JPH10199948A - 半導体用治具材料の評価方法 - Google Patents

半導体用治具材料の評価方法

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JPH10199948A
JPH10199948A JP153597A JP153597A JPH10199948A JP H10199948 A JPH10199948 A JP H10199948A JP 153597 A JP153597 A JP 153597A JP 153597 A JP153597 A JP 153597A JP H10199948 A JPH10199948 A JP H10199948A
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semiconductor
semiconductor wafer
jig
container
wafer
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JP153597A
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Takeshi Motoyama
剛 元山
Kazuhiro Minagawa
和弘 皆川
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体装置の製造プロセスに用いられる治具
を構成する材料が熱処理工程において半導体ウェハをど
れだけ汚染するかについて簡便かつ的確に評価すること
のできる方法を提供する。 【解決手段】 石英または炭化ケイ素からなる半密閉容
器20内に、評価すべき半導体用治具の材料からなる試
験片10と半導体ウェハ12a、12bとを互いに接触
させずにかつ互いの距離が20mm以下となるように対
向させて収容する。試験片10と半導体ウェハ12a、
12bとを容器20内に収容した状態で、熱処理炉14
において加熱する。その後、熱処理された半導体ウェハ
12aの特性を測定して、試験片による半導体ウェハの
汚染の程度を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体用治具に用
いられる材料を評価する方法に関し、特に、半導体装置
の製造プロセスにおける熱処理工程に際し、該材料が半
導体ウェハに対してどれほど汚染をもたらすかについて
簡便かつ適切に評価するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体装置の製造プロセスに用いられる
ウェハボートやプロセスチューブ等の半導体用治具に
は、半導体熱処理工程等において有害な金属不純物によ
る半導体ウェハの汚染を引起こさないものが望まれる。
そのような半導体用治具を製造するため、治具に用いる
材料の半導体ウェハに対する汚染性を正しく評価するこ
とが肝要である。従来、この評価方法として主に次の3
つの方法が存在した。
【0003】第1の方法は、治具材料を粉砕し酸等に溶
解して得られる溶液中の金属不純物を原子吸光分析、誘
導結合型プラズマ分析(ICP)等で定量する方法であ
る。
【0004】第2の方法は、評価の対象となる治具材料
でプロセスチューブやウェハボート等の半導体用治具を
実際に作製し、得られた半導体用治具上で半導体ウェハ
を熱処理して、ウェハの汚染状況を評価する方法であ
る。
【0005】第3の方法は、金属不純物の拡散係数が半
導体より小さい物質たとえば窒化ケイ素で被覆された金
属捕集用物体を治具材料とともに熱処理し、金属捕集用
物体の被覆内に捕集された金属不純物を定量する方法で
ある(特開平4−267327号公報参照)。
【0006】第1の方法では、治具材料中に含まれる金
属不純物の種類と量を明らかにすることができるが、金
属不純物の形態(たとえば酸化物、炭化物等)および治
具の使用条件(温度、雰囲気等)によって異なる実際の
汚染度については明らかにすることができない。この方
法では、実際の熱処理工程において治具材料が半導体特
性にどれほどの影響を与えるかどうかを明確にすること
はできない。
【0007】第2の方法では、実際に対象となる治具を
いちいち試作する必要がある。試験に用いられる熱処理
設備も、治具の必要とするスペース等によって制約を受
ける。この方法は、コスト、時間、便宜性の点で実際的
ではない。
【0008】第3の方法でも、第1の方法と同様に汚染
物質の同定、定量が可能であるが、実際の熱処理工程に
おける半導体特性への影響は明確にならない。この方法
の一具体例として、窒化ケイ素等で被覆された金属捕集
用物体を治具材料で挟んで熱処理し、被覆に捕集された
金属不純物を分析し、治具材料の汚染性を評価する方法
がある。しかし、この方法のように、治具材料と金属捕
集用物体とを接触させて熱処理を行なうと、たとえば酸
素誘因積層欠陥(Oxidation-Induced StackingFaults
)(以下、「OSF」と称する)を誘発し、正確な材
料評価ができなくなる。またこの方法は、金属捕集用物
体という特別な材料を必要とするため、コスト、評価時
間の点にも問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、半導
体ウェハへの汚染性に関し、半導体用治具に用いられる
材料を簡便かつ的確に評価することのできる方法を提供
することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、半導体用治具
に用いられる材料を評価する方法であって、石英、炭化
ケイ素、シリコンおよびそれらの組合せからなる群から
選択される材料からなりかつ通気孔を有する容器内に、
半導体用治具に用いられる材料からなる試験片と半導体
ウェハとを、互いに接触させずにかつ互いの距離が20
mm以下となるよう対向させて収容する工程と、試験片
と半導体ウェハとを容器内に収容した状態で熱処理炉に
おいて加熱する工程と、加熱工程の後、半導体ウェハの
特性を測定する工程とを備える。試験片および半導体ウ
ェハを収容する容器の通気孔のサイズは、加熱工程にお
いて熱処理炉および該容器の外の雰囲気からの半導体ウ
ェハの汚染を抑制しながら通気を行なうことができる程
度の大きさである。試験片とともに加熱された半導体ウ
ェハの特性を測定することにより半導体用治具に用いら
れる材料による半導体ウェハへの汚染性を評価すること
ができる。
【0011】試験片および半導体ウェハを収容する容器
は、対向する1対の底面とそれらに挟まれた側面とによ
り試験片および半導体ウェハを収容するための空間を形
成するものとすることができる。この場合、容器に設け
られる通気孔における開口面積は、1対の底面のいずれ
かの面積の1/20〜1/10とすることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明は、半導体装置製造プロセ
スに用いられるウェハボート、プロセスチューブ等の半
導体用治具を構成する材料の評価に適用される。本発明
は、簡便かつ的確な評価に適した形状および寸法の治具
材料を用いて、試験設備の制約を少なくし、費用および
時間の負担を軽くすることができるものである。たとえ
ば、評価のために容器内に収容する治具材料の形状およ
び寸法を、ともに容器内に収容される半導体ウェハとほ
ぼ同じにすることはより実際的でかつより好ましい。
【0013】本発明では、適当な形状および寸法に成形
された治具用材料からなる試験片と半導体ウェハとを、
石英、炭化ケイ素、シリコンおよびそれらの組合せから
なる群から選択される材料からなる半密閉の容器内に収
容する。この容器は、中に収容される試験片および半導
体ウェハを、後の加熱工程において熱処理炉および加熱
雰囲気の影響から保護する役割を果たす。また容器は、
加熱工程において熱処理炉および容器の外の雰囲気から
の半導体ウェハの汚染を抑制しながら通気を行なうこと
ができる程度の大きさの隙間を有する。この隙間によ
り、容器内雰囲気と容器外雰囲気との間の流通を徐々に
行なって、容器自体および容器内雰囲気からの試験片お
よび半導体ウェハへの影響を小さくすることができる。
容器は、試験片および半導体ウェハを取囲んで保護し、
半導体ウェハに対する試験片からの影響が他の要因から
の影響に妨害されないよう、的確な評価のための環境を
もたらす。容器は、加熱工程において試験片および半導
体ウェハに汚染の影響を極力与えないものが望ましいた
め、その材料として石英、炭化ケイ素、シリコンまたは
それらの組合せが選択される。より好ましい材料とし
て、石英ガラス、炭化ケイ素の焼結体、炭化ケイ素およ
びシリコンからなる炭化ケイ素質複合材料、シリコン、
炭化ケイ素に炭化ケイ素をCVDコートしたものおよび
炭化ケイ素のCVDコート膜で被覆された材料(たとえ
ば炭素材)等がある。容器を構成する材料において、各
金属不純物の濃度は、たとえば1ppm以下が望まし
い。容器は、全体を1種類の材料から構成してもよい
し、異なる材料からなる部分で構成してもよい。また、
特定の材料からなる基材上に他の材料をコーティングし
て容器を形成してもよい。
【0014】容器内に収容された試験片および半導体ウ
ェハは、熱処理炉において加熱される。図1は、本発明
の一具体例を示すものであり、試験片と半導体ウェハと
を容器内に収容した状態で熱処理炉において加熱する様
子を示している。熱処理炉14内には、治具用材料から
なる試験片10および半導体ウェハ12a、12bを収
容する半密閉容器20が載置されている。試験片10
は、半導体ウェハ12aおよび12bとほぼ同じ形状お
よび寸法とすることができる。それにより、半密閉容器
20の構造を簡単にすることができ、得られる評価のば
らつきも減少させることができる。試験片10を半導体
ウェハ12aおよび12bに対向させた状態で半密閉容
器20内に収容し、熱処理を行なう。熱処理において
は、ヒータ15により炉14内の温度を所定の温度に上
昇させ、必要な時間保持する。また、熱処理に際し半導
体装置製造プロセスに用いられるO2 等の所定のガスを
導入孔16を介して炉14内に導入し、所定の雰囲気が
もたらされる。
【0015】図1に示すように、半密閉容器20は、試
験片10および半導体ウェハ12a、12bを収容する
支持体22と、それを覆う蓋体21とから構成される。
支持体22には、試験片およびウェハを支持するための
棚部が形成されており、試験片と半導体ウェハとを所定
の距離で離した状態でほぼ平行に保持できるようになっ
ている。支持体22において、少なくとも1つの試験片
および半導体ウェハを収容することができるよう少なく
とも2つの棚部が形成されるが、その数は2以上で必要
に応じて設定することができる。評価を行ないたい試験
片の数に応じて適当な数の棚部を有する支持体を用いる
ことができる。容器20を構成する蓋体21および支持
体22により、試験片および半導体ウェハは取囲まれた
状態で収容されるが、支持体22と蓋体21との間には
隙間23が形成されており、容器の内部は隙間23で構
成される通気孔により容器外部とつながっている。隙間
23は、後述するように、熱処理炉そのものからの汚染
の影響、導入ガスによる汚染の影響、および半密閉容器
からの汚染の影響をできるだけ小さくするよう、適当な
大きさとされる。
【0016】図2および図3に、半密閉容器を構成する
支持体および蓋体の一具体例について、より詳細な構造
を示す。図2に示す支持体22は、一端が開口である箱
状の形体である。支持体22の側壁は完全な筒体ではな
く、一部が欠けている。側壁に凸状に形成された棚部2
2a、22bおよび22cは試験片および半導体ウェハ
を支持するようになっている。図3に示す蓋体21は、
一方端が開口である箱状の形体であり、支持体22を覆
うことができるよう、支持体22よりも若干大きく、こ
れを支持体22に被せた時に隙間ができるようになって
いる。図4は、隙間ができる様子を示している。支持体
22の棚部に試験片および半導体ウェハを載置し、蓋体
21を被せれば、熱処理に必要な状態ができあがる。
【0017】図1に示すように、試験片10と半導体ウ
ェハ12aおよび12bとは、互いに接触しないように
容器20内に収容される。対向して保持される試験片1
0と半導体ウェハ12aまたは12bとの間隔は20m
m以下に設定され、好ましくは0.3mm〜10mmの
範囲に設定される。この間隔が20mmを超えると、半
導体ウェハに関し、試験片からの影響に比べて容器内雰
囲気からの影響が相対的に大きくなり、試験片の半導体
ウェハに対する汚染性について正確な評価ができなくな
る。なお、間隔が0.3mmを下回ると、試験片と半導
体ウェハとが接触しやすくなる。これらが接触した場
合、後述するように半導体ウェハに発生するOSFのた
めに正確な評価ができなくなる。また、半密閉容器20
の支持体22と試験片および半導体ウェハとの接触面積
は、これらを安定して支持できる範囲において可能な限
り小さくすることが好ましい。接触面積が大きくなる
と、特に半導体ウェハにおいて欠陥が生成しやすくな
る。欠陥が多く生成すると、評価の正確さが損なわれる
おそれがある。これらの接触面積を可能な限り小さくす
ることによって、より正確な評価を得ることができる。
【0018】半密閉容器20において、支持体22と蓋
体21との隙間23は、加熱工程において熱処理炉およ
び加熱雰囲気からの汚染の影響を抑制できるよう適当な
大きさに設定される。図4は、支持体22に蓋体21を
被せてなる半密閉容器20の断面を示すものである。支
持体22と蓋体21との間には、隙間23が形成されて
いる。隙間23は、容器の中と外をつなぐ通気孔を形成
する。この通気孔の開口面積、すなわち隙間23の面積
は、支持体22の底22eの面積の1/20〜1/10
の範囲にあることが好ましい。隙間の面積が底面積の1
/20より小さいと、半密閉容器20内の雰囲気の影響
が相対的に大きくなってくる。すなわち、半密閉容器内
の雰囲気を試験目的の雰囲気に制御するのが困難になっ
てくる。隙間の面積が底面積の1/10より大きいと、
熱処理炉からの汚染および導入ガスからの汚染の影響が
大きくなってくる。これらの影響が大きくなりすぎる
と、評価の正確さが損なわれるようになる。本発明は、
適当なサイズの隙間を有する容器内に試験片と半導体ウ
ェハとを収容し、上述した影響を極力避けて、治具材料
の半導体ウェハに対する影響を確実に測定できる方法を
提供するものである。
【0019】温度、時間および雰囲気等の熱処理条件
は、半導体装置の製造プロセスにおいて治具が使用され
る条件に合わせるのが一般的である。しかしながら、必
要に応じて熱処理時間を短縮したり、温度を上げて行な
っても差し支えない。
【0020】熱処理の後、半導体ウェハの特性を測定す
ることにより、試験片の半導体ウェハに対する影響、す
なわち治具材料による半導体ウェハへの汚染性を評価す
ることができる。半導体ウェハの特性を測定する方法に
は、シリコンウェハ等の材料評価に通常用いられている
方法を適用することができる。半導体ウェハの特性を測
定する方法として、ライフタイム測定法、OSF測定
法、表面酸化膜分析法等を用いることができる。ライフ
タイム測定法は、マイクロ波減衰法とも呼ばれ、半導体
ウェハを光等で励起したときに発生するキャリアの半減
期を測定する方法である。重金属不純物の汚染により半
減期は短くなるため、これを測定することによりウェハ
の汚染度の評価が比較的簡単にできる。ライフタイムが
大きければ、試験片から半導体ウェハへの汚染の度合が
小さく、したがって試験片は純度が高く治具により適し
たものであることを意味する。OSFは酸化処理中に発
生する積層欠陥のことで、重金属や機械的傷により発生
するものである。OSF測定法では、モニター用ウェハ
をエッチングして、OSFに起因するピット数を金属顕
微鏡を用いて測定する。半導体ウェハにおいて測定され
たOSFが少ない場合、試験片からウェハへの汚染の度
合が小さく、したがって、治具材料は純度が高く、治具
を構成するために望ましいことを意味する。表面酸化膜
分析法は、酸化雰囲気中で酸化した際に半導体ウェハに
生成する表面酸化膜中の不純物を定量し、汚染源を明確
化するものである。この方法では、たとえば原子吸光分
析により不純物を定量する。このようにして試験片とと
もに熱処理された半導体ウェハの特性を測定することに
より、治具材料の半導体ウェハに対する汚染性を評価す
ることができ、その材料が半導体用治具に適切なもので
あるかどうかを簡便かつ的確に把握することができる。
【0021】
【実施例】
実施例1 表1に示す純度をそれぞれ有する3種類の炭化ケイ素焼
結体からなる半導体用治具材料A、BおよびCについて
評価を行なった。半導体装置の製造に通常用いられる4
インチシリコンウェハを材料評価のためのモニタ用ウェ
ハとした。3種類の治具材料についてそれぞれ4インチ
シリコンウェハと同じ形状および寸法に調製したものを
試験片として用いた。図2に示すような支持体と図3に
示すような蓋体とからなる石英製の半密閉容器に、それ
ぞれの治具材料からなる試験片とモニタウェハとを図1
に示すようにして半密閉容器内に収容した。すなわち、
各試験片を対向する2枚のモニタ用ウェハの間に載置し
た。モニタ用ウェハと治具材料試験片との間隔は、5m
mであった。支持体に蓋体を被せたときにできる隙間の
面積は、支持体の底面積の1/15であった。試験片お
よびモニタ用ウェハを半密閉容器内に収容した状態で、
図1に示すように、熱処理炉において乾燥O 2 雰囲気下
で1200℃、2時間の熱処理を行なった。
【0022】熱処理の後、モニタ用ウェハを取出し、ウ
ェハの特性を測定した。通常の方法に従い、モニタ用ウ
ェハの試験片に対向していた面のライフタイム(L
T)、OSF個数、酸化膜中の金属不純物について測定
を行なった。ライフタイムは、レオ技研社製LTA−3
3Aにより測定した。OSF個数は、前述のように金属
顕微鏡により測定した。酸化膜中の金属不純物は、フレ
ームレス原子吸光分析により測定を行なった。測定の結
果を表2に示す。ライフタイム、OSF個数、酸化膜中
の金属不純物の測定値の間には矛盾がなく、これらによ
り各材料について精度のよい評価ができた。
【0023】図5は、材料Aの試験片とともに熱処理さ
れたモニタ用ウェハ上のライフタイムの分布を示してい
る。図6は、材料Bの試験片とともに加熱されたモニタ
用ウェハ上のライフライムの分布を示している。図中に
は、書込まれた黒四角の大きさと半減期の長さとの関係
をあわせて示している。図中の黒四角が大きいほどライ
フタイムが長いことを意味する。これらを比較すると、
金属不純物の多い材料Bについてのモニタ用ウェハに関
するライフタイムは短くなっていることがわかる。この
ことは、本発明が、材料の評価法として適正であること
をさらに裏付けている。また注目すべきことは、表1に
示す分析結果では、材料Aと材料Bの分析値はわずかに
異なっているにすぎないのに対し、図5および図6に示
すライフタイムの差は顕著なことである。すなわち、材
料中の金属不純物を分析しただけでは、そのウェハに対
する汚染性の優劣を的確に評価することは難しいことが
わかる。
【0024】比較例1 各材料からなる試験片を2枚のモニタ用ウェハに挟んで
密閉容器の同じ棚に載置した。すなわち、モニタ用ウェ
ハと試験片とを互いに接触させて容器に収容した。それ
以外は実施例1と同様の条件で処理を行ない、モニタ用
ウェハの特性について測定を行なった。得られた結果を
表2に示す。ライフタイムについては、実施例1と同様
な結果が得られたが、OSF個数については材料Aと材
料Bとに関する評価が逆転した。また、OSF個数につ
いての材料Cに関する値は異常に大きかった。これらの
結果は、モニタ用ウェハと試験片とを接触させることが
評価方法において不適当であることを示している。
【0025】実施例2 炭化ケイ素焼結体からなる半密閉容器を用いた以外は、
実施例1と同様の条件下で処理を行ない、モニタ用ウェ
ハの特性について測定した。得られた結果を表2に示
す。結果は実施例1と同様の傾向を示しており、本発明
に従う評価方法が適正であることがわかった。
【0026】比較例2 評価対象である炭化ケイ素焼結体の各材料でシリコンウ
ェハの熱処理に用いられるカセットボートを作製した。
4インチシリコンウェハを作製したカセットボートに載
置し、熱処理炉において乾燥O2 雰囲気中、1200
℃、2時間の熱処理を行なった。図7は、シリコンウェ
ハ72がカセットボート70上に載置されるようすを示
している。このように実際にカセットボート上で熱処理
を行なったシリコンウェハについて、実施例1と同様に
ライフタイム、OSF個数、酸化膜中の金属不純物を測
定した。得られた結果を表2に示す。また、熱処理され
たシリコンウェハにおけるライフタイムの分布を図8に
示す。図8に示す分布では、ウェハにおいてカセットボ
ートと接触している部分(図の下の部分)はライフタイ
ムが異常に短くなっている。しかし、これは局部的な汚
染によるものであり、ライフタイム値全体の平均値への
影響は表2の結果が示すように比較的小さい。したがっ
て、ライフタイムの平均値だけでウェハの汚染性を評価
するのは危険であることがわかる。
【0027】比較例3 試験片とモニタ用ウェハの距離が25mmとなるような
棚部が形成された支持体を半密閉容器に用いた以外は、
実施例1と同様の条件で処理を行なった。材料Aの試験
片を半密閉容器内でモニタ用ウェハとともに熱処理した
後、実施例1と同様にウェハ上のライフタイム分布を測
定した。その結果を図9に示す。図に示すように、モニ
タ用ウェハの外周部近傍はライフタイムが異常に短くな
っており、この部分は半密閉容器内部の雰囲気による汚
染であると考えられた。したがって、試験片とモニタ用
ウェハとの間の距離が大きすぎると正確な評価が困難に
なることがわかった。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高温熱処
理中に治具材料から放出される金属不純物を容易かつ高
感度に検出することができるとともに、治具材料の半導
体特性への影響を明確にすることができる。上述したよ
うに、本発明によれば、治具材料中の不純物がウェハ特
性に与える影響を精度よく評価することができる。本発
明は、従来の方法に用いられるような特殊な金属捕集材
や治具自体を必要とせず、より多くの種類の治具材料に
ついて簡便かつ迅速に評価を行なうことができる。この
点において、本発明はコスト、時間の点で従来法よりも
優れている。本発明により治具材料を評価し、より適切
な材料を見い出して治具を製造すれば、半導体装置の製
造歩留りおよび信頼性の向上に大きく寄与する半導体用
治具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って試験片および半導体ウェハを容
器内に収容し、熱処理を行なう一具体例を示す模式図で
ある。
【図2】本発明に用いられる容器の構成部分の一具体例
を示す斜視図である。
【図3】本発明に用いられる容器の構成部分の一具体例
を示す斜視図である。
【図4】図2に示す構成部分に図3に示す構成部分を被
せることによりできる隙間を示す断面図である。
【図5】実施例1で得られたモニタ用ウェハにおけるラ
イフタイムの分布を示す模式図である。
【図6】実施例1で得られたもう1つのモニタ用ウェハ
におけるライフタイムの分布を示す模式図である。
【図7】比較例2においてウェハをカセットボートに載
置した状態を示す模式図である。
【図8】比較例2において得られたモニタ用ウェハにお
けるライフタイムの分布を示す模式図である。
【図9】比較例3で得られたモニタ用ウェハにおけるラ
イフタイムの分布を示す模式図である。
【符号の説明】
10 試験片 12a、12b 半導体ウェハ 14 熱処理炉 20 半密閉容器 21 蓋体 22 支持体 23 隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // H01L 21/205 H01L 21/205

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体用治具に用いられる材料を評価す
    る方法であって、 石英、炭化ケイ素、シリコンおよびそれらの組合せから
    なる群から選択される材料からなりかつ通気孔を有する
    容器内に、前記半導体用治具に用いられる材料からなる
    試験片と半導体ウェハとを、互いに接触させずにかつ互
    いの距離が20mm以下となるよう対向させて収容する
    工程と、 前記試験片と前記半導体ウェハとを前記容器内に収容し
    た状態で熱処理炉において加熱する工程と、 前記加熱工程の後、前記半導体ウェハの特性を測定する
    工程とを備え、 前記容器の通気孔のサイズは、前記加熱工程において前
    記熱処理炉および前記容器の外の雰囲気からの前記半導
    体ウェハの汚染を抑制しながら通気を行なうことができ
    る程度の大きさであり、 前記半導体ウェハの特性を測定することにより前記半導
    体用治具に用いられる材料による半導体ウェハへの汚染
    性を評価することを特徴とする、半導体用治具材料の評
    価方法。
JP153597A 1997-01-08 1997-01-08 半導体用治具材料の評価方法 Pending JPH10199948A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014110373A (ja) * 2012-12-04 2014-06-12 Shin Etsu Handotai Co Ltd 評価用ウェーハの熱処理方法
WO2015025448A1 (ja) * 2013-08-23 2015-02-26 信越半導体株式会社 シリコンウェーハの熱処理方法

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