JPH10209449A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JPH10209449A
JPH10209449A JP31046397A JP31046397A JPH10209449A JP H10209449 A JPH10209449 A JP H10209449A JP 31046397 A JP31046397 A JP 31046397A JP 31046397 A JP31046397 A JP 31046397A JP H10209449 A JPH10209449 A JP H10209449A
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insulating film
semiconductor device
semiconductor substrate
interface
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Hiroko Kubo
裕子 久保
Kenji Yoneda
健司 米田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薄膜化された絶縁膜を有するMIS構造の半
導体装置において、FNトンネル電流の印加に伴うトラ
ップの発生を確実に抑制できるようにする。 【解決手段】 上下方向に順次形成されてなる半導体
層、絶縁膜及び導電膜を有する半導体装置において、絶
縁膜は、窒素原子を含む二酸化シリコン膜よりなり、二
酸化シリコン膜における半導体層側の界面の近傍に窒素
原子の濃度分布のピークを有している。窒素原子の濃度
分布のピークにおける窒素原子の濃度は1.5原子%以
上で且つ5原子%以下である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下方向に順次形
成されてなる半導体層、絶縁膜及び導電膜を有するMI
S(Metal Insulator Semicondutor)構造の半導体装置
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図19は、従来のMIS構造の断面構造
を示しており、図19に示すように、例えばP- 型のシ
リコンよりなる半導体基板1には、該半導体基板1が1
000℃程度の高温でパイロジェニック酸化されてなる
図示しない素子分離領域が形成され、素子分離領域同士
の間には互いに間隔をおいて、ソース・ドレインとなる
+ 型の高濃度不純物領域2が形成されている。半導体
基板1の上における高濃度不純物領域2同士の間にはゲ
ート絶縁膜3が形成され、該ゲート絶縁膜3の上には、
例えば不純物が高濃度にドーピングされた多結晶シリコ
ンからなるゲート電極4が形成されている。
【0003】前記のMIS構造を有するトランジスタに
おいて、半導体基板1を接地した状態でゲート電極4に
蓄積方向に電圧を印加し、印加する電圧を大きくしてい
くと、ゲート絶縁膜3にFN(Fowler Nordhein )トン
ネル電流が流れる。そして、ゲート絶縁膜3に一定の電
流密度以上のFNトンネル電流が流れると、初期におい
てはホールトラップが発生して急激な電圧降下が見られ
るが、その後、電流注入の継続に伴って印加電圧は徐々
に上昇する。これは、FNトンネル電流の印加によりゲ
ート絶縁膜3中にエレクトロントラップが発生している
ことを示している。このようなトラップの発生によりゲ
ート絶縁膜3の絶縁性は劣化する。FNトンネル電流の
注入後に界面準位密度の著しい増加がみられることか
ら、トラップの発生は、ゲート絶縁膜3と半導体基板1
との界面近傍に存在するダングリングボンドやブローク
ンボンドが電子のトラップサイトとなっていることが一
つの要因であると考えられる。
【0004】ところで、ゲート絶縁膜3の薄膜化に伴っ
て、ゲート絶縁膜3に加わる電界はますます増大し、こ
れに伴って、ゲート絶縁膜3の内部及び半導体基板1と
の界面に発生するトラップも増大するので、ゲート絶縁
膜3の絶縁性の劣化が急速に進むという第1の問題があ
る。
【0005】また、通常、ゲート電極4は不純物がドー
ピングされたポリシリコン膜よりなるが、拡散係数の大
きい不純物例えばボロン等がポリシリコン膜にドーピン
グされる場合には、その後の熱処理工程において、不純
物がゲート絶縁膜3を通って半導体基板1に拡散し、ト
ランジスタの特性に悪影響を与えるという第2の問題が
ある。
【0006】そこで、例えばUSP5,237,188
又はUSP5,489,542に示されるように、ゲー
ト絶縁膜3中に窒素原子が導入されてなる半導体装置が
提案されている。このように、ゲート絶縁膜3中に窒素
原子を導入すると、導入された窒素原子は、ゲート絶縁
膜3と半導体基板1との界面近傍に存在するシリコンの
ダングリングボンドやブロークンボンドと強固な結合を
形成するため、トラップサイトとなるダングリングボン
ドやブロークンボンドが事実上低減するので、FNトン
ネル電流の印加に伴うトラップの発生を抑制する効果が
あると共に、導入された窒素原子はゲート電極4に注入
された不純物の半導体基板1への拡散を抑制する効果も
有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、半導体集積
回路装置の微細化及び高集積化が急速に進み、それに伴
ってMIS構造におけるゲート絶縁膜は10nm以下の
厚さにまで薄膜化されつつある。このため、前記従来の
MIS構造におけるゲート絶縁膜は、FNトンネル電流
の印加に伴うトラップの発生の抑制及びゲート電極に含
まれる不純物の半導体基板への拡散の抑制という点にお
いて問題が生じてきた。
【0008】前記に鑑み、本発明は、薄膜化された絶縁
膜を有するMIS構造の半導体装置において、FNトン
ネル電流の印加に伴うトラップの発生を確実に抑制する
ことを第1の目的とし、絶縁膜の上に形成されている導
電膜に含まれる不純物の半導体層への拡散を確実に抑制
することを第2の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、絶縁膜に含まれる窒素原子の濃度分布の
ピーク位置を特定すると共に、絶縁膜に含まれる窒素原
子の濃度分布のピークにおける窒素原子の濃度を特定す
るものである。
【0010】本発明に係る第1の半導体装置は、上下方
向に順次形成されてなる半導体層、絶縁膜及び導電膜を
有する半導体装置を前提とし、絶縁膜は、窒素原子を含
む二酸化シリコン膜よりなり、二酸化シリコン膜におけ
る半導体層側の界面の近傍に窒素原子の濃度分布のピー
クを有している。
【0011】第1の半導体装置によると、二酸化シリコ
ン膜における半導体層側の界面の近傍に窒素原子の濃度
分布のピークを有しているため、絶縁膜と半導体層との
界面近傍において、窒素原子がシリコンのダングリング
ボンドやブロークンボンドと結合する。
【0012】第1の半導体装置において、窒素原子の濃
度分布のピークにおける窒素原子の濃度は1.5原子%
以上で且つ5原子%以下であることが好ましい。
【0013】本発明に係る第2の半導体装置は、上下方
向に順次形成されてなる半導体層、絶縁膜及び導電膜を
有する半導体装置を前提とし、絶縁膜は、窒素原子を含
む二酸化シリコン膜よりなり、二酸化シリコン膜におけ
る半導体層側の界面の近傍に窒素原子の濃度分布の第1
のピークを有していると共に二酸化シリコン膜における
導電膜側の界面の近傍に窒素原子の濃度分布の第2のピ
ークを有している。
【0014】第2の半導体装置によると、二酸化シリコ
ン膜における半導体層側の界面の近傍に窒素原子の濃度
分布の第1のピークを有していると共に二酸化シリコン
膜における導電膜側の界面の近傍に窒素原子の濃度分布
の第2のピークを有しているため、絶縁膜と半導体層と
の界面近傍及び絶縁膜と導電膜との界面近傍において、
窒素原子がシリコンのダングリングボンドやブロークン
ボンドとそれぞれ結合すると共に、絶縁膜に含まれる窒
素原子は、導電膜に導入されたボロン等の不純物が導電
膜から絶縁膜を通って半導体層に拡散する事態を2度に
亘って阻止することができる。
【0015】第2の半導体装置において、窒素原子の濃
度分布の第1のピーク及び第2のピークにおける窒素原
子の濃度はそれぞれ1.5原子%以上で且つ5原子%以
下であることが好ましい。
【0016】第2の半導体装置において、窒素原子の濃
度分布の第1のピークと第2のピークとの間の底部にお
ける窒素原子の濃度は0.1原子%以上であることが好
ましい。
【0017】本発明に係る第1の半導体装置の製造方法
は、上下方向に順次形成されてなる半導体層、絶縁膜及
び導電膜を有する半導体装置の製造方法を前提とし、絶
縁膜を形成する工程は、前記半導体層の上に二酸化シリ
コン膜を形成する酸化膜形成工程と、二酸化シリコン膜
に対して窒素ガスを含む酸化性雰囲気において熱処理を
施すことにより、二酸化シリコン膜をシリコンの酸窒化
膜にする酸窒化膜形成工程とを含む。
【0018】第1の半導体装置の製造方法によると、絶
縁膜を形成する工程は、半導体層の上に形成された二酸
化シリコン膜に対して窒素ガスを含む酸化性雰囲気にお
いて熱処理を施すことにより、二酸化シリコン膜をシリ
コンの酸窒化膜にするため、二酸化シリコン膜における
半導体層側の界面の近傍に窒素原子の濃度分布のピーク
を確実に形成することができる。
【0019】本発明に係る第2の半導体装置の製造方法
は、上下方向に順次形成されてなる半導体層、絶縁膜及
び導電膜を有する半導体装置の製造方法を前提とし、絶
縁膜を形成する工程は、半導体層に対して窒素ガスを含
む酸化性雰囲気において熱処理を施すことにより、半導
体層の上にシリコンの酸窒化膜を成長させる酸窒化膜形
成工程を含む。
【0020】第2の半導体装置の製造方法によると、半
導体層に対して窒素ガスを含む酸化性雰囲気において熱
処理を施すことにより、半導体層の上にシリコンの酸窒
化膜を成長させるため、二酸化シリコン膜における半導
体層側の界面の近傍に窒素原子の濃度分布のピークを確
実に形成することができる。
【0021】第1又は第2の半導体装置の製造方法にお
いて、酸窒化膜形成工程における窒素ガスを含む酸化性
雰囲気は、N2 Oガスの雰囲気又はNOガスとO2 ガス
との混合ガスの雰囲気であることが好ましい。
【0022】第1又は第2の半導体装置の製造方法にお
いて、酸窒化膜形成工程における熱処理は高圧下で行な
うことが好ましい。
【0023】第1又は第2の半導体装置の製造方法にお
いて、絶縁膜を形成する工程は、シリコンの酸窒化膜に
対してNOガスの雰囲気において急速熱処理を行なうこ
とにより、シリコンの酸窒化膜を窒化する工程を含むこ
とが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の各実施形態に係る
半導体装置に共通する半導体装置の断面構造について図
1を参照しながら説明する。
【0025】図1に示すように、P- 型のシリコンより
なる半導体基板10には互いに間隔をおいてソース・ド
レインとなるN+ 型の高濃度不純物領域11が形成さ
れ、半導体基板10の上における高濃度不純物領域11
同士の間には、シリコンの酸窒化膜よりなり例えば5n
mの膜厚を有するゲート絶縁膜12が形成され、該ゲー
ト絶縁膜12の上には、ボロン等の不純物が高濃度にド
ーピングされた多結晶シリコンからなるゲート電極13
が形成されている。
【0026】(第1の実施形態)以下、本発明の第1の
実施形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜12における
窒素の濃度プロファイルについて説明する。第1の実施
形態は、FNトンネル電流の印加に伴うトラップの発生
を抑制するという第1の目的を達成するものである。
【0027】図2は第1の実施形態のゲート絶縁膜12
における窒素原子の濃度プロファイルを示しており、図
2において、横軸はゲート絶縁膜12におけるゲート電
極13側の界面から半導体基板10に架けての深さ方向
の距離を示し、縦軸はゲート絶縁膜12及び半導体基板
10に含まれる窒素原子の濃度プロファイルを示してい
る。
【0028】図2に示すように、第1の実施形態におい
ては、窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置はゲー
ト絶縁膜12における半導体基板10側の界面の近傍に
あり、且つ濃度プロファイルのピーク位置における窒素
原子の濃度は約3原子%である。
【0029】窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置
がゲート絶縁膜12における半導体基板10側の界面の
近傍にあるので、ゲート絶縁膜12と半導体基板10と
の界面近傍において、窒素原子がシリコンのダングリン
グボンドやブロークンボンドと結合するため、ゲート絶
縁膜12と半導体基板10との界面近傍におけるトラッ
プが抑制される。
【0030】窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置
における窒素原子の濃度は、第1の実施形態においては
約3原子%であるが、1.5原子%〜5原子%の範囲内
が好ましい。その理由は次の通りである。すなわち、窒
素原子の導入によるダングリングボンドやブロークンボ
ンドの低減効果は、ダングリングボンド及びブロークン
ボンドが窒素原子により終端されることにより生じる
が、窒素原子の濃度プロファイルのピーク値が1.5原
子%以上であれば、ゲート絶縁膜12と半導体基板10
との界面近傍のダングリングボンド及びブロークンボン
ドは窒素原子によって完全に終端されるからである。換
言すると、窒素原子の濃度プロファイルのピーク値が
1.5原子%よりも低い場合には、ダングリングボンド
やブロークンボンドの終端が十分でないために、ゲート
絶縁膜12と半導体基板10との界面近傍のトラップに
対する改善効果が十分に発揮されない。
【0031】一方、窒素原子の濃度が5原子%を超える
と、ゲート絶縁膜12と半導体基板10との界面近傍の
ダングリングボンド及びブロークボンドは完全に終端さ
れるが、過剰な窒素原子つまりダングリングボンド及び
ブロークンボンドの終端に寄与しない窒素原子が存在
し、この終端に寄与しない窒素原子が正の固定電荷とし
て作用するため、キャパシタにおけるフラットバンド電
圧のシフト量又はトランジスタにおけるしきい値電圧が
増大するからである。
【0032】ゲート電極13に導入されたボロン等の不
純物の半導体基板10への拡散を抑制するためには、窒
素原子の濃度プロファイルのピーク値は高いほど好まし
いが、窒素原子の濃度が5原子%を超えると前述したよ
うな新たな問題が発生する。
【0033】以上説明した理由により、第1の実施形態
においては、窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置
をゲート絶縁膜12における半導体基板10側の界面の
近傍に設定し、且つ、窒素原子の濃度プロファイルのピ
ーク位置における窒素原子の濃度を1.5原子%〜5原
子%の範囲内に設定している。
【0034】(第2の実施形態)以下、本発明の第2の
実施形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜12における
窒素の濃度プロファイルについて説明する。第2の実施
形態は、FNトンネル電流の印加に伴うトラップの発生
を確実に抑制するという第1の目的及びゲート電極13
に含まれる不純物の半導体基板10への拡散を確実に抑
制するという第2の目的を達成するものである。
【0035】図3は第2の実施形態のゲート絶縁膜12
における窒素原子の濃度プロファイルを示しており、図
3において、横軸はゲート絶縁膜12におけるゲート電
極13側の界面から半導体基板10に架けての深さ方向
の距離を示し、縦軸はゲート絶縁膜12及び半導体基板
10に含まれる窒素原子の濃度プロファイルを示してい
る。
【0036】図3に示すように、第2の実施形態におい
ては、窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置は、ゲ
ート絶縁膜12における半導体基板10側の界面の近傍
及びゲート絶縁膜12におけるゲート電極13側の界面
の近傍にあり、且つ濃度プロファイルのピーク位置にお
ける窒素原子の濃度はそれぞれ約3原子%である。
【0037】窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置
がゲート絶縁膜12における半導体基板10側の界面の
近傍及びゲート電極13側の界面の近傍にあるので、ゲ
ート絶縁膜12と半導体基板10との界面近傍及びゲー
ト絶縁膜12とゲート電極13との界面近傍において、
窒素原子がシリコンのダングリングボンドやブロークン
ボンドとそれぞれ結合するため、ゲート絶縁膜12にお
ける半導体基板10及びゲート電極13との各界面の近
傍におけるトラップをそれぞれ抑制することができる。
【0038】また、窒素原子の濃度プロファイルのピー
ク位置における窒素原子の濃度は、第2の実施形態にお
いてはそれぞれ約3原子%であるが、ゲート絶縁膜12
における半導体基板10側の界面の近傍及びゲート電極
13側の界面の近傍における窒素原子の濃度プロファイ
ルのピーク値はそれぞれ1.5原子%〜5原子%の範囲
内であることが好ましい。その理由は第1の実施形態と
同様である。
【0039】また、第2の実施形態においては、ゲート
絶縁膜12における窒素原子の濃度プロファイルのピー
クは、ゲート絶縁膜12における半導体基板10側の界
面の近傍に加えてゲート絶縁膜12におけるゲート電極
13側の界面の近傍にもあるので、ゲート絶縁膜12に
導入された窒素原子は、ボロン等の不純物がゲート電極
13からゲート絶縁膜12を通って半導体基板10に拡
散する事態を2度に亘って阻止するので、デバイス特性
の変動を確実に抑制することができる。
【0040】以上説明したように、第2の実施形態にお
いては、窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置を、
ゲート絶縁膜12における半導体基板10側の界面の近
傍及びゲート電極13側の界面の近傍にそれぞれ設定
し、且つ濃度プロファイルのピーク位置における窒素原
子の濃度を1.5原子%〜5原子%以下に設定したた
め、ダングリングボンド及びブロークンボンドの終端に
寄与しない過剰な窒素原子が正の固定電荷として作用し
て、キャパシタにおけるフラットバンド電圧のシフト量
又はトランジスタにおけるしきい値電圧が増大する事態
を招くことなく、FNトンネル電流の印加に伴うトラッ
プの発生及びゲート電極13に含まれる不純物の半導体
基板10への拡散をより確実に抑制することができる。
【0041】(第3の実施形態)以下、本発明の第3の
実施形態に係る半導体装置のゲート絶縁膜12における
窒素の濃度プロファイルについて説明する。第3の実施
形態は、FNトンネル電流の印加に伴うトラップの発生
を確実に抑制するという第1の目的及びゲート電極13
に含まれる不純物の半導体基板10への拡散を確実に抑
制するという第2の目的を達成するものである。
【0042】図4は第3の実施形態のゲート絶縁膜12
における窒素原子の濃度プロファイルを示しており、図
4において、横軸はゲート絶縁膜12におけるゲート電
極13側の界面から半導体基板10に架けての深さ方向
の距離を示し、縦軸はゲート絶縁膜12及び半導体基板
10に含まれる窒素原子の濃度プロファイルを示してい
る。
【0043】図4に示すように、第3の実施形態におい
ては、窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置は、ゲ
ート絶縁膜12における半導体基板10側の界面の近傍
及びゲート電極13側の界面の近傍にあって、濃度プロ
ファイルのピーク位置における窒素原子の濃度はそれぞ
れ約3原子%であり且つ濃度プロファイルにおける両ピ
ーク同士の間の底部の濃度は約1原子%である。
【0044】第3の実施形態においても、第1の実施形
態と同様の理由により、ゲート絶縁膜12における半導
体基板10側の界面の近傍及びゲート電極13側の界面
の近傍における窒素原子の濃度プロファイルのピーク値
はそれぞれ1.5原子%〜5原子%の範囲内であること
が好ましい。
【0045】図4においては、濃度プロファイルにおけ
る両ピーク同士の間の底部の窒素原子の濃度は約1原子
%であるが、底部の窒素原子の濃度は0.1原子%〜3
原子%の範囲内であることが好ましい。このようにする
と、ゲート絶縁膜12の全領域において窒素原子がシリ
コンのダングリングボンドやブロークンボンドと結合す
るためトラップを一層抑制することができると共に、ゲ
ート絶縁膜12の全領域においてボロン等の不純物がゲ
ート電極13からゲート絶縁膜12を通って半導体電極
10に拡散する事態を阻止できるので、デバイス特性の
変動をより一層確実に抑制することができる。
【0046】尚、ゲート絶縁膜12の全領域が深さ方向
にほぼ3等分されてなる3つの領域、すなわち、ゲート
電極13側の浅い領域、半導体基板10側の深い領域及
び浅い領域と深い領域との間の中間の領域のうち中間の
領域は、ダングリングボンドやブロークンボンドが浅い
領域及び深い領域に比べて少ないので、窒素原子の濃度
は浅い領域及び深い領域に比べて低くてもよい。
【0047】以上説明したように、第3の実施形態にお
いては、窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置を、
ゲート絶縁膜12における半導体基板10側の界面の近
傍及びゲート電極13側の界面の近傍に設定すると共
に、濃度プロファイルのピーク位置における窒素原子の
濃度を1.5原子%〜5原子%の範囲内以下に設定し且
つ濃度プロファイルにおける両ピーク同士の間の底部の
窒素原子の濃度を0.1原子%〜3原子%の範囲内に設
定したため、ダングリングボンド及びブロークンボンド
の終端に寄与しない過剰な窒素原子が正の固定電荷とし
て作用してキャパシタにおけるフラットバンド電圧のシ
フト量又はトランジスタにおけるしきい値電圧が増大す
る事態を招くことなく、FNトンネル電流の印加に伴う
トラップの発生及びゲート電極13に含まれる不純物の
半導体基板10への拡散をより一層確実に抑制すること
ができる。
【0048】(第4の実施形態)以下、本発明の第4の
実施形態として、前記の第1の実施形態に係る半導体装
置の製造方法について図5〜図8を参照しながら説明す
る。
【0049】まず、図5(a)に示すように、シリコン
よりなるP- 型の半導体基板10に素子分離領域(LO
COS酸化膜)15を形成した後、半導体基板10の表
面における素子分離領域15に囲まれた活性領域を洗浄
して、不純物や自然酸化膜を除去する。図5(b)は、
半導体基板10に素子分離領域15を形成した状態にお
ける半導体基板10に含まれるシリコン原子の濃度プロ
ファイルを示しており、横軸は半導体基板10における
表面から深さ方向の距離を示している。
【0050】次に、図6(a)に示すように、半導体基
板10に対して、例えば常圧の電気炉を用いて酸化性雰
囲気中において850℃のパイロジェニック酸化を施す
ことにより、ベースとなる4nmの膜厚を有する二酸化
シリコン膜16を形成する。図6(b)は、半導体基板
10に二酸化シリコン膜16を形成した状態における半
導体基板10に含まれるシリコン原子及び酸素原子の濃
度プロファイルを示しており、一点鎖線は二酸化シリコ
ン膜16と半導体基板10との界面を示している。
【0051】次に、図7(a)に示すように、半導体基
板10に対して、窒素を含む酸化性雰囲気(例えば、N
2 Oガス又はNOガスの雰囲気)において800〜11
50℃の温度下で酸窒化処理を施すことにより5nmの
膜厚を有する酸窒化膜17を形成する。
【0052】図7(b)は、半導体基板10に対して、
常圧の電気炉を用いてN2 Oガス雰囲気において105
0℃の温度下で酸窒化処理を施した状態における半導体
基板10に含まれるシリコン原子、酸素原子及び窒素原
子の濃度プロファイルを示している。第4の実施形態に
おいては、ベースとなる4nmの膜厚を有する二酸化シ
リコン膜16を形成した後に酸窒化処理を施すことによ
り、5nmの膜厚を有する酸窒化膜17を形成するの
で、窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置をゲート
絶縁膜12における半導体基板10側の界面の近傍に形
成することができる。すなわち、図7(b)に示すよう
に、窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置はゲート
絶縁膜12における半導体基板10側の界面の近傍にあ
り、且つ濃度プロファイルのピーク位置における窒素原
子の濃度は約2原子%である。
【0053】N2 Oガスによる酸窒化処理は成膜速度が
遅いと共に膜厚の均一性が悪いという欠点を有している
が、第4の実施形態のように、ベースとなる二酸化シリ
コン膜16を形成した後にN2 Oガスによる酸窒化処理
を施すと、酸窒化処理による成膜処理によって形成され
る膜の膜厚が小さいので、成膜速度が遅いという欠点を
補ってスループットを向上させることができると共に酸
窒化膜17の膜厚の均一性を向上させることができる。
その理由は、N2 Oガスによる酸窒化処理においてN2
Oガスが高温下においてNOとN2 とO2 とに分解し、
2 ガスによる酸化処理とNOガスによる窒化処理とが
同時に行なわれながら酸窒化膜17が成膜されるので、
酸窒化膜17の膜厚の均一性が向上するものと考えられ
る。
【0054】次に、図8に示すように、酸窒化膜17よ
りなるゲート絶縁膜12の上にゲート電極13を形成し
た後、該ゲート電極13をマスクとしてN型の不純物を
注入することにより、ソース・ドレインとなるN+ 型の
高濃度不純物領域11を形成すると、第1の実施形態に
係る半導体装置が得られる。
【0055】以上説明したように、第4の実施形態によ
ると、窒素原子の濃度プロファイルのピーク位置をゲー
ト絶縁膜12における半導体基板10側の界面の近傍に
設定できるため、ゲート絶縁膜12における半導体基板
10側の界面の近傍に存在するダングリングボンドやブ
ロークンボンドを窒素原子により確実に終端できるの
で、トラップ特性を向上させることができる。
【0056】また、ゲート絶縁膜12における半導体基
板10側の界面の近傍に導入される窒素原子の量は酸窒
化処理による膜厚の増加量とほぼ比例するので、界面近
傍の窒素原子の濃度の制御が容易である。例えば、酸窒
化処理により成膜される酸窒化膜の膜厚が決まっている
場合には、ベースになる二酸化シリコン膜の膜厚と酸窒
化処理により増加する酸窒化膜の膜厚との割合を制御す
ることにより、界面に導入される窒素原子の量を或る程
度コントロールすることが可能である。しかも、界面の
窒素原子の濃度は酸窒化処理の温度等のプロセス条件に
対して敏感ではないので、酸窒化処理の条件については
サーマルバジェットとの兼ね合いにより決定することが
できる。
【0057】尚、酸化処理によりベースとなる二酸化シ
リコン膜16を形成する工程と、酸窒化処理により酸窒
化膜17を形成する工程とを同一の電気炉内で連続して
行なうことにより、酸化処理工程と酸窒化処理工程との
間に金属汚染やパーティクルの付着を防止できると共に
酸窒化膜形成工程のスループットを向上させることがで
きる。例えば、電気炉において二酸化シリコン膜を形成
するシーケンスの中に酸窒化処理のシーケンスを付加す
ることにより、簡単に2段階の処理を行なうことができ
る。
【0058】(第5の実施形態)以下、本発明の第5の
実施形態として、前記の第1の実施形態に係る半導体装
置の製造方法について図5〜図8を参照しながら説明す
る。
【0059】まず、図5(a)に示すように、シリコン
よりなるP- 型の半導体基板10に素子分離領域15を
形成した後、半導体基板10の表面における素子分離領
域15に囲まれた活性領域を洗浄して、不純物や自然酸
化膜を除去する。
【0060】次に、図6(a)に示すように、半導体基
板10に対して、例えば高圧電気炉を用いて酸化性雰囲
気中においてドライ酸化を施すことにより、ベースとな
る4nmの膜厚を有する二酸化シリコン膜16を形成す
る。
【0061】次に、図7(a)に示すように、半導体基
板10に対して、例えば高圧電気炉を用いて窒素を含む
酸化性雰囲気(例えば、N2 Oガス又はNOガスの雰囲
気)において5気圧以上の圧力下で且つ750〜850
℃の比較的低い温度下で酸窒化処理を施すことにより、
5nmの膜厚を有する酸窒化膜17を形成する。
【0062】第5の実施形態においては、ベースとなる
4nmの膜厚を有する二酸化シリコン膜16を形成した
後に、高圧下で酸窒化処理を施すことにより、5nmの
膜厚を有する酸窒化膜17を形成するので、窒素原子の
濃度プロファイルのピーク位置をゲート絶縁膜12にお
ける半導体基板10側の界面の近傍に形成することがで
きると共に、濃度プロファイルのピーク位置における窒
素原子の濃度を約3原子%に設定できる。
【0063】次に、図8に示すように、酸窒化膜17よ
りなるゲート絶縁膜12の上にゲート電極13を形成し
た後、該ゲート電極13をマスクとしてN型の不純物を
注入することにより、ソース・ドレインとなるN+ 型の
高濃度不純物領域11を形成すると、第1の実施形態に
係る半導体装置が得られる。
【0064】第5の実施形態によると、高圧下で酸窒化
処理を施すため、酸窒化膜17の全体に亘って窒素原子
が比較的高濃度に含まれているので、トラップの発生を
確実に抑制することができると共に、第4の実施形態に
より得られる半導体装置に比べてゲート電極13に含ま
れる不純物の半導体基板10への拡散を抑制する効果が
向上している。
【0065】尚、第4の実施形態においては常圧の電気
炉で酸窒化処理を行ない、第5の実施形態においては高
圧電気炉で酸窒化処理を行なったが、これに代えて、ベ
ースとなる二酸化シリコン膜16に対して、RTP(Ra
pid Thermal Process )装置例えば光照射加熱装置を用
いて窒素を含む酸化性雰囲気(例えば、N2 Oガス又は
NOガスの雰囲気)において酸窒化処理を施すことによ
り酸窒化膜17を形成してもよいし、ベースとなる二酸
化シリコン膜16に対して、シャワーヘッド及び基板回
転機構を備えたRTP装置を用いて窒素を含む酸化性雰
囲気(例えば、N2 Oガスの雰囲気)において酸窒化処
理を施すことにより酸窒化膜17を形成してもよい。後
者によると、N2 Oガスを均一に導入できるので、酸窒
化膜17の膜厚均一性がより一層向上する。
【0066】また、ベースとなる二酸化シリコン膜16
としては、一般の電気炉による熱酸化やRTP装置によ
る急速熱酸化による熱酸化膜、又は減圧CVDによる堆
積膜等を用いることができる。
【0067】(第6の実施形態)以下、本発明の第6の
実施形態として、前記の第1の実施形態に係る半導体装
置の製造方法について図9及び図10を参照しながら説
明する。
【0068】まず、図9(a)に示すように、シリコン
よりなるP- 型の半導体基板10に素子分離領域15を
形成した後、半導体基板10の表面における素子分離領
域15に囲まれた活性領域を洗浄して、不純物や自然酸
化膜を除去する。図9(b)は、半導体基板10に素子
分離領域15を形成した状態における半導体基板10に
含まれるシリコン原子の濃度プロファイルを示してお
り、横軸は半導体基板10における表面から深さ方向の
距離を示している。
【0069】次に、図10(a)に示すように、半導体
基板10に対して、RTP装置例えば光照射加熱装置を
用いて窒素を含む酸化性雰囲気(例えば、N2 Oガスの
雰囲気又はNOとO2 との混合ガスの雰囲気)において
1000℃以下の温度下で酸窒化処理を施すことにより
5nmの膜厚を有する酸窒化膜17を形成する。
【0070】N2 Oガスを用いて酸窒化処理を行なう
と、N2 Oガスが高温下においてNOとN2 とO2 とに
分解するので、O2 ガスによる酸化処理とNOガスによ
る窒化処理とが同時に行なわれる。もっとも、N2 Oガ
スの分解反応は急速には進行しないため、酸窒化膜17
の膜厚均一性は良好ではないので、酸窒化膜17の形成
時にN2 Oガスが半導体基板10の表面に均一に行きわ
たるような工夫が必要である。通常の抵抗加熱炉ではN
2 Oガスの均一な導入は困難である上に酸窒化反応が進
み難いため処理時間が長くなるという欠点がある。従っ
て、N2 Oガスを用いる場合には、シャワーヘッドを備
えたRTP装置を用いると共に半導体基板10に回転機
構を設けることにより、半導体基板10上にN2 Oガス
を均一に導入して、酸窒化膜17の膜厚の均一性を向上
させることが好ましい。
【0071】NOとO2 との混合ガスを用いて酸窒化処
理を行なう場合には、例えば5vol%のNOガスと9
5vol%のO2 ガスとの混合ガスを用いて1000℃
以下の温度下で酸窒化処理を施すことができる。このよ
うにすると、N2 Oガスを高温下においてNOとN2
2 とに分解する必要がないので、酸窒化処理の温度を
低く設定できると共に分解反応の時間を削減することが
できる。
【0072】また、N2 Oガスの雰囲気又はNOとO2
との混合ガスの雰囲気のいずれにおいても、1000℃
以下の温度下で酸窒化処理を施すことにより、サーマル
バジェットを低減することができる。
【0073】図10(b)は、光照射加熱装置を用いて
2 Oガスの雰囲気において酸窒化処理を施すことによ
り酸窒化膜17を形成したときの半導体基板10に含ま
れるシリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度プロフ
ァイルを示しており、窒素原子の濃度プロファイルのピ
ーク位置をゲート絶縁膜12における半導体基板10側
の界面の近傍に形成することができると共に、濃度プロ
ファイルのピーク位置における窒素原子の濃度を約2原
子%に設定することができる。
【0074】次に、第4の実施形態と同様に、酸窒化膜
17よりなるゲート絶縁膜12の上にゲート電極13を
形成した後、該ゲート電極13をマスクとしてN型の不
純物を注入することにより、ソース・ドレインとなるN
+ 型の高濃度不純物領域11を形成すると、第1の実施
形態に係る半導体装置が得られる。
【0075】第6の実施形態によると、半導体基板10
に対して、光照射加熱装置を用いて窒素を含む酸化性雰
囲気において酸窒化処理を施すため、酸窒化膜17の膜
厚均一性が向上すると共に窒素原子の濃度プロファイル
のピーク位置をゲート絶縁膜12における半導体基板1
0側の界面の近傍に確実に形成することができる。
【0076】(第7の実施形態)以下、本発明の第7の
実施形態として、前記の第1の実施形態に係る半導体装
置の製造方法について図9及び図10を参照しながら説
明する。
【0077】まず、図9(a)に示すように、シリコン
よりなるP- 型の半導体基板10に素子分離領域15を
形成した後、半導体基板10の表面における素子分離領
域15に囲まれた活性領域を洗浄して、不純物や自然酸
化膜を除去する。
【0078】次に、図10(a)に示すように、半導体
基板10に対して、高圧電気炉を用いて窒素を含む酸化
性雰囲気(例えば、N2 Oガス又はNOとO2 との混合
ガスの雰囲気)において5気圧以上の圧力下で且つ75
0〜850℃の比較的低い温度下で酸窒化処理を施すこ
とにより、5nmの膜厚を有する酸窒化膜17を形成す
る。
【0079】ところで、N2 Oガスを用いて酸窒化処理
をする場合には、N2 OガスがNOとN2 とO2 とに分
解することが前提になっているので、高温で処理しない
と反応速度が遅いという欠点はあるが、最近ではサーマ
ルバジェット(熱履歴)の一層の低減が望まれているの
で、高温下における長時間の処理は困難な状況になって
いる。そこで、酸窒化処理を25気圧程度の高圧で行な
うことにより、処理温度及び処理時間の低減が可能にな
る。例えば、N2 Oガスを用いて25気圧の圧力で処理
する場合には、750〜850℃程度の比較的低温で酸
窒化膜17を形成することができる。
【0080】また、NOとO2 との混合ガスを用いて酸
窒化処理を施す場合には、例えば5vol%のNOガス
と95vol%のO2 ガスとの混合ガスを用いて100
0℃以下の温度下で酸窒化処理を施すことができる。こ
のようにすると、N2 Oガスを高温下においてNOとN
2 とO2 とに分解する必要がないので、酸窒化処理の温
度を低く設定できると共に分解反応の時間を削減するこ
とができる。
【0081】次に、第4の実施形態と同様に、酸窒化膜
17よりなるゲート絶縁膜12の上にゲート電極13を
形成した後、該ゲート電極13をマスクとしてN型の不
純物を注入することにより、ソース・ドレインとなるN
+ 型の高濃度不純物領域11を形成すると、第1の実施
形態に係る半導体装置が得られる。
【0082】第7の実施形態によると、半導体基板10
に対して高圧下で酸窒化処理を施すことにより、5nm
の膜厚を有する酸窒化膜17を形成するため、窒素原子
の濃度プロファイルのピーク位置をゲート絶縁膜12に
おける半導体基板10側の界面の近傍に形成することが
できると共に、濃度プロファイルのピーク位置における
窒素原子の濃度を約3原子%に設定することができる。
【0083】(第8の実施形態)以下、本発明の第8の
実施形態として、前記の第2の実施形態に係る半導体装
置の製造方法について図11〜図14を参照しながら説
明する。
【0084】まず、図11(a)に示すように、シリコ
ンよりなるP- 型の半導体基板10に素子分離領域15
を形成した後、半導体基板10の表面における素子分離
領域15に囲まれた活性領域を洗浄して、不純物や自然
酸化膜を除去する。図11(b)は、半導体基板10に
素子分離領域15を形成した状態における半導体基板1
0に含まれるシリコン原子の濃度プロファイルを示して
おり、横軸は半導体基板10における表面から深さ方向
の距離を示している。
【0085】次に、図12(a)に示すように、半導体
基板10に対して、例えばランプ加熱による急速熱酸化
法(RTO法)を用いて酸化性雰囲気中においてパイロ
ジェニック酸化を施すことにより、ベースとなる4nm
の膜厚を有する二酸化シリコン膜16を形成する。図1
2(b)は、半導体基板10に二酸化シリコン膜16を
形成した状態における半導体基板10に含まれるシリコ
ン原子及び酸素原子の濃度プロファイルを示しており、
一点鎖線は二酸化シリコン膜16と半導体基板10との
界面を示している。
【0086】次に、同一チャンバー内において導入ガス
を笑気ガス(N2 Oガス)に切り替え、半導体基板10
に対して、笑気ガス中において例えば1000℃の温度
下で30秒間の第1の窒化処理(RTN処理)を施すこ
とにより、図13(a)に示すように、5nmの膜厚を
有する前段階の酸窒化膜17を形成する。
【0087】図13(b)は、半導体基板10に前段階
の酸窒化膜17を形成した状態における半導体基板10
に含まれるシリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度
プロファイルを示しており、窒素原子の濃度プロファイ
ルのピーク位置はゲート絶縁膜12における半導体基板
10側の界面の近傍にあり、且つ濃度プロファイルのピ
ーク位置における窒素原子の濃度は約2原子%である。
【0088】次に、同一チャンバー内において導入ガス
を亜酸化窒素ガス(NOガス)に切り替え、半導体基板
10に対して、例えばランプ加熱による急速熱酸化法
(RTO法)を用いて亜酸化窒素ガス中において例えば
850℃の温度下で10秒間の第2の窒化処理(RTN
処理)を施すことにより、図14(a)に示すように、
5nmの膜厚を有する最終の酸窒化膜18を形成する。
【0089】図14(b)は、半導体基板10に最終の
酸窒化膜18を形成した状態における半導体基板10に
含まれるシリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度プ
ロファイルを示しており、窒素原子の濃度プロファイル
のピーク位置は、ゲート絶縁膜12における半導体基板
10側の界面の近傍のほかに、ゲート絶縁膜12におけ
るゲート電極13側の界面の近傍にもあり、且つ濃度プ
ロファイルの各ピーク位置における窒素原子の濃度は約
2原子%である。
【0090】次に、第4の実施形態と同様に、酸窒化膜
17よりなるゲート絶縁膜12の上にゲート電極13を
形成した後、該ゲート電極13をマスクとしてN型の不
純物を注入することにより、ソース・ドレインとなるN
+ 型の高濃度不純物領域11を形成すると、第2の実施
形態に係る半導体装置が得られる。
【0091】第8の実施形態によると、ベースとなる二
酸化シリコン膜16を形成した後、笑気ガス中における
第1の窒化処理及び亜酸化窒素ガス中における第2の窒
化処理を施したので、ゲート絶縁膜12における窒素原
子の濃度プロファイルのピークは、半導体基板10側の
界面の近傍とゲート電極13側の界面の近傍の両方にで
きる。
【0092】尚、第8の実施形態においては、ベースと
なる二酸化シリコン膜16をRTO法により形成した
が、これに代えて、従来の熱酸化膜、HTO膜又はTE
OS膜等の堆積酸化膜であっても同様の結果が得られる
ことはいうまでもない。
【0093】また、ベースとなる二酸化シリコン膜16
を形成することなく、半導体基板10に対して笑気ガス
又は亜酸化窒素ガス中で直接に熱処理を行なって、ゲー
ト絶縁膜12における半導体基板10側の界面の近傍に
窒素原子の濃度プロファイルのピークを形成してもよ
い。
【0094】(第9の実施形態)以下、本発明の第9の
実施形態として、前記の第3の実施形態に係る半導体装
置の製造方法について図15〜図18を参照しながら説
明する。
【0095】まず、図15(a)に示すように、シリコ
ンよりなるP- 型の半導体基板10に素子分離領域15
を形成した後、半導体基板10の表面における素子分離
領域15に囲まれた活性領域を洗浄して、不純物や自然
酸化膜を除去する。図15(b)は、半導体基板10に
素子分離領域15を形成した状態における半導体基板1
0に含まれるシリコン原子の濃度プロファイルを示して
おり、横軸は半導体基板10における表面から深さ方向
の距離を示している。
【0096】次に、図16(a)に示すように、半導体
基板10に対して、例えば常圧の電気炉を用いて酸化性
雰囲気中において850℃のパイロジェニック酸化を施
すことにより、ベースとなる4nmの膜厚を有する二酸
化シリコン膜16を形成する。図16(b)は、半導体
基板10に二酸化シリコン膜16を形成した状態におけ
る半導体基板10に含まれるシリコン原子及び酸素原子
の濃度プロファイルを示しており、一点鎖線は二酸化シ
リコン膜16と半導体基板10との界面を示している。
【0097】次に、笑気ガス雰囲気中において、25気
圧の高圧下で且つ800℃の温度下で20分間の第1の
窒化処理(RTN処理)を施すことにより、図17
(a)に示すように、5nmの膜厚を有する前段階の酸
窒化膜17を形成する。
【0098】図17(b)は、半導体基板10に前段階
の酸窒化膜17を形成した状態における半導体基板10
に含まれるシリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度
プロファイルを示しており、窒素原子の濃度プロファイ
ルのピーク位置はゲート絶縁膜12における半導体基板
10側の界面の近傍にあり、且つ濃度プロファイルのピ
ーク位置における窒素原子の濃度は約3原子%である。
【0099】次に、照射用ランプを有する急速熱処理装
置(RTP装置)を用いて半導体基板10に対して亜酸
化窒素ガス中において例えば850℃の温度下で10秒
間の第2の窒化処理(RTN処理)を施すことにより、
図18(a)に示すように、5nmの膜厚を有する最終
の酸窒化膜18を形成する。
【0100】図18(b)は、半導体基板10に最終の
酸窒化膜18を形成した状態における半導体基板10に
含まれるシリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度プ
ロファイルを示しており、窒素原子の濃度プロファイル
のピーク位置は、ゲート絶縁膜12における半導体基板
10側の界面の近傍のほかに、ゲート絶縁膜12におけ
るゲート電極13側の界面の近傍にもあり、且つ濃度プ
ロファイルの各ピーク位置における窒素原子の濃度は約
3原子%である。
【0101】次に、第4の実施形態と同様に、酸窒化膜
17よりなるゲート絶縁膜12の上にゲート電極13を
形成した後、該ゲート電極13をマスクとしてN型の不
純物を注入することにより、ソース・ドレインとなるN
+ 型の高濃度不純物領域11を形成すると、第3の実施
形態に係る半導体装置が得られる。
【0102】第9の実施形態によると、半導体基板10
に対して25気圧の高圧下で窒化処理を施すことによ
り、5nmの膜厚を有する酸窒化膜17を形成するた
め、濃度プロファイルのピーク位置における窒素原子の
濃度を約3原子%に設定することができると共に、濃度
プロファイルの両ピーク同士の間の底部における窒素原
子の濃度を高く設定することができる。
【0103】また、第8の実施形態と同様、ベースとな
る二酸化シリコン膜16を形成した後、笑気ガス中にお
ける第1の窒化処理及び亜酸化窒素ガス中における第2
の窒化処理を施したので、ゲート絶縁膜12における窒
素原子の濃度プロファイルのピークは、半導体基板10
側の界面の近傍とゲート電極13側の界面の近傍の両方
にできる。
【0104】尚、第9の実施形態においては、ベースと
なる二酸化シリコン膜16をRTO法により形成した
が、これに代えて、堆積酸化膜であってもよいし、ま
た、ベースとなる二酸化シリコン膜16を形成すること
なく、半導体基板10に対して笑気ガス又は亜酸化窒素
ガス中で直接に熱処理を行なって、ゲート絶縁膜12に
おける半導体基板10側の界面の近傍に窒素原子の濃度
プロファイルのピークを形成してもよい。
【0105】
【発明の効果】本発明に係る第1の半導体装置による
と、絶縁膜と半導体層との界面近傍において、窒素原子
がシリコンのダングリングボンドやブロークンボンドと
結合するため、絶縁膜と半導体層との界面近傍における
FNトンネル電流の印加に伴うトラップの発生を抑制す
ることができるので、絶縁膜の劣化を確実に防止するこ
とができる。
【0106】第1の半導体装置において、窒素原子の濃
度分布のピークにおける窒素原子の濃度が1.5原子%
以上で且つ5原子%以下であると、窒素原子がダングリ
ングボンドやブロークンボンドを確実に終端させるの
で、絶縁膜と半導体層との界面近傍のトラップの発生を
確実に抑制することができると共に、ダングリングボン
ド及びブロークンボンドの終端に寄与しない過剰な窒素
原子が正の固定電荷となってキャパシタにおけるフラッ
トバンド電圧のシフト量又はトランジスタにおけるしき
い値電圧を増大させる事態を防止することができる。
【0107】本発明に係る第2の半導体装置によると、
絶縁膜と半導体層との界面近傍及び絶縁膜と導電膜との
界面近傍において、窒素原子がシリコンのダングリング
ボンドやブロークンボンドとそれぞれ結合するため、絶
縁膜と半導体層との界面近傍及び絶縁膜と導電膜との界
面近傍におけるFNトンネル電流の印加に伴うトラップ
の発生を抑制できるので、絶縁膜の絶縁性の劣化を確実
に防止することができ、また、絶縁膜に導入された窒素
原子は、導電膜に導入されたボロン等の不純物が導電膜
から絶縁膜を通って半導体層に拡散する事態を2度に亘
って阻止するので、デバイス特性の変動を確実に抑制す
ることができる。
【0108】第2の半導体装置において、窒素原子の濃
度分布の第1のピーク及び第2のピークにおける窒素原
子の濃度がそれぞれ1.5原子%以上で且つ5原子%以
下であると、窒素原子がダングリングボンドやブローク
ンボンドを確実に終端させるので、絶縁膜と半導体層と
の界面近傍のトラップの発生を確実に抑制することがで
きると共に、ダングリングボンド及びブロークンボンド
の終端に寄与しない過剰な窒素原子が正の固定電荷とな
ってキャパシタにおけるフラットバンド電圧のシフト量
又はトランジスタにおけるしきい値電圧を増大させる事
態を防止することができる。
【0109】第2の半導体装置において、窒素原子の濃
度分布の第1のピークと第2のピークとの間の底部にお
ける窒素原子の濃度が0.1原子%以上であると、絶縁
層の全領域において、窒素原子がダングリングボンドや
ブロークンボンドを確実に終端させると共に、導電膜に
導入されたボロン等の不純物が導電膜から絶縁膜を通っ
て半導体層に拡散する事態を阻止することができる。
【0110】第1の半導体装置の製造方法によると、二
酸化シリコン膜をシリコンの酸窒化膜にするため、二酸
化シリコン膜における半導体層側の界面の近傍に窒素原
子の濃度分布のピークを確実に形成することができるの
で、絶縁膜と半導体層との界面近傍におけるトラップの
発生を抑制できる第1の半導体装置を確実に製造するこ
とができる。
【0111】第2の半導体装置の製造方法によると、半
導体層の上にシリコンの酸窒化膜を成長させるため、二
酸化シリコン膜における半導体層側の界面の近傍に窒素
原子の濃度分布のピークを確実に形成することができる
ので、絶縁膜と半導体層との界面近傍におけるトラップ
の発生を抑制できる第1の半導体装置を確実に製造する
ことができる。
【0112】第1又は第2の半導体装置の製造方法にお
いて、酸窒化膜形成工程における窒素ガスを含む酸化性
雰囲気が、N2 Oガスの雰囲気又はNOガスとO2 ガス
との混合ガスの雰囲気であると、N2 Oガスが分解反応
することにより生成されるか又は混合ガスに含まれるN
Oガスによる窒化作用、及びN2 Oガスが分解反応する
ことにより生成されるか又は混合ガスに含まれるO2
スによる酸化作用が同時に進行するので、シリコンの酸
窒化膜を確実に成長させることができる。
【0113】第1又は第2の半導体装置の製造方法にお
いて、酸窒化膜形成工程における熱処理を高圧下で行な
うと、二酸化シリコン膜に含まれる窒素原子の量を確実
に増加させることができる。
【0114】第1又は第2の半導体装置の製造方法にお
いて、絶縁膜を形成する工程が、シリコンの酸窒化膜に
対してNOガスの雰囲気において急速熱処理を行なうこ
とにより、シリコンの酸窒化膜を窒化する工程を含む
と、絶縁膜における半導体層側の界面近傍及び導電膜と
の界面近傍において窒素原子の濃度分布のピークをそれ
ぞれ形成することができるので、絶縁膜と半導体層との
界面近傍及び絶縁膜と導電膜との界面近傍におけるトラ
ップの発生を抑制できると共に、導電膜に導入されたボ
ロン等の不純物が導電膜から絶縁膜を通って半導体層に
拡散する事態を2度に亘って阻止できる第2の半導体装
置を確実に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態に共通する半導体装置の断
面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る半導体装置のゲ
ート絶縁膜中の窒素濃度分布を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る半導体装置のゲ
ート絶縁膜中の窒素濃度分布を示す図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る半導体装置のゲ
ート絶縁膜中の窒素濃度分布を示す図である。
【図5】(a)は本発明の第4又は第5の実施形態に係
る半導体装置の製造方法における素子分離領域形成工程
を示す断面図であり、(b)は第4の実施形態において
素子分離領域が形成された状態における半導体基板に含
まれるシリコン原子の濃度プロファイルを示す図であ
る。
【図6】(a)は本発明の第4又は第5の実施形態に係
る半導体装置の製造方法における二酸化シリコン膜形成
工程を示す断面図であり、(b)は第4の実施形態にお
いて二酸化シリコン膜が形成された状態における半導体
基板に含まれるシリコン原子及び酸素原子の濃度プロフ
ァイルを示す図である。
【図7】(a)は本発明の第4又は第5の実施形態に係
る半導体装置の製造方法における酸窒化膜形成工程を示
す断面図であり、(b)は第4の実施形態において酸窒
化膜が形成された状態における半導体基板に含まれるシ
リコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度プロファイル
を示す図である。
【図8】本発明の第4又は第5の実施形態に係る半導体
装置の製造方法におけるゲート電極形成工程を示す断面
図である。
【図9】(a)は本発明の第6又は第7の実施形態に係
る半導体装置の製造方法における素子分離領域形成工程
を示す断面図であり、(b)は第6の実施形態において
素子分離領域が形成された状態における半導体基板に含
まれるシリコン原子の濃度プロファイルを示す図であ
る。
【図10】(a)は本発明の第6又は第7の実施形態に
係る半導体装置の製造方法における酸窒化膜形成工程を
示す断面図であり、(b)は第6の実施形態において酸
窒化膜が形成された状態における半導体基板に含まれる
シリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度プロファイ
ルを示す図である。
【図11】(a)は本発明の第8の実施形態に係る半導
体装置の製造方法における素子分離領域形成工程を示す
断面図であり、(b)は第8の実施形態において素子分
離領域が形成された状態における半導体基板に含まれる
シリコン原子の濃度プロファイルを示す図である。
【図12】(a)は本発明の第8の実施形態に係る半導
体装置の製造方法における二酸化シリコン膜形成工程を
示す断面図であり、(b)は第8の実施形態において二
酸化シリコン膜が形成された状態における半導体基板に
含まれるシリコン原子及び酸素原子の濃度プロファイル
を示す図である。
【図13】(a)は本発明の第8の実施形態に係る半導
体装置の製造方法における前段階の酸窒化膜の形成工程
を示す断面図であり、(b)は第8の実施形態において
前段階の酸窒化膜が形成された状態における半導体基板
に含まれるシリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度
プロファイルを示す図である。
【図14】(a)は本発明の第8の実施形態に係る半導
体装置の製造方法における最終の酸窒化膜の形成工程を
示す断面図であり、(b)は第8の実施形態において最
終の酸窒化膜が形成された状態における半導体基板に含
まれるシリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度プロ
ファイルを示す図である。
【図15】(a)は本発明の第9の実施形態に係る半導
体装置の製造方法における素子分離領域形成工程を示す
断面図であり、(b)は第9の実施形態において素子分
離領域が形成された状態における半導体基板に含まれる
シリコン原子の濃度プロファイルを示す図である。
【図16】(a)は本発明の第9の実施形態に係る半導
体装置の製造方法における二酸化シリコン膜形成工程を
示す断面図であり、(b)は第9の実施形態において二
酸化シリコン膜が形成された状態における半導体基板に
含まれるシリコン原子及び酸素原子の濃度プロファイル
を示す図である。
【図17】(a)は本発明の第9の実施形態に係る半導
体装置の製造方法における前段階の酸窒化膜の形成工程
を示す断面図であり、(b)は第9の実施形態において
前段階の酸窒化膜が形成された状態における半導体基板
に含まれるシリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度
プロファイルを示す図である。
【図18】(a)は本発明の第9の実施形態に係る半導
体装置の製造方法における最終の酸窒化膜の形成工程を
示す断面図であり、(b)は第9の実施形態において最
終の酸窒化膜が形成された状態における半導体基板に含
まれるシリコン原子、酸素原子及び窒素原子の濃度プロ
ファイルを示す図である。
【図19】従来の半導体装置の断面図である。
【符号の説明】 10 半導体装置 11 高濃度不純物領域 12 ゲート絶縁膜 13 ゲート電極 15 素子分離領域 16 二酸化シリコン膜 17 前段階の酸窒化膜 18 最終の酸窒化膜

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下方向に順次形成されてなる半導体
    層、絶縁膜及び導電膜を有する半導体装置において、 前記絶縁膜は、窒素原子を含む二酸化シリコン膜よりな
    り、前記二酸化シリコン膜における前記半導体層側の界
    面の近傍に窒素原子の濃度分布のピークを有しているこ
    とを特徴とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記窒素原子の濃度分布のピークにおけ
    る窒素原子の濃度は、1.5原子%以上で且つ5原子%
    以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装
    置。
  3. 【請求項3】 上下方向に順次形成されてなる半導体
    層、絶縁膜及び導電膜を有する半導体装置において、 前記絶縁膜は、窒素原子を含む二酸化シリコン膜よりな
    り、前記二酸化シリコン膜における前記半導体層側の界
    面の近傍に窒素原子の濃度分布の第1のピークを有して
    いると共に前記二酸化シリコン膜における前記導電膜側
    の界面の近傍に窒素原子の濃度分布の第2のピークを有
    していることを特徴とする半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記窒素原子の濃度分布の第1のピーク
    及び第2のピークにおける窒素原子の濃度はそれぞれ
    1.5原子%以上で且つ5原子%以下であることを特徴
    とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 【請求項5】 前記窒素原子の濃度分布の第1のピーク
    と第2のピークとの間の底部における窒素原子の濃度は
    0.1原子%以上であることを特徴とする請求項4に記
    載の半導体装置。
  6. 【請求項6】 上下方向に順次形成されてなる半導体
    層、絶縁膜及び導電膜を有する半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記絶縁膜を形成する工程は、前記半導体層の上に二酸
    化シリコン膜を形成する酸化膜形成工程と、前記二酸化
    シリコン膜に対して窒素ガスを含む酸化性雰囲気におい
    て熱処理を施すことにより、前記二酸化シリコン膜をシ
    リコンの酸窒化膜にする酸窒化膜形成工程とを含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 上下方向に順次形成されてなる半導体
    層、絶縁膜及び導電膜を有する半導体装置の製造方法に
    おいて、 前記絶縁膜を形成する工程は、前記半導体層に対して窒
    素ガスを含む酸化性雰囲気において熱処理を施すことに
    より、前記半導体層の上にシリコンの酸窒化膜を成長さ
    せる酸窒化膜形成工程を含むことを特徴とする半導体装
    置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記酸窒化膜形成工程における窒素ガス
    を含む酸化性雰囲気は、N2 Oガスの雰囲気又はNOガ
    スとO2 ガスとの混合ガスの雰囲気であることを特徴と
    する請求項6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記酸窒化膜形成工程における熱処理は
    高圧下で行なうことを特徴とする請求項6又は7に記載
    の半導体装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記絶縁膜を形成する工程は、前記シ
    リコンの酸窒化膜に対してNOガス又はN2 Oガスの雰
    囲気において急速熱処理を行なうことにより、前記シリ
    コンの酸窒化膜を窒化する工程を含むことを特徴とする
    請求項6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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US7129125B2 (en) 2003-02-26 2006-10-31 Kabushiki Kaisha Toshiba Semiconductor device and manufacturing method thereof including heating a silicon oxide in a helium gas
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KR100711036B1 (ko) * 2000-12-28 2007-04-24 다다히로 오미 유전체막 및 그 형성 방법, 반도체 장치, 불휘발성 반도체메모리 장치, 및 반도체 장치의 제조 방법
JP2008294473A (ja) * 2008-08-08 2008-12-04 Mitsubishi Electric Corp 半導体装置及びその製造方法
JP2014011434A (ja) * 2012-07-03 2014-01-20 Renesas Electronics Corp 半導体装置の製造方法及び半導体装置

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