JPH10203084A - 艶消しシート及び筆記板 - Google Patents

艶消しシート及び筆記板

Info

Publication number
JPH10203084A
JPH10203084A JP2734997A JP2734997A JPH10203084A JP H10203084 A JPH10203084 A JP H10203084A JP 2734997 A JP2734997 A JP 2734997A JP 2734997 A JP2734997 A JP 2734997A JP H10203084 A JPH10203084 A JP H10203084A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
energy ray
curable resin
resin composition
fine particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2734997A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Tanaka
興一 田中
Shigeki Furuhashi
繁樹 古橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP2734997A priority Critical patent/JPH10203084A/ja
Publication of JPH10203084A publication Critical patent/JPH10203084A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】マジックインキの書き込み及び拭き取りによる
除去が容易で、かつ表面での外光の反射による視認性の
低下を低減することができる艶消しシート及び筆記板の
開発。 【解決手段】不透明なフィルム上にコールターカウンタ
ー法による微粒子の平均粒径が1〜5μmである微粒子
を含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜か
らなる層を有する艶消しシート及び筆記板。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マジックインキの
書き込み、および除去性に優れた艶消しシート、ホワイ
トボード、移動式黒板、筆記板用エネルギー線硬化型樹
脂組成物及び筆記板に関する。
【0002】
【従来の技術】ホワイトボードや移動式黒板等の筆記板
は、専用のマジックインキを用いて文字や図形を書き込
み、不要になれば専用の黒板消し等を用いて拭き取るこ
とにより再び書き込みが可能となる表示板として知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のホワイ
トボードや移動式黒板等は、表面が平滑なため蛍光灯な
どの外光が表面で反射してしまい、見る角度によっては
書き込んだ文字等が見にくくなってしまうという問題が
あった。
【0004】このような表示体の表面での反射を低減す
る方法として、表面に無機物質からなる多層蒸着膜や低
屈折率の物質の薄膜からなる反射防止膜を積層する方法
や、表面に微細な凹凸を設ける方法等が挙げられるが、
多層蒸着膜は無機物質からなるため、有機物からなるマ
ジックインキが付着すると除去する事が困難である。ま
た、低屈折率の物質の薄膜の場合は、主に分子内に多数
のフッ素原子を含有するフッ素樹脂を使用しており、そ
のようなフッ素樹脂は撥水、撥油性に優れるため、マジ
ックインキもはじいてしまい、書き込むことが困難であ
る。さらに、表面に微細な凹凸を設けた場合、書き込み
時に、マジックインキが微細な凹凸の凹部に入り込むた
めに拭き取り時に十分に除去できないという問題があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な状況に鑑みこれらの欠点を改善すべく鋭意検討した結
果、不透明なフィルム上に少なくともコールターカウン
ター法による微粒子の平均粒径が1〜5μmである微粒
子を含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜
からなる層を有する艶消しシートを用いることにより、
外光の反射を低減し、マジックインキで書き込んだ文字
等が見やすくなるだけでなく、拭き取り時においても容
易に除去できることを見いだし本発明に至った。即ち本
発明は、(1)不透明なフィルム上にコールターカウン
ター法による微粒子の平均粒径が1〜5μmである微粒
子を含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜
からなる層を有する艶消しシート、(2)不透明なフィ
ルムが、白色のプラスチックフィルムである(1)に記
載の艶消しシート、(3)コールターカウンター法によ
る微粒子の平均粒径の標準偏差が2μm以下である請求
項(1)または(2)に記載の艶消しシート、(4)エ
ネルギー線硬化型樹脂組成物100重量%中に(メタ)
アクリロイル基を4つ以上有するモノマーが40重量%
以上含有していることを特徴とする(1)ないし(3)
のいずれか1項に記載の艶消しシート、(5)微粒子を
含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜から
なる層の平均厚さが2〜10μmである(1)ないし
(4)のいずれか1項に記載の艶消しシート、(6)微
粒子を含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮
膜中に溶剤乾燥型樹脂化合物を含有していることを特徴
とする(1)ないし(5)のいずれか1項に記載の艶消
しシート、(7)艶消しシートが筆記板用である(1)
ないし(6)のいずれか1項に記載の艶消しシート、
(8)(1)ないし(7)のいずれか1項に記載の艶消
しシートを用いたホワイトボード、(9)(1)ないし
(7)のいずれか1項に記載の艶消しシートを用いた移
動式黒板、(10)コールターカウンター法による平均
粒径が1〜5μmである微粒子を含有する筆記板用エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物、(11)(10)の筆記板
用エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜からなる層
を基板表面に有する筆記板、(12)筆記板がホワイト
ボードまたは移動式黒板である(11)の筆記板、に関
する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の艶消しシートは、不透明
なフィルムと、該フィルム上に形成された微粒子を含有
するエネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜からなる
艶消し層とからなる。艶消し層は、表面の微細な凹凸に
より外光を散乱するだけでなく、マジックインキによる
書き込み、および拭き取りが容易であるという機能を有
する。
【0007】本発明の艶消しシートを作成する方法とし
ては、製造上の容易性や、表面のハードコート性を考慮
すると、例えばエネルギー線硬化型樹脂中に微粒子を、
エネルギー線硬化型樹脂が紫外線硬化型樹脂の場合には
さらに光重合開始剤を、添加した混合分散液を不透明な
フィルム上に塗布し、溶剤がある場合には溶剤を除去
後、エネルギー線を照射して該樹脂の硬化皮膜を形成す
ることにより作成する方法が好ましい。
【0008】微粒子としては、所望とする光散乱性や解
像性などにより異なるが、コールターカウンター法によ
る平均粒径が1〜5μm、好ましくは1〜3μm程度が
良く、その平均粒径の標準偏差は2μm以下、好ましく
は1.5μm以下がよい。この平均粒径は、二次粒子か
らなる場合には平均二次粒子径である。また、これら平
均粒径、平均粒径の標準偏差の異なる複数の微粒子を配
合して用いることも可能である。その材質は透明性を有
しているものが好ましく、シリカまたは金属化合物また
は高分子化合物が好適に用いられる。シリカとしては例
えば、二酸化珪素の無定型粒子が挙げられる。また、金
属化合物としては酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アル
ミナ等が挙げられる。また、高分子化合物としては、ポ
リメチル(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。
【0009】また、微粒子は、エネルギー線硬化型樹脂
や溶剤等との分散性をよくするため、有機物によって表
面処理されていることが好ましい。用いられる有機物と
しては例えばシランカップリング剤、ワックス等が挙げ
られる。
【0010】微粒子の配合量は、目的とする艶消しの程
度や用いる微粒子の粒径、艶消し層の厚さなどにより異
なるが、本発明の効果を顕著に発現させるために45°
光沢度が好ましくは5〜90%、より好ましくは5〜7
0%程度になるように調節することが好ましく、例えば
エネルギー線硬化型樹脂組成物に該微粒子を分散させた
後平均厚さ約4μmの本発明の艶消し層を形成する場
合、紫外線硬化型樹脂組成物100重量部に対して該微
粒子の添加量を5〜30重量部程度にするのがよい。さ
らに、エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬さ調節や表面
の凹凸調節のために、例えばポリエステルやセルロース
樹脂等を任意の量配合しても良い。
【0011】エネルギー線硬化型樹脂組成物に使用する
エネルギー線硬化型樹脂としては、例えばアクリル系、
ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコ
ーン系等のエネルギー線硬化型樹脂が好ましい。特にエ
ネルギー線により硬化した皮膜が支持体との密着性に優
れ、なおかつ書き込んだ文字等を拭き取る際に傷が付か
ないようにするために、ハードコート性を有しているこ
とが好ましい。特にハードコート性を有するためには、
エネルギー線硬化型樹脂として(メタ)アクリロイル基
を4つ以上有するモノマーを使用し、さらに該モノマー
以外のエネルギー線硬化型樹脂を配合したものが好まし
い。アクリロイル基を4つ以上有するモノマーとしては
例えば、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ
アクリレート、ジペンタエリスルトールヘキサ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールとイプシロン−
カプロラクトンとを反応させたヘキサ(メタ)アクリレ
ート等があげられる。
【0012】(メタ)アクリロイル基を4つ以上有する
モノマー以外のエネルギー線硬化型樹脂としては、例え
ば該モノマー以外の反応性モノマーや反応性オリゴマー
があげられる。反応性モノマーとしては、例えばペンタ
エリスリトールトリアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト、グリシジル(メタ)アクリレート、アクリロイルモ
ルホリン、t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、2−シアノ(メタ)アクリレート、N,N−ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチ
ルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニル
−ε−カプロラクタム、フェノキシジエチレングリコー
ル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。また、反応性オリゴ
マーとしては、例えばポリエステルポリオールと(メ
タ)アクリル酸との反応によって得られるポリエステル
(メタ)アクリレート、ビスフェノール型エポキシ樹脂
と(メタ)アクリレートまたはヒドロキシ(メタ)アク
リレートとの反応によって得られるエポキシ(メタ)ア
クリレート、有機ポリイソシアネートとヒドロキシ(メ
タ)アクリレート化合物との反応、あるいはポリオール
と有機ポリイソシアネートとヒドロキシ(メタ)アクリ
レート化合物との反応によって得られるウレタン(メ
タ)アクリレート等が挙げられる。
【0013】本発明で使用するエネルギー線硬化型樹脂
組成物を、紫外線を用いて硬化させる場合には、該組成
物として光重合開始剤を配合したものが好ましい。光重
合開始剤としては、例えば1−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、(1−6−η−クメン)(η−シク
ロペンタジエニル)鉄(1+)六フッ化リン酸(1
−)、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノ
ン、ミヒラーズケトン、2−メチル−〔4−(メチルチ
オ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、
2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホ
リノフェニル)−ブタノン−1、2−クロロチオキサン
トン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジイ
ソプロピルチオキサントン、イソプロピルチオキサント
ン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホス
フィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキ
サイド等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、1種
でも、2種以上でも、任意の割合で使用することができ
る。
【0014】また、エネルギー線硬化型樹脂の使用量
は、ハードコート性を付与するため、エネルギー線硬化
型樹脂組成物100重量%中に(メタ)アクリロイル基
を4つ以上有するモノマーが40重量%以上、好ましく
は50〜90重量%、他のエネルギー線硬化型樹脂が6
0重量%以下、好ましくは10〜50重量%程度がよ
い。紫外線硬化型の場合には上記組成物100重量部に
対し光重合開始剤を0.01〜10重量部、好ましくは
0.1〜5重量部程度添加するのがよい。
【0015】さらに、支持体に塗布する際の塗布面の均
一性と形成した艶消し層の耐擦傷性を付与するために、
種々のレベリング剤を用いることができる。そのような
ものとしては例えばシリコーン系のワニスや界面活性
剤、カップリング剤などが挙げられる。その添加量は、
書き込む際にマジックインキがはじいたり、拭き取りの
際に除去性を低下させない程度にすることが好ましく、
そのような量は用いるレベリング剤により適宜定められ
る。
【0016】本発明の艶消しシートにおいて、微粒子を
含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物に溶剤乾燥型樹
脂を添加すると、艶消し効果が高くなり、微粒子の使用
量を減らすことが出来る。溶剤乾燥型樹脂は、常温で個
体で、かつ溶剤に可溶な化合物であり、そのような化合
物としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタ
ン系樹脂、フッ素樹脂、セルロース系樹脂、ポリオレフ
ィン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、アク
リレート樹脂等が挙げられ、好ましくはセルロース系樹
脂、より好ましくはエチルセルロース、ヒドロキシプロ
ピルセルロースが挙げられる。またその添加量は、エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物100重量部に対して0.1
〜50重量部、より好ましくは0.5〜40重量部、さ
らに好ましくは1〜30重量部程度がよい。
【0017】本発明における艶消し層の平均厚さは、ハ
ードコート性を維持するために、好ましくは2〜10μ
m、より好ましくは3〜6μm程度が良い。
【0018】本発明の艶消しシートにおいて、不透明な
フィルムとしては、例えばプラスチック等があげられる
が、特に制限はない。プラスチックとしては、熱可塑性
樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線等のエネルギー線硬化型樹
脂等が使用でき、例えばポリエチレン、ポリプロピレン
等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート
等のポリエステル樹脂、トリアセチルセルロース、ブチ
ルセルロース等のセルロース樹脂、ポリスチレン、ポリ
ウレタン、塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリカーボネー
ト樹脂、アクリレート樹脂などがあげられる。不透明に
するには、例えば該プラスチック中に極めて微細な気泡
を形成させたり、光を散乱させるような顔料等を含有さ
せることにより不透明にすることができるが特に制限は
ない。また、その色は書き込む様々な色の文字を鮮明に
見せるため、白色にすることが好ましい。該フィルムの
厚みは軽量化の面から好ましくは50〜500μm、よ
り好ましくは50〜200μm程度が良い。また、エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物と該フィルムとの密着性を高
めるため、該フィルムの表面に種々の処理を施すことも
可能である。処理の方法としては、例えばコロナ処理、
アンカー処理、シランカップリング剤による処理などが
あげられる。
【0019】本発明における艶消し層を不透明なフィル
ム上に形成する場合、エネルギー線硬化型樹脂組成物
(紫外線硬化型の場合には光重合開始剤を添加する)、
上記微粒子を分散媒中に均一に分散させ、又溶剤乾燥型
樹脂化合物を使用する場合は該化合物を溶解する溶媒中
に該微粒子と該溶剤乾燥型樹脂化合物を均一に溶解分散
させ、ついで所望の濃度となるように調節した混合分散
液(本発明の筆記板用エネルギー線硬化型樹脂組成物)
を、該フィルム上に均一な膜厚になるよう塗布し、必要
に応じ分散媒もしくは溶媒を除去し、次いで該塗布面に
赤外線、可視光線、紫外線、電子線等のエネルギー線、
好ましくは紫外線又は電子線を照射して該樹脂を硬化さ
せることにより得ることができる。分散媒として、エネ
ルギー線硬化型樹脂自体を使用することができ、又次の
溶媒を使用することもできる。溶媒としては溶剤乾燥型
樹脂化合物とエネルギー線硬化型樹脂を溶解する溶媒が
好ましく、例えばトルエン、メタノール、エタノール、
イソプロピルアルコール等のアルコール類、アセトン、
メチルエチルケトン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸ブ
チル等のエステル類等があげられる。これらの溶媒は単
独でも、又任意の割合で混合して用いても良い。又、混
合分散液を塗布する方法は特に限定されないが、艶消し
層の特性を一定にするために均一な膜厚にすることが好
ましく、例えばワイヤーバー方式、ディップコート方
式、スピンコート方式、グラビア方式、マイクログラビ
ア方式、ドクターブレード方式等種々の塗工方式を用い
ることができる。
【0020】本発明の艶消しシートは、通常ホワイトボ
ードや移動式黒板等の筆記板に用いられる。その使用方
法としては、例えば該シートを直接用いても良いし、適
当な接着あるいは粘着剤を用いて基板となる部分に貼付
しても良い。また、本発明の艶消しシートに文字等の情
報を書き込むためのマジックインキとしては、書き込
み、拭き取りが容易であれば特に制限はないが、拭き取
り時に溶剤やクリーナーを用いることなく、黒板消しや
布等で拭くだけで容易に除去できるようにするには、ア
ルコール系マジックインキが好ましく、そのようなもの
としては例えばパイロット社製マジックインキ(Wyt
ebord Marker)等が挙げられる。
【0021】本発明の筆記板は、例えばホワイトボード
や移動式黒板等のように、書き込みや書き込み部分の拭
き取りができる表示体で、上記の筆記板用エネルギー線
硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を表面に有するものであ
る。この筆記板を製造するには、例えば木製もしくはプ
ラスチック製の板や上記のフィルム等の基材の表面に上
記の艶消しフィルムの製法と同様の方法で筆記板用エネ
ルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜を形成し、ついで
筆記板に加工すればよい。
【0022】
【実施例】以下、実施例と比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。 実施例1 コールターカウンター法による平均粒径1.8μm、平
均粒径の標準偏差が1.1μmのシリカ微粒子を5重量
部および光重合開始剤(イルガキュアー184:チバガ
イギー社製)5重量部、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレートを90重量%、ヒドロキシエチルアクリレ
ート10重量%を含有する紫外線硬化型のアクリル系樹
脂100重量部をトルエンとイソプロピルアルコール混
合溶液に溶解させて添加し、固形分50重量%になるよ
うに混合分散液を調製した。この混合分散液を東レ社製
白色ポリエステルフィルム50E20(厚さ50μm)
に、マイクログラビアコート法にて塗布し、溶剤を蒸発
さた後、80W/cmの高圧水銀ランプにて光を照射し
て硬化させ、艶消し層の厚さが4μmの本発明の艶消し
シートを得た。このシートは45°光沢度が28%であ
った。また、鉛筆硬度は3Hであった。次にこのシート
を移動式黒板(コクヨ社製コピー黒板BB−VR340
0)の書き込み部分に粘着剤を用いて貼付し、本発明の
移動式黒板を得た。次にこの移動式黒板にマジックイン
キ(パイロット社製WytebordMarker)を
用いて文字を書き込み、その後付属の黒板消しにて拭き
取ったところ、書き込んだ文字は容易に消去できた。
【0023】実施例2 コールターカウンター法による平均粒径1.3μm、平
均粒径の標準偏差が1.2μmのシリカ微粒子を1.6
重量部、ヒドロキシプルピルセルロース1重量部、白色
ポリエステルフィルムとして帝人社製U2C(厚さ50
μm)を用いる以外は実施例1と同様の操作により本発
明の艶消しシートを得た。このシートは45°光沢度が
20%であった。また、鉛筆硬度は3Hであった。次に
このシートをホワイトボードの書き込み部分に粘着剤を
用いて貼付し、本発明のホワイトボードを得た。次にこ
のホワイトボードに実施例1で用いたマジックインキを
用いて文字を書き込み、その後付属の黒板消しにて拭き
取ったところ、書き込んだ文字は容易に消去できた。
【0024】比較例1 45°光沢度が27%、鉛筆硬度が3Bの微細な凹凸を
有する白色ポリエステルフィルム(東洋紡社製クリスパ
ーG2311)を実施例1と同じ移動式黒板の書き込み
部分に粘着剤を用いて貼付した。次にこの移動式黒板に
実施例1で用いたマジックインキを用いて文字を書き込
み、その後付属の黒板消しにて拭き取ったところ、書き
込んだ文字は全く消去できなかった。
【0025】比較例2 45°光沢度が56%の帝人社製U2C(厚さ50μ
m)をそのまま実施例2と同じホワイトボードの書き込
み部分に粘着剤を用いて貼付した。次にこのホワイトボ
ードに実施例1で用いたマジックインキを用いて文字を
書き込み、その後付属の黒板消しにて拭き取ったとこ
ろ、書き込んだ文字は全く消去できなかった。
【0026】実施例と比較例の結果より、本発明の艶消
しシート及び筆記板は、ハードコート性、マジックイン
キの除去性に優れたものであることが判る。
【0027】
【発明の効果】本発明は、不透明なフィルム上にコール
ターカウンター法による微粒子の平均粒径が1〜5μm
である微粒子を含有するエネルギー線硬化型樹脂組成物
の硬化皮膜からなる層を有する艶消しシート及び筆記板
であって、このシート及び筆記板は、マジックインキの
書き込み、拭き取りによる除去が容易で、かつ表面での
外光の反射による視認性の低下を低減することができ
る。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不透明なフィルム上にコールターカウンタ
    ー法による平均粒径が1〜5μmである微粒子を含有す
    るエネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化皮膜からなる層
    を有する艶消しシート。
  2. 【請求項2】不透明なフィルムが、白色のプラスチック
    フィルムである請求項1に記載の艶消しシート。
  3. 【請求項3】コールターカウンター法による微粒子の平
    均粒径の標準偏差が2μm以下である請求項1または2
    に記載の艶消しシート。
  4. 【請求項4】エネルギー線硬化型樹脂組成物100重量
    %中に(メタ)アクリロイル基を4つ以上有するモノマ
    ーが40重量%以上含有していることを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれか1項に記載の艶消しシート。
  5. 【請求項5】微粒子を含有するエネルギー線硬化型樹脂
    組成物の硬化皮膜からなる層の平均厚さが2〜10μm
    である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の艶消し
    シート。
  6. 【請求項6】微粒子を含有するエネルギー線硬化型樹脂
    組成物の硬化皮膜中に溶剤乾燥型樹脂化合物を含有して
    いることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項
    に記載の艶消しシート。
  7. 【請求項7】艶消しシートが筆記板用である請求項1な
    いし6のいずれか1項に記載の艶消しシート。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7のいずれか1項に記載の
    艶消しシートを用いたホワイトボード。
  9. 【請求項9】請求項1ないし7のいずれか1項に記載の
    艶消しシートを用いた移動式黒板。
  10. 【請求項10】コールターカウンター法による平均粒径
    が1〜5μmである微粒子を含有する筆記板用エネルギ
    ー線硬化型樹脂組成物。
  11. 【請求項11】請求項10の筆記板用エネルギー線硬化
    型樹脂組成物の硬化皮膜からなる層を表面に有する筆記
    板。
  12. 【請求項12】筆記板がホワイトボードまたは移動式黒
    板である請求項11の筆記板。
JP2734997A 1997-01-28 1997-01-28 艶消しシート及び筆記板 Pending JPH10203084A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2734997A JPH10203084A (ja) 1997-01-28 1997-01-28 艶消しシート及び筆記板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2734997A JPH10203084A (ja) 1997-01-28 1997-01-28 艶消しシート及び筆記板

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10203084A true JPH10203084A (ja) 1998-08-04

Family

ID=12218571

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2734997A Pending JPH10203084A (ja) 1997-01-28 1997-01-28 艶消しシート及び筆記板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10203084A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011528612A (ja) * 2008-07-18 2011-11-24 アイデアペイント インコーポレイテッド 書き込み消去可能表面用の周囲温度で硬化する溶剤系被覆物
KR101113021B1 (ko) * 2009-08-03 2012-02-27 동진기연 주식회사 칠판 및 화이트 보드 겸용 적층 쉬트
US11149158B2 (en) 2016-05-20 2021-10-19 Icp Construction, Inc. Dry-erase compositions and methods of making and using thereof

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011528612A (ja) * 2008-07-18 2011-11-24 アイデアペイント インコーポレイテッド 書き込み消去可能表面用の周囲温度で硬化する溶剤系被覆物
US9056519B2 (en) 2008-07-18 2015-06-16 Ideapaint, Inc. Ambient cure solvent-based coatings for writable-erasable surfaces
KR101113021B1 (ko) * 2009-08-03 2012-02-27 동진기연 주식회사 칠판 및 화이트 보드 겸용 적층 쉬트
US11149158B2 (en) 2016-05-20 2021-10-19 Icp Construction, Inc. Dry-erase compositions and methods of making and using thereof

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2967474B2 (ja) 防眩材料及びそれを使用した偏光フィルム
KR101089604B1 (ko) 산화지르코늄 입자 분산액, 산화지르코늄 입자 함유 광경화성 조성물 및 경화막
TWI395796B (zh) 透明膜形成用組成物及積層透明膜
CN103205190A (zh) 一种紫外光固化防眩硬涂膜及其应用
WO2005077651A1 (ja) ニュートンリング防止シート、およびこれを用いたタッチパネル
CN105315879A (zh) 一种高清晰紫外光固化防眩硬涂膜
WO2001032440A1 (fr) Combinaison d'un panneau d'ecriture et d'une feuille ecran reflechissant
JPH09183927A (ja) インクジエット記録方式用紫外線硬化性樹脂組成物及びその硬化物
JP2000094592A (ja) 透明導電性フィルム
JP3453219B2 (ja) 透明ハードコートフィルム
JPH10104403A (ja) 防汚性及びハードコート性を有するシート
CN117561461A (zh) 硬涂膜
JP2012126804A (ja) 紫外線硬化型樹脂組成物及び防眩ハードコートフィルム
KR100405305B1 (ko) 눈부심 방지 코팅 조성물
JPH10203084A (ja) 艶消しシート及び筆記板
JPH10128899A (ja) 光拡散機能を有するガラス飛散防止フィルム
JP2001278924A (ja) 紫外線硬化型樹脂組成物及びこれを用いたプラスチックフィルム用塗料組成物及びハードコートフィルム
JPH0948934A (ja) 紫外線硬化型樹脂組成物及びハードコート剤
JP4003849B2 (ja) 液晶表示装置の製造方法
JPH07205387A (ja) 艶消し化粧材
JPH06262133A (ja) つや消し化粧材
KR100563239B1 (ko) 난반사효과 및 내스크래치성이 우수한 투명시트 및 그 제조방법
JPH10235807A (ja) 帯電防止性透明シート又はフィルム
JPH10114006A (ja) 光拡散機能を有するガラス飛散防止フィルム
CN113265082B (zh) 一种多功能可擦面板及其制备方法