JPH10203013A - 可逆性感熱記録組成物ならびにそれを用いた可逆性感熱記録シート及びカード - Google Patents
可逆性感熱記録組成物ならびにそれを用いた可逆性感熱記録シート及びカードInfo
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- JPH10203013A JPH10203013A JP963597A JP963597A JPH10203013A JP H10203013 A JPH10203013 A JP H10203013A JP 963597 A JP963597 A JP 963597A JP 963597 A JP963597 A JP 963597A JP H10203013 A JPH10203013 A JP H10203013A
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- reversible thermosensitive
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Abstract
(57)【要約】
【課題】経時的に安定な画像の保持が可能で、印字濃度
が高く、印字品質も良好で、しかも繰り返し耐久性に優
れた可逆性感熱記録組成物ならびにそれを用いた可逆性
感熱記録シート及びカードを提供すること。 【解決手段】少なくとも可逆性発色色素、顕色・消色剤
及び有機高分子系バインダーよりなる可逆性感熱記録組
成物において、該顕色・消色剤として下記化学式(1)
(式中R1は水素原子又はp−ヒドロキシフェニル基、
mは0〜3の整数、R2はCnH2n+1(n=3〜22)で
示される直鎖状又は分枝状のアルキル基)で示される化
合物を用いることによって、上記課題を解決する。 【化1】
が高く、印字品質も良好で、しかも繰り返し耐久性に優
れた可逆性感熱記録組成物ならびにそれを用いた可逆性
感熱記録シート及びカードを提供すること。 【解決手段】少なくとも可逆性発色色素、顕色・消色剤
及び有機高分子系バインダーよりなる可逆性感熱記録組
成物において、該顕色・消色剤として下記化学式(1)
(式中R1は水素原子又はp−ヒドロキシフェニル基、
mは0〜3の整数、R2はCnH2n+1(n=3〜22)で
示される直鎖状又は分枝状のアルキル基)で示される化
合物を用いることによって、上記課題を解決する。 【化1】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の形成とその
消去とを繰り返し行うことができる可逆性感熱記録組成
物ならびにそれを用いた可逆性感熱記録シート及びカー
ドに係わり、特に繰り返し耐久性及び経時的画像安定性
に優れた書き替え可能な可逆性感熱記録組成物ならびに
それを用いた可逆性感熱記録シート及びカードに関する
ものである。
消去とを繰り返し行うことができる可逆性感熱記録組成
物ならびにそれを用いた可逆性感熱記録シート及びカー
ドに係わり、特に繰り返し耐久性及び経時的画像安定性
に優れた書き替え可能な可逆性感熱記録組成物ならびに
それを用いた可逆性感熱記録シート及びカードに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、都市ゴミの増大や森林資源の保護
等の観点から、紙使用量の削減が望まれている。また、
コンピューター産業の急速な発展に伴い、OA用紙の使
用量は増加の一途を辿っており、紙使用量の削減に対す
る対策が急務となっている。
等の観点から、紙使用量の削減が望まれている。また、
コンピューター産業の急速な発展に伴い、OA用紙の使
用量は増加の一途を辿っており、紙使用量の削減に対す
る対策が急務となっている。
【0003】このような状況の下、画像の形成とその消
去とを繰り返し行うことができる可逆性感熱記録材料に
関する研究・開発が活発に行われている。このような可
逆性感熱記録材料に関しては、これまでに、(1)特開
昭63−39377号、(2)特開昭63−41186
号、(3)特開平2−566号、(4)特開平2−13
63号、(5)特開平2−80289号、(6)特開平
2−81672号、(7)特開平2−86491号、
(8)特開昭58−191190号、(9)特開昭60
−193691号、(10)特開昭62−255482
号、(11)特開平4−14482号、(12)国際公開W
090/11898号、(13)特開平4−46986
号、(14)特開平4−50289号、(15)特開平4−
50290号、(16)特開平5−92661号などに発
明の開示がなされている。
去とを繰り返し行うことができる可逆性感熱記録材料に
関する研究・開発が活発に行われている。このような可
逆性感熱記録材料に関しては、これまでに、(1)特開
昭63−39377号、(2)特開昭63−41186
号、(3)特開平2−566号、(4)特開平2−13
63号、(5)特開平2−80289号、(6)特開平
2−81672号、(7)特開平2−86491号、
(8)特開昭58−191190号、(9)特開昭60
−193691号、(10)特開昭62−255482
号、(11)特開平4−14482号、(12)国際公開W
090/11898号、(13)特開平4−46986
号、(14)特開平4−50289号、(15)特開平4−
50290号、(16)特開平5−92661号などに発
明の開示がなされている。
【0004】前記(1)から(7)に記載されている内
容は、有機高分子系バインダーの中に有機低分子物質を
分散させ、この有機低分子物質の結晶化と多結晶化と
を、熱エネルギーによって、バインダー中で可逆的に行
わせることを特徴とするものである。しかし、このよう
な多結晶化による白濁現象を利用して画像を形成する方
法は、一般に、コントラストの点で不十分であり、目視
での判別が困難であるなどの欠点を有している。
容は、有機高分子系バインダーの中に有機低分子物質を
分散させ、この有機低分子物質の結晶化と多結晶化と
を、熱エネルギーによって、バインダー中で可逆的に行
わせることを特徴とするものである。しかし、このよう
な多結晶化による白濁現象を利用して画像を形成する方
法は、一般に、コントラストの点で不十分であり、目視
での判別が困難であるなどの欠点を有している。
【0005】また、前記(8)から(10)に記載されて
いる可逆性感熱記録材料は、発色剤、顕色剤、有機高分
子系バインダーなどからなるもので、勿論、印字は感熱
方式でできるものの、その消去には水又は水蒸気使用す
るものである。
いる可逆性感熱記録材料は、発色剤、顕色剤、有機高分
子系バインダーなどからなるもので、勿論、印字は感熱
方式でできるものの、その消去には水又は水蒸気使用す
るものである。
【0006】前記(11)に記載されている可逆性感熱記
録材料は、印字した画像を自然に消去させるものであ
り、印字と消去とを任意に制御することは困難である。
録材料は、印字した画像を自然に消去させるものであ
り、印字と消去とを任意に制御することは困難である。
【0007】また、前記(12)から(16)に記載されて
いる可逆性感熱記録材料は、ロイコ染料と、このロイコ
染料と熱的に反応して発色と消色とを起こす顕色・消色
剤と、有機高分子系バインダーなどとからなるものであ
る。一般に、このような感熱組成物では、コントラスト
が高く、目視での判別が容易であるが、印字・消去を繰
り返すことによって印字性や消去性が低下することが認
められ、繰り返し耐久性の向上が実用上の観点から強く
望まれていた。また、この方法では、熱エネルギーの制
御のみで完全に発色反応と消色反応を切り替えることは
不可能で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分
な発色および消色は行うことができない。また、塩基性
基の消色作用は常温で発色部にも作用するため、経時的
に発色部の印字濃度が低下する現象が避けられない。
いる可逆性感熱記録材料は、ロイコ染料と、このロイコ
染料と熱的に反応して発色と消色とを起こす顕色・消色
剤と、有機高分子系バインダーなどとからなるものであ
る。一般に、このような感熱組成物では、コントラスト
が高く、目視での判別が容易であるが、印字・消去を繰
り返すことによって印字性や消去性が低下することが認
められ、繰り返し耐久性の向上が実用上の観点から強く
望まれていた。また、この方法では、熱エネルギーの制
御のみで完全に発色反応と消色反応を切り替えることは
不可能で、両反応がある割合で同時に起こるため、十分
な発色および消色は行うことができない。また、塩基性
基の消色作用は常温で発色部にも作用するため、経時的
に発色部の印字濃度が低下する現象が避けられない。
【0008】以上のような観点から、通常の印字方法で
コントラストが高く印字でき、かつ加熱などにより簡単
に文字消去でき、日常生活の環境下で経時的に安定な画
像を保持するとともに、繰り返し耐久性に優れた可逆性
感熱記録材料の開発が強く望まれていた。
コントラストが高く印字でき、かつ加熱などにより簡単
に文字消去でき、日常生活の環境下で経時的に安定な画
像を保持するとともに、繰り返し耐久性に優れた可逆性
感熱記録材料の開発が強く望まれていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来材料及び技術に関連する問題点を解決し、それによ
って、日常生活の環境下で経時的に安定な画像の保持が
可能で、印字濃度が高く、印字品質も良好で、しかも繰
り返し耐久性に優れた可逆性感熱記録組成物ならびにそ
れを用いたシート及びカードを提供することにある。
従来材料及び技術に関連する問題点を解決し、それによ
って、日常生活の環境下で経時的に安定な画像の保持が
可能で、印字濃度が高く、印字品質も良好で、しかも繰
り返し耐久性に優れた可逆性感熱記録組成物ならびにそ
れを用いたシート及びカードを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、書き替え
可能な可逆性感熱記録材料及びそれを用いたプロセスな
どに関して種々検討した結果、可逆性感熱記録組成物に
使用される顕色・消色剤として、下記化学式(1)で示
される、フェノール性水酸基を有する脂肪族カルボン酸
と脂肪族アミンとの脱水縮合により得られるアミド化合
物を用いれば、上記課題の解決が可能であることを見出
した。
可能な可逆性感熱記録材料及びそれを用いたプロセスな
どに関して種々検討した結果、可逆性感熱記録組成物に
使用される顕色・消色剤として、下記化学式(1)で示
される、フェノール性水酸基を有する脂肪族カルボン酸
と脂肪族アミンとの脱水縮合により得られるアミド化合
物を用いれば、上記課題の解決が可能であることを見出
した。
【0011】
【化1】
【0012】すなわち、発色と消色を繰り返すことがで
きる可逆性感熱記録組成物が、有機高分子系バインダー
中に少なくとも可逆性発色色素(ロイコ色素)と顕色・
消色剤とを含んでなるものであって、印字条件におい
て、高分子系バインダー中で上記ロイコ色素と顕色・消
色剤とが相溶することにより、可逆性感熱記録材料とし
ての機能を発現することができる。
きる可逆性感熱記録組成物が、有機高分子系バインダー
中に少なくとも可逆性発色色素(ロイコ色素)と顕色・
消色剤とを含んでなるものであって、印字条件におい
て、高分子系バインダー中で上記ロイコ色素と顕色・消
色剤とが相溶することにより、可逆性感熱記録材料とし
ての機能を発現することができる。
【0013】以下に、本発明の可逆性感熱記録組成物の
発色・消色の原理について説明する。
発色・消色の原理について説明する。
【0014】一般に、可逆性発色色素(例えばロイコ色
素)と顕色・消色剤とが有機高分子系バインダー中に分
散している系は、特定条件下での書き込み・消去の操作
によって、発色と消色の繰り返しが可能な可逆性感熱記
録組成物となる。この場合の発色・消色は下記のような
化学反応によって起こる。
素)と顕色・消色剤とが有機高分子系バインダー中に分
散している系は、特定条件下での書き込み・消去の操作
によって、発色と消色の繰り返しが可能な可逆性感熱記
録組成物となる。この場合の発色・消色は下記のような
化学反応によって起こる。
【0015】ロイコ色素を顕色剤と呼ばれる酸性物質と
ともに加熱すると、両者もしくは顕色剤が溶融して、両
者が化学反応を起こし、ロイコ色素分子中のラクトン環
が、顕色剤の酸性の影響を受けて開環し、閉環状態では
無色であった色素が有色の開環状態になる。逆に、有色
状態のロイコ色素に塩基性物質を作用させると、開環し
ていた色素分子が閉環反応を起こし、無色の状態に戻
る。このように、開環状態と閉環状態とは、酸あるいは
塩基の作用で、互いに移行しあえるので、1分子内に酸
の働きをする部分と塩基の働きをする部分とを持つ物質
を顕色・消色剤として用いることによって、ラクトン環
を開環させたり、閉環させたりすることができる。
ともに加熱すると、両者もしくは顕色剤が溶融して、両
者が化学反応を起こし、ロイコ色素分子中のラクトン環
が、顕色剤の酸性の影響を受けて開環し、閉環状態では
無色であった色素が有色の開環状態になる。逆に、有色
状態のロイコ色素に塩基性物質を作用させると、開環し
ていた色素分子が閉環反応を起こし、無色の状態に戻
る。このように、開環状態と閉環状態とは、酸あるいは
塩基の作用で、互いに移行しあえるので、1分子内に酸
の働きをする部分と塩基の働きをする部分とを持つ物質
を顕色・消色剤として用いることによって、ラクトン環
を開環させたり、閉環させたりすることができる。
【0016】本発明においては、上記化学式(1)で示
される、フェノール性水酸基(酸性)を有する有機カル
ボン酸と有機アミン(塩基性)とが脱水縮合してできる
アミド化合物を顕色・消色剤として用いる。これによっ
て、感熱プリンターによる印字の際のようなパルス的高
温加熱(数百℃)の場合には、フェノールの酸性が働い
て発色し、ゆっくりとした加熱(約百℃前後)の場合に
は、アミンの塩基性が働いて消色する。また、この発色
と消色の過程は多数回の繰り返しが可能である。
される、フェノール性水酸基(酸性)を有する有機カル
ボン酸と有機アミン(塩基性)とが脱水縮合してできる
アミド化合物を顕色・消色剤として用いる。これによっ
て、感熱プリンターによる印字の際のようなパルス的高
温加熱(数百℃)の場合には、フェノールの酸性が働い
て発色し、ゆっくりとした加熱(約百℃前後)の場合に
は、アミンの塩基性が働いて消色する。また、この発色
と消色の過程は多数回の繰り返しが可能である。
【0017】一般に、このような発色・消色の原理に従
った可逆性感熱記録組成物を実用に供する場合に、特に
重要となる条件は、記録画像が経時的に安定して保持さ
れることである。本発明者らは可逆性感熱記録材料につ
いて種々検討した結果、上記化学式(1)で示されるア
ミド化合物を顕色・消色剤として用いれば、この条件が
満足されることを見出すに至った。
った可逆性感熱記録組成物を実用に供する場合に、特に
重要となる条件は、記録画像が経時的に安定して保持さ
れることである。本発明者らは可逆性感熱記録材料につ
いて種々検討した結果、上記化学式(1)で示されるア
ミド化合物を顕色・消色剤として用いれば、この条件が
満足されることを見出すに至った。
【0018】さらに、上記のアミド化合物を顕色・消色
剤として用いて作製した可逆性感熱記録組成物に無機充
填剤を添加することにより、発色と消色の繰返しに対す
る耐久性が向上することも判明した。無機充填剤の中で
も、特に、ビニルシラン処理を施したカオリンを用いた
場合に、可逆性感熱記録組成物は、繰り返し耐久性が向
上するのみではなく、飽和印字濃度に達する時間が短く
なり、このため、印字条件に影響されずに、常に安定し
た発色濃度が得られるようになる。これは、従来、感熱
層中に無機充填剤を添加すると、印字濃度が低下した
り、文字消去性が悪くなったりする、とされていること
からは、一般的に予想できなかった現象である。
剤として用いて作製した可逆性感熱記録組成物に無機充
填剤を添加することにより、発色と消色の繰返しに対す
る耐久性が向上することも判明した。無機充填剤の中で
も、特に、ビニルシラン処理を施したカオリンを用いた
場合に、可逆性感熱記録組成物は、繰り返し耐久性が向
上するのみではなく、飽和印字濃度に達する時間が短く
なり、このため、印字条件に影響されずに、常に安定し
た発色濃度が得られるようになる。これは、従来、感熱
層中に無機充填剤を添加すると、印字濃度が低下した
り、文字消去性が悪くなったりする、とされていること
からは、一般的に予想できなかった現象である。
【0019】感熱層に充填剤を添加すると、感熱層塗工
液が着色するため、得られた感熱層も着色してしまい、
印字品質をも低下させることがあるが、上記のアミド化
合物を顕色・消色剤として用いた場合には、感熱層にア
ミン化合物を添加することにより、感熱記録特性に悪影
響を与えることなく、感熱層地肌の着色を抑え、外観的
に優れた品質の感熱層を得ることができる。これは、従
来、自由なアミンが感熱層中に含まれていると、印字濃
度の低下が生じたり、画像安定性が低下したりする、と
されていることからは、一般的に予想できなかった現象
である。
液が着色するため、得られた感熱層も着色してしまい、
印字品質をも低下させることがあるが、上記のアミド化
合物を顕色・消色剤として用いた場合には、感熱層にア
ミン化合物を添加することにより、感熱記録特性に悪影
響を与えることなく、感熱層地肌の着色を抑え、外観的
に優れた品質の感熱層を得ることができる。これは、従
来、自由なアミンが感熱層中に含まれていると、印字濃
度の低下が生じたり、画像安定性が低下したりする、と
されていることからは、一般的に予想できなかった現象
である。
【0020】以上説明したように、本発明者らは、上記
化学式(1)で示される、フェノール性水酸基を有する
脂肪族カルボン酸と脂肪族アルキルアミンとの脱水縮合
により得られるアミド化合物を顕色・消色剤として用
い、それを、表面処理を施したカオリンなどの無機充填
剤と組み合わせて用いることにより、印字濃度及び文字
消去性の向上と繰り返し耐久性の向上とが可能となるこ
とを見出した。
化学式(1)で示される、フェノール性水酸基を有する
脂肪族カルボン酸と脂肪族アルキルアミンとの脱水縮合
により得られるアミド化合物を顕色・消色剤として用
い、それを、表面処理を施したカオリンなどの無機充填
剤と組み合わせて用いることにより、印字濃度及び文字
消去性の向上と繰り返し耐久性の向上とが可能となるこ
とを見出した。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明で使用される各種材
料、プロセスについて説明する。なお、これらは本発明
の実施例を示したものであり、本発明の範囲を限定する
ものではない。
料、プロセスについて説明する。なお、これらは本発明
の実施例を示したものであり、本発明の範囲を限定する
ものではない。
【0022】有機高分子系バインダーとしては、有機溶
剤等に溶解する汎用の有機高分子材料が使用でき、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、スチレン樹脂、ノルボルネン樹脂、ビニルブチ
ラール樹脂、塩化ビニル樹脂などが使用でき、これらは
単独あるいは2つ以上、混合体あるいは共重合体として
使用できる。
剤等に溶解する汎用の有機高分子材料が使用でき、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、酢酸ビニ
ル樹脂、スチレン樹脂、ノルボルネン樹脂、ビニルブチ
ラール樹脂、塩化ビニル樹脂などが使用でき、これらは
単独あるいは2つ以上、混合体あるいは共重合体として
使用できる。
【0023】可逆性発色色素としては、ロイコ染料など
が使用され、それによって、黒色、赤色、青色など各種
の色の発色・消色が可能となる。そのようなロイコ色素
として、クリスタルバイオレットラクトン、2-(2-クロ
ロアニリノ)-6-ジエチルアミノフルオラン、2-アニリノ
-3-メチル-6-ジブチルアミノフルオラン、2-(2-クロロ
アニリノ)-6-ジブチルアミノフルオラン、1,3-ジメチル
-6-ジエチルアミノフルオラン、2-N,N-ジベンジルアミ
ノジエチルアミノフルオラン、3-インドリノ-3-(p-ジメ
チルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド、3-ジ
エチルアミノ-7-クロロフルオラン、2-(2-フルオロフェ
ニルアミノ)-6-ジエチルアミノフルオラン、2-(2-フル
オロフェニルアミノ)-6-ジ-n-ブチルアミノフルオラ
ン、3-ジエチルアミノ-7-シクロヘキシルアミノフルオ
ラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラ
ン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-p-ブチルアニリノフ
ルオラン、3-シクロヘキシルアミノ-6-クロロフルオラ
ン、2-アニリノ-3-メチル-6-(N-エチル-p-トルイジノ)-
フルオラン、3-ピロリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオ
ラン、3-ピロリジノ-7-シクロヘキシルアミノフルオラ
ン、3-N-メチルシクロヘキシルアミノ-6-メチル-7-アニ
リノフルオラン、3-N-エチルペンチルアミノ-6-メチル-
7-アニリノフルオラン、3-シクロヘキシルメチルアミノ
-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-エチルイソブチル
アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-プロピルメ
チルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオランなどが使用
される。
が使用され、それによって、黒色、赤色、青色など各種
の色の発色・消色が可能となる。そのようなロイコ色素
として、クリスタルバイオレットラクトン、2-(2-クロ
ロアニリノ)-6-ジエチルアミノフルオラン、2-アニリノ
-3-メチル-6-ジブチルアミノフルオラン、2-(2-クロロ
アニリノ)-6-ジブチルアミノフルオラン、1,3-ジメチル
-6-ジエチルアミノフルオラン、2-N,N-ジベンジルアミ
ノジエチルアミノフルオラン、3-インドリノ-3-(p-ジメ
チルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド、3-ジ
エチルアミノ-7-クロロフルオラン、2-(2-フルオロフェ
ニルアミノ)-6-ジエチルアミノフルオラン、2-(2-フル
オロフェニルアミノ)-6-ジ-n-ブチルアミノフルオラ
ン、3-ジエチルアミノ-7-シクロヘキシルアミノフルオ
ラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラ
ン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-p-ブチルアニリノフ
ルオラン、3-シクロヘキシルアミノ-6-クロロフルオラ
ン、2-アニリノ-3-メチル-6-(N-エチル-p-トルイジノ)-
フルオラン、3-ピロリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオ
ラン、3-ピロリジノ-7-シクロヘキシルアミノフルオラ
ン、3-N-メチルシクロヘキシルアミノ-6-メチル-7-アニ
リノフルオラン、3-N-エチルペンチルアミノ-6-メチル-
7-アニリノフルオラン、3-シクロヘキシルメチルアミノ
-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-エチルイソブチル
アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-プロピルメ
チルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオランなどが使用
される。
【0024】発色と消色作用を示す顕色・消色剤とし
て、本発明においては、上記化学式(1)で表されるフ
ェノール性水酸基を含む脂肪族カルボン酸と脂肪族アミ
ンとの脱水縮合により得られるアミド化合物を使用す
る。
て、本発明においては、上記化学式(1)で表されるフ
ェノール性水酸基を含む脂肪族カルボン酸と脂肪族アミ
ンとの脱水縮合により得られるアミド化合物を使用す
る。
【0025】上記化学式(1)で示されるアミド化合物
を合成する際に用いるアミン成分(R2NH2)として
は、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、
ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノ
ニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシ
ルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペ
ンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシル
アミン、オクタデシルアミンなどの脂肪族アミン化合物
がある。特に、良好な感熱記録特性を得るためには、ア
ミン1分子中の炭素数が6〜22であるものが望まし
い。これらのアミンの他にも、ジイソプロピルアミン、
ジブチルアミン、ジアミルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジ
ルアミン、ジベンジルアミン、トリベンジルアミンなど
のアミンを、同様の目的で使用することができる。
を合成する際に用いるアミン成分(R2NH2)として
は、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、
ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノ
ニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシ
ルアミン、トリデシルアミン、テトラデシルアミン、ペ
ンタデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシル
アミン、オクタデシルアミンなどの脂肪族アミン化合物
がある。特に、良好な感熱記録特性を得るためには、ア
ミン1分子中の炭素数が6〜22であるものが望まし
い。これらのアミンの他にも、ジイソプロピルアミン、
ジブチルアミン、ジアミルアミン、トリプロピルアミ
ン、トリブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジ
ルアミン、ジベンジルアミン、トリベンジルアミンなど
のアミンを、同様の目的で使用することができる。
【0026】無機充填剤の具体例としては、カオリン、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫
酸カルシウム、ケイ酸、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグ
ネシウム、塩基性ケイ酸マグネシウム、ろう石、セリサ
イト、シリカ、ジルコニア、石膏、タルク、ケイソウ
土、サチンホワイト、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機
顔料が挙げられる。
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫
酸カルシウム、ケイ酸、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグ
ネシウム、塩基性ケイ酸マグネシウム、ろう石、セリサ
イト、シリカ、ジルコニア、石膏、タルク、ケイソウ
土、サチンホワイト、酸化チタン、酸化亜鉛などの無機
顔料が挙げられる。
【0027】添加するアミンとしては、プロピルアミ
ン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、
ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシ
ルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデ
シルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミ
ン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタ
デシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミ
ン、ジアミルアミン、トリプロピルアミン、トリブチル
アミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジベ
ンジルアミン、トリベンジルアミンなどが挙げられる。
実用上は、特に、アミン1分子中の炭素数が6〜22で
あるものが望ましい。その他にも、窒素原子に結合して
いる基中に芳香環や不飽和結合を含んでいるアミンも使
用できる。
ン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、
ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシ
ルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、トリデ
シルアミン、テトラデシルアミン、ペンタデシルアミ
ン、ヘキサデシルアミン、ヘプタデシルアミン、オクタ
デシルアミン、ジイソプロピルアミン、ジブチルアミ
ン、ジアミルアミン、トリプロピルアミン、トリブチル
アミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、ジベ
ンジルアミン、トリベンジルアミンなどが挙げられる。
実用上は、特に、アミン1分子中の炭素数が6〜22で
あるものが望ましい。その他にも、窒素原子に結合して
いる基中に芳香環や不飽和結合を含んでいるアミンも使
用できる。
【0028】その他の成分として添加される熱可融性物
質としては、アルナバワックス、パラフィンワックス、
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ステ
アリン酸アミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミ
ド、ラウリル酸アミド、N−ラウリルベンズアミド、N
−ステアリルベンズアミド、N,N−ジステアリルベン
ズアミド、N,N−ジラウリルベンズアミド、N,N−
ジステアリルテレフタル酸アミド、エチレンビスステア
リン酸アミド、エチレンビスパルミチン酸アミド、ベン
ゼンスルフォンアミド、トルエンスルフォンアミド、エ
チルベンゼンスルフォンアミド、オクチルベンゼンスル
フォンアミド、ラウリルベンゼンスルフォンアミド、ス
テアリルベンゼンスルフォンアミドなどが挙げられる。
質としては、アルナバワックス、パラフィンワックス、
ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ステ
アリン酸アミド、オレイン酸アミド、パルミチン酸アミ
ド、ラウリル酸アミド、N−ラウリルベンズアミド、N
−ステアリルベンズアミド、N,N−ジステアリルベン
ズアミド、N,N−ジラウリルベンズアミド、N,N−
ジステアリルテレフタル酸アミド、エチレンビスステア
リン酸アミド、エチレンビスパルミチン酸アミド、ベン
ゼンスルフォンアミド、トルエンスルフォンアミド、エ
チルベンゼンスルフォンアミド、オクチルベンゼンスル
フォンアミド、ラウリルベンゼンスルフォンアミド、ス
テアリルベンゼンスルフォンアミドなどが挙げられる。
【0029】なお、必要に応じ、本可逆性感熱記録組成
物に紫外線吸収剤等の添加剤を加えることができる。
物に紫外線吸収剤等の添加剤を加えることができる。
【0030】シートに使用される支持基材としては、通
常の紙やポリエステルシートなどが使用され、カードに
使用される支持基材としては、磁気層付きのポリエステ
ルシートなどが使用される。シ−トに使用される保護層
やカードに使用される中間層や保護層には、汎用の熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂などが使用
される。
常の紙やポリエステルシートなどが使用され、カードに
使用される支持基材としては、磁気層付きのポリエステ
ルシートなどが使用される。シ−トに使用される保護層
やカードに使用される中間層や保護層には、汎用の熱可
塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線硬化型樹脂などが使用
される。
【0031】無機充填剤の添加量は、感熱層中の固形分
に対し、50重量%以上が望ましく、更には、50重量
%以上200重量%以下であることが好ましい。無機充
填剤の添加量がこの好ましい範囲未満の場合は、無機充
填剤による繰り返し耐久性への効果の一部または全部が
不十分となる場合がある。また、この添加量がこの好ま
しい範囲を超えると、印字品質が悪化する場合がある。
に対し、50重量%以上が望ましく、更には、50重量
%以上200重量%以下であることが好ましい。無機充
填剤の添加量がこの好ましい範囲未満の場合は、無機充
填剤による繰り返し耐久性への効果の一部または全部が
不十分となる場合がある。また、この添加量がこの好ま
しい範囲を超えると、印字品質が悪化する場合がある。
【0032】アミン化合物の添加量は、感熱層中の顕色
・消色剤に対し、20重量%以下が望ましく、更には、
1重量%以上10重量%以下であることが好ましい。ア
ミン化合物の添加量がこの好ましい範囲未満であると、
外観的品質の向上への効果の一部が不十分となる場合が
ある。また、この添加量がこの好ましい範囲を超える
と、印字品質もしくは画像安定性の一部が不十分となる
場合がある。
・消色剤に対し、20重量%以下が望ましく、更には、
1重量%以上10重量%以下であることが好ましい。ア
ミン化合物の添加量がこの好ましい範囲未満であると、
外観的品質の向上への効果の一部が不十分となる場合が
ある。また、この添加量がこの好ましい範囲を超える
と、印字品質もしくは画像安定性の一部が不十分となる
場合がある。
【0033】以下に、上記化学式(1)で示したアミド化
合物の具体的合成例及び本発明の実施の形態例について
説明する。但し、本発明の範囲はこれに限定されるもの
ではない。なお、以下の合成例及び実施の形態例中の
「部」はすべて重量部を表す。
合物の具体的合成例及び本発明の実施の形態例について
説明する。但し、本発明の範囲はこれに限定されるもの
ではない。なお、以下の合成例及び実施の形態例中の
「部」はすべて重量部を表す。
【0034】合成例1 ジフェノール酸−ステアリルアミド(仮称、上記化学式
(1)においてR1=p−ヒドロキシフェニル基、m=
2、R2=C18H37としたもの)の合成は下記の通りに
して行った。
(1)においてR1=p−ヒドロキシフェニル基、m=
2、R2=C18H37としたもの)の合成は下記の通りに
して行った。
【0035】すなわち、N−メチル−2−ピロリドン1
リットルに、下記化学式(2)で示される化合物(以
下、ジフェノール酸と仮称)1モルと、ステアリルアミ
ン1モルとを溶解し、6時間加熱還流した。反応終了
後、精製を行い、ジフェノール酸−ステアリルアミド
0.5モルを得た。
リットルに、下記化学式(2)で示される化合物(以
下、ジフェノール酸と仮称)1モルと、ステアリルアミ
ン1モルとを溶解し、6時間加熱還流した。反応終了
後、精製を行い、ジフェノール酸−ステアリルアミド
0.5モルを得た。
【0036】
【化2】
【0037】合成例2 ジフェノール酸−ドデシルアミド(仮称、上記化学式
(1)においてR1=p−ヒドロキシフェニル基、m=
2、R2=C12H25としたもの)の合成は下記の通りに
して行った。
(1)においてR1=p−ヒドロキシフェニル基、m=
2、R2=C12H25としたもの)の合成は下記の通りに
して行った。
【0038】すなわち、N−メチル−2−ピロリドン1
リットルに、上記ジフェノール酸1モルと、ドデシルア
ミン1モルとを溶解し、6時間加熱還流した。反応終了
後、反応物を室温まで冷却し、それに蒸留水を加え、析
出した白色結晶を吸引瀘別した。この結晶をアセトンに
より再結晶させ、ジフェノール酸−ドデシルアミド0.
6モルを得た。
リットルに、上記ジフェノール酸1モルと、ドデシルア
ミン1モルとを溶解し、6時間加熱還流した。反応終了
後、反応物を室温まで冷却し、それに蒸留水を加え、析
出した白色結晶を吸引瀘別した。この結晶をアセトンに
より再結晶させ、ジフェノール酸−ドデシルアミド0.
6モルを得た。
【0039】合成例3 上記の合成例と同様にして、ジフェノール酸−デシルア
ミド(仮称、上記化学式(1)においてR1=p−ヒド
ロキシフェニル基、m=2、R2=C10H21としたも
の)を合成した。
ミド(仮称、上記化学式(1)においてR1=p−ヒド
ロキシフェニル基、m=2、R2=C10H21としたも
の)を合成した。
【0040】合成例4 上記の合成例と同様にして、ジフェノール酸−オクチル
アミド(仮称、上記化学式(1)においてR1=p−ヒ
ドロキシフェニル基、m=2、R2=C8H17としたも
の)を合成した。
アミド(仮称、上記化学式(1)においてR1=p−ヒ
ドロキシフェニル基、m=2、R2=C8H17としたも
の)を合成した。
【0041】次に、上記の合成例によって得たジフェノ
ール酸−アルキルアミド化合物を用いて可逆性感熱記録
層を作製した。以下に、その実施の形態例を示す。
ール酸−アルキルアミド化合物を用いて可逆性感熱記録
層を作製した。以下に、その実施の形態例を示す。
【0042】実施の形態1 感熱層形成用塗工液を次のようにして作製した。
【0043】まず、A液として、ポリ酢酸ビニル(重量
平均分子量約7万)4部をトルエン31部に溶解させた
液に2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフ
ルオラン4部を分散させたものを作製した。次に、B液
として、トルエン120部に、合成例1によって得たジ
フェノール酸−ステアリルアミド16部、パルミチン酸
アミド4部、カオリン(平均粒径約0.7μm、ENG
ELHARD社製)28部、ステアリルアミン5部を分
散させたものを作製した。
平均分子量約7万)4部をトルエン31部に溶解させた
液に2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフ
ルオラン4部を分散させたものを作製した。次に、B液
として、トルエン120部に、合成例1によって得たジ
フェノール酸−ステアリルアミド16部、パルミチン酸
アミド4部、カオリン(平均粒径約0.7μm、ENG
ELHARD社製)28部、ステアリルアミン5部を分
散させたものを作製した。
【0044】上記A液、B液を各々サンドミルに2時間
かけた後、A液とB液とを混合し、バー塗工機にて約7
5ミクロン厚の発泡ポリエステルシート上に塗工し、6
0℃、10分間の加熱によって乾燥し、約7ミクロン厚
の感熱層を得た。
かけた後、A液とB液とを混合し、バー塗工機にて約7
5ミクロン厚の発泡ポリエステルシート上に塗工し、6
0℃、10分間の加熱によって乾燥し、約7ミクロン厚
の感熱層を得た。
【0045】さらに、この感熱層の上に、表面保護層と
して、ポリノルボルネン(重量平均分子量約10万)を
トルエンに溶解した溶液を塗工し、乾燥して、約1ミク
ロン厚の表面層を形成した。
して、ポリノルボルネン(重量平均分子量約10万)を
トルエンに溶解した溶液を塗工し、乾燥して、約1ミク
ロン厚の表面層を形成した。
【0046】このようにして得た感熱記録シートを用い
て印字、文字消去を繰り返した結果、この感熱記録シー
トが、印字光学濃度が0.8以上で、繰り返し50回以
上使用できることを確認した。
て印字、文字消去を繰り返した結果、この感熱記録シー
トが、印字光学濃度が0.8以上で、繰り返し50回以
上使用できることを確認した。
【0047】実施の形態2 実施の形態1と同様にして、下記に示す組成のA液及び
B液を作製した。
B液を作製した。
【0048】 A液:2-(2-クロロアニリノ)-6-ジエチルアミノフルオラン 4部 ポリノルボルネン(重量平均分子量約5万) 8部 酢酸エチル 30部 B液:合成例2で得たジフェノール酸−ドデシルアミド 23部 ベンゼンスルフォンアミド 5部 カオリン 40部 酢酸エチル 120部 ステアリルアミン 7部 上記の2液を混合し、感熱層形成用塗工液を得、それを
約100ミクロン厚の耐熱紙の上に塗工し、約7ミクロ
ン厚の感熱層を形成した。
約100ミクロン厚の耐熱紙の上に塗工し、約7ミクロ
ン厚の感熱層を形成した。
【0049】この感熱層の上に、表面保護層として、ス
テアリン酸メチルを3重量%含有するポリノルボルネン
(重量平均分子量約14万)を塗工し、乾燥して約0.
5ミクロン厚の表面層を得た。このようにして得た感熱
記録シートを用いて印字、文字消去を繰り返した結果、
この感熱記録シートが、印字光学濃度が0.8以上で、
繰り返し50回以上使用できることを確認した。
テアリン酸メチルを3重量%含有するポリノルボルネン
(重量平均分子量約14万)を塗工し、乾燥して約0.
5ミクロン厚の表面層を得た。このようにして得た感熱
記録シートを用いて印字、文字消去を繰り返した結果、
この感熱記録シートが、印字光学濃度が0.8以上で、
繰り返し50回以上使用できることを確認した。
【0050】実施の形態3 実施の形態1〜2と同様にして、下記に示す可逆性感熱
記録層塗工液及び保護層塗工液を作製し、バー塗工機に
て、約75ミクロン厚の発泡ポリエステルシートの表面
に順次塗工して、5ミクロンの厚さの感熱層及び1ミク
ロンの厚さの表面保護層を形成した。
記録層塗工液及び保護層塗工液を作製し、バー塗工機に
て、約75ミクロン厚の発泡ポリエステルシートの表面
に順次塗工して、5ミクロンの厚さの感熱層及び1ミク
ロンの厚さの表面保護層を形成した。
【0051】 可逆性感熱記録層塗工液組成 ロイコ染料(TH−105、保土谷化学製) 2部 ジフェノール酸−デシルアミド(合成例3で得たもの) 12部 アクリル樹脂(ダイヤナールBR−80、三菱レイヨン製) 2部 紫外線吸収剤(SEESORB 701、シプロ化成製) 0.5部 ステアリン酸アミド 2部 カオリン 10部 ステアリルアミン 4部 トルエン 81.5部 保護層塗工液組成 ポリノルボルネン(アートン、日本合成ゴム製) 10部 ステアリン酸メチル(パステルM−180、ライオン製) 0.1部 トルエン 79.9部 このようにして得た感熱記録シートを用いて印字、文字
消去を繰り返した結果、この感熱記録シートが、印字光
学濃度が0.6以上で、繰り返し50回以上使用できる
ことを確認した。
消去を繰り返した結果、この感熱記録シートが、印字光
学濃度が0.6以上で、繰り返し50回以上使用できる
ことを確認した。
【0052】実施の形態4 実施の形態1〜2と同様にして、下記に示す可逆性感熱
記録層塗工液及び保護層塗工液を作製し、バー塗工機に
て、約75ミクロン厚の発泡ポリエステルシートの表面
に順次塗工して、5ミクロンの厚さの感熱層及び1ミク
ロンの厚さの表面保護層を形成した。
記録層塗工液及び保護層塗工液を作製し、バー塗工機に
て、約75ミクロン厚の発泡ポリエステルシートの表面
に順次塗工して、5ミクロンの厚さの感熱層及び1ミク
ロンの厚さの表面保護層を形成した。
【0053】 可逆性感熱記録層塗工液組成 ロイコ染料(TH−108、保土谷化学製) 2部 ジフェノール酸−オクチルアミド(合成例4で得たもの)12部 アクリル樹脂(ダイヤナールBR−80、三菱レイヨン製) 2部 紫外線吸収剤(SEESORB 701、シプロ化成製) 0.5部 ステアリン酸アミド 2部 カオリン 18部 ドデシルアミン 4部 トルエン 81.5部 保護層塗工液組成 ポリノルボルネン(アートン、日本合成ゴム製) 10部 ステアリン酸メチル(パステルM−180、ライオン製) 0.1部 トルエン 89.9部 このようにして得た感熱記録シートを用いて印字、文字
消去を繰り返した結果、この感熱記録シートが、印字光
学濃度が0.6以上で、繰り返し50回以上使用できる
ことを確認した。
消去を繰り返した結果、この感熱記録シートが、印字光
学濃度が0.6以上で、繰り返し50回以上使用できる
ことを確認した。
【0054】実施の形態5 実施の形態1〜2と同様にして、下記に示す可逆性感熱
記録層塗工液を作製し、バー塗工機にて、約188ミク
ロン厚の磁気層付きポリエステルシートの表面に塗工
し、5ミクロンの厚さの感熱層を形成した。
記録層塗工液を作製し、バー塗工機にて、約188ミク
ロン厚の磁気層付きポリエステルシートの表面に塗工
し、5ミクロンの厚さの感熱層を形成した。
【0055】 可逆性感熱記録層塗工液組成 ロイコ染料(TH−108、保土谷化学製 2部 ジフェノール酸−ドデシルアミド(合成例2で得たもの) 12部 ポリ酢酸ビニル(重量平均分子量7万) 2部 紫外線吸収剤(SEESORB 701、シプロ化成製) 0.5部 ステアリン酸アミド 2部 カオリン 10部 ステアリルアミン 6部 トルエン 81.5部 さらに、この感熱層の上に、表面保護層として、厚さ
1.5ミクロンのウレタンアクリレート系紫外線硬化型
樹脂の層を形成した。
1.5ミクロンのウレタンアクリレート系紫外線硬化型
樹脂の層を形成した。
【0056】このようにして作製した感熱記録シートを
カード状に切断して得た感熱記録カードを用いて印字、
文字消去を繰り返した結果、この感熱記録カードが、印
字光学濃度が0.6以上で、繰り返し50回以上使用で
きることを確認した。さらに、このカードを200回以
上繰り返し使用しても、印字特性が良好に保たれること
も確認した。
カード状に切断して得た感熱記録カードを用いて印字、
文字消去を繰り返した結果、この感熱記録カードが、印
字光学濃度が0.6以上で、繰り返し50回以上使用で
きることを確認した。さらに、このカードを200回以
上繰り返し使用しても、印字特性が良好に保たれること
も確認した。
【0057】実施の形態6 実施の形態1〜2と同様にして、下記に示す可逆性感熱
記録層塗工液を作製し、バー塗工機にて、約188ミク
ロン厚の磁気層付きポリエステルシートの表面に塗工
し、5ミクロンの厚さの感熱層を形成した。
記録層塗工液を作製し、バー塗工機にて、約188ミク
ロン厚の磁気層付きポリエステルシートの表面に塗工
し、5ミクロンの厚さの感熱層を形成した。
【0058】 可逆性感熱記録層塗工液組成 ロイコ染料(TH−108、保土谷化学製) 2部 ジフェノール酸−オクチルアミド(合成例4で得たもの) 12部 ポリ酢酸ビニル(重量平均分子量7万) 2部 紫外線吸収剤(SEESORB 701、シプロ化成製) 0.5部 ステアリン酸アミド 2部 カオリン 10部 ドデシルアミン 4部 トルエン 81.5部 この感熱層の上に、中間層として、厚さ0.2ミクロン
のポリエステル樹脂の層を形成し、さらにその上に、表
面保護層として、厚さ1ミクロンのエポキシアクリレー
ト系紫外線硬化型樹脂の層を形成した。上記中間層の役
割は、表面の平滑化と、感熱層と保護層との間の密着性
の向上とにあり、これによって保護層の耐久性が向上す
る。
のポリエステル樹脂の層を形成し、さらにその上に、表
面保護層として、厚さ1ミクロンのエポキシアクリレー
ト系紫外線硬化型樹脂の層を形成した。上記中間層の役
割は、表面の平滑化と、感熱層と保護層との間の密着性
の向上とにあり、これによって保護層の耐久性が向上す
る。
【0059】このようにして作製した感熱記録シートを
カード状に切断して得た感熱記録カードを用いて印字、
文字消去を繰り返した結果、この感熱記録カードが、印
字光学濃度が0.6以上で、繰り返し50回以上使用で
きることを確認した。さらに、このカードを200回以
上繰り返し使用しても、印字特性が良好に保たれること
も確認した。
カード状に切断して得た感熱記録カードを用いて印字、
文字消去を繰り返した結果、この感熱記録カードが、印
字光学濃度が0.6以上で、繰り返し50回以上使用で
きることを確認した。さらに、このカードを200回以
上繰り返し使用しても、印字特性が良好に保たれること
も確認した。
【0060】上記の実施例によって得らた可逆性感熱記
録シート及びカードの繰り返し印字特性を従来技術によ
って得られる可逆性感熱記録シートの繰り返し印字特性
と比較するため、下記の比較例に示したように、従来技
術によって可逆性感熱記録シートを作製し、その特性を
評価した。
録シート及びカードの繰り返し印字特性を従来技術によ
って得られる可逆性感熱記録シートの繰り返し印字特性
と比較するため、下記の比較例に示したように、従来技
術によって可逆性感熱記録シートを作製し、その特性を
評価した。
【0061】比較例 下記A液及びB液を調製し、両者を混合して得た感熱層
塗工液を約75ミクロン厚の発泡ポリエステルシート上
に塗布し、60℃、10分間加熱乾燥し、約7ミクロン
厚の感熱層を得た。この上にポリノルボルネンからなる
表面保護層を約1ミクロンの厚さに形成し、可逆性感熱
記録シートを得た。
塗工液を約75ミクロン厚の発泡ポリエステルシート上
に塗布し、60℃、10分間加熱乾燥し、約7ミクロン
厚の感熱層を得た。この上にポリノルボルネンからなる
表面保護層を約1ミクロンの厚さに形成し、可逆性感熱
記録シートを得た。
【0062】 A液組成 2-アニリノ-3-メチル-6-ジブチルアミノフルオラン 4部 ポリビニルアルコール(重量平均分子量約5万) 4部 水 30部 B液組成 没食子酸とステアリルアミンとの錯体 16部 パルミチン酸アミド 4部 水 120部 このようにして得た可逆性感熱記録シートは、光学濃
度、特に、印字電力が低い場合の光学濃度が低く、ま
た、数回〜十数回以上繰り返し使用すると、印字のコン
トラストが悪くなり、実用に供し得ないものであった。
度、特に、印字電力が低い場合の光学濃度が低く、ま
た、数回〜十数回以上繰り返し使用すると、印字のコン
トラストが悪くなり、実用に供し得ないものであった。
【0063】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
経時的画像安定性及び繰り返し耐久性に優れた書き替え
可能な可逆性感熱記録組成物ならびにそれを用いた可逆
性感熱記録シート及びカードを得ることができる。さら
に、この可逆性感熱記録シート及びカードは量産性にも
優れており、これらを使用することによって、信頼性及
び歩留まりの高い可逆性感熱記録方式を達成することが
できる。
経時的画像安定性及び繰り返し耐久性に優れた書き替え
可能な可逆性感熱記録組成物ならびにそれを用いた可逆
性感熱記録シート及びカードを得ることができる。さら
に、この可逆性感熱記録シート及びカードは量産性にも
優れており、これらを使用することによって、信頼性及
び歩留まりの高い可逆性感熱記録方式を達成することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B41M 5/18 109 (72)発明者 名手 和男 神奈川県川崎市多摩区登戸3819番地 株式 会社スリオンテック内
Claims (4)
- 【請求項1】少なくとも可逆性発色色素、顕色・消色剤
及び有機高分子系バインダーよりなる可逆性感熱記録組
成物において、該顕色・消色剤が下記化学式(1)で示
される化合物であることを特徴とする可逆性感熱記録組
成物。 【化1】 - 【請求項2】支持基材、可逆性感熱記録層及び保護層か
らなる可逆性感熱記録シートにおいて、該可逆性感熱記
録層が請求項1に記載の可逆性感熱記録組成物からなる
ことを特徴とする可逆性感熱記録シート。 - 【請求項3】支持基材、可逆性感熱記録層及び保護層か
らなる可逆性感熱記録カードにおいて、該可逆性感熱記
録層が請求項1に記載の可逆性感熱記録組成物からなる
ことを特徴とする可逆性感熱記録カード。 - 【請求項4】支持基材、可逆性感熱記録層、中間層及び
保護層からなる可逆性感熱記録カードにおいて、該可逆
性感熱記録層が請求項1に記載の可逆性感熱記録組成物
からなることを特徴とする可逆性感熱記録カード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP963597A JPH10203013A (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 可逆性感熱記録組成物ならびにそれを用いた可逆性感熱記録シート及びカード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP963597A JPH10203013A (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 可逆性感熱記録組成物ならびにそれを用いた可逆性感熱記録シート及びカード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10203013A true JPH10203013A (ja) | 1998-08-04 |
Family
ID=11725703
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP963597A Pending JPH10203013A (ja) | 1997-01-22 | 1997-01-22 | 可逆性感熱記録組成物ならびにそれを用いた可逆性感熱記録シート及びカード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10203013A (ja) |
-
1997
- 1997-01-22 JP JP963597A patent/JPH10203013A/ja active Pending
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