JPH06145938A - 排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼及び製造方法 - Google Patents

排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼及び製造方法

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JPH06145938A
JPH06145938A JP31936392A JP31936392A JPH06145938A JP H06145938 A JPH06145938 A JP H06145938A JP 31936392 A JP31936392 A JP 31936392A JP 31936392 A JP31936392 A JP 31936392A JP H06145938 A JPH06145938 A JP H06145938A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 排ガス結露環境において優れた耐湿食性を示
し、加工性及び高周波造管性にも優れた鋼を提供する。 【構成】 C+N≦0.03重量%及びNb≧7×(C
+N)+0.01×(Cr−12)+0.15の条件の
下でC:0.02重量%以下,Si:1.5重量%以
下,Mn:1.5重量%以下,P:0.01〜0.08
重量%,S:0.01重量%以下,Ni:0.6重量%
以下,Cr:10〜16重量%,Nb:0.1〜1.0
重量%及びN:0.02重量%以下を含むフェライト系
ステンレス鋼にAlめっきを施した鋼板である。Alめ
っき後に、200℃以上の熱処理を施し、Alめっき層
に吸蔵されている水素を放出させることが好ましい。 【効果】 亜硫酸イオンを含む排ガス結露雰囲気におけ
る耐食性の向上を、母材を硬質にする高合金化に依ら
ず、Alめっき層で図っているため、加工性及び高周波
造管性が確保される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車マフラー等の排
ガス流路構成部材に好適なAlめっきフェライト系ステ
ンレス鋼及び製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車マフラー等の排ガス流路構成部材
には、大別して外部塩害及び内部湿食の二つの腐食形態
がある。外部塩害では、大気中の塩素イオンや冬期の融
雪塩によって構成部材の外側から腐食が進行する。内部
湿食は、排ガスの結露によって生じる凝縮水に起因した
腐食である。なかでも、マフラーの腐食で最も問題とな
るものが内部湿食である。凝縮水に含まれている塩素イ
オンや硫酸イオン等の腐食性イオンは、走行中に発生す
るガスで加熱されることにより濃縮され、腐食作用を強
める。腐食性の強い凝縮水により、構成材料に生じた孔
食が成長し、穴開きに至る。
【0003】マフラー等の排ガス流路構成部材には、溶
融Alめっき鋼が従来から使用されている。しかし、排
ガス浄化システムが酸化触媒系から三元触媒系に切り替
わるに従って、凝縮水の組成やpHが変化し、溶融Al
めっき鋼板の内部湿食が大きな問題となる。そこで、S
US410L,SUH409L等の13Cr系ステンレ
ス鋼が使用されるようになった。また、近年のエンジン
の高出力化に伴って、排ガス温度が上昇し、マフラーの
最高到達温度が500℃付近にまで達するものもある。
そのため、マフラー内部の酸化が促進され、皮膜の劣化
による材料の実質的な耐食性の低下や、加熱された溶接
部にCr炭化物が析出し、粒界腐食が発生する可能性が
大きくなる。この点、本発明者等は、加熱後の溶接部が
良好な耐粒界腐食性をもつ材料を開発し、特願平3−1
33321号として提案した。
【0004】ステンレス鋼は、優れた耐食性及び耐熱性
をもっていることから、自動車マフラー等の排ガス流路
構成部材として好適な材料である。しかし、材料のグレ
ードや使用雰囲気によっては、腐食が発生し、穴開きに
至ることがある。特に、排ガス流路構成部材の保証期間
が延長される傾向にある現状においては、13Cr系ス
テンレス鋼では耐食性が不十分であり、更に耐食性の優
れた材料を開発する必要がある。耐食性を改善する手段
として、Cr含有量の増量,Moの添加等が有効であ
る。しかし、CrやMoの増加は、材料を硬質にし、排
ガス流路構成部材の加工や施工を困難にする。C,N等
の低減によって材料を軟質化できるものの、C,Nの低
減にも限界があり、現在、商業的及び工業的に到達しう
るC,N量のレベルでは十分な軟質化が図られない。ま
た、Siレベルを0.1重量%以下に極低下した材料も
開発されている。
【0005】C,Nの低減は、耐粒界腐食性の改善にも
有効であるが、現在到達しうるC,N量のレベルでは粒
界腐食感受性を完全になくすことはできない。この粒界
腐食に対するC,Nの弊害は、C,Nを固定するTi,
Nb等の安定化元素を添加することによって解消され
る。これら技術的背景をもとにして、自動車排気系の材
料として低炭素・低窒素19Cr−0.5Cu−Nbの
SUS430J1L,18Cr−1Mo−TiのSUS
436L等の18Cr系ステンレス鋼が使用されるよう
になった。ところで、三元触媒を経たマフラー内に生成
する凝縮水に含まれるイオン種には、従来から知られて
いる塩素イオンや硫酸イオンの他に、還元性のイオンで
ある亜硫酸イオンが存在することが明らかになった。こ
のような環境は、非常に過酷な腐食雰囲気となる。すな
わち、亜硫酸イオンは、ステンレス鋼の不動態皮膜を還
元・破壊し、耐食性を著しく低下させる。
【0006】また、S量が高いガソリンが使用される北
米等の地域では、凝縮水中の硫酸イオン,亜硫酸イオン
の濃度が高い上、塩素イオンを含んだ融雪塩等が散布さ
れた道路上を車両が走行するため、一層厳しい腐食環境
に構成部材がさらされる。そのため、SUS430J1
L等の18Cr系ステンレス鋼等の材料で形成したマフ
ラーにおいても、腐食が発生する。更に、マフラー等の
排気系材料がボディー等と同様に永久部品として将来位
置付けされる傾向がみられており、この位置付けの変更
に対応するためにも更に耐食性が優れた材料が望まれ
る。
【0007】本発明者等は、このような高度の耐食性に
応えるため、素材状態で優れた耐湿食性を呈する材料を
開発し、特願平4−101652号で提案した。新しく
提案した材料は、Cr,Moを一定量以上含有するフェ
ライト系ステンレス鋼においてNb,Ti及びAlを複
合添加し、このフェライト系ステンレス鋼を焼鈍,酸洗
することによって表層にAlが濃縮した皮膜を形成する
ことによって耐食性を向上させたものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特願平4−10165
2号のステンレス鋼においては、排ガス流路構成部材と
しての加工を考慮し、Cr,Moの上限を規制すること
等によって、耐食性を損なわない範囲で軟質化を図って
いる。しかし、従来の鋼材に比較したとき、高合金化に
よる硬さ,耐力等の上昇が避けられず、材料の硬質化に
起因した加工割れやスプリングバック等を解消するため
従来とは異なる金型を使用した加工が要求される。排ガ
ス流路構成部材としては、シェル,トッププレート,エ
ンドプレート等の板ばかりでなく、フロントチューブ,
センターチューブ,テールチューブ等のパイプとしての
使用形態もある。パイプには曲げ,拡管,縮管等の各種
加工が施されることから、加工後も溶接部の割れやネッ
キングの生じない良好な高周波造管性が要求される。し
かし、パイプの加工性は、溶接熱影響部の靭性に大きく
依存し、耐食性向上のための高合金化と相反するもので
ある。
【0009】また、マフラー等の排気系材料を高級化す
るとき、材料コストの上昇に起因して自動車の製造コス
トが引き上げられる。この点では、より低コストで必要
な耐食性を備えた材料が望まれる。本発明は、このよう
な問題を解消すべく案出されたものであり、亜硫酸等の
腐食性が強いイオンを含む排ガス結露環境において排ガ
スにより加熱された後でも優れた耐食性を呈すると共
に、加工性,高周波造管性をも満足する新たな排ガス流
路構成部材用フェライト系ステンレス鋼を比較的安価に
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の排ガス流路部材
用フェライト系ステンレス鋼は、その目的を達成するた
め、C+N≦0.03重量%及びNb≧7×(C+N)
+0.01×(Cr−12)+0.15の条件の下で
C:0.02重量%以下,Si:1.5重量%以下,M
n:1.5重量%以下,P:0.01〜0.08重量
%,S:0.01重量%以下,Ni:0.6重量%以
下,Cr:10〜16重量%,Nb:0.1〜1.0重
量%及びN:0.02重量%以下を含み、残部が実質的
にFeからなるステンレス鋼下地と、該鋼下地の表面に
設けられたAlめっき層とを備えていることを特徴とす
る。
【0011】下地として使用するフェライト系ステンレ
ス鋼は、更にMo:1.0重量%以下,Cu:1.0重
量%以下,Ti:0.3重量%以下及びAl:0.3重
量%以下の1種又は2種以上を含むこともできる。ま
た、前掲した組成をもつフェライト系ステンレス鋼を、
常法に従ってプレめっきし次いで溶融Alめっきした
後、200℃以上の温度に加熱する熱処理を施すとき、
下地鋼表面及びAlめっき層に残留していた水素が放出
され、めっき後の加工性が向上する。
【0012】
【作 用】本発明者等は、高濃度の亜硫酸イオンや塩素
イオンを含む排ガス凝縮環境における材料の耐食性に及
ぼす合金元素の影響について検討すると共に、加工性,
高周波造管性等に関する詳細な検討を行った結果、前掲
した合金設計に至った。すなわち、特願平4−1016
52号におけるAlの濃縮した皮膜により耐食性を向上
させる手法を発展させ、Alめっきを施すことによって
排ガス凝縮環境下での耐食性が改善され、鋼組成に関し
てはTi無添加又はTi添加量を制限した条件下で一定
量のPを含有させることによりめっき性が向上し、Al
めっき後に熱処理を施すことによって加工性が改善され
ることを見い出した。排ガス流路は、自動車の排気系を
例に取ると、エンジン直下のマニホールドからフロント
チューブ,フレキシブルチューブ,センターチューブ及
びマフラーまでの種々の部材で構成されている。また、
マフラーは、シェル,トッププレート,エンドプレー
ト,バッフルプレート,インナーチューブ,テールチュ
ーブ等の形成されている。これら部材の材料としては、
強度の加工が要求されるフレキシブルチューブを除いて
フェライト系ステンレス鋼が使用されている。
【0013】要求される材料特性は、使用される部位に
よって差異があるものの、排ガスで加熱されても材料が
劣化しない耐熱性,排ガスが結露する条件下における耐
湿食性,曲げやバーリング等の各種加工性,パイプに造
管した後でも加工に耐え得るだけの高周波造管性等にお
いては共通する。その中で、部材の長寿命化を律速する
要因は、耐食性,特に排ガスによる加熱を受けた後での
耐食性である。とりわけ、亜硫酸イオン等の腐食性が強
いイオン種が含まれている排ガス凝縮水に接する環境で
の耐湿食性が問題となる。排ガス凝縮水環境をシミュレ
ートするために、次の煮沸・結露試験を行った。実車マ
フラーから採取した凝縮水を参考にして、塩素イオンで
腐食を進行させるA液及び亜硫酸イオンで腐食を進行さ
せるB液を用いて腐食試験を行った。A液及びB液に
は、表1に示す組成をもつ模擬凝縮水を用意した。な
お、各種イオンは何れもアンモニウム塩として添加し、
pHを8.0〜8.5に調整した。
【表1】
【0014】図1に示すように、幅50mm,長さ12
0mm,板厚1.2mmの試験片1をビーカ2に入れ、
試験片1が半浸漬の状態になるように試験液3をビーカ
2に300ml注入した。ビーカ2を時計皿4で覆い、
4時間煮沸した。試験液3は、煮沸によって6倍まで濃
縮された50mlの濃縮試験液5となった。そして、温
度30℃,相対湿度80%の結露条件下で20時間保持
した。濃縮試験液5から上方に突出している試験片1の
表面に結露がみられた。結露部6は、pHが約3の強酸
性雰囲気であった。煮沸及び湿潤雰囲気保持を5回繰り
返した後、排ガスによる加熱をシミュレートした500
℃に2時間加熱する工程を2回繰り返した。なお、A液
を使用した試験は、従来得られている知見に基づいて行
った試験に相当し、500℃に2時間加熱する工程は施
さなかった。
【0015】腐食試験用の試験片としては、表2及び表
3に示した成分・組成をもつステンレス鋼を使用した。
本発明に従った試験片はAlめっきした鋼板であり、そ
の他はAlめっきなしの鋼板である。各試験片につい
て、煮沸・結露試験後の最大侵食深さ及び耐力をCr含
有量で整理した。塩素イオンで腐食させたA液を用いた
試験では、何れのCrレベルにおいても腐食の程度は軽
く(侵食深さ〜0mm)、Crによる耐食性改善効果は
みられなかった。
【表2】
【表3】
【0016】亜硫酸イオンで腐食を促進させたB液を使
用し500℃×2時間の加熱を加えた腐食試験では、腐
食が著しく促進されていた。このような腐食環境におい
ても、Crを18〜19%以上添加することによって、
図2に示すように侵食深さの低減が図られる。しかし、
Cr含有量の上昇に応じて耐力も上昇しており、加工性
に難点がある。これに対し、Alめっきを施した本発明
鋼A1の試験片では、Crレベルが低く且つMoを添加
していないにも拘らず、侵食深さが小さくなっていた。
このことから、Alめっきにより耐食性の向上が図られ
ることが判る。また、Cr含有量が低く、Moを添加し
ていないことから、耐力のレベルが低く、加工性に優れ
ている。加熱を加えた煮沸・結露試験後の最大侵食深さ
と耐力に及ぼすMo含有量の影響を調査した。塩素イオ
ンの環境ではMo無添加材においても侵食深さが小さい
ことから、Moの効果がみられなかった。一方、B液を
使用した亜硫酸イオンの環境においては、Moが極めて
有効に作用し、図3に示すように1.5%以上のMo添
加で侵食深さが著しく低減している。これは、Crに対
して一定量を超えるMoが添加された場合に生じるCr
とMoとの相乗効果に起因するものと考えられる。
【0017】これに対し、Alめっきを施した試験番号
A2の試験片では、腐食性の強いB液においても、Mo
添加の有無に拘らず著しい耐食性改善効果がみられた。
このことから、加熱が加わった亜硫酸イオンによる腐食
環境、すなわち排ガス結露環境においては、一般的な耐
食性改善元素であるCr,Moの他に、Alが重要な役
割を果していることが判る。以上の結果から、煮沸・結
露条件下においては、Alめっきにより、同等の耐食性
を得るためのCr,Moの添加量を低減できることが示
唆される。煮沸・結露試験結果におけるAlの耐食性改
善作用は、次のように推察される。
【0018】図1に示した腐食試験において、排ガスに
よる材料の加熱をシミュレートするために、500℃に
2時間加熱する工程を組み込んでいる。この加熱の際
に、Alは、酸化物生成の自由エネルギーが低いことか
ら、Crに優先して酸化される。亜硫酸イオンが存在す
る環境での腐食は、亜硫酸イオンの還元作用により不動
態皮膜が破壊されることに起因するものと考えられる
が、Alめっきを施した鋼の最表層がAlで覆われてい
るため、亜硫酸イオンの還元作用がCr化合物系の不動
態皮膜に影響を及ぼさない。ステンレス鋼の耐食性には
Cr化合物系の不動態皮膜が重要な役割を果しており、
不動態皮膜を保護することにおいてAlが重要な作用を
呈するものと推察される。また、Alの犠牲防食作用に
よっても、耐食性の向上が図られる。
【0019】次に、高周波造管性について説明する。な
お、Alめっきを施した材料をめっきしたままの状態で
造管する技術は確立されておらず、造管前にAlめっき
を落とし、更に造管後に溶射等で補修している現状であ
る。そこで、ここでは素材の造管性について検討した結
果を述べる。ステンレス鋼の高周波造管性を低下させる
要因は、大きく分けて二つある。一つは、Al,Ti,
Si等の易酸化物生成元素が大気中の酸素と結合して酸
化物を生成し、パイプの加工性評価法である扁平試験を
行った際に溶接部にピンホール等の欠陥を生じるもので
ある。他の一つは、材料の靭性が低下し、溶接熱影響部
に相当する高周波造管ビード部では母材以上に靭性の低
下が生じ、扁平試験後に割れが発生するものである。前
者の造管性低下は、ガスシールドの方法や流量を変更す
ることにより改善することができる。しかし、後者の造
管性低下は、材料そのものに原因があり、Cr,Moの
含有量を増加させた高耐食性材料においてより顕著に現
れる。この点、本発明においては、Alめっきを行うこ
とによって高Cr,Mo鋼と同等の耐食性を低CrでM
o無添加の材料で得られることから、高周波造管性にお
いても有利である。
【0020】めっき性に及ぼす各種合金元素の影響を説
明する。排ガス流路構成部材として各種ステンレス鋼の
Alめっき性を検討した結果、Cr及びTiを多く含有
した材料やPが著しく低減された材料においては、Al
めっき後の材料に加工性及び靭性の低下がみられること
を知見した。この理由は明確でないが、Cr及びTiの
影響に関してはステンレス鋼のめっき方法に原因がある
ものと推察される。ステンレス鋼の表面は、Crの酸化
物及び水酸化物からなる不動態皮膜で覆われており、普
通鋼と同様なめっき方法によるとき、めっき欠陥が発生
する。そのため、普通鋼とは異なっためっき方法が採用
される。たとえば、Fe,Fe−B等のプレめっきを行
うことによって、水素を発生させて皮膜を還元すると共
に、表面をFeで覆い、不動態化を抑制する。更に、後
続工程において水素雰囲気中で還元処理を施した後、A
l浴中に浸漬することによりAlめっきを行う。
【0021】このステンレス鋼にAlめっきを行う過程
において、鋼表面が水素ガスに接触する。BCC構造の
フェライト系ステンレス鋼は、鋼中に水素を吸収し易
い。他方、鋼表面に形成されたAlめっき層がFCC構
造をとるため、めっき層を介した水素の放出が困難にな
る。したがって、Alめっきフェライト系ステンレス鋼
は、吸収した水素に起因して水素脆化を生じ、加工性や
靭性が低下する。Tiは、水素との結合による水素吸蔵
の作用があり、鋼中から水素の放出を遅延させる。ま
た、Cr含有量の増加は、水素脆化感受性を増大させ
る。このようなことから、水素脆化によって多量のCr
及びTiを含む材料において、Alめっき後の加工性及
び靭性の低下が生じるものと考えられる。
【0022】ところが、Alめっきしたステンレス鋼に
200℃以上の熱処理を施すと、めっき層中に残存して
いた水素が放出され、加工性の向上がみられる。この水
素の放出を促すため、好ましくは熱処理の前に調質圧延
等の加工を施すことにより予めめっき欠陥を作り込んで
おく。本発明は、以上の知見に基づいて完成されたもの
であり、排ガス結露環境下における耐食性、すなわち加
熱を受けた後で亜硫酸イオン環境にさらされるときの耐
湿食性をAlめっきで改善し、Alめっきにより得られ
る耐食性の向上に応じて母材の低Cr及び低Mo化を図
り、加工性に優れた鋼材を低コストで提供する。また、
Cr及びTiの添加量を制限し適量のPを含有させるこ
とにより、めっき後の加工性も改善される。
【0023】以下、本発明で使用するフェライト系ステ
ンレス鋼に含まれる合金元素及びその含有量を説明す
る。C及びNは、鋼に不可避的に含まれる元素である。
C及びNの含有量を低減すると、鋼が軟質化し加工性が
向上する。また、炭化物,窒化物等の生成が少なくな
り、溶接性及び溶接部の耐食性が向上する。このことか
ら、C及びNは低い方が好ましく、本発明ではC≦0.
02重量%,N≦0.02重量%及びC+N≦0.03
重量%に規制した。Siは、主に脱酸剤として使用され
る元素であるが、耐酸化性を向上させる上でも有効な合
金元素である。Siの効果を発現させるためには、0.
1重量%以上の添加が必要である。しかし、Si含有量
が1.5重量%を超えると、鋼材が硬質になり、加工性
の低下,溶接部の靭性低下等の欠陥が発生する。そのた
め、本発明においては、Si含有量を0.1〜1.5重
量%の範囲に設定した。
【0024】Mnは、鋼中に存在する微量のSと結合
し、可溶性硫化物MnSを形成し、耐食性を低下させ
る。そのため、Mn含有量は低い方が好ましく、本発明
ではMn含有量の上限を1.5重量%に規制した。P
は、一般的には母材及び溶接部の加工性や靭性を損なう
元素であり、低い方が望ましいとされている。しかし、
プレめっきにおける水素発生を抑制し、水素脆化に起因
したAlめっき鋼材の靭性低下を防止する作用を呈す
る。この作用は、0.01重量%以上の通常のPレベル
においてもみられるが、十分な効果を得るためには0.
04重量%以上のP添加が好ましい。しかし、0.08
重量%を超えるP含有量では、母材及び溶接部の加工性
や靭性の低下が大きくなる。そこで、本発明では、P含
有量を0.01〜0.08重量%の範囲に設定した。S
は、耐食性及び溶接部の高温割れ性に悪影響を及ぼす有
害元素であり、低い方が好ましい。本発明では、S含有
量の上限を0.01重量%に規制した。
【0025】Niは、フェライト系ステンレス鋼の靭性
を改善する上で、有効な合金元素である。しかし、多量
のNi含有は、鋼材のコストを上昇させるばかりでな
く、鋼材を硬質化させる。したがって、本発明において
も、通常のフェライト系ステンレス鋼と同様に、Ni含
有量の上限を0.6重量%に規制した。Crは、鋼材の
耐食性を向上させる主要な合金元素である。Crによる
耐食性向上作用は、Alめっきしたステンレス鋼におい
ても発現される。所与の耐食性を得る上で、10重量%
以上のCr含有量が必要である。また、素材と異なりA
lめっきを施していることから、16重量%以下のCr
含有量でも亜硫酸イオン環境下において良好な耐食性を
示すが、Cr含有量の増加に応じて耐食性が向上する。
しかし、23重量%を超えるCr含有量では、不動態皮
膜が強固になり、Alめっきに先立って行われる還元処
理に支障を来す。また、過剰のCr含有は、鋼材を硬質
化し、マフラー等の加工性を低下させる。したがって、
Cr含有量は、10〜23重量%、好ましくは10〜1
6重量%の範囲とした。
【0026】Nbは、本発明で規定したCレベルのフェ
ライト系ステンレス鋼で問題となる粒界腐食を防止する
ために、不可欠の合金元素である。すなわち、Ti添加
鋼では耐粒界腐食性とAlめっき性,高周波造管性とを
共に満足する範囲を定めることは困難であるため、C,
Nを固定する効果が大きいNbが必須となる。Nb添加
の効果は、0.1重量%未満では十分でなく、1.0重
量%を超えて添加すると溶接部の靭性を阻害する。した
がって、本発明においては、0.1〜1.0重量%の範
囲にNb含有量を定めた。また、必要に応じて次の合金
元素を含有させることもできる。 Mo: Crと同様に鋼の一般的な耐食性向上に有効な
合金元素であり、排ガス凝縮水等の亜硫酸イオンによる
腐食環境下における耐食性に対しても極めて有効に作用
する。しかし、Alめっきを施した本発明のステンレス
鋼板においては、必須の元素ではなく、必要に応じて添
加される任意成分である。ただし、1.0重量%を超え
るMoの含有は、鋼材を硬質にし、加工性の劣化を招
く。
【0027】Cu: 母材及び溶接部の靭性低下防止に
有効に作用し、高周波造管性を改善すると共に、パイプ
の加工性を向上させる。また、不動態皮膜を卑にし、強
固な不動態皮膜の生成を抑制する作用もあり、Alめっ
き性を向上させる。しかし、過剰にCuを含有させる
と、固溶強化によって材料の靭性を低下させる欠点がみ
られる。更に、排気系部材が到達する温度レベル500
℃付近に加熱されたとき、Cuリッチ相等の金属間化合
物が生成し、鋼材を脆化させる原因となる。そこで、C
uを含有させる場合には、その上限を1.0重量%とす
る。
【0028】Ti: Alと複合添加することにより、
鋼の表層にAl酸化皮膜を容易に形成し、Crの酸化ロ
スを防止することにより加熱後の耐食性低下を抑制する
上で有効に作用する。しかし、本発明においては、耐食
性の改善を鋼中のAlによらずAlめっき層によって確
保していることから、Tiは必要に応じて添加される任
意成分である。ただし、過剰のTiは、Alめっきに先
立つFe−Bプレめっきの際に生成した水素と反応し、
その後の水素放出を妨げる傾向を示す。また、多量のT
iを含有させると、クラスター状の介在物TiNが生成
し、素材に表面傷を発生させる原因となったり、溶接部
の靭性不良による高周波造管性を低下させる。しかし、
Tiは、Sを固定してMnSの生成による耐孔食性の低
下を防ぐと共に、C及びNを固定して粒界腐食を防止す
る作用も呈する。したがって、Tiを含有させる場合に
は、Alめっき性及び高周波造管性を低下させない範囲
で上限を0.3重量%に規制する。
【0029】Al: 先願・特願平4−101652号
ではAl濃縮層を鋼材表面に形成する重要な作用を呈す
る合金元素であったが、本発明においては、Alめっき
によって耐食性の向上を図っているため、鋼材にAlを
含有させることは必ずしも必要としない。Alは、脱酸
剤として有効であることから添加することも可能であ
る。しかし、0.3重量%を超える多量のAlを添加す
ると、鋼材表層部に形成される皮膜が強固なAl皮膜と
なり、プレめっきの際に還元処理を阻害する。したがっ
て、Alを含有させる場合には、0.3重量%以下にA
l含有量を抑えることが好ましい。以上の合金成分に加
え、本発明においては、更にC,N,Nb及びCrの間
に次式(1)の関係を成立させている。 Nb≧7×(C+N)+0.01×(Cr−12)+0.15・・・・(1)
【0030】式(1)は、本発明者等の実験により見出
された関係式であり、排ガス結露環境下における耐粒界
腐食性を確保するために必要な固定元素の量を定めるた
めの指標である。Nbが7×(C+N)+0.01×
(Cr−12)+0.15より少ないとき、走行中に発
生した排ガスにより加熱された溶接部が鋭敏化し、粒界
腐食感受性が増大する。
【0031】
【実施例】表3に示した組成をもつ各種ステンレス鋼を
溶製し、板厚3.5mmの熱延板を製造した。熱延板を
板厚1.0mmまで冷間圧延し、1000〜1050℃
で仕上げ焼鈍を施し、硝酸浴中で電解処理した後、硝酸
−フッ酸の混酸で酸洗した。酸洗後のステンレス鋼に、
一部の試験片を残す他は、めっきシミュレータにより2
g/m2 のFe−Bプレめっきを施し、更に目付け量8
0g/m2 の溶融Alめっきを施した。表3において、
試験番号A1〜A3が本発明の範疇にある鋼であり、何
れも固定化元素としてNbが単独で添加されている。ま
た、その他に脱酸剤としてAlが添加され、Cuも添加
されている。試験番号B1〜B3の比較例のうち、B1
は、P含有量が本発明で規定した範囲にあり、Tiを単
独添加したNb無添加の鋼である。B2は、母材の成分
が本発明で規定した範囲にあるものの、Alめっきを施
していない材料である。B3は、先願・特願平4−10
1652号の鋼に相当し、Alめっきによらず母材成分
で耐食性の向上を図った材料である。
【0032】各ステンレス鋼から試験片を切り出し、図
1に示した煮沸・結露試験によって耐食性を調査した。
なお、試験液としては、表1に示したB液を使用した。
耐食性は、試験後の最大侵食深さをグレード別に評価す
ることにより判定した。調査結果を示す表4において、
印○は最大侵食深さが0.10mm以下,印×は最大侵
食深さが0.10mm以上を表す。また、表4では、加
工性及び高周波造管性を併せ示した。加工性の評価は、
曲げ試験及びスプリングバックの指標として耐力を用い
た。曲げ試験としては、材料を圧延方向と平行に試験片
を採取し、密着曲げ試験を行った。表4において、印○
は曲げ加工後に割れが発生しなかったもの、印×は割れ
が発生したものを示す。耐力は、従来の排ガス流路構成
部材用フェライト系ステンレス鋼と同様のレベルである
300N/mm2 以下を○,300N/mm2 以上を×
として表した。高周波造管性は、Alめっきを落とした
後、造管したパイプの扁平試験による割れ発生の有無で
判断し、割れが発生しないものを○,割れが発生したも
のを×として表した。
【表4】
【0033】本発明に従った試験番号A1〜3の試験片
では、何れも耐湿食性,加工性及び高周波造管性共に良
好な結果が得られている。このことから、本発明に従っ
たAlめっきフェライト系ステンレス鋼板は、排ガス流
路構成部材として好適な材料であることが判る。これに
対し、試験番号B1の低P,高Tiの試験片では、めっ
き後の曲げ加工性に問題があると共に、高周波造管も困
難であった。試験番号B2のAlめっきを施していない
試験片では、耐湿食性が劣っていた。また、母材の高合
金化で耐食性の向上を図った試験番号B3の試験片で
は、材料の耐力が高く、加工が困難であった。
【0034】試験番号A1及びB1の試験片について、
曲げ加工性に及ぼすめっき後の熱処理の影響を調べた。
曲げ試験としては、各ステンレス鋼板から圧延方向と平
行(L方向)及び直角(T方向)に切り出した試験片に
密着曲げ試験を行った。調査結果を、表5に示す。な
お、表5において、割れが発生しなかったものを○,軽
微な割れが発生したものを△,粗大な割れが発生したも
のを×として表した。
【表5】
【0035】表5に示されているように、試験番号B1
の試験片では、熱処理によって曲げ性に若干の向上がみ
られるものの、熱処理後においても割れが発生してい
た。他方、試験番号A1の試験片では、熱処理が施され
ていない状態でも良好な曲げ加工性を示し、熱処理によ
って曲げ加工性が更に向上して割れの発生が皆無となっ
た。このことから、厳しい加工が施される部材として使
用される場合には、Alめっき後の熱処理が有効である
ことが判る。
【0036】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、腐食要因として亜硫酸イオンを含む排ガス結露環境
における耐湿食性を、鋼材の成分設計によらず、鋼材表
面に施したAlめっき層によって改善している。そのた
め、優れた耐湿食性が確保されると共に、加工性及び高
周波造管性を満足する排ガス流路構成部材として好適な
鋼が得られる。このAlめっきフェライト系ステンレス
鋼は、耐湿食性が問題となるマフラーの各種部材や高周
波造管性が要求される各種パイプ等に加工することがで
きる。また、Tiを多量に含む鋼材に比較して表面傷が
発生し難いことから、冷延工程での歩留りも高く、比較
的安価な製造コストで製造される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 排ガス結露環境をシミュレートした腐食試験
【図2】 腐食試験後の最大侵食深さに対するCr含有
量及びAlめっきの影響を表したグラフ
【図3】 腐食試験後の最大侵食深さに対するMo含有
量及びAlめっきの影響を表したグラフ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 C+N≦0.03重量%及びNb≧7×
    (C+N)+0.01×(Cr−12)+0.15の条
    件の下でC:0.02重量%以下,Si:1.5重量%
    以下,Mn:1.5重量%以下,P:0.01〜0.0
    8重量%,S:0.01重量%以下,Ni:0.6重量
    %以下,Cr:10〜16重量%,Nb:0.1〜1.
    0重量%及びN:0.02重量%以下を含み、残部が実
    質的にFeからなるステンレス鋼下地と、該鋼下地の表
    面に設けられたAlめっき層とを備えていることを特徴
    とする排ガス流路部材用フェライト系ステンレス鋼。
  2. 【請求項2】 C+N≦0.03重量%及びNb≧7×
    (C+N)+0.01×(Cr−12)+0.15の条
    件の下でC:0.02重量%以下,Si:1.5重量%
    以下,Mn:1.5重量%以下,P:0.01〜0.0
    8重量%,S:0.01重量%以下,Ni:0.6重量
    %以下,Cr:10〜16重量%,Nb:0.1〜1.
    0重量%,N:0.02重量%以下を含み、更にMo:
    1.0重量%以下,Cu:1.0重量%以下,Ti:
    0.3重量%以下及びAl:0.3重量%以下の1種又
    は2種以上を含み、残部が実質的にFeからなるステン
    レス鋼下地と、該鋼下地の表面に設けられたAlめっき
    層とを備えていることを特徴とする排ガス流路部材用フ
    ェライト系ステンレス鋼。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の成分及び組成をも
    つフェライト系ステンレス鋼にAlめっきを施した後、
    200℃以上の温度に加熱し水素放出熱処理を行うこと
    を特徴とする排ガス流路部材用フェライト系ステンレス
    鋼の製造方法。
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