JPH10207421A - Ac型ガス放電パネルの駆動方法 - Google Patents

Ac型ガス放電パネルの駆動方法

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JPH10207421A
JPH10207421A JP9006875A JP687597A JPH10207421A JP H10207421 A JPH10207421 A JP H10207421A JP 9006875 A JP9006875 A JP 9006875A JP 687597 A JP687597 A JP 687597A JP H10207421 A JPH10207421 A JP H10207421A
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JP
Japan
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pulse
sustain
discharge
address
electrodes
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Application number
JP9006875A
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English (en)
Inventor
Naoya Kikuchi
直哉 菊地
Hideyuki Asai
秀之 浅井
Shigeo Mikoshiba
茂生 御子柴
Koji Totoki
康治 十時
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritake Co Ltd
Original Assignee
Noritake Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】AC型ガス放電パネルにおいて多階調表示をす
る場合にも十分に高い輝度が得られる駆動方法を提供す
る。 【解決手段】第1、第2維持放電パルス印加工程におい
て、相互の電位差が維持放電電圧Vs となる第1、第2
維持放電パルスが複数本の維持放電電極、維持兼アドレ
ス放電電極に互いに半周期異なる位相で印加され、書込
工程において、第1、第2維持放電パルスと重ならない
走査パルスが複数本の維持兼アドレス放電電極に印加さ
れて走査されると共に、その走査のタイミングに同期し
てアドレス放電電極に書込パルスが印加される。そのた
め、走査パルスおよび書込パルスは、第1、第2維持放
電パルスと位相が異なるものとされることから、書込工
程中において、維持放電電圧Vs が印加されている維持
兼アドレス放電電極24bとの間でアドレス放電の誤放
電を発生させることなく、第1維持放電パルスが印加さ
れる維持放電電極24aとの間で表示放電が発生および
維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AC型ガス放電パ
ネルの駆動方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】所定の第1方向およびその第1方向と交
わる第2方向に沿って配列された複数の発光区画と、そ
の第1方向に沿って互いに平行且つ交互に配列された複
数本の維持放電電極および複数本の維持兼アドレス放電
電極と、その第2方向に沿って互いに平行に配列された
複数本のアドレス放電電極とを備え、それら複数本の維
持兼アドレス放電電極と複数本のアドレス放電電極との
間で選択的にアドレス放電を発生させて所定の発光区画
内に壁電荷を形成する一方、前記複数本の維持放電電極
とそれら複数本の維持兼アドレス放電電極との間に所定
の維持放電電圧を印加することによりその所定の発光区
画内で表示放電を発生および維持させて発光させる形式
のAC型ガス放電パネルが知られている。例えば、電子
情報通信学会技術研究報告(EID)92−79(1992年12
月発行)の第17頁乃至第21頁に記載されているAC
型フルカラープラズマディスプレイ(以下、AC型PD
Pという)等がそれである。このようなAC型PDP
は、薄型且つ大表示面とすることが容易であると共に、
ブラウン管並の広い視野角および速い応答速度が得られ
るため、ブラウン管に代わる画像表示装置として考えら
れている。
【0003】上記のAC型PDPは、例えば図1に一部
を切り欠いた斜視図を示すように、互いに平行に位置さ
せられた前面板10および背面板12の間に形成された
気密空間内に、一方向に沿って長手状の隔壁14によっ
て区画形成された複数の放電空間16が設けられ、背面
板12上にその一方向に沿ってその隔壁14の間を通る
複数本のアドレス放電電極18が設けられると共に、前
面板10上にそれら複数の放電空間16内で表示放電を
させるための複数対の維持放電電極24a、24bが誘
電体層20および保護層22で覆われた状態でその一方
向と直交する他方向に沿って交互に設けられたものであ
る。なお、一方の維持放電電極24bは、後述のように
上記のアドレス放電電極18との間でアドレス放電する
ための電極としても機能するものであり、以下、必要に
応じて維持兼アドレス放電電極24bという。また、背
面板12上には、各放電空間16毎に塗り分けられた蛍
光体層26が設けられており、維持放電電極24a、2
4b間の面放電で発生した紫外線によってその蛍光体層
26が励起されて発光させられ、その光が透光性を有す
る前面板10を通して射出される。なお、各対の維持放
電電極24a、24bは、面放電を広範囲で発生させ且
つ表示光の遮光を可及的に少なくするため、幅の大きい
透明導電膜28と、その透明導電膜28上の各対毎に幅
方向の外側端部位置にその導電性を補うために設けられ
た幅の小さい金属膜30とから構成されている。また、
このAC型PDPにおいては、アドレス放電電極18と
一対の維持放電電極24a、24bとの交点毎に発光区
画が形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のAC
型PDPは、例えば、発光区画を選択する期間と表示期
間とを分離した所謂期間分離型駆動方法によって駆動さ
れる。図2は期間分離型駆動方法によって階調表示をす
る場合の駆動シーケンスの一例である。図において、一
画像の表示単位である16.7(ms)程度の長さの1TVフィ
ールドは複数(図においては6つ)のサブフィールドに
分割されており、各サブフィールドSF1、2、〜6に
はそれぞれ発光区画を選択するためのアドレス期間Ta
と、その選択された発光区画内で表示放電(発光)をさ
せるための維持放電期間Ts とが設けられて、それぞれ
期間分離駆動される。複数のサブフィールドSF1、
2、〜6の各々において、アドレス期間Ta は何れも同
様な長さであるが、維持放電期間Ts1、2 、〜6 は、相
互の長さの比が2の累乗すなわち()内に数値をそれぞ
れ示されるように1 :2 :4 :8 :16:32となるように
設定されている。そのため、発光させるサブフィールド
SFの組み合わせを適宜設定することにより、有効な維
持放電期間の合計時間すなわち1TVフィールド中の発
光時間が多段階で変化させられて多階調表示が得られ
る。上記の例では、サブフィールド数が6であることか
ら26=64階調で表示されるが、サブフィールド数は所望
の階調数に応じて適宜変更される。なお、各アドレス期
間Ta 内において左上から右下に向かう矢印は、アドレ
ス走査を表すものであって、図においては、480 本の維
持兼アドレス放電電極24b−1 〜480 に順に走査パル
スが印加されることとなる。
【0005】図3は、上記の各サブフィールドにおける
駆動波形を説明する図である。図に示されるように、ア
ドレス期間Ta においては、先ず、全ての維持放電電極
24aに消去パルスVe を印加して全ての発光区画内の
壁電荷を消去することにより、前のサブフィールドの点
灯状態の影響を排除する。次いで、全ての維持兼アドレ
ス放電電極24bに書込パルスVw を印加することによ
り、全発光区画内に壁電荷を形成する。そして、全ての
維持放電電極24aに再度消去パルスVe を印加して壁
電荷量を表示放電が開始されない値まで減少させる。そ
の後、維持兼アドレス放電電極24b−1 、2 、〜480
に走査パルスVb を印加して順次走査すると同時に、そ
の走査に同期して所定のアドレス放電電極18にアドレ
スパルスVa を印加する。これにより、アドレス放電電
極18と維持兼アドレス放電電極24bとの間で選択的
に順次アドレス放電させられて壁電荷が形成され、発光
させる発光区画が選択され、その後、維持放電期間Ts
において全ての維持放電電極24a、24b間に相互に
位相が異なる維持放電パルスVs がそれぞれ印加され
る。このとき、維持放電電圧Vs は放電開始電圧よりも
低く設定されることから、壁電荷が形成されていない発
光区画では放電が発生しないが、壁電荷が形成された選
択された発光区画では、維持放電電圧Vs に壁電荷によ
る電位差が重畳されて放電開始電圧を越えるため、表示
放電が発生させられ且つ維持され、蛍光体層26が励起
発光させられる。このような駆動方法によれば、維持放
電期間内は全面で一斉に表示放電させられ、維持兼アド
レス放電電極24bの各々の走査時間は極めて短いこと
から、所謂線順次駆動に比較して走査線数の増大に伴う
発光デューティの低下が抑制される利点がある。
【0006】しかしながら、上記のような階調表示駆動
方法においては、1TVフィールド期間内に設けるサブ
フィールド数を多くするに従って、各サブフィールド毎
に設けられる非発光期間であるアドレス期間Ta の数が
多くなるため、多階調表示をする場合には発光デューテ
ィすなわち輝度が大幅に低下させられるという問題があ
る。すなわち、図2に示されるように、1つのアドレス
期間Ta は1TVフィールド期間の長さに比較すれば十
分に短い時間であるが、複数のアドレス期間Ta の合計
時間は1TVフィールド期間に対して大きな比率を占め
ることとなる。1TVフィールドの長さはちらつきのな
い画像が得られる一定時間に定められることから、アド
レス期間Ta の占める比率はサブフィールド数の増加に
伴って増加せざるを得ないのである。例えば、1TVフ
ィールドで走査される維持兼アドレス放電電極24bの
本数が240 本の場合(画素数を縦480 として二分割して
駆動する場合)には、維持兼アドレス放電電極24bの
走査時間間隔は8(μs)程度に設定される(図2において
4[μs]程度に設定することに等しい)ことから、一回の
アドレス期間Ta の長さは1.92(ms)程度である。したが
って、1TVフィールドが6サブフィールドから構成さ
れる場合には、アドレス期間Ta の合計時間が11.52(m
s) 程度と長くなるため、維持放電期間Ts の合計時間
は5.18(ms)程度となって、発光デューティが31 (%) 程
度と低くなる。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、AC型ガス放電パネルに
おいて多階調表示をする場合にも十分に高い輝度が得ら
れる駆動方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、本発明の要旨とするところは、所定の第1方向およ
びその第1方向と交わる第2方向に沿って配列された複
数の発光区画と、その第1方向に沿って互いに平行且つ
交互に配列された複数本の維持放電電極および複数本の
維持兼アドレス放電電極と、その第2方向に沿って互い
に平行に配列された複数本のアドレス放電電極とを備
え、それら複数本の維持兼アドレス放電電極と複数本の
アドレス放電電極との間で選択的にアドレス放電を発生
させて所定の発光区画内に壁電荷を形成する一方、前記
複数本の維持放電電極とそれら複数本の維持兼アドレス
放電電極との間に所定の維持放電電圧を印加することに
よりその所定の発光区画内で表示放電を発生および維持
させて発光させる形式のAC型ガス放電パネルの駆動方
法であって、(a) 前記複数本の維持兼アドレス放電電極
との間の電位差が前記所定の維持放電電圧となる所定の
第1維持放電パルスを、前記複数本の維持放電電極に印
加する第1維持放電パルス印加工程と、(b) 前記第1維
持放電パルスと位相が異なり且つ前記複数本の維持放電
電極との間の電位差が前記所定の維持放電電圧となる所
定の第2維持放電パルスを、その第1維持放電パルスと
同期して前記複数本の維持兼アドレス放電電極の各々に
印加する第2維持放電パルス印加工程と、(c) 前記第1
維持放電パルスおよび前記第2維持放電パルスと重なら
ない所定の走査パルスを前記複数本の維持兼アドレス放
電電極に順次印加して走査すると共に、その走査のタイ
ミングに同期して所定のアドレス放電電極に前記アドレ
ス放電を発生させるための書込パルスを印加する書込工
程とを、含むことにある。
【0009】
【発明の効果】このようにすれば、第1維持放電パルス
印加工程において、複数本の維持兼アドレス放電電極と
の間の電位差が所定の維持放電電圧となる所定の第1維
持放電パルスが複数本の維持放電電極に印加され、第2
維持放電パルス印加工程において、その第1維持放電パ
ルスと位相が異なり且つ複数本の維持放電電極との間の
電位差が所定の維持放電電圧となる所定の第2維持放電
パルスが第1維持放電パルスと同期して複数本の維持兼
アドレス放電電極の各々に印加され、更に、書込工程に
おいて、第1維持放電パルスおよび第2維持放電パルス
と重ならない所定の走査パルスが複数本の維持兼アドレ
ス放電電極に印加されて走査されると共に、その走査の
タイミングに同期して所定のアドレス放電電極にアドレ
ス放電を発生させるための書込パルスが印加される。そ
のため、走査パルスおよび書込パルスは、第1維持放電
パルスおよび第2維持放電パルスと重ならないように印
加されることから、書込工程の実施中に走査パルスが印
加された維持兼アドレス放電電極に順次第2維持放電パ
ルスを印加しても、アドレス放電の誤放電を発生させる
ことなく、第1維持放電パルスが印加される維持放電電
極との間で表示放電を発生および維持させ得る。したが
って、複数本の維持兼アドレス放電電極の各々におい
て、走査パルスの印加後からアドレス期間の終了まで第
2維持放電パルスの印加を待機させる必要がないことか
ら、従来、壁電荷形成後から待機状態とされていたアド
レス期間内の時間を維持放電期間として利用可能とな
る。これにより、多数のサブフィールドが設けられる場
合にも1TVフィールド期間内において維持放電期間の
占める時間割合を大きくできて、多階調表示をする場合
にも十分に高い輝度が得られる。なお、このとき、1T
Vフィールド内或いはサブフィールド内に設けられるア
ドレス期間および維持放電期間は、一乃至複数本の維持
兼アドレス放電電極毎に他の維持兼アドレス放電電極と
異なる時間に実施され、それぞれのアドレス期間は、実
質的にその一乃至複数本毎の走査パルスの印加時間とな
る。なお、本願において「位相が異なる」とは、パルス
が相互に重ならない範囲で同時期に印加されていること
をいうものである。
【0010】因みに、前記図2に示される従来の階調表
示駆動方法では、アドレス期間Taと維持放電期間Ts
とがパネル全面で完全に分離されていることから、走査
パルスおよび書込パルスと維持放電パルスとの相互関係
は何ら考慮されていない。そのため、例えば、アドレス
期間Ta 中において、走査パルスの印加が終了した維持
兼アドレス放電電極24bに順次維持放電パルスを印加
して表示放電を開始させようとすると、維持放電パルス
と書込パルスとが重なった部分で誤放電が生じ得る。す
なわち、従来の階調表示駆動方法では、このような誤放
電を抑制する目的もあって2つの期間Ta 、Ts が完全
に分離されていたため、図2に示されるようにアドレス
走査線(右下がりの斜線)と維持放電期間Ts との間
に、逆三角形を成す壁電荷形成後の待機期間が存在する
こととなって、アドレス期間Ta 数の増加に伴って非発
光時間が長くなっていたのである。
【0011】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記第1維持放
電パルスは、前記維持放電電極に定常的に印加されるも
のである。このようにすれば、第1維持放電パルスが定
常的に印加されることから、維持兼アドレス放電電極に
第2維持放電パルスが印加されることによって維持放電
電極および維持兼アドレス放電電極間で直ちに表示放電
が発生および維持される。
【0012】また、好適には、前記第2維持放電パルス
印加工程は、前記書込工程において前記複数本の維持兼
アドレス放電電極の各々に前記走査パルスが印加される
毎に順次開始されるものである。第2維持放電パルス印
加工程は、二本以上の維持兼アドレス放電電極を一群と
してそれらに走査パルスが印加された後に一群毎に開始
することも可能であるが、上記のようにすれば、複数本
の維持兼アドレス放電電極の各々において走査パルス印
加後から表示放電開始までの待機時間が不要となること
から、一層高い輝度を得ることが可能となる。
【0013】また、好適には、前記書込工程における前
記走査パルスおよび前記書込パルスのパルス幅はそれぞ
れ0.6 乃至1.9(μs)の範囲に設定される。このようにす
れば、各発光区画内において好適な量の壁電荷が形成さ
れることから、維持放電電圧マージンが十分に大きくな
って不点灯および誤点灯が抑制される。形成される壁電
荷量を維持放電電圧に重畳した値が確実に表示放電の開
始する大きさ以上とするためには、パルス幅が0.6(μs)
以上とされることが望ましく、一方、隣接する発光区画
内に壁電荷が形成されてそれに起因する誤放電を発生さ
せないためには、パルス幅を1.9(μs)以下とすることが
望ましいためである。なお、一層確実に不点灯および誤
点灯を抑制するためには、上記のパルス幅が0.7 乃至1.
8(μs)の範囲に設定されることが好ましい。
【0014】また、好適には、前記書込工程は、1TV
水平走査期間の整数倍の時間間隔で前記複数本の維持兼
アドレス放電電極を順次走査するものである。このよう
にすれば、映像信号中に含まれている水平同期信号をそ
のまま利用できることから、信号処理回路を簡素化し得
るという利点がある。なお、1TV水平走査期間(1
H)とは、ブラウン管を用いたテレビジョンにおいて一
画面を表示するための1TVフレーム期間を走査線本数
で除した値であって、例えば1H=63.5 (μs)程度の時
間である。
【0015】また、好適には、前記AC型ガス放電パネ
ルの駆動方法は、(d) 前記第2維持放電パルス印加工程
の実施中に、前記第2維持放電パルスと極性が異なり且
つ前記第1維持放電パルスと時間的に合致しない消去パ
ルスを前記複数本の維持兼アドレス放電電極に順次印加
して走査することにより、前記所定の発光区画内に形成
された壁電荷を順次消去する消去パルス印加工程と、
(e) その消去パルス印加工程の後に前記第1維持放電パ
ルスと極性および位相の等しい休止パルスを所定時間前
記複数本の維持兼アドレス放電電極に印加する休止パル
ス印加工程とを、更に含むものである。このようにすれ
ば、消去パルス印加工程において、第2維持放電パルス
と極性が異なり且つ第1維持放電パルスと時間的に合致
しない消去パルスが維持兼アドレス放電電極に順次印加
されて走査されることにより壁電荷が消去され、続く休
止パルス印加工程において、第1維持放電パルスと極性
および位相が等しい休止パルスが維持兼アドレス放電電
極に所定時間印加される。そのため、消去パルス印加工
程の後に壁電荷が残存した場合にも、休止パルス印加工
程において休止パルスが印加されることによりその壁電
荷が次第に減衰させられるため、壁電荷が一層確実に消
去される。
【0016】また、好適には、前記休止パルス印加工程
は、前記休止パルスと共に前記第2維持放電パルスを前
記複数本の維持兼アドレス放電電極に印加するものであ
る。このようにしても、休止パルスのみを印加する場合
と同様に、休止期間中において壁電荷が次第に減衰させ
られるため、壁電荷が一層確実に消去される。
【0017】また、好適には、前記休止パルス印加工程
は、1TV水平走査期間の1乃至4倍の長さの期間実施
されるものである。このようにすれば、休止パルスの印
加時間が、壁電荷が確実に消去される範囲で可及的に短
くされることから、発光デューティを十分に高く保ちつ
つ、壁電荷の残存に起因する誤放電が抑制されて、維持
放電電圧マージンが一層大きくされる。壁電荷を確実に
消去するためには、1TV水平走査期間程度の長さ以上
の時間は休止パルスを印加することが望ましいが、一
方、休止期間を必要以上に長くすると維持放電期間が短
くなることから、その長さは4TV水平走査期間程度の
長さよりも短くされることが好ましいのである。なお、
維持放電電圧マージンを一層大きく確保するためには、
休止期間の長さは1TV水平走査期間の長さの2倍程度
以上とされることが望ましい。したがって、休止期間の
長さは、1TV水平走査期間の長さの2倍程度に設定さ
れることが最も望ましい。
【0018】また、好適には、前記休止パルス印加工程
は、前記複数本の維持兼アドレス放電電極相互に1TV
水平走査期間の整数倍だけ異なる時間に実施されるもの
である。このようにすれば、映像信号中に含まれている
水平同期信号をそのまま利用できることから、信号処理
回路を簡素化し得る。
【0019】また、好適には、前記消去パルス印加工程
は、前記第2維持放電パルスと少なくとも一部が重なる
ように前記消去パルスを印加するものである。このよう
にすれば、第2維持放電パルスが印加されることにより
一部の壁電荷が移動させられた状態で消去パルスが印加
されて壁電荷の移動が停止させられることから、消去パ
ルスで消去すべき壁電荷量が少なくされて一層確実に壁
電荷を消去できる。
【0020】また、好適には、前記消去パルスのパルス
幅は0.05乃至1.8(μs)の範囲である。このようにすれ
ば、消去パルス幅が適切なものとされていることから、
一層確実に壁電荷が消去されて維持放電電圧マージンが
一層大きくされる。壁電荷を消去するためにはパルス幅
が少なくとも0.05 (μs)以上とされることが望ましく、
一方、消去パルスによって壁電荷が形成されることを抑
制するためには、パルス幅が1.8(μs)以下とされること
が望ましいためである。なお、一層確実に壁電荷を消去
するためには、上記パルス幅が0.1 乃至1.7(μs)程度の
範囲とされることが好ましい。
【0021】また、好適には、前記消去パルス印加工程
は、前記複数本の維持兼アドレス放電電極の各々におい
て前記第2維持放電パルス印加工程が開始されてからそ
れぞれ所定時間経過したときに実施されるものである。
このようにすれば、複数本の維持兼アドレス放電電極の
各々における第2維持放電パルスの印加時間が略一様と
なるため、印加時間の差に起因する走査方向における輝
度の差の発生が好適に抑制される。なお、上記の所定時
間は、1TV水平走査時間の整数倍とされることが信号
処理回路を簡素化する上で好ましい。
【0022】また、好適には、前記AC型ガス放電パネ
ルの駆動方法において、一画像の表示単位である1TV
フィールドは前記複数本の維持兼アドレス放電電極毎に
相互の比が2の累乗となるように互いに長さが異なるも
のとされた複数のサブフィールドから構成され、前記第
1維持パルス印加工程、前記第2維持パルス印加工程、
および前記書込工程はそれら複数のサブフィールド毎に
それぞれ実施されるものである。このようにすれば、1
TVフィールド期間毎に設けられるサブフィールドの数
を適宜設定すると共に、AC型ガス放電装置を駆動する
に際して各TVフィールドにおいて表示放電を発生させ
るサブフィールドの組み合わせを適宜選択することによ
り、所望の階調表示が可能となる。
【0023】また、好適には、前記第1維持パルスおよ
び前記第2維持パルスは、前記1TV水平走査期間の長
さを前記複数のサブフィールドの数で除した値の整数倍
或いは整数分の1の周期に設定される。このようにすれ
ば、サブフィールド数に対応する数の書込パルスを、第
1維持放電パルスおよび第2維持放電パルスの何れとも
重ならないように設定することが容易となる。
【0024】また、好適には、前記書込工程は、相互に
長さが異なるサブフィールドに対して相互に位相が異な
る前記走査パルスを前記複数本の維持兼アドレス放電電
極にそれぞれ印加するものである。このようにすれば、
複数のサブフィールドに対応する走査パルスがそれぞれ
異なる維持兼アドレス放電電極に同時に印加される場合
にも、それら複数の走査パルスが時間的に一致しないこ
とからアドレス放電の誤放電が好適に抑制される。
【0025】また、好適には、前記書込パルスは、1T
V水平走査期間の長さを前記複数のサブフィールドの数
で除した値以下の周期に設定される。このようにすれ
ば、1TV水平走査期間内にサブフィールド数以上の書
込パルスが存在することから、そのサブフィールド数に
等しい数の走査パルスが同時に印加される場合にも、サ
ブフィールド毎に印加される走査パルスを相互に異なる
書込パルスに対応させることにより、相互に位相の異な
る走査パルスを維持兼アドレス放電電極に印加させるこ
とが容易となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、
各図のパルス幅やパルス数等は必ずしも正確に描かれて
いない。
【0027】図4および図5は、それぞれ本発明のAC
型ガス放電パネルの駆動方法の一実施例の駆動シーケン
スを示す図である。この駆動シーケンスは、例えば、前
記図1に示されるAC型カラーPDP等を多階調表示で
駆動するに際して、前記図2に示されるような従来の駆
動シーケンスに代わって用いられるものである。図4に
おいては、1TVフィールドが3つのサブフィールドS
F1、2、3(3bit)から構成されており、図5におい
ては、6つのサブフィールドSF1、2、〜6(6bit)か
ら構成されている。これらのサブフィールドSF1、
2、3、およびSF1、2、〜6は、それぞれ相互の長
さの比が2の累乗となるように互いに異なるものとされ
ている。図4においては、例えば、SF1が37H(=2.
35[ms])、SF2が74H(=4.70[ms])、SF3が148
H(=9.40[ms])程度にそれぞれ設定されている。ま
た、図5においては、例えば、SF1から順に4 H(=
254[μs])、8 H(=508[μs])、16H(=1016 [μ
s])、32H(=2032 [μs])、64H(=4064 [μs])、
128 H(=9128 [μs])程度に設定されている。このた
め、本実施例においては、1TVフィールド内で発光さ
せるサブフィールドの組み合わせを適宜選択することに
よって多階調表示が可能とされており、図4においては
23=8 階調の表示が、図5においては26=64階調の表示
が可能となっている。なお、1TVフィールドは262.5
Hであることから、上記何れの場合にも余剰時間が生じ
るが、図4においては3.5 H程度、図5においては10.5
H程度と僅かな時間であることから特に問題とならな
い。これらの余剰時間は、後述の休止期間Tp 等に割り
振ることもできる。
【0028】上記の図4および図5において、左上から
右下方に向かって、および左下から右上方に向かってそ
れぞれ描かれている斜線a1 、a2 は、各サブフィール
ドSFnにおけるアドレス走査線である。したがって、
480 本設けられている維持兼アドレス放電電極24bの
うち、図の上半分に位置する1 〜240 までは1 から順
に、下半分に位置する241 〜480 までは480 から順に、
それぞれ中央の維持兼アドレス放電電極24b−240 に
向かって、同時に線順次で走査されることによって発光
区画が選択される。そのため、前記複数本のアドレス放
電電極18の各々は、維持兼アドレス放電電極24b−
1 〜240 との間でアドレス放電させられるものと、維持
兼アドレス放電電極24b−241 〜480 との間でアドレ
ス放電させられるものとに、長手方向の中間部において
電気的に分割されている。なお、一回のアドレス走査の
時間は、図4の3bit駆動の場合には239 H=15.2(ms)程
度であり、図5の6bit駆動の場合には1TVフィールド
の全期間すなわち262.5 H=16.7(ms)程度である。ま
た、図4に示されるように、ブラウン管で画像を表示す
る場合の一画面に対応する525 H(=33.3[ms])程度の
時間の1TVフレームは、2TVフィールドから構成さ
れている。
【0029】図6は、図5の要部を拡大して任意のサブ
フィールドSFnの構成を示す図である。各サブフィー
ルドSFnは、それぞれアドレス期間Ta および維持放
電期間Ts から構成されており、アドレス期間Ta は更
に休止期間Tp および書込期間Tw から構成される。図
において破線(横線)が維持放電電極24a、24b間
に維持放電電圧が印加される期間を表しており、階段状
の実線がアドレス放電させられる期間を表している。す
なわち、各サブフィールドSFnは、それぞれ休止期間
Tp から開始される。この休止期間Tp は、先立つサブ
フィールドSFn-1において発生させられていた表示放
電を停止させると共に、各発光区画内で形成された壁電
荷を消去して、書込期間Tw 開始時における初期状態を
一定に保つために設けられている。また、維持放電期間
Ts は、複数本の維持兼アドレス放電電極24b毎に書
込期間Tw の終了後からサブフィールドSFnの終了時
までの期間とされており、各維持兼アドレス放電電極2
4b毎に順次開始され、順次終了させられる。すなわ
ち、図6において上部に示すサブフィールドSFnの構
成は維持兼アドレス放電電極24b−1 に対応するもの
であって、維持兼アドレス放電電極24b−2 、3 、〜
240 のサブフィールドSFnは、図に示される各電極2
4b−2 、3 、〜240 に対応する横線と斜線S1 との交
点から開始され、斜線S3 との交点で終了させられる。
この斜線S1 、S3 は、各電極24b−2 、3 、〜240
相互の書込期間Tw の時間間隔の傾きS2 と一致させら
れており、このため、維持放電期間Ts の長さは各維持
兼アドレス放電電極24b相互に等しくされている。こ
のように維持放電期間Ts が設けられた結果、図5にお
いて、アドレス走査線aを除く白抜きの部分は、アドレ
ス走査線aの直前に設けられる休止期間Tp に対応する
部分を除いて大部分が維持放電期間Ts で構成されるこ
ととなり、1TVフィールド期間における発光デューテ
ィは100(%) 近い値まで飛躍的に高められている。
【0030】なお、1TVフィールド内における階調表
示は、発光時間を変化させることによって実現されるこ
とから、各サブフィールドSFの長さは、それぞれの維
持放電期間Ts の長さが前述の2の累乗比となるように
設定されており、厳密には、サブフィールドSFの長さ
は、相互の比が2の累乗とはなっていない。
【0031】図7は、前記図1に示されるようなAC型
PDPを前記図4、図5に示されるような駆動シーケン
スで駆動する場合の駆動波形の一例を示す図である。な
お、図7は、8bitで階調表示をする場合の駆動波形であ
ることから、サブフィールドSFの数およびそれぞれの
長さや、パルス幅、周期等は、上記両図とは一致してい
ないが、駆動波形の考え方は何れも同様であるので、以
下、本図に従って説明する。図において、維持放電電極
24aには、電位Vs 程度の負電圧の第1維持放電パル
スが定常的に印加されている。この第1維持放電パルス
のパルス幅は例えばPw =3.6(μs)程度であり、周期は
Pc =16 (μs)程度である。また、維持兼アドレス放電
電極24bは、上記第1維持放電パルスと同様な電位V
s 、パルス幅Pw 、周期Pc の第2維持放電パルスがそ
の第1維持放電パルスと重ならないように半周期(180
度)だけ位相がずれて定常的に印加されている。この電
位Vs は、維持放電電極24a、24b間の電位差が放
電維持電圧となるように設定されており、このため、維
持放電電極24a、24b間には正負が順次反転させら
れる交流パルスが印加されている。なお、本実施例にお
いては、維持放電電極24aに第1維持放電パルスを印
加する工程が第1維持放電パルス印加工程に、維持兼ア
ドレス放電電極24bに第2維持放電パルスを印加する
工程が第2維持放電パルス印加工程にそれぞれ対応し、
それら第1維持放電パルス印加工程および第2維持放電
パルス印加工程は定常的に実施されている。
【0032】上記のように第1、第2維持放電パルスが
定常的に印加されている状態で、時刻t1 から維持兼ア
ドレス放電電極24bに線順次で、図において斜線を施
された電位Vwy程度の負電圧の走査パルスを印加して走
査すると同時に、その走査のタイミングに同期して、ア
ドレス放電電極28に電位Vwa程度の正電圧の書込パル
スを印加する。本実施例においては、この走査および書
込パルスの印加が書込工程に対応する。これら走査パル
スおよび書込パルスは、何れもパルス幅が例えばAw =
0.6 〜1.9(μs)程度であり、図の左端部分に一点鎖線で
示されるように、第1維持放電パルスおよび第2維持放
電パルスの間において何れにも重ならないように(時間
的に合致しないように)印加されている。なお、書込パ
ルスは、次の維持兼アドレス放電電極24bに走査パル
スを印加するまでの書込期間Tw内において、例えばAc
=8(μs)程度の周期で印加され、書込期間Tw は1 H
=63.5 (μs)程度の長さであることから、その書込期間
Tw 内に8つのピークが位置させられる。上記の走査パ
ルスは、書込期間Tw 内の何れかの書込パルス、図にお
いては各書込期間Tw の一番最初の書込パルスと一致す
るタイミングで印加されるようになっており、これによ
り、維持兼アドレス放電電極24b−1 と書込パルスが
印加されたアドレス放電電極18との間でアドレス放電
が発生させられ、その交点に壁電荷が蓄積される。
【0033】走査パルスが維持兼アドレス放電電極24
b−1 に印加された後、時刻t2 において維持放電電極
24aに放電維持電圧Vs が印加されると、壁電荷が形
成されている発光区画では壁電荷による電位差がそれに
重畳されて放電開始電圧よりも高くなる。そのため、壁
電荷が形成された発光区画内において、維持放電電極2
4a、24b間で表示放電が発生させられ、その後は、
その表示放電によって新たに生じた壁電荷により放電が
維持される。維持放電電極24a、24b間には、放電
維持パルスが定常的に印加されていることから、このよ
うに壁電荷が形成されると直ちに表示放電が発生させら
れるのである。なお、図においては、維持放電期間Ts
が書込期間Tw の終了後から開始するように描かれてい
るが、上記説明から明らかなように、維持放電期間Ts
は実質的に走査パルスの印加直後から開始する。
【0034】上記のようにして開始された維持放電(表
示放電)は、サブフィールドSF相互の境界において、
例えば、維持兼アドレス放電電極24b−4 について時
刻t3 に示されるように、維持放電パルスと重なるよう
に絶対値がVs よりも小さい電位Ve 程度の正電圧でパ
ルス幅Ew が0.05〜1.8(μs)程度の消去パルスが印加さ
れる。本実施例においては、この工程が消去パルス印加
工程に対応する。これにより、維持放電が中断されて、
維持兼アドレス放電電極24b−4 上に形成される壁電
荷量が少なくされると、続いて維持放電電極24aに維
持放電パルスが印加されても放電開始電圧を越えないた
め、表示放電が停止させられる。なお、この表示放電が
停止させられるまでの時間は、前述のように各サブフィ
ールドSF毎に定められた期間である。維持放電が停止
させられた後は、次のサブフィールドSFの書込期間T
w が開始する時刻t4 までの休止期間Tp において、電
位が放電維持電圧Vs に等しい休止パルスが印加され
る。すなわち、本実施例においては、この休止期間中に
休止パルスを印加する工程が休止パルス印加工程に対応
する。なお、維持兼アドレス放電電極24b−4 におい
て、維持放電期間Tsと休止期間Tp とは相互に異なる
サブフィールドSFに属している。上記の休止パルス
は、第1維持放電パルスと第2維持放電パルスとを合成
したものに相当し、それらの半周期で何れとも一致する
位相で印加される。これにより、消去パルスが印加され
た後に壁電荷が残存した場合にも、この休止期間Tp 中
にその壁電荷が次第に減衰させられ、次の書込期間Tw
の開始前には実質的に壁電荷が消去されることとなる。
なお、休止期間Tp は、例えば2 H=127(μs)程度の長
さに設定される。
【0035】以上のように定常的に第1維持放電パルス
および第2維持放電パルスが維持放電電極24a、24
b間に印加されている状態で、それらと位相が異なるよ
うに、すなわち時間的に重ならないように、維持兼アド
レス放電電極24bを線順次に走査して走査パルスを印
加する一方、その走査のタイミングに同期して、同様に
維持放電パルスと重ならないように設定された書込パル
スをアドレス放電電極18に印加することにより表示放
電が開始させられることから、上記の駆動波形によれ
ば、前記図4、図5に示されるような駆動シーケンスに
従った駆動が可能となるのである。これにより、各維持
兼アドレス放電電極24b毎に順次表示放電が開始させ
られ、走査パルスが維持兼アドレス放電電極24b−1
〜240 、および480 〜241 まで印加されることにより、
1サブフィールドの画像が表示される。更に、各維持兼
アドレス放電電極24b毎においては、各サブフィール
ドの維持放電期間Ts が休止期間Tp を間に入れて連続
的に実施されることにより、全体として1TVフィール
ドを構成する一画像が表示されるのである。なお、図7
から明らかなように、複数本の維持兼アドレス放電電極
24bの各々における走査パルスの印加時間、消去パル
スの印加時間、および休止パルスの印加時間は、維持兼
アドレス放電電極24b相互に1TV水平走査期間の整
数倍だけずれており、相互に隣接する維持兼アドレス放
電電極24b間では、1TV水平走査期間だけずれてい
る。
【0036】すなわち、本実施例においては、それぞれ
定常的に実施される第1維持放電パルス印加工程および
第2維持放電パルス印加工程において、複数本の維持兼
アドレス放電電極24bとの間の電位差が維持放電電圧
Vs となる第1維持放電パルスが複数本の維持放電電極
24aに印加されると共に、その第1維持放電パルスと
位相が異なり且つ複数本の維持放電電極24aとの間の
電位差が維持放電電圧Vs となる第2維持放電パルスが
第1維持放電パルスと同期して複数本の維持兼アドレス
放電電極24bの各々に印加され、更に、書込工程にお
いて、第1維持放電パルスおよび第2維持放電パルスの
間であってそれらと重ならない走査パルスが複数本の維
持兼アドレス放電電極24bに順次印加されて走査され
ると共に、その走査のタイミングに同期してアドレス放
電電極18にアドレス放電を発生させるための書込パル
スが印加される。そのため、走査パルスおよび書込パル
スは、第1維持放電パルスおよび第2維持放電パルスと
重ならないように印加されることから、書込工程の実施
中において、定常的に維持放電電圧Vs が印加されてい
る維持兼アドレス放電電極24bとの間でアドレス放電
の誤放電を発生させることなく、第1維持放電パルスが
印加される維持放電電極24aとの間で表示放電が発生
および維持される。したがって、複数本の維持兼アドレ
ス放電電極24bの各々において、走査パルスの印加後
からアドレス期間Ta の終了まで第2維持放電パルスの
印加を待機させる必要がないことから、従来、壁電荷形
成後から待機状態とされていたアドレス期間Ta 内の時
間を維持放電期間Ts として利用可能となる。これによ
り、図5等に示されるように多数のサブフィールドSF
が設けられる場合にも、1TVフィールド期間内におい
て維持放電期間Ts の占める時間割合を大きくできて、
多階調表示をする場合にも十分に高い輝度が得られる。
【0037】また、本実施例によれば、第1維持放電パ
ルスは、維持放電電極24aに定常的に印加される。そ
のため、維持兼アドレス放電電極24bに第2維持放電
パルスが印加されることによって維持放電電極24a、
24b間で直ちに表示放電が発生および維持される。
【0038】また、本実施例によれば、第2維持放電パ
ルス印加工程は定常的に実施されていることから、実質
的に、書込工程において複数本の維持兼アドレス放電電
極24bの各々に走査パルスが印加される毎に順次開始
される。そのため、複数本の維持兼アドレス放電電極2
4bの各々において走査パルス印加後から表示放電開始
までの待機時間が不要となることから、一層高い輝度が
得られる。
【0039】また、本実施例においては、書込工程にお
ける走査パルスおよび書込パルスのパルス幅Aw はそれ
ぞれ0.6 〜1.9(μs)の範囲に設定される。そのため、前
記図8に示されるように維持放電電圧マージンが十分に
大きくなって不点灯および誤点灯が抑制される。
【0040】また、本実施例においては、書込工程すな
わち書込期間Tw は、1TV水平走査期間に等しい時間
間隔で複数本の維持兼アドレス放電電極24bを順次走
査するものである。そのため、映像信号中に含まれてい
る水平同期信号をそのまま利用できることから、信号処
理回路を簡素化し得るという利点がある。
【0041】また、本実施例においては、第2維持放電
パルス印加工程の実施中に、消去パルス印加工程におい
て、第2維持放電パルスと極性が異なり且つ第1維持放
電パルスと時間的に合致しない消去パルスを複数本の維
持兼アドレス放電電極24bに順次印加して走査するこ
とにより、発光区画内に形成された壁電荷を順次消去さ
れ、続く休止パルス印加工程(休止期間Tp )におい
て、第1維持放電パルスおよび第2維持放電パルスを合
成したものと極性および位相の等しい休止パルスが複数
本の維持兼アドレス放電電極24bに印加される。その
ため、消去パルス印加工程の後に壁電荷が残存した場合
にも、休止パルス印加工程において休止パルスが印加さ
れることによりその壁電荷が次第に減衰させられるた
め、壁電荷が一層確実に消去される。
【0042】また、本実施例においては、休止パルス印
加工程すなわち休止期間Tp の長さは、1TV水平走査
期間の2倍程度の長さである。そのため、休止パルスの
印加時間が、壁電荷が確実に消去される範囲で可及的に
短くされていることから、発光デューティを十分に高く
保ちつつ、前記図11に示されるように維持放電電圧マ
ージンが一層大きくされる。
【0043】また、本実施例においては、消去パルス
は、第2維持放電パルスと重なるように印加される。そ
のため、第2維持放電パルスが印加されることにより一
部の壁電荷が移動させられた状態で消去パルスが印加さ
れて壁電荷の移動が停止させられることから、消去パル
スで消去すべき壁電荷量が少なくされて一層確実に壁電
荷を消去できる。
【0044】また、本実施例においては、消去パルスの
パルス幅Ew は0.05〜1.8(μs)の範囲である。そのた
め、図9に示されるように、維持放電電圧マージンが十
分に大きくされる。
【0045】また、本実施例においては、消去パルス印
加工程は、複数本の維持兼アドレス放電電極24bの各
々において第2維持放電パルス印加工程が開始されてか
ら、すなわち維持放電期間Ts が開始されてから、それ
ぞれサブフィールド毎に定められた1TV水平走査期間
の整数倍の長さの期間だけ経過したときに実施される。
そのため、複数本の維持兼アドレス放電電極24bの各
々における第2維持放電パルスの印加時間が略一様とな
るため、印加時間の差に起因する走査方向における輝度
の差の発生が好適に抑制される。
【0046】また、本実施例においては、1TVフィー
ルドは複数本の維持兼アドレス放電電極24b毎に相互
の比が2の累乗となるように互いに長さが異なるものと
された複数のサブフィールドSFから構成され、第1維
持パルス印加工程、第2維持パルス印加工程、および書
込工程はそれら複数のサブフィールドSF毎にそれぞれ
実施される。そのため、1TVフィールド期間毎に設け
られるサブフィールドSFの数を適宜設定すると共に、
AC型PDPを駆動するに際して各TVフィールドにお
いて表示放電を発生させるサブフィールドSFの組み合
わせを適宜選択することにより、所望の階調表示が可能
となる。
【0047】また、本実施例においては、第1維持パル
スおよび第2維持パルスは、1TV水平走査期間の長さ
を複数のサブフィールドSFの数で除した値の2倍の周
期に設定されている。そのため、サブフィールド数に対
応する数の書込パルスを、第1維持放電パルスおよび第
2維持放電パルスの何れとも重ならないように設定する
ことが容易となる。
【0048】また、本実施例においては、書込工程は、
相互に長さが異なるサブフィールドSFに対して相互に
位相が異なる走査パルス、すなわち書込パルスのP1 、
P2、〜P8 の何れかに対応するパルスを複数本の維持
兼アドレス放電電極24bにそれぞれ印加するものであ
る。そのため、複数のサブフィールドSFに対応する走
査パルスがそれぞれ異なる維持兼アドレス放電電極24
bに同じ書込期間Tw内で印加される場合にも、それら
複数の走査パルスが時間的に一致しないことからアドレ
ス放電の誤放電が好適に抑制される。
【0049】また、本実施例においては、書込パルス
は、1TV水平走査期間の長さをサブフィールドSFの
数で除した値に等しい周期に設定されている。そのた
め、1TV水平走査期間内にサブフィールド数に等しい
書込パルスが存在することから、そのサブフィールド数
に等しい数の走査パルスが1書込期間Tw 内で印加され
る場合にも、サブフィールド毎に印加される走査パルス
を相互に異なる書込パルスに対応させることにより、相
互に位相の異なる走査パルスを維持兼アドレス放電電極
24bに印加させることが容易となる。
【0050】なお、図4および図5から明らかなよう
に、本実施例によれば維持放電期間Ts を順次開始する
結果、最大でサブフィールドSFの数に等しい本数の維
持兼アドレス放電電極24bに同時に書込期間Tw が設
けられる。例えば、図4においては、○印をつけた部分
で相互に書込期間Tw が重なる。しかしながら、2本以
上の維持兼アドレス放電電極24bに同時に走査パルス
が印加されると、発光区画の選択が不可能となる。した
がって、図7の駆動波形による駆動においては、複数の
サブフィールドSF1、2、〜8相互に異なる書込パル
スP1 、P2 、〜P8 に合わせた図に破線で示されるよ
うなタイミングで、走査パルスを印加する必要がある。
書込期間Tw は1 H=63.5 (μs)程度と短い時間である
ことから、この範囲内で走査パルスのタイミングが変更
されても、輝度に対する影響は殆どないのである。ただ
し、走査パルスの印加タイミングの変更の輝度に対する
影響を可及的に小さくするためには、書込期間Tw 内で
遅いタイミングとなる走査パルスを維持放電期間Ts が
長いサブフィールドSFに対応付ける(すなわち、サブ
フィールドSF1、2、〜8にそれぞれ書込パルスP1
、P2 、〜P8 を対応付ける)ことが好ましい。
【0051】ここで、図8は、走査パルスおよび書込パ
ルス幅Aw の大きさと維持放電電圧マージンとの関係を
表したものである。図において、維持放電電圧の最大マ
ージンは16(V) 程度であることから、パルス幅Aw は、
その半値である8(V)以上の維持放電電圧マージンが得ら
れるように設定することが望ましい。したがって、書込
パルス幅Aw は、前述のように0.6 〜1.9(μs)の範囲と
されることが好ましいのである。なお、パルス幅Aw が
0.5(μs)以下のときにマージンが0(V)となるのは、印加
時間が短か過ぎることに起因してアドレス放電が生じな
いかまたは壁電荷量が不十分であるためであると考えら
れ、2.0(μs)以上のときにマージンが0(V)となるのは、
印加時間が長過ぎることからアドレス電極18に沿った
方向に隣接する不要な発光区画に壁電荷が形成されるた
めであると考えられる。
【0052】また、図9は、消去パルス幅Ew の大きさ
と維持放電電圧マージンとの関係を表したものである。
図において、最大マージンの半値である8(V)以上の維持
放電電圧マージンが得られるパルス幅Ew は、0.05〜1.
8(μs)程度の範囲である。パルス幅Ew が小さ過ぎる場
合には壁電荷が十分に消去できず、反対に大き過ぎる場
合には消去パルスによって壁電荷が形成されて却って維
持放電電圧マージンが低下傾向を示す。このため、上記
範囲とされることが好ましいこととなる。なお、消去パ
ルスが1(μs)程度以下の範囲では、パルス幅Ew の変化
に対する維持放電電圧マージンの変化が大きいことか
ら、パルス幅Ew は、0.1(μs)程度以上とすることが一
層好ましいといえる。
【0053】図10は、休止期間Tp および休止パルス
と維持放電電圧マージンとの関係を表したものである。
休止期間Tp が設けられない場合(「□」)、および休
止パルスが印加されない場合(「・」)には、維持放電
電圧マージンが略0(V)となることから、前記図7等に示
されるように休止期間Tp を設け、且つその間休止パル
スを印加することが好ましいことが明らかである。な
お、休止期間Tp を設け且つ休止パルスを印加する場合
において、維持放電電圧マージンを最大値の半値である
8(V)以上とするためには、『書込電圧+走査電圧』すな
わちアドレス放電電圧を345 〜420(V)の範囲に設定する
ことが好ましいことが判る。
【0054】図11は、休止期間Tp の長さと維持放電
電圧マージンとの関係を表したものである。図から明ら
かなように、維持放電電圧マージンを最大値の半値であ
る8(V)以上とするためには、休止期間Tp を1 H=63.5
(μs)程度以上とすることが望ましい。なお、休止期間
Tp を2 H=127(μs)程度以上とすると、維持放電電圧
マージンの値が略最大値に等しくなることから、休止期
間Tp を2 H程度以上とすることが一層好ましいことが
図から明らかである。なお、前記図6、図7から明らか
なように、休止期間Tp を長くするほど維持放電期間T
s が短くなるため、休止期間Tp は4 H以下に止めるこ
とが好ましいといえる。
【0055】図12は、図4、図5等に示されるような
駆動シーケンスで駆動するための駆動波形の他の例を示
す図7に対応する図である。この駆動波形においては、
維持放電電極24aに第1維持放電パルスが印加された
後、維持兼アドレス放電電極24bに第2維持放電パル
スが印加される前に、走査パルス(斜線が施された電位
Vwyのパルス)が印加される。他の部分は前記図7の駆
動波形と同様である。本図は、前述のようにサブフィー
ルドSF1、2、〜8にそれぞれ書込パルスP1 、P2
、〜P8 を対応付けた場合において、偶数番目のサブ
フィールドSF2、4、6、8の駆動波形に対応してい
る。本実施例によれば、アドレス放電によって壁電荷が
形成された直後において、その壁電荷が形成された維持
兼アドレス放電電極24bに第2維持放電パルスが与え
られることから、その直後の第2維持放電パルスによっ
ては表示放電は生じない。しかしながら、その第2維持
放電パルスによって更に電極上に壁電荷が蓄積されるこ
ととなるため、続く維持放電電極24aへの第1維持放
電パルスの印加によって一層確実に表示放電が開始され
ることとなって、走査パルスの印加後から表示放電開始
までの時間が複数の維持兼アドレス放電電極24b相互
に一様に保たれ易い。したがって、前記図7に示される
駆動波形による場合よりも、輝度ムラが生じ難いという
利点がある。なお、走査パルスの印加タイミングが第2
維持放電パルスの直前に変更された結果、休止期間Tp
の長さは136(μs)程度となっている。
【0056】図13、図14に示される駆動波形は、前
記図7、図12にそれぞれ示される駆動波形において、
休止期間Tp 中に休止パルスを印加しないものである。
前述のように、図7の駆動波形において十分な大きさの
維持放電電圧マージンを得るためには、休止期間Tp を
設けると共に休止期間中に休止パルスを印加することが
望まれるが、パネル構造の均一性が高い場合等、各発光
区画相互の放電条件のばらつきが極めて小さい場合に
は、休止期間Tp を設けることや、その休止期間Tp 中
に休止パルスを印加することは必ずしも必要とはならな
いため、このような駆動波形で駆動することも可能であ
る。
【0057】図15、図16は、各サブフィールドSF
において維持放電期間Ts の終了時に印加される消去パ
ルスの他の例を説明する図である。図15においては、
消去パルス幅Ew が小さくされて他の維持兼アドレス放
電電極24bへ印加されている第2維持放電パルスの立
ち下がり前に消去パルスの印加が終了させられている。
また、図16においては、反対に消去パルス幅Ew が大
きくされて他の維持兼アドレス放電電極24bへ印加さ
れている第2維持放電パルスの立ち下がり後に消去パル
スの印加が終了させられている。これらのように消去パ
ルス幅Ew が種々変化させられても、前記図9に示され
る維持放電電圧マージンが8(v)以上となるパルス幅Ew
の範囲内、すなわち0.05〜1.8(μs)の範囲内であれば、
壁電荷を確実に消去して維持放電電圧マージンを十分に
高くできる。ただし、図16に示される実施例において
は、誤放電を避けるために維持放電電極24aへの第1
維持放電パルスの印加(立ち上がり)前には消去パルス
の印加が終了させられるようにパルス幅Ew を設定する
必要がある。
【0058】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は、更に別の態様でも実施さ
れる。
【0059】例えば、前述の実施例においては、本発明
が蛍光体層26を備えたAC型カラーPDPの駆動方法
に適用された場合について説明したが、モノクロ型のA
C型PDPや、DCパルスメモリ型ガス放電パネル等の
他の形式のガス放電パネル等にも本発明は同様に適用さ
れる。
【0060】また、図7、図12等に示される実施例に
おいては、維持兼アドレス放電電極24bに第2維持放
電パルスが定常的に印加されていたが、図13、図14
等に示されるように、第2維持放電パルスは、複数の維
持兼アドレス放電電極24b毎に、書込期間Tw の終了
後から、好適には走査パルスの印加後から印加されれば
十分である。
【0061】また、実施例においては、書込期間Tw 中
も第2維持放電パルスが印加されることにより、実質的
に走査パルスの印加後から直ちに複数の維持兼アドレス
放電電極24b毎に順次維持放電期間が開始されていた
が、例えば、一乃至数本の維持兼アドレス放電電極24
bの群毎に、1群に属する全てに走査パルスが印加され
た後から順次維持放電期間が開始されても本発明の効果
が得られる。すなわち、走査パルスおよび書込パルスと
第1、第2維持放電パルスとが相互に時間的に重ならな
いように印加されることにより、パネルの一部において
書込工程の実施中に他の部分で第1、第2維持パルス工
程が開始可能とされ、少なくともガス放電パネルの全面
でアドレス期間Ta と維持放電期間Ts とが完全に分離
されていなければ、本発明の効果が得られるのである。
【0062】また、実施例においては、サブフィールド
数が3、6、8の場合について説明したが、サブフィー
ルド数は必要とされる階調数に応じて適宜設定される。
【0063】また、実施例においては、各サブフィール
ドの維持放電期間Ts の後に休止期間Tp が設けられて
いたが、消去パルスの印加のみで壁電荷が確実に消去さ
れて誤放電が生じない場合には、休止期間Tp は設けら
れなくともよい。
【0064】また、実施例においては、維持放電電極2
4が全面で一括して駆動されて第1維持放電パルスが定
常的に印加されていたが、各別に駆動される場合には、
アドレス期間Ta の間は印加不要である。
【0065】また、実施例においては、書込期間Tw が
比較的長く設定されることにより、複数本の維持兼アド
レス放電電極24b毎のアドレス期間Ta が1TVフィ
ールドに略等しい長さに設定されていたが、維持放電パ
ルスや走査パルス等のパルス幅を適宜設定することによ
り、相互に重ならない範囲で間隔を小さくして、アドレ
ス期間Ta を短く設定してもよい。
【0066】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるAC型ガス放電パネルの一
例であるAC型カラーPDPの構成を一部を切り欠いて
示す斜視図である。
【図2】従来の階調駆動方法の駆動シーケンスである。
【図3】図2の駆動シーケンスに用いられる駆動波形の
一例である。
【図4】本発明の一実施例の3bit駆動シーケンスを
示す図である。
【図5】本発明の他の実施例の6bit駆動シーケンス
を示す図である。
【図6】図5の駆動シーケンスの要部を拡大して示す図
である。
【図7】図4、図5と同様な構成の8bit駆動シーケ
ンスに用いられる駆動波形の一例である。
【図8】走査パルスおよび書込パルス幅と維持放電電圧
マージンとの関係を説明する図である。
【図9】消去パルス幅と維持放電電圧マージンとの関係
を説明する図である。
【図10】休止期間、休止パルスの設定の有無と維持放
電電圧マージンとの関係を説明する図である。
【図11】休止期間の長さと維持放電電圧マージンとの
関係を説明する図である。
【図12】図7に対応する8bit駆動シーケンスに用
いられる駆動波形の他の例である。
【図13】図7に対応する8bit駆動シーケンスに用
いられる駆動波形の更に他の例である。
【図14】図7に対応する8bit駆動シーケンスに用
いられる駆動波形の更に他の例である。
【図15】図7に対応する8bit駆動シーケンスに用
いられる駆動波形の更に他の例の要部を示す図である。
【図16】図7に対応する8bit駆動シーケンスに用
いられる駆動波形の更に他の例の要部を示す図である。
【符号の説明】
18:アドレス放電電極 24a:維持放電電極 24b:維持兼アドレス放電電極
フロントページの続き (72)発明者 御子柴 茂生 東京都杉並区和泉2−43−17 (72)発明者 十時 康治 埼玉県所沢市大字下富1209番地の9 ネオ ポリス296号

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の第1方向および該第1方向と交わ
    る第2方向に沿って配列された複数の発光区画と、該第
    1方向に沿って互いに平行且つ交互に配列された複数本
    の維持放電電極および複数本の維持兼アドレス放電電極
    と、該第2方向に沿って互いに平行に配列された複数本
    のアドレス放電電極とを備え、該複数本の維持兼アドレ
    ス放電電極と該複数本のアドレス放電電極との間で選択
    的にアドレス放電を発生させて所定の発光区画内に壁電
    荷を形成する一方、前記複数本の維持放電電極と該複数
    本の維持兼アドレス放電電極との間に所定の維持放電電
    圧を印加することにより該所定の発光区画内で表示放電
    を発生および維持させて発光させる形式のAC型ガス放
    電パネルの駆動方法であって、 前記複数本の維持兼アドレス放電電極との間の電位差が
    前記所定の維持放電電圧となる所定の第1維持放電パル
    スを、前記複数本の維持放電電極に印加する第1維持放
    電パルス印加工程と、 前記第1維持放電パルスと位相が異なり且つ前記複数本
    の維持放電電極との間の電位差が前記所定の維持放電電
    圧となる所定の第2維持放電パルスを、該第1維持放電
    パルスと同期して前記複数本の維持兼アドレス放電電極
    の各々に印加する第2維持放電パルス印加工程と、 前記第1維持放電パルスおよび前記第2維持放電パルス
    と重ならない所定の走査パルスを前記複数本の維持兼ア
    ドレス放電電極に順次印加して走査すると共に、該走査
    のタイミングに同期して所定のアドレス放電電極に前記
    アドレス放電を発生させるための書込パルスを印加する
    書込工程とを、含むことを特徴とするAC型ガス放電パ
    ネルの駆動方法。
  2. 【請求項2】 前記第1維持放電パルスは、前記維持放
    電電極に定常的に印加されるものである請求項1のAC
    型ガス放電パネルの駆動方法。
  3. 【請求項3】 前記第2維持放電パルス印加工程は、前
    記書込工程において前記複数本の維持兼アドレス放電電
    極の各々に前記走査パルスが印加される毎に順次開始さ
    れるものである請求項1のAC型ガス放電パネルの駆動
    方法。
  4. 【請求項4】 前記書込工程における前記走査パルスお
    よび前記書込パルスのパルス幅はそれぞれ0.6 乃至1.9
    (μs)の範囲である請求項1のAC型ガス放電パネルの
    駆動方法。
  5. 【請求項5】 前記書込工程は、1TV水平走査期間の
    整数倍の時間間隔で前記複数本の維持兼アドレス放電電
    極を順次走査するものである請求項1のAC型ガス放電
    パネルの駆動方法。
  6. 【請求項6】 前記第2維持放電パルス印加工程の実施
    中に、前記第2維持放電パルスと極性が異なり且つ前記
    第1維持放電パルスと時間的に合致しない消去パルスを
    前記複数本の維持兼アドレス放電電極に順次印加して走
    査することにより、前記所定の発光区画内に形成された
    壁電荷を順次消去する消去パルス印加工程と、 該消去パルス印加工程の後に前記第1維持放電パルスと
    極性および位相の等しい休止パルスを所定時間前記複数
    本の維持兼アドレス放電電極に印加する休止パルス印加
    工程とを、更に含むことを特徴とする請求項1のAC型
    ガス放電パネルの駆動方法。
  7. 【請求項7】 前記休止パルス印加工程は、前記休止パ
    ルスと共に前記第2維持放電パルスを前記複数本の維持
    兼アドレス放電電極に印加するものである請求項6のA
    C型ガス放電パネルの駆動方法。
  8. 【請求項8】 前記休止パルス印加工程は、1TV水平
    走査期間の1乃至4倍の長さの期間実施されるものであ
    る請求項6または7のAC型ガス放電パネルの駆動方
    法。
  9. 【請求項9】 前記休止パルス印加工程は、前記複数本
    の維持兼アドレス放電電極相互に1TV水平走査期間の
    整数倍だけ異なる時間に実施されるものである請求項6
    のAC型ガス放電パネルの駆動方法。
  10. 【請求項10】 前記消去パルス印加工程は、前記第2
    維持放電パルスと少なくも一部が重なるように前記消去
    パルスを印加するものである請求項6のAC型ガス放電
    パネルの駆動方法。
  11. 【請求項11】 前記消去パルスのパルス幅は0.05乃至
    1.8(μs)の範囲である請求項6のAC型ガス放電パネル
    の駆動方法。
  12. 【請求項12】 前記消去パルス印加工程は、前記複数
    本の維持兼アドレス放電電極の各々において前記第2維
    持放電パルス印加工程が開始されてからそれぞれ所定時
    間経過したときに実施されるものである請求項6のAC
    型ガス放電パネルの駆動方法。
  13. 【請求項13】 一画像の表示単位である1TVフィー
    ルドは前記複数本の維持兼アドレス放電電極毎に相互の
    比が2の累乗となるように互いに長さが異なるものとさ
    れた複数のサブフィールドから構成され、前記第1維持
    パルス印加工程、前記第2維持パルス印加工程、および
    前記書込工程は該複数のサブフィールド毎にそれぞれ実
    施されるものである請求項1のAC型ガス放電パネルの
    駆動方法。
  14. 【請求項14】 前記第1維持パルスおよび前記第2維
    持パルスは、前記1TV水平走査期間の長さを前記複数
    のサブフィールドの数で除した値の整数倍或いは整数分
    の1の周期である請求項13のAC型ガス放電パネルの
    駆動方法。
  15. 【請求項15】 前記書込工程は、相互に長さが異なる
    サブフィールドに対して相互に位相が異なる前記走査パ
    ルスを前記複数本の維持兼アドレス放電電極にそれぞれ
    印加するものである請求項13のAC型ガス放電パネル
    の駆動方法。
  16. 【請求項16】 前記書込パルスは、1TV水平走査期
    間の長さを前記複数のサブフィールドの数で除した値以
    下の周期である請求項13のAC型ガス放電パネルの駆
    動方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100424252B1 (ko) * 1998-11-30 2004-05-17 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마표시패널의구동방법
KR100869779B1 (ko) * 2001-05-30 2008-11-21 코닌클리케 필립스 일렉트로닉스 엔.브이. 디스플레이 패널의 구동방법 및 장치
WO2009060497A1 (ja) * 2007-11-06 2009-05-14 Hitachi, Ltd. プラズマディスプレイ装置

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KR100424252B1 (ko) * 1998-11-30 2004-05-17 삼성에스디아이 주식회사 플라즈마표시패널의구동방법
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