JPH10202893A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

Info

Publication number
JPH10202893A
JPH10202893A JP26816097A JP26816097A JPH10202893A JP H10202893 A JPH10202893 A JP H10202893A JP 26816097 A JP26816097 A JP 26816097A JP 26816097 A JP26816097 A JP 26816097A JP H10202893 A JPH10202893 A JP H10202893A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cap
carriage
recording head
ink jet
slider
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP26816097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3712221B2 (ja
Inventor
Kazuhisa Kawakami
和久 川上
Yoji Sasai
洋司 笹井
Kazuhisa Takeda
和久 竹田
Nobutoshi Otsuka
信敏 大塚
Atsushi Kobayashi
淳 小林
Masahiro Isono
正博 磯野
Seiji Mochizuki
聖二 望月
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP26816097A priority Critical patent/JP3712221B2/ja
Publication of JPH10202893A publication Critical patent/JPH10202893A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3712221B2 publication Critical patent/JP3712221B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大型の記録ヘッドをキャップにより確実に封
止すること。 【解決手段】 キャリッジに押圧されて、キャップフレ
ーム51上をキャリッジの移動に一致して上下動しなが
らキャリッジの移動に追従するスライダ56と、記録ヘ
ッドの封止領域の両側の外側で記録ヘッド側にバネ70
により付勢されてスライダ56に保持されたホルダ63
と、ホルダ63に収容されたキャップ80とを備え、封
止面の外側のバネ70により高い調芯性と安定性を確保
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、記録用紙の幅方
向に移動する記録ヘッドを有し、印刷デ−タに一致して
インク滴を記録用紙に噴射して画像を形成するインクジ
ェット式記録ヘッドを搭載した記録装置に適したキャッ
ピング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】圧力発生室で加圧したインクをノズルか
らインク滴として記録用紙に吐出させて印刷デ−タを記
録するインクジェット式記録装置は、ノズル開口からの
インク溶媒の蒸発に起因するインクの粘度上昇や、イン
クの固化、さらには塵埃の付着、ノズル開口への気泡の
混入などにより印刷不良を生じるという不都合を抱いて
いる。このため、インクジェット式記録装置は、通常、
非印刷時に記録ヘッドのノズル開口を封止するためのキ
ャッピング手段と、必要に応じてノズルプレートを清掃
するクリ−ニング手段とを備えている。たとえば、特開
平6-8460号公報に見られるように、印刷領域外に配置さ
れ、記録ヘッドもしくはこれを担持するキャリッジに押
圧されて非キャッピング位置とキャッピング位置とを移
動するキャップと、記録ヘッドが非キャッピング位置か
らキャッピング位置へ移動する過程で、キャップを記録
ヘッドのノズルプレート側に移動させるカム面とカムフ
ォロア−とを備えたキャッピング装置が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これによればキャリッ
ジの移動だけでキャップを確実にノズルプレートに弾接
して、確実に封止することができるものの、高密度、高
速印刷の要求によりブラックインクを吐出するブラック
記録ヘッド、及び有色の3種類のインクを吐出するカラ
ー記録ヘッドのノズル開口数が多くなり、紙送り方向及
びキャリッジの移動方向のサイズが大きくなると、各記
録ヘッドを封止するキャップのサイズも必然的に大きく
なり、密封性に低下を来すなどの不都合が見られるよう
になった。本発明は、このように事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的とするところは、記録ヘッドを
確実に封止することができるキャッピング装置を提供す
ることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、記録ヘッドもしくはこれを
担持するキャリッジに押圧されて、基台上を前記キャリ
ッジの移動に一致して上下動しながら前記キャリッジの
移動に追従するスライダと、前記記録ヘッドの封止領域
の両側の外側で前記記録ヘッド側にバネにより付勢され
て前記スライダに保持されたホルダと、前記ホルダに収
容され、前記記録ヘッドのノズル面を封止する弾性部材
からなるキャップとを備えるようにした。
【0005】
【作用】封止面の外側にバネが配置されていて、高い調
芯性と安定性を確保でき、キャップの封止面を記録ヘッ
ドに均等に弾接させる。
【0006】
【発明の実施の形態】そこで以下に本発明の詳細を実施
例に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例を示
すものであって、キャリッジ1は、キャリッジモータ2
にタイミングベルト3により接続されて、記録用紙4の
幅方向に往復移動するように構成され、記録用紙4と対
向する面にアクチュエータによりインクを加圧してノズ
ル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録
ヘッド5が設けられ、また上面には記録ヘッド5にイン
クを供給するインクカートリッジ6を着脱可能に搭載し
ている。
【0007】記録用紙4は、紙送りモータ7に後述する
動力伝達機構を介して接続する搬送ローラ8により一定
のピッチで、キャリッジ1の移動方向と直交する方向に
紙送りされる。印刷領域の外側には記録ヘッド5を封止
するキャッピングユニット9と、キャッピングユニット
9よりも印刷領域側にクリーナユニット10が設けられ
ている。
【0008】キャッピングユニット9は、非印刷時に記
録ヘッド5を封止してノズル開口の目詰まりを防止する
ほかに、ポンプユニット11からの負圧の供給を受け
て、インク充填時やまた目詰まり解消時に記録ヘッド5
からインクを強制的に吐出させる機能を備えている。な
お、図中符号12は、カットシートフィーダを示す。
【0009】図2、図3は、上述の駆動力伝達機構の一
実施例を示すものであって、搬送ローラ8は、一端に歯
車13を有し、紙送りモータ7の軸上のピニオン14か
らアイドラ15を介して駆動され、また給紙ローラ駆動
軸16は、一端に歯車17を有し、クラッチ機構18を
介して歯車13と係合してカットシートフィーダ12に
動力を伝達し、さらにポンプユニット11は、紙送りモ
ータ7のピニオン14からアイドラ19及び排紙ローラ
歯車20を介して排紙ローラ21の他端に設けられた歯
車22により駆動される。クラッチ機構18は、常時は
図示しないバネにより図2に示すように歯車13、17
から離れた位置を保持し、またキャリッジ1に押された
場合にはこれら歯車13、17を接続するように構成さ
れている。
【0010】つぎに各部の構成について説明すると、ポ
ンプユニット11は、キャリッジ1の走行方向と直交す
る向きに固定したポンプフレーム23のホームポジショ
ン側の面に取付けられている。ポンプユニット11の軸
24には、排紙ローラ21の歯車22とアイドラ25を
介して噛合う歯車26が回動可能に設けられている。歯
車26は、その背面にバネ27に押圧されて摩擦回転す
るアーム28を備えたクリーナカム29が遊転自在に取
り付けられていて、アーム28によりクリーナユニット
10を移動させる。
【0011】ポンプユニット11の軸24には、ラチェ
ットホイール31、中間伝達ホイール32、及びポンプ
ホイール33が中間伝達ホイール32を遊転自在とする
ように積層して装入されている。ラチェットホイール3
1は、中間伝達ホイール32と対向する面に突起31a
を、また中間伝達ホイール32は、両面にそれぞれ突起
32a、32bを、さらにポンプホイール33には中間
伝達ホイール32と対向する面に突起33aが突設され
ている。
【0012】これにより、ラチェットホイール31が回
転して、その突起31aが中間伝達ホイール32の突起
32aに当接するまでは中間伝達ホイール32には伝達
されない。またラチェットホイール31の突起31aが
中間伝達ホイール32の突起32aに当接しても、突起
32bがポンプホイール33の突起33aに当接するま
ではポンプホイール33には動力が伝達されない。すな
わち、紙送りモータ7の回転方向が切り替わると、ラチ
ェットホイール31とポンプホイール33との間には最
大約2回転分の回転伝達遅れが設けられている。
【0013】ポンプホイール33は、周知のように、一
端が中心方向に、他端が外周方向に向けて延びる2本の
軸孔33b、33bが設けられていて、ポンプホイール
33の回転方向に応じてこれらの軸孔33b、33bに
軸支したローラ34、34を、外周方向に片寄らせる
か、中心方向に片寄らせること、つまり紙送りモータ7
を正転させるか、逆転させるかにより、チューブ35を
ポンプケーシング36との間で扱くポンプ作用と、チュ
ーブ35を加圧しないレリース作用とを切替えるように
構成されている。
【0014】クリーナユニット10は、クリーナホルダ
37の上面に溝38を形成してここに先端が記録ヘッド
5のノズルプレートに弾接できる程度の高さのクリーニ
ングブレード39を装入して構成されている。クリーナ
ホルダ37は、その側部に形成された案内突起40をポ
ンプケーシング36の上部の、キャリッジ1の移動方向
に直交する向きに延びる案内溝42に係合され、また先
端の上下方向に延びる長孔43がクリーナカム29の腕
28の突起28aに係合されている。さらに、クリーナ
ホルダ37は、クリーニングブレード39と案内突起4
0との間にキャリッジ1の側面に設けられたキャリッジ
ストッパ1aに係合する係止突起44が形成されてい
る。
【0015】これにより、クリーナカム29が回動する
と、案内溝40を往復移動し、退避位置からクリーニン
グ位置、つまり、図の右端位置からキャリッジ1の走行
領域内に移動すると、クリーニングブレード39が記録
ヘッド5に弾接してノズル面を払拭するとともに、後述
するキャップ80の始動端方向への動きを抑えるように
構成されている。
【0016】図4、図5は、キャッピングユニット9の
一実施例を示すものであって、キャップフレーム51
は、一端に突出した2本の係止突部52、52を前述し
たポンプフレーム23の係止孔23b、23bに係合さ
せることによって、その長手方向をキャリッジ1の走行
方向に向けて取付けられている。
【0017】キャップフレーム51には、その両側に、
ホームポジションの始端部側から終端部側へ、つまり、
図5の左方から右方へと延びる上向き傾斜部53aと水
平部53bとからなるカム溝53、53が両側に設けら
れていて、ここにスライダ56の突起57が摺動自在に
取付けられている。
【0018】このスライダ56は、終端部側にキャリッ
ジ1に当接する当接片56aを、また図6(イ)に示し
たように当接片56aからキャップ80の長手方向の長
さ分Lcの距離Lsを隔てた位置にキャップ80を支持
するホルダ受け部が形成されている。スライダ56は、
両側に記録ヘッド5を案内するガイド片56b、56b
を備え、終端部側を突起57によりキャップフレーム5
1のカム溝53により支持され、また、始端部側をバネ
58により終端部側に回動付勢力を受けたリンクを構成
するレバー59によって保持されている。
【0019】突起57は、図6(イ)に示したように、
キャップ80の封止面80aとほぼ同一高さ(ΔH≒
0)となる位置に形成されており、これにより図6
(ハ)に示したようにスライダ56がキャッピング位置
に移動して記録ヘッド1を封止する際、突起57を中心
として回動した場合におけるずれ量ΔL1を最小とする
ことができる。これに比較して高低何れか別の位置(5
7’)に形成した場合には、ずれ量ΔL2が大きくな
り、確実な封止を得ることが困難となる。
【0020】またスライダ56の下部を支持するレバー
59は、図6(ロ)に示したようにそのアーム長、つま
りリフト量ΔH1がカム溝53の傾斜部53aのリフト
量ΔH2よりも大きくなるように設定されている。な
お、傾斜部53aを水平に近づけることにより、キャピ
ング時の負荷を小さくできる。これによりキャリッジモ
ータ2を駆動する電流を小さく抑えてキャリッジ1への
衝撃を緩和して、記録ヘッド5のメニスカス破壊による
ドット抜け等のトラブルを防止して高い信頼性を確保す
ることができる。また、キャッピング時の負荷が小さく
なった分、レバー59の長さを小さくできるため、回動
量による水平方向への移動量を抑制でき、キャッピング
装置全体のサイズを抑えることができる。
【0021】スライダ56は、その下部に形成された長
さLの係合孔60を介してレバー59の先端と係合し
て、係合孔60の長さ分L(図6(イ))の自由度をも
った状態で結合されていて、非キャッピング状態を保持
して始端部側、つまり、傾斜部53aの下端部側に引寄
せられるように構成されている。
【0022】これにより、非キャッピング状態の下で
は、クリーナユニット10の作動領域と重複する位置に
まで最低位領域を移動して、キャップホルダ63の度当
たり面63bをクリーナユニット10の先端面に対向す
る領域まで変位し、クリーナユニット10がキャリッジ
1の移動領域内に突出するのを防止している。これによ
り、キャッピングユニット9を可能な限り、つまり大き
な安全公差を要することなく、キャリッジ1の移動経路
の記録用紙4側に寄せてキャッピングユニット9を配設
することができ、その分だけ記録装置の幅方向寸法を縮
めることが可能となる。
【0023】このスライダ56は、その上面に、キャッ
プ80の長手方向、及び短手方向の中心線を対称線とす
るように左右に、かつキャリッジ1の移動方向に分散し
てバネ受け座62、62が形成され、また始端部側の両
側にキャップホルダ63の溝64、64’と係合する突
起65、65’が形成され、さらに終端部側には中心線
上にキャップホルダ63の突起66と係合する溝67が
形成されている。
【0024】キャップホルダ63は、その両側に突出す
るようにバネ受け部68、68が延出形成され、ここに
キャリッジ1の移動方向に分散してバネ受け座69、6
9が形成され、始端部側の両側にスライダ56の突起6
5、65’と係合する溝64、64’が形成され、さら
に終端部側には中心線上にスライダの溝67と係合する
突起66が形成されている。
【0025】そして溝64、64’の一方、例えば溝6
4’の底面が他方の溝64よりも若干高くなるように、
または突起65、65’の一方、例えば65’が他方の
突起65よりも溝64’に対向する面が突出するように
形成されている。
【0026】このような構成により、キャップホルダ6
3は、その溝64、64’をスライダ56の突起65、
65’に、また突起66をスライダ56の溝67に係合
され、各バネ受け部62、69に圧縮バネ70を装入さ
れて、上方に付勢された状態でスライダ56に対して始
端部側の一側を若干低い位置となる姿勢で3点で支持さ
れる。具体的には1mm以上、または記録ヘッド5のノ
ズル面に対する傾きが2度以上となるように設定されて
いる。
【0027】また、キャップホルダ63が3点で支持さ
れているため、これに収容されているキャップ80の封
止面の位置決め高さをより正確に調整することができ
る。また、キャップ80を記録ヘッド5から離反させる
とき、キャップ80より外側を支点として引き剥がし力
を作用させてモーメントの増幅により、たとえキャップ
80が記録ヘッド5にインクの固化等により貼り付いた
場合にでも、容易に引き離すことができる。
【0028】このようにキャップホルダ63がその封止
領域の外側の両側で圧縮バネ70により記録ヘッド5側
に弾圧されているため、図8(イ)に示したように両側
の圧縮バネ70による圧縮力をPA、Pb、バネ70か
らキャップ80の封止点までの距離をLa、Lb、封止
点間の距離、つまりキャップ80の幅Wとすると、各封
止点の反力Ra、Rbは、それぞれ Ra={Pa(W+La)−Pb・Lb}/W Rb={Pb(W+Lb)−Pa・La}/W となる。そして記録ヘッド5との密着性を一定にするに
は、各封止点での反力Ra、Rbを同一とする必要があ
るので、 {Pa(W+La)−Pb・Lb}={Pb(W+L
b)−Pa・La} Pa(W+2La)=Pb(W+2Lb) なる条件、つまり Pa=Pb La=Lb を満足する必要がある。つまり、両側の圧縮バネ70に
同一荷重を使用し、これらのバネ70をキャップ80に
対して対称となる位置に配置すればよい。
【0029】一方、キャップホルダ63は、溝64、6
4’の一つの高さ、または突起65、65’の一つの厚
みを変えて始端部側の一側を若干低い位置となる姿勢を
取るため、キャップ80が記録ヘッド5に密着を開始し
た時点では、荷重にアンバランスが生じる。すなわち、
図8(ロ)に示したように支持点A、Dの反力Ra、R
dは、それぞれ Ra={Pa(W’+La)−Pb・Lb’}/W’ Rd={Pb(W’+Lb’)−Pa・La}/W’ となる。そして前述のようにそれぞれの荷重Pa、Pb
が同一値に設定されているから、 Ra=Pa+{Pa(La−Lb’)}/W’ Rd=Pa+{Pa(Lb’−La)}/W’ また、La>Lb’であるから、当然に{Pa(La−
Lb’)}/W’>0となり、したがって Ra=Pa+{Pa(La−Lb’)}/W’ >Pa となる。
【0030】すなわち、キャップ80が記録ヘッド5に
密着を開始した時点では、バネ70自体による荷重Pa
よりも{Pa(La−Lb’)}/W’だけ大きな荷重
が当接点に作用することになり、調芯性と密着性が高く
なる。なお、密着初期時の増分荷重{Pa(La−L
b’)}/W’を大きくするには、W’及びLbを小さ
く、またLaを大きくすれば良いが、W’はキャップ8
0のサイズにおり決まるので、Laを大きく、またL
b’を小さくするのが現実的な方法となる。
【0031】図8(ハ)は、本発明のキャップと、キャ
ップの封止領域の内側の中心線に位置する2つのバネで
キャップを保持した従来のキャップとの、キャップと記
録ヘッドの距離と、キャップが記録ヘッドに作用する荷
重との関係を示すものであって、実線(A)で示す本発
明のものでは、接触初期に十分な荷重を与えることがで
きるのに対して、従来のものでは点線(B)で示す様に
全面に密着する直前に初めて密着荷重が作用することに
なる。
【0032】キャップホルダ63は、底面63aの中心
線上に2本の突起71が植設され、またさらに始端部側
には2本の筒状体72、73が中心線に対称となるよう
に形成され、筒状体73は垂直に外部に延長されてポン
プユニット11のチューブ35に、また筒状体72は外
部に延長されて底面に並行でかつ終端部側に曲げられて
チューブ74を介して後述する弁座75に接続されてい
る。
【0033】このようにチューブ35、74をキャップ
80の中心線にできる限り近くに取り付け、かつキャッ
プに対して垂直、及び移動方向に並行に配置しているた
め、キャップ80に作用する曲げモーメントを可能な限
り低減することが可能となる。
【0034】弁座75は、スライダ56の終端部に固定
され、弁座75には弁77が固定されている。作動杆7
9は、キャップフレーム51に設けられた当接片76と
当接してキャリッジ移動方向にスライド可能で、かつバ
ネ78に付勢された状態で常時弁77が閉止位置を保持
するように弁77に対向する位置のスライダ56に取り
付けられている。
【0035】キャップホルダ63は、内部に耐インク性
を備えたゴム等の弾性部材で形成されたキャップ80
を、キャップ80に形成された凹部81、82と、突起
71と爪83により保持している。
【0036】キャップ80は、底面に筒状体72、73
と連通する凹部84、85が形成されており、耐インク
性を有する多孔質材からなる2枚のインク吸収シート8
6、87を、爪88で保持している。
【0037】この実施例において、休止中においては、
図9に示したようにクリーナユニット10の係止突起4
4がキャリッジストッパ1aに係合してキャリッジ1が
ロックされ、またキャップ80が記録ヘッド5を封止し
ている。
【0038】一方、記録動作が終了して、キャリッジモ
ータ2によりキャリッジ1をホームポジションに移動さ
せと、この移動の過程で図10に示したようにキャリッ
ジ1がスライダ56の当接片56aに当接し、スライダ
56を復帰バネ61に抗して、またレバー59をバネ5
8に抗して回動させながら終端部に向けて移動する。
【0039】この移動過程でレバー59がキャリッジ1
の移動とともに起き上がり、またスライダ56の突起5
7がカム溝53の斜面部53aを移動する。キャリッジ
1に押されたスライダ56はさらにその突起57がカム
溝53の水平部53bに移動させられると、その過程で
キャップホルダ63は、始端部側の一側を若干低い位置
となる姿勢となるようにスライダ56に取り付けられて
いる関係上、まずキャップ80はその終端部側の一点を
全圧縮バネ70の圧縮力により記録ヘッド5のノズル面
に当接する。そして図9に示したようにスライダ56が
終端部に移動した段階では、キャップ80の全周が全圧
縮バネ70の圧縮力を受けて記録ヘッド5のノズル面に
当接して確実に封止する。
【0040】この当接初期から全面封止に至る過程にお
いて、突起57は、キャップ80の封止面80aとほぼ
同一高さ(ΔH≒0)に位置しているから、図6(ハ)
に示したようにスライダ56がキャッピング位置に移動
する際、突起57を中心として回動した場合におけるず
れ量ΔL1が極めて小さく確実に記録ヘッド5のノズル
面に当接して確実に封止する。
【0041】またキャップ80は、若干傾いた状態姿勢
を取るように倣い性が与えられているため、開放時には
キャップ始端部側の一端から徐々に開口面積を拡大しな
がら記録ヘッド5から離間することになる。これによ
り、インクの強制排出時に伴って記録ヘッド5のノズル
面とキャップ80の封止面80aとの境界に毛細管力等
で残留しているインクが、表面張力により膜を形成しよ
うとしても開口面積の徐々なる拡大に追従して移動する
ことが可能となるから、最終的にキャップ80が最後に
記録ヘッド5の表面から離れる端部の一点に移動させる
ことができ、キャップ80を一気に開放する場合に比較
してインク膜の面積が小さくなった段階でインクの膜が
破裂するから、ノズル面へのインクの付着量を少なくし
て印字品質の低下を小さく抑えることができる。
【0042】一方、印刷期間中に記録ヘッド5のフラッ
シングが必要となった場合には、キャリッジ1を始端部
方向に若干移動させて図11に示したように記録ヘッド
5とキャップ80とに間隙ΔGを形成する。この状態で
記録ヘッド5にフラッシング信号を供給してノズルから
インク滴をキャップ80に吐出させると、キャップ80
の面が記録ヘッド5のノズル面に対して角度θで傾斜し
ているため、インク吸収シート86から跳ね返ったイン
ク飛沫がノズル面に付着するのを可及的に防止できる。
なお、キャリッジの紙端部方向への若干の移動は、レバ
ー59の係合孔60の長さL分で行われるため、レバー
59が不作状態を維持するから、たとえキャリッジ1が
スライダ56に当接しても、キャリッジ1への衝撃を可
及的に緩和でき、記録ヘッド5のメニスカスの損傷を防
止して高い信頼性での印刷を確保することができる。
【0043】また、スライダ56がキャリッジ1の移動
方向に細長い係合孔60を介してアーム59に係合して
いる関係上、キャップ80を係合孔60の長さL分だけ
印刷領域側にオフセットさせることが可能となり、フラ
ッシング時のキャリッジ1の移動距離を短縮してスルー
プットを向上することができる。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
記録ヘッドもしくはこれを担持するキャリッジに押圧さ
れて、基台上をキャリッジの移動に一致して上下動しな
がらキャリッジの移動に追従するスライダと、記録ヘッ
ドの封止領域の両側の外側で記録ヘッド側にバネにより
付勢されてスライダに保持されたホルダと、ホルダに収
容され、記録ヘッドのノズル面を封止する弾性部材から
なるキャップとを備えたので、封止面の外側のバネによ
り高い調芯性と安定性を確保でき、大型の記録ヘッドで
あってもキャップを均等に弾接させて確実に封止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録装置に一実施例
を示す図である。
【図2】同上記録装置の駆動動力伝達系を示す図であ
る。
【図3】同上装置におけるポンプユニットの分解斜視図
である。
【図4】図(イ)、(ロ)は、同上装置に使用するキャ
ッピングユニットの一実施例を、両側から見た状態で示
す斜視図である。
【図5】同上装置に使用するキャッピングユニットの一
実施例を示す分解斜視図である。
【図6】図(イ)乃至(ハ)は、それぞれスライダとキ
ャップフレームの各サイズを説明する図、及びキャピン
グ時のずれ量を説明する図である。
【図7】図(イ)乃至(ハ)は、それぞれキャップホル
ダの一実施例を、キャップを装入した状態で示す上面
図、キャップを取り外した状態で示す断面図、及びキャ
ップの一実施例を示す断面図である。
【図8】図(イ)キャップに作用する荷重を示す説明図
であり、図(ロ)は記録ヘッドへの当接初期における荷
重を示す説明図であり、図(ハ)は本発明のキャップ
と、キャップの封止領域の内側の中心線に位置する2つ
のバネでキャップを保持したものとの、キャップと記録
ヘッドの距離とキャップが記録ヘッドに作用する荷重と
の関係を示す線図である。
【図9】図(a)、(b)は、それぞれクリーナユニッ
ト、及びキャッピングユニットの動作の内、封止状態を
平面と側面から示す図である。
【図10】図(a)、(b)は、それぞれクリーナユニ
ット、及びキャッピングユニットの動作の内、キャリッ
ジによりスライダを上昇させる過程を平面と側面から示
す図である。
【図11】図(a)、(b)は、それぞれクリーナユニ
ット、及びキャッピングユニットの動作の内、フラッシ
ング状態を平面と側面から示す図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 2 キャリッジモータ 5 記録ヘッド 6 インクカートリッジ 7 紙送りモータ 8 搬送ローラ 9 キャッピングユニット 10 クリーナユニット 11 ポンプユニット 12 カットシートフィーダ 13、17、22、26 歯車 14 ピニオン 16 給紙ローラ駆動軸 18 クラッチ機構 21 排紙ローラ 28 アーム 29 クリーナカム 31 ラチェットホイール 32 中間伝達ホイール 33 ポンプホイール 34 ローラ 35 チューブ 36 ポンプケーシング 37 クリーナホルダ 38、64、64’、67 溝 39 クリーニングブレード 40 案内突起 42 案内溝 43 長孔 44 係止突起 51 キャップフレーム 53 カム溝 53a 傾斜部 53b 水平部 56 スライダ 56a 当接片 59 レバー 60 係合孔 63 キャップホルダ 68 バネ受け部 70 バネ 74 チューブ 75 弁座 77 弁 80 キャップ 86、87 インク吸収シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大塚 信敏 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 小林 淳 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 磯野 正博 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 (72)発明者 望月 聖二 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドもしくはこれを担持するキャ
    リッジに押圧されて、基台上を前記キャリッジの移動に
    一致して上下動しながら前記キャリッジの移動に追従す
    るスライダと、 前記記録ヘッドの封止領域の両側の外側で前記記録ヘッ
    ド側にバネにより付勢されて前記スライダに保持された
    ホルダと、 前記ホルダに収容され、前記記録ヘッドのノズル面を封
    止する弾性部材からなるキャップとからなるキャッピン
    グ装置を備えたインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記バネが前記キャリッジの移動方向、
    及び前記キャリッジの移動方向に直交する方向に対称に
    配置されている請求項1に記載のキャッピング装置を備
    えたインクジェット式記録装置。
  3. 【請求項3】 前記各バネのバネ力が同一である請求項
    2に記載のキャッピング装置を備えたインクジェット式
    記録装置。
  4. 【請求項4】 前記ホルダが前記キャリッジの移動方向
    の前後の3つの支持点で前記スライダに支持されている
    請求項1に記載のキャッピング装置を備えたインクジェ
    ット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記3つの支持点の1つが、他の支持点
    と前記記録ヘッドに対する距離が相違する請求項4に記
    載のキャッピング装置を備えたインクジェット式記録装
    置。
  6. 【請求項6】 前記相違する距離が1mm以上、または
    前記記録ヘッドのノズル面に対する傾きの角度が2度以
    上である請求項5に記載のキャッピング装置を備えたイ
    ンクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 前記キャップのほぼ中心線上に吸引手段
    と、大気連通手段に連通する開口が形成されている請求
    項1に記載のキャッピング装置を備えたインクジェット
    式記録装置。
  8. 【請求項8】 前記吸引手段に連通する開口に前記ホル
    ダの底面に垂直にチューブが接続されている請求項7に
    記載のキャッピング装置を備えたインクジェット式記録
    装置。
  9. 【請求項9】 前記大気連通手段に連通する開口に前記
    キャリッジの移動方向に平行に延びるチューブが接続さ
    れている請求項7に記載のキャッピング装置を備えたイ
    ンクジェット式記録装置。
JP26816097A 1996-11-22 1997-09-12 インクジェット式記録装置 Expired - Fee Related JP3712221B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26816097A JP3712221B2 (ja) 1996-11-22 1997-09-12 インクジェット式記録装置

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32783696 1996-11-22
JP32783796 1996-11-22
JP8-327836 1996-11-22
JP8-327837 1996-11-22
JP26816097A JP3712221B2 (ja) 1996-11-22 1997-09-12 インクジェット式記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10202893A true JPH10202893A (ja) 1998-08-04
JP3712221B2 JP3712221B2 (ja) 2005-11-02

Family

ID=27335615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26816097A Expired - Fee Related JP3712221B2 (ja) 1996-11-22 1997-09-12 インクジェット式記録装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3712221B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004001468A (ja) * 2002-04-09 2004-01-08 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2007216466A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Olympus Corp 画像記録装置が備えるメンテナンス機構の位置決め機構
JP2009196174A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Seiko Epson Corp 液体吐出装置および印刷装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004001468A (ja) * 2002-04-09 2004-01-08 Seiko Epson Corp 液体噴射装置
JP2007216466A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Olympus Corp 画像記録装置が備えるメンテナンス機構の位置決め機構
JP2009196174A (ja) * 2008-02-20 2009-09-03 Seiko Epson Corp 液体吐出装置および印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3712221B2 (ja) 2005-11-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6523929B2 (en) Image forming apparatus
US5138343A (en) Ink jet recording apparatus with recovery means
US6830311B2 (en) Ink jet recording apparatus, moving position control method of capping device therein, and flushing control method therefor
JP2001026113A (ja) インクジェット式記録装置
US6286931B1 (en) Ink jet recording apparatus
US7455385B2 (en) Head capping device and liquid ejecting apparatus incorporating the same
JP3728963B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3767568B2 (ja) 画像形成装置
US5963229A (en) Ink jet recording apparatus having ink absorbing member for absorbing ink from an ink wiping member
JPH10202916A (ja) インクジェット式記録装置
JPH10202893A (ja) インクジェット式記録装置
JPH10202894A (ja) インクジェット式記録装置
JP4207143B2 (ja) インクジェット式記録装置
JPH08104010A (ja) インクジェット記録装置
JP2003053999A (ja) 画像形成装置
JP3765361B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP3111781B2 (ja) インクジェットヘッドのキャッピング装置
JP3536958B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3573207B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4920903B2 (ja) インクジェット記録装置
JPH0825653A (ja) インクジェットプリント装置
JP3467580B2 (ja) キャッピング装置、及びこれを使用したインクジェット式記録装置
JP3844189B2 (ja) インクジェット式記録装置
JP4501395B2 (ja) 液体噴射装置
JP2929723B2 (ja) インクジェットプリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030416

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080826

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090826

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090826

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100826

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110826

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120826

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130826

Year of fee payment: 8

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees