JPH10205316A - 可変バルブリフト装置 - Google Patents

可変バルブリフト装置

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JPH10205316A
JPH10205316A JP9019962A JP1996297A JPH10205316A JP H10205316 A JPH10205316 A JP H10205316A JP 9019962 A JP9019962 A JP 9019962A JP 1996297 A JP1996297 A JP 1996297A JP H10205316 A JPH10205316 A JP H10205316A
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JP
Japan
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valve
lifter
switching
control means
lift
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Pending
Application number
JP9019962A
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English (en)
Inventor
Eiji Miyaji
永治 宮地
Hisashi Kodama
久 児玉
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 確実にリフト量の切り換えを行うことができ
るとともに耐久性に優れた可変バルブリフト装置の提
供。 【解決手段】 吸排気弁54を開閉操作する弁リフタ2
0と,油圧または空気圧の切換操作信号に応動し弁リフ
タ20のリフト特性を切り換えるリフタ切換機構と,弁
リフタ20及びリフタ切換機構の外部に配置され上記リ
フタ切換機構に油圧または空気圧の切換操作信号を発す
る制御手段10とを有するエンジンの可変バルブリフト
装置1である。制御手段10は,カムシャフト81また
はクランクシャフトに同期して駆動され上記シャフトの
所定の回転位相の範囲内においてのみ切換操作信号を発
する弁機構を有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,エンジンの低回転時と高回転時
とに吸排気量を調整するために吸排気弁の開閉タイミン
グ或いはリフト量を可変にする弁リフタ方式の可変バル
ブリフト装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】自動車などのエンジンにおいては,エンジ
ンの始動直後及びエンジンの低回転時や低負荷時に要求
される吸排気量は少なく,エンジンの高回転時や高負荷
時に要求される吸排気量は多くなる。このために,吸排
気弁の開閉量及び動作タイミングを制御することによっ
てエンジンの適正な出力と燃料消費量の節減とが図られ
ている。
【0003】このために用いる耐久性の高い可変バルブ
リフト装置として,本願の出願人は,特開平8−189
316号公報(特願平6−339198号)において,
高速用カム(アウターカム)による作動と低速用カム
(インナーカム)による作動とを,油圧装置により移動
するプレートを用いて切り換える方式を既に提案済であ
る。
【0004】即ち,図9に示すように,プレート91を
溝620から後退させてインナーリフタ921とアウタ
ーリフタ922との間のプレート91の係合を解き,こ
れによって低速用カム(インナーカム932)により吸
排気弁24を駆動する。その結果,図7の曲線891に
示すリフト特性が得られる。
【0005】また,油圧操作により移動するプレート9
1を溝620に進入させてインナーリフタ921とアウ
ターリフタ922との間に係合させ,これによって高速
用カム(アウターカム931)により吸排気弁24を駆
動する。その結果,図7の曲線892に示すリフト特性
が得られる。上記のように,プレート91をインナーリ
フタ921に設けた環状溝620に進退することによ
り,インナーリフタ921とアウターリフタ922の間
の上記係合状態は切り換えられる。
【0006】同図において,符号941は吸(排)気弁
24を閉方向に付勢するスプリング,符号942はアウ
ターリフタ922を外方向に付勢するスプリング,符号
943はインナーリフタ921を下方向に付勢するスプ
リングである。なお,上記切り換え用のプレート91の
操作は,エンジンの負荷または回転速度を検知すること
により,図示しない制御手段により油圧を操作すること
により制御される。同図において,符号951,952
は油圧ポンプ及び制御弁である。
【0007】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記可変バル
ブリフト装置における切換プレート91の油圧操作,即
ちリフト量の切り換え操作は,カム931,932の回
転位相とは無関係にエンジンの状態に基づいて操作され
るため,切換プレート91の動作が不安定,換言すれば
中途半端な状態となることがある。
【0008】即ち,リフタ921,922がカム93
1,932とベース円で接している状態では,アウター
リフタ922とインナーリフタ921との間に運動速度
の差(非係合時)又は相互間に働く力(係合時の荷重)
が生じないから,切換プレート91の環状溝620内で
の移動がスムースである。しかしながら,その他の回転
位相においては,アウターリフタ922とインナーリフ
タ921との間に運動速度の差(非係合時)又は相互間
に働く力(係合時の荷重)が生じて,切換プレート91
の移動が中途半端な状態で停止することがある。
【0009】切換プレート91が,このような中途半端
な状態にあると,リフト921,922間に働く荷重に
より切換プレート91の環状溝620への係合が外れて
しまうことがある(所謂リフト量の切り換えミス)。そ
して,このような切り換えミスは,エンジンの性能低下
をもたらすばかりではなく,切換プレート91等の切り
換え機構部の損耗や破損の原因となる。本発明は,かか
る従来の問題点に鑑みてなされたものであり,確実にリ
フト量の切り換えを行うことができるとともに耐久性に
優れた可変バルブリフト装置を提供しようとするもので
ある。
【0010】
【課題の解決手段】本発明は,吸排気弁を開閉操作する
弁リフタと,油圧または空気圧の切換操作信号に応動し
上記弁リフタのリフト特性を切り換えるリフタ切換機構
と,上記弁リフタ及びリフタ切換機構の外部に配置され
上記リフタ切換機構に油圧または空気圧の切換操作信号
を発する制御手段とを有するエンジンの可変バルブリフ
ト装置であって,上記制御手段は,カムシャフトまたは
クランクシャフトに同期して駆動され上記シャフトの所
定の回転位相の範囲内においてのみ上記切換操作信号を
発する弁機構を有していることを特徴とするエンジンの
可変バルブリフト装置にある。
【0011】本発明において特に注目すべきことの第1
点は,制御手段が弁リフタ及びリフタ切換機構の外部に
設置されていることにあり,第2点は制御手段がカムシ
ャフトまたはクランクシャフトによって駆動される弁機
構を有しており,上記弁機構がカムシャフトまたはクラ
ンクシャフトの所定の回転位相の範囲内においてのみ切
換操作信号を発することである。上記において所定の回
転位相の範囲内とは,弁リフタの切り換えが前記のよう
なリフト量の切り換えミスのような不具合を生じないカ
ムシャフト(クランクシャフト)の回転位相のことであ
る。
【0012】例えば弁リフタが,請求項2記載のように
リフトカムに駆動されて作動する場合には,弁リフタが
リフトカムのベース円Bc(図6)に対して応動する範
囲内(図6の領域Os),即ち弁リフタの動きが停止す
るタイミングにおいてのみ,上記リフタ切換機構のリフ
ト切り換え動作が行われるよう油圧信号または空気圧信
号を発する。
【0013】そのためには,例えば弁リフタがリフトカ
ムのベース円Bcに対応する以前のタイミング(図6の
領域Ps)で切換操作信号を発する。また,例えば弁リ
フタがベース円Bcに応動しているタイミングでは,切
換操作信号を発信しないようにし,次のサイクルでOs
全域を作動タイミングとする。このようなタイミングで
切換操作信号を発すると,動作遅れによってリフタ切換
機構の切換動作がカムのベース円Bcから外れたタイミ
ングで切換動作が行われる危険が生ずるからである。
【0014】上記のように制御することにより,リフタ
切換機構の動作すなわちリフト特性の切換は,スムース
に行われ切り換えミスが生じなくなる。即ち,操作信号
の伝達遅れ,リフタ切換機構の動作遅れ等の時間を配慮
して上記領域Osで切り換え動作が完了するように制御
手段の切換操作信号を発するようにする。また,切り換
えミスがなくなることにより,切換部品などのリフタ切
換機構の耐久性が向上する。
【0015】そして,上記制御手段は,請求項3記載の
ように,リフタ切換機構に操作信号を直接発するパイロ
ット操作式のスプール切換弁と,前記カムシャフトまた
はクランクシャフトに駆動されカムシャフトまたはクラ
ンクシャフトの回転位相に同期して油圧パイロット信号
または空気圧パイロット信号を上記スプール切換弁に印
加するパイロット弁とによって実現することができる。
【0016】即ち,パイロット弁が所定のカムシャフト
(クランクシャフト)の回転位相においてパイロット操
作信号をスプール切換弁に発することにより,スプール
切換弁はリフタ切換機構に操作信号を発する。この場合
には,パイロット信号の遅れ時間とスプール切換弁の遅
れ時間とリフタ切換機構の遅れ時間等を考慮してパイロ
ット操作信号を発することはいうまでもない
【0017】なお,上記の場合において,請求項4記載
のように,前記スプール切換弁は,異なった気筒に属し
て略同一のタイミングで動作すべき吸気弁と排気弁とに
対応するリフタ切換機構に同一の切換操作信号を発する
ポート切換弁とすることが好ましい。略同一のタイミン
グで動作すべき吸気弁と排気弁とに対してスプール切換
弁を共用することにより,スプール切換弁の数を1/n
(4気筒では1/2)に少なくすることができるからで
ある。
【0018】略同一のタイミングで動作すべき吸気弁と
排気弁とは,例えば4気筒のエンジンの場合には,図8
に示すカム曲線895,896のように,第1気筒の吸
気弁(曲線895)と第3気筒の排気弁(曲線896)
との間に成立するようなほぼ同一位相の動作関係であ
り,各排気弁は同様な関係にある吸気弁をそれぞれ有し
ている。
【0019】そして,前記のように本発明の制御手段
は,弁リフタ及びリフタ切換機構の外部に設置されてい
るから,配置及びスペース上の自由度が大きく,設計上
の選択範囲が広くなり,多様な特性を実現することがで
きる。また,制御手段が弁リフタの外部にあるため弁リ
フタの重量が軽減され小型化すると共に耐久性が増す。
【0020】
【発明の実施の形態】
実施形態例 本例は,図1,図2に示すように,吸排気弁54を開閉
操作する弁リフタ20と,油圧の切換操作信号s1に応
動し上記弁リフタ20のリフト特性を切り換えるリフタ
切換機構と,弁リフタ20及びリフタ切換機構の外部に
配置され上記リフタ切換機構に油圧の切換操作信号を発
する制御手段10とを有する4気筒エンジンの可変バル
ブリフト装置1である。そして,制御手段10は,カム
シャフト81に図示しない連結手段(例えば,ギヤ,チ
ェーン,ベルトなど)を介して連結されて同期駆動され
る同期シャフト81aの所定の回転位相の範囲内におい
てのみ上記切換操作信号sn(n=1〜4)を発する以
下に述べる弁機構を有している。なお,同期シャフト8
1aは図示しないクランクシャフトに同様に連結されて
もよい。
【0021】即ち,弁リフタ20は,図1に示すよう
に,カムシャフト81に同期して回転するリフトカム
(図3に示すインナーカム22及びアウターカム,2
1)に駆動されて動作し,制御手段10は,弁リフタ2
0がリフトカム(インナーカム22及びアウターカム,
21)のベース円Bc( 図6) に対して応動する範囲内
においてのみ上記リフタ切換機構の切換動作が行われる
よう,適切なタイミングで切換操作信号sn(n=1〜
4)を発する。
【0022】そして,制御手段10は,パイロット操作
式のスプール切換弁11と,同期シャフト81aによっ
て駆動されると共に同期シャフト81aの回転位相に同
期して油圧パイロット信号Psをスプール切換弁11に
発するパイロット弁15,16と,リフトの切り換えの
操作方向を決定する方向切換弁18と,油圧ポンプ19
とを有している。また,スプール切換弁11及びパイロ
ット弁15,16は,異なった気筒に属して略同一のタ
イミングで動作すべき吸気弁と排気弁(例えば詳細を後
述する図2の第1気筒の吸気弁I1と第3気筒の排気弁
E3)とに対応する一対のリフタ切換機構に同一の切換
操作信号を発するポート切換弁である。
【0023】以下それぞれについて説明を補足する。本
例の可変バルブリフト装置1の弁リフタ20及びリフタ
切換機構は,図3に示すように,軸Cの方向に上下動す
ることによってポート52を開閉しかつ弁スプリング6
0により閉方向に付勢されている吸排気弁54と,吸排
気弁54の軸心C上に配置されたインナーカム22と,
インナーカム22に並置されインナーカム22と同一の
ベース円及びインナーカム22よりリフト大のノーズを
有する一対のアウターカム21と,アウターカム21と
当接する方向にスプリング46により付勢されたアウタ
ーリフタ26と,吸排気弁54の上端面と隙間を持ち外
周に環状溝62を穿設したインナーリフタ28と,吸排
気弁54の軸Cと直行する方向に摺動しアウターリフタ
26と共に移動し且つアウターリフタ26がアウターカ
ム21のベース円に接するときインナーリフタ28の環
状溝62(リフタ切換機構の要素)の位置にあるよう配
置された切換プレート70(リフタ切換機構の要素)
と,切換プレート70を吸排気弁54の軸Cに直行する
方向に移動させる制御手段10とを有している。
【0024】なお,上記インナーリフタ28は,スプリ
ング45により図示下方に付勢されている。そして,制
御手段10の油圧操作信号により,切換プレート70を
環状溝62に進入させてインナーリフタ28とアウター
リフタ26とを係合させて吸排気弁54を高リフト状態
で開閉させる所謂高リフトモードと,切換プレート70
を環状溝62から後退させてインナーリフタ28とアウ
ターリフタ26とを係合させない所謂低リフト状態で開
閉させる低リフトモードとに切り換える。
【0025】図3に示す状態は,高リフト特性(図7曲
線892)用の一対のアウターカム21並びに低リフト
用特性(図7曲線891)のインナーカム22とが,共
にリフト量がゼロの状態である(吸排気弁54閉)。即
ち,アウターカム21とインナーカム22とがそれぞれ
のベース円Bcでアウターリフタ26とインナーリフタ
28とに当接しており,吸排気弁54がポート52を閉
じている状態である。そして,カム21,22は,エン
ジンからの駆動力が伝達されるカムシャフト81に固定
されている。
【0026】アウターリフタ26は,図3に示すよう
に,円板状の端部261と円筒状の側壁262とからな
り,円板状の端部261には,インナーリフタ28が吸
排気弁54の軸Cを中心に回動可能に且つ吸排気弁54
の軸Cの方向に摺動可能に嵌入されている。そして,イ
ンナーリフタ28は,吸排気弁54のステム56の上端
に固定されたシム58の上面側にベース円時は隙間を保
っている。即ち,タペットクリアランスを有している。
【0027】また,アウターリフタ26の円筒状の側壁
262は,シリンダヘッドに吸排気弁54の軸Cの方向
に形成されたガイド孔82内に,摺動可能にかつ吸排気
弁54の軸Cを中心に回動可能に嵌入されている。ま
た,アウターリフタ26の内側には,インナーボディ2
65がアウターリフタ26と一体的に移動自在に配置さ
れている。そして,スプリング46が介設されており,
インナーボディ265(アウターリフタ26)を上方に
押し上げている。
【0028】そして,アウターリフタ26とインナーボ
ディ265との間には,吸排気弁54の軸心と直交する
ボデー孔263(リフタ切換機構の要素)が穿設されて
いる。また,環状溝62は,インナーリフタ28の径方
向に開口し,図3のリフト量ゼロの状態において上記ボ
デー孔263と連通する(インナーリフタ28の軸方向
において同一位置になる)。そして,ボテー孔263に
は,インナーリフタ28の環状溝62の開口幅(軸方向
幅)すなわちボデー孔263の軸C方向の幅とほぼ同一
幅の切換プレート70が吸排気弁24の軸心と直交する
方向にに収容されている。
【0029】この切換プレート70には,インナーリフ
タ28の外径とほぼ同一サイズの貫通孔が形成されてい
る。切換プレート70は,上記貫通孔の軸心がインナー
リフタ28の環状溝62の軸心と一致する第1状態(後
退位置)と,両者の軸心が一致しない第2状態(前進位
置)との間で移動可能である。そして,切換プレート7
0の前端とアウターリフタ26の側壁262との間には
スプリング88が配設され,通常は切換プレート70を
第1状態(後退位置)にセットしている。
【0030】そして,図3に示す切換プレート70の後
退位置ではインナーリフタ28はアウターリフタ26の
貫通孔及びインナーボディ265の貫通孔内で自在に移
動可能である。また,切換プレート70の上記前進位置
では,切換プレート70が環状溝62内に進入してアウ
ターリフタ28とインナーリフタ26とが切換プレート
70を介して係合し,両リフタ28,26は一体的に移
動する。
【0031】また,切換プレート70とアウターリフタ
26との間には,油圧室72が形成され,図1に示す油
圧ポンプ19からオイルパン74の油圧が制御手段10
を経て供給される。そして,油圧の供給されない状態で
は,上記のようにスプリング88の付勢力により第1状
態(後退位置,図3)に維持される。
【0032】そして,上記切換プレート70の第1状態
(後退位置)では,インナーカム22とインナーリフタ
28とによって吸排気弁54を駆動し,図7の曲線89
1で示す低リフト特性を実現する。一方,インナーリフ
タ28とアウターリフタ26とが係合する切換プレート
70の第2状態(前進位置)では,大きいカム軌跡を有
し高リフト特性(図7の特性892)を実現することの
できるアウターカム21によって駆動され,アウターカ
ム21に当接するアウターリフタ26からインナーリフ
タ28を介して吸排気弁54を駆動し,図7の曲線89
2で示す高リフト特性を実現する。
【0033】そして,制御手段10は,カムシャフト8
1のエンジンの状態に対応し,油圧を絶って上記第1状
態(後退位置)を実現し,又は油圧を供給して第2状態
(前進位置)となるように油圧を操作する。即ち,油圧
室72にはスプール切換弁11から油道を経て油圧S1
〜S4が供給され,その供給されるタイミングは次の通
りである。
【0034】即ち,油圧S1〜S4を発生させるタイミ
ングは,図6に示すカム21,22の軌跡において,リ
フタ26,28がノーズ領域(同図の符号Ps)におい
てカム21,22と接するとき,即ちベース円Bcとの
接触を開始する前段階にあるときである。このようなタ
イミングで油圧信号を発することにより,リフタ切換機
構(切換プレート70)の切り換え動作はベース円Bc
の領域,即ち吸排気弁54の動きが停止時に行われるこ
ととなり,切り換え動作は確実に行われ,切り換えミス
が生じなくなる。
【0035】そして,パイロット弁15,16とスプー
ル切換弁11とを用いて上記ノーズ領域Nにおいて油圧
を発生させる方法は,次のような手順による。パイロッ
ト弁15,16は,図1,図4,図5に示すように,筒
型の弁ボディ171と弁体172と一対のポート17
4,175とを有している。そして,弁体172はカム
シヤフト81と同一角速度で回転し,ポート174,1
75を間欠的に閉路する。即ち,弁体172がポート1
74またはポート175のいずれをも閉塞していない場
合にのみ,パイロット弁15,16は開弁する。
【0036】例えば,図4に示すパイロット弁15の開
弁状態は,弁体172が時計方向に回転して,ポート1
74を閉塞するスパンθの間続くことになる。そして,
対になっている両方のパイロット弁15,16の2対の
ポート174,175が共に開口している場合にのみ方
向切換弁18からの油圧及びオイルポンプ19からの油
圧によりスプール切換弁11が操作され,動作が切り換
えられる。
【0037】一方,スプール切換弁11は,図4,図5
に示すように,3つの弁ポート111〜113とスプー
ル110を操作する操作ポート115,116とがあ
り,弁ポート113はリフタ切換機構に弁ポート111
はオイルポンプ19からの直結のポートと弁ポート11
2は作動油のドレイン74と連通している。そして,操
作ポート115側に正の油圧が加えられると図4に示す
ようにポート111とポート113とが連通する。
【0038】例えば,図4に示すように,両パイロット
弁15,16が共に開弁しており,方向切換弁18のポ
ートからの油圧が第1のパイロット弁15から第2のパ
イロット弁16の方向に向かう極性の圧力がかかってい
る場合には,操作ポート115に油圧がかかり,スプー
ル110が同図の下方に移動しスプール切換弁11のポ
ート111とポート113との間が導通する。そして,
前記切換プレート70を前進させる。
【0039】また,図5に示すように,方向切換弁18
のポートからの油圧が第2のパイロット弁16から第1
のパイロット弁15の方向に油圧の圧力がかかっている
場合には,操作ポート116に油圧がかかり,スプール
110が上方に動きスプール切換弁11のポート112
とポート113との間が導通する。そして,前記油圧室
72の作動油はポート112からドレイン(オイルパ
ン)74に排出される。そして,スプリング88の付勢
力により前記切換プレート70を後退させる。
【0040】そして,スプール切換弁11の操作方向,
即ち油圧がスプール切換弁11の油圧操作ポート11
5,116のいずれの側に加えられるか,更に換言すれ
ばリフト特性の切り換え方向(切換プレート70の前進
または後退の移動方向)は,方向切換弁18によって切
り換えられる。即ち,方向切換弁18を,図4に示すよ
うに,互いに対向するポート間を導通させるようにした
場合には,第1パイロット弁15から第2パイロット弁
16の方向に作動油が流れ,前記スプール切換弁11の
ポート111とポート113との間が導通し,切換プレ
ート70が前進してインナーリフタ28とアウターリフ
タ26とが係合し,高リフト特性を示すようになる。
【0041】一方,図5に示すように,方向切換弁18
の互いに隣接するポート間を導通させるようにした場合
には,第2パイロット弁16から第1パイロット弁15
の方向に作動油が流れ,前記スプール切換弁11のポー
ト113とポート112との間が導通し,作動油が排出
される。そして,スプリング88により切換プレート7
0が後退してインナーリフタ28とアウターリフタ26
との係合が解かれ,前記のように低リフト特性を示すよ
うになる。
【0042】そして,パイロット弁15,16の弁体1
72の角度幅を変えることによりポート174,175
間が導通する導通時間の長さを設定することができ,弁
体172の位置(位相)を変えることにより,パイロッ
ト弁15,16がポート174,175に油圧の印加を
開始するタイミング(位相)を変えることができる。即
ち,弁体172の設定により,スプール切換弁11動作
させ,リフタ切換機構に操作信号が発せられるタイミン
グを変えることができる。
【0043】換言すれば,方向切換弁18が切り換えら
れただけでは,リフタ切換機構に切り換え操作信号は発
せられず,切り換え操作信号が発せられるタイミング
は,ポート174,175が共に開口して弁15,16
が連通するタイミングにかかっている。そして,弁体1
72のシャフト81に対する回転角度位置と角度幅とを
所定の位置及び大きさにセットすることにより,上記ポ
ート174,175が共に開口するタイミングと同期シ
ャフト81aの位相との関係は一義的に決定されること
になる。弁体172は同期シャフト81aに連動してい
るからである。
【0044】一方,同期シャフト81aと前記リフトカ
ム21,22の位相との関係も一義的に定まっているか
ら,結果として操作信号の発せられるタイミングとリフ
トカム21,22の位相(軌跡上の領域)との関係が一
義的に定められることになる。その結果,前記のように
リフタ切換機構(切換プレート70)の切り換え動作
は,ベース円BCの領域,即ち吸排気弁54の動きが停
止時に行われるようにすることができる。その結果,切
換プレート70は不完全な動作をすることがなくなり,
確実なリフト特性の切り換えが行われるようになると共
に切換プレート70などのリフタ切換機構の耐久性が向
上する。
【0045】そして,本例の制御手段10は,弁リフタ
20及びリフタ切換機構の外部に設置されているから,
配置及びスペース上の自由度が大きく,設計上の選択範
囲が広くなり,多様な特性を実現することができる。ま
た,制御手段10が弁リフタ20の外部にあるため弁リ
フタ20の重量が軽減され,小型化すると共に耐久性も
向上する。
【0046】
【発明の効果】上記のように,本発明によれば,確実に
リフト量の切り換えを行うことができるとともに耐久性
に優れた可変バルブリフト装置を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例の可変バルブリフト装置における1
つの吸排気弁に対するシステム構成図。
【図2】実施形態例の可変バルブリフト装置の全気筒に
対するシステム構成図。
【図3】実施形態例の可変バルブリフト装置の弁リフタ
の断面図。
【図4】実施形態例の可変バルブリフト装置においてリ
フタ切換機構に油圧を印加するモードにおける制御手段
のシステム構成図。
【図5】実施形態例の可変バルブリフト装置においてリ
フタ切換機構から油圧を排出するモードにおける制御手
段のシステム構成図。
【図6】実施形態例の可変バルブリフト装置のカム曲線
と切り換え操作信号を発する領域を示す図。
【図7】実施形態例の可変バルブリフト装置の高リフト
特性と低リフト特性を示す図。
【図8】4気筒エンジンにおいて略同一のタイミングで
動作する吸気弁と排気弁のカム曲線を示す図。
【図9】従来の可変バルブリフト装置における1つの吸
排気弁に対するシステム構成図。
【符号の説明】
1...可変バルブリフト装置, 2...制御手段, 20...弁リフタ, 81...カムシャフト,

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸排気弁を開閉操作する弁リフタと,油
    圧または空気圧の切換操作信号に応動し上記弁リフタの
    リフト特性を切り換えるリフタ切換機構と,上記弁リフ
    タ及びリフタ切換機構の外部に配置され上記リフタ切換
    機構に油圧または空気圧の切換操作信号を発する制御手
    段とを有するエンジンの可変バルブリフト装置であっ
    て,上記制御手段は,カムシャフトまたはクランクシャ
    フトに同期して駆動され上記シャフトの所定の回転位相
    の範囲内においてのみ上記切換操作信号を発する弁機構
    を有していることを特徴とするエンジンの可変バルブリ
    フト装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において前記弁リフタは,カム
    シャフトまたはクランクシャフトに同期して回転するリ
    フトカムに駆動されて動作し,前記制御手段は,弁リフ
    タが上記リフトカムのベース円に対して応動する範囲内
    においてのみ上記リフタ切換機構の切換動作が行われる
    よう,適切なタイミングで切換操作信号を発することを
    特徴とするエンジンの可変バルブリフト装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2において,前記
    制御手段は,パイロット操作式のスプール切換弁と,前
    記カムシャフトまたはクランクシャフトによって駆動さ
    れると共に上記カムシャフトまたはクランクシャフトの
    回転位相に同期して油圧パイロット信号または空気圧パ
    イロット信号を上記スプール切換弁に発するパイロット
    弁とを有していることを特徴とするエンジンの可変バル
    ブリフト装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において,前記スプール切換弁
    は,異なった気筒に属して略同一のタイミングで動作す
    べき吸気弁と排気弁とに対応するリフタ切換機構に同一
    の切換操作信号を発するポート切換弁であることを特徴
    とするエンジンの可変バルブリフト装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009535567A (ja) * 2006-05-01 2009-10-01 リカード インコーポレイテッド 2ストローク/4ストローク切り替え用に調整及び一体化された潤滑及び制御圧力システム

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JP2009535567A (ja) * 2006-05-01 2009-10-01 リカード インコーポレイテッド 2ストローク/4ストローク切り替え用に調整及び一体化された潤滑及び制御圧力システム

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