JPH10209593A - 2層配線基板、及びその製造方法 - Google Patents

2層配線基板、及びその製造方法

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JPH10209593A
JPH10209593A JP1276797A JP1276797A JPH10209593A JP H10209593 A JPH10209593 A JP H10209593A JP 1276797 A JP1276797 A JP 1276797A JP 1276797 A JP1276797 A JP 1276797A JP H10209593 A JPH10209593 A JP H10209593A
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wiring
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hole
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健司 山口
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軍一 高橋
Kozo Matsuo
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Hitachi Cable Ltd
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  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 構成の複雑化による生産性の低下を招くこと
なく接続部の信頼性を向上させること。 【解決手段】 絶縁性基板1の表面及び裏面の配線パタ
ーン2A、3Aにビアホールに通じる貫通穴17を形成
し、絶縁性基板1の表面及び裏面の配線パターン2A、
3Aをビアホール1B内に成長したCuめっき層15に
よって接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2層配線TABテ
ープ等、絶縁性基板の両面に配線パターンを有した2層
配線基板、及びその製造方法に関し、特に、構成の複雑
化による生産性の低下を招くことなく接続部の信頼性を
向上させた2層配線基板、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁性基板の両面に配線パターンが形成
され、両面の配線パターンをスルーホール、或いはビア
ホールを介して接続した2層配線基板として、TCP
(Tape Carrier Package) 用の2層配線TAB(Tape A
utomated Bonding)テープがある。
【0003】図6は、従来のTCP用2層配線TABテ
ープを示す。この2層配線TABテープは、デバイスホ
ール1A、及びブラインドビアホール1Bが形成された
ポリイミドテープ1と、ポリイミドテープ1の一面に形
成されたCu箔から成る信号用配線パターン2Aと、ポ
リイミドテープ1の他面に形成されたCu箔から成る電
源・グランド用配線パターン4Aと、ブラインドビアホ
ール1B内に形成され、信号用配線パターン2Aと電源
・グランド用配線パターン3Aを電気的に接続するCu
蒸着層3Bと、信号用配線パターン2Aの所定の領域に
施され、パターン間を保護、絶縁するソルダーレジスト
4より構成され、信号用配線パターン2Aのインナリー
ドにバンプ5を介してICチップ6を接続することによ
り半導体装置とされる。
【0004】図7は、ブラインドビアホール1Bを介し
た2層配線の接続構造を示し、信号用配線パターン2A
と電源・グランド用配線パターン3Aがブラインドビア
ホール1Bの内壁に電源・グランド用配線パターン3A
と共に蒸着によって形成されたCu蒸着層3Bを介して
接続されている。このCu蒸着層3Bは、厚さ500Å
のNi或いはCrの下地金属上に厚さ3μmのCuを蒸
着することによって形成されている。
【0005】一方、2層配線基板の両面の配線パターン
の接続を、ブラインドビアホールの内壁にCuめっき層
を形成して行ったものがある。図8の(a) 〜(d) は、C
uめっき層の形成方法を示し、絶縁性基板7とその一面
の配線パターン9を貫通して絶縁性基板7の他面の配線
パターン8の裏面に到達するブラインドビアホール7A
の内壁、及びその近傍にカーボンブラック10を吸着さ
せ、ブラインドビアホール7Aの内壁以外のカーボンブ
ラック10をマイクロエッチングで除去し、最後にブラ
インドビアホール7A内のカーボンブラック10上に電
気めっきを行うことによってCuめっき層11が形成さ
れる。
【0006】また、図9の(a) 〜(d) は、Cuめっき層
の他の形成方法を示し、絶縁性基板7とその一面の配線
パターン9を貫通して絶縁性基板7の他面の配線パター
ン8の裏面に到達するブラインドビアホール7Aの内壁
に、過マンガン塩酸処理によってMnO2 層12を形成
し、このMnO2 層12とピロール誘電体のモノマーを
酸性下で酸化重合させて導電性ポリマー13を形成し、
最後にスルーホール7Aの導電性ポリマー13上に電気
めっきを行うことによってCuめっき層11が形成され
る。
【0007】しかし、以上述べた2層配線基板におい
て、ブラインドビアホール内に形成したCu蒸着層によ
って2層配線を接続したものでは、コイルで連続的に蒸
着する高価な装置を使用しないと生産性が低くなるとい
う問題があり、また、ブラインドビアホール内に形成し
たCuめっき層によって2層配線を接続したものでは、
Cuめっき前にブラインドビアホールの内壁に導電膜を
形成しなければならないため、構成が複雑化して生産性
が低下するという問題がある。
【0008】そこで、本出願人はこのような問題を解決
する2層配線基板として、図10に示すものを提案して
いる。この2層配線基板は、TCP用2層配線TABテ
ープにおいて、別に設けた陽極14と、信号用配線パタ
ーン2Aを用いた陰極によりビルドアップ法による電気
Cuめっき処理を実行し、それによってブラインドビア
ホール1B内にCuめっき層15を成長させて信号用配
線パターン2Aと電源・グランド用配線パターン3Aを
接続する構成を有している(引用数字は図7と共通)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、提案されてい
る2層配線基板によると、ブラインドビアホールは行き
止まりのため、その中ではCuめっき液の流れが悪く、
Cuめっき液がブラインドビアホールの底に入らず、図
10に示すように、気泡16の巻き込みが発生する。こ
のため、ブラインドビアホールの内壁にCuめっきを確
実に密着させて積み上げることが難しくなり、導通不良
が発生する恐れがある。
【0010】従って、本発明の目的は構成の複雑化によ
る生産性の低下を招くことなく接続部の信頼性を向上さ
せることができる2層配線基板、及びその製造方法を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点に鑑
み、構成の複雑化による生産性の低下を招くことなく接
続部の信頼性を向上させるため、表面の配線パターンと
裏面の配線パターンはビアホールに通じる貫通穴を有
し、ビアホール内に成長したCuめっき層によって接続
された2層配線基板を提供するものである。
【0012】上記表面の配線パターンは、ビアホールを
ブラインド状に閉塞する信号配線層であり、上記表面の
配線パターンの貫通穴は、Cuめっき層の形成前に信号
配線層に形成される構成であることが好ましい。
【0013】上記Cuめっき層は、表面の配線パターン
を電極の1つとして使用する電気めっきによって構成さ
れ、上記絶縁性基板は、厚さ75μm以下のポリイミド
テープによって構成され、上記ビアホールは、30〜5
00μmの直径を有し、上記表面の配線パターンと裏面
の配線パターンは、25μm以下の厚さと100μm以
下の配線間ピッチを有すると共に一方がデバイスホール
に突出し、且つ、表面にソルダレジスト被覆層が施され
た構成を有することが好ましい。
【0014】上記Cuめっき層は、表面の配線パターン
を電極の1つとして使用する電気めっきによって構成さ
れ、上記絶縁性基板は、厚さ75μm以下のポリイミド
テープによって構成され、上記ビアホールは、30〜5
00μmの直径を有し、上記表面の配線パターンと裏面
の配線パターンは、25μm以下の厚さと100μm以
下の配線間ピッチを有すると共に、デバイス搭載領域を
除く領域の表面にソルダレジスト被覆層が施された構成
を有することが好ましい。
【0015】上記Cuめっき層は、3A/dmmより大
きい電流密度で行われる電気めっきによって成長させら
れた構成を有することが好ましい。
【0016】また、本発明は上記の目的を達成するた
め、絶縁性基板の表面及び裏面にCu箔を設け、一方の
Cu箔の所定の位置に所定の直径の貫通穴を、他方のC
u箔の所定の位置に対応する位置に所定の直径より小な
る直径の貫通穴をそれぞれ形成し、絶縁性基板の所定の
位置に対応する位置に所定の直径のビアホールを形成
し、Cu箔の一方を電気めっき用の電極として電気Cu
めっきを行って、ビアホール内にCuめっき層を成長さ
せることにより表面及び裏面のCu箔を接続し、表面及
び裏面のCu箔を所定のパターンに成形して、絶縁性基
板の表面及び裏面に配線パターンを形成するようにした
2層配線基板の製造方法を提供するものである。
【0017】更に本発明は上記の目的を達成するため、
絶縁性基板の表面及び裏面にCu箔を設け、一方のCu
箔の所定の位置に所定の直径の貫通穴を、他方のCu箔
の所定の位置に対応する位置に所定の直径より小なる直
径の貫通穴をそれぞれ形成し、絶縁性基板の所定の位置
に対応する位置に所定の直径のビアホールを形成し、表
面及び裏面のCu箔を所定のパターンに成形して、絶縁
性基板の表面及び裏面に配線パターンを形成し、表面及
び裏面の配線パターンの一方を電気めっき用の電極とし
て電気Cuめっきを行って、ビアホール内にCuめっき
層を成長させることにより表面及び裏面の配線パターン
を接続するようにした2層配線基板の製造方法を提供す
るものである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の2層配線基板、及
びその製造方法を添付図面を参照しながら詳細に説明す
る。
【0019】図1は、本発明の第1の実施の形態として
TCP用2層配線TABテープを示す。この2層配線T
ABテープは、デバイスホール1A、及びブラインドビ
アホール1Bが形成されたポリイミドテープ1と、ポリ
イミドテープ1の一面に形成されたCu箔から成る信号
用配線パターン2Aと、ポリイミドテープ1の他面に形
成されたCu箔から成る電源・グランド用配線パターン
3Aと、ブラインドビアホール1B内に形成され、信号
用配線パターン2Aと電源・グランド用配線パターン3
Aを電気的に接続するCuめっき層15と、信号用配線
パターン2A、及び電源・グランド用配線パターン3A
の所定の領域に施され、各パターン間を保護、絶縁する
ソルダーレジスト4A、4Bと、ブラインドビアホール
1Bの底である信号用配線パターン2Aに形成された貫
通穴17より構成され、信号用配線パターン2Aのイン
ナリードにバンプ5を介してICチップ6を接続するこ
とにより半導体装置とされる。
【0020】ポリイミドテープ1は、20〜75μmの
厚さを有し、ブラインドビアホール1Bは30〜500
μmの直径を有している。
【0021】信号用配線パターン2Aと電源・グランド
用配線パターン3Aは、2〜25μm以下の厚さと10
0μm以下の配線間ピッチを有し、貫通穴17は20μ
m以上の直径を有している。
【0022】図2は、上記2層配線TABテープのブラ
インドビア1Bを示し、ブラインドビアホール1Bの底
を構成する信号用配線パターン2Aに貫通穴17が形成
され、信号用配線パターン2Aと電源・グランド用配線
パターン3Aが、信号用配線パターン2Aを陰極として
使用したビルドアップ法による電気Cuめっきによって
ブラインドビアホール1B内に成長したCuめっき層1
5によって接続されている。電気Cuめっきは、例え
ば、表1に示す光沢Cuと無光沢Cuを用い、3A/d
mmより大きい電流密度で行う。
【表1】
【0023】以上の構成において、2層配線TABテー
プを製造する場合には、まず、図3の(a) に示すよう
に、厚さ20〜75μmのポリイミドテープ1の1面に
厚さ25μm以下のCu箔2を有した2層CCL(Copp
er Clad Laminate)材を準備し、そのポリイミドテープ
1のCu箔2と反対側の面に、厚さ25μm以下のCu
箔3をラミネートする。
【0024】次に、図3の(b) に示すように、Cu箔3
のデバイスホール形成位置に所定の面積の穴3Cを、ま
た、ブラインドビアホール形成位置に直径30〜500
μmの穴3Dをそれぞれフォトアプリケーションとエッ
チングで形成する。
【0025】続いて、図3の(c) に示すように、Cu箔
2のブラインドビアホールの底になる位置に直径20μ
m以上の貫通穴17を形成する。
【0026】更に、図3の(d) に示すように、Cu箔3
をマスクとして、ポリイミドテープ1の穴3C、3Dか
ら露出した部分にレーザ加工を行い、デバイスホール1
A、及びブラインドビアホール1Bを形成する。
【0027】この後、図3の(e) に示すように、ブライ
ンドビアホール1Bの周囲の所定の領域を残すようにC
u箔3の所定の領域にソルダーレジスト4Bを塗布す
る。
【0028】そして、図4の(a) に示すように、陽極1
4が配置されたCuめっき液内においてCu箔2を陰極
としたビルドアップ法による電気Cuめっき処理を行っ
てブラインドビアホール1B内にCuめっき層15を成
長させ、Cu箔2とCu箔3を接続する。
【0029】最後に、図4の(b) に示すように、Cu箔
2、3にフォトアプリケーションとエッチングを施し
て、100μm以下の配線間ピッチの信号用配線パター
ン2A、及び電源・グランド用配線パターン3Aをそれ
ぞれ形成した後、図1に示すように、信号用配線パター
ン2A上の所定の領域にソルダーレジスト4Aを塗布す
る。
【0030】このような2層配線TABテープによる
と、ブラインドビアホール1Bの底に貫通穴17が形成
されているため、電気Cuめっき処理におけるブライン
ドビアホール1B内のCuめっき液の流れが良く、ブラ
インドビアホール1Bの内壁にCuめっきが確実に積み
上げられる。このため、構成の複雑化による生産性の低
下を招くことなく接続部の信頼性を向上させることがで
きる。
【0031】第1の実施の形態において、Cu箔2、3
の厚さを25μm以下にする理由は、配線パターン間の
ピッチが80μmまではCu箔の厚さが35μmまでエ
ッチング可能であったが、配線パターン間のピッチを8
0μm以下にして微細化を図ろうとすると、Cu箔2、
3の厚さが25μm以下でないとエッチングできなくな
るからである。また、ポリイミドテープ1の厚さを20
〜75μmにする理由は、ポリイミドキャスティング製
法の制限のためには75μm以下の厚さが望ましく、電
気絶縁性とテープ搬送の強さを確保するため最小20μ
mの厚さが必要になるからである。更に、ブラインドビ
アホール1Bの直径を30〜500μmにする理由は、
配線パターンの微細化に対応するためである。更にま
た、電気Cuめっきを3A/dmmより大きい電流密度
で行う理由は、信号用配線パターン2Aと電源・グラン
ド用配線パターン3Aの導通を確実に確保するためであ
る。即ち、3A/dmmより大きい電流密度で行うと、
ブラインドビアホール1Bの内壁が無処理状態、つま
り、導電膜の形成を行わなくても、信号用配線パターン
2Aと電源・グランド用配線パターン3AにわたってC
uめっきを成長させることができる。更にまた、貫通穴
17の直径を20μm以上にする理由は、これ以上でな
いとCuめっき液の流れを良好にする効果が得られない
からである。
【0032】図5は、本発明の第2の実施の形態に係る
2層配線TABテープを示す。この2層配線TABテー
プは、ブラインドビアホール1Bの底を構成する信号用
配線パターン2Aに貫通穴17が形成され、信号用配線
パターン2Aと電源・グランド用配線パターン3Aがブ
ラインドビアホール1Bに電気Cuめっきによって成長
させられたCuめっき層15によって接続されている。
ポリイミドテープ1にはデバイスホールがなく、信号用
配線パターン2A上にバンプ6を介してICチップが搭
載される。このような2層配線TABテープでは、第1
の実施の形態と同様な効果を得ることができる他、デバ
イスホールがないため、構成の簡素化を図ることができ
る。
【0033】なお、以上の実施の形態では、接着剤を使
用しないでポリイミドテープにCu箔を設けたCu貼り
材を用いたが、接着剤ありのものを用いても良い。
【0034】
【実施例1】厚さ50μmのポリイミドテープの一面に
厚さ18μmのCu箔が設けられた2層CCL材のポリ
イミドテープの他面に、厚さ25μmのCu箔を設け
て、厚さ18μmのCu箔のインナーリード側と入力リ
ード側のブラインドビアホール形成位置に直径30μm
の穴をそれぞれ64個ずつ、また、デバイスホール形成
位置に6mm角の穴をフォトアプリケーションとエッチ
ングによってそれぞれ形成した。次に、厚さ25μmの
Cu箔のインナーリード側と入力リード側のブラインド
ビアホールの底になる位置に直径20μmの穴をフォト
アプリケーションとエッチングによってにそれぞれ64
個形成した。更に、厚さ18μmのCu箔をマスクとし
てレーザ加工を行い、ポリイミドテープのインナーリー
ド側と入力リード側に直径30μmのブラインドビアホ
ールをそれぞれ64個、また、中央に6mm角のデバイ
スホールをそれぞれ形成した。そして、ブラインドビア
ホールの周囲直径130μmを残してソルダーレジスト
を厚さ15μmで塗布した。次に、厚さ25μmのCu
箔を陰極として、光沢Cuを用いてビルドアップ法で電
流密度3A/dmmで電気Cuめっきを行い、ブライン
ドビアホール内に7μmのCuめっき層を成長させ、両
Cu箔を導通させた。この後、厚さ25μmのCu箔か
ら配線間ピッチが80μmのインナーリードと入力リー
ドを有する信号配線層を、また、厚さ18μmのCu箔
から角形の電源・グランド層をそれぞれフォトアプリケ
ーションとエッチングによって作成した。最後に、信号
配線層上の所定の領域にソルダーレジストを厚さ15μ
mで塗布した。
【0035】ここで、2層配線の導通部の信頼性を評価
するために、−55℃×30分と150℃×30分を1
サイクルとした温度サイクル試験を1000サイクル実
施して、導通抵抗の変化を200、500、1000サ
イクルごとに測定したところ、抵抗の増加もなく、2層
配線の導通部、つまり、Cuめっき層の熱ストレスによ
る信頼性が得られていることが判った。また、85℃、
湿度85%でDCバイアス50Vでのマイグレーション
試験を1000時間実施したところ、2層配線の導通
部、つまり、Cuめっき層の導通破壊もなく、2層配線
層の絶縁破壊はないことが判った。
【0036】
【実施例2】厚さ50μmのポリイミドテープの両面に
厚さ18μmのCu箔がラミネートされた3層CCL材
の一方のCu箔のインナーリード側と入力リード側のブ
ラインドビアホール形成位置に直径50μmの穴をフォ
トアプリケーションとエッチングによってそれぞれ64
個形成した。次に、他方のCu箔のインナーリード側と
入力リード側のブラインドビアホールの底になる位置に
直径30μmの穴をフォトアプリケーションとエッチン
グによってにそれぞれ64個形成した。更に、直径50
μmの穴を有するCu箔層をマスクとしてレーザ加工を
行い、ポリイミドテープのインナーリード側と入力リー
ド側に直径50μmのブラインドビアホールをそれぞれ
64個形成した。そして、直径30μmの穴を有するC
u箔から配線間ピッチが80μmのインナーリードと入
力リードを有する信号配線層を、また、直径50μmの
穴を有するCu箔から角形の電源・グランド層をそれぞ
れフォトアプリケーションとエッチングによって作成し
た。次に、ブラインドビアホールの周囲直径130μm
を残してソルダーレジストを厚さ15μmで塗布した。
また、信号配線層上のフリップチップ接続するリード以
外にソルダーレジストを厚さ15μmで塗布した。最後
に光沢Cuめっきを用いてビルドアップ法で電流密度3
A/dmmで電気Cuめっきを行い、ブラインドビアホ
ール内に7μmのCuめっき層を成長させ、2層配線を
導通させた。
【0037】ここで、2層配線の導通部の信頼性を評価
するために、−55℃×30分と150℃×30分を1
サイクルとした温度サイクル試験を1000サイクル実
施して、導通抵抗の変化を200、500、1000サ
イクルごとに測定したところ、抵抗の増加もなく、2層
配線の導通部、つまり、Cuめっき層の熱ストレスによ
る信頼性が得られていることが判った。また、85℃、
湿度85%でDCバイアス50Vでのマイグレーション
試験を1000時間実施したところ、2層配線の導通
部、つまり、Cuめっき層の導通破壊もなく、2層配線
層の絶縁破壊はないことが判った。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の2層配線
基板、及びその製造方法によると、絶縁性基板の表面及
び裏面の配線パターンにビアホールに通じる貫通穴を形
成し、絶縁性基板の表面及び裏面の配線パターンをビア
ホール内に成長したCuめっき層によって接続したた
め、構成の複雑化による生産性の低下を招くことなく接
続部の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す断面図。
【図2】第1の実施の形態におけるブラインドビアホー
ルの断面図。
【図3】第1の実施の形態における製造工程を示す断面
図。
【図4】第1の実施の形態における製造工程を示す断面
図。
【図5】本発明の第2の実施の形態を示す断面図。
【図6】従来の2層配線TABテープを示す断面図。
【図7】従来の2層配線TABテープにおけるブライン
ドビアホールの断面図。
【図8】従来の2層配線基板の2層配線の導通構造を示
す断面図。
【図9】従来の2層配線基板の2層配線の導通構造を示
す断面図。
【図10】提案されている2層配線基板の2層配線の導
通構造を示す断面図。
【符号の説明】
1 ポリイミドテープ 1A デバイスホール 1B ブラインドビアホール 2 Cu箔 2A 信号用配線パターン 3 Cu箔 3A 電源・グランド用配線パターン 3B Cu蒸着層 3C、3D 穴 4、4A、4B ソルダーレジスト 5 バンプ 6 ICチップ 7 絶縁性基板 8、9 配線パターン 10 カーボンブラック 11 Cuめっき層 12 MnO2 層 13 導電性ポリマー 14 陽極 15 Cuめっき層 16 気泡 17 貫通穴
フロントページの続き (72)発明者 松尾 耕三 千葉県流山市江戸川台東1丁目201番地 東海電子工業株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性基板の表面、及び裏面の配線パタ
    ーンを、前記絶縁性基板に形成されたビアホールを介し
    て接続した2層配線基板において、 前記表面の配線パターンと前記裏面の配線パターンは、
    前記ビアホールに通じる貫通穴を有し、前記ビアホール
    内に成長したCuめっき層によって接続されていること
    を特徴とする2層配線基板。
  2. 【請求項2】 前記表面の配線パターンは、前記ビアホ
    ールをブラインド状に閉塞する信号配線層であり、 前記表面の配線パターンの前記貫通穴は、前記Cuめっ
    き層の形成前に前記信号配線層に形成される構成の請求
    項1記載の2層配線基板。
  3. 【請求項3】 前記Cuめっき層は、前記表面の配線パ
    ターンを電極の1つとして使用する電気めっきによって
    構成され、 前記絶縁性基板は、厚さ75μm以下のポリイミドテー
    プによって構成され、 前記ビアホールは、30〜500μmの直径を有し、 前記表面の配線パターンと前記裏面の配線パターンは、
    25μm以下の厚さと100μm以下の配線間ピッチを
    有すると共に一方がデバイスホールに突出し、且つ、表
    面にソルダレジスト被覆層が施された構成を有する請求
    項1記載の2層配線基板。
  4. 【請求項4】 前記Cuめっき層は、前記表面の配線パ
    ターンを電極の1つとして使用する電気めっきによって
    構成され、 前記絶縁性基板は、厚さ75μm以下のポリイミドテー
    プによって構成され、 前記ビアホールは、30〜500μmの直径を有し、 前記表面の配線パターンと前記裏面の配線パターンは、
    25μm以下の厚さと100μm以下の配線間ピッチを
    有すると共に、デバイス搭載領域を除く領域の表面にソ
    ルダレジスト被覆層が施された構成を有する請求項1記
    載の2層配線基板。
  5. 【請求項5】 前記Cuめっき層は、3A/dmmより
    大きい電流密度で行われる前記電気めっきによって成長
    させられた構成を有する請求項3、或いは3記載の2層
    配線基板。
  6. 【請求項6】 絶縁性基板の表面及び裏面にCu箔を設
    け、 一方の前記Cu箔の所定の位置に所定の直径の貫通穴
    を、他方の前記Cu箔の前記所定の位置に対応する位置
    に前記所定の直径より小なる直径の貫通穴をそれぞれ形
    成し、 前記絶縁性基板の前記所定の位置に対応する位置に前記
    所定の直径のビアホールを形成し、 前記Cu箔の一方を電気めっき用の電極として電気Cu
    めっきを行って、前記ビアホール内にCuめっき層を成
    長させることにより前記表面及び裏面のCu箔を接続
    し、 前記表面及び裏面のCu箔を所定のパターンに成形し
    て、前記絶縁性基板の表面及び裏面に配線パターンを形
    成することを特徴とする2層配線基板の製造方法。
  7. 【請求項7】 絶縁性基板の表面及び裏面にCu箔を設
    け、 一方の前記Cu箔の所定の位置に所定の直径の貫通穴
    を、他方の前記Cu箔の前記所定の位置に対応する位置
    に前記所定の直径より小なる直径の貫通穴をそれぞれ形
    成し、 前記絶縁性基板の前記所定の位置に対応する位置に前記
    所定の直径のビアホールを形成し、 前記表面及び裏面のCu箔を所定のパターンに成形し
    て、前記絶縁性基板の表面及び裏面に配線パターンを形
    成し、 前記表面及び裏面の配線パターンの一方を電気めっき用
    の電極として電気Cuめっきを行って、前記ビアホール
    内にCuめっき層を成長させることにより前記表面及び
    裏面の配線パターンを接続することを特徴とする2層配
    線基板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011134890A (ja) * 2009-12-24 2011-07-07 Shinko Electric Ind Co Ltd 多層配線基板、多層配線基板の製造方法、及びヴィアフィル方法

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