JPH10204590A - 耐熱性、加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼 - Google Patents

耐熱性、加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼

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JPH10204590A
JPH10204590A JP1131697A JP1131697A JPH10204590A JP H10204590 A JPH10204590 A JP H10204590A JP 1131697 A JP1131697 A JP 1131697A JP 1131697 A JP1131697 A JP 1131697A JP H10204590 A JPH10204590 A JP H10204590A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で、耐熱性、加工性および溶接部のマフ
ラー耐食性に優れるエンジン排気系の高温側ならびに低
温側部材に適用可能なフェライト系ステンレス鋼を得
る。 【解決手段】 C:0.02%未満、Si:0.4 〜1.0 %未
満、Mn:0.20%未満、Cr:10〜15%未満、Ni:0.05〜1.
0 %未満、Ti:0.05〜0.30%未満、Nb:0.10〜0.30%未
満、P:0.06%未満、S:0.01%未満およびN:0.020
%未満を含有し、残部は実質的にFeの成分組成になり、
全温度域でフェライト単相組織であるフェライト系ステ
ンレス鋼。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車の排気部
材の用途に適したフェライト系ステンレス鋼に関するも
ので、とくに、高耐熱性が要求されるエンジンに近い部
位からマフラーのような耐食性が要求される部位までに
適用することを想定した耐熱性、加工性および溶接部の
マフラー耐食性に優れ、かつ経済性にも優れるエンジン
排気部材用フェライト系ステンレス鋼を提案するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】フェライト系ステンレス鋼は、オーステ
ナイト系ステンレス鋼に比し安価であることから、自動
車の排気系部材に多用されている。
【0003】自動車の排気系環境のうち、排気マニホー
ルドのように温度が 900℃を超える程度にまで上昇する
部位では、優れた耐熱性が必要であり、このためSUS 43
0J1L(19Cr-0.4Si-0.4Nb-0.5Cu) がおもに使用されてき
た。一方、マフラーに代表されるように、排気温度が比
較的低い部位では、排ガスの凝縮液がたまりやすく、こ
の凝縮液によるマフラー腐食が問題になっており、18Cr
材(18Cr-0.1Si-0.2Ti)が主として使用されはじめてい
る。
【0004】このように、自動車の排気系に使用される
材料は、高温側と低温側とにおいて、全く異なる特性が
要求され、材料を区別して使用しなければならないとい
う問題とともに、高温側では高Cr鋼に 0.4mass%(以下
単に%であらわす)ものNbが含有されており、低温側で
は高Cr鋼のため、ともにコスト高になるという問題があ
った。そこで、安価で、かつ高温部から低温部まで適用
可能な統一材料の開発が強く望まれていた。
【0005】また、材料供給側にとっても、材料統一は
管理および生産効率の点で大きなメリットであり、材料
の供給者、使用者いずれにも統一材料の開発の必要性が
あったにもかかわらず、現状では、そのような材料は存
在していなかった。なお、排気部材は鋼板から成形加工
して製作されることから、より優れる加工性を有するこ
とも要求特性の一つである。
【0006】つぎに、従来技術のうち、高温側部材を想
定した開示例について以下に述べる。たとえば、特開平
8-60306 号公報(自動車排気系部材用フェライトステン
レス鋼)には、排気系部材を一つの鋼種に一体化するこ
とを目的としたフェライト系ステンレス鋼が開示されて
いる。
【0007】しかしながら、その記載内容(第3頁〔00
17〕)によれば、排気マニホールド、フロントパイプお
よびセンターパイプに兼用可能であることが明記されて
いて、これは排気系高温部位の材料統一を想定している
ものであって、低温部位のマフラーまでを想定したもの
でないことは明らかである。
【0008】したがって、この開示例は、Si:0.6 〜1.
5 %、Cr:16〜22%のように比較的高いSiおよびCrレベ
ルであっても、マフラー材のような腐食環境には耐え得
ないことを示唆していると考えられるものであり、実際
に発明者らの実験によっても、高Cr化した場合ではマフ
ラー材への適用は不適であることが確かめられている。
【0009】特開平6-248394号公報(耐高温塩害腐食性
に優れた自動車排気系機器用フェライトステンレス鋼)
には、フロントパイプおよびセンターパイプでの使用を
考慮した耐高温塩害腐食特性に優れたフェライト系ステ
ンレス鋼が開示されている。
【0010】しかし、その記載内容(第3頁〔0020〕)
によれば、溶接部の耐食性向上のためTi, Nbを添加する
としており、それらの効果はそれぞれ等価なものとの認
識であり、溶接部のマフラー耐食性に大きく影響するTi
とNbとの複合添加の効果が認識されていない。そのた
め、実施例における発明鋼、比較鋼のいずれもNb単独添
加の例があるだけである。加えて、溶接部のマフラー耐
食性に及ぼすMnの影響も認識されていないため、実施例
における発明鋼、比較鋼のいずれも0.28%以上の高いMn
レベルである。したがって、Nbの単独添加でかつこのよ
うな高いMnレベルでは十分な溶接部のマフラー耐食性を
得ることは困難であり、低温側部材用には適さない。
【0011】なお、発明者らの実験によれば、Si量が比
較的低レベル (0.4 %以下) の場合、Mn量が比較的高レ
ベルの場合 (0.20%以上) 、TiまたはNbの単独添加の場
合等では十分な溶接部のマフラー耐食性を得ることは難
しいとの知見を得ている。
【0012】米国特許第4417921 号明細書(Welded feri
tic stainless steel article)にはCb(Nb)とTiとの効果
を等価とする溶接フェライト系ステンレス鋼材が開示さ
れているが、その実施例および比較例の鋼の成分組成を
見ると、Si量の記載がなく、Tiの単独添加であり、さら
にMn量は0.29%以上の高いレベルにあることから、この
ような成分組成のフェライト系ステンレス鋼では、十分
な溶接部のマフラー耐食性を得ることができなく、低温
側部材用としては不適である。
【0013】さらに、特開平7-368554号公報 (成形加工
性および耐熱性の優れた自動車排気系用フェライト系ス
テンレス鋼板) には、自動車排気系の高温側部材への適
用を想定したフェライト系ステンレス鋼板が開示されて
いる。しかし、この技術もマフラー腐食についての考慮
がはらわれていなく、溶接部のマフラー耐食性に影響す
るSi, Mnなどの効果が認識されていないので、溶接部の
マフラー耐食性を著しく向上させる技術ではなく、低温
側部材用には向かない。
【0014】一方、低温側部材を想定した技術として、
Moを1%以上含有させた特開平5-112848号公報 (耐全面
腐食性と耐局部腐食性の優れた自動車排気系ステンレス
鋼)が提案開示されている。これは、特にマフラー腐食
を念頭におき、母材部の耐食性を向上させるものであ
る。
【0015】ここで、マフラー腐食で問題となる部位は
その成形加工上必然的に生じる溶接部である。すなわ
ち、この溶接部での著しい腐食を起点とし外部応力によ
って亀裂が伝播し、溶接部が破断に至ることが最大の問
題点であり、母材の腐食レベルは溶接部に比し軽微であ
るため、母材の耐食性はマフラーの寿命に大きく影響し
ない。
【0016】このように、溶接部が最も腐食が激しいた
め、マフラーの耐蝕性を向上させるためには、この溶接
部での腐食ピットの発生を低減し破断の起点の発生を防
止すればよいことになる。
【0017】しかしながら、特開平5-112848号公報で
は、Moの添加で母材の耐食性は向上するものの溶接部の
耐食性にはほとんど効果がなく、同時に1%以上のMoの
添加はコスト面でも不利になる。
【0018】また、溶接部の耐食性を向上させるのに、
TiやNb等の安定化成分を添加することは公知であり、上
記の特開平5-112848号公報においてもTi, Nbの添加理由
が溶接部の耐粒界腐食性の向上の点から記述されてい
る。しかしながら、近年になっても依然として発生する
マフラー腐食の問題は、溶接部の著しい腐食を起点とす
る接合部の破断であることが明らかとなっており、単に
Mo, TiおよびNbの添加のみでは、溶接部のマフラー耐食
性が十分でないことも判明している。
【0019】この理由は、特開平5-112848号公報にも記
載されているように、排ガス凝縮液はpHがおよそ9から
1程度まで極端に変化するため、このような環境下では
単にMo, TiおよびNbを添加するのみでは、溶接部のマフ
ラー耐食性に対して十分でなかったものと考えられる。
【0020】また、排ガス凝縮液には亜硝酸、蟻酸が含
有されており、このようなイオンに対して考慮した材料
開発がなされていなかったため、現時点でも溶接部のマ
フラー耐食性に優れた安価な材料がなかったのである。
なお、このような腐食環境下では、高Cr化、TiまたはNb
の単独添加は驚くことにその効果は小さいのである。
【0021】このように、これまで溶接部のマフラー耐
食性を考慮した材料開発がなされていなかったため、現
時点でもマフラー耐食性に優れた安価な材料の出現がな
いことから、溶接部のマフラー耐食性の向上と省Cr化等
によるコスト低減が強く求められているのである。
【0022】ついで、特開平4-228547号公報 (耐粒界腐
食性、造管性および高温強度に優れたフェライト系ステ
ンレス鋼) には、NbやTiを添加してC,Nを固定するこ
とによる耐粒界腐食性の向上と高温強度等の向上などを
目的としたフェライト系ステンレス鋼が提案開示されて
いる。
【0023】これは耐粒界腐食性の向上をはかっている
ものの、その耐粒界腐食性は単にシュトラウス試験で評
価しているだけであり、この試験法では、従来の知見と
同様にTiやNbのようなC,Nを固定する成分を添加すれ
ば耐粒界腐食性が向上するとの評価がでるだけであり、
このような試験法ではマフラー耐食性を評価することは
困難である。
【0024】なぜならば、マフラー腐食は、上記したよ
うに、排ガス凝縮液のpHが9から1まで極端に変化し、
加えてその凝縮液には亜硝酸や蟻酸が含まれるなど特有
の腐食環境にあり、シュトラウス試験はマフラー耐食性
をシミュレートしていないためである。したがって、特
開平4-228547号公報では、低SiのTi, Nb複合添加材がシ
ュトラウス試験で優れた特性を示しているが、このよう
な低Siで実際のマフラー耐食性の向上をはかることは困
難である。
【0025】以上、耐熱性および加工性に優れ、かつ溶
接部のマフラー耐食性にも優れる安価な材料についい
て、強い開発要請があったにもかかわらず、これまでそ
の要請に適応できる材料は出現していなかったのであ
る。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、前記した
問題点を有利に解決しようとするものであり、これまで
高温側部材に使用されていたSUS 430 J1L (Nb:0.42%)
なみの優れた高温強度を0.3%未満の少ないNb量で達成
させ、かつ、従来低温側部材(マフラー)に使用されて
いた18Cr-0.2Tiのフェライト系ステンレス鋼よりも優れ
た溶接部のマフラー耐食性、すなわちマフラー耐久性を
有し、加工性にも優れる低Cr−低Nb鋼をベースとする安
価なエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼を提
案することを目的とする。
【0027】さらに、このような高耐熱性と高耐食性と
をかねる安価な材料で、エンジン排気系の高温側部材用
および低温側部材用の材料統一をはかることも目的の一
つとするものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】発明者らは、Nbが高価な
成分であることから 0.3%未満に抑えた上で、低Cr化、
高Si化および低Mn化とTi-Nb の複合添加が、溶接部のマ
フラー耐食性に極めて有効であることを知見し、この発
明を達成したものである。すなわち、この発明の要旨と
するところは以下の通りである。
【0029】 C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成に
なり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、加
工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材用
フェライト系ステンレス鋼(第1発明)。
【0030】 C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに V:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Cu:0.02mass%以上、1.0 mass%未満、 Zr:0.05mass%以上、0.5 mass%未満および Al:0.01mass%以上、0.5 mass%未満 のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、残部は
Feおよび不可避的不純物の成分組成になり、全温度域で
フェライト単相組織である耐熱性、加工性およびマフラ
ー耐食性に優れるエンジン排気部材用フェライト系ステ
ンレス鋼(第2発明)。
【0031】 C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに Mo:0.01mass%以上、0.8 mass%未満 を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成に
なり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、加
工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材用
フェライト系ステンレス鋼(第3発明)。
【0032】 C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに V:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Cu:0.02mass%以上、1.0 mass%未満、 Zr:0.05mass%以上、0.5 mass%未満および Al:0.01mass%以上、0.5 mass%未満 のうちから選んだ1種または2種以上と Mo:0.01mass%以上、0.8 mass%未満 とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成
になり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、
加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材
用フェライト系ステンレス鋼(第4発明)。
【0033】 C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに B:0.0002mass%以上、0.005 mass%未満および Ca:0.001 mass%以上、0.03mass%未満 を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成に
なり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、加
工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材用
フェライト系ステンレス鋼(第5発明)。
【0034】 C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに V:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Cu:0.02mass%以上、1.0 mass%未満、 Zr:0.05mass%以上、0.5 mass%未満および Al:0.01mass%以上、0.5 mass%未満 のうちから選んだ1種または2種以上と B:0.0002mass%以上、0.005 mass%未満および Ca:0.001 mass%以上、0.03mass%未満 とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成
になり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、
加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材
用フェライト系ステンレス鋼(第6発明)。
【0035】 C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに Mo:0.01mass%以上、0.8 mass%未満 と B:0.0002mass%以上、0.005 mass%未満および Ca:0.001 mass%以上、0.03mass%未満 とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成
になり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、
加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材
用フェライト系ステンレス鋼(第7発明)。
【0036】 C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに V:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Cu:0.02mass%以上、1.0 mass%未満、 Zr:0.05mass%以上、0.5 mass%未満および Al:0.01mass%以上、0.5 mass%未満 のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、かつ Mo:0.01mass%以上、0.8 mass%未満 と B:0.0002mass%以上、0.005 mass%未満および Ca:0.001 mass%以上、0.03mass%未満 とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成
になり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、
加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材
用フェライト系ステンレス鋼(第8発明)。
【0037】
【発明の実施の形態】まず、この発明を達成するに至っ
た実験・検討結果を以下に述べる。発明者らはNbが高価
な成分であることから、0.3 %未満の少量のNb含有鋼を
ベースにし、高温強度および溶接部のマフラー耐食性の
向上について詳細に検討した。
【0038】高温強度の向上に関しては、0.3 %未満の
Nb含有鋼であっても、低Mn化し、さらに高Si化すること
により、従来鋼である0.42%Nb含有鋼レベルにまで向上
することを新規に知見した。この知見により安価な低Nb
鋼でも従来材と同等以上の高温強度を得ることが可能で
あることが明らかとなった。
【0039】ついで、溶接部のマフラー耐食性に関し、
マフラー寿命を支配する因子について実車での調査結果
をもとに述べる。マフラーの耐久性で問題となるのは、
おもに溶接部の破断である。溶接部が母材部より耐食性
が劣るのは公知であり、さらに溶接部に応力が最も集中
することも明らかである。したがって、母材のみが優れ
た耐食性を示しても、最も腐食されやすい部分は溶接部
であり、かつ溶接部が最も大きな応力集中を受けるた
め、腐食ピット部分での大きな応力が破断を誘発する。
よって、溶接部の耐食性を向上させることがマフラーの
寿命を向上させることになる。
【0040】このような実車での調査結果をもとに、溶
接部のマフラー耐食性の向上を詳細に検討した結果、下
記する極めて重要な知見を得た。
【0041】(1)母材部は溶接部より耐食性が良好な
ことは明らかであるが、母材部の耐食性が良い材料は、
溶接部との耐食性の差が大きく、溶接部に腐食が集中
し、そのため溶接部の耐食性の向上が困難であることが
わかった。そして、図1に示すように、比較的に母材の
耐食性が劣る低Cr材 (10〜15%Cr) が溶接部のマフラー
耐食性の向上に有利であることが明らかとなった。
【0042】(2)また、溶接部のマフラー耐食性の向
上には図2に示すように、低CrのTi-Nb の複合添加鋼に
おいてSi, Mnのバランスが重要であることがわかった。
すなわち、Si:0.4 %超え、Mn:0.2 %未満の成分系
で、溶接部のマフラー耐食性の向上が著しく、18Cr-0.2
Ti材に比し優れた耐食性が得られた。この理由の詳細は
不明であるが、Ti-Nb 複合添加鋼にて、低Mn化し、溶接
部のスケールが高Si化したSiにより強化された結果、溶
接部の耐食性が向上して母材部に近づいたため、腐食が
溶接部に集中しなかったためと推定される。
【0043】一方、18Cr-0.2Ti材の場合は、母材部が著
しく耐食性に優れているため、腐食が溶接部に集中し、
結果として低Cr- 高Si材よりも溶接部のマフラー耐食性
が劣ったものと考えられる。
【0044】前にも述べたように、マフラー腐食で問題
となるのは、母材部の腐食レベルではなく溶接部の腐食
レベルである。このように、いたずらに母材部の耐食性
の向上を指向しても、溶接部のマフラー耐食性は向上せ
ず、Ti-Nb 複合添加鋼にて、低Cr化、高Si化および低Mn
化が、溶接部のマフラー耐食性を向上できるとの知見を
得たことがこの発明の最大の特徴とするところである。
【0045】(3)さらに、V,Cu, ZrまたはAlのうち
の1種以上を比較的少量含有させることにより、溶接部
のマフラー耐食性がより向上することがわかった。
【0046】ここで、図1および図2はTiおよびNbの複
合添加を含む種々の成分組成に調整した鋼素材を、それ
ぞれ、熱間圧延−冷間圧延−880 ℃の温度での仕上げ焼
鈍の工程により板厚:2mmの冷延焼鈍板とし、その後、
これらの冷延焼鈍板にビードオン方式のTIG 溶接を施し
たのち 400℃・5時間加熱したそれぞれのサンプルにつ
いて、マフラーの腐食環境をシミュレートして腐食試験
を行った溶接部のマフラー耐食性の調査結果をもとにし
たものであり、図1はCr含有量と溶接部浸食深さとの関
係のグラフ、図2はSi含有量およびMn含有量と溶接部浸
食深さとの関係のグラフである。
【0047】以上、この発明は上記新規知見により、優
れる耐熱性、加工性および溶接部のマフラー耐食性を有
するエンジン排気部材用フェライト系ステンレス鋼を開
発するに至ったものである。
【0048】つぎに、この発明の成分組成の限定理由に
ついて述べる。 C:0.02%未満 Cは、靱性および加工性を劣化させる成分であり、含有
量が0.02%以上になると靱性および加工性の劣化が顕著
となるため、その含有量は0.02%未満に限定する。ま
た、靱性および加工性の観点からはその含有量は低けれ
ば低いほどよく、望ましくは0.01%以下がよい。
【0049】Si:0.4 %超え 1.0%未満 Siは、この発明にとって重要な成分の一つである。耐熱
性の向上に有効なほか、前掲図2に示したように、含有
量が 0.4%を超えると溶接部のマフラー耐食性は著しく
向上し、その耐食性は従来鋼 (18Cr-0.2Ti) レベル以上
に達する。これは溶接部に生成するスケールが 0.4%超
えのSiと 0.2%未満の低Mn化によって強固なものとな
り、良好な溶接部のマフラー耐食性を示すものと考えら
れる。含有量が 0.4%以下のSiレベルでは、Mn含有量を
0.2%未満にしてもSiの絶対量が不足し、強固なSi被膜
(スケール) が生成しない。一方、1.0 %以上含有させ
ても、溶接部のマフラー耐食性の向上効果は飽和し、い
たずらに加工性を劣化させるだけである。したがって、
その含有量は 0.4%超え、1.0 %未満とするが、好まし
くは 0.6%以上、1.0 %未満、さらに好ましくは 0.8%
以上、 0.95 %以下である。
【0050】Mn:0.20%未満 Mnは、その含有量がこの発明にとって重要な成分の一つ
であり、前掲図2に示したように、含有量を0.20%未満
にすることによって、溶接部のマフラー耐食性は著しく
向上し、その耐食性は従来鋼 (18Cr-0.2Ti) 以上に達す
る。これは溶接部に生成するスケールが、0.4 %を超え
るSiと0.20%未満の低Mn化によって強固な物になるため
と考えられる。しかし、含有量が0.20%以上では、たと
えSiを0.4 %を超えて含有させてもMnの絶対量が過剰と
なり、強固なSi被膜が生成しない。したがって、その含
有量は0.20%未満とするが、低い程好ましく、望ましく
は0.15%未満がよい。
【0051】Cr:10〜15%未満 Crは、ステンレス鋼の基本特性である耐食性を向上させ
る成分であるが、前掲図1に示したように、溶接部のマ
フラー耐食性には多すぎると有害となり、かつコスト高
にもなるため、含有量を15%未満に制限する。一方、含
有量が10%未満では溶接部のマフラー耐食性が著しく劣
化する。したがって、その含有量は10%以上、15%未満
とするが、溶接部のマフラー耐食性の観点からは、10%
以上、12%以下とすることが好ましい。
【0052】Ni:0.05〜1.0 %未満 Niは、溶接部のマフラー耐食性を向上させる効果があ
り、その効果の発現のためには0.05%以上含有させる。
一方、1%以上含有させると、フェライト組織を不安定
にし、また耐食性に対する効果も飽和する。したがっ
て、その含有量は0.05%以上、1.0 %未満とするが、好
ましくは0.1 %以上、0.8 %以下、より好ましくは0.5
%以上、0.8 %以下である。
【0053】Ti:0.05〜0.30%未満 Tiは、含有量が0.05%以上を、Nb(0.1〜0.3 %未満) と
複合添加することによって、著しく溶接部のマフラー耐
食性を向上させる。この理由は明確ではないが、溶接時
に発生するスケールの組成をNbと複合添加したときの微
量Tiが変化させているのではないかと考えられる。しか
しながら、0.30%以上含有させると溶接部のマフラー耐
食性は劣化する。この理由としては、TiはNbやAlなどよ
りNと結合しやすく、過剰なTiは溶接時に大気からNや
さらにはCを吸収し、溶接部のマフラー耐食性を低下さ
せるのではないかと考えられる。したがって、その含有
量は0.05%以上、0.30%未満とする。
【0054】Nb:0.10〜0.30%未満 Nbは、上記したようにTiとの複合添加で溶接部の耐食性
を向上させるとともに、高温強度を高める効果を有する
成分であるが、この発明 (高Si−低Mn鋼) では、0.10%
以上含有させることでその効果が現れる。しかしなが
ら、0.30%以上含有させることはコスト高となる。した
がって、その含有量は0.10%以上、0.30%未満とする
が、好ましくは0.20%以上、0.30%未満である。
【0055】P:0.06%未満 Pは、不可避的不純物として鋼中に含有される成分であ
り、少なければ少ないほど好ましいが、脱りん処理する
とその分コスト高となる。このコスト面からは脱りんし
ない方が有利であるが、この発明の場合含有量が0.06%
未満であれば許容できる。したがって、その含有量は0.
06%未満とする。
【0056】S:0.01%未満 Sは、Pと同様に不可避的不純物として鋼中に含有され
る成分であり、脱硫処理するとその分コスト高となる。
このコスト面からは脱硫しない方が有利であるが、この
発明の場合含有量が0.01%未満まで許容できる。したが
って、その含有量は0.01%未満とする。
【0057】N:0.020 %未満 Nは、鋼の靱性および加工性を劣化させる成分であり、
その含有量は少なければ少ないほどよい。この発明では
Tiを 0.1%以上含有させた場合、Nが 0.020%以上含有
されるとTiN による表面性状の劣化が顕著になる。した
がって、その含有量は 0.020%未満とするが、好ましく
は0.015 %以下が望ましい。
【0058】V:0.05〜1.0 %未満 Vは、任意添加成分であり、0.05%以上含有させた場
合、溶接部のマフラー耐食性が向上する。しかし1%以
上なると、加工性が劣化する。したがって、その含有量
は0.05%以上1%未満がよく、望ましくは0.05%以上
0.2%未満がよい。
【0059】Cu:0.02〜1.0 %未満 Cuは、Vと同効の任意添加成分であり、0.02%以上含有
させた場合溶接部のマフラー耐食性が向上する。しか
し、含有量が 1.0%以上になると加工性が劣化する。し
たがって、その含有量は0.02%以上、 1.0%未満がよ
く、望ましくは0.15%超え、1.0 %未満がよい。さらに
望ましくは 0.3%を超え、1.0 %未満がよい。
【0060】Zr:0.05〜0.5 %未満 Zrは、V,Cuと同効の任意添加成分であり、0.05%以上
含有させると、溶接部のマフラー耐食性が向上するが、
含有量が 0.5%以上になると加工性が劣化する。したが
って、その含有量は0.05%以上、0.5 %未満がよい。
【0061】Al:0.01〜0.5 %未満 Alは、V,Cu, Zrと同効の任意添加成分であり、0.01%
以上含有させた場合、溶接部のマフラー耐食性はさらに
向上する。この理由は明確ではないが、Alは酸化されや
すい成分であるため、十分にAlを含有させることは、溶
接時のアルミナ被膜が大気中からのN,Cの吸収を防止
する効果を有するためと考えられる。しかし、0.5 %以
上含有させると加工性の劣化が著しくなる。したがっ
て、その含有量は0.01%以上、0.5 %未満がよく、好ま
しくは 0.05 %超え、0.2 %未満である。
【0062】なお、Alは、一般に鋼の脱酸剤として用い
られ、不可避的に含有されてしまう場合があるが、この
場合特に悪影響はなく、上記したように適量含有させる
ことにより溶接部のマフラー耐食性を向上できる。ま
た、この発明では、脱酸剤としてSiを添加しているので
Al脱酸は任意である。
【0063】Mo:0.01〜0.8 %未満 Moは、固溶強化成分で、高温強度の向上に有効であり、
特に高温強度を高めたい場合に添加するとよい。その効
果は含有量が0.01%以上で発現するが、0.8 %以上と過
剰に含有させることはMoが高価な成分であるのでコスト
高を招く。したがって、その含有量は0.01%以上、0.8
%未満がよい。
【0064】B:0.0002〜0.005 %未満 Bは、加工性の向上に有効であり、特に高度な加工性が
要求される場合添加するとよい。その効果は含有量が0.
0002%以上であらわれるが、0.005 %以上になると多量
のBNの生成により逆に靱性が劣化する。したがって、そ
の含有量は0.0002%以上、0.005 %未満がよい。
【0065】Ca:0.001 〜0.03%未満 Caは、スラブ鋳造時において、Ti系介在物によるノズル
詰まりを抑制する効果を有する成分で、その効果は含有
量として 0.001%以上から現れるので0.001 %以上含有
させることは一向に差支えない。しかしながら、0.03%
以上含有させてもその効果が飽和するばかりでなく、Ca
を含む介在物が孔食の起点となり耐食性を劣化させるの
で、その含有量の上限は0.03%未満がよい。
【0066】さらに、上記の成分組成に調整されたこの
発明の対象とする鋼は、全温度域での金属組織がフェラ
イト単相組織であることが肝要である。フェライト系ス
テンレス鋼において、低Crの成分系では高温域でオース
テナイト相が出現する場合がある。このような成分系で
は溶接熱影響部にマルテンサイト相が生成することがあ
り、この溶接熱影響部にフェライト・マルテンサイトの
2相組織が生じた場合、この2相組織はマフラー腐食さ
れやすいことから、溶接部のマフラー耐食性が劣化する
ことになる。したがって、2相組織の出現による耐食性
の劣化を防止するため、全温度域での金属組織をフェラ
イト単相組織とするものである。
【0067】
【実施例】表1および2に示す種々の成分組成になる鋼
を溶製したのちスラブとなし、1250℃の温度に加熱後、
熱間圧延によりそれぞれ板厚:5mmの熱延板とした。そ
の後これらの熱延板に酸洗−冷間圧延−880 ℃の温度で
の仕上げ焼鈍−酸洗を順次施し、それぞれ板厚:2mmの
冷延焼鈍板とした。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】かくして得られた各冷延焼鈍板について、
以下に示す方法により高温強度、室温での加工性および
溶接部のマフラー耐食性をそれぞれ評価した。
【0071】・高温強度 板状(板厚:2mm)試験片を用いて、0.3 %/分の歪み
速度で引張り、900 ℃の温度での 0.2%耐力を測定し
た。なお、下記する表3には、 12 MPa以上をA 10 MPa以上, 12 MPa未満をB 10 MPa未満をC として示した。
【0072】・室温での加工性 加工性の指標としてYSを選択し、圧延方向に対して0
°,45°および90°方向のJIS 13号B形状の引張試験片
(板厚:2mm)でそれぞれ YS0, YS45およびYS90を測定
し YS =( YS0+2YS45+YS90)/4 の式によりYSを算出した。なお、下記する表3には、 320 MPa 以下をA 320 MPa 超え、350 MPa 以下をB 350 MPa 超えをC として示した。
【0073】・溶接部のマフラー耐食性 溶接は、板厚(板厚:2mm)にビードオン方式で下記条
件のTIG 溶接を行った。 溶接速度:600 mm/min 溶接電流:200 A 雰囲気 :溶接面にArを流量;15 l/minで吹き付け この溶接後は、大気中で 400℃の温度で5時間加熱し
た。このようにして得られた50mm×100mm の各溶接サン
プルを図3の腐食試験方法を示す説明図のように、ビー
カー内に吊り下げて腐食溶液に浸漬−蒸発を繰り返す繰
り返し蒸発試験を行い、これらの腐食試験片について、
それぞれ浸食深さを測定し、浸食深さの深い5点の平均
値で耐食性を評価した。
【0074】なお、腐食溶液の液組成は、マフラー腐食
環境をシミュレートするため、Cl- :250, NO2 - :100,
NO3 - :20, CO3 2- :2000, SO3 2- :1250, SO4 2- :12
50, CH3COO -:400, HCHO :250 および HCOO - :100
(単位はppm)とし、PH:5.8 とした。
【0075】かくして得られた評価結果を表3にまとめ
て示す。
【表3】
【0076】表3から明らかなように、比較例の鋼記号
Aは、Siが少なすぎて高温強度が従来例の鋼記号G(SU
S 430 J1L)より劣り、溶接部のマフラー耐食性も従来例
の鋼記号E(SUH 409L) 並に悪く、鋼記号Bは、Siおよ
びMnが多すぎるため加工性および溶接部のマフラー耐食
性が、鋼記号Cは、Ti単独添加のため高温強度および溶
接部のマフラー耐食性が、鋼記号Dは、Mnが多すぎるた
め加工性および溶接部のマフラー耐食性がそれぞれ劣っ
ている。
【0077】また、従来例の鋼記号EのSUH 409 L は、
高温強度および溶接部のマフラー耐食性のいずれもが劣
り、鋼記号Fの18Cr-0.2Tiは、高温強度、加工性および
溶接部のマフラー耐食性のいずれもが劣り、鋼記号Gの
SUS 430 J1L は、加工性および溶接部のマフラー耐食性
のいずれも劣る評価になっている。
【0078】これらに対し、この発明に適合する鋼記号
1〜18の各適合例は、いずれも、高温強度は従来例のSU
S 430 J1L 以上の値を示し、かつ溶接部のマフラー耐食
性も従来例の18Cr-0.2Ti以上の優れた特性を示し、さら
に加工性も従来例以上の特性を示している。
【0079】以上のように、この発明の適合例は、自動
車排気系のうちの従来の高温用部材(SUS 430 J1L)並以
上の耐熱性と、従来の低温用部材(18Cr-0.2Ti)以上の溶
接部のマフラー耐食性とを有し、さらに上記両者(従来
材)以上の加工性を兼ね備えており、加えてこれら従来
材に比し低Cr化、低Nb化されているので安価であること
が明白である。
【0080】
【発明の効果】この発明は、エンジン排気部材用とし
て、高温側にも低温側にも適用できる低Cr化および低Nb
化したTi-Nb の複合添加のフェライト系ステンレス鋼で
あって、この発明によれば、従来材以上の耐熱性、加工
性および溶接部のマフラー耐食性に優れる鋼材を安価に
提供することが可能となり、特に、高温強度や酸化性、
加工性および特殊な腐食環境での耐食性が要求される自
動車エンジン排気系のエキゾーストマニホールド、フロ
ントパイプ、コンバーターの外筒、センターパイプおよ
びマフラー等のいずれの部材にも有利に適用でき、従来
材以上の優れる特性を発揮できる。
【0081】また、火力発電システムの排気経路部材も
自動車エンジン排気部材と同様な特性が要求されるの
で、この用途にも極めて有利に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】Cr含有量と溶接部浸食深さとの関係のグラフで
ある。
【図2】Si含有量およびMn含有量と溶接部浸食深さとの
関係のグラフである。
【図3】腐食試験方法を示す説明図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成に
    なり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、加
    工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材用
    フェライト系ステンレス鋼。
  2. 【請求項2】C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに V:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Cu:0.02mass%以上、1.0 mass%未満、 Zr:0.05mass%以上、0.5 mass%未満および Al:0.01mass%以上、0.5 mass%未満 のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、残部は
    Feおよび不可避的不純物の成分組成になり、全温度域で
    フェライト単相組織である耐熱性、加工性およびマフラ
    ー耐食性に優れるエンジン排気部材用フェライト系ステ
    ンレス鋼。
  3. 【請求項3】C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに Mo:0.01mass%以上、0.8 mass%未満 を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成に
    なり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、加
    工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材用
    フェライト系ステンレス鋼。
  4. 【請求項4】C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに V:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Cu:0.02mass%以上、1.0 mass%未満、 Zr:0.05mass%以上、0.5 mass%未満および Al:0.01mass%以上、0.5 mass%未満 のうちから選んだ1種または2種以上と Mo:0.01mass%以上、0.8 mass%未満 とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成
    になり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、
    加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材
    用フェライト系ステンレス鋼。
  5. 【請求項5】C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに B:0.0002mass%以上、0.005 mass%未満および Ca:0.001 mass%以上、0.03mass%未満 を含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成に
    なり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、加
    工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材用
    フェライト系ステンレス鋼。
  6. 【請求項6】C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに V:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Cu:0.02mass%以上、1.0 mass%未満、 Zr:0.05mass%以上、0.5 mass%未満および Al:0.01mass%以上、0.5 mass%未満 のうちから選んだ1種または2種以上と B:0.0002mass%以上、0.005 mass%未満および Ca:0.001 mass%以上、0.03mass%未満 とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成
    になり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、
    加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材
    用フェライト系ステンレス鋼。
  7. 【請求項7】C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに、 Mo:0.01mass%以上、0.8 mass%未満 と B:0.0002mass%以上、0.005 mass%未満および Ca:0.001 mass%以上、0.03mass%未満 とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成
    になり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、
    加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材
    用フェライト系ステンレス鋼。
  8. 【請求項8】C:0.02mass%未満、 Si:0.4 mass%超え、1.0 mass%未満、 Mn:0.20mass%未満、 Cr:10mass%以上、 15mass%未満、 Ni:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Ti:0.05mass%以上、0.30mass%未満、 Nb:0.10mass%以上、0.30mass%未満、 P:0.06mass%未満、 S:0.01mass%未満および N:0.020 mass%未満 を含み、さらに V:0.05mass%以上、1.0 mass%未満、 Cu:0.02mass%以上、1.0 mass%未満、 Zr:0.05mass%以上、0.5 mass%未満および Al:0.01mass%以上、0.5 mass%未満 のうちから選んだ1種または2種以上を含有し、かつ Mo:0.01mass%以上、0.8 mass%未満 と B:0.0002mass%以上、0.005 mass%未満および Ca:0.001 mass%以上、0.03mass%未満 とを含有し、残部はFeおよび不可避的不純物の成分組成
    になり、全温度域でフェライト単相組織である耐熱性、
    加工性およびマフラー耐食性に優れるエンジン排気部材
    用フェライト系ステンレス鋼。
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