JPH10198943A - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH10198943A
JPH10198943A JP146997A JP146997A JPH10198943A JP H10198943 A JPH10198943 A JP H10198943A JP 146997 A JP146997 A JP 146997A JP 146997 A JP146997 A JP 146997A JP H10198943 A JPH10198943 A JP H10198943A
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JP146997A
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Makoto Nagao
信 長尾
Hiroaki Doshita
廣昭 堂下
Kazuyuki Usuki
一幸 臼杵
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】走行耐久性を高めた超高密度記録用強磁性金属
薄膜型磁気記録媒体を提供すること、特に高速回転での
超高密度記録FDを供すること。 【解決手段】非磁性基板の少なくとも片側に真空成膜に
よる表面に微小突起を有する強磁性金属薄膜より成る磁
性層とその上にカーボン保護層、潤滑剤を有する磁気記
録媒体おいて、該カーボン保護層の表面に硬度計の極微
小圧子を荷重が6μNになるまで徐々に押し込みを行っ
た後、荷重を0にまで徐々に戻したときの該カーボン保
護層の表面変形量が前記荷重が6μNになるまで押し込
みを行った時の変形量を100とすると0〜10である
ことを特徴とする磁気記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走行耐久性を高めた
超高密度記録用磁気記録媒体に関するものである。特に
強磁性薄膜を有した高速回転での超高密度記録フロッピ
ーディスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、磁気記録媒体、特に非磁性基板の
上に真空成膜法により設けられる強磁性金属薄膜を磁性
層とし、更に磁性層上に保護層を設けた強磁性金属薄膜
型磁気記録媒体としては、例えば以下の文献に記載され
たもの等が知られている。 特公平5−56567:強磁性金属薄膜の堅さを規定し
た発明。 特開昭61−45412:スパッタによるカーボン保護
膜に関する発明。 特開昭52−18001:カーボン以外の固体保護膜を
開示した発明。 特開平6−195695:DLC(Diamond Like Carbo
n)膜をCVD法で作成した磁気記録体に関する発明。 特開昭62−298923:スパッタによりカーボン保
護膜を成膜する際にバイアスを印加することにより堅い
保護膜とした発明。
【0003】近年、情報の多さから、超高密度記録用磁
気記録媒体の要請が年々高くなってきている。磁性層、
磁気ヘッドは進展して高密度記録が進んできているが、
それを引き出すために大きい出力をえるためには保護層
は薄い必要がある。また、磁気記録媒体表面の突起は小
さくなる必要がある。多くの情報を短時間に得るために
媒体とヘッドは相対速度が早くなる。
【0004】上記のことは全て耐久性を困難にしてい
る。超高密度記録ディスクの1つであるハードディスク
(HD)においてはスパッタ法で作成した強磁性薄膜を
記録層とすることで高密度記録を実現している。このデ
ィスクは、低回転時ヘッドとディスクが接触する際は、
ディスクの表面を粗面化すること固体保護層を設けるこ
と、潤滑剤を設けることで走行耐久性を確保し、高速回
転時にはヘッドをディスクから離すことで耐久性を確保
し、実用化している。
【0005】一方、強磁性金属薄膜を有するフロッピー
ディスク(FD)もHD並の超高密度記録が期待でき
る。この場合容量が大きくなるため、HD同様回転数を通
常のFDより大きくしなければならない。例えば、塗布型
FDであるZIPは約100Mbits/inch2の密度(3.7
吋で100MB)では約3000RPMの回転数を有し
ており、その値は通常のFDの約10倍である。
【0006】しかし、この高速回転にすると耐久性確保
が非常に難しくなり、強磁性金属薄膜FDは過去盛んに
研究されたにも関わらず、実用化に至っていない。走行
耐久性を高めるためはいくつかの方法が用いられてき
た。一つは表面に微少な突起を設けることである。しか
し磁気記録にはいわゆるスペーシングロスが存在するた
め、超高密度記録には、磁性層と磁気ヘッドとの距離を
短距離に保たなければならなくなるから、走行耐久性を
確保するための突起は微小でなければならないことな
る。微小であることは走行耐久性を高める効果が小さい
ことを意味する。その結果、超高密度記録を可能にする
レベルの微小な突起を設けただけでは、カールによるダ
メージをなくすことは出来なく、本課題の解決は非常に
難しい状況であった。
【0007】固体保護層を設けることで走行耐久性を改
善することができる。なかでもカーボン膜が耐久性に優
れていることが知られている。またその厚みを厚くする
ことでその効果をより強く現すことができる。しかしこ
の厚みはスペースロスとなるため高密度記録ではあまり
厚くできない。またカーボンの硬度が走行耐久性に効果
があることは知られているが、これだけでは強磁性金属
薄膜を有した超高密度記録用磁気記録媒体、特にFDの
耐久性を実用レベルに持っていくことは出来ていなかっ
た。
【0008】潤滑剤に関しても超高密度FDの走行耐久
性を十分に改善することはできていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は走行耐久性を
高めた超高密度記録用強磁性金属薄膜型磁気記録媒体を
提供するものであり、特に高速回転での超高密度記録F
Dを供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、非磁性基板の
少なくとも片側に真空成膜による表面に微小突起を有す
る強磁性金属薄膜より成る磁性層とその上にカーボン保
護層、潤滑剤を有する磁気記録媒体おいて、該カーボン
保護層の表面に硬度計の極微小圧子を荷重が6μNにな
るまで徐々に押し込みを行った後、荷重を0にまで徐々
に戻したときの該カーボン保護層の表面変形量が前記荷
重が6μNになるまで押し込みを行った時の変形量を1
00とすると0〜10であることを特徴とする磁気記録
媒体であり、上記課題を解決できる。
【0011】本発明者は鋭意検討を重ねた結果、強磁性
金属薄膜型磁気記録媒体のカーボン保護層における極微
小圧子に対する微小弾性塑性変形特性を規定したことに
より、耐久性が向上すること、特にある限られた構成の
超高密度記録FDがずば抜けた耐久性を示すことを見い
だし本発明に至った。本発明における、カーボン保護層
の微小弾性塑性変形特性εの測定法は、以下の通りであ
る。
【0012】測定装置(本発明における硬度計)は、2
枚の静電プレートの中間に圧子が取り付けられたピック
アップ電極が置かれており、電極の動きに伴う静電容量
の変化を用いて、力と変位を非常に高感度に検出する方
法で測定できる。具体的には、TRIBOSCOPE
(HYSITRON社)を用いて測定する。極微小圧子
は角度60±5度の三角錘を保護層に直角に当て、その
押し込み加重を最大6μNまで印加し、加重を0にまで
徐々に戻す。すなわち、荷重を0から徐々に増やして行
き6μNになった時の保護層の変形量Δ1 を100とし
た時、圧子の荷重を0に戻した時の変形量Δ0 を測定
し、100×Δ0 /Δ1 から微小弾性塑性変形特性ε
(%)を求めることができる。
【0013】また、上記硬度計において、極微小圧子に
印加した圧力とその時の該圧子の進入深さとの関係で進
入量が小さいほど硬度は高くなる。εは圧子の進入が弾
性変形なら圧子を取り除けば媒体は元の形状にもどりε
は0になる。全くの塑性変形なら圧子は戻らなくなるか
ら、100となる。本発明は、εを0〜10に制御する
ものであり、好ましくは0〜5にεを制御するものであ
る。
【0014】εが0に近い程、カーボン保護層の弾性特
性は優れたものであり、磁気記録媒体、特にFDの記録
再生が3000rpm以上で行われる耐久性の改善に寄
与するものである。このようなεを有する磁気記録媒体
を得るための手段としては、 カーボン保護層を成膜
するときの雰囲気のガス圧をできるだけ低くして不純物
が膜中に混入することを防止すること、 保護層が設
けられる磁性層の表面を予めエッチング(逆スパッタ)
すること等が有効であるが、これらに限定されるもので
はない。尚、一般的なスパッタでは本願発明のようなカ
ーボン保護膜が得られにくい。
【0015】上記において、真空成膜法は、CVD
(Chemical Vapor Deposition)法、例えば、微量の炭化
水素が存在する雰囲気下でプラズマを発生することによ
り炭化水素の化学的変化によるカーボン保護膜を得る方
法が有効である。この場合のガス圧としては、好ましく
は1×10-7torr以下が挙げられる。また、炭化水
素としては、メタン、エタン、プロパン、ブタン等のア
ルカン、あるいはエチレン、プロピレン等のアルケン、
またはアセチレン等のアルキン等が挙げられるが、エチ
レン、メタン、エタン等が好ましいものとして挙げるこ
とができる。
【0016】炭化水素は、不活性なキャリアガスと共に
CVD装置に導入することが好ましい。該キャリアガス
としては、Ar等の不活性ガスが挙げられる。プラズマ
の発生は、成膜する側の磁性層に好ましくは−200〜
−700V、更に好ましくは−400〜−600Vの電
圧を印加しながら、導入したガスに高周波を印加するこ
とにより行うことができる。
【0017】上記において、該エッチングは上記の
CVD装置で該の処理を施す前に行うことが好まし
い。エッチングは、磁性層の表面がプラズマで容易に分
解又は離脱するものを少なくしておくことが好ましい。
エッチングに使用されるガスとしては、Ar等の不活性
ガスやH2 、O2 の反応性ガスを用いることが好まし
い。導入するガス量は、ガス圧が10-2torrから1
-4torrになるように調節することが好ましい。
【0018】上述のようにして得られるカーボン保護層
におけるカーボンの構造は、特に限定されるものではな
いが、アモルファス構造、グラファイト構造、ダイヤモ
ンド構造、もしくはこれらの混合等が挙げらる。カーボ
ン保護層としては、特に好ましくは一般にダイヤモンド
ライクカーボンと呼ばれる硬質カーボン膜である。炭素
保護層には、H、F、N、OやV、Wなどを含ませても
良い。
【0019】非磁性基板は、HD用基板として金属、ガ
ラス等が、FD用基板としては可撓性基板が挙げられ、
好ましくは、高分子基板が挙げらる。高分子基板として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタ
レート、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、
ポリベンゾキシアゾール等が挙げられる。これら高分子
基板の厚さは、通常、20〜200μm、好ましくは3
0〜90μmであり、カール量は、2mm以下である
が、1mmが好ましい。
【0020】また高分子基板の平坦性・耐熱性を向上さ
せるため、基板上に下塗り層を設けてもよい。また、高
分子基板の表面に微小な突起を設けてもよく、例えばS
iO2 、Al 2 3 、TiO2 等又は有機物の微粒子を
結合剤樹脂と共に含む塗料を基板上に塗布するか、また
は下塗り層上に塗布することにより該突起を設けること
ができる。
【0021】本発明の磁気記録ディスクにおける磁性層
となる強磁性金属薄膜は従来より公知の真空蒸着膜、ス
パッタ膜が使用できる。磁性層の厚みは、好ましくは、
10〜300nmで、特に好ましくは15〜60nmで
ある。本発明の磁気記録ディスクは、磁性層の下部に非
磁性の下地層を設けることができる。下地層と磁性層は
真空成膜法で設けることが好ましい。特にスパッタリン
グは、多くの元素の組成を変えることなく成膜できるた
め好ましい。
【0022】磁性層を高速成膜が可能な連続巻き取り式
の真空蒸着法で作成する場合、組成としてはコバルトを
主体とした従来より公知の金属または合金が挙げられ、
具体的にはCo、CoNi、CoFeなどを酸素雰囲気
中で蒸着し、膜中に酸素を含んだものが使用できる。特
に電磁変換特性を改善するため磁性層を構成する金属原
子の90%以上、さらに好ましくは95%以上はコバル
トであるCo−O、またはCo−Oを含有するCo−F
e等が好ましい。
【0023】磁性層をスパッタ法で作成する場合、組成
としてはコバルトを主体とした従来より公知の金属また
は合金が挙げられ、具体的にはCo−Cr、Co−Ni
−Cr、Co−Cr−Ta、Co−Cr−Pt、Co−
Cr−Ta−Pt、Co−Cr−Pt−Si、Co−C
r−Pt−B等が使用できる。特に電磁変換特性を改善
するためにCo−Cr−Pt、Co−Cr−Pt−Ta
が好ましい。
【0024】また、強磁性金属薄膜は電磁変換特性を改
善するため重層構成としたり、非磁性下地層や中間層を
有していても良い。非磁性下地層の材料としては、C
r、Cr合金、例えば、次の金属との合金、W、Ti、
Mo、V、Ta、B、Si及びMoまたMoと上記元素
との合金等が好ましい。膜厚は、通常、5〜500n
m、特に好ましいいのは10〜150nmである。
【0025】カーボン保護層は、膜厚が厚いと電磁変換
特性の悪化や磁性層に対する密着性の低下が生じ、膜厚
が薄いと耐磨耗性が不足するために、膜厚2.5〜30
nmが好ましく、とくに好ましくは5〜10nmであ
る。また、このカーボン保護層上に付与する潤滑剤との
密着をさらに向上させる目的でカーボン保護層表面を酸
化性もしくは不活性気体によって表面処理しても良い。
【0026】本発明の磁気記録ディスクにおいては、走
行耐久性および耐食性を改善するため、潤滑剤が付与さ
れるが、潤滑剤は上記カーボン保護層上もしくは磁性層
上から付与することができる。本発明は、更に防錆剤を
付与することが好ましい。潤滑剤としては公知の炭化水
素系潤滑剤、フッ素系潤滑剤、極圧添加剤などが使用で
きる。
【0027】炭化水素系潤滑剤としてはステアリン酸、
オレイン酸等のカルボン酸類、ステアリン酸ブチル等の
エステル類、オクタデシルスルホン酸等のスルホン酸
類、リン酸モノオクタデシル等のリン酸エステル類、ス
テアリルアルコール、オレイルアルコール等のアルコー
ル類、ステアリン酸アミド等のカルボン酸アミド類、ス
テアリルアミン等のアミン類などが挙げられる。
【0028】フッ素系潤滑剤としては上記炭化水素系潤
滑剤のアルキル基の一部または全部をフルオロアルキル
基もしくはパーフルオロポリエーテル基で置換した潤滑
剤が挙げられる。パーフルオロポリエーテル基としては
パーフルオロメチレンオキシド重合体、パーフルオロ
エチレンオキシド重合体、パーフルオロ−n−プロピレ
ンオキシド重合体(CF2 CF2 CF2O)n 、パーフ
ルオロイソプロピレンオキシド重合体(CF(CF3
CF2O)n またはこれらの共重合体等である。
【0029】極圧添加剤としてはリン酸トリラウリル等
のリン酸エステル類、亜リン酸トリラウリル等の亜リン
酸エステル類、トリチオ亜リン酸トリラウリル等のチオ
亜リン酸エステルやチオリン酸エステル類、二硫化ジベ
ンジル等の硫黄系極圧剤などが挙げられる。上記潤滑剤
は単独もしくは複数を併用して使用される。これらの潤
滑剤を磁性層もしくは固体保護層上に付与する方法とし
ては潤滑剤を有機溶剤に溶解し、ワイヤーバー法、グラ
ビア法、スピンコート法、ディップコート法等で塗布す
るか、真空蒸着法によって付着させればよい。
【0030】潤滑剤の塗布量としては1〜30mg/m
2 が好ましく、2〜20mg/m2が特に好ましい。
【0031】本発明で使用できる防錆剤としてはベンゾ
トリアゾール、ベンズイミダゾール、プリン、ピリミジ
ン等の窒素含有複素環類およびこれらの母核にアルキル
側鎖等を導入した誘導体、ベンゾチアゾール、2−メル
カプトベンゾチアゾール、テトラザインデン環化合物、
チオウラシル化合物等の窒素および硫黄含有複素環類お
よびこの誘導体等が挙げられる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例を説明するが、
本発明はこれに限定されない。 実施例1〜3、比較例1〜3 ポリエチレンナフタレート基板上にメチルセルロースに
約20nmのシリカを混入させたエマルジョンを両面に
塗布乾燥したのち、横延伸・熱固定を行って基板の長手
方向に異方性の突起を有する厚さ62μmの基板を得
た。微小突起の高さは最も多いもので約20nmであっ
た。
【0033】前記熱固定は150℃で約10分間の熱処
理である。2つのキャンを有し、各キャンに3個のター
ゲットを有する連続成膜スパッタ機の送り出し側に基板
をセットした。キャンを150℃に加熱しガス圧を3×
10-7torr引いた後、基板を搬送させながらArを導
入して3×10-3torrでCrTiを3Wでプレナーマグ
ネトロン方式のスパッタリングを行い60nmの膜厚に
作成し、CoCrPtを同条件で30nmの膜厚を該基板の上
に1.5Wでスパッタリングを行い、次いで逆面に同様
な膜を成膜し巻き取り側で巻き取った。
【0034】次にこのサンプルをスパッタリング装置か
ら取り出し、連続成膜CVD機にセット、更にカーボン
を30nmの膜厚を作成した。キャンを水冷しながら8
×10-8torrまで真空に引いた後、Arガスで磁性
層表面をエッチングして、その後、エチレンガスとAr
ガスを導入し成膜する側のCoPtCrに-500Vを印加しなが
ら600Wの高周波を印加しプラズマを発生させ、片側
のCoPtCr上に300Åのカーボン保護層を成膜し次いで
反対側にCoPtCr上に成膜を行った。
【0035】潤滑剤はパーフルオロポリエーテル系潤滑
剤(アウジモント社製FOMBLIN Z-DOL)を2nmの厚みと
なるように塗布した。実施例2、3はカーボン保護層の
厚みを20nm、と15nmになるように搬送速度を早めて
作成した。比較例1は実施例1で成膜した下地、磁性層
上に9×10-5torrの真空を引いた後、エチレンガスと
Arガスを導入し成膜する側のCoPtCrに−700
Vを印加しながら600Wの高周波を印加し、プラズマ
を発生させ、片側のCoPtCr上に300Åのカーボ
ン保護層を成膜し、次いで反対側のCoPtCr上に成
膜を行った。
【0036】比較例2、3は、実施例1と同じように下
地、磁性層を作成後、逆送りしてArガス雰囲気中でス
パッタによるカーボン保護層を実施例2、3と同じ膜厚
になるように作成した。これら試料を3.5インチに打
ち抜きFDを作成した。カールは1.5mmであった。更
にこのFDをスピンスタンドを用い、3000rpmで
回転させながら、トライパッドヘッドをFDの両側から
はさみ、出力をモニターしながら走行させ、出力が当初
の6dBを切るまでのパス数を測定した。環境は25
℃、60%とした。
【0037】カールの測定は次の方法で行ったFDの内
部開口内周部を突起に挿入すると共にFDを鉛直に固定
し互いに平行な鉛直面の一方の鉛直面とFDの最も飛び
出している部分との接部と他方の鉛直面とFDの最も引
っ込んでいる部分との接部との面間距離をマイクロメー
ターで測定し、カール量とした。FDを鉛直に保持した
のは引力の影響を除くためである。
【0038】また、相対硬度、微小弾性塑性変形特性ε
の測定は前記TRIBOSCOPE(HYSITRON
社)を用いて測定した。結果を表1に示した。
【0039】
【表1】
【0040】表1より、εの値が0〜10の実施例は、
εが本発明範囲外の比較例に比して極めて走行耐久性が
優れていることが分かる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、非磁性基板の少なくとも片側
に真空成膜による強磁性金属薄膜磁性層とその上にカー
ボン保護層、潤滑剤を有する磁気記録媒体おいて、カー
ボン保護層における極微小圧子に対する微小弾性塑性変
形特性を特定範囲に規定したことにより、耐久性が向上
すること、特に超高密度記録FDは高速回転においてず
ば抜けた耐久性を有する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性基板の少なくとも片側に真空成膜
    による表面に微小突起を有する強磁性金属薄膜より成る
    磁性層とその上にカーボン保護層、潤滑剤を有する磁気
    記録媒体において、該カーボン保護層の表面に硬度計の
    極微小圧子を荷重が6μNになるまで徐々に押し込みを
    行った後、荷重を0にまで徐々に戻したときの該カーボ
    ン保護層の表面変形量が前記荷重が6μNになるまで押
    し込みを行った時の変形量を100とすると0〜10で
    あることを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 【請求項2】 前記非磁性基板が可撓性であり、且つ磁
    気記録媒体がディスク状磁気記録媒体であることを特徴
    とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. 【請求項3】 前記磁気記録体の記録再生を3000r
    pm以上の回転数で行うことを特徴とする請求項2に記
    載の磁気記録媒体。
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