JP2004250761A - エンジン排ガス経路下流部材 - Google Patents

エンジン排ガス経路下流部材 Download PDF

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Abstract

【課題】排ガス経路下流部材において耐食性向上と加工性・低温靱性維持を同時に達成する。
【解決手段】質量%で、C:0.02%以下,Si:1.0%以下,Mn:1.0%以下,Ni:0.10〜0.80%,Cr:9.0〜15.0%,Ti:0.05〜0.40%,Cu:0.10〜0.80%,Al:0(無添加)〜0.10%,Mo:0(無添加)〜0.30%,Nb:0(無添加)〜0.02%,N:0.02%以下,B:0(無添加)〜0.01%であり、Ti≧8(C+N),Cr+5(Ni+Cu)≧12,Cr−3(Ni+Cu)≦13の式をすべて満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェライト系鋼板素材で構成されるエンジン排ガス経路下流部材。特に、センターパイプ,テールパイプ,マフラー等、片面が排ガスに曝され反対側の面が外気に曝される部材を提供する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン排ガス経路部材のうち使用温度が概ね400℃以下である下流側の部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のエンジン排ガス経路は、一般的にエンジン側(上流側)から、エキゾーストマニホールド,フロントパイプ,触媒コンバーター,センターパイプ,マフラー,テールパイプで構成される。このうち、エキゾーストマニホールドやフロントパイプなどの上流部材は高温排ガスに曝されるため、特に高温強度と耐高温酸化性の優れた材料が使用される。
【0003】
一方、センターパイプ,マフラー,テールパイプなど、概ね400℃以下の温度で使用される下流側の部材では、排ガス結露水による「内面腐食」と、凍結防止剤付着による「外面腐食」が問題となる。このため、以前はアルミめっき鋼板が使用されていたが、近年ではより耐食性に優れるステンレス鋼板の使用が主流となっている。そのステンレス鋼種としては、12Cr系で低C低N化を図ったSUS410Lや、11Cr系でCやNを固定するTiを添加したSUH409Lなどのフェライト系鋼種が主に挙げられる。
【0004】
しかし、これらの既存鋼種では内面腐食,外面腐食のいずれに対しても、まだ十分な耐久性を有しているとは言えない。そこで、耐食性を改善したフェライト系ステンレス鋼が種々開発されている。
【0005】
【特許文献1】
特許第2562740号公報
【特許文献2】
特許第2543448号公報
【特許文献3】
特許第3276303号公報
【特許文献4】
特開平5−125491号公報
【特許文献5】
特開平10−204590号公報
【特許文献6】
特開平10−204591号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらの特許文献に開示される鋼の中には、15%以下のCrレベルにおいて排ガス経路下流側の部材に要求される耐食性を具備するものもあると考えられる。
しかし近年、自動車エンジンの排ガス経路部材は、性能向上や省スペース化、さらには意匠性向上などのために非常に厳しい加工を施して複雑な形状に成形される場合が多くなってきた。このため、素材鋼板にとっては加工性および低温靱性に対する要求が従来よりも一層厳しくなっている。
【0007】
発明者らは上記特許文献に紹介されている開発鋼について詳細に調査したところ、排ガス経路下流部材に要求される「耐食性」と「加工性・低温靱性」の両方を同時に高レベルに具備するものは見当たらなかった。これらの開発鋼は主として耐食性の改善に注力されており、その処方によって生じる加工性や低温靱性の低下を十分回復させる方法は見出されていないのが現状である。あるいは、そもそも加工性や低温靱性の改善については特に意図されていなかったことも考えられる。いずれにしても、「加工性・低温靱性」を高レベルに維持しながら「耐食性」の改善を図ることは容易でないことがわかる。
【0008】
本発明は、排ガス経路下流部材に要求される「耐食性」、すなわち、排ガス結露水による「内面腐食」と凍結防止剤付着による「外面腐食」の両方に対する抵抗力を十分に具備するとともに、「加工性」および「低温靱性」を高いレベルに維持した鋼板素材からなり、従来のSUS410LやSUH409Lを素材に用いた場合と比べても製造コストの大幅な上昇を伴わない排ガス経路下流部材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
発明者らは種々検討の結果、鋼の成分組成を以下に示すように厳しく規制することで「耐食性」の改善と「加工性・低温靱性」の維持が安定的に再現性良く実現できることを見出した。すなわち、上記目的は、質量%で、C:0.02%以下,Si:1.0%以下,Mn:1.0%以下,Ni:0.10〜0.80%,Cr:9.0〜15.0%,Ti:0.05〜0.40%,Cu:0.10〜0.80%,Al:0(無添加)〜0.10%,Mo:0(無添加)〜0.30%,Nb:0(無添加)〜0.02%,N:0.02%以下,B:0(無添加)〜0.01%であり、下記(1)〜(3)式をすべて満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェライト系鋼板素材で構成されるエンジン排ガス経路下流部材によって達成される。
Ti≧8(C+N) ……(1)
Cr+5(Ni+Cu)≧12 ……(2)
Cr−3(Ni+Cu)≦13 ……(3)
【0010】
ここで、(1)〜(3)式の元素の箇所にはその元素の含有量を質量%で表した値が代入される。エンジン排ガス経路下流部材とは、エンジン排ガス経路を構成する部材のうち、使用時の材料温度が概ね400℃以下である下流側の部材をいう。
【0011】
また、本発明では、上記部材としてセンターパイプまたはテールパイプを提供する。さらに、上記部材としてマフラーを構成する部材に使用されるものを提供する。特に、マフラーを構成する部材のうち片面が排ガスに曝され反対側の面が外気に曝される部材を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
各合金元素の限定理由は以下のとおりである。
CおよびNは、一般にはクリープ強さ,クリープ破断強さ等の高温強度向上に有効である。しかし、フェライト系鋼においてはC,N含有量が多いと低温靱性が劣化する。この場合、炭窒化物として安定化させるためにTi添加量を増加する必要があり鋼材コストが上昇する。一方で、C,Nの大幅な低減を図るには製鋼への負担が過大となり、逆にコスト増を招く。種々検討の結果、本発明ではC,Nとも、0.02質量%までの含有が許容される。
【0013】
Siは、脱酸剤として必要であり、高温酸化特性の改善に非常に有効である。
しかし、多量の添加は鋼を硬化させ加工性の低下を招く。排ガス経路下流部材に必要な耐高温酸化性を付与し、かつ優れた加工性を維持するには、Siは1.0質量%以下の範囲で含有させるのがよい。
【0014】
Mnは、過剰に添加すると鋼が硬質化し、低温靱性や加工性の低下を招くため、Mn含有量の上限を1.0質量%に規定した。
【0015】
NiとCuは、本発明において重要な元素である。すなわち、NiとCuを複合添加することにより排ガス経路下流部材で問題となる内面腐食および外面腐食の両方に対して優れた耐食性を付与することができ、かつ、加工性・低温靱性を損なわないことが明らかになった。その効果を十分に得るために、Ni,Cuともそれぞれ0.10〜0.80質量%の範囲で含有させる必要がある。ただし、後述のように、さらに(2)式および(3)式による規制を満たすことが必要である。
【0016】
Crは、鋼の基本的な耐食性レベルを確保するために必須の元素であり、本発明の対象とする用途では少なくとも9.0質量%以上のCr含有が必要である。しかし、多量のCr含有は加工性の低下を招き、また鋼のコストを増大させるので15.0質量%以下の範囲とする。
【0017】
発明者らの検討の結果、内面腐食および外面腐食に対する高い抵抗力の付与と、加工性・低温靱性の高レベル維持を安定的に実現するためには、下記(2)式および(3)式の規定を満たす必要があることがわかった。
Cr+5(Ni+Cu)≧12 ……(2)
Cr−3(Ni+Cu)≦13 ……(3)
排ガス経路下流部材に要求される耐食性(耐内面腐食・外面腐食の両方)を高レベルで安定して付与するには(2)式を満たす必要がある。加工性・低温靱性を安定して高レベルに維持するには(3)式を満たす必要がある。
【0018】
Tiは、CおよびNを固定し、耐湿食性および溶接部の耐粒界腐食性を改善する。本発明では後述のようにNb含有量を規制しているため、Tiの添加が重要である。すなわち、上記特性を十分に得るために少なくとも0.05質量%以上のTi含有量が必要であり、かつ、下記(1)式を満たさなければならない。
Ti≧8(C+N) ……(1)
ただし、過剰のTi添加は靱性を劣化させ、また、製品の表面性状にも悪影響を及ぼす。そこで、Ti含有量の上限は0.40質量%に規定した。
【0019】
Alは、耐高温酸化性の改善に非常に有効であるが、本発明ではAlを含有させなくても排ガス経路下流部材に必要な耐高温酸化性が確保できるよう成分設計されている。過剰のAl添加は加工性,溶接性,低温靱性を劣化させ、また、本発明ではTiおよびSiを添加することからAlによる脱酸も特に必要としない。Alを含有させる場合は0.10質量%以下の範囲で行う必要がある。
【0020】
Moは、高温強度の上昇や耐食性の向上に有効であるが、多量の含有は鋼材の脆化を招く。また、Moは非常に高価な元素である。本発明ではMoを添加しなくても他の成分元素の含有量を適正化することにより十分な耐食性を確保することは可能であるが、Mo添加により成分設計の自由度は大きくなる。Moを含有させる場合は0.30質量%以下の範囲で行うことが望ましい。
【0021】
Nbは、本来Tiと同様に耐粒界腐食性等の改善に有効であり、また、高温強度の向上にも有効である。しかし、本発明では排ガス結露水による「孔食」を防止することが重要であり、孔食の起点となるMnS等の硫化物を減少させるためのNbの能力はTiに比べ弱い。このため、Tiを添加する本発明ではNbによる内面腐食防止効果はあまり期待できない。また、排ガス経路下流部材に要求される程度の高温強度はNb添加に頼らなくても確保できる。その一方で、Nbは加工性・低温靱性にはマイナスに作用する。したがって、Nbを添加する場合は0.02質量%以下の範囲で行う必要がある。
Bは、高温強度や熱間加工性の改善に有効であるとともに、フェライト系鋼板の二次加工割れを改善する。本発明の成分系ではBを添加しなくても良好な特性を呈するが、より高レベルで耐二次加工性を改善するためにB添加は効果的である。ただし、B添加量が多すぎるとホウ化物を生成し、却って低温靱性や耐食性を劣化させる恐れがある。このため、Bを添加する場合は0.01質量%以下の範囲で行う必要がある。
【0022】
一般的な不純物元素であるP,S,O,Zn,Sn,Pbなどは、加工性や低温靱性を確保する点から可能な限り低減することが望ましい。具体的には最も緩い規制としてP:0.04質量%以下,S:0.03質量%以下,O:0.02質量%以下,Zn:0.10質量%以下,Sn:0.10質量%以下,Pb:0.10質量%以下とすることができる。実際の製造現場では目的とする品質に応じてさらに厳しい規制を設けることが望ましい。
【0023】
以上の組成を有するフェライト系鋼板素材は、エンジン排ガス経路下流部材のうち、センターパイプまたはテールパイプに適している。これらの部材を得るには、例えば、板厚0.4〜1.5mm程度の冷延焼鈍済み鋼板をロール成形法によりパイプ状にしてTIG,プラズマ,高周波,レーザー等の溶接法により造管し、これを所定形状に加工する方法が採用できる。また、本発明鋼板はマフラー構成部材に適している。マフラーは一般的にアウターシェル,インナーシェル,トッププレート,セパレータ,エンドプレート等の部材から構成され、主として溶接により組み立てられる。このうちアウターシェル等、片面が排ガスに曝され反対側の面が外気に曝される部材に本発明鋼板を使用することが極めて効果的である。本発明鋼板は排ガス結露水による内部腐食と凍結防止剤付着による外面腐食の両方に対して高い抵抗力を有するからである。インナーシェル,セパレータ等、マフラー内部を構成する部材にも本発明鋼板を使用すると全体として非常に耐久性の高いマフラーが得られる。本発明鋼板は加工性が良好であるからマフラーの設計自由度も向上する。
【0024】
【実施例】
表1に示す化学組成の鋼板を製造して、耐食性,加工性,低温靱性を評価した。
各鋼を真空溶解炉で溶製し、熱間鍛造→熱間圧延→冷間圧延→焼鈍(900〜1000℃×1分)を経て板厚1.5mmの冷延焼鈍板を得た。この鋼板から各種試験片を作製した。
【0025】
【表1】
Figure 2004250761
【0026】
耐食性について、耐塩害腐食性,耐湿食性,耐粒界腐食性で評価した。このうち耐塩害腐食性は外面腐食、耐湿食性は内面腐食、耐粒界腐食性は主として内面腐食に対する抵抗力をそれぞれ評価するものである。
耐塩害腐食性は、乾湿複合サイクル試験で調べた。すなわち、#400乾式研摩仕上の試験片(50×120mm)を用意し、「塩水噴霧(5%食塩水,35℃×15分)→乾燥(相対湿度20〜30%,60℃×1時間)→湿潤(相対湿度90〜95%,50℃×3時間)」を1サイクルとして30サイクルを繰り返し、試験後の試験片表面における最大侵食深さを光学顕微鏡を用いた焦点深度法にて測定した。最大侵食深さが0.3mm以下を合格、0.3mm超えを不合格と判定した。
【0027】
耐湿食性は、#400乾式研摩仕上の試験片(50×120mm)を用意し、下記組成の模擬凝縮水(pH:8.0〜8.5)中に試験片の約1/2の部分を浸漬する半浸漬状態にて、「煮沸×4時間→自然冷却後室温保持×20時間」を1サイクルとして30サイクルを繰り返し、試験後の試験片表面における最大侵食深さを光学顕微鏡を用いて測定した。最大侵食深さが0.3mm以下を合格、0.3mm超えを不合格と判定した。
<模擬凝縮水組成(ppm)>
SO 2−:3000,SO 2−:7000,CO 2−:2000,Cl:1000,HCO :2000
【0028】
耐粒界腐食性は、マフラーのMAG溶接部を含む試験片を300℃×10時間加熱した後に、JIS G 0572に準拠したシュトラウス試験(60℃)を行い、試験後に溶接部を含む断面について組織観察を行い、粒界腐食が認められないものを合格、認められるものを不合格と判定した。
【0029】
加工性は、JIS 13B号引張試験片(引っ張り方向が圧延方向に45°方向)を用いて、JIS Z 2241の引張試験を行い、突き合わせ伸びにて評価した。当該伸びが34%以上を合格、それ未満を不合格と判定した。
【0030】
低温靱性は、板幅1.5mmのサブサイズ試験片(衝撃方向が圧延方向に平行)を用い、JIS Z 2242のシャルピー衝撃試験を行い、エネルギー遷移温度が−75℃以下を合格、それより高いものを不合格と判定した。
これらの結果を表2にまとめてある。表2中、○印は合格、×印は不合格を意味する。
【0031】
【表2】
Figure 2004250761
【0032】
表2から判るように、本発明で規定する化学組成を有するものは、耐塩害腐食性,耐湿食性,耐粒界腐食性が良好であり、かつ、加工性・低温靱性も十分に高く維持された。これに対し、比較鋼No.10はNiとCuが不足し(2)式を満たさないため耐食性に劣った。No.11はCuが少なすぎるため耐食性が悪かった。No.12はTi無添加でNbを多く含むため加工性および低温靱性に劣った。No.13はCrが多すぎ(3)式を満たさないため加工性および低温靱性が悪かった。No.14はNiが多すぎるため加工性に劣った。No.15はCuとNbが多すぎるため加工性に劣った。No.16はMoとNbが多すぎるため加工性および低温靱性に劣った。No.17はAlが多すぎるため加工性および低温靱性が悪かった。No.18はTiが少なすぎるため耐粒界腐食性に劣った。No.19はNbが多すぎるため加工性および低温靱性が悪かった。No.20は(2)式を満たすようCrを多く含有しているので耐食性は良好であったが、NiとCuが不足し(3)式を満たさないため加工性および低温靱性が悪かった。
【0033】
【発明の効果】
以上のように、本発明ではエンジンの排ガス経路下流部材として望まれる高耐食性(耐内面腐食と耐外面腐食)を付与し、かつ、加工性・低温靱性をも高レベルに維持する手法を確立した。特に、そのような「解」をCrレベルが9.0〜15.0%でかつ特殊な元素を添加しない組成域において見出した点に意義が大きい。従来、このような高耐食性と加工性・低温靱性を安定的に両立させる手段は未解決であったところ、本発明は、自動車エンジンの排ガス系統において、耐久性向上と、良好な加工性によってもたらされる設計自由度の向上、さらに、当該部材の低コスト化に寄与するものである。

Claims (4)

  1. 質量%で、C:0.02%以下,Si:1.0%以下,Mn:1.0%以下,Ni:0.10〜0.80%,Cr:9.0〜15.0%,Ti:0.05〜0.40%,Cu:0.10〜0.80%,Al:0(無添加)〜0.10%,Mo:0(無添加)〜0.30%,Nb:0(無添加)〜0.02%,N:0.02%以下,B:0(無添加)〜0.01%であり、下記(1)〜(3)式をすべて満たし、残部がFeおよび不可避的不純物からなるフェライト系鋼板素材で構成されるエンジン排ガス経路下流部材。
    Ti≧8(C+N) ……(1)
    Cr+5(Ni+Cu)≧12 ……(2)
    Cr−3(Ni+Cu)≦13 ……(3)
  2. エンジン排ガス経路下流部材がセンターパイプまたはテールパイプである請求項1に記載の部材。
  3. エンジン排ガス経路下流部材がマフラーを構成する部材である請求項1に記載の部材。
  4. エンジン排ガス経路下流部材が、マフラーを構成する部材のうち片面が排ガスに曝され反対側の面が外気に曝される部材である請求項1に記載の部材。
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