JPH10208569A - 強化プラスチックを芯体とする碍子およびその製造方法 - Google Patents

強化プラスチックを芯体とする碍子およびその製造方法

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JPH10208569A
JPH10208569A JP9312450A JP31245097A JPH10208569A JP H10208569 A JPH10208569 A JP H10208569A JP 9312450 A JP9312450 A JP 9312450A JP 31245097 A JP31245097 A JP 31245097A JP H10208569 A JPH10208569 A JP H10208569A
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insulator
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reinforced
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泰吉 近藤
Akiyoshi Satou
彰芳 佐藤
Satoru Nakamura
覚 中村
Junichi Matsumoto
純一 松本
Koichi Ishida
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Abstract

(57)【要約】 【課題】引張り強度、捻り強度、曲げ強度の高いポリマ
ー碍子を、煩雑な作業を要することなく容易に形成でき
る構成とする。 【解決手段】所定間隔を保持して位置する一対の連結金
具の外周に沿って無端状に巻回された合成樹脂にて強化
した束状の糸条からなる第1芯材10aと第2芯材10
bにより形成された芯体、および芯体の外周を被覆する
弾力性の材料からなる絶縁被覆体10cを備えた強化プ
ラスチックを芯体とする碍子であり、各芯材10a,1
0bは長手方向の中間部にて互いに掛止された状態で2
つに折曲げられて長手方向に連結されている。この状態
において、各芯材10a,10bを構成する各束状糸条
13,16は、絶縁被覆体10c内で周方向に間隔を保
持して複数の糸条部13a〜13d、16a〜16dに
分割されて位置して、引張り強度のみならず、捻り強度
および曲げ強度を向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、強化プラスチック
を芯体とする碍子、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、強化プラスチックを芯体とする
碍子は、所謂ポリマー碍子またはプラスチック碍子とし
て知られており、その一形式として、例えば特表平7−
507733号公報に示されているように、所定間隔を
保持して位置する一対の連結金具とこれら連結金具の外
周に設けた環状溝に沿って巻回されて無端状に掛止され
た合成樹脂にて強化した束状の糸条とからなる芯体、お
よび同芯体の外周を被覆する弾力性の材料からなる絶縁
被覆体を備えた形式の碍子がある。
【0003】この種形式の強化プラスチックを芯体とす
る碍子(以下ポリマー碍子ということがある)は、高い
引張り強度を有するとともに、磁器碍子に比較して耐衝
撃性に優れかつ軽量であることから、運搬作業、取付け
作業等の取扱いに優れているという利点がある。
【0004】しかしながら、上記した公報に示されてい
るポリマー碍子においては、その捻り強度、および曲げ
強度が必ずしも十分でなく、これに対処すべきポリマー
碍子が米国特許第5,374,780号明細書および図
面に示されている。当該ポリマー碍子においては、上記
した芯材の外周全体に糸条を略直交状に巻回して芯体を
構成して、芯体の捻り強度、および曲げ強度を高めるこ
とにより、ポリマー碍子の捻り強度、および曲げ強度を
高めている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した米
国特許明細書および図面に示されている碍子において
は、上記したごとき芯体を構成するのに、所定間隔を保
持して位置する一対の連結金具の外周に沿って無端状に
巻回された束状の糸条の外周全体を、合成樹脂を含浸し
た芯材で巻回する手段を採っている。このため、芯体を
形成する作業を手作業で行う場合には、煩雑な作業が必
要となるとともに、作業時間も長くなるという問題があ
り、また芯体を形成する作業を機械的に行う場合には、
芯材の外周全体に糸条を巻回するための装置を新たに導
入しなければならないという問題がある。
【0006】従って、本発明の目的は、上記した形式の
ポリマー碍子において、これらの問題を解消することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、強化プラスチ
ックを芯体とする碍子、およびその製造方法に関するも
のである。
【0008】しかして、本発明に係る強化プラスチック
を芯体とする第1の碍子は、所定間隔を保持して位置す
る一対の連結金具とこれら連結金具の外周に設けた環状
溝に沿って巻回されて無端状に掛止された合成樹脂にて
強化した束状の糸条とからなる一対の芯材を連結して形
成した芯体、および同芯体の外周を被覆する弾力性の材
料からなる絶縁被覆体を備えた強化プラスチックを芯体
とする碍子であり、前記各芯材は長手方向の中間部にて
互いに掛止された状態で2つに折曲げられて長手方向に
連結されていることを特徴とするものである。
【0009】また、本発明に係る強化プラスチックを芯
体とする第2の碍子は、所定間隔を保持して位置する一
対の連結金具とこれら連結金具の外周に設けた環状溝に
沿って巻回されて無端状に掛止された合成樹脂にて強化
した束状の糸条とからなる第1の芯材と、1個の連結金
具と同連結金具の外周に設けた環状溝に沿って複数条に
巻回されて無端状に掛止された合成樹脂にて強化した束
状の糸条とからなる第2の芯材を互いに連結して形成し
た芯体、および同芯体の外周を被覆する弾力性の材料か
らなる絶縁被覆体を備えた強化プラスチックを芯体とす
る碍子であり、前記第1の芯材は長手方向の中間部にて
前記第2の芯材に掛止された状態で2つに折曲げられて
長手方向に連結されていることを特徴とするものであ
る。
【0010】本発明に係る強化プラスチックを芯体とす
るこれらの碍子においては、前記両芯材が互いに掛止す
る掛止部の少なくとも一方の外周が合成樹脂にて強化し
てなる糸条にて巻回されていて、前記両芯材の掛止部に
おける動きが規制されている構成を採ることができ、ま
た、前記両芯材が合成樹脂にて強化してなるリング状の
糸条を介して互いに連結されている構成を採ることがで
きる。
【0011】また、本発明に係る強化プラスチックを芯
体とする第1の碍子の製造方法は、前記両芯材を、これ
ら両芯材の中間部にて互いに掛止した状態で2つに折曲
げて長手方向に連結し、この連結状態を保持して前記両
芯材の外周を弾力性の材料からなる絶縁被覆体にて被覆
することを特徴とするものである。
【0012】または、本発明に係る強化プラスチックを
芯体とする第2の碍子の製造方法は、前記第1の芯材を
前記第2の芯材の糸条の間に挿通し、同第2の芯材に掛
止した状態で2つに折曲げて長手方向に連結し、この連
結状態を保持して前記両芯材の外周を弾力性の材料から
なる絶縁被覆体にて被覆することを特徴とするものであ
る。
【0013】
【発明の作用・効果】本発明に係る強化プラスチックを
芯体とする第1の碍子(第1のポリマー碍子)において
は、芯体が、所定間隔を保持して位置する一対の連結金
具の外周に沿って無端状に巻回された合成樹脂にて強化
した束状の糸条からなる第1の芯材と第2の芯材により
構成され、かつ、これら両芯材をその中間部にて互いに
掛止した状態で2つに折曲げて長手方向に連結して構成
されている。
【0014】このため、当該第1のポリマー碍子におい
ては、芯体を構成する束状の糸条を折曲げられて形成さ
れた複数本の糸条部が、絶縁被覆体内にて周方向に間隔
を保持して位置して長手方向に延びている構造となって
おり、1本の束状の糸条が中心部に位置して長手方向に
延びている構造に比較して、ポリマー碍子の捻り強度、
および曲げ強度が高い。
【0015】従って、当該第1のポリマー碍子において
は、芯材の外周全体に糸状を略直交状に巻回して芯体を
構成して芯体の捻り強度、および曲げ強度を高める必要
がなく、かかる強度付与手段の採用に起因する煩雑な作
業、および/または新規な装置の導入を解消することが
できる。また、当該第1のポリマー碍子は、本発明に係
る第1のポリマー碍子の製造方法により容易に製造する
ことができる。
【0016】本発明に係る強化プラスチックを芯体とす
る第2の碍子(第2のポリマー碍子)においては、芯材
が構造の異なる第1の芯材と第2の芯材にて形成されて
いるため、第1の芯材が形成する連結部と第2の芯材が
形成する連結部とを異なる構造、および異なる形状に容
易に形成することができて、施設側の多様な構造、形状
の連結部に対して容易に対処することができる。
【0017】また、第1の芯材と第2の芯材の糸条相互
の結合、および第2の芯材の糸条と連結金具との結合が
強固であり、曲げ、圧縮、捻り等の外力に対する内部結
合が安定に維持される。
【0018】また、当該第2のポリマー碍子は、本発明
に係る第2のポリマー碍子の製造方法により容易に製造
することができる。
【0019】なお、本発明に係るこれらのポリマー碍子
においては、前記両芯材の互いの掛止部の少なくとも一
方の外周に合成樹脂にて強化してなる糸条を巻回して、
前記両芯材の掛止部における動きを規制する構成を採用
することができ、かかる構成を採用すれば、ポリマー碍
子の引張り強度、捻り強度、および曲げ強度等全ての強
度を一段と向上させることができる。
【0020】また、これらのポリマー碍子においては、
前記両芯材を合成樹脂にて強化してなるリング状の糸条
を介して互いに連結する構成を採用することができ、か
かる構成を採用すれば、各芯材の先端部に位置する連結
金具の向きを同一方向に配置することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明すると、図1および図2には本発明に係る第1のポリ
マー碍子の一例である第1ポリマー碍子が示されてい
る。第1ポリマー碍子は強化プラスチックを芯体とする
碍子であって、芯体を構成する第1芯材10aおよび第
2芯材10bと、絶縁被覆体10cとにより構成されて
いる。
【0022】第1芯材10aは、図3および図4に示す
ように、一対の連結金具11,12と、これら両連結金
具11,12の外周に沿って無端状に巻回された合成樹
脂を含浸してなる束状糸条13とにより構成され、また
第2芯材10bも同様に、一対の連結金具14,15
と、これら両連結金具14,15の外周に沿って無端状
に巻回された合成樹脂を含浸してなる束状糸条16にて
構成されている。
【0023】第1芯材10aの各連結金具11,12、
および第2芯材10bの各連結金具14,15は、内孔
11a,12a,14a,15aを有する筒状のもの
で、それらの外周には環状溝11b,12b,14b,
15bが形成されている。一方、各束状糸条13,16
は、ガラス繊維、合成繊維等のモノフィラメント、マル
チフィラメント、各種繊維の紡績糸等からなる束状の糸
条にエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の合成樹
脂を含浸して硬化して形成されているもので、各連結金
具11,12の環状溝11b,12b、または各連結金
具14,15の環状溝14b,15bに沿って巻回され
て、これら両連結金具11,12、14,15に無端状
に掛止されている。
【0024】第1芯材10aと第2芯材10bとは、図
3に示す状態の中間部にて互いに掛止され、図4に示す
ように、中間部にて互いに2つに折曲げて連結されてい
るもので、第1芯材10aおよび第2心材10bを構成
する各束状糸条13,16は4本の糸条部13a〜13
d、16a〜16dに分離され、かつ各糸条部13a〜
13d間、および各糸条部16a〜16d間に合成樹脂
製のスペーサ13e,16eが介在されている。
【0025】また、第1芯材10aと第2芯材10bの
連結部における第2芯材10bの各糸条部16a〜16
dの外周には糸条16fが巻回されている。糸条16f
は、各束状糸条13,16に比較して小径のもので、こ
れらと同じ材料で同様に形成されている。
【0026】これにより、第1芯材10aにおいては、
両連結金具11,12が所定間隔を保持して互いに対向
し、かつ第2芯材10bにおいては、両連結金具14,
15が所定間隔を保持して互いに対向していて、両連結
金具11,12と両連結金具14,15との向きは直交
状態にある。また、糸条16fを巻回して相互間を硬化
した合成樹脂を介して塊状に結合することにより、両芯
材10a,10bの連結部における各束状糸条13,1
6が互いに拘束されて、これらの動きが規制されてい
る。
【0027】絶縁被覆体10cは、シリコーンゴム、エ
チレン−プロピレンゴム等の弾力性の材料からなるもの
で、両芯材10a,10bの外周の全てを被覆する胴部
17aと、胴部17aの側部外周にて外方へ突出する多
数の環状のひだ部17bとにより構成されている。絶縁
被覆体10cは、第1芯材10aと第2芯材10bを互
いに掛止した状態で所定の成形型内に収容し、これら両
芯材10a,10bの外周に一体的にモールディングす
ることにより成形されている。各連結金具11,12の
両内孔11a,12aは互いに同軸的に対向して開口
し、かつ各連結金具14,15の内孔14a,15aは
互いに同軸的に対向して開口している。
【0028】かかる構成の第1ポリマー碍子において
は、芯体が第1芯材10aと第2芯材10bとからな
り、両芯材10a,10bをこれらの中間部にて互いに
掛止した状態で2つに折曲げて長手方向に連結して構成
されている。このため、当該ポリマー碍子においては、
各芯材10a,10bを構成する各糸条部13a〜13
d、16a〜16dが絶縁被覆体10c内にて周方向に
間隔を保持して位置して長手方向に延びている構造とな
っており、1本の束状の糸条が中心部に位置して長手方
向に延びている構造に比較して、ポリマー碍子の捻り強
度、および曲げ強度が高い。
【0029】また、第1ポリマー碍子においては、両芯
材10a,10bの互いの掛止部における各糸条部16
a〜16dの外周に糸条16fを巻回して、相互間を硬
化した合成樹脂を介して塊状に結合することにより、両
芯材10a,10bの掛止部における動きを規制するよ
うに構成しているため、当該ポリマー碍子の引張り強
度、捻り強度、および曲げ強度等全ての強度を一段と向
上させることができる。
【0030】従って、第1ポリマー碍子においては、そ
の捻り強度、および曲げ強度を高めるべく、芯材の外周
全体に糸条を略直交状に巻回して芯体を構成して芯体の
捻り強度、および曲げ強度を高める手段を採用する必要
はなく、かかる強度付与手段の採用に起因する煩雑な作
業、および/または新規な装置の導入を解消することが
できる。
【0031】図5には、本発明に係る第1のポリマー碍
子の他の一例である第2ポリマー碍子が示されている。
第2ポリマー碍子は強化プラスチックを芯体とする碍子
であって、芯体を構成する第1芯材20aおよび第2芯
材20bと、両芯材20a,20bを連結する連結リン
グ20cと、芯体の外周を被覆する図示しない絶縁被覆
体とにより構成されている。
【0032】第2ポリマー碍子においては、各芯材20
a,20b、および絶縁被覆体は、第1ポリマー碍子の
各芯材10a,10b、および絶縁被覆体10cと同一
のものであり、各芯材20a,20bの連結に連結リン
グ20cを使用している点で、第1ポリマー碍子とは相
違する。従って、第2ポリマー碍子において、第1ポリ
マー碍子と同一の構成部材、および同一の構成部位につ
いては、20番台の類似の符号を付してその詳細な説明
を省略し、以下では主として第1ポリマー碍子とは相違
する点について詳細に説明する。
【0033】連結リング20cは、束状糸条を合成樹脂
にて強化してなる各束状糸条23,26と同一の材質の
無端状のもので、各束状糸条23,26に比較して短尺
に形成されている。各芯材20a,20bは、かかる連
結リング20cに挿通した状態で2つに折曲げられて連
結リング20cに掛止されており、また連結リング20
cの外周は、糸条16fと同一の材質の糸条26fによ
り巻回されている。これにより、第1芯材20aと第2
芯材20bは連結リング20cを介して連結されている
とともに、糸条26fにより移動を規制されている。
【0034】かかる構成の芯体を構成部材とする第2ポ
リマー碍子においては、第1ポリマー碍子と同様の作用
効果を奏するが、第1ポリマー碍子における両連結金具
11,12と両連結金具14,15の向きが直交状であ
るのに対して、両連結金具21,22と両連結金具2
4,25の向きが同一方向である点で相違する。従っ
て、ポリマー碍子の電柱での架設部位の形状に応じて、
第1ポリマー碍子および第2ポリマー碍子のいずれかを
選択して使用することができる。
【0035】図6および図7には、本発明に係る第2の
ポリマー碍子の一例である第3ポリマー碍子が示されて
いる。第3ポリマー碍子は強化プラスチックを芯体とす
る碍子であって、芯体を構成する第1芯材30aおよび
第2芯材30bと、芯体の外周を被覆する絶縁被覆体3
0cとにより構成されている。
【0036】当該第3ポリマー碍子においては、第1芯
材30aおよび絶縁被覆体30cは、第1ポリマー碍子
の第1芯材10aおよび絶縁被覆体10cと同一のもの
であり、第2芯材30bが第2芯材10bとは異なる点
で、第1ポリマー碍子とは相違する。従って、第3ポリ
マー碍子において、第1ポリマー碍子と同一の構成部
材、および同一の構成部位については、30番台の類似
の符号を付してその詳細な説明を省略し、以下では主と
して第1ポリマー碍子とは相違する点について詳細に説
明する。
【0037】当該第3ポリマー碍子を構成する第2芯材
30bは、1個の連結金具34と束状糸条36とからな
るもので、束状糸条36は連結金具34の環状溝34b
に沿って2条に巻回されて無端状に巻回されている。従
って、第2芯材30bにおいては、一端側には連結金具
34が存在するが、他端側は束状糸条36の4本の糸条
部36a〜36dの屈曲部にて形成されている。
【0038】第2芯材30bは、図8に示すように、連
結金具34と巻上げ装置の巻き具35間に繊維を巻回し
て無端状の束状糸条36とし、この束状糸条36を巻き
具35から取外し、その中央部にて折曲げて巻き具35
側の端部を連結金具34の幅広の環状溝34bに掛止め
る。これにより、図6および図7に示す状態の第2芯材
30bが形成される。
【0039】当該第3ポリマー碍子を構成する第1芯材
30aは、図3に示す第1芯材10aと同一構成のもの
であり、第1芯材30aを第2芯材30bの他端側を形
成している束状糸条36の4本の糸条部36a〜36d
に挿通してその中央部にて2つに折曲げて、第2芯材3
0bの他端に掛止することにより芯体が形成されてい
る。
【0040】かかる構成の芯体を構成部材とする第3ポ
リマー碍子においては、第1ポリマー碍子と同様の作用
効果を奏するが、当該第3ポリマー碍子においては、芯
体が、が構造の異なる第1芯材30aと第2芯材30b
にて形成されているため、第1芯材30aが形成する一
方の連結部と、第2芯材30bが形成する他方の連結部
とを異なる構造、および異なる形状に容易に形成するこ
とができて、施設側の多様な構造、形状の連結部に対し
て容易に対処することができる。
【0041】また、第1芯材30aと第2芯材30bの
糸条相互の結合、および第2芯材30bの束状糸条36
と連結金具34との結合が強固であり、曲げ、圧縮、捻
り等の外力に対する内部結合が安定に維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1のポリマー碍子の一例である
第1ポリマー碍子の一部を省略した部分破断正面図であ
る。
【図2】同第1ポリマー碍子を構成する芯体の一部を省
略した部分破断側面図である。
【図3】同芯体を構成する芯材の正面図である。
【図4】同芯材の部分破断側面図である。
【図5】本発明に係る第1のポリマー碍子の他の一例で
ある第2ポリマー碍子を構成する芯体の正面図である。
【図6】本発明に係る第2のポリマー碍子の一例である
第3ポリマー碍子の一部を省略した部分破断正面図であ
る。
【図7】同第3ポリマー碍子を構成する芯体の一部を省
略した部分破断側面図である。
【図8】同第3ポリマー碍子を構成する第2芯材を形成
する方法を示す説明図である。
【符号の説明】
10a…第1芯材、11,12…連結金具、11a,1
2a…内孔、11b,12b…環状溝、13…束状糸
条、13a〜13d…糸条部、13e…スペーサ、10
b…第2芯材、14,15…連結金具、14a,15a
…内孔、14b,15b…環状溝、16…束状糸条、1
6a〜16d…糸条部、16e…スペーサ、16f…糸
条、10c…絶縁被覆体、17a…胴部、17b…ひだ
部、20a…第1芯材、21,22…連結金具、21
a,22a…内孔、21b,22b…環状溝、23…束
状糸条、23a〜23d…糸条部、23e…スペーサ、
20b…第2芯材、24,25…連結金具、24a,2
5a…内孔、24b,25b…環状溝、26…束状糸
条、26a〜26d…糸条部、26e…スペーサ、26
f…糸条、20c…連結リング、30a…第1芯材、3
1,32…連結金具、31a,32a…内孔、31b,
32b…環状溝、33…束状糸条、33a〜33d…糸
条部、33e…スペーサ、30b…第2芯材、34…連
結金具、34a…内孔、34b…環状溝、35…巻き
具、36…束状糸条、36a〜36d…糸条部、36f
…糸条、30c…絶縁被覆体、37a…胴部、37b…
ひだ部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 純一 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内 (72)発明者 石田 貢一 愛知県名古屋市瑞穂区須田町2番56号 日 本碍子株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定間隔を保持して位置する一対の連結金
    具とこれら連結金具の外周に設けた環状溝に沿って巻回
    されて無端状に掛止された合成樹脂にて強化した束状の
    糸条とからなる一対の芯材を連結して形成した芯体、お
    よび同芯体の外周を被覆する弾力性の材料からなる絶縁
    被覆体を備えた強化プラスチックを芯体とする碍子であ
    り、前記各芯材は長手方向の中間部にて互いに掛止され
    た状態で2つに折曲げられて長手方向に連結されている
    ことを特徴とする強化プラスチックを芯体とする碍子。
  2. 【請求項2】所定間隔を保持して位置する一対の連結金
    具とこれら連結金具の外周に設けた環状溝に沿って巻回
    されて無端状に掛止された合成樹脂にて強化した束状の
    糸条とからなる第1の芯材と、1個の連結金具と同連結
    金具の外周に設けた環状溝に沿って複数条に巻回されて
    無端状に掛止された合成樹脂にて強化した束状の糸条と
    からなる第2の芯材を互いに連結して形成した芯体、お
    よび同芯体の外周を被覆する弾力性の材料からなる絶縁
    被覆体を備えた強化プラスチックを芯体とする碍子であ
    り、前記第1の芯材は長手方向の中間部にて前記第2の
    芯材に掛止された状態で2つに折曲げられて長手方向に
    連結されていることを特徴とする強化プラスチックを芯
    体とする碍子。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の強化プラスチッ
    クを芯体とする碍子において、前記両芯材が互いに掛止
    する掛止部の少なくとも一方の外周が合成樹脂にて強化
    してなる糸条にて巻回されていて、前記両芯材の掛止部
    における動きが規制されていることを特徴とする強化プ
    ラスチックを芯体とする碍子。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3に記載の強化プラス
    チックを芯体とする碍子において、前記両芯材が合成樹
    脂にて強化してなるリング状の糸条を介して互いに連結
    されていることを特徴とする強化プラスチックを芯体と
    する碍子。
  5. 【請求項5】請求項1に記載の碍子を製造する方法であ
    り、前記両芯材を、これら両芯材の中間部にて互いに掛
    止した状態で2つに折曲げて長手方向に連結し、この連
    結状態を保持して前記両芯材の外周を弾力性の材料から
    なる絶縁被覆体にて被覆することを特徴とする強化プラ
    スチックを芯体とする碍子の製造方法。
  6. 【請求項6】請求項2に記載の碍子を製造する方法であ
    り、前記第1の芯材を前記第2の芯材の糸条の間に挿通
    し、同第2の芯材に掛止した状態で2つに折曲げて長手
    方向に連結し、この連結状態を保持して前記両芯材の外
    周を弾力性の材料からなる絶縁被覆体にて被覆すること
    を特徴とする強化プラスチックを芯体とする碍子の製造
    方法。
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