JPH1020448A - 写真感光材料用射出成形品 - Google Patents

写真感光材料用射出成形品

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JPH1020448A
JPH1020448A JP17764296A JP17764296A JPH1020448A JP H1020448 A JPH1020448 A JP H1020448A JP 17764296 A JP17764296 A JP 17764296A JP 17764296 A JP17764296 A JP 17764296A JP H1020448 A JPH1020448 A JP H1020448A
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JP
Japan
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light
weight
photographic
film
resin
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JP17764296A
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English (en)
Inventor
Mutsuo Akao
睦男 赤尾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/880,504 priority patent/US5906813A/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形性、完全遮光性、物理強度に優れ、
使用時に破壊がない写真感光材料用射出成形品。 【解決手段】 本発明の写真感光材料用射出成形品は、
エチルベンゼンを0.001〜5重量%と、ゴム状物質
を0.1〜15重量%と、遮光性物質を0.1〜10重
量%とを含む、メルトインデックスが1〜50g/10
分のスチレン系樹脂組成物を用いて射出成形するもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、写真フイルムカー
トリッシ、写真フイルムケース、レンズ付きフイルムユ
ニット、写真フイルムパトローネ用容器、写真フイルム
用スプール、樹脂製写真フイルムパトローネ(APS用
パトローネ等)、インスタントフイルムユニット、イン
スタントフイルムパック、写真ディスクフイルム用カー
トリッジ、巻芯、帯状感光材料用コア、シートフイルム
用パック、シートフイルムユニット等の写真感光材料用
射出成形品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】遮光性を有する、予め写真フイルムを内
蔵したレンズ付きフイルムユニット、樹脂製写真フイル
ムパトローネ及びスプール等の射出成形に用いられる樹
脂組成物としては、例えば特開平7−295150号公
報において、数平均分子量が1万未満の有機化合物の1
種または2種以上を0.001〜45重量%、2種以上
の酸化防止剤を合計量0.002〜1重量%、数平均分
子量が1万以上の熱可塑性樹脂の1種または2種以上を
合計50重量%以上含むものが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の写真感光材料用射出成形材料では、ミクログリ
ッドの発生や写真性の悪化を減少させ、樹脂焼け故障の
発生が少なく連続無人成形が可能であるが、平均粒子形
が100nm以下、吸油量が50ml/100g以上の
カーボンブラックのように微粒子で凝集しやすい遮光性
物質を2重量%以下添加させるだけで完全遮光性を確保
したり、ウェルドラインの発生を軽減させ射出成形品の
物理強度を向上させるには、さらなる改良が望まれてい
た。
【0004】本発明は上述した従来技術のもつ欠点を解
決するためになされたもので、写真感光性材料の写真性
に悪影響を与えることなく、射出成形性が良好で、カー
ボンブラックの分散性が良好で、完全遮光性を確保で
き、写真感光性材料にスタッチマークを発生させず、物
理強度が向上して使用時に破壊がなく、耐摩耗製に優
れ、寸法精度が良好な写真感光材料用射出成形品を提供
すること目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の問題点
を解決するためになされたもので、第1の発明の写真感
光材料用射出成形品では、エチルベンゼンを0.001
〜1重量%と、ゴム状物質を0.1 〜15重量と、遮光
性物質を0.1〜10重量%とを含む、メルトフローイ
ンデックスが1〜50g/10分のポリスチレン系樹脂
組成物を用いて射出成形したものである。
【0006】スチレン系樹脂の代表的なものとして、ス
チレン樹脂、ABS樹脂等がある。
【0007】スチレン樹脂には、スチレンモノマーのみ
を重合したホモポリスチレン樹脂である透明な一般用ポ
リスチレン(GPPS)樹脂と、これをゴム状物質で補
強したゴム含有ポリスチレン樹脂であるハイインパクト
ポリスチレン(HIPS)樹脂があり、これらのポリス
チレン部分は直鎖でアモルファスである。ナッタ触媒を
用いれば、アイソタクチックポリスチレンが得られ、こ
れは不透明で、熱変形温度が200°C程度ある。
【0008】スチレン樹脂の特徴的性質を列記すると、 (1) 比重が小さい。 (2) 無味、無臭、無毒である。 (3) 吸湿性が小さい。 (4) 電気絶縁性、高周波絶縁性が優れている。 (5) 着色性、塗装性が良い。 (6) 成形加工性が極めて優れている。 (7) 成形品の寸法精度が優れている。 (8) 比較的安価な材料である。 (9) リサイクル適性がある。 等が挙げられるが、用途により次の短所を持っている。 (1) 耐衝撃性が不十分。 (2) 油類及び有機溶剤の一部に侵される。 (3) 耐熱性が不十分。 (4) 燃えやすい。 (5) 耐候性が不十分。 (6) 帯電しやすい。
【0009】スチレン樹脂は、そのほとんどが、重合工
程、脱気・モノマー回収工程、造粒工程が連続的に組み
合わさった連続塊状重合方法で製造され、一部が懸濁バ
ッチ重合方法で製造されている。写真性、品質、コスト
等の点から本発明では連続塊状重合方法で製造した合成
ゴムを0.1〜15重量%含む耐衝撃性ポリスチレン樹
脂が好ましい。これらはいずれも典型的なラジカル重合
方法である。
【0010】スチレン樹脂の代表的な国内製造メーカー
としては、旭化成工業、出光石油化学、新日本製鉄株式
会社、大日本インキ化学工業、電気化学工業、日本ポリ
スチレン、三井東圧、三菱モンサント化成等が挙げられ
る。
【0011】ゴム含有ポリスチレン樹脂(ゴム含有芳香
族モノビニル樹脂)は、ゴム状物質と芳香族モノビニル
との重合体、ゴム状物質と芳香族モノビニルとが混練さ
れた状態の混合体、ゴム状物質と芳香族モノビニル樹脂
との重合体と芳香族モノビニル樹脂との混合体の3つの
態様がある。ゴム状物質を含有することで耐衝撃性を高
めている。
【0012】ゴム状物質としては、エチレン・プロピレ
ン系共重合体、エチレン・プロピレン・非共役ジエン三
元共重合体、イソプレン共重合体、ポリイソプレン、ス
チレン−イソプレン共重合体、ポリブタジエン、スチレ
ン・ブタジエン共重合体等であり、ポリブタジエンとし
てはシス含有量の高いハイシスポリブタジエン(好まし
くはシス1,4結合が70モル%以上、好ましくは90モ
ル%以上)とシス含有量の低いローシスポリブタジエン
とともに用いられる。
【0013】このゴム状物質の平均粒子径は0.1〜1
0μmが適当であり、好ましくは0.2〜7μm、より
好ましくは0.5〜5μmである。0.1μm未満で
は、衝撃強度が低下し、擦り傷が多発し、且つ高価にな
り、10μmを超えると外観が悪くなり商品価値が低下
する。商品価値の高い高光沢の射出成形品を得ようとす
る場合は0.1〜1.5μmの平均粒子径のゴム状物質
を用いるのが好ましいが、光反射防止性を向上させ光カ
ブリを防止する必要がある。写真フイルム用スプール等
に用いる場合は光反射による光カブリ防止や耐摩耗性を
向上する為に1.5〜10μm、好ましくは1.7〜8
μm、より好ましくは2〜6μmの平均粒子径のゴム状
物質を用いることが好ましい。
【0014】芳香族モノビニルとしては、スチレン及び
o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、m−メチル
スチレン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン等の核アルキル置換スチ
レンと、2,4,6−トリプロモスチレン、2,4,6
−トリクロロスチレン等の核ハロゲン化スチレンとα−
メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン等の
α−アルキル置換スチレン等が用いられる。その他、ス
チレン系モノマーと共重合可能なメタクリル酸エステ
ル、アクリル酸エステル、アクリロニトリル、無水マレ
イン酸も含む。
【0015】ゴム含有芳香族モノビニル樹脂が、ゴム状
物質と芳香族モノビニルとの重合体である場合、その重
合はラジカル重合法(バッジ塊状重合方法,連続塊状重
合方法,連続溶液重合方法,懸濁重合方法,乳化重合方
法等)もしくは、イオン重合方法がとられる。これらの
重合方法の経済性の観点では、ゴム状重合体の存在化で
スチレンモノマーをラジカルに反応させる塊状重合法及
び塊状−懸濁重合方法が好ましく、特に連続塊状重合方
法が好ましい。また、残存モノマーが少なく耐熱性に優
れ、かつ、小回りがきく点では、懸濁重合(バッチ式)
が好ましい。
【0016】ABS樹脂は、アクリロニトリル(A)、
ブタジエン(B)、スチレン(S)を主成分とする熱可
塑性樹脂であり、ゴム状物質としてポリブタジエンを含
有するものである。これは分散ポリブタジエン粒子にA
S共重合体がグラフトされているために、ポリブタジエ
ン粒子と周囲のAS連続相との相容性がよく、ポリブタ
ジエン粒子相互の凝集は見られない。ABS樹脂は、ハ
イインパクトポリスチレン(耐衝撃性ポリスチレンとも
呼称され略号はHIPS)樹脂と同じようなグラフトゴ
ム粒子分散系であるから、粘弾性温度特性はポリブタジ
エンゴムによる−80°C近辺の分散吸収とAS共重合
体による+120°C近辺の分散吸収に分かれる。
【0017】ABS樹脂は衝撃強度が優れており、これ
が最大の特徴となっているが、この根拠として、ポリブ
タジエン粒子の変形による衝撃エネルギーの吸収とポリ
ブタジエン粒子界面から発生したクレーズの生成による
衝撃エネルギーの吸収によるクレーズ説が支持されてい
る。より衝撃強度を高くするために、クレーズの発生に
加えてクレーズの伝播及び破壊を抑える機構が重要だと
いう報告もある。
【0018】その他の特徴としては、射出成形加工性が
良いほか、剛性、耐薬品性にも優れている。また、遮光
性物質による着色が自由で、塗装、印刷、ホットスタン
プ、真空蒸着、メッキ等の二次加工性も良好である。ポ
リカーボネート樹脂やポリ塩化ビニル樹脂等の他樹脂と
のブレンド系はABSアロイとして特徴のある成形群を
形成している。唯一の欠点は写真性の悪化と耐候性に劣
ることであるが、それも後述するカーボンブラックや酸
化防止剤等の添加剤の特定種類の厳選した添加や、樹脂
組成物の検討によって実用化が可能になった。
【0019】製造方法としては、最近ではポリブタジエ
ンランテックスにAN/ST(スチレン)モノマーを反
応させてゴム含有量の高いABS樹脂をつくり、これを
別につくったAS樹脂共重合体樹脂にブレンドして所定
のABS樹脂とするグランドブレンド法が用いられるこ
とが多い。
【0020】また未架橋ゴムをST(スチレンの略)モ
ノマーに溶解しゴムマトリックス状態の予備塊重合を行
い、ゴム分散状態への相転移が起こった時点で、懸濁系
のクラフト反応を行ってABS樹脂を得る塊状・懸濁方
法がある。その他に、乳化重合法によってつくったゴム
含有量の多いABSラテックスにAN/STモノマー、
及び電解質を加えて混合し、分離された水分を除去して
できたABSクラムにAN/STモノマーを加えてAB
Sドープとして連続塊状重合を行ってABS樹脂を得る
乳化・連続塊状重合法を用いると、写真性を悪化させる
ことなく、ABSパウダーの凝固・水洗・乾燥工程を不
要にしてコストダウンが可能となるので本発明では特に
好ましい。
【0021】前述した方法のいづれかを用いてABS樹
脂を製造する国内メーカーとしては、旭化成、宇部サイ
コン、東レ、三菱レイヨン、日本合成ゴム、協同ポリマ
ー、三菱モンサント、住友ノーガタック、電気化学等が
ある。
【0022】こうしたスチレン系樹脂におけるゴム状物
質の含有量は、0.1〜15重量%であり、好ましくは
0.5〜12重量%、より好ましくは1.0〜10重量
%、最も好ましくは1.5〜8重量%である。ゴム状物
質の含有量は、0.1重量%未満では物理強度が小さく
なり、0°C以下の条件で使用されることのある写真フ
イルム用スプール、樹脂製写真フイルムパトローネ(A
PS用パトローネ)、インスタントフイルムユニット、
カメラボディー、写真フイルム用カートリッジ、レンズ
付きフイルムユニット等では、落下したときの強度不
足、耐摩耗性不足の点で実用化困難である。また、含有
量が15重量%を越えると、写真感光材料を3ヵ月以上
密封状態で保管した時にカブリを0.03以上増加させた
り、部分的に感度を20%以上増加させたりし、プリン
ト濃度ムラが発生し実用化不可である。さらに高価にな
るだけでなく曲げ弾性率が小さくなる。
【0023】スチレン系樹脂のメルトフローインデック
ス(以後、MFIという。ASTMD−1238−88
G条伸、温度200°C、ピストン荷重5kg。又はJI
SK−6870)は1.0〜50g/10分であり、好
ましくは2.0〜40g/10分、より好ましくは3.
0〜30g/10分、最も好ましくは4.0〜25g/
10分である。MFIが1.0g/10分未満では、樹
脂の流動性が悪く、ショートショットやウェルドライン
等の成形故障の発生が多く、成形サイクルが長くなり実
用化が困難である。またMFIが50g/10分を越え
ると物理強度が小さく、バリが多く発生し、熱劣化しや
すく実用化が難しい。
【0024】スチレン系樹脂の曲げ弾性率(JIS K
−7203)は18,000kg/cm 2 以上であり、好ま
しくは20,000kg/cm2 以上、より好ましくは2
2,000kg/cm2 以上、最も好ましくは23,000
kg/cm2 以上である。曲げ弾性率が18,000kg/cm
2 未満では、外力が加わると変形しやすく寸法精度や完
全遮光性を確保できなくなる。特にカメラに装填使用さ
れる写真フイルム用スプールや樹脂製写真フイルムパト
ローネ(APS用パトローネ等)、写真フイルム用カー
トリッジ(K16フイルム、K35フイルム)やシート
フイルムパック等が変形するとカメラに装填困難になり
撮影不能となる。
【0025】スチレン系樹脂のビカット軟化点(JIS
K−6870)は78°C以上であり、好ましくは8
2°C以上、特に好ましくは85°C以上、最も好まし
くは87°C以上である。78°C未満では、黒色にす
ることで完全遮光性を確保することの多い写真感光材料
用射出成形品では、太陽光に1時間以上放置されると軟
化変形し、使用不可になったり、完全遮光性が低下した
りする。写真フイルム用スプールや樹脂性写真フイルム
パトローネ等では、変形するためカメラ適性がなくな
り、円滑に写真フイルムの給送が出来なくなる。
【0026】スチレン系樹脂のロックウエル硬度(AS
TM D−785)はM38以上が最低必要であり、M
40以上が好ましく、M45以上がより好ましく、M5
0以上が特に好ましく、M55以上が最も好ましい。ロ
ックウェル硬度がM38未満では、金属や写真フイルム
等との摩擦により傷が発生したり、寸法精度が確保でき
なくなったり、摩耗クズが写真感光材料に付着してスポ
ット故障が発生する。
【0027】スチレン系樹脂のアイゾット衝撃強度(J
IS K−6871)は2.0kg・cm/cm以上が好まし
く、2.5kg・cm/cm以上がより好ましく、3.0kg・
cm/cm以上が最も好ましく、3.5kg・cm/cm以上がよ
り最も好ましい。アイゾット衝撃強度が2.0kg ・cm/cm
未満では、物理強度が小さく、特に0°C以下の条件下
で使用される機会の多い写真フイルム用スプール、樹脂
製写真フイルム用パトローネ(APS用パトローネ
等)、インスタントフイルムユニット、カメラボディ
ー、レンズ付きフイルムユニット、写真フイルム用カー
トリッジでは落下したときの強度不足の点で実用化が難
しい。
【0028】本発明の写真感光材料用射出成形品では、
上記特性を有するスチレン系樹脂にエチルベンゼンを0.
001〜1重量%含有するものである。エチルベンゼン
は、ゴム状物質の補足モノマーとして作用するもので、
エチレン及びベンゼンを塩化アルミニウム、リン酸、モ
レキュラーシーブなどの触媒を利用してアルキル化反応
を行わせて得ることができる。もしくは石油中のC8芳
香族混合物より分流して得られるものである。エチルベ
ンゼンの含有量は、0.002〜0.5重量%が好まし
く、0.003〜0.3重量%がより好ましく、0.0
05〜0.1重量%が最も好ましい。このエチルベンゼ
ンが0.001重量%未満になると、ゴム状物質の補足モ
ノマーとして機能せず、ゴム状物質の分散性が悪化する
とともに樹脂の流動性を悪化させる。添加量が1重量%
を超えると、増量効果がほとんど発揮されずに材料費増
になるとともに、遮光性物質の分散性が悪化し、樹脂が
発泡したり、樹脂の流動性が低下して射出成形が困難に
なる。また銀条(Silverstreak)故障や、ショートショ
ット(充填不良)故障が発生し、実用化困難である。更
にヒドロキノン等の重合禁止剤を0.1重量%以下含む
ようにすると樹脂の物性変化を防止できる。
【0029】上述したスチレン系樹脂には、遮光性確保
やテカリや写真感光材料の光カブリ等を防ぐために、遮
光性物質を添加している。遮光性物質の添加量は射出成
形品の肉厚により変動するが成形性、経済性の点から
0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜8重量%、よ
り好ましくは0.3〜6重量%、特に好ましくは0.4
〜4重量%である。添加量が0.1重量%未満であると
遮光性が不足し、光カブリを生じる。また、添加量が1
0重量%を超えると、遮光性物質の分散性が悪化すると
ともに樹脂の流動性が低下して射出成形が困難になる。
さらに射出成形品の物理強度低下も大きくなり、耐摩耗
性も低下して実用化困難となるため、必要分量を添加す
ることが不可欠である。以下に、遮光性物質の代表例を
示す。
【0030】1.無機化合物 (1) 酸化物:シリカ、ケイソウ土、アルミナ、酸化チタ
ン、酸化鉄(鉄黒、ベンガラ等)、酸化亜鉛、酸化マグ
ネシウム、酸化アンチモン、バリウムフェライト、スト
ロンチウムフェライト、酸化ベリリウム、軽石、軽石バ
ルーン、アルミナ繊維 (2) 水酸化物:水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウ
ム、塩基性炭酸マグネシウム (3) 炭酸塩:炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロ
マイト、ドーソナイト (4)(亜)硫酸塩:硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸
アンモニウム、亜硫酸カルシウム (5) 珪酸塩:タルク、クレー、マイカ、アスベスト、ガ
ラス繊維、ガラスバルーン、ガラスビーズ、珪酸カルシ
ウム、モンモリロナイト、ベントナイト (6) 炭素:カーボンブラック、グラファイト、炭素繊
維、炭素中空球 (7) その他:鉄粉、銅粉、鉛粉、錫粉、ステンレス粉、
パール顔料、アルミニウム粉、アルミニウムフレーク、
硫化モリブデン、ボロン繊維、炭化珪素繊維、アルミニ
ウム繊維、ステンレス繊維、ニッケル繊維、黄銅繊維、
チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、硼酸亜鉛、
メタ硼酸バリウム、硼酸カルシウム、硼酸ナトリウム、
アルミニウムペースト、タルク
【0031】2.有機化合物 木粉(松、樫、ノコギリクズ等)、殻繊維(アーモン
ド、ピーナッツ、モミ殻等)、着色した各種繊維(木
綿、ジュート、紙細片、セロハン片、ナイロン繊維、ポ
リプロピレン繊維、デンプン、芳香族ポリアミド繊維
等)
【0032】これら遮光性物質の中で、安価で遮光能力
が優れ、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすことが
少なく、且つ滑剤や界面活性剤等のブリードアウト量を
減少させることができるカーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックの原料による分類(ガスブラック、ラ
ンプブラック、ボーンブラック、ファーネスブラック、
チャンネルブラック、アセチレンブラック、ベジタブル
ブラック等)の中で、、安価で、遮光能力が大きく、写
真感光材料の写真性に悪影響が少ない点から特にファー
ネスカーボンブラックが好ましい。このうち低コスト
で、写真感光材料のカブリの発生が少なく、感光度の増
減の発生が少なく、遮光能力が大きく、カーボンブラッ
クの固まり(ブツ)の発生やフイッシュアイ等、射出成
形品中にピンホールが発生しにくい点で、pH(JIS
K−6221)が4.0〜9.0、好ましくは5.5
〜8.0、揮発成分(JIS K−6221)が3.0
%以下、好ましくは2.0%以下、平均粒子径(電子顕
微鏡法)が10〜120mμ、好ましくは15〜80m
μ、全硫黄含有量(ASTM D−1619)が1.0
%以下、好ましくは0.5%以下、遊離硫黄量(JIS
K−6350)が0.1%以下、好ましくは0.05
%以下、シアン化合物含有量(4−ピリジンカルボン酸
−ピラゾロン法で吸光光度定量)が0.3%以下、好ま
しくは0.1%以下、DBP吸油量(ASTM D−2
414)が、50ml/100g以上、好ましくは60ml
/100gのファーネスカーボンブラックが好ましい。
ファーネスカーボンブラックの中でも、オイルファーネ
スカーボンブラックが写真感光材料の写真性に悪影響を
与えることがなく、遮光能力が優れ、分散性も良好であ
り、且つ安価なので本発明では特に好ましい。高価であ
るが、全硫黄含有量が0.05%以下でファーネスカー
ボンブラックの1/10であるアセチレンカーボンブラック
も好ましい。
【0033】また、高価であるが、帯電防止効果を有す
る遮光性物質であるアセチレンカーボンブラック、変性
副生カーボンブラックであるケッチェンカーボンブラッ
ク、導電性カーボンブラックを必要により、必要量ファ
ーネストカーボンブラックにミックスして使用すること
も好ましい。
【0034】第2の発明による写真感光材料用射出成形
品は、スチレン系樹脂組成物に、高級脂肪酸又は高級脂
肪酸金属塩0.001〜10重量%を含有して射出成形
を行うものである。
【0035】高級脂肪酸及び、又は高級脂肪酸金属塩の
添加により、ブリードアウトの減少、有機造核剤の分散
性の向上などを図ることができる。また、この高級脂肪
酸金属塩は、遮光性物質の分散性及び樹脂の流動性を向
上し、射出成形性を向上させるととにもに射出成形品の
滑性を向上でき、更に、樹脂中に含まれる写真感光性材
料の写真性に悪作用するハロゲン化合物を中和して無害
化するので写真性も良好にするものである。
【0036】高級脂肪酸及び、又は高級脂肪酸金属塩の
添加量は、0.001〜10重量%であり、好ましくは
0.005〜8重量%、より好ましくは0.01〜6重
量%、最も好ましくは0.02〜4重量%である。添加
量が0.001重量%未満だと、添加効果がほとんどな
く、混練費用のアップになる。また添加量が10重量%
を越えると、ブリードアウトが発生したり、樹脂とスク
リューとのスリップが発生し、吐出量が不安定になり、
成形故障が多発するだけでなく、均一に混練するのが困
難となる。したがって、高級脂肪酸及び高級脂肪酸金属
塩の添加量や、高級脂肪酸又は高級脂肪酸金属塩の一方
の添加量を必要最小量にすることが写真性への悪影響防
止、射出成形性への悪影響防止の点から好ましい。
【0037】高級脂肪酸はオキシ脂肪酸、カプロン酸、
ラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エルカ酸、乳
酸、コハク酸、フタル酸、安息香酸、パルチミン酸、ス
テアリル乳酸、ヒドロキシステアリン酸、リシノール
酸、ナフテン酸、オレイン酸、エルシン酸、エルカ酸等
であり、高級脂肪酸金属塩は、前述した高級脂肪酸とL
i,Na,Mg,Ca,Sr,Ba,Zn,Cd,A
l,Sn,Pb等の金属との化合物である。
【0038】第3の発明による写真感光材料用射出成形
品では、エチルベンゼンを0.001〜5重量%と、ス
チレンに合成ゴムを0.1〜15重量%の割合で共重合
した耐衝撃性ポリスチレン樹脂を30〜90重量%と、
カーボンブラックを0.01〜5重量%と、滑剤を0.
01〜10重量%とを含む、メルトフローインデックス
が1〜50g/10分のスチレン系樹脂組成物から構成
するものである。
【0039】ここで挙げているポリスチレン系樹脂、エ
チルベンゼン、耐衝撃性ポリスチレン樹脂(ゴム含有芳
香族モノビニル樹脂)、カーボンブラックは前に述べた
のと同じでもよい。
【0040】カーボンブラックの添加量は、価格、物理
的強度確保、遮光性確保、射出成形性、外観等の点か
ら、0.01〜5重量%の範囲で限定される。好ましく
は、0.02〜4重量%であり、より好ましくは0.0
3〜3重量%であり、最も好ましくは0.05〜2重量
%である。カーボンブラック添加量が0.01重量%未
満では他の遮光性物質を多くしないと遮光性の確保が困
難である。また肉厚を大きくして0.01重量%未満で
遮光性を確保しようとすると、成形サイクルが長くな
り、ひけ等が発生する上、使用樹脂量が多くなり、コス
トアップとなる。カーボンブラック添加量が5重量%を
こえると、高価になるだけでなく写真フイルム用スプー
ルの物理的強度が低下したり、ウェルドラインが発生し
て光カブリが発生したり、破損したりする。また吸湿し
やすくなって写真感光材料の写真性に悪影響が発生する
だけでなく、外観不良( 銀条、光沢ムラ、光沢低下等)
の発生、表面の擦傷や摩耗も発生しやすくなる。さらに
樹脂の流動性も低下し射出成形性も低下する。
【0041】滑剤の含有量は、0.01〜10重量%で
あり、好ましくは0.02〜8重量%であり、より好ま
しくは0.03〜6重量%、最も好ましくは0.05〜
4重量%である。ポリスチレン系樹脂組成物に最適な性
質のものが、特性が著しく変化しない範囲で添加した。
滑剤は、適性量添加されると、可動部間の摩擦を減少さ
せ、樹脂製写真フイルムパトローネや写真フイルム用ス
プール等では写真フイルムの巻き上げトルクを減少で
き、摩耗の減少,摩耗粉の発生の低減,耐久性向上,不
快な騒音の低減,成形性の向上などに大きな効果がある
が、含有量が0.01重量%未満であると、添加効果が
殆どなく、混練費用のアップになる。また、成形性が悪
化して成形が困難になったり、滑りが悪くなって、加工
工程でのトラブルが多く発生する。滑剤の添加量が10
重量%を超えると増量効果がほとんど発揮されずに材料
費増となる。更にベトツキが大きくなり、ゴミが付着し
やすくなる。また、ブリードアウトが発生したり、樹脂
組成物とスクリューとのスリップが発生し、吐出量が不
安定になり、射出成形故障が多発するだけでなく、均一
に混練するのが困難となる。
【0042】市販の代表的な滑剤名とメーカー名を以下
に記載する。 1.脂肪酸アミド系滑剤; 〔飽和脂肪酸アミド系滑剤〕 (1) べヘニン酸アミド系滑剤;ダイヤミットKN(日本
化成)等 (2) ステアリン酸アミド系滑剤;アーマイドHT(ライ
オン油脂)、アルフローS−10(日本油脂)、脂肪酸
アマイドS(花王)、ダイヤミット200 (日本化成)、
ダイヤミッドAP−1(日本化成)、アマイドS・アマ
イドT(日東化学)、ニュートロン−2(日本精化)等
【0043】〔不飽和脂肪酸アミド系滑剤〕 (1) エルカ酸アミド系滑剤;アルフローP−10(日本
油脂)、ニュートロン−S(日本精化)、LUBROL
(I・C・I)、ダイヤミッドL−200 (日本化成)等 (2) オレイン酸アミド系滑剤;アーモスリップCP(ラ
イオン・アクゾ)、ニュートロン(日本精化)、ニュー
トロ ンE−18(日本精化)、アマイドO(日東化
学)、ダイヤミッドO−200 ・ダイヤミッドG−200
(日本化成)、アルフローE−10(日本油脂)、脂肪
酸アマイドO(花王)等
【0044】〔ビス脂肪酸アミド系滑剤〕 (1) メチレンビスヘベニン酸アミド系滑剤;ダイヤミッ
ドNKビス(日本化成)等 (2) メチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;ダイヤミ
ッド200 ビス(日本化成)、アーモワックス(ライオン
・アクゾ)、ビスアマイド(日東化学)等 (3) メチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;ルブロンO
(日本化成)等 (4) エチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;アーモス
リップEBS(ライオン・アグゾ)等 (5) ヘキサメチレンビスステアリン酸アミド系滑剤;ア
マイド65(川研ファインケミカル)等 (6) ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド系滑剤;アマ
イド60(川研ファインケミカル)等
【0045】2.非イオン界面活性剤系滑剤;エレクト
ロスリッパーTS−2、エレクトロスリッパーTS−3
(花王石鹸)等である。
【0046】3.炭化水素系滑剤;流動パラフィン、天
然パラフィン、マイクロワックス、合成パラフィン、ポ
リエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、塩素炭
化水素、フルオロカルボン酸等がある。これらの中でC
12〜C40、好ましくはC12〜C40のパラフィンワックス
や、重量平均分子量が 1,000〜12,000、好ましくは 1,5
00〜10,000、特に好ましくは 2,000〜 8,000のポリプロ
ピレンポックスやポリエチレンワックスである。
【0047】4.脂肪酸系滑剤;高級脂肪酸(C12以上
が好ましい、具体的にはカプロン酸、ステアリン酸、オ
レイン酸、エルカ酸、パルチミン酸等)、オキシ脂肪酸
等である。
【0048】5.エステル系滑剤;脂肪酸の低級アルコ
ールエステル、脂肪酸の多価アルコールエステル、脂肪
酸のポリグリコールエステル、脂肪酸の脂肪アルコール
エステル等である。
【0049】6.アルコール系滑剤;多価アルコール、
ポリグリコール、アミノ変性シリコーン、アルコール変
性シリコーン等変性されたシロキサン結合を含有したシ
リコーンオイル等である。
【0050】7.脂肪酸金属塩系滑剤(金属石けん);
カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、
ラウリン酸、ステアリン酸、コハク酸、ベヘニン酸、ベ
ヘン酸、リノール酸、ステアリル乳酸、乳酸、酢酸、シ
ュウ酸、クエン酸、フタル酸、安息香酸、ヒドロキシス
テアリン酸、エルシン酸、モンタン酸、リシノール酸、
ナフテン酸、オレイン酸、バルミチン酸、エルカ酸等の
炭素数が6〜50個、好ましくは10〜40個、特に好ましく
は11〜35個の脂肪酸とLi、Na、Mg、K、Mn、C
a、Sr、Ba、CO、NI、Zn、Cd、Al、S
n、Pb、Cd、等の金属の化合物が挙げられる。好ま
しいものはステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜
鉛、バルチミン酸カルシウム、オレイン酸マグネシウム
等である。
【0051】8.シリコーン系滑剤;ポリメチルフェニ
ルシロキサン、オレフィン変性シリコーン、アミド変性
シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリジメチルシロ
キサン、ジフェニルポリシロキサン、アミノ変性シリコ
ーン、カルボキシル変性シリコーン、αメチルスチレン
変性シリコーン、ポリエチレングリコールやポリプロピ
レングリコールで変性したポリエーテル変性シリコー
ン、オレフィンポリエーテル変性シリコーン、エポキシ
変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アルコール変
性シリコーン等変性されたシロキサン結合を含有したシ
リコーンオイル等である。
【0052】以上のような滑剤の中で、高価であるが物
理強度向上、遮光性向上、滑性向上効果を合わせて発揮
するシリコーン系滑剤が本発明では特に好ましい。滑性
向上目的としては、各種飽和脂肪酸アミド系滑剤と各種
不和脂肪酸アミド系滑剤が好ましい。シリコーン系滑剤
の中でも、オレフィン変性シリコーン、ポリジメチルシ
ロキサン、アミド変性シリコーン等は写真感光材料の写
真性に悪影響を与えることが少なく、滑性効果も優れる
ため好ましい。
【0053】また遮光性物質の分散性向上と吸湿性低下
効果付与、流動性向上目的としてはエステル系滑剤、脂
肪酸金属塩、アルコール系滑剤、炭化水素系滑剤、脂肪
酸系滑剤が好ましい。特に脂肪酸金属塩は上記効果の他
に写真性に悪影響を及ぼすハロゲン化合物や金属化合物
の中和作用を有するので特に好ましい。脂肪酸金属塩の
中では、ステアリン酸マグネシウムやステアリン酸亜鉛
は、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすハロゲン化
合物や金属化合物(重合触媒も含む)を中和し、写真性
に無害なものにするのに特に優れている。またこうした
脂肪酸金属塩は、上述するスチレン樹脂の合計含有量が
50重量%以上のスチレン系樹脂組成物に用いると、射
出成形品の離型作用や金型の防錆作用等の働きの他に、
写真感光材料用射出成形品を長期間、写真性や寸法精度
が良好な状態で高品質で維持することができる。
【0054】第4の発明の写真感光材料用射出成形品で
は、スチレン系樹脂組成物にモース硬度が2.5以上、
比重が2.0以上の遮光性物質を0.001〜10重量
%含むようにしたものである。このように含ませること
により、モース硬度が2.5未満であるが、遮光能力が
大きく、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼさない、
カーボンブラックや黒鉛(Graphite)と併用すると、こ
れらの遮光性物質の均一分散性を向上すると共に遮光能
力を単独使用の場合より20%以上向上させるという予
想外の相乗効果を発揮するからである。
【0055】遮光性物質の中から選ばれた該遮光性物質
の含有量は、モース硬度が2.5以上、好ましくは3以
上、より好ましくは4以上、最も好ましくは、5.5以
上である。モース硬度が2.5以下であると、本発明で
遮光性物質の中で好ましいとしているモース硬度が2.
0のカーボンブラックと併用した時、遮光性向上相乗効
果がなく、且つ擦合部などで削りカスがでたり、強度が
弱くなるといった問題があった。また比重は2.0以上
であり、好ましくは2.3以上、より好ましくは2.5
以上、最も好ましくは2.7以上でる。比重が2.0未
満であると、十分なX線遮断性、併用遮光性物質の均一
分散性、遮光性が得られないといった問題があった。モ
ース硬度が2.5以上、比重が2.0以上の代表例とし
ては、炭酸カルシウム(モース硬度が3〜3.5、比重
が2.8)、リトポン(モース硬度が4.5、比重が
5.6)、亜鉛華(モース硬度が4.5、比重が4.
3)、酸化チタン(モース硬度が6.0、比重が4.
0)、鉄黒(Fe304)(モース硬度が6.0、比重
が4.7)等があり、特に酸化チタンと鉄黒が好まし
い。カーボンブラックのモース硬度は2.0であり、比
重は1.8なので、モース硬度が2.5以上の遮光性物
質を併用するとカーボンブラックの分散性が一層向上
し、カーボンブラック単独使用時より20%以上遮光能
力が向上する。カーボンブラック添加量を20%以上減
少しても同等の遮光性確保)、モース硬度が2.5以上
の遮光性物質を併用する場合は、遮光性物質全体量の半
分以下か好ましく、特に2〜35重量%が好ましい。
【0056】ところで、スチレン系樹脂組成物に酸化防
止剤を含有するようにして、樹脂や添加剤の熱による酸
化分解等を防止し、物理強度の低下を防止したり、写真
感光性材料の写真性に対する悪影響物質としての分解生
成物(例えば、アルコール、アルデヒド、ケトン、カル
ボン酸等)の生成を防止し、かつ、樹脂焼けによる黒色
のブツ(異物の固まり)等の発生が防止されるようにし
てもよい。本発明に使用できる酸化防止剤の代表例を以
下に示す。
【0057】(イ)フェノール系酸化防止剤:ビタミン
E、6−t−ブチル−3−メチルフェニール誘導体、2
・6−ジ−t−ブチル−Pクレゾール、2・2’−メチ
レンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、4・4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m
−クレゾール)、4・4’−チオビス(6−t−ブチル
−m−クレゾール)、4・4−ジヒドロキシジフェニル
シクロヘキサン、アルキル化ビスフェノール、スチレン
化フェノール、2・6−ジ−t−ブチル−4−メチルフ
ェノール、n−オクタデシル−3−(3’・5’−ジ−
ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピネート、2
・2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、4・4’−チオビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェニール)、4・4’−ブチリデンビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−
β(3・5−ジ−4−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオネート、1・1・3−トリス(2−メチル
−4ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1
・3・5トリメチル−2・4・6−トリス(3・5−ジ
−t−ブチル−4ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テト
ラキス〔メチレン−3(3・5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン等
【0058】(ロ)ケトンアミン縮合系酸化防止剤:6
−エトキシ−2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒド
ロキノリン、2・2・4−トリメチル−1・2−ジヒド
ロキノリンの重合物、トリメチルジヒドロキノリン誘導
体等
【0059】(ハ)アリルアミン系酸化防止剤:フェニ
ル−α−ナフチルアミン、N−フェニル−β−ナフチル
アミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−P−フェ
ニレンジアミン、N・N’−ジフェニル−P−フェニレ
ンジアミン、N・N’−ジ−β−ナフチル−P−フェニ
レンジアミン、N−(3’−ヒドロキシブチリデン)−
1−ナフチルアミン等
【0060】(ニ)イミダゾール系酸化防止剤:2−メ
ルカプトベンゾイミダゾール、2−メルカルプトペンゾ
イミダゾールの亜鉛塩、2−メルカプトメチルベンゾイ
ミダゾール等
【0061】(ホ)ホスファイト系酸化防止剤:アルキ
ル化アリルホスファイト、ジフェニルイソデシルフォス
ファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイント亜
リン酸ソーダ、トリノニルフェニルフォスファイト、ト
リフェニルフォスファイト等
【0062】(へ)チオ尿素系酸化防止剤:チオ尿素誘
導体、1・3−ビス(ジメチルアミノプロピル)−2−
チオ尿素等
【0063】(ト)その他空気酸化に有用な酸化防止剤
チオジプロビオン酸ジラウリル等
【0064】代表的な市販酸化防止剤及びその販売元を
以下に示す。 (1)フェノール系酸化防止剤:SUMILIZER
BHT(住友)、IRGANOX 1076(チバガイ
ギー)、MARK AO−50(アデカ・アーガス)、
SUMILIZER BP−76(住友)、TOMIN
OX SS(吉富)、IRGANOX 565(チバガ
イギー)、NONOX WSP(ICI)、SANTO
NOX(Monsauto)、SUMILIZER WX R
(住友)、ANTAGECRYSTAL(川口)、IR
GANOX 1035(チバガイギー)、ANTAGE
W−400(川口)、NOCLIZERNS−6(大
内新興)、IRGANOX 1425 WL(チバガイ
ギー)、MARKAO−80(アデカ・アーガス)、S
UMILIZER GA−80(住友)、TOPANO
L CA(ICI)、MARK AO−30(アデカ・
アーガス)、MARKAO−20(アデカ・アーガ
ス)、IRGANOX 3114(チバガイギー)、M
ARK AO−330(アデカ・アーガス)、IRGA
NOX 1330(チバガイギー)、CYANOX 1
790(ACC)、IRGANOX 1010(チバガ
イギー)、MARK AO−60(アデカ・アーガ
ス)、SUMILIZER BP−101(住友)、T
OMINOX TT(吉富)等
【0065】(2)燐系酸化防止剤:IRGAFOS
168(チバガイギー)、MARK2112(アデカ・
アーガス)、WESTON 618(ボルグワーナ
ー)、MARK PEP−8(アデカ・アーガス)、U
LTRANOX 626(ボルグワーナー)、MARK
PEP−24G(アデカ・アーガス)、MARK P
EP−36(アデカ・アーガス)、HCA(三光)等
【0066】(3)チオエーテル系酸化防止剤:DLT
DP”YOSHITOMI”(吉富)、SUMILIZ
ER TPL(住友)、ANTIOX L(日油)、D
MTD”YOSHITOMI”(吉富)、SUMILI
ZER TPM(住友)、ANTIOX M(日油)、
DSTP”YOSHITOMI”(吉富)、SUMIL
IZER TPS(住友)、ANTIOX S(日
油)、SEENOX 412S(シプロ)、MARK
AO−412S(アデカ・アーガス)、SUMILIZ
ER TP−D(住友)、MARK AO−23S(ア
デカ・アーガス)、SANDSTAB P−EPQ(サ
ンド)、IRGAFOS P−EPQ FF(チバガイ
ギー)、IRGANOX 1222(チバガイギー)、
MARK 329K(アデカ・アーガス)、WESTO
N 399(ボルグワーナー)、MARK 260(ア
デカ・アーガス)、MARK 522(アデカ・アーガ
ス)等
【0067】(4)金属不活性化剤;NAUGARD
XL−1(ユニロイヤル)、MARK CDA−1(ア
デカ・アーガス)、MARK CDA−6(アデカ・ア
ーガス)、LRGANOX MD−1024(チバガイ
ギー)、CUNOX(三井東圧)等
【0068】このうち特に好ましい酸化防止剤は、フェ
ノール系の酸化防止剤であり、市販品としては、チバガ
イギー社のイルガノックス各種(例えばイルガノックス
1010、イルガノックス1076)と住友化学(株)
のSumilizer BH−76、Sumilizer WX−R、Sumili
zer BP−101等である。更に、フェノール系酸化防
止剤と燐系酸化防止剤とカーボンブラックを併用する
と、酸化防止効果が特に有効的に発揮されるので好まし
い。ヒンダードフェノール系酸化防止剤は、高分子量で
融点が高く、写真感光材料の写真性に悪影響を及ぼすこ
とが少なく、且つ酸化防止作用も優れているので特に好
ましい。市販の代表的なヒンダードフェノール系酸化防
止剤を以下に示す。
【0069】例えば、1,3,5−トリメチル2,4,
6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス〔メチレン
(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒ
ドロシンナメート)〕メタン、オクタデシル−3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナ
メート、2,2’,2’−トリス〔(3,5−ジ−te
rt−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポニオニ
ルオキシ〕エチルイソシアヌレート、1,3,5−トリ
ス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−
ジ−メチルベンジル)イソシアヌレート、テトラキス
(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−
ビフェニレンジ亜リン酸エステル、4,4’−チオビス
−(6−tert−ブチル−O−クレゾール)、2,
2’−チオビス−(6−tert−ブチル−4−メチル
フェノール)、トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、2,2’−
メチレン−ビス−(4−メチル−6−tert−ブチル
フェノール)、4,4’−メチレン−ビス−(2,6−
ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリ
デンビス−(3−メチル−6−tert−ブチルフェノ
ール)、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフ
ェノール、4−ヒドロキシ・メチル−2,6−ジ−te
rt−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−4−
n−ブチルフェノール、2,6−ビス(2’−ハイドロ
キシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルベンジ
ル)−4−メチルフェノール、4,4’−メチレン−ビ
ス−(6−tert−ブチル−O−クレゾール)、4,
4’ブチリデン−ビス(6−tert−ブチル−m−ク
レゾール)などが挙げられる。酸化防止剤の特性に応じ
て2種類以上の酸化防止剤を組み合わせて使用してもよ
い。更に酸化防止剤とハイドロタルサイト類化合物と併
用すると、酸化防止作用と金型の防錆作用及び写真性に
悪影響を及ぼす物質の中和作用を発揮するので本発明で
は特に好ましい。更にまた酸化防止剤とハイドロタルサ
イト類化合物とカーボンブラックの併用により更に上記
相乗効果が大きくなるので更に好ましい。
【0070】その他、本発明で使用可能な酸化防止剤と
しては、プラスチック データ ハンドブック(KK工
業調査回発光)の794〜795ページに開示さた各種
酸化防止剤やプラスチック添加剤データ集(KK化学工
業社)の327〜329ページに開示された各種酸化防
止剤やPLASTICS AGE ENCYCLOPE
DIA進歩論1986(KKプラスチック・エージ)の
211〜212ページに開示さた各種酸化防止剤があ
り、写真性、酸化防止効果等から選択して用いることが
可能である。
【0071】遮光性物質の均一な分散性を向上させるた
めに、可塑剤を添加することが好ましい。可塑剤の代表
例を以下に示す。
【0072】(1)フタル酸系可塑剤:フタル酸ジヘプ
チル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソデシル、フ
タル酸ブチルラウリル、フタル酸ジトリデシル、フタル
酸ブチルベンジル、ブチルフタリルブチルグリコレート
等 (2)リン酸系可塑剤:リン酸トリクレジル、リン酸ト
リオクチル等 (3)脂肪酸系可塑剤:クエン酸トリn−ブチル、アジ
ピン酸ジオクチル、アゼライン酸ジオクチル、セバシン
酸ジオクチル、アセチルリシノール酸メチル等 (4)エポキシ系可塑剤:アルキルエポキシステアレー
ト、4,5−エポキシテトラヒドロフタル酸ジイソデシ
ル等 (5)その他の可塑剤:塩素化パラフィン、ポリエステ
ル、シュークロースオクタアセテート等
【0073】可塑剤の添加量は0.01〜10.0量%
が好ましく、0.05〜7.0重量%がより好ましく、
0.1〜5.0重量%が最も好ましい。添加量が0.0
1重量%未満であると、遮光性物質の均一分散性向上効
果がほとんど発揮されず、混練費増となるだけである。
添加量が10.0重量%を超えると、押出機のスクリュ
ーと樹脂組成物とのスリップが発生して安定した樹脂量
を押し出すことが不可能となる。
【0074】本発明の写真感光材料用射出成形品として
は、樹脂製写真フイルムパトローネ(APS用パトロー
ネ等)、写真ディスクフイルム用カートリッジ、インス
タントフイルムユニット、レンズ付きフイルムユニッ
ト、写真フイルム用スプール、遮光容器、写真フイルム
用容器、シート状又はロール状写真感光材料の明室装填
用遮光マガジン、巻芯、帯状感光材料用コア、写真フイ
ルムカートリッジ、インスタントフイルムパック、シー
トフイルム用マガジン、シートフイルム用ホルダー、シ
ートフイルム用パック、写真フイルム撮影用カメラ、写
真感光材料現像処理機、シートフイルムユニット等、完
全遮光性や写真性を確保することを必須とする各種の写
真感光材料用射出成形品に適用できる。
【0075】本発明の写真感光材料用射出成形品の代表
例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。 (1)写真ディスクフイルム用カートリッジ:実開昭6
0−21743号公報等 (2)レンズ付きフイルムユニット:特開昭63−22
6643号公報、特開平8−114891号公報等 (3)写真フイルム用スプール:特開平1−25103
0号公報、特開昭57−196218号公報、特開昭5
9−15049号公報、実開昭63−73742号公
報、米国特許第1930144号明細書、実開昭63−
73742号公報、実開昭54−120931号公報、
実開昭58−178139〜178145号公報、実公
昭55−31541号公報、特開昭58−203436
号公報、特開昭58−82237号公報、特開昭58−
82236号公報、実公昭44−16777号公報、実
開昭63−73742号公報、特開昭62−24095
7号公報、特開昭62−284355号公報、特開平4
−335638号公報、特開平8−110614号公
報、英国特許第2,199,805号公開明細書等
【0076】(4)写真フイルム用パトローネ:特開昭
54−111822号公報、特公昭45−6991号公
報、特公昭55−21089号公報、特開昭50−33
831号公報、特開昭56−87039号公報、実開昭
55−97738号公報、特開平1−312538号公
報、特開昭57−190948号公報、特開平4−27
3240号公報、特開平4−320258号公報、特開
平4−335344号公報、特開平4−335639号
公報、特開平4−343353号公報、特開平4−34
9454号公報、米国特許第4,846,418号明細
書、米国特許第4,848,693号明細書、米国特許
第4,887,776号明細書等
【0077】(5)写真フイルムパトローネ用容器:特
開昭61−250639号公報、特開昭61−7394
7号公報、実開昭60−153451号公報、USP
4,801,011号明細書、特開昭63−12104
7号公報、特開昭62−291639号公報、実開平1
−113235号公報、実開平1−152337号公
報、実公平2−33236号公報、実公平3−4858
1号公報、特公平2−38939号公報、米国特許第
4,639,386号明細書、米国特許第4,801,
011号明細書、米国特許第4,979,351号明細
書、欧州特許第237,062号公開明細書、欧州特許
第280,065号公開明細書、欧州特許第298,3
75号公開明細書等
【0078】(6)巻芯、帯状感光材料用コア、リー
ル:実開昭60−107848号公報、米国特許第4,
809,923号明細書、英国特許第2,033,87
3号公告明細書等 (7)シートフイルムパック又はシートフイルムユニッ
ト:特開平5−341379号公報、特開平8−110
568号公報、特開平8−110569号公報、特開平
8−110570号公報等 (8)写真フイルムカートリッジ:実公昭56−166
10号公報、実開平2−24846号公報、実開平2−
29041号公報、実公昭60−120448号公報、
特開平1−312537号公報等 (9)写真フイルムケース:米国特許第4,779,7
56号明細書、実開昭54−100617号公報、実開
昭64−32343号公報、実開平1−94258号公
報、実開平2−56139号公報、欧州特許第242,
905号公開明細書、特公平2−54934号公報等
【0079】(10)インスタントフイルムパック:実
開昭61−41248号公報、特開昭50−33831
号公報、特開昭57−19048号公報、特開昭62−
240961号公報、特開平1−312538号公報、
特公昭57−190948号公報、特開平1−3125
38号公報、特開平7−159931号公報、特開平7
−159932号公報、特開平7−159933号公
報、実開昭55−97738号公報、米国特許第4,8
34,306号明細書、米国特許第4,846,418
号明細書、米国特許第4,887,776号明細書等
【0080】(11)樹脂製写真フイルムパトローネ
(APS用パトローネ等):特開昭50−33831号
公報、特開昭57−190948号公報、特開平1−3
12538号公報、特公昭45−6991号公報、特公
昭55−21089号公報、実開昭55−97738号
公報、米国特許第4,834,306号明細書、米国特
許第4,846,418号明細書、米国特許第4,88
7,776号明細書等
【0081】本発明の写真感光材料用射出成形品が適用
可能な写真感光材料を以下に示す。
【0082】(1)ハロゲン化銀写真感光材料(印刷用
フイルム、カラー又は白黒印画紙、カラー又は白黒ネガ
フイルム、印画紙マスター紙、拡散転写(DTR)感光
材料、電算写植フイルム及び電算写植ペーパー、マイク
ロフイルム、カラー又は白黒ポジフイルム、映画用フイ
ルム、自己現像型写真感光材料、直接ポジ型フイルム及
びペーパー等)
【0083】(2)熱現像感光材料(熱現像カラー感光
材料、熱現像白黒感光材料(例えば特公昭43−492
1号公報、同43−4924号公報、「写真光学の基
礎」銀塩写真編(1879年コロナ社刊行)の553〜
555頁及びリサーチ・ディスクロージャー誌 197
8年6月号9〜15頁(RD−17029)等に記載さ
れているもの。更に、特開昭59−12431号公報、
同60−2950号公報、同61−52343号公報や
米国特許第4,584,267号明細書に記載さされて
いる転写方式の熱現像カラー感光材料等))
【0084】(3)感光・感熱性記録材料(特開平3−
72358号公報等に記載されているフォトサーモグラ
フィー(感光・感熱画像形成方法)を用いた記録材料) (4)ジアゾニウム写真感光材料(4−モルフォリノベ
ンゼンジアゾニウムマイクロフイルム、マイクロフイル
ム、複写用フイルム、印刷用版材等) (5)アジド、ジアジド系写真感光材料(パラアジドベ
ンゾエード、4,4’ジアジドスチルベン等を含む感光
材料、例えば複写用フイルム、印刷用版材等)
【0085】(6)キノンジアジド系写真感光材料(オ
ルソーキノンジアジド、オルソーナフトキノンアジド系
化合物、例えばベンゾキノン(1,2)−ジアジド−
(2)−4−スルフォン酸フェニエーテル等を含む感光
材料、例えば印刷用版材、複写用フイルム、密着用フイ
ルム等) (7)フォトポリマー(ビニル系モノマー等を含む感光
材料、印刷用版材、密着用フイルム等) (8)ポリビニル桂皮酸エステル系感光材料(例えば印
刷用フイルム、ICレジスト等)
【0086】
【発明の実施の形態】本発明の写真感光材料用射出成形
品の代表的な実施例を図1〜図11に基づいて説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0087】図1は、本発明の写真感光材料用射出成形
品としての写真フイルム用スプールの正面図である。写
真フイルム用スプール10は、巻き軸11と、その両端
部に設けられた円板12とからなる一体成形品である。
巻き軸11の軸方向に沿って伸びたスリット穴13に写
真フイルムの一端を差し込んで、スリット穴13の内壁
に設けた係合爪14に係止させてロール状に巻き付けて
使用するものである。
【0088】図2及び図3は、本発明の写真感光材料用
射出成形品としての帯状感光材料用コアを示す斜視図で
ある。帯状感光材料用コア20は、映画用フイルム等の
帯状フイルムを巻き付けるものである。図2は、樹脂注
入口21を上にした場合を示し、図3は、樹脂注入口側
21を下にして場合を示す。この帯状感光材料用コア2
0の外円筒22の内表面に、高さ0.02〜0.7mmの
環状をした凸状が複数本設けられており、帯状感光材料
用コア20の射出成形性や物理強度及び外観を良化させ
ている。この帯状感光材料用コア20は本発明の樹脂組
成物で射出成形されている。
【0089】帯状感光材料用コア20を35mm幅の映画
用ポジフイルムのコアとして実施した具体例としては、
反樹脂注入口側の外円筒22の内表面に高さ0.1mmの
環状の凸状23を3本設けたので、樹脂の流動化が良化
し、ウェルドラインの発生が少なく、ほとんど見当たら
ない。射出成形性にも優れ、成形故障の発生がほとんど
なく、耐摩耗性も優れたものであった。更に、アイゾッ
ト衝撃強度、圧縮強度も優れ、映画用ポジフイルムの1
万フィート用としても十分実用可能であった。
【0090】図4は、本発明の写真感光材料用射出成形
品として用いられるレンズ付きフイルムユニットの分解
斜視図を示すものである。レンズ付きフイルムユニット
は、予め写真フイルムを装填した販売され、誰にでも手
軽に撮影を可能とするとともに、そのほとんどの部品を
本発明の樹脂組成物を用いて、優れた耐衝撃性とともに
良好なリサイクル及びリユース性を得るものである。
【0091】レンズ付きフイルムユニット40は、簡単
な撮影機構及びフイルム巻き止め機構等を組み込んだ本
体基部41の前面を覆って前カバー42を組み付け、本
体基部41に形成したパトローネ室41a及びフイルム
ロール室41bのそれぞれに、パトローネ50とそこか
ら引き出してロール状にした写真フイルム53とを収納
後、本体基部41の背面側に後カバー45を組み付け
て、パトローネ室41a及びフイルムロール室41bを
光密に塞ぎ、これを装飾用の印刷が施された紙箱や、粘
着ラベルで包装したものが市販されている。ここでは、
後に図示して説明する樹脂製写真フイルムパトローネ
(APS)を内蔵するタイプを図示しているが、従来か
ら広く一般に知られている135タイプの写真フイルム
パトローネを内蔵したものでもよい。またフイルムロー
ル室41bに巻き軸を設けたものでもよい。
【0092】図5は、本発明の写真感光材料用射出成形
品としての樹脂製写真フイルムパトローネ(APS用パ
トローネ)の分解斜視図を示すものである。この樹脂製
写真フイルムパトローネ(APS用パトローネ)は、写
真フイルムのベロまでもパトローネ本体内に収納してお
り、スプールの回転によって写真フイルムの送り出しを
可能にしたことを最大の特徴とするものである。この樹
脂製写真フイルムパトローネ(APS用パトローネ)5
0は、パトローネ本体を構成する上ケース51a、下ケ
ース51bと、その中に回転自在に組み込まれるスプー
ル52と、後端53aをスプール52に係止してスプー
ル52に巻きつけられる写真フイルム53とからなり、
写真フイルム53を除いた各部品を本発明の樹脂組成物
で形成している。
【0093】スプール52は、スプール軸52aに、外
周縁が互いに向き合う方向に屈曲し、この屈曲部分でス
プール52に巻かれた写真フイルム53の最外周を抑え
て巻き緩みを防ぐ一対のディスク52b,52cを固定
し、スプール軸52aの回転止めとして作用する係止歯
52dと、ディスク52cに外側から係合し、スプール
52をフイルム送り出し方向(図中時計方向)に回転し
たときにのみディスク52cを同方向に回転させる係止
爪52eとを一体に設けた抑え環52fが固定される。
【0094】下ケース51bには遮光蓋54とロックレ
バー55とが組み込まれる。遮光蓋54は、上下ケース
51a,51bを結合したときの合わせ目に形成される
フイルム通路内に位置し、フイルム通路を光密に閉じる
遮蔽位置とフイルム通路を開放する開放位置との間で回
転自在である。ロックレバー55は、遮光蓋54が遮蔽
位置にあると係止歯52dに係合してスプール軸52a
の回転を禁止し、遮光蓋54が開放位置に回動するとこ
の係止を解除してスプール軸52aの回転を可能とす
る。符号56は写真フイルム53の品種,撮影可能枚数
などを印刷したラベルシールで、上下ケース51a,5
1bを結合した後に貼付される。
【0095】図6は、本発明の写真感光材料用射出成形
品としての写真フイルムカートリッジ60の分解斜視図
である。これは、110(通称、ワンテン)タイプの写
真フイルムを内蔵したカートリッジ式のものである。こ
の写真フイルムカートリッジ60は、下部ケース61及
び上部ケース62と、これらに装填されるスプール63
とで構成されており、下部ケース61及び上部ケース6
2が本発明の樹脂組成物で形成されている。
【0096】図7は、シートフイルムユニットの斜視図
である。シートフイルムユニット70は、シートフイル
ム71と、これを収納するシース72とから構成されて
おり、シース72は、本発明の写真感光材料用射出成形
品である。シース72は、シートフイルム71のベース
面側を支持する底部73と、シートフイルム71の一辺
を除く3辺を取り囲むようにして形成された溝部75と
からなり、本発明の樹脂組成物で一体形成されている。
【0097】図8は、本発明の写真感光材料用射出成形
品としてのシートフイルムパックの斜視図である。これ
は、シートフイルムパック80は、シース81にシート
フイルム73を収納したシートフイルムユニット80を
樹脂性のパック本体84に複数枚重ねて収納したもの
で、カメラに取り付けられるパックホルダ85に装填し
て使用される。パック本体84には、最上層に積層され
たシートフイルム73に露光を与えるための開口84a
が形成されており、内部に開口84aを開閉する引蓋8
6が設けられている。またパック本体84内には、シー
トフイルムユニット70を背面側から開口84aに向け
て押圧するバネ部材(図示せず)が設けられている。
【0098】シートフイルムパック80をパックホルダ
85に装填し、パックホルダ85の蓋87を閉じると、
パック本体84の開口84aが蓋87に形成された露光
開口87aから露呈する。フイルムパック80の引蓋8
6を所定位置まで引くと、最上層のシートフイルムユニ
ット70が開口84aから押し出され、蓋87の露光開
口87aを塞ぐ露光位置に移動する。
【0099】そして引蓋86を元の位置に戻すと、引蓋
86は最上層のシートフイルムユニット70と次のシー
トフイルムユニットとの間に挿入される。この後、撮影
操作を行ってから引蓋86を引くと、パックホルダ85
の内側に設けられた中枠88がパック本体84を保持し
た状態で引き出される。このとき、露光済みのシートフ
イルムユニット70は露光位置に停止したままであるか
ら、パック本体84が引き出されると、この露光済みシ
ートフイルムユニット70が蓋87の内壁に設けられた
4個の板バネ89によってパックホルダ85の背面内壁
に向かって押しつけられる。
【0100】続いて引蓋86を元の位置に押し戻すと、
中枠88とともにパック本体84がパックホルダ85内
の元の位置に戻る。このとき露光済みのシートフイルム
ユニット70が、パック本体84の移動方向に対して下
側の側壁に形成された開口84bからパック本体84内
に入り込み、積層されたシートフイルムユニット70の
最下層に収納される。以上の操作を繰り返すことによ
り、パック本体84に収納されている全てのシートフイ
ルムユニット70を連続的に撮影することができる。
【0101】図9及び図10は、本発明の写真感光材料
用射出成形品としての身蓋別体型及び身蓋一体型の写真
フイルムパトローネ用容器(プラスチックケース)の断
面図であり、135タイプの写真フイルムパトローネや
前述した樹脂製写真フイルムパトローネ(APS)50
等を塵埃や外光等から保護するものである。身蓋別体型
の写真フイルム用容器90は、容器本体91と、その上
部に嵌め付けられる蓋92とからなり、これらは、本発
明の写真感光材料用射出成形品である。身蓋一体型の写
真フイルムパトローネ用容器100は、容器本体101
と蓋102とが一体成形品でできている。
【0102】図11は、本発明の写真感光材料用射出成
形品としての角型をした身蓋一体型の写真フイルム用ケ
ースの断面図であり、マイクロフイルム等を収納するも
のである。この写真フイルム用ケース110は、容器本
体(身)111と蓋112とが一体成形品でできてい
る。
【0103】以下に、本発明の写真感光材料用射出成形
品の実施例を示すが、これに限られるものではない。
【0104】〔実施例1〕主成分が、連続塊状重合方法
で製造した耐衝撃性ポリスチレン樹脂であり、エチルベ
ンゼンを0.07重量%と、ゴム状物質として平均粒子
径が2.2μmのブタジエンゴムを5重量%と、遮光性
物質としてモース硬度が2.0、比重が1.8、Larsen
の油浸法で測定した屈折率が1.61、粒子径が21m
μ、全硫黄含有量が0.4%のファーネスカーボンブラ
ック0.4重量%と、該ファーネスカーボンブラックの
分散性遮光性物質としてモース硬度が6.0、比重が
4.0、Larsenの油浸法で測定した屈折率が2.75の
酸化チタン0.1重量%と、ヒンダードフェノール系酸
化防止剤0.1重量%と、滑剤としてステアリン酸カル
シウム0.1重量%、ステアリン酸亜鉛0.1重量%、
25°Cにおける粘度が20,000センチストークス
のシリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン)と、遮
光性物質の分散剤として炭化水素系滑剤である流動パラ
フィン0.2重量%と、メルトフローインデックス8g/
10分、ビカット軟化点(荷重5kg)が98°C、曲げ弾
性率が29,000kg/cm2、ロックウェル硬度がM5
2、アイゾット衝撃強度が4.2kg・cm/cm の耐衝撃性
ポリスチレン樹脂を主成分に含むスチレン系樹脂組成物
を用い、住友重機製「ネスタール(商品名)」成形機
(型締圧150トン)を用い、樹脂温度250°C、取
り数24個で6.5秒サイクルで図1に示す写真フイル
ム用スプール10からなる写真感光材料用射出成形品を
射出成形した。
【0105】この写真フイルム用スプールは射出成形性
が優れ成形故障がほとんど発生せず無人無検査製造が可
能であった。また射出成形品の品質も優れており、15
°Cの低温倉庫に2年間保管後も写真性に異常がなく、
物理強度の低下や寸法変化もほとんどなく、写真フイル
ムの巻き上げトルクも小さく、写真撮影中に巻き上げ不
良故障は0%であり、光カブリ故障も発生しなかった。
更に、真夏の太陽光下(約10万 Lux)にISO感度4
00のカラーネガフイルムを収納した写真フイルムパト
ローネの状態で自家用車内に2時間放置しても、熱変形
や光カブリも発生しなかった。更にまた外観も優れ、商
品価値の高い好ましいものであった。
【0106】〔比較例1〕エチルベンゼン量を0.02
重量%とした他は実施例1と全く同じ内容のスチレン系
樹脂組成物を用い、同じ射出成形機、同じ金型を用い図
1に示す写真フイルム用スプール10からなる写真感光
材料用射出成形品を射出成形した。この写真フイルム用
スプールは樹脂温度205°Cでは発泡やショートショ
ットや銀条が多発し、ウェルドマーク(Weld mark)の
発生が強く、実用化不可であった。
【0107】これらの問題を解決しようとして樹脂温度
を180°Cに低下させた結果、ウェルドマークの発生
が更に強く、強度不足と遮光能力不足のために実用化不
可であった。
【0108】〔比較例2〕エチルベンゼン量を0重量
%、滑剤としてのステアリン酸カルシウム量を0重量
%、ステアリン酸亜鉛量を0重量%、流動パラフィン量
を0重量%とし、この減量分を耐衝撃性ポリスチレン樹
脂で補充した他は、実施例1と全く同じ内容のスチレン
系樹脂組成物を用い、同じ射出成形機、同じ金型を用
い、図1に示す写真フイルム用スプール10からなる写
真感光材料用射出成形品を射出成形した。
【0109】この写真フイルム用スプールは、ゴム状物
質の分散性も、遮光性物質の分散性も悪くショートショ
ットの発生もあり、ウェルドマークの発生も強く、物理
強度、遮光性の点で問題があり実用化困難であった。更
に強制劣化試験(温度50°C、湿度80%)で3日間
前処理ISO感度400のカラーネガフイルムではカブ
リ増加、感度異常等写真性劣化問題も発生し、実用化困
難であった。
【0110】〔実施例2〕遮光性物質としてのファーネ
スカーボンブラック量を0.5重量%、酸化チタン量を
0重量%とした他は実施例1と全く同じ内容のスチレン
系樹脂組成物を用い、同じ射出成形機、同じ金型を用
い、図1に示す写真フイルム用スプール10からなる写
真感光材料用射出成形品を射出成形した。この写真フイ
ルム用スプールは、実施例1に比較し物理強度、遮光
性、ウェルドマーク、外観の点でやや劣っていたがその
他は実施例1とほぼ同等であり、比較品1〜2や従来製
造品に比較して優れていた。
【0111】〔実施例3〕分散性遮光性物質としての酸
化チタン0.1重量%の代わりに、モース硬度が6.
0、比重が4.7の鉄黒(四三酸化鉄、Fe304)を
0.1重量%用いた他は、実施例1と全く同じ内容のス
チレン系樹脂組成物を用い、同じ射出成形機、同じ金型
を用いて図1に示す写真フイルム用スプール10からな
る写真感光材料用射出成形品を射出成形した。この写真
フイルム用スプールは実施例1とほぼ同等の優れた特性
と射出成形性、外観を有するものであった。
【0112】実施例1〜3のスチレン系樹脂組成物を図
4のレンズ付きフイルムユニットの前カバー42と後カ
バー45、図5の上ケース51aと下ケース51b及び
スプール52、図6の下部ケース61と上部ケース62
及びスプール63、図7のシース72、図8のパック本
体84と引蓋86及びパックホルダ85を射出成形した
結果も実施例1〜3の結果と同様写真性、遮光性物質の
分散性、寸法精度、物理強度、射出成形性、外観、遮光
性等が優れていた。且つ使用後のリサイクル適性も優れ
ており、然も上記のように多くの種類の写真感光材料用
射出成形品に適用できることが判明したので適用範囲が
広くなって共用化が可能になり、スケールメリット、在
庫量減少等により20%以上のコストダウンが可能とな
った。
【0113】
【発明の効果】本発明の写真感光性材料用射出成形品で
は、写真感光性材料の写真性に悪影響を与えることな
く、射出成形性が良好で、カーボンブラックの分散性が
良好で、完全遮光性が確保でき、写真感光性材料にスタ
ッチマークを発生させず、物理的強度が向上して使用時
に破壊がなく、耐摩耗性が優れ、寸法精度を良好にする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の写真感光材料用射出成形品としての写
真フイルム用スプールの正面図である。
【図2】本発明の写真感光材料用射出成形品としての帯
状感光材料用コアの上面側斜視図である。
【図3】本発明の写真感光材料用射出成形品としての帯
状感光材料用コアの底面側斜視図である。
【図4】本発明の写真感光材料用射出成形品としてのレ
ンズ付きフイルムユニットの分解斜視図である。
【図5】本発明の写真感光材料用射出成形品としての樹
脂製写真フイルムパトローネ(APS用パトローネ)の
分解斜視図である。
【図6】本発明の写真感光材料用射出成形品としての写
真フイルムカートリッジの分解斜視図である。
【図7】本発明の写真感光材料用射出成形品としてのシ
ートフイルムユニットの正面図である。
【図8】本発明の写真感光材料用射出成形品としてのシ
ートフイルムパックの斜視図である。
【図9】本発明の写真感光材料用射出成形品としての身
蓋別体型の写真フイルムパトローネ用容器の断面図であ
る。
【図10】本発明の写真感光材料用射出成形品としての
身蓋一体型の写真フイルムパトローネ用容器の断面図で
ある。
【図11】本発明の写真感光材料用射出成形品としての
身蓋一体型の写真フイルムケースの断面図である。
【符号の説明】
10 写真フイルム用スプール 20 帯状感光材料用コア 40 レンズ付きフイルムユニット 50 樹脂製写真フイルムパトローネ(APS用パトロ
ーネ) 60 写真フイルムカートリッジ 70 シートフイルムユニット 80 シートフイルムパック 90 写真フイルムパトローネ用容器 100 写真フイルムパトローネ用容器 110 写真フイルム用ケース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチルベンゼンを0.001 〜1重量%
    と、ゴム状物質を0.1 〜15重量と、遮光性物質を
    0.1〜10重量%とを含む、メルトフローインデック
    スが1〜50g/10分のスチレン系樹脂組成物を射出
    成形したこと特徴とする写真感光材料用射出成形品。
  2. 【請求項2】 前記スチレン系樹脂組成物に、高級脂肪
    酸又は高級脂肪酸金属塩0.001〜10重量%を含有
    したスチレン系樹脂組成物を射出成形したことを特徴と
    する請求項1記載の写真感光材料用射出成形品。
  3. 【請求項3】 エチルベンゼンを0.001〜1重量%
    と、合成ゴムを0.1〜15重量%の割合で共重合した
    ゴム含有ポリスチレン樹脂を30〜90重量%と、カー
    ボンブラックを0.01〜5重量%と、滑剤を0.01
    〜10重量%とを含む、メルトフローインデックスが1
    〜50g/10分のスチレン系樹脂組成物を射出成形し
    たことを特徴とする写真感光材料用射出成形品。
  4. 【請求項4】 前記スチレン系樹脂組成物には、モース
    硬度が2.5以上、比重が2.0以上の遮光性物質を
    0.001〜10重量%含んでいることを特徴とする請
    求項1〜3記載の写真感光材料用射出成形品。
JP17764296A 1996-06-21 1996-07-08 写真感光材料用射出成形品 Pending JPH1020448A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17764296A JPH1020448A (ja) 1996-07-08 1996-07-08 写真感光材料用射出成形品
US08/880,504 US5906813A (en) 1996-06-21 1997-06-23 Injection molded article used with photosensitive material

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