射時の例えば1
/2のレベルの管電流によりX線管4を駆動制御すると
共に、同図(b)に示すように、上述のシャッタ55
(74)を閉制御する。そして、図12(c)に示すよ
うにこのプリ曝射によるX線をX線管4とシャッタ55
との間に設けられたX線焦点位置検出器8で検出し、こ
の検出出力に基づいて、同図(d)に示す焦点移動補償
期間に焦点位置補正を行う。
【0157】これにより、シャッタ55を透過して或い
は乱反射して被検体に照射されるX線を低減することが
でき、プリ曝射時の被検体の被爆量のさらなる低減を通
じて当該X線CT装置のさらなる安全性の向上を図るこ
とができる他、上述の第1の実施の形態に係るX線CT
装置と同様の効果を得ることができる。
【0158】最後に、以上説明した本発明の実施の形態
は、ほんの一例であり、この他、本発明に係る技術的思
想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変
更が可能であることは勿論である。
【0159】
【発明の効果】本発明に係るX線CT装置は、簡単かつ
安価な構成で、本曝射前のプリ曝射により、X線検出手
段へのX線の入射位置をキャリブレーション情報の収集
時と同じ入射位置に制御したうえで本曝射を開始するこ
とを可能とすることができる。従って、収集したキャリ
ブレーション情報を用いてX線検出手段の感度補正を正
確に行うことができ、再構成した断層像にアーチファク
トが現れる不都合を防止して常に良好な断層像を得るこ
とができる。
【0160】また、プリ曝射時に被検体に曝射されるX
線を遮断或いは低減することができ、当該X線CT装置
の安全性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した第1の実施の形態に係るX線
CT装置のブロック図である。
【図2】前記第1の実施の形態に係るX線CT装置に設
けられている中央制御ユニットの動作を示すフローチャ
ートである。
【図3】前記第1の実施の形態に係るX線CT装置の焦
点位置補正制御を説明するためのフローチャートであ
る。
【図4】前記第1の実施の形態に係るX線CT装置のプ
リ曝射及び焦点位置補正制御のタイミングを説明するた
めのタイムチャートである。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るX線CT装置
のX線検出器の移動機構を示す概略図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係るX線CT装置
のシャッタ部を示す概略図である。
【図7】前記シャッタ部によるX線の遮光タイミングを
説明するためのタイムチャートである。
【図8】本発明の第4の実施の形態に係るX線CT装置
のプリコリメータ部を利用したシャッタ部を示す概略図
である。
【図9】前記プリコリメータ部を利用したシャッタ部の
開閉動作を説明するための図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係るX線CT装
置のシャッタ部を示す概略図である。
【図11】本発明の第6の実施の形態に係るX線CT装
置において、プリ曝射時にX線量を低減させる動作を説
明するためのタイムチャートである。
【図12】本発明の第7の実施の形態に係るX線CT装
置において、プリ曝射時にシャッタ部を閉制御すると共
にX線量を低減させる動作を説明するためのタイムチャ
ートである。
【図13】従来のX線CT装置の要部を示す図である。
【図14】従来のX線CT装置の焦点位置補正機構を示
す図である。
【図15】従来のX線CT装置の焦点位置検出器を説明
するための図である。
【図16】前記焦点位置検出器からの検出出力に基づい
て行われる焦点位置の移動量の演算原理を説明するため
の図である。
【図17】前記焦点位置検出部からの検出出力に基づい
て、プリコリメータ部の位置を回転軸方向に移動して行
う焦点位置補正制御を説明するための図である。
【図18】前記焦点位置検出部からの検出出力に基づい
て、X線管自体を回転軸方向に移動して行う焦点位置補
正制御を説明するための図である。
【図19】前記X線管自体を回転軸方向に移動すること
により焦点位置が補正される様子を示す図である。
【符号の説明】
1…撮影部,2…寝台部,3…制御部,4…X線管,5
…プリコリメータ部 6…スリット,7…X線検出器,8…焦点位置検出器,
9…データ収集回路 10…DASコントローラ,11…高電圧発生器,12
…幅コントローラ 13…位置コントローラ,14…架台コントローラ,1
5…天板 16…天板移動部,17…寝台コントローラ,21…画
像再構成ユニット 22…画像表示ユニット,23…データ保存ユニット,
24…入力部 25…中央制御ユニット,26…バスライン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の断層像を撮影する前に、X線発
    生手段から曝射されるX線を検出するX線検出手段の感
    度補正を行うためのキャリブレーション情報を収集し、
    被検体の断層像の撮影時に、前記X線検出手段からの投
    影情報を前記キャリブレーション情報に基づいて感度補
    正し、この投影情報に基づいて被検体の断層像を形成す
    るX線CT装置において、 被検体の断層像を得るための曝射である本曝射前に、前
    記X線発生手段から曝射されるX線の焦点位置を検出す
    るための曝射であるプリ曝射を行うように前記X線発生
    手段を制御するX線発生制御手段と、 前記プリ曝射により曝射されたX線を検出し、これに基
    づいて前記X線発生手段の焦点位置を検出する焦点位置
    検出手段と、 前記焦点位置検出手段からの検出出力に基づいて、前記
    X線検出手段に入射されるX線の回転軸方向の位置が、
    前記キャリブレーション情報の収集時と同じ位置となる
    ようにX線の入射位置の補正を行う補正手段とを有する
    ことを特徴とするX線CT装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、前記X線発生手段のX
    線の焦点を前記回転軸方向に移動制御することにより、
    前記X線検出手段に入射されるX線の回転軸方向の位置
    の補正を行うことを特徴とする請求項1記載のX線CT
    装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、 前記X線発生手段と被検体との間に設けられ、前記回転
    軸方向に対して略直交する方向に形成された開口部を介
    して前記X線発生手段からのX線を被検体に曝射するプ
    リコリメータと、 前記焦点位置検出手段からの検出出力に基づいて、前記
    プリコリメータの前記回転軸方向の位置を制御すること
    により、前記X線検出手段に入射されるX線の回転軸方
    向の位置を補正するプリコリメータ制御手段とを有する
    ことを特徴とする請求項1記載のX線CT装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、 前記焦点位置検出手段からの検出出力に基づいて、前記
    X線検出手段の前記回転軸方向の位置を制御することに
    より、前記X線の回転軸方向の入射位置を補正する入射
    位置補正手段であることを特徴とする請求項1記載のX
    線CT装置。
  5. 【請求項5】 前記X線発生制御手段は、1回のプリ曝
    射を行うように前記X線発生手段を制御することを特徴
    とする請求項1,請求項2,請求項3又は請求項4記載
    のX線CT装置。
  6. 【請求項6】 前記X線発生制御手段は、複数回の間欠
    的なプリ曝射を行うように前記X線発生手段を制御する
    ことを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3又は請
    求項4記載のX線CT装置。
  7. 【請求項7】 前記X線発生手段と被検体との間に設け
    られ、前記プリ曝射時に曝射されるX線が被検体に照射
    されないように遮断する遮断手段を有することを特徴と
    する請求項1,請求項2,請求項3,請求項4,請求項
    5又は請求項6記載のX線CT装置。
  8. 【請求項8】 前記X線発生制御手段は、前記プリ曝射
    時のX線量を、前記本曝射時のX線量よりも低減させて
    該プリ曝射を行うように前記X線発生手段を制御するこ
    とを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,請求項
    4,請求項5,請求項6又は請求項7記載のX線CT装
    置。
JP01921297A 1997-01-31 1997-01-31 X線ct装置 Expired - Fee Related JP3736820B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01921297A JP3736820B2 (ja) 1997-01-31 1997-01-31 X線ct装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01921297A JP3736820B2 (ja) 1997-01-31 1997-01-31 X線ct装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10211199A true JPH10211199A (ja) 1998-08-11
JP3736820B2 JP3736820B2 (ja) 2006-01-18

Family

ID=11993073

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01921297A Expired - Fee Related JP3736820B2 (ja) 1997-01-31 1997-01-31 X線ct装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3736820B2 (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1067401A2 (en) * 1999-07-08 2001-01-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method and apparatus for reading and recording image information
US6322248B1 (en) 2000-01-03 2001-11-27 Ge Yokogawa Medical Systems, Limited X-ray impinging position alignment method and x-ray tomographic imaging method and apparatus
JP2002143147A (ja) * 2000-10-25 2002-05-21 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc X線ct装置
JP2006340954A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Hitachi Medical Corp X線ct装置
KR100654589B1 (ko) * 1998-09-21 2007-03-02 지이 요꼬가와 메디칼 시스템즈 가부시끼가이샤 방사선단층촬영방법및장치
JP2007167388A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Hitachi Medical Corp X線ct装置
JP2009056228A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc X線ct装置
JP2011036641A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Toshiba Corp スリット機構装置及びx線コンピュータ断層撮影装置
WO2011036968A1 (ja) * 2009-09-28 2011-03-31 株式会社日立メディコ X線ct装置
KR101058193B1 (ko) 2008-11-11 2011-08-22 재단법인 한국원자력의학원 비침습적 실시간 종양추적에 의한 방사선 치료 시스템
JP5697656B2 (ja) * 2010-02-26 2015-04-08 株式会社日立メディコ X線撮像装置
JP2016200885A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 ホーチキ株式会社 無線端末、中継装置、通信システム

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62217940A (ja) * 1986-03-19 1987-09-25 株式会社東芝 X線ct装置
JPH04183443A (ja) * 1990-11-20 1992-06-30 Hitachi Medical Corp X線のct装置のプリアンプ増幅率設定方法
JPH08280659A (ja) * 1995-02-16 1996-10-29 Toshiba Corp X線ctスキャナ

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62217940A (ja) * 1986-03-19 1987-09-25 株式会社東芝 X線ct装置
JPH04183443A (ja) * 1990-11-20 1992-06-30 Hitachi Medical Corp X線のct装置のプリアンプ増幅率設定方法
JPH08280659A (ja) * 1995-02-16 1996-10-29 Toshiba Corp X線ctスキャナ

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100654589B1 (ko) * 1998-09-21 2007-03-02 지이 요꼬가와 메디칼 시스템즈 가부시끼가이샤 방사선단층촬영방법및장치
EP1067401A2 (en) * 1999-07-08 2001-01-10 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method and apparatus for reading and recording image information
EP1067401A3 (en) * 1999-07-08 2003-04-02 Fuji Photo Film Co., Ltd. Method and apparatus for reading and recording image information
US6322248B1 (en) 2000-01-03 2001-11-27 Ge Yokogawa Medical Systems, Limited X-ray impinging position alignment method and x-ray tomographic imaging method and apparatus
JP2002143147A (ja) * 2000-10-25 2002-05-21 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc X線ct装置
JP2006340954A (ja) * 2005-06-10 2006-12-21 Hitachi Medical Corp X線ct装置
JP2007167388A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Hitachi Medical Corp X線ct装置
JP2009056228A (ja) * 2007-09-03 2009-03-19 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc X線ct装置
KR101058193B1 (ko) 2008-11-11 2011-08-22 재단법인 한국원자력의학원 비침습적 실시간 종양추적에 의한 방사선 치료 시스템
JP2011036641A (ja) * 2009-08-12 2011-02-24 Toshiba Corp スリット機構装置及びx線コンピュータ断層撮影装置
WO2011036968A1 (ja) * 2009-09-28 2011-03-31 株式会社日立メディコ X線ct装置
JP2011067555A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Hitachi Medical Corp X線ct装置
US8774350B2 (en) 2009-09-28 2014-07-08 Hitachi Medical Corporation X-ray CT device
JP5697656B2 (ja) * 2010-02-26 2015-04-08 株式会社日立メディコ X線撮像装置
JP2016200885A (ja) * 2015-04-08 2016-12-01 ホーチキ株式会社 無線端末、中継装置、通信システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3736820B2 (ja) 2006-01-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1848985B1 (en) Multiple mode flat panel x-ray imaging system
JP5670740B2 (ja) 患者の露出を減らすためのコーンビーム・コンピュータ断層撮影におけるダイナミック・コリメーション
JP5156186B2 (ja) フラットパネル検出器をベースとしたスロット走査構成
EP0948930B1 (en) Acquiring volumetric image data
EP1737346B1 (en) Dynamic dose control for computed tomography
US6990170B2 (en) X-ray computed tomographic imaging apparatus
US9155508B2 (en) X-ray CT device
US4823369A (en) Dental x-ray diagnostics installation for producing panorama slice exposures of the jaw of a patient
US7706500B2 (en) X-ray CT apparatus
JP4478335B2 (ja) X線ビームの動きを補正するための方法および装置
JP2001161674A (ja) X線装置およびx線放射に影響を与えるための方法
JP4159188B2 (ja) 管電流調節方法および装置並びにx線ct装置
JP3736820B2 (ja) X線ct装置
JP6509198B2 (ja) X線ct装置
JPH09281617A (ja) 放射線撮影における露出自動調整方法および装置
US6870898B1 (en) Computed tomography apparatus with automatic parameter modification to prevent impermissible operating states
JP2007526782A (ja) パルスx線大面積ct検出器のための輪郭およびスカウトスキャン技術
JP3836931B2 (ja) 照射範囲限定式x線ct装置
JP3466678B2 (ja) X線ctスキャナ
JP4260966B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP5498061B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP2004000623A (ja) コンピュータトモグラフの絞り調節方法およびコンピュータトモグラフ
JP2009005922A (ja) X線ct装置
JP2008017964A (ja) X線ct装置
JP2007282740A (ja) X線ct装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050418

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050506

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20050620

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050705

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051021

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051024

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees