JPH10206729A - 望遠レンズ - Google Patents
望遠レンズInfo
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- JPH10206729A JPH10206729A JP9010955A JP1095597A JPH10206729A JP H10206729 A JPH10206729 A JP H10206729A JP 9010955 A JP9010955 A JP 9010955A JP 1095597 A JP1095597 A JP 1095597A JP H10206729 A JPH10206729 A JP H10206729A
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Abstract
合焦による収差変動を少なくする。 【解決手段】 物体側より順に収束性の第1レンズ群G
1、発散性の第2レンズ群G2、収束性の第3レンズ群
G3からなり、第1レンズ群G1は、物体側より正,
正,負,正の第1,第2,第3,第4レンズL1,L
2,L3,L4で構成し、第2レンズ群G2は、物体側
より両凹負の第5レンズL5と両面が物体側に凸のメニ
スカス正の第6レンズL6で構成して光軸上を移動する
ことにより合焦し、第3レンズ群G3は、物体側より正
の第7レンズL7と両面が像側に凸のメニスカス負の第
8レンズで構成し、絞りDに対してコンセントリックな
面を多く配置させることにより、各レンズ群における収
差発生量を小さくし、特に合焦群である第2レンズ群の
移動による収差変動を少なくしている。
Description
スタイプの望遠レンズに関する。
上に移動させて合焦を行うインナフォーカスタイプの望
遠レンズが知られている。このような合焦方式のレンズ
系では、合焦に際してレンズの全長が変化せず、且つ、
レンズの全重量に対して比較的軽量な合焦群を少量だけ
光軸方向に移動させればよいという機構上の長所がある
が、合焦群の移動による収差変動が大きく、これを補正
することが難しいという問題点があった。
ンズとして、従来例えば特公昭61−32651号公報
に示されるようなものがある。これは、光学系を物体側
から正,負,負の3群で構成し、第2負レンズ群を光軸
上に移動させて合焦を行うものであるが、もっとも像側
に負レンズ系を配置していることに加えて、画角2ωが
6.3°、広くても8.5°と狹いため、このままの構
成で画角を広げての使用は、歪曲収差を主とした諸収差
が大きく発生することから不可能であった。
決するために提案された特開昭61−51117号公報
に記載されている望遠レンズは、物体側から正,負,正
の作用の3群で構成し、そのうち、第3群を3枚のレン
ズで構成することにより、より自由度の高い収差補正を
行って、画角2ωを17.0°程度にまで広げている。
3レンズ群を物体側から両凸の正レンズと両凹の負レン
ズの2枚で構成し、画角2ωを12.7°程度としたレ
ンズ系も示されているが、移動レンズ群である第2レン
ズ群の有効径が大きく機構上不利となる。また、例えば
焦点距離の7倍程度の近距離に合焦した際、球面収差や
コマ収差の変動が比較的大きくなるとともに、像面の倒
れが球面収差の倒れと合っていないために、画面の中心
から周辺にかけて、鮮鋭な像を得ることができず、最短
撮影距離を焦点距離の7倍程度より短くすることができ
ないという問題点があった。この発明は上記の点に鑑み
てなされたものであり、無限遠から近距離まで収差が良
好に補正され、且つ合焦による収差変動が少ない望遠レ
ンズを提供することを目的とする。
達成するため、物体側より順に収束性の第1レンズ群、
発散性の第2レンズ群、収束性の第3レンズ群より構成
され、上記第2レンズ群を光軸上像側へ移動させること
によって、より近距離の物体への合焦を行う望遠レンズ
において、上記第1レンズ群は、物体側より順に正,
正,負,正の第1,第2,第3,第4レンズで構成さ
れ、上記第2レンズ群は、物体側より両凹の負の第5レ
ンズと両面が物体側に凸のメニスカス正の第6レンズで
構成され、上記第3レンズ群は、物体側より正の第7レ
ンズと両面が像側に凸のメニスカス負の第8レンズで構
成され、且つ、以下の条件を満足する望遠レンズを提供
するものである。 (1)0.05<d10/d8<0.7 (2)r12>0 但し、d8:第4レンズと第5レンズとの面間隔 d10:第5レンズと第6レンズとの面間隔 r12:第6レンズの像側の面の曲率半径
実施例を図面に基づいて具体的に説明する。この発明に
よる望遠レンズは、図1に示すように、物体側より順に
収束性の第1レンズ群G1、発散性の第2レンズ群G
2、収束性の第3レンズ群G3より構成されている。
正,負,正の第1,第2,第3,第4のレンズL1,L
2,L3,L4で構成され、第2レンズ群G2は、物体
側より順に両凹の負の第5レンズL5と両面が物体側に
凸のメニスカス正の第6レンズL6で構成され、第3レ
ンズ群G3は、物体側より順に正の第7レンズL7と両
面が像側に凸のメニスカス負の第8レンズL8で構成さ
れ、第2レンズ群G2を光軸上像側へ移動させることに
より、より近距離の物体の合焦を行うものである。
絞りDに対して比較的コンセントリックな面を多く配置
させることにより、各レンズ群における収差発生量を小
さく抑えるとともに、特に合焦レンズ群である第2レン
ズ群G2の移動による収差変動を少なくしている。第2
レンズ群G2は、すでに述べたように、光軸上を像側へ
移動させることにより近距離側への合焦を行う役割を持
ち、比較的軽量なレンズ群を少量移動させるだけで合焦
を行うことが可能になる。
なりすぎると、合焦のための移動量は小さくできる反
面、収差の変動が大きくなる。また、第2レンズ群G2
の屈折率が弱くなりすぎると、単位移動量あたりの収差
変動は小さくなるが、所要の最短撮影距離を得るための
移動量が大きくなり、機構上の制約を受けることにな
る。したがって、この実施形態では第2レンズ群G2の
焦点距離をf2、望遠レンズ全系の焦点距離をfとした
とき、 0.55<|f2|/f<0.8(f2<0) を満たすようにするのが望ましい。
点距離に対するレンズ全長(レンズ第1面から像面まで
の距離)を一定に保ちながら第2レンズ群G2を第1レ
ンズ群G1に近付けていくと第2レンズ群G2の屈折率
は弱くなり、その結果として第5レンズL5と第6レン
ズL6の面間隔d10が広がる。つまり、有効径も含め
て第2レンズ群G2が大きくなるという機構上の問題
と、第5レンズL5と第6レンズL6との面間隔d10
が広がることにより、第5レンズL5から第6レンズL
6へ入射する光線の光線高の変化が大きくなり、収差変
動につながることから、d10/d8は0.7の上限を
越えることはできない。
ンズ群G2を第1レンズ群G1から離していくと、第2
レンズ群G2の屈折力は強くなり、その結果、第5レン
ズL5と第6レンズL6の面間隔d10は狹まる。つま
り、第2レンズ群自体は小さくなるとともに合焦のため
の駆動量も小さくできて機構上有利となるが、第2レン
ズ群G2の屈折力が大きくなることによって、すでに述
べたように合焦の際の収差変動が大きくなるため、d1
0/d8は0.05の下限を越えることはできない。さ
らに加えると、 0.1<d10/d8<0.35 の範囲であれば一層良好な性能を得ることができる。
2において、もっとも物体側の第5レンズL5の負の屈
折力をもつ有効径の大きい面の曲率半径r9を大きくす
ることは、この面での諸収差の発生の原因となるばかり
でなく、合焦の際の収差変動の原因となる。したがっ
て、第5レンズL5の物体側の面の曲率半径r9を小さ
くしてこの面のもつ負の作用を小さくするために、第2
レンズ群G2全体としての負の作用を、第5レンズL5
の負の作用の像側の曲率半径r10の面及び負の作用の
第6レンズL6の像側の曲率半径r12の面に負担さ
せ、r12>0とした。
径r9の面以外の第2レンズ群G2の各面を絞りDに対
してコンセントリックな形状をもたせることにより、各
面での光束主光線の急激な曲がりを極力なくして諸収差
の発生量を少なくするとともに、合焦の際の第2レンズ
群G2の移動による諸収差の変動、特に球面収差やコマ
収差の変動を小さくした。また、第5レンズL5の像側
の面と第6レンズL6の物体側の面で収差打消しの関係
にもなっている。
ように構成することは、第2レンズ群G2を射出してい
く光線に対して、合焦による射出角度変化を小さくでき
るため、諸収差の変動を少なくすることが可能になる。
加えて、r12>0とすることにより、無限遠から近距
離に合焦した際、曲率半径r12の面を通過する光線の
光線高が低くなるため、この面における負の屈折作用が
弱くなって球面収差がマイナス方向に倒れる結果となる
が、同様の理由で像面もマイナス方向へ倒れ、両者の倒
れが一致して画面の中心から周辺まで均等に鮮鋭な像を
得ることができる。
から順に正,正,負,正の第1,第2,第3,第4レン
ズL1,L2,L3,L4からなるようにすることによ
り、負レンズをもっとも像側に配置する場合のように前
側の正レンズ群からこの負レンズに入射する光線が強い
屈折作用を受けて高次収差やコマ収差等が発生すること
を防止している。
G1の焦点距離f1は、全系の焦点距離をfとしたと
き、 0.5<f1/f<0.7 の範囲内にあることが望ましい。この下限を越えると第
1レンズ群G1の屈折力が強くなり、望遠比は小さくで
きるが、球面収差やコマ収差が劣化する原因となり、上
限を越えると第1レンズ群G1の屈折力が小さくなり、
収差補正上は好都合であるが、望遠比が大きくなりレン
ズ全長が長くなる。
に示す第1レンズ群G1の第2レンズL2の像側の曲率
半径r4の面と第3レンズL3の物体側の曲率半径r5
の面のように、光線が正レンズから負レンズに入射する
際に、上記両面での高次収差を含めた諸収差の発生量が
大きくなる。したがって、この実施形態では、これらの
曲率半径r4,r5の面を絞りDに対して比較的コンセ
ントリックな形状にするようにして、これらの面での収
差発生量を小さくするとともに、第1レンズ群G1全体
としての収差補正作用ももたせている。
径r5の面の屈折力をφ5、第1レンズ群G1の焦点距
離をf1とすると、 0.06<φ5・f1<0.23 とするのがよく、その下限を越えると第1群レンズG1
の各面でのコンセントリックな形状が大きく崩れ、第2
レンズL2の像側の面から第4レンズL4の物体側の面
までの球面収差やコマ収差及び第2レンズL2の像側の
面と第3レンズL3の物体側の面での非点収差補正上の
バランスも崩れる。また、その上限を越えると第1レン
ズ群G1における第3レンズL3としての負のパワー負
担を第3レンズL3の像側の面に大きく依存することに
なるので、この面での諸収差の発生原因となる。
L2と第4レンズL4にg線とd線に対する部分分散比
θが1.22以上1.24以下で、アッベ数νdが80
以上96以下の異常分散性をもつ光学材料を使用するこ
とにより、2次スペクトルを小さく補正している。同時
にこのような異常分散性の光学材料は、温度変化による
屈折率変化や熱膨張を起こしやすく、且つ軟らかくて傷
が付きやすいので、外気に直接触れることになる物体側
の正の第1レンズL1には、温度変化に強く、比較的硬
くて傷の付きにくい光学材料を使用している。
通常望遠レンズで問題となる糸巻き型歪曲収差は特に問
題とならないが、像側に負の作用をもつ第8レンズL8
を配置することにより、糸巻き型歪曲収差が発生する可
能性を考慮して、第8レンズL8の像側の面の曲率半径
r16を r16<0 すなわち、像側に凸となる正の屈折力をもたせるように
して糸巻き型歪曲収差の増大を防いでいる。実際、この
実施形態程度の歪曲収差であれば実用上全く問題がな
い。
と第8レンズL8のレンズ間隔d14を小さくしすぎる
と、各レンズの屈折力が大きくなるため、特に負の第8
レンズL8による糸巻き型歪曲収差が大きく発生する。
逆に、レンズ間隔d14を大きくしすぎると、特にg線
の色収差補正のバランスが崩れるので、 0.09<d14<0.16 の範囲とするのが望ましい。
を示す。ここで f:全系の焦点距離 fb:バックフォーカス 2ω:画角 r:曲率半径 d:面間隔 n:d線に対する屈折率 ν:d線に対するアッベ数 M:メリジオナル像面 S:サジタル像面 とし、以下の表1,表2,表3に実施例1,実施例2,
実施例3のパラメータ値をそれぞれ示す。
は、被写体から像面までの距離が焦点距離のほぼ7倍と
なる距離を意味するものとする。
望遠レンズの合焦群である第2レンズ群の形状を比較的
小さく構成することができ、無限遠から焦点距離の7倍
程度の近距離までの合焦時の諸収差の変動を小さく抑え
ることが可能になる。また、近距離での球面収差の倒れ
と像面の倒れを合致させることにより、近距離において
も画面の中心から周辺まで鮮鋭な像を得ることができ、
さらに他の収差及びその合焦による変動も充分に小さく
良好な性能を達成できた。これによってこの発明による
望遠レンズは焦点距離の6倍程度まで最短撮影距離を短
くすることが可能になった。
合焦した状態を示す構成図である。
る。
の諸収差図である。
る。
の諸収差図である。
る。
の諸収差図である。
る。
像高の7割の像高での横収差図であり、(A)は無限遠
合焦時、(B)は近距離合焦時をそれぞれ示す。
大像高の7割の像高での横収差図であり、(A)は無限
遠合焦時、(B)は近距離合焦時をそれぞれ示す。
大像高の7割の像高での横収差図であり、(A)は無限
遠合焦時、(B)は近距離合焦時をそれぞれ示す。
ズ
Claims (1)
- 【請求項1】 物体側より順に収束性の第1レンズ群、
発散性の第2レンズ群、収束性の第3レンズ群より構成
され、上記第2レンズ群を光軸上像側へ移動させること
によって、より近距離の物体への合焦を行う望遠レンズ
において、 上記第1レンズ群は、物体側より順に正,正,負,正の
第1,第2,第3,第4レンズで構成され、 上記第2レンズ群は、物体側より両凹の負の第5レンズ
と両面が物体側に凸のメニスカス正の第6レンズで構成
され、 上記第3レンズ群は、物体側より正の第7レンズと両面
が像側に凸のメニスカス負の第8レンズで構成され、 且つ、以下の条件を満足することを特徴とする望遠レン
ズ。 (1)0.05<d10/d8<0.7 (2)r12>0 但し、d8:第4レンズと第5レンズとの面間隔 d10:第5レンズと第6レンズとの面間隔 r12:第6レンズの像側の面の曲率半径
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