JPH10205583A - フライホィール - Google Patents

フライホィール

Info

Publication number
JPH10205583A
JPH10205583A JP1031797A JP1031797A JPH10205583A JP H10205583 A JPH10205583 A JP H10205583A JP 1031797 A JP1031797 A JP 1031797A JP 1031797 A JP1031797 A JP 1031797A JP H10205583 A JPH10205583 A JP H10205583A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flywheel
damping material
vibration
engine
damping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP1031797A
Other languages
English (en)
Inventor
Sachiko Hamanaka
佐知子 濱中
Toyoaki Furukawa
豊秋 古川
Kazuhide Ota
和秀 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP1031797A priority Critical patent/JPH10205583A/ja
Publication of JPH10205583A publication Critical patent/JPH10205583A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン、ポンプ等のフライホィールを備え
た回転機械において、フライホィールに発生するアンブ
レラモードの振動を低減することにより、かかる振動に
よる騒音を抑制する。 【解決手段】 回転軸系のトルク変動等を緩和して回転
を円滑化にするフライホィールにおいて、上記フライホ
ィールの内部の少なくとも外周寄りの部位に粘弾性材料
からなるダンピング材を埋め込み設置し、フライホィー
ルの軸方向振動により生起されるダンピング材の歪エネ
ルギ消費作用により振動を減衰する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関のクランク
軸等に取付けられるフライホィールであって、特に振動
減衰手段が装着されたフライホィールに関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】内燃機関においては、
トルク変動を緩和するためクランク軸の軸端に一定の慣
性質量を有するフライホィールが装着されている。
【0003】図4にはかかるフライホィールを装備した
内燃機関の概念図が示されている。図4において、6は
エンジン(内燃機関)、10は同エンジンのクランク軸
であり、同クランクの軸10の一端に延設される出力軸
であるプーリ軸81には負荷駆動用のプーリ7が取付け
られ、他端に延設されたフライホィール軸82には上記
フライホィール1が取付けられている。
【0004】上記のようなエンジンシステムにおいて、
エンジン6の回転力はプーリ軸81及びプーリ7を介し
て駆動負荷に伝達されるとともに、フライホィール1も
回転駆動され、同フライホィール1においてエンジンの
トルク変動が緩和せしめられる。
【0005】図5は、上記エンジンシステムにおけるフ
ライホィール1及びプーリ7の振動に係る、上記エンジ
ン6運転中における周波数717.3Hzでのワイアー
線図であり、図において11(11a,11b)がフラ
イホィール、9がプーリを夫々示す。
【0006】図5におけるフライホィール1のワイアー
線図11において、破線(11a)が静止時つまりエン
ジン6の停止時、実線(細線)(11b)が運転時であ
り、運転時にはクランク軸10、フライホィール軸82
等の回転軸の軸方向に動く、いわゆるアンブレラモード
を呈している。
【0007】即ち図4に示されるようなエンジンシステ
ムにあっては、フライホィール1には図5に示されるよ
うなフライホィール1の外周端部が回転軸の軸方向に変
位する上記アンブレラモードの振動が励起され、かかる
振動が発生すると、高速回転するフライホィール1に異
常に大きな騒音の発生をみる。
【0008】一方、上記エンジンシステムのような振動
を伴なう回転機械において、振動を効果的に減衰する手
段として、回転軸に連結されたディスクと慣性体内部に
形成された環状室との間に粘性流体を封入して、同粘性
流体の粘性摩擦により回転軸の振動(捩り振動)を減衰
せしめる手段が従来より提供されている。
【0009】しかしながら、かかる手段は、クランク軸
等の捩り振動には有効であるが、上記のようなフライホ
ィールにおけるアンブレラモードの振動の抑制には装置
が大がかりとなり、適用が困難である。
【0010】本発明の目的は、エンジン、ポンプ等のフ
ライホィールを備えた回転機械において、フライホィー
ルに発生するアンブレラモードの振動を低減することに
よりかかる振動による騒音を抑制することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するもので、その要旨とする第1の手段は、回転軸系
のトルク変動等を緩和して回転を円滑化にするフライホ
ィールにおいて、上記フライホィールの内部の少なくと
も外周寄りの部位に粘弾性材料からなるダンピング材を
埋め込み設置してなることを特徴とするフライホィール
にある。
【0012】また第2の手段は、上記第1の手段におい
て、上記ダンピング材は、上記フライホィールに、その
円周方向に加工形成された円環状溝内に上当て材で固定
されてなる。
【0013】上記第1,第2の手段によれば、フライホ
ィールの回転時、軸方向にアンブレラモードの振動が発
生した際には、弾性率が小さく内部損失の大きい材料か
らなるダンピング材がフライホィールの円環状溝内に上
当て材とフライホィールとの間に挟持されて設置されて
いるので、ダンピング材の内部に上記振動によって歪エ
ネルギが発生し、同ダンピング材がこの歪エネルギを消
費することにより振動が減衰される。これにより、公知
の無拘束形に較べダンピング材の厚さを小さく保持しつ
つ、充分な振動減衰機能が得られる。
【0014】さらに第3の手段は、上記第1又は第2の
手段において、上記ダンピング材を埋め込み設置した状
態で、上記フライホィールの外観形状を埋め込み前の外
観形状と同一形状としてなる。かかる手段によれば、ダ
ンピング材及び上当て材がフライホィールの円環状溝内
にすっぽりと収まっているので、同ダンピング材装着後
もフライホィールは装着前と同一形状となり、突出部も
無いので、コンパクトで他部材との干渉も回避されたフ
ライホィールが得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下図1〜図3及び図4を参照し
て本発明の実施形態につき詳細に説明する。図4は本発
明が適用されるフライホィールを備えたエンジンシステ
ムの概念図である。図4において、6はエンジン(内燃
機関)、10は同エンジンのクランク軸であり、同クラ
ンク軸10の一端に延設される出力軸であるプーリ軸8
1には負荷駆動用のプーリ7が取付けられ、他端に延設
されたフライホィール軸82には上記フライホィール1
が取付けられている。
【0016】上記のようなエンジンシステムにおいて、
エンジン6の回転力は、プーリ軸81及びプーリ7を介
して駆動負荷に伝達されるとともに、フライホィール1
も回転駆動され、同フライホィールにおいてエンジンの
トルク変動が緩和せしめられる。以上の構成及び作用は
従来のものと同様である。
【0017】本発明の実施形態においては、図4に示さ
れるフライホィール1に、図5に示されるようなアンブ
レラモードの軸方向振動を抑制するダンピング機構を装
着している。
【0018】一般に、振幅の大きい振動を減衰する手段
として、内部損失(主として内部摩擦損失)の大きな固
体状の粘弾性体を利用した振動減衰装置として、無拘束
形と拘束層形とがある(他に、同調ダンパ形も提案され
ている。)。
【0019】上記無拘束形は、上記フライホィール1の
ような制振対象の構造体の片面または両面に粘弾性体即
ちダンピング材を貼付したもので、同ダンピング材自体
の伸び変形により振動エネルギを吸収することにより振
動の減衰を行なう。
【0020】また上記拘束層形は、上記フライホィール
のような振動する構造体と拘束層との間にダンピング材
をサンドイッチ状に挟んだもので、ダンピング材により
構成される中間層のせん断変形による振動エネルギ吸収
を利用して振動の減衰を行なう。かかる拘束層形におい
ては、上記のようにせん断変形を利用するためダンピン
グ材は弾性率が小さく内部損失係数が大きい材料を用い
る。
【0021】本発明の実施形態に係るフライホィール
は、上記拘束層形の振動減衰機構を用いたもので、その
構成を図1〜図3に示す。図1〜図3において、1はフ
ライホィールであり、エンジン6(図4参照)のクラン
ク軸10に連結されるフライホィール軸82に、中心孔
1aが固挿されている。
【0022】2はダンピング材であり、上記フライホィ
ールの外周寄りの部位に凹設された環状の嵌合溝1b内
に埋め込み、固定されている。3は上記ダンピング材2
を上面側から押さえて固定するための上当て材である。
【0023】図3は、上記ダンピング材2のフライホィ
ール1への取付構造の詳細を示す。図3において4は円
周方向等間隔に複数本設けられた取付ボルトであり、上
記上当て材3、ダンピング材2を貫通してフライホィー
ル1のネジ穴にねじ込まれ、ダンピング材2及び上当て
材3をフライホィール1に装着する。これにより、ダン
ピング材2及び上当て材3を組み込んでも、フライホィ
ール1の外観形状は、組み込み前と変らず、滑らかとな
る。また、上記取付ボルト4とダンピング材2及び上当
て材3のボルト穴との間には所定のすきまSが形成さ
れ、フライホィール1の回転による遠心力によって同フ
ライホィール1が半径方向に膨らむことにより、上記ボ
ルト4が折損するのを防止している。
【0024】上記ダンピング材2は、エポキシアクリル
系粘弾性材(商品名DYAD−607等)等の、弾性率
が小さく内部損失の大きい固体材料からなり、その厚さ
T=0.1〜0.5mm程度が好適である。また図3に
おいて、上記上当て材3の厚さBはフライホィール1の
嵌合溝16背部の厚さAに対して1A〜0.5Aに形成
するのが好ましい。
【0025】また、上記ダンピング材は、1個の環状体
でも円周方向に複数個に分割した分割型でもよい。
【0026】上記のように構成されたフライホィールを
備えたエンジンの運転時において、フライホィール1は
エンジン6からフライホィール軸82を介して回転駆動
されるが、その際にその外周部を主体として図5に示さ
れるようなアンブレラモードの軸方向振動が発生する。
しかしながら、上記フライホィール1の外周寄りの部位
にはダンピング材2が、上当て材3とフライホィール1
の嵌合溝16との間に挟持されているので、その両端の
上記振動による相対変位によりダンピング材2の内部に
歪エネルギが発生し、この歪エネルギをダンピング材2
自体が消費することにより振動減衰せしめる。
【0027】また、この実施形態では、ダンピング材2
をフライホィール1の嵌合溝16内に埋め込み、適切な
厚さの上当て材3を用いて取付ボルト4によりフライホ
ィール1に固定しているので、ダンピング材2をフライ
ホィール1の外面に貼着する無拘束形に較べダンピング
材2の厚さを小さく保持しつつ充分な振動減衰機能を有
する。
【0028】尚、本発明に係るフライホィールは、上記
のようなエンジンの他、ポンプ、往復動圧縮機等、あら
ゆる回転機械に適用できる。
【0029】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されており、
請求項1及び2の発明によれば、ダンピング材がフライ
ホィールの円環状溝内に上当て材とフライホィールとの
間に挟持されて設置されているので、フライホィールの
軸方向にアンブレラモードの振動が発生しても、この振
動によってダンピング材内に発生する歪エネルギによる
吸収作用により上記振動を確実に減衰せしめることがで
き、フライホィールの騒音を低減することができる。
【0030】また、ダンピング材が上当て材を介してフ
ライホィールの円環状溝内に固定されているので、公知
の無拘束形減衰手段に較べ、ダンピング材の厚さを薄く
しても、同等以上の振動減衰効果が得られることとな
り、小形コンパクトな装置で充分な制振効果が得られ
る。
【0031】さらに請求項3のように構成すれば、ダン
ピング材装着後もフライホィールの形状が変らず、突出
部も無いので、コンパクトで他部材との干渉の恐れのな
い装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るフライホィールの概略
構成を示す縦断面図。
【図2】図1のB−B矢視図。
【図3】上記実施形態におけるダンピング材の取付構造
を示す縦断面図。
【図4】本発明が適用されるエンジンシステムの概念
図。
【図5】上記エンジンシステムの振動モード線図。
【符号の説明】
1 フライホィール 2 ダンピング材 3 上当て材 4 取付ボルト 6 エンジン 10 クランク軸 82 フライホィール軸

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸系のトルク変動等を緩和して回転
    を円滑化するフライホィールにおいて、上記フライホィ
    ールの内部の少なくとも外周寄りの部位に粘弾性材料か
    らなるダンピング材を埋め込み設置してなることを特徴
    とするフライホィール。
  2. 【請求項2】 上記ダンピング材は、上記フライホィー
    ルに、その円周方向に加工形成された円環状溝内に上当
    て材で固定されてなる請求項1に記載のフライホィー
    ル。
  3. 【請求項3】 上記ダンピング材を埋め込み設置した状
    態で、上記フライホィールの外観形状を埋め込み前の外
    観形状と同一形状としてなる請求項1又は2に記載のフ
    ライホィール。
JP1031797A 1997-01-23 1997-01-23 フライホィール Withdrawn JPH10205583A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1031797A JPH10205583A (ja) 1997-01-23 1997-01-23 フライホィール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1031797A JPH10205583A (ja) 1997-01-23 1997-01-23 フライホィール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10205583A true JPH10205583A (ja) 1998-08-04

Family

ID=11746870

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1031797A Withdrawn JPH10205583A (ja) 1997-01-23 1997-01-23 フライホィール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10205583A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003194149A (ja) * 2001-12-04 2003-07-09 Defontaine:Sa アンチノイズ始動用フライホイール
JP2007225310A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Shinko Electric Co Ltd ギアノイズ測定装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003194149A (ja) * 2001-12-04 2003-07-09 Defontaine:Sa アンチノイズ始動用フライホイール
JP2007225310A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Shinko Electric Co Ltd ギアノイズ測定装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2179896C (en) Torsional vibration damper
KR101237040B1 (ko) 진동 운동하는 샤프트를 가이드하는 장치
KR19980702305A (ko) 구동장치
JPH08312659A (ja) 結合遮断装置
JP3679901B2 (ja) フライホイール組立体、及びトルクコンバータ
KR100266111B1 (ko) 자동차용 비틀림 감쇠장치
JP2004150626A (ja) ダンパ内蔵のクランクシャフト
JPH10205583A (ja) フライホィール
JPH08247218A (ja) 回転軸の回転変動およびねじり振動抑制装置
US6652334B1 (en) Flywheel structure with an internally mounted torsional damper
JP2006090528A (ja) 回転軸用制振装置
JP2605662Y2 (ja) デカップルド・ダンパープーリ
JP2017015214A (ja) 回転変動吸収ダンパ
JP2001159448A (ja) アイソレーション・ダンパプーリ
KR20020044218A (ko) 변속기 입력축 댐퍼를 이용한 엔진의 비틀림 진동저감장치
JPH09203435A (ja) ダンパ装置
KR100440023B1 (ko) 엔진의 운전 조건에 따라 가변적 불평형 질량을 갖는밸런스 샤프트 장치
KR100309916B1 (ko) 크랭크축댐퍼풀리의굽힘진동감쇠구조
JP2000346136A (ja) プーリカップリング
JPS6315626Y2 (ja)
JP3805627B2 (ja) 超音波モータ及び超音波モータのロータ
JP4737429B2 (ja) センサープレート
KR100199135B1 (ko) 차량의 럼블노이즈 저감장치
JPH0814058A (ja) エンジンのギヤトレイン構造
JPH039545Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040406