JPH10206670A - 少なくとも2つの光導波ファイバ端部を熱溶着する方法並びに装置 - Google Patents

少なくとも2つの光導波ファイバ端部を熱溶着する方法並びに装置

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JPH10206670A
JPH10206670A JP144498A JP144498A JPH10206670A JP H10206670 A JPH10206670 A JP H10206670A JP 144498 A JP144498 A JP 144498A JP 144498 A JP144498 A JP 144498A JP H10206670 A JPH10206670 A JP H10206670A
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optical waveguide
fiber
welding
optical
fiber ends
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JP144498A
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Gervin Ruegenberg
リューゲンベルク ゲルフィン
Hermann Schmallegger
シュマレッガー ヘルマン
Franz Drobner
ドロブナー フランツ
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    • G02B6/00Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
    • G02B6/24Coupling light guides
    • G02B6/255Splicing of light guides, e.g. by fusion or bonding
    • G02B6/2551Splicing of light guides, e.g. by fusion or bonding using thermal methods, e.g. fusion welding by arc discharge, laser beam, plasma torch

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の実際に与えられた実情下において、少
なくとも夫々2つの互いに対応し合った光導波ファイバ
端部間に申し分のない溶着継手を製造する方法並びに装
置を提供する。 【解決手段】 夫々対応する両光導波ファイバ端部FE
1,FE2を、設定可能な縦方向距離LAを相互に隔て
て位置決めし、前記の両光導波ファイバ端部FE1,F
E2の各端面側を熱的な加熱作用によって丸め、この丸
め工程後、丸められた各光導波ファイバ端部FE1,F
E2を、設定可能な時間KZにわたって夫々冷却し、こ
の後始めて別個の作業段階において、前記冷却された両
光導波ファイバ端部FE1,FE2の端面を互いに接触
させて熱溶着する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも夫々2
つの互いに対応し合った光導波ファイバ端部を熱溶着す
る方法並びに装置に関する。なお光導波ファイバは一般
に光ファイバと略称されている。
【0002】
【従来の技術】欧州特許出願公開第0320978号明
細書に基づいて、例えば光学的なファイバ端部にアーク
を作用させて、熱量を量的に規定する測定法が公知にな
っているにすぎない。この公知技術では、各ファイバ端
部が熱作用を受けて丸められ、その丸め分だけ短縮する
場合の、各ファイバの後退距離が測定される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、多数
の実際に与えられた実情下において、少なくとも夫々2
つの互いに対応し合った光導波ファイバ端部間に申し分
のない溶着継手を製造する方法並びに装置を提供するこ
とである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明の方法上の構成手段は、夫々対応する両光導波ファイ
バ端部を、設定可能な縦方向距離を相互に隔てて位置決
めし、前記の両光導波ファイバ端部の各端面側を熱的な
加熱作用によって丸め、この丸め工程の後、丸められた
各光導波ファイバ端部を、設定可能な時間にわたって夫
々冷却し、その後始めて別個の作業段階において、前記
冷却された両光導波ファイバ端部の端面を互いに接触さ
せて熱溶着する点にある。
【0005】熱的な加熱作用によって両光導波ファイバ
端部を丸めた後に、設定可能な持続時間にわたる冷却期
が続くことによって、丸め工程を本来の溶着工程とはほ
ぼ無関係に独立して実施することができる。丸め工程と
本来の溶着工程との間の、この時間的な断絶又は隔離に
よって、丸め熱処理のためにも溶着のためにも、例えば
アーク温度、アーク作用時間などのような溶接パラメー
タを夫々最適に設定することが可能になる。光導波ファ
イバ端部の丸め熱処理の後に冷却期を挿入したことによ
って、後続する本来の溶着時において光導波ファイバ端
部を過熱する不都合が申し分なく回避された。
【0006】これによって特にマルチモードファイバ
(Mehrmodenfaser)を溶着する場合に、夫々2つの互い
に接合すべき光導波ファイバ端部の溶融したガラス材料
内における気泡生成を申し分なく回避することが可能に
なる。
【0007】また前記課題を解決する本発明の装置上の
構成手段は、両光導波ファイバ端部を、設定可能な縦方
向距離を相互に隔てて位置決めさせる位置決め手段が設
けられており、かつ溶接手段並びに該溶接手段に配設さ
れた制御装置が、両光導波ファイバ端部の端面を熱的な
加熱作用によって丸め処理し、次いで設定可能な持続時
間にわたって冷却し、この冷却後に始めて別個の作業段
階で端面相互を接触させると共に熱溶着させるように構
成されている点にある。
【0008】本発明の有利な実施形態は、従属請求項に
記載した構成手段によって得ることができる。
【0009】
【実施例】次に図面に基づいて本発明の実施例を詳説す
る。
【0010】なお図1乃至図11において等しい機能と
作用態様を有する構成エレメントは夫々同一の符号を付
して示した。
【0011】図1には、溶接装置SVの基本構造が一部
斜視図で示されており、前記溶接装置SVは特に、光導
波路用スプライサ(接続器)の構成部分である。該溶接
装置SVには2本の光導波路LW1,LW2が挿入され
ている。両方の光導波路は、夫々に配設された公知の構
造型の(例えばマニピュレータのような)保持装置HV
1,HV2内に保持されて位置決めされる。該保持装置
の位置決め作用を一層明白にするために図1の図左半部
に位置している第1の保持装置HV1は開放状態で例示
されている。該保持装置HV1は基部BT1を有し、該
基部の上面側には縦溝NB1が形成されており、該縦溝
内に第1の、コーティングの施された(プラスチック被
覆された)光導波路LW1が挿入されている。基部BT
1にはジョイントGL1、ヒンジ又は類似の旋回機構を
介して蓋又は旋回フラップKL1が装着されていて前記
基部BT1へ向かって旋回可能である。前記蓋KL1の
内面側には縦溝NK1が、基部BT1の縦溝NB1に対
応して設けられている。従って保持装置HV1を閉鎖す
ると、第1の光導波路LW1は基部BT1と蓋KL1と
の間に締め込まれて固定的に確保される。これと同様に
第2の保持装置HV2は、コーティングの施された第2
の光導波路LW2を位置決めする。図1では第2の保持
装置HV2は図右半部において閉鎖状態で図示されてお
り、しかも、コーティングの施された第2の光導波路L
W2は、この閉鎖状態において第2の保持装置HV2の
基部BT2と蓋KL2との間に締め込まれており、かつ
これによって固定的に確保される。この場合前記蓋KL
2はジョイント又はヒンジGL2を介して、つまり旋回
機構を介して基部BT2に旋回可能に装着されている。
光導波路LW2を位置決めするために基部BT2の上面
側には縦溝NB2が、またこれに対応して蓋KL2の下
面側には縦溝NK2が形成されている。
【0012】各光導波路LW1,LW2のプラスチック
コーティングCO1,CO2(一次コーティング及び/
又は二次コーティング)は、規定可能な端区分にわたっ
て除去又は剥離されているので、そこでは夫々裸の光導
波ファイバ端部FE1,FE2が露出している。第1並
びに第2の光導波路LW1,LW2の端面側端部は先
ず、設定可能な縦方向距離を隔てて互いに向き合って位
置している。各光導波路LW1,LW2はその場合、z
軸方向の1本の直線にほぼ沿って延在しているのが有利
である。
【0013】両保持装置HV1,HV2は共通のベース
プレートGP上に配置されている。しかも両保持装置H
V1,HV2の少なくとも一方(本例では保持装置HV
2)は少なくとも1つの空間方向に、殊に各ファイバ縦
軸線に対して横方向にシフト可能に構成されている。本
例では第2の保持装置HV2は、3つの全ての空間方向
運動、つまり直角座標系のx軸方向運動、y軸方向運動
及びz軸方向運動を可能にするものとする。z軸方向は
この場合1つの縦方向、つまり所望の整合線を規定し、
該整合線に沿って両光導波ファイバ端部FE1,FE2
は夫々整列されねばならない。x軸方向は、両光導波路
LW1,LW2の縦延在方向に対して特に垂直な横方向
に、つまりz軸方向に対して直角な方向に延びている。
その場合フラットなベースプレートGPは特にx軸方向
とz軸方向とによって形成される平面に対して平行に位
置している。空間方向yつまりy軸方向は、前記のx軸
方向とz軸方向とによって形成される平面に対して垂直
に位置し、すなわち該y軸方向は上方又は下方に向かっ
て延びている。相応のx軸方向、y軸方向又はz軸方向
への第2の保持装置HV2のシフトは調整部材SG2に
よって行われ、該調整部材はその制御信号を評価/制御
装置COMから制御導線SL2を介して受信する。対応
配設された保持装置HV2に対する調整部材SG2のシ
フト作用は図1では作用矢印WP2によって、またx軸
方向、y軸方向及びz軸方向への保持装置HV2のシフ
ト可能性は夫々二重矢印Δx,Δy,Δzによって示唆
されている。
【0014】両光導波路の光導波ファイバ端部FE1,
FE2相互の実際の位置ずれ、殊に半径方向の位置ず
れ、つまり前記光導波ファイバ端部相互の目下の整合状
態を検知できるようにするために、殊に光導波ファイバ
端部の外側輪郭が、光学的結像系もしくは画像処理系V
K、特にビデオカメラによって観察され、かつ連続的に
受像される。画像処理系VKは、図1ではベースプレー
トGPの上位に配置されており、かつ縦方向距離を隔て
て対置する光導波ファイバ端部FE1,FE2の領域K
Sに配設されている。このためには、米国特許第501
1259号明細書に記載されているような画像処理系が
特に適している。光学的結像系又は画像処理系VKは、
該画像処理系によって受信された画像情報を評価できる
ようにするために、測定導線MLを介して評価/制御装
置COMに接続されている。
【0015】場合によつては又、両光導波ファイバ端部
FE1,FE2相互の目下の整合状態を別の測定手段に
よって検知するのも有利である。図1には、両光導波フ
ァイバ端部FE1,FE2相互の半径方向ずれを決定す
るための付加的な又は択一的な測定系の(例えばBK
1,BK2,TR,LE,LE3,LE4のような)構
成素子が一点鎖線で記入されている。該測定系は、光学
的送信器TR、特にレーザーダイオードを有し、該光学
的送信器TRは、円筒形で示した撓み結合器BK1を介
して第1の光導波路LW1に結合されている。この場合
撓み結合器BK1は、図1では(左から右への視線方向
で)保持装置HV1の手前に配置されている。光学的送
信器TRの送信光線フィールドSSFの部分は送信側で
(図1では図左半部において)前記撓み結合器BK1を
介して第1の光導波路LKW1内へ、裸の光導波ファイ
バ端部FE1の方に向かって入射結合される。光学的送
信器TRの作動制御は、評価/制御装置COMから制御
導線LE3を介して行うことができる。このようにして
図1では測定光MLは光導波ファイバ端部FE1の裸の
区分を通過し、かつ向かい合った光導波ファイバ端部F
E2内に渡し結合される。従ってこの測定光MLの部分
は、光導波ファイバ端部FE2を通走した後に受信側
で、第2の撓み結合器BK2を介して出射結合される。
前記撓み結合器BK2は図1の図右半部において、第2
の保持装置HV2の後方で第2の光導波路LW2に作用
結合されている。前記の受信側で出射結合された測定光
部分の受信光線フィールドESFは、図1では感光素子
LEによって、特にフォトダイオードによって検知さ
れ、かつ測定導線LE4を介して評価/制御装置COM
へ評価のために伝送される。このようにして両光導波フ
ァイバ端部FE1,FE2を介して送られる測定光ML
の変動を測定し、この変動を、両光導波ファイバ端部F
E1,FE2相互の(z軸方向の共通の整合線を基準と
する)半径方向ずれのための尺度として採用することが
可能である。その場合特に、米国特許第5078489
号明細書に記載されたLID測定法(= Light Injectio
n and Detection)を用いて両光導波ファイバ端部FE
1,FE2を介して伝送される、つまり渡し結合される
測定光MLの伝送損を測定するのが有利である。両光導
波ファイバ端部FE1,FE2相互の半径方向ずれの度
合に応じて、光の渡し結合若しくは光の伝達に起因する
光伝送損は増大される。両光導波ファイバ端部FE1,
FE2相互の半径方向ずれが大きくなるにつれて、光伝
送損も大きくなるので、伝送損経過の時間的な受信と、
両光導波ファイバ端部FE1,FE2相互の半径方向ず
れの度合との間に一義的な対応関係を定立することが可
能である。
【0016】図2乃至図10の概略的な拡大図では夫
々、例えば図1のx軸平面及びz軸平面のような共通の
位置平面における両光導波ファイバ端部FE1,FE2
の外側輪郭が端面側の領域で図示されている。光導波フ
ァイバ端部FE1,FE2の外側輪郭は特に図1の結像
系VKによって、細長く延びたほぼ長方形状のリボンと
して観察され、撮像・記録される。図2では各光導波フ
ァイバ端部FE1,FE2の内部構造を判り易くするた
めに、該光導波ファイバ端部に所属するファイバコアK
E1,KE2の経過が付加的に一点鎖線で一緒に図示さ
れている。該ファイバコアKE1,KE2は、各光導波
ファイバ端部FE1,FE2のガラスジャケット(クラ
ッディング)MA1,MA2の内部中心に延在してい
る。つまり空間的に見れば、各光導波ファイバ端部FE
1,FE2はその中心に、ほぼ円筒形状のファイバコア
KE1,KE2を有し、該ファイバコアの上にガラスジ
ャケットMA1,MA2が円筒形状のコーティング層と
して被さっている。マルチモードファイバを使用する場
合には、該マルチモードファイバのファイバコア直径は
典型的には特に約100μmであり、そのガラスジャケ
ット外径は特に約140μmである。
【0017】光導波ファイバ端部FE1,FE2をその
外側輪郭に関して先ず、例えば図1の溶接装置SVの保
持装置HV1,HV2及び調節部材SG2のような位置
決め装置によって、可能な限り一直線に互いに軸整合す
るように整列させること、つまり両光導波ファイバ端部
FE1,FE2の外側輪郭に半径方向ずれがある場合に
はこの半径方向ずれを、可能な限り零にすることが有利
である。各ファイバ縦軸線に対して横方向、特に直角な
横方向のこの整合運動が図2では例えばx軸方向の整合
運動について、二重矢印Δxによって示唆されている。
ファイバ外側輪郭に関するこの横方向の整合運動は特に
マルチモードファイバの場合には申し分なく行うことが
できる。それというのはマルチモードファイバの、光を
導くファイバコア直径が、単一モードファイバのコア直
径よりも著しく大きいからである。場合によっては、フ
ァイバコア相互を可能な限り一直線に互いに整合させる
ように配置して、横方向整合を行うことも可能である。
この整合操作は、ファイバコア外径が典型的には約10
μmでしかなく、ガラスジャケット外径が約125μm
であるような単一モードファイバの場合に殊に有利であ
る。
【0018】この横軸方向、特に半径方向の整合操作を
行った後に光導波ファイバ端部FE1,FE2は相互に
設定可能な縦方向距離LAを隔てて位置決めされる。要
するに光導波ファイバ端部FE1,FE2の端面SF
1,SF2は規定の縦方向距離LAを隔てて向き合って
いるので、両端面SF1,SF2間には所望のギャップ
幅の空隙もしくは間隙ZRが残留している。前記縦方向
距離LAの調整は、場合によっては時間的に見て、光導
波ファイバ端部FE1,FE2の半径方向整合操作前に
行うこともできる。半径方向で互いに整合された両光導
波ファイバ端部FE1,FE2の端面SF1,SF2間
の縦方向距離LAの調整運動は、図2では二重矢印Δz
で示唆されている。
【0019】両光導波ファイバ端部FE1,FE2は、
その端面SF1,SF2が夫々(各ファイバ中心軸線に
対して)ほぼ90゜破面として形成されているように事
前に準備しておくのが有利である。各光導波ファイバ端
部FE1,FE2は要するに、グラスジャケットMA
1,MA2の(空間的に見て)円筒形状の外側輪郭と本
来の(空間的に見て)円形面状の端面SF1,SF2と
の間に、ほぼ直角なシャープな破断エッジEC1,EC
2を有している。
【0020】位置決めの後、つまり両光導波ファイバ端
部FE1,FE2の半径方向整合操作及び縦方向距離の
調整操作の後に、両光導波ファイバ端部FE1,FE2
の端面側が、後続の切り離された熱処理工程において熱
的な加熱処理によって丸められる。このために殊に所期
のように位置決めされた光導波ファイバ端部FE1,F
E2は、加熱装置によって、例えばグロー放電アークの
ような熱源によってその端面域を加熱され、特に溶融さ
れ、つまり少なくとも溶融温度に加熱される。熱源とし
ては、場合によってはガス炎又はレーザー等を使用する
ことも可能である。
【0021】図1に示した溶接装置SVにおいては、両
保持装置HV1,HV2間の間隙に2つの溶接電極EL
1,EL2が、両溶接電極間にグロー放電によって横軸
方向に、特に両光導波ファイバ端部FE1,FE2の軸
方向の縦延在方向に対して垂直な方向にアークを生成で
きるように、配設されている。両溶接電極EL1,EL
2間でその都度アークがその作用を波及できる領域(つ
まり加熱域又は溶接域)は図1では、図示を簡略にする
ために、細長い鎖線楕円の形で示唆され、かつ符号LB
で示されている。溶接電極EL1が両光導波ファイバ端
部FE1,FE2の一方の縦方向側に配設されているの
に対して、溶接電極EL2は、前記溶接電極EL1に向
き合った方の、光導波ファイバ端部FE1,FE2の縦
方向側に配置されている。特に溶接電極EL1は溶接電
極EL2に対して約180゜ずらされて向き合ってい
る。各溶接電極EL1,EL2は所属の溶接電流線LE
1,LE2を介して電圧源SQに接続されており、該電
圧源は殊に有利には評価/制御装置COMの構成部分で
ある。電圧源SQは、図示を簡略にするためにシンボリ
ックに示唆されているにすぎない。溶接電流線LE2に
は電流測定器MGが挿入されており、該電流測定器は両
溶接電極EL1,EL2間におけるグロー放電の放電電
流強さISを測定して表示する。しかも電流測定器MG
はデータ導線DLを介して評価/制御装置COMに接続
されているので、該評価/制御装置ではグロー放電の測
定された放電電流強さ並びに該グロー放電の放電時間が
評価のために準備される。場合によっては更に、電流測
定器を評価/制御装置内に組込むことも可能である。フ
ァイバ端部を丸めるための前記熱処理時間中、光ファイ
バは定位置に位置決めされているのが有利である。
【0022】その都度互いに対応させられる両光導波フ
ァイバ端部FE1,FE2は、丸め熱処理時に3μm〜
1mmの縦方向距離LAを隔てて位置決めされているの
が有利である。
【0023】図3の概略的な拡大図では、両光導波ファ
イバ端部FE1,FE2の端面域における丸め熱処理工
程が図示されている。各光導波ファイバ端部FE1,F
E2のガラスジャケットMA1,MA2の外側輪郭はこ
の場合、有利には図1に示した画像処理系VKによって
観察・検知されて記録される。図3では更に又、視線方
向をy軸方向に取った場合の、x軸画像平面、z軸画像
平面における結像関係が例示されている。両光導波ファ
イバ端部FE1,FE2の縦延在方向の両側において両
溶接電極EL1,EL2は、両光導波ファイバ端部FE
1,FE2の端面間のギャップ空間に対応して配設され
ている。両溶接電極EL1,EL2間には、破線で図示
したアークLBが形成され、該アークは、両光導波ファ
イバ端部FE1,FE2の各端面域に同時に、つまり一
緒に作用する。グロー放電のアークLBによって各光導
波ファイバ端部FE1,FE2のガラス材料は、図3で
夫々鎖線で示唆された端面側の縁域RZ1,RZ2を加
熱されて溶融される。そこで溶融して粘液状にされたガ
ラス材料の表面張力によって、各光導波ファイバ端部F
E1,FE2は丸められ、ひいては円滑にされる。各端
面SF1,SF2とガラスジャケットMA1,MA2の
外側輪郭との間の、元は方形で階段状だった破断エッ
ジ、つまり不連続的な破断エッジEC1,EC2(図2
参照)は特にガラスの流れによって丸められる。その場
合ファイバガラス材料は角隅域で、図2に示した元の位
置に対比して幾分後退する。また端面自体に万一掻き
傷、凹凸、粗面並びにその他の不均質性があっても、こ
れらは前記の熱処理によって整直化され、つまり平らに
均されるので、各端面に均質にして滑らかな外表面を形
成することが可能である。図3では、各光導波ファイバ
端部FE1,FE2の端面とガラスジャケットの外側輪
郭との間で丸められた移行部が符号R1,R2で示され
ている。角隅を除去された光導波ファイバ端部FE1,
FE2の平滑にされた端面は符号GF1,GF2で示さ
れている。各光導波ファイバ端部FE1,FE2の端面
とガラスジャケットの外側輪郭との間の、元はほぼ直角
であった破断エッジは、前記の丸められた移行部R1,
R2の曲率半径が有利には1〜50μm、特に2〜20
μmになるように平滑にされる。
【0024】これに対して図10の概略的な拡大図で
は、端面に前記のような丸め熱処理を施さなかった光導
波ファイバ端部FE1,FE2が図示されている。
このような丸め熱処理の施されていない端面UF1,U
F2は顕微鏡で見れば、場合によっては例えば波、掻き
傷、鋸歯などのような微小凹凸或いはその他の粗面を有
していることがある。各光導波ファイバ端部の端面にお
ける前記のような不均質性は例えば、各光導波ファイバ
の端片を切除又は分離し、かつ端部側を「切削されたば
かりの」光導波ファイバのプラスチックコーティングを
或る部分長にわたって剥離するような機械的な事前の準
備加工に起因していることがある。粗面状表面の端面を
有するファイバ端部を互いに接触させると、両者間に、
ガス特に空気の充填された微視的な小空隙が封じ込めら
れることになる。この平滑でない端面を溶融した場合に
は、熱作用を受けて封入ガスが膨張することになり、こ
れによってガラス材料が端面側へ外向きに移動させら
れ、かつファイバコアとガラスジャケットとから成る厳
守すべき特定の光導波ファイバ構造が許容不能に変化さ
せられることになる。このキャビテイション(空隙形
成)によって気泡生成の危険が生じ、この気泡生成によ
って、溶着継手部位の領域には両光導波ファイバ端部の
ガラス材料が集積して肥厚部位が生じることになる。図
9の概略的な拡大図には、このように気泡生成によって
失敗した溶着継手GBが図示されている。この気泡生成
の問題は、テストにおいて特にマルチモードファイバの
溶着時に観察された。その場合このような気泡の膨張
は、単一モードファイバのファイバコアに対比して著し
く大きな直径を有している、各マルチモードファイバ
の、ドーピングされたファイバコアに起因するものと推
定される。これに対して、光導波ファイバ端部、特にマ
ルチモードファイバ端部に後で本来の溶着処理を施す場
合に、熱処理によってファイバ端面を丸めかつ平滑にす
ることによって、溶融ガラス材料内における前記のよう
な気泡生成の傾向をうまく減少させ得ることがテストで
実証された。つまり端面の平滑化によって、後の端面同
士の接触・溶着時におけるガス封入が充分に回避される
のである(図6参照)。この場合、中央域でのみ接触し
合う平滑にされたファイバ端面GF1,GF2間には、
破断エッジの丸め処理によって外向きに開いた縁部クレ
バス又は縁部ギャップRK(図6参照)が残存する。溶
着処理時に、場合によってはガラス材料から分離したガ
ス又はその他の封入ガスが前記の縁部クレバス又は縁部
ギャップRKを通って、内から外へ向かって充分支障な
く逃げることができる。
【0025】ファイバ端面を丸めかつ平滑にする熱処理
段階の後には、次の処理段階として冷却期が続く。この
冷却期において、丸められた光導波ファイバ端部FE
1,FE2を設定可能な時間にわたって冷却することが
できる。このために例えば両溶接電極EL1,EL2間
のアークLBは、設定可能な特定時間のあいだ遮断され
る。場合によっては両溶接電極EL1,EL2間を流れ
るグロー放電電流の放電電流強さIS、ひいてはアーク
LBの温度を、丸め処理時のアーク温度に対比して適当
に低下させるだけでもよい。冷却期間に光導波ファイバ
端部は、そのガラス材料の溶融温度を少なくとも下回る
冷却温度にされるのが有利である。光導波ファイバ端部
は丸め熱処理時に約1500℃の温度に加熱されるが、
冷却期の後に、精々なお約1000℃の温度を有してい
るのが有利である。特にファイバ端部は丸め熱処理後に
再びほぼ室温に冷却されるまで待たれる。
【0026】事情によっては丸め熱処理工程と位置決め
工程との順序を置き換えること、すなわち先ず両ファイ
バ端部に丸め処理を施し、次いで始めて所望のように位
置決めするのが有利である場合もある。
【0027】更に又、各ファイバ端部を個々に、つまり
図3に示したように一緒にではなくて別個に熱処理によ
って丸めて平滑にすることも勿論可能である。このため
には例えば先ず第1の光導波ファイバ端部FE1だけ
が、図3に示したアークLBの熱作用域内へ導入され
る。この第1の光導波ファイバ端部FE1は、丸め処理
を施された後に再びアークLBの熱作用域から取出さ
れ、かつ、これに所属する第2の光導波ファイバ端部F
E2のための丸め処理が別個で反復される。
【0028】冷却工程中にかつ/又は該冷却工程後に両
光導波ファイバ端部FE1,FE2は、本来の溶着工程
を次いで実施するために両光導波ファイバ端部FE1,
FE2間に所期の縦方向距離が生じるまで、z軸方向に
更に相互接近移動されるのが有利である。図4では両光
導波ファイバ端部FE1,FE2相互の接合移動が、z
軸方向の矢印z1,z2によって示唆されている。両光
導波ファイバ端部FE1,FE2の、なお未接触状態に
ある丸められて平滑にされた端面GF1,GF2間には
ギャップ空間が残存しているが、該ギャップ空間は、図
3の丸め熱処理時におけるギャップ空間に対比して縮小
されている。本来の溶着工程を開始する前に両光導波フ
ァイバを溶融するために、その端面間の縦方向距離を3
〜12μmに調整するのが有利である。
【0029】それに続いて光導波ファイバ端部を予熱す
るため、すなわち特に軟化温度乃至は溶融温度にするた
めにアークLBが新たに点弧される。この操作段階が図
5に示されている。先ず丸められ次いで冷却された両光
導波ファイバ端部FE1,FE2を改めて加熱して端面
を溶融開始(=予溶着)する間、両光導波ファイバ端部
FE1,FE2は今度は、図6に相応して最終的に端面
が接触するまで、相互に接近移動させられる。この接触
するに至るまでの相互接近移動が図5では、相互に向き
合ったz軸方向の運動矢印z1,z2によって示さ
れている。図6には、両光導波ファイバ端部FE1,F
E2の端面が接触した直後における両光導波ファイバ端
部FE1,FE2の溶着継手部位もしくは目標突合せ部
位SSの周辺域が図示されている。一点鎖線で示した溶
着継手部位又は目標突合せ部位SSでは、両光導波ファ
イバ端部FE1,FE2の丸められた端面GF1,GF
2の、軟化されて粘液状にされたガラス材料が先ず中心
域又は中央域においてだけ融合するので、この領域でだ
け前記の両端面は相互に粘着する。それというのは両光
導波ファイバ端部FE1,FE2の端面GF1,GF2
の各中心域が、湾曲もしくは丸められることによって最
も張出しているので、この領域で最初の接触が生じるか
らである。これに対して外側領域では、外周に沿って周
方向に延びる円環状溝が差し当たってガラスジャケット
内に残存する。すなわち、中心域でのみ接触し合う両光
導波ファイバ端部FE1,FE2の端面GF1,GF2
間には、破断エッジの丸め熱処理によって外向きに開い
た縁部クレバス又は縁部ギャップRKが差し当たって残
存している(図6参照)。場合によっては溶着時にガラ
ス材料から分離したガス又はその他の封入ガスは前記の
縁部クレバスRKを通って内から外へ向かって支障なく
逃げることができる。両光導波ファイバ端部FE1,F
E2相互が更に接近移動するにつれて、ゆっくりと前記
の縁部クレバスRKは閉じていき、最終的には図7に示
したように全閉するに至る。両光導波ファイバ端部FE
1,FE2は、一点鎖線で示した目標突合せ部位SSを
超えて、つまり軽度のファイバ余盛をもって互いに入り
組んでいる一方、接触域が更にアークLBの熱エネルギ
に曝されている(=主溶着)ので、第1の光導波ファイ
バ端部FE1のガラスジャケットは第2の光導波ファイ
バ端部FE2のガラスジャケットと融合する。この場
合、両光導波ファイバ端部FE1,FE2の溶融したガ
ラスジャケットの表面張力によって、粘液状にされたガ
ラス材料は、目標突合せ部位SSの外周に存在する材料
不足領域へ流れ込む。これによって、図7で溶着継手部
位の外周においてなお看取される円環状溝RKは消滅
する。このようにして、互いに融合された両光導波ファ
イバ端部FE1,FE2の溶着継手部位SSの領域にお
ける外側輪郭は平滑にされる。換言すれば、互いに融合
した両光導波ファイバ端部FE1,FE2はその溶着域
を超えてほぼ同一の外側輪郭、特に溶着域から縦方向に
延在している残りの光導波ファイバの外径と実質的に同
一の外径を有している。図8には両光導波ファイバ端部
FE1,FE2間における製作済み溶着継手SSが図示
されている。互いにスプライシング(接合)された両光
導波ファイバ端部FE1,FE2は今や、溶着継手部位
SSを超えて(ファイバ縦軸方向で見て)ほぼ円筒形の
形状を有している。
【0030】以上を総括すれば、少なくとも夫々2つの
互いに対応した光導波ファイバ端部に申し分のない熱溶
着を得られるようにするためには特に、次に列挙する経
時的な処理段階が有利である。すなわち: a)ファイバ前処置(=各光導波ファイバ端部のコーテ
ィング除去並びに90゜破面を得るための光導波ファイ
バ端部の切断); b)互いに接合すべき光導波ファイバ端部の位置決め; c)熱的加熱又は熱処理による各光導波ファイバ端部の
端面の丸め; d)設定可能な冷却時間にわたる丸め処理済み光導波フ
ァイバ端部の冷却; e)慣用の融接。
【0031】この場合の融接は次のように実施すること
ができる。すなわち:丸め処理が施され次いで冷却され
た夫々2つの互いに対応した光導波ファイバ端部が、設
定可能な縦方向距離を相互に隔てて位置決めされ、かつ
/又は互いに同一線に整合するように整列される。光導
波ファイバ端部が連続的に例えばグロー放電アークに曝
され、これによって端面側の溶融が開始(=予溶着)さ
れる一方、両光導波ファイバ端部は接触のために前送り
によって当接され、かつ/又は端面側で溶融されたガラ
ス材料がファイバ余盛をもって互いに入り組む。このよ
うにして互いに溶融接着された光導波ファイバ端部は、
グロー放電アークを用いて更に加熱すること(=主溶
着)によって最終的には、耐久性のある抗張性スプライ
シング継手が生じるように熱的に溶着される。
【0032】場合によっては予溶着を省くことも可能で
ある。また事情によっては前記の処理段階b)とc)と
の順序を置き換えることも可能である。更には又、「予
溶着」を省略して、両光導波ファイバ端部の合体移動時
の時間を、丸め熱処理後の冷却のために利用するように
するのも有利である。
【0033】熱的な加熱によって両光導波ファイバ端部
に丸め処理を施した後に、設定可能な時間にわたる冷却
期を後続させることによって、丸め工程を、本来の溶着
工程から充分に独立させて実施することが可能になる。
この時間的な分離によって、つまり丸め工程を本来の溶
着工程との結合から断つことによって、丸め処理のため
にも溶着のためにも、例えば溶着温度及び作用時間のよ
うな最適の溶接パラメータを設定することが可能であ
る。しかも光導波ファイバ端部に丸め処理を施した後に
冷却期を付加的に挿入したことによって、後続する本来
の溶着時における光導波ファイバ端部の過熱が申し分な
く回避されている。
【0034】光導波ファイバ端部がその丸め処理後に再
び充分に冷却されるに至るまで待機することは、殊にマ
ルチモードファイバを溶着する場合には特に重要であ
る。すなわち、丸め熱処理後にこのようなマルチモード
ファイバ端部を冷却することによって、主溶着時、つま
りマルチモードファイバ端部のガラス材料の本来の融合
時に、過熱、ひいては溶融したガラス材料内における気
泡生成を充分回避することが可能である。丸め熱処理工
程と光導波ファイバ端部の本来の溶着との間に付加的に
挿入された冷却期によって、その都度ドーピングされた
光導波ファイバコアに作用する熱エネルギが過度に大き
くなったり、また過熱によって単数又は複数の気泡が膨
れ上がることになるような不都合な事態が特に回避され
る。
【0035】これに対して図9の概略的な拡大図では、
両光導波ファイバ端部FE1,FE2を従来慣用の方式
で、つまり丸め操作無しかつ冷却期無しに互いに溶着す
る場合に両光導波ファイバ端部FE1,FE2の突合せ
部位領域に生成した気泡による溶着継手の失敗例が図示
されている。要するに慣用の技術では丸め処理を施さず
かつ冷却期を間挿しないことに基づいて、図9で両光導
波ファイバ端部FE1,FE2の縦延在方向に対して垂
直に一点鎖線で示した目標突合せ部位SSの領域におい
て、両ファイバ端面の融合時に単数又は複数の気泡が生
成する危険がある。両光導波ファイバ端部FE1,FE
2の融合時に膨れ上がる気泡によって、粘液状にされた
ガラス材料は半径方向外向きに導かれるので、目標突合
せ部位SSの領域では、接し合う両光導波ファイバ端部
FE1,FE2の外周に沿ってガラス材料が集積する。
この半径方向外向きに突出して膨張したガラス材料集積
体は図9では符号GBで図示されている。このガラス材
料集積体は、互いに溶着されて縦方向に延在する光導波
ファイバ端部FE1,FE2における不均質部位であ
り、かつ許容不能の接続伝送損が惹起されることにな
る。
【0036】このような気泡生成に起因した接続失敗
は、ドーピング度の高いファイバコア及び大きなコア直
径を有するマルチモードファイバの溶着時に特に生じ
る。夫々2つの互いに対応したマルチモードファイバ端
部を接触させた後に溶着する場合に接続部位の領域に気
泡が生成されると(これは結果的には完全に使用不能の
接続部となる)、光導波ファイバ端部を改めて準備・調
整しかつ溶着操作を改めて行うことが必要になり、換言
すれば著しい付加計費が必要になる。
【0037】以上の事項から判るように、慣用技術に対
して本発明の方法では、ファイバ端部に丸め処理を施
し、かつ丸め工程の後に冷却期を挿入することによって
気泡生成を申し分なく回避することが可能である。冷却
期の挿入によって、丸め操作は分離され、つまり本来の
溶着操作とは無関係に独立して行うことができる。この
ようにすれば丸め操作も溶着操作も共に夫々最適の方式
で、つまり方法上の他の処理段階を考慮することなく実
施することが可能である。これによって例えば放電電流
強さや放電電流時間のような方法上のパラメータをその
都度最適に調整することが可能になる。この目的のため
に予溶着前に時間的な間隔をとってアークは、ファイバ
端部を充分に丸めるに至る設定可能な時間にわたって点
弧される。その場合両ファイバ端部は、必要に応じて、
溶着に必要な通常の縦方向間隔にか、或いは別の縦方向
間隔に(図3参照)調整することができる。設定時間を
経過するとアークは遮断されるので、ファイバ端部は再
び冷却される。アークを完全に消弧する代わりに、場合
によっては単にアーク温度を相応に低下させるだけで良
い。この場合は慣用の溶着法の場合のように、予溶着、
前送り及び主溶着が実施される。冷却期を付加的に挿入
して丸め工程を本来の溶着工程から分離することによっ
て、ファイバ端部の丸め度合を、予溶着工程及び主溶着
工程には無関係に最適に選ぶことができる。予溶着工程
では、所要の丸め度合を考慮する必要はない。むしろ予
溶接パラメータ、つまり特にアークの放電電流強さ並び
に放電電流時間を、溶着プロセスが最適になるように選
ぶことができる。こうして特にマルチモードファイバに
とって、接続伝送損の著しく僅かな溶着継手を作ること
ができる。多数のマルチモードファイバのためのこのよ
うなスプライシング継手は最高で0.1dBの接続伝送
損、有利には0〜0.03dBの接続伝送損を有してい
る。
【0038】図11は、図1に示した評価/制御装置C
OMによって溶接装置SVのグロー放電アークを制御す
るための時間tを関数とする溶接電流強さISの線図で
ある。溶接時間曲線ARは、図3に示した光導波ファイ
バ端部FE1,FE2のための丸め工程に対応してい
る。この丸め工程では時点tA1にアークLBが点弧さ
れ、しかも溶接電流強さISは値IAに達するまで急勾
配で、特に階段飛躍的に上昇し、かつ時点tA2に至る
までほぼ一定の状態を維持する。この時点tA2に図3
のアークLBは消弧され、要するに丸め工程が終了す
る。丸め工程のための持続時間AZ=tA2−tA1は
10msec〜1sec、特に200〜800msec
に選ばれる。ファイバ端部の丸め処理中、溶接電流強さ
ISについて少なくとも10mA、特に12〜20mA
の値IAが設定される。
【0039】持続時間AZにわたる丸め工程が終了する
と、加熱されたファイバ端部のための冷却期が持続時間
KZにわたって続く。この冷却期の間アークは有利には
消弧されているので、溶接電流強さISは零に等しい。
ファイバ端部を充分に冷却するための待ち時間KZは少
なくとも0.1secに等しく、特に0.1〜2sec
に選ばれ、殊に有利には丁度約1.0secに選ばれ
る。本来の溶着工程時におけるファイバ端部の過熱を避
けるために、事情によっては丸め工程後に溶接電流強さ
ISを丸め工程時の値IAに対して適当に低下させるこ
とで充分な場合もある。図11では、この溶接電流強さ
の低下が一点鎖線で示され、かつ符号ASで表示されて
いる。充分な冷却を得るために溶接電流強さ(又は放電
電流強さ)ISは13mA未満の値に、特に6〜12m
Aの値に低下されるのが有利である。
【0040】ファイバ端部が充分に冷却された時点tV
1に本来の溶着工程が始まる。該溶着工程は、所謂「予
溶着工程」とこれに続く「主溶着工程」とから構成され
ている。予溶着工程中(図5参照)両ファイバ端部は差
し当たってはなお規定の縦方向距離を隔てて対置してい
る。両ファイバ端部は相互接近移動する間に軟化温度に
予熱される。このために溶接電流強さISは、殊に有利
には飛躍的に予溶着電流値IVに上昇し、かつ時点tV
2に至るまでほぼ一定の状態を維持する。ファイバ端部
の予熱つまり予溶着のための溶接電流曲線は図11に符
号VSで表されている。予溶着電流値IVは特に少なく
とも12mAに等しく、殊に有利には12.5〜16m
Aに選ばれる。予溶着のための持続時間は少なくとも1
00msecに等しく、特に200〜1000msec
に設定されると有利である。軟化したファイバ端部が最
終的に時点tV2において互いに当接すると、溶接電流
強さISは更に、特に階段飛躍的に値IHにまで上昇す
る。この場合IH>IVである。その場合、互いに粘着
する両ファイバ端部は軽度のファイバ余盛をもって互い
に入り込み、かつガラスジャケットが互いに融合させら
れる。両ファイバ端部のこの本来の融合(=主溶着)の
ための溶接電流曲線は図11に符号HSで表示されてい
る。主溶着は最終的には時点tH2に終了し、つまりほ
ぼ一定の溶接電流強さIHのアークはこの時点に消弧さ
れる。本来の主溶着のため、つまり接触した後のファイ
バ端面の相互融合のためには、少なくとも12mA、特
に12.5〜16mAの溶接電流強さISを使用するの
が有利である。滑らかな外側輪郭を有する申し分なく均
質な継手を製作するための溶着時間は少なくとも500
msec、特に1〜10secに選ばれるのが有利であ
る。
【0041】本発明の方法は相応の方式で、夫々複数の
光導波路を有する2つの光導波路群、特に2つの光導波
路リボンを溶着するためにも有利に実施することができ
る(「マルチファイバ技術」)。
【図面の簡単な説明】
【図1】一部斜視図で示した本発明の方法を実施するた
めの装置の基本構造の概略的な構成図である。
【図2】本発明の方法の経時的な第1操作段階の概略的
な拡大図である。
【図3】本発明の方法の経時的な第2操作段階の概略的
な拡大図である。
【図4】本発明の方法の経時的な第3操作段階の概略的
な拡大図である。
【図5】本発明の方法の経時的な第4操作段階の概略的
な拡大図である。
【図6】本発明の方法の経時的な第5操作段階の概略的
な拡大図である。
【図7】本発明の方法の経時的な第6操作段階の概略的
な拡大図である。
【図8】本発明の方法の経時的な第7操作段階の概略的
な拡大図である。
【図9】2つの光導波ファイバ端部を慣用の方法で溶着
した場合に気泡生成によって失敗した溶着継手の概略的
な拡大図である。
【図10】平滑化されなかったために不均質な端面を有
する互いに溶着すべき2つの光導波ファイバ端部の概略
的な拡大図である。
【図11】図1に示した本発明の方法を実施する装置の
グロー放電アークを制御するための、時間を関数とした
溶接電流強さの概略的な線図である。
【符号の説明】
SV 溶接装置、 LW1,LW2 光導波路、
HV1,HV2 保持装置、 BT1,BT2 基
部、 NB1,NB2 縦溝、 GL1,GL2
ジョイント又はヒンジ、 KL1,KL2 蓋又は旋
回フラップ、CO1,CO2 プラスチックコーティ
ング、 FE1,FE2 光導波ファイバ端部、 G
P ベースプレート、 SG2 調整部材、 CO
M評価/制御装置、 SL2 制御導線、 WP2
作用矢印、 Δx,Δy,Δz x軸方向、y軸
方向及びz軸方向への保持装置のシフト可能性を示す二
重矢印、 VK 光学的結像系又は画像処理系特にビ
デオカメラ、 KS対置する光導波ファイバ端部の領
域、 ML,ML4 測定導線、 TR光学的送信
器、 BK1,BK2 撓み結合器、 SSF 送
信光線フィールド、 LE ホトダイオードのような
感光素子、 LE3 制御導線、 ML 測定光、
ESF 受信光線フィールド、 KE1,KE2フ
ァイバコア、 MA1,MA2 ガラスジャケット
(クラッディング)、LA 縦方向距離、 SF1,
SF2 端面、 ZR 空隙又は間隙、EC1,E
C2 破断エッジ、 EL1,EL2 溶接電極、
LB アークの波及領域を表す鎖線楕円、 LE
1,LE2 溶接電流線、 SQ電圧源、 MG
電流測定器、 IS 放電電流強さ、 DL デー
タ導線、 RZ1,RZ2 端面側の縁域、 R1,
R2 丸められた移行部、 GF1,GF2 丸め
られた端面、 FE1,FE2 端面に丸め熱処
理の施されていない光導波ファイバ端部、 UF1,U
F2 丸め熱処理の施されていない端面、 GB
気泡生成によって失敗した溶着継手又はガラス材料集積
体、 RK 縁部クレバス又は縁部ギャップ、 z
1,z2 z軸方向の相互接合移動を示す矢印、 z
,z2 z軸方向の運動矢印、SS 溶着継
手部位又は目標突合せ部位、 RK 円環状溝、
t時間、 IS 溶接電流、 AR 溶接時間曲
線、 AZ 丸め工程のための持続時間、 KZ
冷却期のための持続時間又は待ち時間、 AS 低下
された溶接電流強さ、 IV 予溶着電流値、 VS
予熱又は予溶着のための溶接電流曲線、 HS
主溶着又は融合のための溶接電流曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 フランツ ドロブナー ドイツ連邦共和国 ミュンヘン エスヴル ムシュトラーセ 19

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも夫々2つの互いに対応し合っ
    た光導波ファイバ端部(FE1,FE2)を熱溶着する
    方法において、夫々対応する両光導波ファイバ端部(F
    E1,FE2)を、設定可能な縦方向距離(LA)を相
    互に隔てて位置決めし、前記の両光導波ファイバ端部
    (FE1,FE2)の各端面側を熱的な加熱作用によっ
    て丸め、この丸め工程後、丸められた各光導波ファイバ
    端部(FE1,FE2)を、設定可能な時間(KZ)に
    わたって夫々冷却し、その後始めて別個の作業段階にお
    いて、前記冷却された両光導波ファイバ端部(FE1,
    FE2)の端面を互いに接触させて熱溶着することを特
    徴とする、少なくとも2つの光導波ファイバ端部を熱溶
    着する方法。
  2. 【請求項2】 光導波ファイバ(FE1,FE2)とし
    てマルチモードファイバを使用する、請求項1記載の方
    法。
  3. 【請求項3】 熱的な加熱を夫々グロー放電アーク(L
    B)によって生ぜしめる、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 丸め工程後にアーク(LB)を、設定可
    能な時間(KZ)にわたって消弧し、この消弧時間の間
    に両光導波ファイバ端部(FE1,FE2)を冷却す
    る、請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 丸め工程後にアーク(LB)の温度を、
    設定可能な時間(KZ)にわたって低下させ、この温度
    低下時間の間に両光導波ファイバ端部(FE1,FE
    2)を冷却する、請求項3記載の方法。
  6. 【請求項6】 丸め工程後に両光導波ファイバ端部(F
    E1,FE2)を、光導波ファイバのガラス材料の溶融
    温度を少なくとも下回る温度に冷却する、請求項1から
    5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 【請求項7】 光導波ファイバ端部(FE1,FE2)
    を冷却するための持続時間(KZ)を0.1〜2sec
    に、有利には0.5secに選ぶ、請求項1から6まで
    のいずれか1項記載の方法。
  8. 【請求項8】 丸め工程時にその都度対応する両光導波
    ファイバ端部(FE1,FE2)相互の縦方向距離(L
    A)を3μm〜1mmに選ぶ、請求項1から7までのい
    ずれか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 丸め工程前にその都度対応する両光導波
    ファイバ端部(FE1,FE2)を互いに軸整合させる
    ように整列させる、請求項1から8までのいずれか1項
    記載の方法。
  10. 【請求項10】 丸め工程後にその都度対応する両光導
    波ファイバ端部(FE1,FE2)を互いに軸整合する
    ように整列させる、請求項1から8までのいずれか1項
    記載の方法。
  11. 【請求項11】 特に請求項1から10までのいずれか
    1項記載の方法を実施するための、少なくとも夫々2つ
    の互いに対応し合った光導波ファイバ端部を熱溶着する
    装置において、両光導波ファイバ端部(FE1,FE
    2)を設定可能な縦方向距離(LA)を相互に隔てて位
    置決めさせる位置決め手段(HV1,HV2,SG2)
    が設けられており、かつ溶接手段(EL1,EL2)並
    びに該溶接手段に配設された制御装置(COM)が、両
    光導波ファイバ端部(FE1,FE2)の端面を熱的な
    加熱作用によって丸め処理し、次いで設定可能な持続時
    間(KZ)にわたって冷却し、この冷却後に始めて別個
    の作業段階で端面相互を接触させると共に熱溶着させる
    ように構成されていることを特徴とする、少なくとも2
    つの光導波ファイバ端部を熱溶着する装置。
  12. 【請求項12】 光導波路(LW1,LW2)用のスプ
    ライサに組込まれている、請求項11記載の装置。
JP144498A 1997-01-10 1998-01-07 少なくとも2つの光導波ファイバ端部を熱溶着する方法並びに装置 Withdrawn JPH10206670A (ja)

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