JPH10204363A - インキ組成物、偽造防止シート、及び偽造防止粘着ラベル - Google Patents

インキ組成物、偽造防止シート、及び偽造防止粘着ラベル

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JPH10204363A
JPH10204363A JP813897A JP813897A JPH10204363A JP H10204363 A JPH10204363 A JP H10204363A JP 813897 A JP813897 A JP 813897A JP 813897 A JP813897 A JP 813897A JP H10204363 A JPH10204363 A JP H10204363A
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JP
Japan
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ink
organic solvent
label
solvent
sheet
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Application number
JP813897A
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English (en)
Inventor
Takaaki Komatsu
孝章 小松
Kazuhiko Ito
和彦 伊藤
Junji Harada
純二 原田
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機溶剤を用いて、ラベルを剥がそうとした場
合、或いは切手や切符の捺印を除去しようとした場合
に、有機溶剤を用いた痕跡が必ず残るために、不当行為
を行うことが困難な印刷用のインキ組成物、及び偽造防
止シート、並びに偽造防止粘着ラベルを提供する。 【解決手段】少なくとも有機溶剤溶解染料を含有するイ
ンキ組成物を得る。該インキ組成物を支持体に印刷し、
偽造防止シートとする。該偽造防止シートと、粘着剤
層、剥離シートを順次積層して、偽造防止粘着ラベルと
する。有機溶剤(ラベル剥がし)を適用した場合には有
機溶剤溶解染料が印刷部より流出し、痕跡として明確に
確認できるため、ラベルを不当に貼り直したり、捺印を
不当に除去する行為を防止することが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インキ組成物、偽
造防止シート、及び偽造防止粘着ラベルに関するもので
あり、とりわけラベルの不当な再使用防止に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】最近、商品等の証明や封印などの目的
で、封印用の粘着ラベルが使用されることが多くなって
いる。ところが、この封印ラベルを一旦剥がし、内容物
を改変したり、或いは内容物を入れ替えた後に、再度同
じラベルで封印するという不当行為が多発し、問題とな
っている。又、切手や切符などにおいては、スタンプに
て日付を入れることによって、使用中或いは使用済みで
あることを示す手段(いわゆる消印や検札印)が用いら
れているが、このスタンプインキを有機溶剤等で除去し
た後、不当に再使用するという偽造が問題となってい
る。このような不当なラベルの貼り直し・再使用を防止
するために、透明フィルム素材と透明粘着剤層との間
に、透明な層内剥離性樹脂層を介在させることにより、
ラベルを故意に剥がそうすると、層内剥離性樹脂層が隠
し文字として被着体に残り、再度ラベルを貼ろうとして
も、被着体に残った隠し文字とラベル側の抜け文字とが
正確に重ならず、剥がそうとした行為のあったことが確
認できるという方法(特開昭62−135879号公
報)が開示されている。しかしながら、ラベルの粘着剤
層に特定の有機溶剤を含浸させて、粘着剤層全体を被着
体から浮かせることにより、ラベル中の隠し文字を現出
させることなく、ラベルを剥がし、再度ラベルを貼るこ
とで、第三者にラベルを剥がした履歴を悟られること無
く、ラベルが貼り直されてしまうという問題が生じた。
【0003】別の方法として、フィルム基材と粘着剤を
備え、且つカットラインを有する下層ラベルと、脆弱フ
ィルム基材に粘着剤を備えた上層ラベルとを2層積層し
てなり、ラベルを剥がそうとすると、脆弱性によってラ
ベルが破壊されるという方法(特開平1−23277号
公報)が開示されている。しかしながら、この方法もま
た、粘着剤層に特定の有機溶剤を含浸させて注意深く剥
離すれば、ラベルを破壊することなく剥がすことが可能
であるし、製造工程が煩雑であったり、取扱いが難かっ
たり、取扱中に無用にラベルが破壊される場合がある等
の欠点を有する。
【0004】ラベルの偽造防止手段としては、隠し印刷
を施す方法、ホログラムを利用する方法、紫外線発光イ
ンキを利用する方法、磁気記録を利用する方法等、様々
な手段が提案されているが、何れもラベルを一旦剥がし
て貼り直す行為に対応できるものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、スタンプインキを有機溶剤で除去しよう
とした場合や、ラベルを有機溶剤などで剥がそうとした
場合に、剥がそうとした痕跡が必ず残るため、同一ラベ
ルを再度使用する不当行為を不可能とする、偽造防止性
のシート及びそれを用いた粘着ラベルを提供することを
目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ラベル表
面に捺印されたスタンプインキを有機溶剤で除去しよう
とした際や、ラベルを市販ラベル剥がしや有機溶剤など
で剥がそうとした際に、ラベルの表面に印刷したインキ
中の有機溶剤溶解染料が、ラベル剥がし中の有機溶剤で
流れ出すことにより、ラベルを剥がそうとした痕跡を明
確に確認できると考えた。
【0007】ここで、市販ラベル剥がしなどに使用され
ている有機溶剤としては、ミネラルスピリットなどの炭
化水素系の非極性溶剤からエステル、アルコール系など
の極性溶剤まで幅広い。また、市販シール剥がしを使用
しなくても、ベンジン、アルコールなどの有機溶剤でも
ラベルを剥がすことが可能である。
【0008】よって、本発明では有機溶剤を単独で、或
いは混合して使用した場合、有機溶剤溶解染料が顕著に
流出するようなインキ組成物、及び支持体上に該インキ
組成物を印刷してなる偽造防止シート、及び、該偽造防
止シートの印刷面とは反対の面に粘着剤層、剥離シート
を順次積層してなる偽造防止粘着ラベルを完成するに至
った。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるインキ組成物は少
なくとも有機溶剤溶解染料を含有し、その他の成分とし
ては、通常の印刷インキで用いられるのと同様の成分
(即ち、ビヒクル、顔料、助剤等)を用いることができ
る。
【0010】有機溶剤溶解染料としては、例えば化学工
業日報社から出版されている‘12996の化学商品’
に記載されている有機溶剤溶解染料が用いられる。これ
らの染料は非水溶系で鉱油、精油、油脂、脂肪酸、ロウ
のほか多くの有機溶剤にも可溶であり、ガソリンの識別
用の着色、ろうそく、石鹸、靴墨、プラスチックなどの
着色に用いられる。
【0011】具体的には、化学構造上、親水性基を含ま
ないアミノ基、水酸基をもったアゾ染料に属するものが
最も多く、アントラキノン染料、塩基性染料の脂肪酸塩
も油溶性があるので、これに属する。C.I.名で言え
ば、Solvent Yellow5、Solvent
Yellow6、Solvent Yellow3
3、Solvent Yellow44、Solven
t Yellow93、Solvent Yellow
114、Solvent Yellow116、Sol
vent Blue35、Solvent Blue6
3、Solvent Blue83、Solvent
Blue105、Solvent Red23、Sol
vent Red111、Solvent Red13
5、Solvent Red146、Solvent
Red179、Solvent Red180、Sol
vent Orange2、Solvent Oran
ge7、Solvent Orange80、Solv
ent Orange87、Solvent Viol
et13、Solvent Violet36、Sol
vent Green3、等が挙げられるが、これらの
化合物に限定されるものではない。
【0012】ビヒクルは、油類、溶剤、樹脂などのバイ
ンダーを適宜混合して調製され、例えば鉱物油に樹脂を
溶解したもの、乾性油の重合ワニス、樹脂を溶剤に溶解
したもの、等が用いられる。インキが紫外線/電子線硬
化型の場合は、紫外線/電子線硬化型樹脂そのものをビ
ヒクルとして、無溶剤系とすることもできる。
【0013】ビヒクルを構成する油類としては、例えば
鉱物油(揮発油、灯油、軽油、マシン油、等)、植物油
(アマニ油、桐油、大豆油、等)、合成乾性油(脱水ヒ
マシ油、マレイン化油、スチレン化油、ビニルトルエン
油、等)が挙げられる。
【0014】ビヒクルを構成する溶剤としては、例えば
200℃以上の高沸点石油溶剤、高級脂肪酸エステル
類、高級アルコール類、グリコール系溶剤、等(以上、
浸透乾燥或いは酸化重合等の非蒸発乾燥型のインキの場
合)、或いはメタノール、エタノール、n−プロピルア
ルコール、イソプロピルアルコール、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸
ブチル、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、ト
ルエン、キシレン、ヘキサン、リグロイン、等(以上、
蒸発乾燥型インキの場合)が挙げられる。
【0015】ビヒクルを構成する樹脂などのバインダー
としては、例えば、ロジン、重合ロジン、硬化ロジン、
ロジンエステル、マレイン酸樹脂、変性マレイン酸樹
脂、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、アルキド樹
脂、変性アルキド樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂、ポリ
アミド樹脂、ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニトロセ
ルロース、エチルセルロース、変性アミノ樹脂、シェラ
ック、ゴム誘導体、乾性油ワニス等が挙げられる。
【0016】紫外線/電子線硬化型インキとする場合に
は、ビヒクル成分として、(メタ)アクリレート系、ビ
ニル系、不飽和ポリエステル/スチレン系のモノマー、
オリゴマー、プレポリマーが用いられる。例えば以下の
化合物が挙げられる。
【0017】(1)脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪
族の多価アルコール及びポリアルキレングリコールのポ
リ(メタ)アクリレート (2)脂肪族、脂環族、芳香族、芳香脂肪族の多価アル
コールにアルキレンオキサイドを付加させた多価アルコ
ールのポリ(メタ)アクリレート (3)ポリエステルポリ(メタ)アクリレート (4)ポリウレタンポリ(メタ)アクリレート (5)エポキシポリ(メタ)アクリレート (6)ポリアミドポリ(メタ)アクリレート (7)ポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸
エステル (8)(メタ)アクリロイルオキシ基を側鎖、又は末端
に有するビニル系又はジエン系化合物 (9)単官能(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロ
イル化合物 (10)ロジンエステル(メタ)アクリレート (11)エチレン性不飽和結合を有するシアノ化合物 (12)エチレン性不飽和結合を有するモノあるいはポ
リカルボン酸、およびそれらのアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、アミン塩など (13)エチレン性不飽和(メタ)アクリルアミド又は
アルキル置換(メタ)アクリルアミドおよびその多量体 (14)ビニルラクタムおよびポリビニルラクタム化合
物 (15)エチレン性不飽和結合を有するポリエーテルお
よびそのエステル (16)エチレン性不飽和結合を有するアルコールのエ
ステル (17)エチレン性不飽和結合を有するポリアルコール
およびそのエステル (18)スチレン、ジビニルベンゼンなど1個以上のエ
チレン性不飽和結合を有する芳香族化合物 (19)(メタ)アクリロイルオキシ基を側鎖、又は末
端に有するポリオルガノシロキサン系化合物 (20)エチレン性不飽和結合を有するシリコーン化合
物 (21)ビニルピロリドン、ビニルエーテル系モノマー
又はオリゴマー (22)上記(1)〜(20)記載の化合物の多量体あ
るいはオリゴエステル(メタ)アクリレート変性物
【0018】上記以外にも、エポキシ/ルイス酸系、ポ
リエン/チオール系の樹脂系を使用することも可能であ
る。
【0019】これらの樹脂は単独で使用できるし、他の
樹脂と混合して使うことができる。又、無溶剤で用いる
こともできるし、有機溶剤に溶解して用いることもでき
る。又、適当量の重合禁止剤を添加することができる。
【0020】紫外線硬化型インキとする場合には、練肉
の段階で光開始剤を添加する必要がある。代表的な光開
始剤の例として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン、
ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン及びその誘導
体、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンジルケタール
類、テトラメチルチウラムモノサルファイド、キサント
ン類、チオキサントン類、アゾ化合物、アントラキノン
類、オキシム類、(以上ラジカル重合系)、オニウム塩
(カチオン重合系)等が挙げられる。光開始剤の使用量
は、紫外線硬化性樹脂に対して、通常0.1〜10重量
%の範囲で用いられる。
【0021】光開始剤とともに光増感剤を併用してもよ
い。例えば、アミン(脂肪族アミン、芳香族基を含むア
ミン、ピペリジンのような窒素複素環化合物)、尿素
(アリル系、o−トリルチオ尿素等)、硫黄化合物(ナ
トリウムジエチルジチオホスフェート、芳香族スルフィ
ン酸の可溶性塩等)、ニトリル(N,N−ジ置換−p−
アミノベンゾニトリル系化合物等)、リン化合物(トリ
−n−ブチルホスフィン、ナトリウムジエチルチオホス
フェート等)、その他の含窒素化合物(ミヒラーケト
ン、N−ニトロソヒドロキシルアミン誘導体、オキサゾ
リン化合物等)、塩素化合物(四塩化炭素、ヘキサクロ
ロエタン等)等。
【0022】光開始剤に貯蔵安定剤が併用される場合も
ある。例えば、第4級アンモニウムクロライド、ジエチ
ルヒドロキシアミン、環状アミド、ニトリル化合物、置
換尿素、ベンゾチアゾール、ハイドロキノン、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル、乳酸、シュウ酸、安息香酸
などの有機酸、ナフテン酸銅、等。
【0023】インキ組成物中の有機溶剤溶解染料とビヒ
クルの割合については、本発明のインキを用いて印刷し
た印刷部分に有機溶剤をかけた時、有機溶剤溶解染料が
流れ出す様子が明確に確認できるレベルであれば特に限
定されないが、ビヒクル/有機溶剤溶解染料=99.9
/0.1〜70/30(重量比)の範囲内にあることが
好ましい。有機溶剤溶解染料の割合がこの範囲より小さ
いと有機溶剤をかけた時の効果に乏しい。また、この範
囲より大きくなると、印刷面の擦れによって有機溶剤溶
解染料が脱落して汚れが生じたり、経済的にコストアッ
プの要因となる。
【0024】色相、インキ粘度、紫外線硬化型インキの
場合はインキの硬化性、等を制御するために、インキ組
成物中に顔料を添加することは何ら差し支えない。顔料
としては、例えば、酸化チタン、亜鉛華、リトポン、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウ
ム、アルミナホワイト、硫酸バリウム、酸化亜鉛、カオ
リン、活性白土、シリカ(ホワイトカーボン)、ランプ
ブラック、カーボンブラック、クロムイエロ、クロムグ
リーン、カドミウムイエロ、カドミウムレッド、モリブ
デンレッド、紺青、群青、アゾ系顔料、フタロシアニン
系顔料、レーキ顔料、トナー、等が挙げられる。
【0025】また、印刷適性向上、乾燥促進、裏移り防
止他の目的で、助剤としてコンパウンド類(コンパウン
ド、ノンクリスタルコンパウンド、ゲルコンパウンド、
ヒートセットコンパウンド等)、ドライヤ(鉛、マンガ
ン、コバルトなどの樹脂酸塩、脂肪酸塩、その他の有機
酸塩、無期酸塩等)、シリコーン、スターチ、金属セッ
ケン、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光染料、澱粉、デ
キストリン等を、インキ組成中に適宜添加してもよい。
【0026】インキ組成は、乾燥機構でいえば、浸透乾
燥型、酸化重合型、蒸発乾燥型、紫外線硬化型、電子線
硬化型、熱硬化型、冷却固化型の何れのタイプの組成と
することも可能であるが、(1)インキ硬化の程度の制
御が容易であり、従って有機溶剤溶解染料の流出性の制
御が容易、(2)乾燥時間が早い、(3)無溶剤系とす
ることができる、(4)裏移りやブロッキングが起こら
ない、(5)機上安定性、網点再現性、光沢、皮膜強度
等に優れる、(6)ノンスプレー印刷が可能、(7)ガ
イドロール等による擦れ汚れの心配がない、(8)低温
硬化であり、耐熱性の劣る支持体にも適用可能、等の理
由により、紫外線又は電子線硬化型の方式が好ましい。
【0027】インキを練肉する方法は、3本ロールミル
法、ニーダー法、フラッシュ法、メディア型分散機(サ
ンドミル、ボールミル、アトライター等)を使用する方
法、チップ法等、公知の方法から選ばれる。
【0028】本発明の少なくとも有機溶剤溶解染料を含
有するインキ組成物を支持体に印刷することにより、偽
造防止シートが得られる。
【0029】支持体は、一般的に印刷用紙又は印刷用シ
ートとして使用されるものであれば特に限定されること
はなく、例えばグラシン紙、上質紙、アート紙、コーテ
ッド紙、キャスト紙、トレーシングペーパー、マイカ
紙、ガラスペーパーなどの紙類を用いることができ、木
材パルプ、合成パルプ、填料、サイズ剤、紙力増強剤、
染料等、通常抄紙で用いられる原材料を必要に応じて使
用することが可能である。又、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフ
タレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリビニルアルコール、エチレン/ビニルアルコ
ール共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、脂肪族
又は芳香族ポリアミド(ナイロンやアラミド)、ポリイ
ミド、ポリカーボネート、ポリウレタン、フッ素樹脂、
ポリアクリロニトリル系、TPX、ポリブテン、ポリア
リレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォ
ン、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、ポ
リフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル、
ポリアセタール、セロファン、アイオノマー、或いはこ
れらを共重合、共押出し、コーティング、ブレンド等の
手法で複合化した合成樹脂フィルム、或いは合成繊維、
天然繊維、パルプ繊維、ガラス繊維等からなる不織布や
織布、合成紙、合成樹脂を紙に片面、又は両面にラミネ
ートしたラミネート紙、金属箔、あるいはこれらを組み
合わせた複合シートを目的に応じて用いることができ
る。合成樹脂については、無機あるいは有機顔料により
不透明化することができる。
【0030】インキは、グラビア、活版(凸版、フレキ
ソ)、平版(オフセット)、凹版、孔版(スクリーン)
等の各種印刷方式によって印刷される。印刷によって支
持体に塗布される顕色インキの盛量は、版式によって異
なるが、乾燥重量で0.5〜40g/m2である。
【0031】紫外線又は電子線硬化型インキを使用した
場合、該インキを印刷した支持体は紫外線又は電子線照
射装置に導かれ、照射によってインキ硬化を行う。
【0032】紫外線照射装置は、要求に応じた長さ、本
数の紫外線ランプが平面または立体的に配置される。紫
外線ランプとしては、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀
灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、オゾン発生の
少ないオゾンレスランプ、キセノンランプ、タングステ
ンランプ、エレクロドレスランプ等が挙げられる。一般
に出力30w/cm以上のランプを複数本並行して使用
する。
【0033】電子線照射は、透過力、硬化力の面から加
速電圧が100〜300kVの電子線加速器を用い、ワ
ンパスの吸収線量が0.5〜20Mradになるように
することが好ましい。加速電圧、あるいは電子線照射量
がこの範囲より低いと、電子線の透過力が低すぎて十分
な硬化が行なわれず、又この範囲より大きすぎると、エ
ネルギー効率が悪化するばかりでなく、インキの分解、
原紙の強度低下など品質上好ましくない影響が現われ
る。
【0034】電子線照射の方式は、例えば、カーテンビ
ーム方式、スキャンニング方式、ダブルスキャンニング
方式、ブロードビーム方式、イオンプラズマ方式等の何
れでも良い。
【0035】電子線照射に際しては、酸素濃度が高いと
電子線硬化樹脂の硬化が妨げられるため、窒素、ヘリウ
ム、二酸化炭素等の不活性ガスによる置換を行い、酸素
濃度を600ppm以下、好ましくは400ppm以下
に抑制した雰囲気中で照射することが好ましい。
【0036】本発明の偽造防止シートの非印刷面に、粘
着剤層、剥離シートを順次積層することにより、偽造防
止粘着ラベルが得られる。
【0037】本発明に用いる粘着剤は、アクリル系樹
脂、天然及び合成ゴム、スチレン/ブタジエン共重合
体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/エチレン共重合体、
デンプン、シリコーン系化合物、ニカワ、カゼイン、ポ
リビニルアルコール、ポリウレタン等の公知の粘着剤用
樹脂に、必要に応じて石油樹脂、テルペン樹脂、ロジン
樹脂、クマロンインデン樹脂、フェノール樹脂等の粘着
付与剤、可塑剤、各種安定剤、充填剤等、公知の添加剤
を添加してなる。
【0038】粘着剤は、溶剤系、水系(水溶液又はエマ
ルジョンとして)、無溶剤系、ホットメルト系の何れか
の系で供用される。粘着剤のセットの方法は熱乾燥、風
乾、ホットメルト、無溶剤2液硬化、紫外線/電子線硬
化等いかなる方法を用いても差し支えない。
【0039】剥離シートは公知のものを使用できる。即
ち、ポリオレフィン樹脂フィルム、フッ素樹脂フィルム
等のそれ自体が離型性を有するフィルムや、シリコー
ン、フッ素化合物、長鎖アルキル化合物等の離型成分を
コーティング或いは含浸した紙やフィルム等。
【0040】本発明の偽造防止粘着ラベルは、支持体の
片面に、有機溶剤溶解染料を含有してなるインキ組成物
を印刷し、該支持体の反対面に粘着剤層、剥離シートを
順次積層することによって製造される。積層は、偽造防
止シートの非印刷面に粘着剤層を設けた後に剥離シート
の剥離面と粘着剤層を対面して一体化してもよいし、剥
離シートの剥離面に粘着剤層を設けた後に偽造防止シー
トの非印刷面と粘着剤層を対面して一体化してもよい。
【0041】本発明の偽造防止粘着ラベルは、ラベルを
剥がそうとして有機溶剤(ラベル剥がし剤)を用いる
と、少なくとも有機溶剤溶解染料を含有するインキ組成
物による印刷層において、有機溶剤溶解染料が溶解流出
し、明確な痕跡となって現れるものである。本発明の技
術を、他の公知の貼り直し防止の技術、或いは偽造防止
技術と組み合わせて用いても何ら差し支えない。
【0042】
【実施例】以下に、本発明の実施例を挙げて説明する
が、本発明はこれらの例に限定されるものではない。ま
た、実施例において示す「部」は、重量部を示す。
【0043】インキ調製例1A 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。但し、2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンは練肉時に
添加した。 グリセリンジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物 80部 トリメチロールプロパントリアクリレート 7部 日本化薬製カヤセットブルーN(有機溶剤溶解染料) 8部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン 5部
【0044】インキ調製例1B 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。但し、2,2
−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノンは練肉時に
添加した。 グリセリンジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物 70部 トリメチロールプロパントリアクリレート 5部 群青(有機溶剤非溶解顔料) 20部 2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン 5部
【0045】インキ調製例2A 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。但し、2−メ
チル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォ
リノ−1−プロパノンとチオキサントンは練肉時に添加
した。 信越化学製X−62−7200 72部 トリプロピレングリコールジアクリレート 15部 日本化薬製カヤセットブルーN(有機溶剤溶解染料) 8部 2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパ ノン 4.6部 チオキサントン 0.4部
【0046】インキ調製例2B 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。但し、2−メ
チル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォ
リノ−1−プロパノンとチオキサントンは練肉時に添加
した。 信越化学製X−62−7200 60部 トリプロピレングリコールジアクリレート 10部 フタロシアニンブルー(有機溶剤非溶解顔料) 10部 紺青(有機溶剤非溶解顔料) 15部 2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパ ノン 4.6部 チオキサントン 0.4部
【0047】インキ調製例3A 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。 ジペンタエリスルトールヘキサアクリレート 80部 2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート 10部 日本化薬製カヤセットブルーN(有機溶剤溶解染料) 10部
【0048】インキ調製例3B 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。 ジペンタエリスルトールヘキサアクリレート 70部 2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート 5部 フタロシアニンブルー(有機溶剤非溶解顔料) 25部
【0049】インキ調製例4A 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。 日本化薬製カヤセットブルーN(有機溶剤溶解染料) 15部 アルコール可溶型ポリアミド樹脂 28部 エチルアルコール 33部 イソプロピルアルコール 15部 酢酸エチル 8部 ポリエチレンワックス 1部
【0050】インキ調製例4B 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。 フタロシアニンブルー(有機溶剤非溶解顔料) 15部 アルコール可溶型ポリアミド樹脂 28部 エチルアルコール 33部 イソプロピルアルコール 15部 酢酸エチル 8部 ポリエチレンワックス 1部
【0051】インキ調製例5A 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。 日本化薬製カヤセットブルーN(有機溶剤溶解染料) 15部 ロジン変性フェノール樹脂ワニス 33部 石油樹脂ワニス 25部 アマニ油ワニス 6部 高沸点石油溶剤 8部 鉱油 13部
【0052】インキ調製例5B 下記配合処方により予め混合した後、3本ロールミルで
練肉することにより、インキを調製した。 紺青(有機溶剤非溶解顔料) 18部 フタロシアニンブルー(有機溶剤非溶解顔料) 3部 カーボンブラック(有機溶剤非溶解顔料) 2部 ロジン変性フェノール樹脂ワニス 30部 石油樹脂ワニス 24部 アマニ油ワニス 5部 高沸点石油溶剤 6部 鉱油 12部
【0053】実施例1 インキ調製例1Aのインキを、ポリエステルフィルムに
印刷(グラビア)し、印刷面に紫外線照射(高圧水銀
灯、160W/cm、50m/分)を行い、目的の偽造
防止シートを得た。更に、非印刷面にアクリル酸エステ
ル共重合体系粘着剤層、シリコーン系剥離紙を積層し
て、目的の偽造防止粘着ラベルを得た。
【0054】実施例2 インキ調製例2Aのインキを、コーテッド紙(三菱製紙
製パールコート)に印刷(オフセット)し、印刷面に紫
外線照射(高圧水銀灯、160W/cm、50m/分)
を行い、目的の偽造防止シートを得た。更に、非印刷面
にアクリル酸エステル共重合体系粘着剤層、シリコーン
系剥離紙を積層して、目的の偽造防止粘着ラベルを得
た。
【0055】実施例3 インキ調製例3Aのインキを、ポリエステルフィルムに
印刷(グラビア)し、印刷面に電子線照射(加速電圧1
75kV、照射線量2Mrad、50m/分)を行い、
目的の偽造防止シートを得た。更に、非印刷面にアクリ
ル酸エステル共重合体系粘着剤層、シリコーン系剥離紙
を積層して、目的の偽造防止粘着ラベルを得た。
【0056】実施例4 インキ調製例4Aのインキを、二軸延伸ポリプロピレン
フィルムに印刷(フレキソ)し、蒸発乾燥をを行い、目
的の偽造防止シートを得た。更に、非印刷面に天然ゴム
系粘着剤層、シリコーン系剥離紙を積層して、目的の偽
造防止粘着ラベルを得た。
【0057】実施例5 インキ調製例5Aのインキを、コーテッド紙(三菱製紙
製パールコート)に印刷(オフ輪)し、蒸発乾燥をを行
い、目的の偽造防止シートを得た。更に、非印刷面に天
然ゴム系粘着剤層、シリコーン系剥離紙を積層して、目
的の偽造防止粘着ラベルを得た。
【0058】実施例6 インキ調製例1Aのインキ組成中の有機溶剤溶解染料
を、カヤセットブルーNからカヤセットレッドBに等量
置換した以外は、実施例1と同様にして、目的の偽造防
止シート、並びに偽造防止粘着ラベルを得た。
【0059】実施例7 インキ調製例1Aのインキ組成中の有機溶剤溶解染料
を、カヤセットブルーNからカヤセットオレンジGに等
量置換した以外は、実施例1と同様にして、目的の偽造
防止シート、並びに偽造防止粘着ラベルを得た。
【0060】実施例8 インキ調製例1Aのインキ組成中の有機溶剤溶解染料
を、カヤセットブルーNからカヤセットフラビンFGに
等量置換した以外は、実施例1と同様にして、目的の偽
造防止シート、並びに偽造防止粘着ラベルを得た。
【0061】実施例9 インキ調製例1Aのインキ組成中の有機溶剤溶解染料
を、カヤセットブルーNからカヤセットブラックBに等
量置換した以外は、実施例1と同様にして、目的の偽造
防止シート、並びに偽造防止粘着ラベルを得た。
【0062】実施例10 インキ調製例1Aのインキ組成中の有機溶剤溶解染料
を、カヤセットブルーNからカヤセットバイオレットA
−Rに等量置換した以外は、実施例1と同様にして、目
的の偽造防止シート、並びに偽造防止粘着ラベルを得
た。
【0063】比較例1 インキを、インキ調製例1Aからインキ調製例1Bに代
えた以外は、実施例1と同様にして、印刷シート、並び
に粘着ラベルを得た。
【0064】比較例2 インキを、インキ調製例2Aからインキ調製例2Bに代
えた以外は、実施例2と同様にして、印刷シート、並び
に粘着ラベルを得た。
【0065】比較例3 インキを、インキ調製例3Aからインキ調製例3Bに代
えた以外は、実施例3と同様にして、印刷シート、並び
に粘着ラベルを得た。
【0066】比較例4 インキを、インキ調製例4Aからインキ調製例4Bに代
えた以外は、実施例4と同様にして、印刷シート、並び
に粘着ラベルを得た。
【0067】比較例5 インキを、インキ調製例5Aからインキ調製例5Bに代
えた以外は、実施例5と同様にして、印刷シート、並び
に粘着ラベルを得た。
【0068】尚、評価の都合上、実施例1〜10及び比
較例1〜5における印刷の柄は全て、直径1mmのドッ
ト(11ドット/インチ)とした。
【0069】試験:実施例1〜10及び比較例1〜5で
得られたラベル用支持体及びラベルについて、印刷性、
有機溶剤(ラベル剥がし)によるインキ流出性、各種基
材への貼付性を評価し、結果を表1及び表2に示した。
【0070】[印刷性]印刷時のかすれ、地汚れ、紙む
け(支持体が紙ベースの場合のみ)、印刷後に擦ったと
きの印刷部の剥がれ、裏移りについて評価した。 かすれ:無作為に取り出した定面積の印刷部分におい
て、かすれが生じたドットの百分率を測り、5段階
(5;かすれ率5%未満、4;5〜10%、3;10〜
30%、2;30〜50%、1;50%以上とした)で
評価した。 地汚れ:非印刷部(地肌部)への無用なインキ転移の有
無を目視判定し、5段階(5;転移が全くない、4;僅
かに転移が認められるが殆ど目立たず実用上何等差し支
えがない、3;多少転移が認められ実用に供するにはや
や難がある、2;転移が目立ち実用性は明らかに欠け
る、1;転移がひどく実用性は全くない)で評価した。 紙むけ:支持体が紙の場合のみ、むけの有無を判定し
た。 剥がれ:無作為に取り出した定面積の印刷部分におい
て、紙ワイプで強く擦った後に剥がれが生じたドットの
百分率を測り、5段階(5;剥がれ率5%未満、4;5
〜10%、3;10〜30%、2;30〜50%、1;
50%以上とした)で評価した。 裏移り:印刷面と重なった非印刷面へのインキの裏移り
の有無を目視判定し、5段階(5;裏移りが全くない、
4;僅かに裏移りが認められるが殆ど目立たず実用上何
等差し支えがない、3;多少裏移りが認められ実用に供
するにはやや難がある、2;裏移りが目立ち実用性は明
らかに欠ける、1;裏移りがひどく実用性は全くない)
で評価した。
【0071】[有機溶剤(ラベル剥がし)によるインキ
流出性1]印刷面に以下の各種有機溶剤(ラベル剥が
し)を一定量滴下し、インキの流出性を目視判定し、5
段階(5;有機溶剤をかけた直後にインキの流出が生
じ、有機溶剤をかけたことが明確に確認できた、4;有
機溶剤をかけて1分以内にインキの流出が生じ、有機溶
剤をかけたことがよく確認できた、3;有機溶剤をかけ
た部分が滲み、有機溶剤をかけたと確認できた、2;有
機溶剤をかけた部分が僅かに滲んでいるように見える
が、有機溶剤をかけたとは認識し難かった、1;何も変
化が起こらなかった)で評価した。評価3以上で実用レ
ベルと判定される。 有機溶剤A:市販ラベル剥がし(極性溶剤タイプ、エス
テル系) 有機溶剤B:市販ラベル剥がし(非極性溶剤タイプ、主
成分ミネラルスヒ゜リット) 有機溶剤C:トルエン 有機溶剤D:o−キシレン 有機溶剤E:メチルエチルケトン 有機溶剤F:イソプロパノール 有機溶剤G:エタノール 有機溶剤H:n−ヘキサン 有機溶剤I:シクロヘキサン 有機溶剤J:LPG 有機溶剤K:ナフサ
【0072】[有機溶剤によるインキ流出性2]印刷面
に市販のスタンプ台を使用して捺印した後、以下の各種
有機溶剤を十分量噴霧し、捺印部が除去される程度に紙
ワイプで擦った際の、印刷面のインキの流出性を目視判
定し、5段階(5;捺印部のスタンプインキと共に印刷
面のインキが見えなくなる程度に除去され、有機溶剤を
かけたことが非常に明確に確認できた、4;印刷面のイ
ンキがかなり薄くなり、有機溶剤をかけたことが明確に
確認できた、3;印刷面のインキが若干除去されずに残
るが、有機溶剤をかけたことは確認できた、2;印刷面
のインキが僅かに除去はいるが、有機溶剤をかけたとは
認識し難かった、1;スタンプインキのみが除去され、
印刷面のインキは変化しなかった)で評価した。評価3
以上で実用レベルと判定される。 有機溶剤C:トルエン 有機溶剤E:メチルエチルケトン 有機溶剤G:エタノール 有機溶剤L:酢酸エチル 有機溶剤M:アセトン 有機溶剤N:N−N’−ジメチルホルムアミド
【0073】[各種基材への貼付性]JIS Z 02
37(粘着テープ・粘着シート試験方法)に示された方
法に準じ、2000gの手動圧着装置を用いて300m
m/分、1往復でラベルを基材に圧着し、温度40℃、
相対湿度90%の環境で30日間保存後の、ラベルの剥
がれ、めくれ、ずれの有無を3段階(○;剥がれ、めく
れ、ずれが全くない、△;剥がれはないが、めくれ又は
ずれが若干認められる、×;剥がれ、又は大きなめく
れ、ずれが認められる)で評価した。ラベルは以下の基
材に貼付した。 基材1:ステンレス(SUS304) 基材2:アルミニウムシート 基材3:ポリカーボネート 基材4:ポリエチレン 基材5:ポリプロピレン 基材6:アクリル板 基材7:上質紙 基材8:キャストコート紙 基材9:ガラス
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】評価:実施例1〜10は、印刷層が有機溶
剤溶解染料を含有しており、粘着剤層を剥がす目的、或
いはスタンプインキを除去する目的に従って、有機溶剤
(ラベル剥がし)を適用した際に、有機溶剤溶解染料が
溶解流出して、有機溶剤(ラベル剥がし)の使用履歴が
明らかに判るものであった。これに対して比較例1〜5
のような顔料系のインキで印刷すると、インキの流出が
起こらず、有機溶剤の使用履歴が判らないため、悟られ
ずにラベルを貼り直されたり、スタンプインキを除去さ
れる危険性が非常に大きいものであった。印刷性、貼付
性については、実施例と比較例で性能に差は認められ
ず、実用上問題ないレベルであったが、印刷性において
裏移りが全く起こらないという点で、紫外線又は電子線
硬化型のインキ使用例(実施例1〜3、6〜10比較例
1〜3)が特に好ましいものであった。
【0077】
【発明の効果】本発明によれば、ラベルをラベル剥がし
などの有機溶剤を用いて剥離しようとした場合、又はス
タンプによる捺印を除去しようとした場合、少なくとも
有機溶剤溶解染料を含有するインキ組成物を用いて印刷
した印刷層から、有機溶剤溶解染料が流出した痕跡が必
ず残ることにより、ラベルを剥離、或いは捺印を除去し
ようとしたことが明確に検知できる。従って、本発明の
インキ組成物、該インキ組成物を用いて印刷層を設けた
偽造防止シート、及び該偽造防止シートを使用した偽造
防止粘着ラベルは、ラベル貼り直しの等の不当行為を防
止するための利用価値が非常に大きいものである。
【0078】又、インキ組成物を紫外線又は電子線硬化
型とし、インキ乾燥の手段として紫外線又は電子線硬化
法を用いることにより、インキの硬化具合の制御、即ち
有機溶剤溶解染料の流出性の制御が容易で、インキの乾
燥速度が速く、印刷後の裏移りが防止できるという、実
用性の極めて高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の層構成の断面図。
【符号の説明】
1 有機溶剤溶解染料を含有するインキ組成物による印
刷層 2 支持体 3 粘着剤層 4 剥離シート 5 偽造防止シート 6 偽造防止粘着ラベル

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも有機溶剤溶解染料を含有し、
    印刷後に有機溶剤を適用すると該有機溶剤溶解染料が溶
    解流出することを特徴とするインキ組成物。
  2. 【請求項2】 インキ組成物が紫外線硬化型インキ、又
    は電子線硬化型インキであることを特徴とする請求項1
    記載のインキ組成物。
  3. 【請求項3】 支持体上に請求項1記載のインキ組成物
    による印刷層を設けたことを特徴とする偽造防止シー
    ト。
  4. 【請求項4】 支持体の片面に粘着剤層、剥離シートを
    順次積層し、該支持体の別の片面に、請求項1記載のイ
    ンキ組成物による印刷層を設けてなる偽造防止粘着ラベ
    ル。
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