JPH10199073A - データ再生方法、再生速度制御装置、データ再生装置 - Google Patents

データ再生方法、再生速度制御装置、データ再生装置

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JPH10199073A
JPH10199073A JP9309081A JP30908197A JPH10199073A JP H10199073 A JPH10199073 A JP H10199073A JP 9309081 A JP9309081 A JP 9309081A JP 30908197 A JP30908197 A JP 30908197A JP H10199073 A JPH10199073 A JP H10199073A
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data
reproducing
magnetic tape
speed
recorded
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JP9309081A
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English (en)
Inventor
Akira Sugiyama
晃 杉山
Tetsuya Iwamoto
哲也 岩本
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Television Signal Processing For Recording (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転ドラム上に複数組の再生ヘッドを備える
デジタルVCR等において、最適なサーチスピードを設
定することによりサーチ画の画質を向上させる。 【解決手段】 回転ドラム30上に配置された複数組の
再生ヘッド32が、磁気テープ35に記録されたデータ
を所定の原再生速度以上の速度で再生する際に、システ
ムコントロールMPU8およびキャプスタンサーボMP
U4により、回転ドラム30上に設けられた1組の再生
ヘッドが上記原再生速度で上記データの所定単位を全て
再生するために必要な回転ドラム30のスキャン数A
と、回転ドラム30上に設けられた2組以上の再生ヘッ
ドが設定される磁気テープ移動速度で上記データの所定
単位を全て再生するために必要な上記回転ドラム30の
最小のスキャン数Bとの比A/Bの値が最大となるよう
に、磁気テープ35の移動速度を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープに記録
された映像データを高速再生した映像(いわゆるサーチ
画)の画質を向上させる技術に関し、特に、複数の再生
ヘッドを用いてより多くの映像データを再生できるよう
に再生速度を制御するデータ再生方法、再生速度制御装
置およびデータ再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープを用いてテレビジョン信号な
どの映像信号を記録および再生するビデオテープレコー
ダーにおいて、映像信号を実質的に劣化させることなく
記録および再生できるものとしてデジタル・ビデオ・テ
ープ・レコーダ(デジタルVTR)が提案されている。
また、デジタルVTRに用いる磁気テープが、カセット
に収納されている場合には、デジタル・ビデオ・カセッ
トテープ・レコーダ(デジタルVCR)とも呼ばれる。
【0003】デジタルVCRは、音声信号や制御用信号
等を含む映像信号をデジタルデータとして磁気テープに
記録し、また、磁気テープに記録されたデジタルデータ
を再生して映像信号を得るものである。
【0004】デジタルVCRにより、映像信号であるデ
ジタルデータが記録される磁気テープ上の領域はトラッ
ク(Track )と呼ばれる。そして、このトラックは、一
般に、磁気テープの長手方向、すなわち走行方向に対し
て傾斜して配置される回転ドラム上に設けられた記録ヘ
ッドが磁気テープを走査(スキャン)することにより記
録形成される傾斜記録トラック(ヘリカルトラック)で
ある。
【0005】このデジタルVCRは、磁気テープに記録
され、また、磁気テープから再生される映像信号がデジ
タル信号であるため、データ誤り訂正技術を用いること
により信号の劣化を最小限に抑えることができる。この
ため、映像信号が記録された磁気テープの編集や変速再
生を行うことが比較的容易であるという、従来のアナロ
グVCRとは異なる特徴を有している。
【0006】このようなデジタルVCR(以下、単にV
CRという)において、磁気テープに記録された映像デ
ータ(動画)を、記録速度と同じ速度(原再生速度)以
上の速度で高速再生(サーチ)するときには、再生ヘッ
ドが複数のトラックにまたがってスキャンすることにな
る。つまり、1つのトラックに記録された映像データが
全てスキャンされず、1画面を再生するのに必要な映像
データの部分しか再生されないことになる。
【0007】この結果、サーチ画は、原再生速度で再生
された映像に比べて粗くなったり、ノイズを含んだりし
て画質が低下してしまう。
【0008】上述したように、サーチ画の画質が低下す
る主な原因は、再生速度が速くなるにつれて、再生ヘッ
ドが1回のスキャンで磁気テープから再生される映像デ
ータが減少するためである。そこで、回転ドラム上に設
ける再生ヘッドの数を増やすことにより、サーチ画再生
時にもできるだけ多くの映像データを再生して、サーチ
画の画質を向上させようとすることが行われている。
【0009】そこで、回転ドラム上の再生ヘッドの配置
と再生速度の関係について、図14を参照しながら説明
する。
【0010】図14(a)は、原再生速度で映像データ
を再生するために最低限必要な再生ヘッド構成であり、
互いにアジマス角が異なる再生ヘッドA1と再生ヘッド
B1とからなる1組の再生ヘッドが配置された2ヘッド
構成の例を示している。
【0011】ここで、アジマス(azimuth )角とは、磁
気テープ上の隣接するトラックどうしの信号が干渉する
ことを防ぐために、各々のトラックを記録構成する記録
ヘッドのギャップをトラックの形成方向に対して互いに
逆に傾けておく角度をいう。通常このアジマス角は、数
〜10度程度であり、この値を適当に設定することによ
りガードバンド等を設けることなく高密度記録を行うこ
とができる。
【0012】このような、+アジマスと−アジマスとを
もつ2ヘッド構成のVCRにおいては、サーチ画再生時
の再生速度(サーチスピード)Sを、以下の(1)式を
満たすように設定すれば良いことが知られている。
【0013】 S = (T/2) × n ±0.5 [倍速] (1) (nは整数、Tは1画面の映像データを記録するヘリカ
ルトラック数) これは、+アジマスの再生ヘッドが、ドラムの1回目の
スキャンで1画面を構成するT本のトラックのうちの第
1トラックに突入し、次の2回目のスキャンでは第2ト
ラック、3回目のスキャンでは第3トラック・・・、と
いうように、トレースされるトラックが、ドラムのスキ
ャン毎に順次変わっていくようなサーチスピードになっ
ており、時間的に近接しているフレームの映像データが
連続して再生されることによる。
【0014】また、サーチスピードを(1)式で与えら
れる倍速に選ぶことは、再生ヘッドの1回のスキャンに
よって画面上のできるだけ大きな面積が更新されるよう
にするために、画面上で隣接するマクロブロックの映像
データを磁気テープ上でもまとめて配置するようなシャ
フリング・パタンを用いるVCRには、特に有効であ
る。なお、このようなシャフリング・パタンは、後述す
る画像圧縮技術を用いて画面を構成する場合の基本単位
とされる、マクロブロックが大きな場合(例えば、16
画素×16走査線(ライン))に用いられる。なお、この
マクロブロックについては後述する。
【0015】図14(b)は、図14(a)に示した2
ヘッド構成に、アジマス角が互いに異なるもう1組の再
生ヘッドA5,B5を回転ドラム上の対向する位置に付
加した4ヘッド構成の例を示している。
【0016】この4ヘッド構成のVCRにおいて、
(1)式に示したサーチスピードSを選択すると、ある
倍速(例えばn=2,4,・・・)では、互いに同じア
ジマス角をもつ複数の再生ヘッドが再生する同一トラッ
ク番号のトラック上のデータが互いに重なってしまい、
1回のスキャンで再生できる映像データの量を増やすた
めに増設した再生ヘッドを有効に活かすことができな
い。このことは、図14(c)に示す8ヘッド構成や、
図14(d)に示す16ヘッド構成のVCRにおいても
同様である。
【0017】しかし、(1)式を満たすサーチスピード
S以外の、どのようなスピードに設定すれば複数の再生
ヘッドを最大限有効に利用できるかは曖昧であった。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、回転
ドラム上に複数の再生ヘッドを設けたVCRにおいて、
再生ヘッドの構成と再生速度との関係は明確ではないた
めに、複数の再生ヘッドを設けても、それらが必ずしも
有効に機能しないことがあった。
【0019】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものであり、サーチ画再生時に、複数の再生
ヘッドを最も有効に利用して、できるだけ多くの映像デ
ータを再生できるようなサーチスピードを求め、その速
度に設定することにより、高画質のサーチ画を得ること
ができるデータ再生方法、再生速度制御装置、データ再
生装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに提案する、本発明に係るデータ再生方法は、回転ド
ラム上に配置された複数組の再生ヘッドが、磁気テープ
に記録されたデータを所定の原再生速度以上の速度で再
生するデータ再生方法において、上記再生ヘッドの組数
に応じて、上記各再生ヘッドの磁気テープ上の軌跡が互
いに重複しないように磁気テープの移動速度を設定する
第1のステップと、上記第1のステップで設定された移
動速度で上記磁気テープを移動させて、上記磁気テープ
に記録されたデータを再生する第2のステップとを有す
ることを特徴とするものである。
【0021】また、本発明に係る再生速度制御装置は、
回転ドラム上に配置された複数組の再生ヘッドが、磁気
テープに記録されたデータを所定の原再生速度以上の速
度で再生するように制御する再生速度制御装置におい
て、上記再生ヘッドの組数に応じて、上記各再生ヘッド
の磁気テープ上の軌跡が互いに重複しないように磁気テ
ープの移動速度を設定する移動速度設定手段と、上記移
動速度設定手段で設定された移動速度で上記磁気テープ
を移動させて、上記磁気テープに記録されたデータを再
生する再生制御手段とを有することを特徴とするもので
ある。
【0022】そして、本発明に係るデータ再生装置は、
回転ドラム上に配置された複数組の再生ヘッドが、磁気
テープに記録されたデータを所定の原再生速度以上の速
度で再生するデータ再生装置において、上記再生ヘッド
の組数に応じて、上記各再生ヘッドの磁気テープ上の軌
跡が互いに重複しないように磁気テープの移動速度を設
定する移動速度設定手段と、上記移動速度設定手段によ
り設定された速度で上記磁気テープを移動させるテープ
移動手段と、上記テープ移動手段により移動される上記
磁気テープに記録されたデータを再生する再生手段とを
有することを特徴とするものである。
【0023】上記の本発明に係るデータ再生方法、再生
速度制御装置およびデータ再生装置によれば、複数の再
生ヘッドを用いて映像データをサーチ画再生する場合に
は、複数の再生ヘッドが各々画面上の異なる領域をなす
データを再生するように再生速度を選択できるため、従
来に比べてサーチ画の画質を向上することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係るデータ再生
方法および再生速度制御装置の好ましい実施の形態につ
いて説明する。ここではまず、上記データ再生方法およ
び再生速度制御装置を適用したデータ再生装置の実施の
一形態について説明し、次に、そのデータ再生装置の構
成および動作を参照しながらデータ再生方法および再生
速度制御装置について具体的に説明する。
【0025】図1は、本発明に係るデータ再生方法と再
生速度制御装置を適用したデータ再生装置であるデジタ
ルVCRの主要部の構成例を示すブロック図である。
【0026】このVCRは、デジタル映像信号を画像圧
縮技術を用いて圧縮し符号化して磁気テープに記録す
る。また、磁気テープに記録された圧縮された映像デー
タを復号し伸長して、映像データを再生するものであ
る。
【0027】映像入力端子101から入力された映像信
号は、BRRE(ビット・レート・リダクション・エン
コーダ)1によって圧縮される。この圧縮符号化方法
は、MPEG(Moving Picture Experts Group)等のデ
ジタル動画像(圧縮)符号化方法と同様に、所定数のフ
レーム(Group of Picture;GOP)を単位として、D
CT(Discrete Cosine Transform; 離散コサイン変
換)などの直交変換符号化および予測符号化を行い、さ
らに量子化、可変長符号化を行って、符号化データ列を
生成する方法である。圧縮符号化方法は、フレーム間相
関を用いたMPEG等の圧縮方法以外にも、フレーム内
圧縮等を用いた圧縮方法や、その他種々の圧縮方法を用
いても構わない。そして、圧縮された映像データは、E
CCエンコーダ部2で誤り訂正符号化され、テープ走行
系3で磁気テープに記録される。磁気テープに記録され
た、圧縮された映像データは、インナECCデコーダ5
およびアウタECCデコーダ部6で誤り訂正復号され、
BRRD(ビット・レート・リダクション・デコーダ)
7で伸長されて映像出力端子103から出力される。
【0028】まず、このVCRの記録系の各部の機能に
ついて映像データの流れに沿って説明する。
【0029】本実施の形態において、BRRE1は、映
像入力端子101から入力された1画面を構成する映像
信号のうちの、16画素×16走査線(ライン)で構成
される部分(マクロブロック)を単位として符号化を行
う。
【0030】具体的には図2に示すように、NTSC方
式では、走査線方向に720画素(pixcel)、垂直方向
に走査線(ライン)数525本(有効走査線数512
本)/フィールド周波数60Hzで構成される1画面を
16画素×16ラインのマクロブロックに分割する。そ
の結果、1画面は、走査線方向に45マクロブロック、
垂直方向に32マクロブロックからなる1440個のマ
クロブロックに分割される。
【0031】また、PAL方式では、走査線方向に72
0画素、垂直方向に走査線数625本(有効走査線数6
08本)/フィールド周波数50Hzで構成される1画
面を同様のマクロブロックに分割する。その結果、1画
面は、走査線方向に45マクロブロック、垂直方向に3
8マクロブロックからなる1710個のマクロブロック
に分割される。
【0032】そして、このように分割されたマクロブロ
ックを単位として映像データに圧縮符号化が施され、さ
らに後述するシャフリング処理等が施されて磁気テープ
上に記録される。この映像データ(動画)の圧縮を行う
際には、図3(a)に示すように、画面の1フレーム毎
に原データと同じ順序でフレーム内符号化を施したIピ
クチャ(Intra-Picture )と、その前後のIピクチャか
ら未来方向と過去方向の両方向に予測符号化を施したB
ピクチャ(Bidirectionally predictive-Picture)とを
生成する。このIピクチャとBピクチャからなる2フレ
ームの映像データが1つのGOP(Group of Picture)
とされて、時間tの順に生成される。
【0033】上記圧縮符号化された各GOPの映像デー
タは、図3(b)に示すように、それだけで映像データ
として完結するIピクチャがまず出力され、処理時間が
かかるBピクチャが続いて出力される。このIピクチャ
とBピクチャからなる2フレームの映像データが1つの
GOPとなり、ECC(Error Correction Code; 誤り
訂正符号)エンコーダ部2のパック部21に入力され
る。
【0034】パック部21は、BRRE1でGOP毎に
圧縮された可変長のデータである符号化映像データと、
音声入力端子102から入力された固定長符号である音
声信号を、図3(c)に示すように固定長の記録ブロッ
ク(SYNCブロック)に振り分けてパッキングする。
【0035】パック部21は、入力される映像の可変長
符号化データ列に付加されているマクロブロック番号を
抜き出し、後述するシャフリングパタンにしたがって、
固定長にパッキングされた記録ブロックを、メモリ22
に記憶する。具体的にはこの記録ブロックが、シャフリ
ングパタンにしたがって図4に示すECCブロックの所
定の場所に記録されるよう、パック部21はメモリ22
の定められたアドレスを示すライトアドレスを発生し、
このアドレスにしたがって実際にメモリ22乗に記憶さ
れる。ECCブロックの具体的な内容に関しては後述す
るが、図4に示すようにNTSC信号の場合1GOP3
0ブロック、PAL信号の場合1GOP36ブロックの
ECCブロックが存在する。ここでマクロブロック番号
とは、図2に示すように画面上のどの位置のマクロブロ
ックであるかを示すための情報である。
【0036】アウタECCエンコーダ23では、映像お
よび音声データの各々のシャフリングパタンに従って、
ECCブロックのデータとしてメモリ22に記憶された
映像/音声データにアウタパリティを付加する。
【0037】具体的には、アウタECCエンコーダ23
が、メモリ22に記憶されている映像/音声データにア
クセスし、アクセスしたデータに対して映像および音声
の各々のアウタパリティを生成し、図6に示すECCブ
ロックの形式に従って映像/音声データとともに再びメ
モリ22に記憶する。図6(a),図6(b),図6
(c),図6(d)に示すECCブロック形式に関して
は後述する。
【0038】SYNC&ID付加部24は、映像/音声
データを磁気テープに記録する順序にIDを発生し、後
述するトラック・インタリーブ・パタンに照らし合わせ
てメモリ22のリードアドレスを生成する。
【0039】そして、このリードアドレスに基づいてメ
モリ22から読み出された映像/音声データブロック
(108バイト)の先頭に、各SYNCブロックの識別
データとしてのID(4バイト)と、同期データとして
の固定パタンのSYNC(2バイト)を付加し、インナ
ECCエンコーダ25に出力する。
【0040】インナECCエンコーダ25は、図6に具
体的に示すように、SYNC&ID付加部24からのそ
れぞれ108バイトの映像/音声データおよびオーディ
オデータの記録領域に記録される図示しないシステムデ
ータと、4バイトのIDと2バイトのSYNCとからな
る計114バイトに対して、12バイトのインナパリテ
ィを生成付加して、磁気テープ上に記録するためにテー
プ走行系3の記録ヘッド31に供給する。
【0041】上述した信号処理により映像入力端子10
1及び音声入力端子102からそれぞれ入力された映像
信号及び音声信号は、図5に示すテープ上の所定領域に
記録される。すなわち、圧縮された映像信号は、アッパ
ーセクタとロウワーセクタとからなる2つの領域に分割
されて記録され、音声信号は、この領域に挟まれるよう
に音声(オーディオ)データ領域に記録される。
【0042】図4に示す映像信号用のECCブロックに
含まれるマクロブロックA,マクロブロックB,マクロ
ブロックCのテープ上での位置は、例えばそれぞれ図5
中の位置A,B,Cのようになる。
【0043】図2に示す画面上において、マクロブロッ
クAとマクロブロックBとは互いに隣接するが、マクロ
ブロックCはマクロブロックAおよびマクロブロックB
とは離れた位置にある。したがって、図5に示すように
マクロブロックAとマクロブロックBとはテープ上で互
いに隣接した位置に記録され、マクロブロックCはテー
プ上でマクロブロックAおよびマクロブロックBとは離
れた位置に記録される。
【0044】ここで上述したECCブロックについてよ
り詳細に説明する。
【0045】図6は、図3(c)に示す記録ブロック単
位の構成を示す図である。
【0046】図6(a)は、前述した固定長の記録ブロ
ックであるSYNCブロックの構成を具体的に示してい
る。すなわち、SYNCブロックは、2バイトのSYN
C,4バイトのID,108バイトのデータ,12バイ
トのインナパリティの計126バイトから構成されてい
る。上述したように、メモリ22から読み出された10
8バイトの映像/音声データに対して、SYNC&ID
付加部24で4バイトのIDと2バイトのSNYCが付
加され、さらにインナECCエンコーダ25でインナパ
リティ12バイトが付加されて、図6(a)に示す固定
長の記録ブロックであるSYNCブロックが構成され
る。前述したように映像入力端子101より入力された
映像信号はBRRE1で可変長の圧縮データとしてパッ
ク部21に入力されるが、パック部21では可変長の圧
縮データを固定長にパッキングしてメモリ22に記憶し
ているのでSYNCブロックのデータ長は固定長となっ
ている。
【0047】そして、前述したようにアウタECCエン
コーダ23でメモリ22に記憶されている固定長の映像
/音声データにアクセスし、映像/音声データのアウタ
パリティを生成し、図6(b)に示す1個のECCブロ
ックを構成するようにメモリ22に再び記憶する。EC
Cブロックは図6(b)に示すように64個の記憶ブロ
ックであり、図6(a)に示すSNYCブロックが50
個と、さらにアウタECCエンコーダで付加されたアウ
タパリティが4個とにより、1つのブロックが構成され
る。なお、圧縮映像データが625/50構成(PAL
方式)の場合は、1GOP分の映像データが36個のE
CCブロックに収容され、圧縮映像データが525/6
0構成(NTSC方式)の場合は、1GOP分の映像デ
ータが30個のECCブロックに収容される。
【0048】また、図6(c)に示すように、非圧縮音
声データ用の14個の記録ブロックは、1GOP分の映
像データに対応する非圧縮音声データを含めて、1個の
ECCブロックを構成する。1個のECCブロックの構
成は、108バイトの非圧縮音声データと2バイトの同
期データとしてのSYNC、各記録ブロック識別用のI
D(4バイト)、およびインナパリティ(12バイト)
が付加されて1つの記録ブロックとなし、その記録ブロ
ックが6個と、8個のアウタパリティを含む記録ブロッ
クとから構成されている。
【0049】なお、圧縮映像データが625/50構成
(PAL方式)の場合は、1GOP分の音声データは1
2個のECCブロックに収容され、圧縮映像データが5
25/60構成(NTSC方式)の場合には、1GOP
分の音声データは10個のECCブロックに収容され
る。本実施の形態では、1GOP分には最大4チャンネ
ル(CH1、CH2、CH3、CH4)の音声データが
含まれる。また、非圧縮音声データは固定長であり、パ
ック部21は、入力される非圧縮音声データを固定長に
等分して各記録ブロックに収容する。
【0050】また、図示しない制御部またはユーザーイ
ンターフェース等により図6(d)に示すシステムSY
NCブロックが生成される。システムSYNCブロック
は、図6(d)に示すように映像音声データのような積
符号形式とされず、かわりに625/50構成(PAL
方式)の場合は、同一システムSYNCブロックを32
個、525/60構成(NTSC方式)の場合には同一
のシステムSYNCブロックを20個、繰返し1GOP
分のテープ上の記録領域に書込まれる。図6(d)に示
したシステムSYNCブロックの構成は、映像音声デー
タのECCブロックと同様に先頭から2バイトの同期デ
ータSYNCと、4バイトのブロック識別用IDがあ
り、その後に再生系のアウタECCデコーダ部6内のノ
ントラッキング制御部62においてノントラッキング処
理の際に用いられる30バイトのノントラッキング制御
データ(NTコントロール)と、使用者がテープを管理
するため等に用いられる39バイトの管理データ(フレ
ーム0データ,フレーム1データ)が1フレーム分づつ
2個収容されるよう構成されている。
【0051】図6(d)に示す、生成されたシステムS
YNCブロックは、パック部21により映像音声用のE
CCブロックと同様にメモリ22に記憶される。
【0052】次にパック部21が入力される圧縮映像デ
ータと非圧縮音声データを固定長のSYNCブロックに
パッキングする際のパッキング方法について説明する。
【0053】上述したように、GOP毎に圧縮された可
変長符号化映像データと非圧縮音声データは、パック部
21で、固定長のSYNCブロック単位に振り分けてパ
ッキングされる。このとき、映像データは可変長符号化
データであるので、1GOP単位では一定の決まったデ
ータ量になるが、マクロブロック単位ではデータ量が多
いマクロブロックとデータ量が少ないマクロブロックと
が存在することになる。すなわち、データ量が多いマク
ロブロックは、1つのSYNCブロックの空き領域に収
容する必要がある。
【0054】そこで図3(c)に示すように、マクロブ
ロックのデータの直流(DC)成分をSYNCブロック
の先頭に記録し、次いで、各マクロブロックの圧縮映像
データの周波数が低い順に収容するようにする。
【0055】このように、データ領域(DATA)に周
波数の低い順から圧縮映像データの成分を収容してテー
プ上に記録すれば、サーチ画再生時に再生ヘッドで再生
したSYNCブロックには、記録ブロック単位のデータ
領域の先頭にデータ誤りが生じない限り、映像として重
要なDC成分および低周波成分が必ず含まれるので、再
生再生画像の品質に最も影響が大きい圧縮映像データの
直流成分が更新(再生)できる。すなわち、1SYNC
ブロックを再生することができれば、1マクロブロック
を再生することができ、サーチが再生の画質を高めるこ
とができる。
【0056】したがって、このパッキング方法により、
圧縮映像データを記録ブロック単位に収容することによ
り、データ誤りが生じたマクロブロックの画像を全く再
生できないという事態を防ぐことができ、再生画像の品
質劣化を最低限に抑えることができる。
【0057】次に、このVCRのテープ走行系3につい
て図1を用いて説明する。ここでは、図示しないカセッ
トに収納された磁気テープ35が、VCRのテープ走行
系3に予め装着され、記録再生が可能な状態にされてい
るものとする。
【0058】インナECCエンコーダ25から供給され
る記録データは、回転ドラム30上に配置された記録ヘ
ッド31により、磁気テープ35にヘリカルトラックを
形成して記録される。また、記録データと共にテープ走
行系の基準となるコントロール(CTL)信号も、コン
トロール信号記録再生ヘッド(CTLヘッド)33によ
って磁気テープ35の長手方向に記録される。再生時に
は、CTLヘッド33が、磁気テープ35上に記録され
たCTL信号を再生し、キャプスタンサーボMPU4に
入力する。また、キャプスタン36aを回転駆動するモ
ータに取り付けられたキャプスタンFG(周波数発生
器)36bから供給されるキャプスタンの回転速度を表
すキャプスタンFG信号、供給側リール34および巻取
側リール38のそれぞれの回転速度を表す供給側(S)
リールFG信号および巻取側(T)リールFG信号もキ
ャプスタンサーボMPU4に入力される。
【0059】キャプスタンサーボMPU4は、このVC
Rの上位のシステム制御を行なうシステムコントロール
MPU8から指示されるテープ走行モードに従い、入力
されたCTL信号やFG信号に基づいて、通常再生時に
は記録時と同じ再生速度に、また、サーチ画再生時には
所望の再生速度になるようにキャプスタン36aを駆動
するモータの回転速度を制御する。また、テープの供給
側リール34および巻取側リール38の回転速度も制御
し、テープのテンション(張力)を適切に保つようにす
る。
【0060】また、10倍速程度までの再生時には、ピ
ンチローラ37をキャプスタン36aに圧着して、主に
キャプスタンでテープの走行スピードを制御するが、さ
らに高速なサーチ画再生時には、ピンチローラ37をキ
ャプスタン36aに圧着せずに、テープ供給側と巻取側
の2つのリールモーターでテープスピードを制御するこ
とが望ましい。
【0061】なお、このテープ走行系3における、複数
の再生ヘッドを用いるサーチ画再生に適したサーチスピ
ードの制御については、具体的に後述する。
【0062】次に、このVCRの再生側の各部の機能に
ついてデータの流れに沿って説明する。
【0063】回転ドラム30上に配置された再生ヘッド
32は、相対的に走行する磁気テープ35からデータを
再生し、インナECCデコーダ5に供給する。
【0064】インナECCデコーダ5は、GOP毎に圧
縮された映像データと音声データとがパッキングされた
固定長の記録ブロックであるSYNCブロック毎にエラ
ー訂正を行い、訂正できなかったエラーがある場合には
そのエラーを示すエラーフラグと共に、訂正後のデータ
をID検出部61に出力する。
【0065】ID検出部61は、上記のインナ・エラー
訂正が施されたデータについて、後述するノントラッキ
ングの際にデータの単位の基準となるGOP毎のIDを
判別し、ノントラッキング制御部62に送る。
【0066】ノントラッキング制御部62は、次々に再
生されるSYNCブロックのIDを、ID検出部61に
よって判定されたGOP毎の基準となるIDと照らし合
わせ、基準のIDと同じIDをもつSYNCブロックが
同一GOPの集まりとしてメモリ63に集まるように制
御する。こうして、GOP毎に正しいデータが集めら
れ、ECCブロックが構成される。このとき、IDのう
ち、トラックIDとSYNCブロックIDとをトラック
・インタリービング・パタンに照らし合わせ、メモリ6
3のライトアドレスを発生させる。
【0067】このノントラッキング制御部62は、ま
た、1GOP分のデータが新たに更新されたことを判断
し、メモリ63からデータを読み出す。このとき、アウ
タ方向にデータの並び変えを行い、アウタECCデコー
ダ64に出力する。
【0068】またノントラッキング制御部62は、前述
したシステムSYNCブロック内に収容されているノン
トラッキング制御データ(NTコントロール)を用いて
ノントラッキング制御処理を行う。すなわち、ノントラ
ッキング制御部62はインナECCデコーダ5において
検出されたデータ誤り率が最も低い音声・映像データを
選択してメモリ63に出力する。
【0069】ここで、ノントラッキング制御処理につい
て説明する。
【0070】磁気テープ35には、互いに隣接するヘリ
カルトラックのアジマス角を交互に反転して音声・映像
データが記録される。このようにヘリカルトラック毎に
アジマス角を交互に反転させると、再生ヘッド32のう
ちアジマス角が異なるヘリカルトラックをトレースして
も磁気テープ35上に記録された音声・映像データを再
生することができない。
【0071】また、再生ヘッド32が同じアジマス角の
ヘリカルトラックをトレースした場合でも、正確にヘリ
カルトラックをトレースしていない場合には、再生され
た音声・映像データに多くの誤りが発生する。
【0072】ノントラッキング制御処理は、このような
音声・映像データの再生時の再生ヘッド及びヘリカルト
ラックのアジマス角に係わる性質を利用している。すな
わち、再生ヘッド32はヘリカルトラック1本分の間隔
をおいて正アジマスのヘッド2個と負アジマスのヘッド
2個を有しており(再生ヘッドの構成は図15を用いて
後述する)、これら4個の再生ヘッドのうち、ヘリカル
トラックとアジマス角は一致し、正確にヘリカルトラッ
クをトレースした再生ヘッドが読出した音声・映像デー
タ、つまり誤り率が最低となる音声・映像データを選択
して出力する。このようにノントラッキング方式の採用
により、本実施の形態におけるVCRのヘリカルトラッ
クに対する再生ヘッドのトラッキング制御が大幅に緩和
される。
【0073】アウタECCデコーダ64は、インナEC
Cデコーダ5で付加されたエラーフラグを用いて、アウ
タパリティによるエラー訂正(主にイレージャ訂正)を
行い、訂正後のデータをメモリ65に記憶する。
【0074】デパック部66は、マクロブロック番号の
順にデータを出力するため、後述するシャフリング・パ
タンに照らし合わせて、出力すべきマクロブロックが記
録されているSYNCブロックを読み出すためのメモリ
65のリードアドレスを発生する。
【0075】また、デパック部66は、パック部21で
行われた、圧縮された可変長符号化データを固定長のデ
ータであるSYNCブロックに変換する処理に対する逆
の処理を行う。すなわち、SYNCブロックから、圧縮
された可変長符号化データに変換し、圧縮された映像デ
ータをBRRD(ビット・レート・リダクション・デコ
ーダ)7に送る。
【0076】このとき、音声データは、可変長データで
はないのでSYNCブロック毎の音声データをつないで
出力する。また、システムデータとして記録されていた
ユーザーが設定したデータも、このデパック部66から
出力される。
【0077】BRRD7は、可変長圧縮符号化されてい
た再生映像データを復号伸長して、通常の映像信号と
し、映像出力端子103を介して出力する。
【0078】次に、このVCRに適用する映像データ記
録方法の特徴であるシャフリング・パタンについて説明
する。
【0079】前述したように、パック部21は、パック
部21内の図示しないメモリ(ROM)に記憶されてい
るシャフリングパタンを読出し、このシャフリングパタ
ンに基づいて、識別データIDに対応するECCブロッ
クの記録ブロック単位が記憶されているメモリ22の読
出しアドレスを発生する。
【0080】メモリ22は、読出しアドレスに記憶され
ている記録ブロック単位であるECCブロックをSYN
C&ID付加部24に出力する。
【0081】SYNC&ID付加部24は、入力された
記録ブロック単位(ECCブロック)を磁気テープ35
上のヘリカルトラックに対応するように分割して、イン
ターリーブ処理し、さらにトラック入換え処理を行っ
て、インナECCエンコーダ25に出力する。
【0082】つまり、パック部21でのシャフリング処
理およびSYNC&ID付加部24のインターリーブ処
理及びトラック入換え処理により、記録ブロックは実際
の磁気テープ35上にヘリカルトラックに割り当てられ
ることになる。
【0083】まず、前述したパック部21におけるシャ
フリングパタン処理について説明する。
【0084】非圧縮映像データを磁気テープ上に記録す
るVCR装置においては、シャフリング処理は1画素×
1ライン、あるいは、フィールド内圧縮符号化方式では
8画素×4ラインの比較的小さなマクロブロック毎にシ
ャフリング処理が行われるこのように画素ごと、あるい
は、比較的小さなマクロブロックごとにシャフリングす
る場合は、誤り訂正能力の向上のため、同一画像内で互
いに隣接する画素あるはマクロブロックは、なるべく磁
気テープ上で離れた位置に記録されるようシャフリング
パタンが決められている。このように離れた位置に記録
するのは、磁気テープ上にバースト状の傷やヘッド内に
ゴミなどが溜まって発生するエラーに対処するためであ
り、近接して画素または比較的小さなマクロブロックを
再生するとき連続したデータの欠落を防ぐことができる
からである。また、このようなシャフリングパタンでシ
ャフリングしても、シャフリング処理の単位の画面上の
面積が小さいために、高速再生して映像データの一部を
再生しても、人の視覚特性上、画面の積分されたように
見えるため、使用者が画像の内容を充分に確認すること
ができた。
【0085】しかし、16画素×16ラインといった比
較的大きいマクロブロックを、磁気テープ上でなるべく
離れた位置に記録するようにするシャフリングパタンで
は、画像上で互いに隣接するマクロブロックの再生時間
の間隔が大きくなる。そのため、画面上で互いに隣接す
るマクロブロック間の相関が少なくなり、マクロブロッ
クの境界が使用者にはっきりと認識され、画面が積分さ
れたように見えない。その結果、画像がマクロブロック
ごとに分割された”チェッカーフラグ”状になり、非常
に見ずらいサーチ画となってしまう。
【0086】このような問題を解決するため、本発明に
係るVCR装置においては、記録ヘッド31が磁気テー
プ35を一回スキャンするごとに同一の画像の広い面積
の映像データが記録できるように、同一画像において互
いに隣接するマクロブロックが、磁気テープ35上の互
いに隣接した位置に記録され、しかも、磁気テープ35
上において互いに隣接するマクロブロックを、これらの
マクロブロックがそれぞれ異なる誤り訂正符号(インナ
パリティおよびアウタパリティ)により訂正されるよう
に、それぞれ異なるECCブロックに含まれるようにす
る。
【0087】例えば、図2における16画素×16ライ
ンから構成されるマクロブロックA,マクロブロック
B,マクロブロックCにおいて、マクロブロックAおよ
びマクロブロックBは互いに隣接しているが、マクロブ
ロックCはこれら2つのマクロブロックとは離れた位置
にあるとき、図4に示すように、マクロブロックAとマ
クロブロックBは互いに隣接しているにも関わらず、異
なるECCブロック内に存在し、磁気テープ35上では
図5に示すよう互いに隣接して記録される。
【0088】以上のようなシャフリングパタンのもと、
再生ヘッド32の一回のスキャンで画面の一部が四角形
状に更新され、しかも再生速度が低いときには大きな四
角形状で、再生速度があがるにつれ小さな四角形状で更
新される。
【0089】このシャフリングパタンについて525/
60方式(NTSC方式)の場合について、図7を用い
てさらに詳細に説明する。
【0090】図7は、マクロブロックの分割方法を示す
図である。
【0091】図7(a)に示すように、映像データを1
6画素×16ラインのマクロブロックに分割すると走査
線方向(水平方向)に45個のマクロブロックができ、
垂直方向に32個(全体で45×32個)のマクロブロ
ックができる。この45×32個からなるマクロブロッ
クを、図中で垂直の分割線で示されるように水平方向に
5個のブロックに分割し、図中で水平の分割線で示され
るように垂直方向に4個のブロックに分割する。
【0092】図7(a)に示すように分割したブロック
20個のうち画像上、上側に位置する10個のブロック
を磁気テープ35のヘリカルトラックの上側領域(図8
においてアッパーセクタ)に割り当て、下側の10個の
ブロック(図7(a)において網掛け部分)をヘリカル
トラックの下側領域(図8においてロウワーセクタ)に
割り当てる。
【0093】さらに図7(b)に示すよう分割されたブ
ロックをさらに、水平方向に3個のブロックに分割し、
垂直方向に2個のブロックに分割する。さらに、この分
割された各ブロックをそれぞれ水平方向に3個の単位に
分割し、垂直方向に4個の単位に分割して、計12個の
単位に分割する。このようにして得られた12個の単位
がシャフリング単位であって、図7(b)に示すよう矢
印および点線で付した順番でマクロブロックをシャフリ
ングする。このようにシャフリングすることで再生ヘッ
ド35が一回のスキャンで、ヘリカルトラックを下から
上に走査した場合、画面上では図7(b)中の矢印の順
にデータが更新されることになる。
【0094】なお、上述のシャフリングパタンの具体的
な説明は、525・60方式(NTSC方式)の場合を
例としたが、625/50方式(PAL方式)の場合で
も上述の図7に示したシャフリングパタンを用いること
ができる。
【0095】次にトラックインターリーブ処理について
説明する。
【0096】前述したように、シャフリングされてアウ
タパリティが付加された、入力される音声・映像データ
に対して、SYNC&ID付加部24でトラックインタ
ーリーブ処理行われる。すなわち、パック部21におけ
るシャフリング処理及びSYNC&ID付加部24にお
けるトラックインターリーブ処理により、初めて記録ブ
ロック単位は実際に磁気テープ35上に割り当てられ
る。
【0097】SYNC&ID付加部24におけるトラッ
クインターリーブ処理とは、1GOPあたり30個(5
25/60構成NTSC方式の場合、625/50構成
PAL方式の場合は1GOPあたり36個)ある映像デ
ータ用のECCブロックを構成するSYNCブロック、
および1GOPあたり10個(525/60構成NTS
C方式の場合、625/60構成PAL方式の場合は1
2個)ある音声データ用のECCブロックを構成するS
YNCブロックを、1GOPあたり10個(525/6
0構成NTSC方式の場合、625/60構成PAL方
式の場合12個)ある磁気テープのヘリカルトラックに
均等に割り当てる処理のことである。トラックインター
リーブ処理の目的は、再生するときに磁気テープ上にバ
ースト状のエラーが発生した場合、複数のECCブロッ
クにおける誤り訂正能力有効に生かし、再生した画像の
品質を向上させることである。
【0098】上述のシャフリングパタンにおいて説明し
たように、図2において画面上で互いに隣接するマクロ
ブロックAとマクロブロックBとに対応する圧縮符号化
された映像データは、図4に示すようにメモリ22上に
記憶される各ECCブロック上では、ランダムな順番で
異なるECCブロック上に記憶されている。このように
互いに隣接したマクロブロックを異なるECCブロック
上に配置させることで、磁気テープ上にバースト状のエ
ラーが発生しても、このバースト状のエラーは複数のE
CCブロックに亘って分散され、強力なアウタパリティ
によるイレージャ訂正能力を生かすことができる。ま
た、前述したように本発明に係るVCRにおけるシャフ
リングパタンは、再生ヘッドの1回のスキャンで、画面
上のより大きな面積が更新されるように、画面上の互い
に隣接するマクロブロックどうしが磁気テープ上でも互
いに隣接して配置されている。
【0099】従来のVCRでは、このようなデータ配置
を行うと、通常再生時にエラー訂正能力を超えたとき、
エラーが画面上にまとまって現れるため、非常に見苦し
い画像であった。
【0100】しかし、上述したようなトラックインタリ
ーブパタンを用いれば、エラー訂正単位であるECCブ
ロックを構成するSYNCブロックが1GOPにあたる
10トラック(525/60構成NTSC方式の場合、
625/50構成PAL方式の場合は12トラック)に
亘って均一になるよう配置される。すなわち、磁気テー
プ上の傷などのように、通常再生時のエラー訂正範囲を
超えるような場合を考慮して、磁気テープ上で互いに隣
接するデータは、必ず異なるECCブロックに入るよう
にする。
【0101】このようにすることで、バースト状のエラ
ーが発生しても、通常再生時には複数のECCブロック
に均一にエラーが分散し、もしエラー訂正能力を超えて
も画面上で互いに隣接するマクロブロックは、必ず異な
るECCブロックに含まれるため、別々のECCブロッ
クが同時に訂正能力を超えることはほぼ回避できる。
【0102】つまり、通常再生時には、画面上に互いに
隣接するマクロブロックが同時にエラーとなって見苦し
さが目立つことを防止し、サーチ画面再生時には、上述
したシャフリングパタンにより画面上で大きな面積のマ
クロブロックが更新されるため、動きが大きなシーンで
も内容の確認が容易にできる。
【0103】次に、サーチ画再生を行う際にテープ走行
系3の速度制御を行う再生速度制御装置について説明す
る。
【0104】ここで、サーチ画再生時におけるテープの
走行スピードと、更新される画面上のマクロブロックと
の関係について、テープ上にランダムにマクロブロック
を配置した従来の場合と比較して説明する。
【0105】図8は、2倍速,4倍速,7倍速,10倍
速,19倍速,37倍速で、それぞれサーチ画再生を行
うときに、+アジマス角をもつ再生ヘッドが、1回のス
キャンで磁気テープ上をトレースする軌跡を示してい
る。このとき、上記磁気テープの走行方向は、回転ドラ
ム上のヘッドに対して、図中では右から左に向かって走
行していることになる。網掛けを施した部分は、このと
き再生ヘッドから約50%以上の再生出力が得られるト
ラック上の領域を表している。また、図9〜図13は、
上記の各サーチスピードのうち2倍速,4倍速,7倍
速,19倍速,37倍速において、再生ヘッドが1回の
スキャンで再生した映像データを用いて更新される画面
上の部分を示している。各図中で、網掛けを施したブロ
ックが上記の更新されるブロックである。
【0106】再生ヘッドは、1回のスキャンで、ヘリカ
ルトラックから図7に示すようにシャフリングされた映
像/音声データを読み出すと、例えば、読み出された映
像データは図9(a),図10(a)の網掛けした2個
のシャフリングブロックの矩形部分に対応し、画面上に
連続した広い面積の映像データを読み出すことができ
る。すなわち、図9(b),図10(b)に示すよう
に、72個のマクロブロックの固まりを単位として、画
面の一部を更新することができる。
【0107】このとき、従来のようにデータがテープ上
にランダムに配置されていると、図9(c)および図1
0(c)に示すように、画面が虫食い状に更新される。
この更新されたマクロブロックの周りは、時間的に古い
マクロブロックであるので、サーチ画再生時のように動
きの速い映像に対しては相関がなくなり、マクロブロッ
クの境界がはっきりとした見苦しいものとなってしま
う。
【0108】同様に、図11(a),図11(b)に示
すように7倍速時には9×4=36個のマクロブロック
の固まりを単位として、図12(a),図12(b)に
示すように19倍速時には3×4=12個のマクロブロ
ックの固まりを単位として、図13(a),図13
(b)に示すように37倍速時には3×2=6個のマク
ロブロックの固まりを単位として、それぞれ画面の一部
分を更新することが可能である。これらの場合にも、図
11(c),図12(c),図13(c)に示すよう
に、従来のようにデータがテープ上にランダムに配置さ
れていると画面が虫食い状に更新される。
【0109】以上のように、このVCR装置に用いたシ
ャフリング・パタンによれば、ある倍速毎に、画面の一
部分を四角形状のブロックを単位として更新しながら再
生するサーチ画を得ることができる。このとき、再生ヘ
ッドの1回のスキャンで、画面上のより大きな面積が更
新されるため、映像の内容を容易に確認することができ
る。
【0110】次に、以上説明したシャフリングパタンや
トラックインタリーブ方式を用いたこのVCRにおい
て、複数の再生ヘッドを用いた場合に適したサーチ画再
生スピードの決定方法について説明する。
【0111】従来用いられていた、例えば(1)式で与
えられる、サーチ画再生時に適当な再生速度(サーチス
ピード)を表す関係式が、複数の再生ヘッドを有するV
CRにおいては、全てのサーチスピードで必ずしも成立
せず、さらにオフセットしたサーチスピードに設定する
ほうが画質が高い再生画面を得ることができる場合があ
る。
【0112】以下では、まず、従来用いられてきたサー
チスピードについて再度説明し、その後、従来用いられ
てきたサーチスピードのうち、複数の再生ヘッドを有す
るVCRに適当ではないサーチスピードを具体例として
示しながら、複数の再生ヘッドを用いるVCRに適した
サーチスピードの決定方法について説明する。
【0113】まず、前述した図14(a)に示すような
2ヘッド構成を例として説明する。なお、以下の説明で
は、1GOP分のデータを10本のトラックに記録する
NTSC方式を例とし、+アジマス角をもつ再生ヘッド
の軌跡のみを示すものとする。
【0114】図16は、この2ヘッド構成のVCRで、
回転ドラム上に設けられた+アジマス(Azimuth )角を
もつ再生ヘッドA1が、10.0倍速で再生動作を行う
場合の軌跡を示している。このとき、再生ヘッドA1
は、ヘリカルトラックを正確にトレースする、いわゆる
オントラックではなく、複数のトラックを横切りながら
トレースする。そして、さらにドラムが回転すると、1
回目のスキャンで1GOP目の第1トラック(トラック
No.1 )に突入した再生ヘッドA1は、2スキャン目に
3GOP目の第1トラックに突入する。
【0115】このように、正確に10.0倍速で再生を
行うと、図16の網掛を施した部分のデータだけが次々
と更新され、それ以外のデータはいつまで経っても全く
更新されないことになる。従って、画面上では一部分の
みが更新され、その他の部分は全く更新されないため、
非常に見苦しいサーチ画となってしまう。
【0116】上記のような状態を回避するために、従来
の2ヘッド構成のVCRにおけるサーチスピードSは、
前述した(1)式で与えられるスピードに設定される。
【0117】 S = (T/2) × n ±0.5 [倍速] (1) (nは整数、Tは1画面の映像データを記録するヘリカ
ルトラック数) 表1は、この(1)式により与えられる、1画面の映像
データが記録されるヘリカルトラック数Tが10の場合
(NTSC方式)のサーチスピードSを示している。例
えば、この2ヘッド構成のVCRで、10倍速付近のサ
ーチスピードでNTSC方式の映像データを再生しよう
とする場合、T=10,n=2に相当し、 S =(10/2) × 2 ±0.5 = 10.5または
9.5[倍速] を得る。
【0118】
【表1】
【0119】図17は、このうち、10.5倍速のとき
の再生ヘッドA1の軌跡を示したものである。この図か
らわかるように、10.5倍速では、再生ヘッドA1
は、1回目のスキャンで1GOP目の第1トラック(ト
ラックNo.1 )に突入し、次の2スキャン目には3GO
P目の第2トラック(トラックNo.2 )、3スキャン目
には5GOP目の第3トラック(トラックNo.3 )・・
・に次々に突入する。同様に、図示しない9.5倍速の
ときには、再生ヘッドA1は、1回目のスキャンで1G
OP目の第1トラックに突入し、次の2スキャン目には
2GOP目の第Aトラック、3スキャン目には4GOP
目の第9トラック・・・に突入するというように、ドラ
ムのスキャン毎に、トレースするトラックが順次移って
いくサーチスピードになっており、時間的に近いフレー
ムのデータが連続して再生されることによって、サーチ
画の画質を高めている。
【0120】以上のことは、本発明に係るVCRのよう
に、再生ヘッドの1回のスキャンでより大きな面積の画
が更新されるように、画面上で互いに隣接するマクロブ
ロックがテープ上でも互いに隣接するように配置される
ようなシャフリング・パタンを用いる場合に、非常に有
効である。つまり、時間的に近いフレームの画が、画面
上でも互いに隣接することになり、相関の高い画がつな
がって、より大きな面積で画面が更新されることにな
る。
【0121】したがって、本発明に係る上記VCRを2
ヘッド構成とした場合に効果的なサーチスピードSは、
(1)式に従えば、表2に示すようになる。なお、表2
では、(1)式で±0.5として与えられるサーチスピ
ードのうちの+0.5とした場合のみを示している。
【0122】
【表2】
【0123】ところで、このVCRでは、再生時に、ノ
ントラッキング処理を行なっている。ノントラッキング
方式とは、前述したように、正アジマス角をもつ2個の
ヘッドと負アジマス角をもつ2個のヘッドとをヘリカル
トラック1本分の間隔をおいて回転ドラム上に設けた再
生ヘッドの組のうち、ヘリカルトラックの方向とアジマ
ス角が一致し、ヘリカルトラックを正確にトレースした
再生ヘッドが再生した映像/音声データ、つまり誤り率
が最低となるデータを選択して出力するものである。こ
のノントラッキング方式の採用により、VCRにおい
て、ヘリカルトラックに対する再生ヘッドのトラッキン
グ制御の条件は大幅に緩和される。このVCRでは、ド
ラム回転数は変えずに2倍の再生ヘッド数を用いてノン
トラッキング方式を実現している。
【0124】これらのノントラッキング方式に対応する
再生ヘッドや、ここで説明しているVCRシステムに限
らず、記録ヘッドをサーチ時に再生ヘッドとして用いる
など、サーチ画の画質を高めるために、複数の再生ヘッ
ドを利用するVCRに上記のサーチスピードを用いる場
合を考える。
【0125】図18(a)は、図14(b)に示すよう
に、回転ドラム上に4つの再生ヘッドを配置した4ヘッ
ド構成のVCRで、NTSC方式のデータを10.5倍
速で再生したときの再生ヘッドA1,A5の軌跡を示し
ている。これは(1)式で、T=10,n=2とした場
合に相当する。
【0126】この場合には、先行する再生ヘッドA1が
トレースしたヘリカルトラックを、再生ヘッドA5が半
トラック分の位相遅れで後からトレースする。つまり、
2つの再生ヘッドA1とA5は、図18(a)および同
図を拡大した図18(b)から分かるように、同じトラ
ック番号のトラック上のデータを重なり合いながら再生
することになる。
【0127】一般に、再生ヘッドがトラックの幅の50
%をトレースすれば、データを再生することができると
される。従って、この場合には、ドラム1回転で更新さ
れるデータは、図17に軌跡を示した2ヘッド構成の場
合と同じことになる。
【0128】すなわち、図17(a)を拡大した図17
(b)に示すように1個の再生ヘッドA1が一回スキャ
ンして得られるデータと、図18(b)に示すように2
個の再生ヘッドA1,A5から得られるデータは図17
(b)に示すように1個の再生ヘッドA1から得られる
データに比べて、多いにもかかわらず2回目のスキャン
で重なり合っているので、結果的に同じデータを更新す
る。つまり、追加した再生ヘッドは有効に利用できてい
ないことになる。
【0129】そこで、通常再生に最低限必要な2つの再
生ヘッドに対して、2倍の4つの再生ヘッドを有する4
ヘッド構成のVCRでは、サーチスピードSを、 S = T × m ±1.0 [倍速] (2) (mは整数、Tは1画面の映像データを記録するヘリカ
ルトラック数) と設定する。
【0130】表3は、この(2)式により与えられる、
1画面の映像データが記録されるヘリカルトラック数T
が10の場合(NTSC方式)のサーチスピードSを示
している。
【0131】例えば、この4ヘッド構成のVCRで、1
0倍速付近のサーチスピードでNTSC方式の映像デー
タを再生しようとする場合、T=10,m=1に相当
し、 S = 10 × 1 ±1.0 = 11.0または9.0
[倍速] を得る。
【0132】
【表3】
【0133】図19(a)は、このうち、11.0倍速
のときの再生ヘッドA1,A5の軌跡を示したものであ
り、図19(b)は同図を拡大したものである。この図
から分かるように、11.0倍速では、再生ヘッドA1
は、1回目のスキャンで1GOP目の第1トラックに突
入し、次の2スキャン目には3GOP目の第3トラッ
ク、3スキャン目には5GOP目の第5トラック・・・
に次々と突入する。同様に、再生ヘッドA5は、1回目
のスキャンで2GOP目の第2トラックに突入し、次の
2スキャン目には4GOP目の第4トラック、3スキャ
ン目には6GOP目の第6トラック・・・に次々と突入
するというように、A1およびA5の2つの同アジマス
角の再生ヘッドが同じトラック番号のトラック上のデー
タを重なりなく再生し、しかも、ドラム1回のスキャン
で、再生ヘッドA1,A5が時間的に近接するGOPの
データを順序良く再生することができる。また、2スキ
ャン目、3スキャン目で再生されるデータも、同様に時
間的に近接するフレームのデータが連続して再生され
る。
【0134】したがって、本発明に係る上記VCRを4
ヘッド構成とした場合に効果的なサーチスピードSは、
(2)式に従えば、表4に示すようになる。なお、表4
では、(2)式で±1.0として与えられるサーチスピ
ードのうちの+1.0とした場合のみを示している。
【0135】
【表4】
【0136】ところで、4ヘッド構成の場合にも、
(2)式を満たさないサーチスピードにおいては、やは
り(1)式が有効である。例えば、(1)式において、
T=10,n=3とした場合、 S = (10/2) × 3 ± 0.5 = 15.5また
は14.5[倍速] となり、(2)式を満たさない。つまり、サーチスピー
ドが、14.5または15.5を満たすトラック数Tと
正数nが、(2)式では存在しない。
【0137】図20(a)は、15.5倍速での再生時
における、図14(b)に示す4ヘッド構成の再生ヘッ
ドA1,A5の軌跡を示している。
【0138】(2)式で与えられる前述のサーチスピー
ドのように、A1,A5再生ヘッドで再生されるデータ
が連続するものではないが、A1,A5再生ヘッドが再
生するデータは、同一トラック番号のトラック上で互い
に重ならず、再生ヘッドを複数にしたことにより画面の
更新率が高くなっていることが、図17(a)および図
17(b)と比べて、図20(a)および同図を拡大し
た図20(b)から分かる。この場合には、2ヘッド構
成の場合の1/2のスキャン数で1画面のデータを更新
することができる。
【0139】以上より、図14(b)のような4ヘッド
構成のVCRに有効なサーチスピードSは、(2)式を
優先的に用い、(1)式を補助的に用いて、表5に示す
ようになる。なお、表5では、(2)式で±1.0とし
て与えられるサーチスピードのうちの+1.0とした場
合、および(1)式で±0.5として与えられるサーチ
スピードのうちの+0.5とした場合のみを示してい
る。
【0140】
【表5】
【0141】このVCRは、ノントラッキング機構を利
用し、4倍速で全てのデータを余すことなく高速再生
(いわゆるサーチ画再生ではない)し、ハードディスク
などの記憶装置に転送する機能を備えている。そのた
め、ノントラッキング対応のための4ヘッド構成に対し
て4倍速対応、すなわち計16個の再生ヘッドを有して
いる。また、2倍速までノントラッキング方式に対応で
きる8ヘッド構成とすることも、もちろん可能である。
そこで、次に8ヘッド構成のVCRに(2)式を適用し
た場合について説明する。
【0142】図21(a)は、図14(c)に示すよう
に、回転ドラム上に8つの再生ヘッドを配置した8ヘッ
ド構成のVCRで、PAL方式のデータを25倍速で再
生したときの再生ヘッドA1,A3,A5,A7の各々
の軌跡を示している。これは(2)式で、T=12,m
=2とした場合に相当する(NTSC方式では、21倍
速に相当する)。
【0143】この場合には、先行する再生ヘッドA1が
トレースしたヘリカルトラックを、再生ヘッドA3が半
トラック分の位相遅れで後からトレースする。さらに、
再生ヘッドA5,A7も、それぞれ半トラック分の位相
遅れで、後からトレースする。つまり、4つの同アジマ
ス再生ヘッドA1,A3,A5,A7は、図21(a)
および同図を拡大した図21(b)から分かるように、
各再生ヘッドは、同じトラック番号のトラック上のデー
タを重なり合いながら再生することになる。
【0144】前述したように、一般に再生ヘッドがトラ
ックの幅の50%をトレースすれば、データを再生する
ことができるとされる。従って、図21(a)に示す場
合には、ドラム1回転で更新されるデータは、図20に
軌跡を示した4ヘッド構成の場合と同じことになる。つ
まり、再生ヘッドを4個から8個に増やしても、追加し
た再生ヘッドは、有効に利用できていないことになる。
【0145】そこで、通常再生に最低限必要な2つの再
生ヘッドに対して、4倍の8つの再生ヘッドを有する8
ヘッド構成のVCRでは、サーチスピードSを、 S = 2 × T × k ±2.0 [倍速] (3) (kは整数、Tは1画面の映像データを記録するヘリカ
ルトラック数) と設定する。
【0146】表6は、この(2)式により与えられる、
1画面の映像データが記録されたヘリカルトラック数T
が12(PAL方式)の場合のサーチスピードSを示し
ている。
【0147】例えば、この8ヘッド構成のVCRで、2
4倍速付近のサーチスピードでPAL方式の映像データ
を再生しようとする場合、T=12,k=1に相当し、 S = 2 × 12 × 1 ±2.0 = 26.0または
22.0[倍速] を得る。
【0148】
【表6】
【0149】図22(a)は、このうち、26.0倍速
のときの再生ヘッドA1,A3,A5,A7の軌跡を図
示したものであり、図22(b)は同図を拡大したもの
である。この図から分かるように、26.0倍速では、
再生ヘッドA1がドラムの1回目のスキャンで1GOP
目の第1トラックに突入し、次の2スキャン目には5G
OP目の第5トラック・・・に次々と突入する。同様
に、再生ヘッドA3は、ドラムの1回目のスキャンで2
GOP目の第2トラックに突入し、次の2スキャン目に
は6GOP目の第6トラック・・・に次々と突入する。
同様に、再生ヘッドA5は、ドラムの1回目のスキャン
で3GOP目の第3トラックに突入し、次の2スキャン
目には7GOP目の第7トラック・・・に突入する。同
様に、再生ヘッドA7は、ドラムの1回目のスキャンで
4GOP目の第4トラックに突入し、次の2スキャン目
には8GOP目の第8トラック・・・に突入するという
ように、A1,A3,A5,A7の4つの同アジマスの
各再生ヘッドが、同じトラック番号のトラック上のデー
タを重なりなく再生し、しかも、ドラム1回のスキャン
で、再生ヘッドA1,A3,A5,A7が時間的に近接
するGOPのデータを順序良く再生することができる。
2スキャン目、3スキャン目で再生されるデータも、同
様に、時間的に近接したフレームのデータが連続して再
生される。
【0150】したがって、本発明に係る上記VCRを8
ヘッド構成とした場合に効果的なサーチスピードSは、
(3)式に従えば、表7に示すようになる。なお、表7
では、(3)式で±2.0として与えられるサーチスピ
ードのうちの+2.0とした場合のみを示している。
【0151】
【表7】
【0152】ところで、8ヘッド構成の場合にも、
(3)式を満たさないスピードにおいては、やはり
(1),(2)式が有効である。例えば、(1)式にお
いて、T=12,n=3とした場合、 S = (12/2) × 3 ±0.5 = 18.5また
は17.5[倍速] となり、(3)式を満たさない。つまり、サーチスピー
ドが、18.5または17.5倍速を満たす、トラック
数Tと整数kは、(3)式では存在しない。
【0153】図23(a)は、18.5倍速での再生時
における、図14(c)に示す8ヘッド構成の再生ヘッ
ドA1,A3,A5,A7の各再生ヘッドの軌跡を示し
ている。
【0154】(3)式で与えられる前述のサーチスピー
ドのように、A1,A3,A5,A7の各再生ヘッドで
再生されるデータが連続するものではないが、A1,A
3,A5,A7の各再生ヘッドが再生するデータは、同
じトラック番号のトラック上で互いに重ならず、再生ヘ
ッドを複数にしたことにより画面の更新率が高くなって
いることが図23(a)および同図を拡大した図23
(b)から分かる。この場合には、4ヘッド構成の場合
の1/4のスキャン数で1画面のデータを更新すること
ができる。
【0155】以上より、図14(c)のような8ヘッド
構成のVCRに有効なサーチスピードSは、(3)式を
優先的に用い、(1),(2)式を補助的に用いて、表
8に示すようになる。なお、表8では、(3)式で±
2.0として与えられるサーチスピードのうちの+2.
0とした場合、および(2)式で±1.0として与えら
れるサーチスピードのうちの+1.0とした場合、さら
に(1)式で±0.5として与えられるサーチスピード
のうちの+0.5とした場合のみを示している。
【0156】
【表8】
【0157】最後に、16ヘッド構成のVCRに(3)
式を適用した場合について説明する。
【0158】図14(d)に示すように、回転ドラム上
に16個の再生ヘッドを等間隔に、また同じ高さで配置
した16ヘッド構成のVCRで、PAL方式のデータを
再生する場合について考える。この場合の各再生ヘッド
の軌跡を表す図は複雑になり過ぎるため省略する。今ま
で説明してきた場合と同様に、(3)式において、T=
12,k=2とすると、50倍速でのサーチ画再生を考
えることになる。
【0159】この場合、先行する再生ヘッドA1がトレ
ースしたトラックを、再生ヘッドA2が半トラック分の
位相遅れで後からトレースする。さらに、再生ヘッドA
3,A4,A5,A6,A7,A8も、それぞれ半トラ
ック分の位相遅れで後から再生する。つまり、8つの同
アジマス再生ヘッドA1,A2,A3,A4,A5,A
6,A7,A8は、同じトラック番号のトラック上のデ
ータを重なり合いながら再生することになる。つまり、
再生ヘッドを8個から16個に増やしても、追加した再
生ヘッドは、有効に利用できていないことになる。
【0160】そこで、通常再生に最低限必要な2つの再
生ヘッドに対して、8倍の16個の再生ヘッドを有する
16ヘッド構成のVCRでは、サーチスピードSを、 S = 4 × T × j ±4.0[倍速] (4) (jは整数、Tは1画面を記録するヘリカルトラック
数) と設定する。
【0161】表9は、この(4)式により与えられる、
1画面の映像データが記録されたヘリカルトラック数T
が12(PAL方式)の場合のサーチスピードSを示し
ている。
【0162】例えば、この16ヘッド構成のVCRで、
48倍速付近のサーチスピードでPAL方式の映像デー
タを再生しようとする場合、T=12,j=1に相当
し、 S = 4 × 12 × 1 ±4.0 = 52.0または
44.0[倍速] を得る。
【0163】
【表9】
【0164】このうち、52.0倍速のときの各再生ヘ
ッドの軌跡を考えると、今まで説明してきた場合と同様
に、再生ヘッドA1は、ドラムの1回目のスキャンで1
GOP目の第1トラックに突入し、次の2スキャン目に
は9GOP目の第9トラック・・・に突入する。同様
に、再生ヘッドA2は、ドラムの1回目のスキャンで2
GOP目の第2トラックに突入し、次の2スキャン目に
は10GOP目の第Aトラック・・・に突入する。同様
に、再生ヘッドA3は、ドラムの1回目のスキャンで3
GOP目の第3トラックに突入し、次の2スキャン目に
は11GOP目の第Bトラック・・・に突入する。同様
に、再生ヘッドA4は、ドラムの1回目のスキャンで4
GOP目の第4トラックに突入し、次の2スキャン目に
は12GOP目の第Cトラック・・・に突入する。同様
に、再生ヘッドA5は、ドラムの1回目のスキャンで5
GOP目の第5トラックに突入し、次の2スキャン目に
は13GOP目の第1トラック・・・に突入する。同様
に、再生ヘッドA6は、ドラムの1回目のスキャンで6
GOP目の第6トラックに突入し、次の2スキャン目に
は14GOP目の第2トラック・・・に突入する。同様
に、再生ヘッドA7は、ドラムの1回目のスキャンで7
GOP目の第7トラックに突入し、次の2スキャン目に
は15GOP目の第3トラック・・・に突入する。同様
に、再生ヘッドA8は、ドラムの1回目のスキャンで8
GOP目の第8トラックに突入し、次の2スキャン目に
は16GOP目の第4トラック・・・に突入する、とい
うようにA1,A2,A3,A4,A5,A6,A7,
A8の8つの同アジマスをもつ各再生ヘッドが、同じト
ラック番号のトラック上のデータを重なりなく再生し、
しかも、ドラム1回目のスキャンで、A1,A2,A
3,A4,A5,A6,A7,A8の各再生ヘッドが時
間的に近接するGOPのデータを順序良く再生すること
ができる。2スキャン目、3スキャン目で再生されるデ
ータも、同様に、時間的に近いフレームのデータが連続
して再生される。
【0165】したがって、図14(d)に示すような1
6ヘッド構成のVCRに有効なサーチスピードSは、
(4)式に従えば、表10に示すようになる。なお、表
10では、(4)式で±4.0として与えられるサーチ
スピードのうちの+4.0とした場合のみを示してい
る。
【0166】
【表10】
【0167】ところで、16ヘッド構成の場合にも、
(4)式を満たさないサーチスピードにおいては、やは
り(1)〜(3)式が有効である。
【0168】(4)式で与えられる前述のサーチスピー
ドSのように A1,A2,A3,A4,A5,A6,
A7,A8の各再生ヘッドで再生されるデータが連続す
るものではないが、A1,A2,A3,A4,A5,A
6,A7,A8の各再生ヘッドが再生するデータは、同
じトラック番号のトラック上で互いに重ならず、再生ヘ
ッドを複数にしたことにより画面の更新率が高くなる。
【0169】以上より、図14(d)のような16ヘッ
ド構成のVCRに有効なサーチスピードSは、(4)式
を優先的に用い、(1)〜(3)式を補助的に用いて、
表11に示すようになる。なお、表11では、(4)式
で±4.0として与えられるサーチスピードのうちの+
4.0とした場合、(3)式で±2.0として与えられ
るサーチスピードのうちの+2.0とした場合、(2)
式で±1.0として与えられるサーチスピードのうちの
+1.0とした場合、および(1)式で±0.5として
与えられるサーチスピードのうちの+0.5とした場合
のみを示している。
【0170】
【表11】
【0171】以上のように、再生ヘッドの数によって、
最適なサーチスピードは異なる。また、(1)〜(4)
式をまとめると、16ヘッド以下の構成に限らず、回転
ドラム上に複数の再生ヘッドが等間隔に配置されている
場合には、次の(5)式を用いて表現できる。
【0172】 S = (Hn/2) × (T × n ±1.0) (5) (Hn は同アジマス再生ヘッドの数、nは整数、Tは1
画面を記録するヘリカルトラック数) ところが、図14(d)のように、16個もの再生ヘッ
ドを回転ドラム上に等間隔に配置することは、現実には
困難である。具体的には、再生ヘッドA1〜A8/B1
〜B8以外にも、記録ヘッドA/B、消去ヘッド、ダミ
ーヘッドなども必要であり、さらに、従来のアナログ方
式で記録された磁気テープの互換再生も可能なように、
アナログ再生ヘッドY−A/B,C−A/Bが設けられ
る場合もある。
【0173】したがって、このような制約のなかで、実
際のVCRにおける16個の再生ヘッドの配置は、例え
ば、図15のようになる。つまり、再生ヘッドA2,A
4,A6,A8の各々を、再生ヘッドA1,A3,A
5,A7のすぐ隣に配置する。このとき、各ヘッドの取
付け高さを変えることにより、再生ヘッドをドラム上に
等間隔に配置できないことを補正している。
【0174】本発明に係るVCRでは、以上のような再
生ヘッドの回転ドラム上の配置および取り付け高さの調
整により、4倍速まではノントラッキング方式により全
てのデータを再生し、前述の4倍速高速再生機能を実現
している。
【0175】ところが、サーチスピードがさらに高速に
なると、再生ヘッドの取付け高さによる補正だけで、再
生ヘッドの配置を等間隔に配置したように補正すること
ができなくなる。つまり、図15の再生ヘッド配置で
は、(4)式を満足しなくなってしまう。
【0176】また、本発明を適用する上記VCRのノン
トラッキング方式の再生ヘッドに限らず、サーチ時には
記録ヘッドを再生ヘッドとして用いるなどの方法によ
り、複数の再生ヘッドを利用してサーチ画の画質を高め
ようとするVCRにおいても、図14(b)〜(d)に
示すような、等間隔の再生ヘッド配置ができるとは限ら
ない。
【0177】そこで、種々のヘッド配置を有するVCR
に適したサーチスピードを簡易的に求めることを考え
る。つまり、上記VCR(16ヘッド構成の場合を除
く)において、(1)〜(3)式を満たさないそのサー
チスピードや、このVCRで16ヘッド構成とした場合
のように、回転ドラム上で等間隔でない再生ヘッド配置
をもつ様々なVCRについてもドラム上に配置された複
数の再生ヘッドや、テープ走行系のパラメータを用い
て、ドラム何スキャンで、画面を構成する全てのマクロ
ブロックのデータを再生することができるかを任意のサ
ーチスピード(例えば0.1倍速毎)について計算す
る。
【0178】サーチ画の画質を高めるためには、少ない
スキャン数で画面を構成する全てのマクロブロックが再
生できることが必要である。すなわち、画面を更新する
時間間隔が短い(画面の更新率が高い)ことが望まれ
る。そこで、上記の計算により求めたサーチスピード毎
のドラムスキャン数のうちで、スキャン数が小さいサー
チスピードを優先的に選ぶようにすればよい。
【0179】例えば、もし、複数の再生ヘッドの軌跡が
互いに重なってしまうスピードの時は、その近傍のスピ
ードと比較して、画面を構成する全てのマクロブロック
を更新するのに要するスキャン数が多くなっていること
になるので、そのスピードは避けて、近傍のスキャン数
が小さくなるスピードを選択すれば良い。
【0180】この設定方法により選択されるサーチスピ
ードでは、先に述べた(1)〜(4)式により与えられ
るサーチスピードのように、各再生ヘッドにより磁気テ
ープ上の時間的に近接したフレームのデータが、順序良
く連続して再生されるとは限らない。しかし、放送業務
用途のVCRでは、(2)式や(3),(4)式を満足
できないようなサーチスピードが求められる場合も多い
が、これらの式を満足するサーチスピードは限られてい
る。そのような場合においても、ドラム何スキャンで、
画面を構成する全てのマクロブロックが再生できるかを
計算し、スキャン数が小さいスピードに設定できれば、
少なくとも、複数の再生ヘッドの軌跡が重なって、画面
更新率が悪くなることは回避できる。つまり、追加した
再生ヘッドをできる限り有効に用いて、サーチ画の画質
を改善することができる。
【0181】また、このVCRシステムでは、トラック
・オルタネーション(Track Alternation )と呼ぶ、シ
ャフリングパタンを変更する方式をとっている。これ
は、GOP毎に奇数トラックと偶数トラックに記録する
マクロブロックを入れ替えることで、例えば記録ヘッド
が目詰まり(クロッグ)して映像データの記録が連続し
て不能になり、再生時にアウタ訂正能力を越えても、す
なわち前の画面をそのまま欠落した部分にはめ込む処理
(フリーズ処理)を行うことで、画面上全てのマクロブ
ロックを、時間的には間引かれたものになってしまうも
のの、再現することができるものである。
【0182】このトラック・オルタネーションを用いる
と、複数の再生ヘッドを有効に利用するためのサーチス
ピードを求めるパラメータが増え、最適なスピードを求
めることが非常に複雑になるが、ドラム何スキャンで、
画面を構成する全てのマクロブロックが再生できるかを
計算し、スキャン数が小さいスピードに設定する方法を
とれば、比較的容易に適切なサーチスピードを求めるこ
とができる。
【0183】図24は、ドラム上に配置された複数の再
生ヘッドのパラメータを用いて、ドラム何スキャンで、
画面を構成する全てのマクロブロックが読み出せるかを
計算する手順を示すフローチャートである。
【0184】ステップST1では、ドラム回転数、トラ
ックピッチ、トラック角度、通常再生時のテープスピー
ドである原再生速度、各再生ヘッドの取り付け位置(ド
ラム上の配置角度)および高さ、アジマス角等をパラメ
ータとして入力する。
【0185】ステップST2では、サーチスピードが設
定される。例えば、0.1倍速毎に計算を行うように設
定する。
【0186】ステップST3では、基準となる再生ヘッ
ドが所定のトラックに突入したときの、他の各再生ヘッ
ドの突入位置を求める。
【0187】ステップST4では、上記の基準となる再
生ヘッドが、ドラム1回転後に何トラック離れて再突入
するかを求める。
【0188】ステップST5では、ドラムのスキャン数
を、例えば、1回目のスキャン、2スキャン目、3スキ
ャン目、・・・というように設定する。
【0189】ステップST6では、ステップST5で設
定した各スキャンにおける、基準となる再生ヘッドおよ
び他の各再生ヘッドの軌跡を計算する。
【0190】ステップST7では、ステップST6で計
算された軌跡により、再生されるマクロブロックを求め
る。このとき、磁気テープ上の座標から画面上に存在す
るマクロブロックへの変換やアジマス角が考慮される。
なお、後述する図25〜図32および図33〜図40に
結果を例示した計算においては考慮していないが、ここ
で、前述したトラックオルタネーションの効果を必要に
応じて取り込んで計算するようにしても良い。
【0191】ステップST8では、更新されたマクロブ
ロックのサーチを行い、1画面を構成する全てのマクロ
ブロックが更新されたかどうかを判定する。判定結果が
Yesのときには、ステップST9に進む。一方、判定
結果がNoのときには、ステップST5に戻って、次の
ドラムスキャンについて同様の計算を繰り返す。
【0192】ステップST9では、更新率が計算され
る。ここでは、1画面を構成する全てのマクロブロック
が更新されるのに必要なドラムスキャン数から求めてい
る。
【0193】ステップST10では、以上の工程で求め
られた各結果を保存し、次のスピードについてステップ
ST2に戻って同様の計算を繰り返す。
【0194】また、ここで保存される計算結果は、必要
に応じて、例えばテープ走行系の速度制御装置等に制御
情報として記憶する。
【0195】このようにして求めた、「1画面を構成す
る全てのマクロブロックが再生できる最少ドラムスキャ
ン数」を用いて、以下のように定義する画面の更新率を
求める。
【0196】 更新率 = A × (1/B) (6) ここで、Aは、通常再生時に2個の再生ヘッドだけで、
画面を構成する全てのマクロブロックを更新するのに要
するドラムスキャン数である。また、Bは、1画面を構
成する全てのマクロブロックを更新するための最少ドラ
ムスキャン数である。
【0197】図25〜図32は、図24に示した手順に
より計算した、図14に示す2,4,8ヘッド構成、お
よび図15に示す16ヘッド構成の各々によりNTSC
方式のデータを再生した場合の画面の更新率を示してお
り、図25〜図32に亘って連続して計算されたもので
ある。ここで、16ヘッド構成については、図15に示
すヘッド配置の場合を例として用いた。上記各図の横軸
は原再生速度に対する再生速度の倍率(Speed )を表
し、縦軸は画面の更新率(Renewal rate)を示してい
る。これらの図から、上記各ヘッド構成に、高い画面更
新率を与える再生速度(サーチスピード)があることが
分かる。
【0198】図33〜図40は、同様にして計算した、
PAL方式のデータを再生した場合の画面の更新率を示
している。
【0199】上記各図中で、折れ線上の各点は、0.1
倍速毎に画面の更新率を計算したサーチスピードであ
る。この計算結果から、更新率が高いサーチスピードを
選んで(更新率が低いサーチスピードを避けて)設定す
れば、複数の再生ヘッドを有効に利用してサーチ画の画
質を向上させることが可能である。
【0200】また、前述したサーチスピード、つまりN
TSC方式の場合の10倍速付近で、4ヘッド構成に最
適なサーチスピードは11倍であること、PAL方式の
場合の24倍速付近で、8ヘッド構成に最適なサーチス
ピードは26倍であることも、この計算結果からもわか
る。また、(1)〜(3)式で与えられるサーチスピー
ドは、それぞれのヘッド構成毎に、更新率も良いことが
わかる。
【0201】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のデータ再
生方法、再生速度制御装置およびデータ再生装置によれ
ば、磁気テープに記録された映像信号を複数の再生ヘッ
ドでサーチ画再生する際に、ヘッド構成毎に最適なサー
チスピードを設定することにより、複数再生ヘッドを最
大限に活かし、サーチ画の画質を大幅に向上することが
できる。その結果、画面上の大きなブロックが順次更新
されるため、動画の内容を容易に確認することができ、
画質の高いサーチ画を得ることができる。
【0202】また、ノントラッキング方式を用いて4倍
速のデータ転送機能を実現するために16個もの再生ヘ
ッドを有するが、本発明を適用すればこれらの再生ヘッ
ドの軌跡が互いに重ならないため、複数の再生ヘッドで
得たデータを有効に利用するための適切なテープスピー
ドを設定し、高画質なサーチ画を実現することができ
た。また、上記以外の様々な再生ヘッド配置に対しても
本発明の計算方法を用いて、そのVCRシステムに適切
なサーチスピードを設定することにより、サーチ画の品
質を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したデジタルVCRの主要部の構
成を示すブロック図である。
【図2】1画面を構成するマクロブロックについて説明
するための図である。
【図3】圧縮符号化された画像データの構成を説明する
ための図である。
【図4】圧縮符号化された画像データの構造を説明する
ための図である。
【図5】データが記録される磁気テープ上の領域を説明
するための図である。
【図6】圧縮符号化されたデータの構造を具体的に説明
するための図である。
【図7】シャフリング・パタンについて説明するための
図である。
【図8】異なるサーチスピードにおいて再生ヘッドが磁
気テープ上のトラックをトレースする軌跡を説明するた
めの図である。
【図9】2倍速再生時にマクロブロックが更新される様
子を説明する図である。
【図10】4倍速再生時にマクロブロックが更新される
様子を説明する図である。
【図11】7倍速再生時にマクロブロックが更新される
様子を説明する図である。
【図12】19倍速再生時にマクロブロックが更新され
る様子を説明する図である。
【図13】37倍速再生時にマクロブロックが更新され
る様子を説明する図である。
【図14】回転ドラム上の再生ヘッドの配置を説明する
ための図である。
【図15】16ヘッド構成のヘッドの配置例を説明する
ための図である。
【図16】2ヘッド構成によりNTSC方式のデータを
10.0倍速で再生する場合のヘッド軌跡を説明するた
めの図である。
【図17】2ヘッド構成によりNTSC方式のデータを
10.5倍速で再生する場合のヘッド軌跡を説明するた
めの図である。
【図18】4ヘッド構成によりNTSC方式のデータを
10.5倍速で再生する場合のヘッド軌跡を説明するた
めの図である。
【図19】4ヘッド構成によりNTSC方式のデータを
11.0倍速で再生する場合のヘッド軌跡を説明するた
めの図である。
【図20】4ヘッド構成によりNTSC方式のデータを
15.5倍速で再生する場合のヘッド軌跡を説明するた
めの図である。
【図21】8ヘッド構成によりPAL方式のデータを2
5.0倍速で再生する場合のヘッド軌跡を説明するため
の図である。
【図22】8ヘッド構成によりPAL方式のデータを2
6.0倍速で再生する場合のヘッド軌跡を説明するため
の図である。
【図23】8ヘッド構成によりPAL方式のデータを1
8.5倍速で再生する場合のヘッド軌跡を説明するため
の図である。
【図24】再生ヘッドのパラメータとサーチスピードか
ら画面の更新率を計算する手順の一例を示すフローチャ
ートである。
【図25】各サーチスピードでNTSC方式のデータを
再生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第1番
目の図である。
【図26】各サーチスピードでNTSC方式のデータを
再生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第1番
目の図に続く第2番目の図である。
【図27】各サーチスピードでNTSC方式のデータを
再生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第2番
目の図に続く第3番目の図である。
【図28】各サーチスピードでNTSC方式のデータを
再生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第3番
目の図に続く第4番目の図である。
【図29】各サーチスピードでNTSC方式のデータを
再生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第4番
目の図に続く第5番目の図である。
【図30】各サーチスピードでNTSC方式のデータを
再生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第5番
目の図に続く第6番目の図である。
【図31】各サーチスピードでNTSC方式のデータを
再生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第6番
目の図に続く第7番目の図である。
【図32】各サーチスピードでNTSC方式のデータを
再生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第7番
目の図に続く第8番目の図である。
【図33】各サーチスピードでPAL方式のデータを再
生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第1番目
の図である。
【図34】各サーチスピードでPAL方式のデータを再
生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第1番目
の図に続く第2番目の図である。
【図35】各サーチスピードでPAL方式のデータを再
生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第2番目
の図に続く第3番目の図である。
【図36】各サーチスピードでPAL方式のデータを再
生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第3番目
の図に続く第4番目の図である。
【図37】各サーチスピードでPAL方式のデータを再
生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第4番目
の図に続く第5番目の図である。
【図38】各サーチスピードでPAL方式のデータを再
生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第5番目
の図に続く第6番目の図である。
【図39】各サーチスピードでPAL方式のデータを再
生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第6番目
の図に続く第7番目の図である。
【図40】各サーチスピードでPAL方式のデータを再
生する場合の画面の更新率の計算結果例を示す第7番目
の図に続く第8番目の図である。
【符号の説明】
1 BRRE(ビット・レート・リダクション・エンコ
ーダ)、 2 ECCエンコーダ部、 3 テープ走行
系、 4 キャプスタン・サーボMPU、 5インナE
CCデコーダ、 6 アウタECCデコーダ部、 7
BRRD(ビット・レート・リダクション・デコー
ダ)、 8 システムコントロールMPU、 21 パ
ック部、 22 メモリ、 23 アウタECCエンコ
ーダ、 24 SYNC&ID付加部、 25 インナ
ECCエンコーダ、 30 回転ドラム、 31 記録
ヘッド、 32 再生ヘッド、 33 CTLヘッド、
34 供給側リール、 35 磁気テープ、 36a
キャプスタン、 36bキャプスタンFG、 37
ピンチローラ、 38 巻取側リール、 61 ID検
出部、 62 ノントラッキング制御部、 63 メモ
リ、 64 アウタECCデコーダ、 65 メモリ、
66 デパック部

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転ドラム上に配置された複数組の再生
    ヘッドが、磁気テープに記録されたデータを所定の原再
    生速度以上の速度で再生するデータ再生方法において、 上記再生ヘッドの組数に応じて、上記各再生ヘッドの磁
    気テープ上の軌跡が互いに重複しないように磁気テープ
    の移動速度を設定する第1のステップと、 上記第1のステップで設定された移動速度で上記磁気テ
    ープを移動させて、上記磁気テープに記録されたデータ
    を再生する第2のステップとを有することを特徴とする
    データ再生方法。
  2. 【請求項2】 上記第1のステップで設定される磁気テ
    ープの移動速度は、再生ヘッドの組数Hn と、上記デー
    タの所定単位が記録されるために必要な上記磁気テープ
    上のトラック数Tとにより、 (Hn/2)×(T×n±1.0) (nは整数) で与えられることを特徴とする請求項1記載のデータ再
    生方法。
  3. 【請求項3】 上記所定単位のデータは、1画面を構成
    する映像データであることを特徴とする請求項2記載の
    データ再生方法。
  4. 【請求項4】 上記第1のステップで設定される磁気テ
    ープの移動速度は、上記回転ドラム上に設けられた1組
    の再生ヘッドが上記原再生速度で上記データの所定単位
    を全て再生するために必要な上記回転ドラムのスキャン
    数Aと、上記回転ドラム上に設けられた2組以上の再生
    ヘッドが設定される磁気テープの移動速度で上記データ
    の所定単位を全て再生するために必要な上記回転ドラム
    の最小のスキャン数Bとの比A/Bの値が最大となるよ
    うに決定されることを特徴とする請求項1記載のデータ
    再生方法。
  5. 【請求項5】 上記回転ドラム上に配置された再生ヘッ
    ドの各組は、それぞれ互いに異なるアジマス角を有する
    2つの再生ヘッドから構成され、上記第2のステップ
    で、上記複数組の再生ヘッドのうちの同一アジマス角を
    有する少なくとも2つの再生ヘッドから再生される各デ
    ータから誤り率が低いデータを選択する選択ステップを
    さらに有することを特徴とする請求項1記載のデータ再
    生方法。
  6. 【請求項6】 上記磁気テープに記録されているデータ
    には、そのデータの誤り訂正用データが付加されてお
    り、上記選択ステップは、上記誤り訂正用データを用い
    て上記記録されたデータの誤り訂正を行う誤り訂正ステ
    ップと、上記誤り訂正ステップで上記データを再生でき
    ないときにエラーデータを生成するエラーデータ生成ス
    テップとを有し、上記エラーデータに基づいて上記複数
    組の再生ヘッドから再生される各データから誤り率が低
    いデータを選択することを特徴とする請求項5記載のデ
    ータ再生方法。
  7. 【請求項7】 上記磁気テープに記録されたデータは、
    圧縮された画像データを含み、その圧縮された画像デー
    タは所定のマクロブロック単位で記録され、かつ同一画
    像内で互いに隣接する上記所定のマクロブロック単位は
    互いに隣接して上記磁気テープに記録されるようにシャ
    フリングされることを特徴とする請求項1記載のデータ
    再生方法。
  8. 【請求項8】 同一画像内で互いに隣接する上記所定の
    マクロブロック単位は、同一画像の水平方向に2分割さ
    れた各々が水平方向にさらに2分割されて上記同一画像
    の垂直方向に所定単位で分割された各領域が、互いに隣
    接して上記磁気テープに順番に記録されることを特徴と
    する請求項7記載のデータ再生方法。
  9. 【請求項9】 同一画像内で互いに隣接する上記所定の
    マクロブロック単位は、互いに隣接して上記磁気テープ
    に記録されるようにシャフリングされると共に、上記デ
    ータの誤り訂正を行うブロック単位のそれぞれ異なるブ
    ロック単位に含まれることを特徴とする請求項7記載の
    データ再生方法。
  10. 【請求項10】 上記磁気テープに記録されたデータは
    圧縮された画像データを含み、上記圧縮画像データは所
    定のマクロブロック単位を含むブロック単位で記録さ
    れ、上記ブロック単位は先頭から上記圧縮画像データの
    直流成分、次いで上記圧縮画像データの周波数の低い順
    に記録されることを特徴とする請求項7記載のデータ再
    生方法。
  11. 【請求項11】 回転ドラム上に配置された複数組の再
    生ヘッドが、磁気テープに記録されたデータを所定の原
    再生速度以上の速度で再生するように制御する再生速度
    制御装置において、 上記再生ヘッドの組数に応じて、上記各再生ヘッドの磁
    気テープ上の軌跡が互いに重複しないように磁気テープ
    の移動速度を設定する移動速度設定手段と、 上記移動速度設定手段で設定された移動速度で上記磁気
    テープを移動させて、上記磁気テープに記録されたデー
    タを再生する再生制御手段とを有することを特徴とする
    再生速度制御装置。
  12. 【請求項12】 上記移動速度設定手段により設定され
    る磁気テープの移動速度は、再生ヘッドの組数Hn と、
    上記データの所定単位が記録されるために必要な上記磁
    気テープ上のトラック数Tとにより、 (Hn/2)×(T×n±1.0) (nは整数) で与えられることを特徴とする請求項11記載の再生速
    度制御装置。
  13. 【請求項13】 上記所定単位のデータは、1画面を構
    成する映像データであることを特徴とする請求項12記
    載の再生速度制御装置。
  14. 【請求項14】 上記移動速度設定手段により設定され
    る磁気テープの移動速度は、上記回転ドラム上に設けら
    れた1組の再生ヘッドが上記原再生速度で上記データの
    所定単位を全て再生するために必要な上記回転ドラムの
    スキャン数Aと、上記回転ドラム上に設けられた2組以
    上の再生ヘッドが設定される磁気テープの移動速度で上
    記データの所定単位を全て再生するために必要な上記回
    転ドラムのスキャン数Bとの比A/Bの値が最大となる
    ように決定されることを特徴とする請求項12記載の再
    生速度制御装置。
  15. 【請求項15】 回転ドラム上に配置された複数組の再
    生ヘッドが、磁気テープに記録されたデータを所定の原
    再生速度以上の速度で再生するデータ再生装置におい
    て、 上記再生ヘッドの組数に応じて、上記各再生ヘッドの磁
    気テープ上の軌跡が互いに重複しないように磁気テープ
    の移動速度を設定する移動速度設定手段と、 上記移動速度設定手段により設定された速度で上記磁気
    テープを移動させるテープ移動手段と、 上記テープ移動手段により移動される上記磁気テープに
    記録されたデータを再生する再生手段とを有することを
    特徴とするデータ再生装置。
  16. 【請求項16】 上記移動速度設定手段で設定される磁
    気テープの移動速度は、再生ヘッドの組数Hn と、上記
    データの所定単位が記録されるために必要な上記磁気テ
    ープ上のトラック数Tとにより、 (Hn/2)×(T×n±1.0) (nは整数) で与えられることを特徴とする請求項15記載のデータ
    再生装置。
  17. 【請求項17】 上記所定単位のデータは、1画面を構
    成する映像データであることを特徴とする請求項16記
    載のデータ再生装置。
  18. 【請求項18】 上記移動速度設定手段で設定される磁
    気テープの移動速度は、上記回転ドラム上に設けられた
    1組の再生ヘッドが上記原再生速度で所定のデータ単位
    全てを再生するために必要な上記回転ドラムのスキャン
    数Aと、上記回転ドラム上に設けられた2組以上の再生
    ヘッドが上記磁気テープの移動速度で上記データの所定
    単位を全て再生するために必要な上記回転ドラムの最小
    のスキャン数Bとの比A/Bの値が最大となるように決
    定されることを特徴とする請求項16記載のデータ再生
    装置。
  19. 【請求項19】 上記回転ドラム上に配置された再生ヘ
    ッドの各組は、それぞれ互いに異なるアジマス角を有す
    る2つの再生ヘッドから構成され、上記再生手段は、上
    記複数組の再生ヘッドのうちの同一アジマス角を有する
    少なくとも2つの再生ヘッドから再生される各データか
    ら誤り率が低いデータを選択する選択手段をさらに有す
    ることを特徴とする請求項15記載のデータ再生装置。
  20. 【請求項20】 上記磁気テープに記録されているデー
    タには、そのデータの誤り訂正用データが付加されてお
    り、上記選択手段は、上記誤り訂正用データを用いて上
    記記録されたデータの誤り訂正を行う誤り訂正手段と、
    上記誤り訂正手段で上記データを再生できないときにエ
    ラーデータを生成するエラーデータ生成手段とを有し、
    上記エラーデータに基づいて上記複数組の再生ヘッドか
    ら再生される各データから誤り率が低いデータを選択す
    ることを特徴とする請求項19記載のデータ再生装置。
  21. 【請求項21】 上記磁気テープに記録されたデータ
    は、圧縮された画像データを含み、その圧縮された画像
    データは所定のマクロブロック単位で記録され、かつ同
    一画像内で互いに隣接する上記所定のマクロブロック単
    位は互いに隣接して上記磁気テープに記録されるように
    シャフリングされることを特徴とする請求項15記載の
    データ再生装置。
  22. 【請求項22】 同一画像内で互いに隣接する上記所定
    のマクロブロック単位は、同一画像を水平方向に2分割
    された各々が水平方向にさらに2分割されて上記同一画
    像の垂直方向に所定単位で分割された各領域が、互いに
    隣接して上記磁気テープ上に順番に記録されることを特
    徴とする請求項21記載のデータ再生装置。
  23. 【請求項23】 同一画像内で互いに隣接する上記所定
    のマクロブロック単位は、互いに隣接して上記磁気テー
    プに記録されるようにシャフリングされると共に、上記
    データの誤り訂正を行うブロック単位のそれぞれ異なる
    ブロック単位に含まれることを特徴とする請求項21記
    載のデータ再生装置。
  24. 【請求項24】 上記磁気テープに記録されたデータは
    圧縮された画像データを含み、上記圧縮画像データは所
    定のマクロブロック単位を含むブロック単位で記録さ
    れ、上記ブロック単位は先頭から上記圧縮画像データの
    直流成分、次いで周波数の低い順に記録されたデータで
    あることを特徴とする請求項21記載のデータ再生装
    置。
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