JPH10198509A - ペン型入力装置 - Google Patents

ペン型入力装置

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JPH10198509A
JPH10198509A JP9084650A JP8465097A JPH10198509A JP H10198509 A JPH10198509 A JP H10198509A JP 9084650 A JP9084650 A JP 9084650A JP 8465097 A JP8465097 A JP 8465097A JP H10198509 A JPH10198509 A JP H10198509A
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pen
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Yasuhiro Sato
康弘 佐藤
Mitsuru Shingyouchi
充 新行内
Takao Inoue
隆夫 井上
Toshiyuki Furuta
俊之 古田
Tomohiko Beppu
智彦 別府
Norihiko Murata
憲彦 村田
Takashi Kitaguchi
貴史 北口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】小型の入力装置が求められている。そこで、ペ
ン型の入力装置で正確に筆記入力をできるようにする。 【解決手段】ペングリップ部9の外周部に複数の圧力セ
ンサ4a〜4nを設ける。各圧力センサ4a〜4nが検
出した圧力の分布を基にペンを握っている指の相対関係
を求め、求めた指の相対関係からペンの向きを求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はペン型入力装置、
特に座標検出及びペン先部の移動パターン検出の精度向
上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ装置等の入力装置としては
キーボード、マウス、デジタイザ、ライトペン及びタブ
レット等が用いられている。コンピュータ装置の小型化
に伴い、携帯端末装置のニーズが高まり利用者も年々増
加している。そこで、小型の入力装置が求められるよう
になった。
【0003】キーボードの小型化にはヒューマンインタ
ーフェイスの点で限界があり、携帯端末装置の入力装置
としては実用性が低い。また、マウスはポインティング
デバイスとしては小型化が可能であるが、図形及び文字
等の入力には適さない。
【0004】このため、例えば特開平6-67799号公報に
掲載されたペン型のコンピュータ入力装置、特開平7-8
4716号公報に掲載されたデータ入力装置及び特開平7-2
00127号公報に掲載された手書き入力装置のようなタブ
レットレスの入力装置が開発された。
【0005】特開平6-67799号公報に掲載されたペン型
のコンピュータ入力装置は加速度センサで移動方向と移
動距離を調べ、圧電振動ジャイロで加速度センサが検出
した移動方向及び移動距離のペン型のコンピュータ入力
装置のローテーションによる影響を補正している。さら
に、特開平7-84716号公報に掲載されたデータ入力装置
は互いに直角に配置された振動ジャイロからの極性及び
振幅を示す信号を基に装置の移動方向及び移動距離を検
出している。さらに、特開平7-200127号公報に掲載さ
れた手書き入力装置は2個の加速度センサからの信号を
基に装置の移動方向及び移動距離を求めている。
【0006】また、ペン型入力装置に関するものでな
く、例えばゲーム機に利用されているものであるが、特
開平7-294240号公報に掲載された位置センサは、X軸
方向,Y軸方向及びZ軸方向の加速度を検出する加速度
センサとX軸周り,Y軸周り及びZ軸周りの角速度を検
出するジャイロを備え、これらが検出した加速度及び角
速度基にストラップダウン方式の演算を行って、頭部の
移動速度、位置、姿勢及び向きを検出している。
【0007】また、特開平6-139000号公報に掲載され
たペングリップ式入力装置では、ペングリップ部におけ
るユーザの指の圧力を基に入力パターンを認識してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
6-67799号公報に掲載されたペン型のコンピュータ入力
装置、特開平7-84716号公報に掲載されたデータ入力装
置及び特開平7-200127号公報に掲載された手書き入力
装置では、ユーザが装置に設けた各センサがどの向きに
なるように握っているかを検出できないために検出した
入力図形が筆記面上で回転している場合がある。
【0009】また、特開平7-294240号公報に掲載され
た位置センサは、頭部の移動速度、位置、姿勢及び向き
を空間的に検出するものなので、複雑な演算処理を採用
しているが、ペン型入力装置では装置の小型化が要求さ
れているため、簡単な演算処理で正確に被筆記面上の移
動方向及び移動距離を検出しなければならない。
【0010】また、特開平6-139000号公報に掲載され
たペングリップ式入力装置では、ペングリップ部におけ
るユーザの指の圧力を基に入力パターンを認識している
ので、入力パターンを回転した状態で認識することはな
いが、座標検出をすることができず、入力パターンの大
きさなどを判別することも困難である。
【0011】さらに、筆記中のペンの動きから文字等を
認識する場合において、ペンの動作は筆記を行なってい
るユーザによる個人差が大きい。そこで、ユーザを特定
し、ユーザ別に予め設けたデータを用いて文字等の認識
を行なえば正確な認識を行なうことができる。
【0012】この発明はかかる短所を解消するためにな
されたものであり、移動量等を簡単な構成で正確に検出
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係るペン型入
力装置は、ペングリップ部の外周部に複数の圧力センサ
を有し、各圧力センサが検出した圧力の分布を基にペン
を握っている指の相対関係を求め、求めた指の相対関係
からペンの向きを求めることにより、検出結果の向きが
変わることを防止する。
【0014】また、ペン型入力装置は、ペングリップ部
の形状をユーザが向きを一定にしてペンを握るようにし
て、ペンの向きが変わることを防止する。
【0015】また、ペン型入力装置は、ペングリップ部
において、ペングリップ部を握った場合のユーザの各指
に対応した2又は3平面を備え、各平面は対応した指を
示す印を備え、ユーザがペングリップ部を一定位置で握
るようにする。
【0016】さらに、上記ペングリップ部の各平面に複
数の圧力センサを設け、各圧力センサが検出した圧力の
分布を基にペングリップ部に対するユーザの各指の相対
位置関係を求め、求めた指の相対関係からペンの向きを
求めて、各指の位置検出処理を容易にする。
【0017】また、ペン型入力装置は、ペングリップ部
の外周部に複数の接触検知器と各接触検知器が検出した
ユーザの指の接触位置の分布を基にユーザを識別するデ
ータを記憶するユーザ辞書部を有し、各接触検知器が検
出したユーザの指の接触位置の分布を基にユーザ辞書部
に記憶したデータを参照してペンを握っているユーザの
識別を行ない、ユーザ毎にペンの向き及びペン先部の移
動パターン認識を行なえるようにする。
【0018】また、ペン型入力装置は、ペングリップ部
の外周部に複数の圧力センサと各圧力センサが検出した
圧力の分布を基にユーザを識別するデータを記憶するユ
ーザ辞書部を有し、各圧力センサが検出した圧力の分布
を基にユーザ辞書部に記憶したデータを参照してペンを
握っているユーザの識別を行ない、ペングリップ部の圧
力分布を基に正確にユーザを識別できるようにする。
【0019】さらに、ペン先部に加わる加速度と装置の
回転角速度のいずれか一方又は双方或いはこれらを用い
て求めたペン先部の移動方向及び移動量を基にペン先部
の移動パターンを認識するデータをユーザ毎に記憶する
パターン辞書部を有し、ユーザの識別結果を基にパター
ン辞書部を参照してペン先部の移動パターンを認識し
て、ユーザの筆記特徴によりペン先部の移動パターン認
識が不正確になることを防止する。
【0020】さらに、上記各接触検知器又は各圧力セン
サの出力信号を基に入力処理部に供給する電力を制御し
て、電力消費量を低減する。
【0021】さらに、上記各接触検知器が検出したユー
ザの指の接触位置の分布又は各圧力センサが検出した圧
力の分布とユーザの識別結果を基にユーザ辞書部を更新
して、新規ユーザに対しても対応できるようにする。
【0022】さらに、上記ペン先部に加わる加速度と装
置の回転角速度のいずれか一方又は双方或いはこれらを
用いて求めたペン先部の移動方向及び移動量とペン先部
の移動パターンの認識結果を基にパターン辞書部を更新
して、新しいパターンを入力した場合に学習できるよう
にする。
【0023】
【発明の実施の形態】この発明のペン型入力装置は、ペ
ンの向きを検出又はペンの向きが一定なるようにして、
移動量等の検出結果が被筆記面上で回転することを防止
する等により、正確な筆記入力を行なうものである。
【0024】ペン型入力装置は、例えば3個の加速度セ
ンサと3個のジャイロと複数の圧力センサと演算部を有
する。3個の加速度センサは、例えばペン軸座標系(X
s,Ys,Zs)のZs軸近傍で、それぞれXs軸方
向,Ys軸方向及びZs軸方向の加速度を測定し、測定
した加速度を示す信号を出力する。3個のジャイロはそ
れぞれXs軸周り,Ys軸周り及びZs軸周りの回転角
速度を測定し、測定した回転角速度を示す信号を出力す
る。各圧力センサはペングリップ部の外周部に位置し、
ユーザがペングリップ部を握った場合の各指、例えば親
指、人差指及び中指による圧力を示す信号を出力する。
【0025】演算部は、例えば指位置検出部と筆記検出
部と初期傾斜角演算部と傾斜角変化演算部と入力中傾斜
角演算部と座標変換演算部と移動量演算部を備える。指
位置検出部は指による圧力を示す各圧力センサからの信
号を入力し、その圧力分布を基に、親指、人差指及び中
指の各指の相対位置関係を検出し、その検出結果からペ
ン型入力装置1の向きを求める。これは、ペングリップ
部を握った場合において無筆記状態の親指、人差指及び
中指による圧力分布は特定のパターンを成すからであ
る。これにより、ペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の
向きのずれを求めることができる。
【0026】初期傾斜角演算部は筆記検出部が無筆記状
態であることを検出しているときに3個の加速度センサ
が測定した加速度及び指位置検出部の検出結果を基に重
力座標系(Xg,Yg,Zg)によるペン軸の初期傾斜
角を求める。ここで、初期傾斜角とは、筆記中のペン軸
の傾斜角演算の基準となる傾斜角であり、筆記開始に先
立って無筆記状態で求める場合と筆記中に一旦筆記を中
断して求める場合とがある。傾斜角変化演算部は3個の
ジャイロが測定した回転角速度を基に初期傾斜角を求め
た後のペン軸の傾斜角の変化を求める。入力中傾斜角演
算部は初期傾斜角演算部が求めた初期傾斜角と傾斜角変
化演算部が求めた傾斜角変化を基にペン軸の重力座標系
(Xg,Yg,Zg)による傾斜角を求める。座標変換
演算部は入力中傾斜角演算部が求めた重力座標系(X
g,Yg,Zg)によるペン軸の傾斜角を基に3個の加
速度センサが検出したペン軸座標系(Xs,Ys,Z
s)による加速度を座標変換する。移動量演算部は筆記
状態において座標変換演算部が座標変換した加速度を基
にペン先部の移動方向及び移動距離を演算して、装置の
傾斜角による影響のない正確な筆記入力を行う。
【0027】ここで、上記のようにユーザの手に対する
ペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)のずれを求める変わ
りに、ペングリップ部の形状をユーザが一定方向に向け
て装置を握るようにしたり、ユーザがペングリップ部を
握った場合のユーザの各指に対応した印を付けた2平面
又は3平面をペングリップ部に設けたりして、ユーザの
手に対するペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)のずれが
発生しないようにしても良い。
【0028】また、ペンの握り方及びペンの動作は筆記
を行なっているユーザによる個人差が大きい。そこで、
ペン型入力装置は、ユーザを特定し、ペンに向きを正確
に認識するようにしたり、ユーザ別に予め設けたデータ
を用いて正確なペン先部の移動パターンの認識を行なう
ことにより、文字等の正確な認識を行なうようにしても
良い。
【0029】ペン型入力装置は、例えば3個の加速度セ
ンサと3個のジャイロと複数の接触検知器とユーザ辞書
部とパターン辞書部とユーザ認識部とパターン認識部を
有する。接触検知器は、例えばマイクロスイッチ等から
成る。各接触検知器はペングリップ部の外周部に位置
し、ユーザが接触したか否かを示す信号を出力する。ユ
ーザ辞書部は各接触検知器の出力パターンを基にユーザ
を認識するデータを記憶する。パターン辞書部はペン先
部の移動パターンを認識する際に参照するデータをユー
ザ毎に記憶する。ユーザ認識部は各接触検知器が出力し
たユーザが接触したか否かを示す信号を基にユーザ辞書
部を参照してユーザの識別を行なう。ユーザの認識を行
なうので、ユーザ毎にペングリップ部9の握り方が異な
る場合であっても、対応することができ、ペンの向きの
検出をさらに正確に行なうことができる。ここで、ユー
ザ辞書部とパターン辞書部には、予めデータを記憶する
ようにしても良いし、筆記の都度記憶するようにしても
良い。
【0030】パターン認識部はユーザ認識部によるユー
ザの識別結果を基にパターン辞書部にユーザ毎に記憶し
たデータを参照して、例えば加速度センサが検出した加
速度及びジャイロが検出した回転角速度を用いてペン先
部の移動パターンを認識する。ここで、ペン先部の移動
パターン認識は、既に説明した演算部が算出したように
してペン先部の移動方向及び移動量を求め、求めたペン
先部の移動方向及び移動量を用いて移動パターンを認識
するようにしても良い。このように、ユーザ別に設けた
移動パターンのデータを用いて移動パターンを認識する
ことができるので、ユーザの筆記の特徴によらず常に正
確に認識することができる。
【0031】また、上記接触検知器の代わりに圧力セン
サを用いても良い。圧力センサは、ペングリップ部外周
部にユーザがペングリップ部を握ったことによって加わ
る圧力を示す信号を出力する。ユーザ認識部は各圧力セ
ンサが検出した信号による圧力分布を基にユーザ辞書部
を参照してペンを握っているユーザの識別を行なう。パ
ターン認識部はユーザ認識部によるユーザの識別結果を
基にパターン辞書部を参照して、例えば加速度センサが
検出した加速度及びジャイロが検出した回転角速度を用
いてペン先部の移動パターンを認識する。これにより、
圧力の強さ等を基にユーザの識別を行なうことができ、
接触検知器を用いる場合に比べてさらに正確にユーザの
認識を行なうことができる。
【0032】さらに、電源部は上記各接触検知器の出力
信号又は圧力センサの出力信号を基に加速度センサ、ジ
ャイロ及び演算部等の入力処理部に供給する電力を制御
して、電力の消費量を少なくしても良い。ここで、上記
入力処理部には加速度センサ及びジャイロを含めなくと
も良い。
【0033】
【実施例】図1はこの発明の一実施例のペン型入力装置
1の斜視図である。図に示すように、ペン型入力装置1
は加速度センサ2a,2b,2c、ジャイロ3a,3
b,3c、圧力センサ4a〜4n、演算部5及び電源部
6を有する。
【0034】加速度センサ2a,2b,2cは、それぞ
れペン軸7をZs軸とした場合のXs軸方向,Ys軸方
向及びZs軸方向に向けて設けられ、Xs軸方向,Ys
軸方向及びZs軸方向の加速度Axs,Ays,Azsを検出
し、検出した加速度Axs,Ays,Azsを示す信号を出力
する。ここで、加速度センサ2a,2b,2cは、ピエ
ゾ抵抗方式のもの以外に圧電方式のもの又は静電容量方
式のものでも良い。ジャイロ3a,3b,3cは、それ
ぞれXs軸周り,Ys軸周り及びZs軸周りの回転角速
度P,Q,Rを検出し、検出した回転角速度P,Q,R
を示す信号を出力する。ここで、ジャイロ3a,3b,
3cは、スケールファクタ(回転運動検出の正確さ)及
びドリフトレート(出力オフセットの安定度)が良好で
小型なものであれば良く、回転ジャイロ、振動ジャイ
ロ、光学式ジャイロ等のいずれでも良い。以下の説明で
は、ペン軸7をZs軸とした座標系をペン軸座標系(X
s,Ys,Zs)という。また、重力加速度方向に伸び
る軸をZg軸とする座標系を重力座標系(Xg,Yg,
Zg)という。また、ペン軸座標系(Xs,Ys,Z
s)の各軸(Xs軸,Ys軸,Zs軸)の重力座標系
(Xg,Yg,Zg)の各軸(Xg軸,Yg軸,Zg
軸)に対する傾斜角をφ,θ,ψとする。
【0035】各圧力センサ4a〜4nには、例えば歪ゲ
ージ又は圧電素子等の小型のものを用い、その表面を、
例えばアクリル又はテフロン等の柔軟性のある素材で被
膜する。各圧力センサ4a〜4nは、ペングリップ部9
の外周部に配置され、ユーザがペングリップ部9を握っ
た場合の、例えば親指、人差指及び中指による圧力を示
す信号を出力する。
【0036】演算部5は、図2に示すようにAD変換器
51a〜51n,52a〜52f、データバッファ5
3、ハイパスフィルタ(以後「HPF」という。)54
a〜54f、ローパスフィルタ(以後「LPF」とい
う。)55a〜55f、指位置検出部56、筆記検出部
57、初期傾斜角演算部58、傾斜角変化演算部59、
入力中傾斜角演算部60、座標変換演算部61及び移動
量演算部62を備える。
【0037】AD変換器51a〜51fは、圧力センサ
4a〜4nからのアナログ圧力信号をデジタル圧力信号
に変換する。AD変換器52a〜52fは、加速度セン
サ2a,2b,2c及びジャイロ3a,3b,3cから
のアナログ信号をデジタル信号に変換する。データバッ
ファ53はAD変換器51a〜51fがデジタル変換し
たペングリップ部9の外周部における圧力並びにAD変
換部52a〜52fがデジタル変換した加速度Axs,A
ys,Azs及び回転角速度P,Q,Rを記憶する。HPF
54a〜54fはペン先部8と被筆記面との摩擦力によ
り生じる加速度センサ2a,2b,2c及びジャイロ3
a,3b,3cからの信号の高周波成分をカットオフ周
波数100Hzで抽出する。LPF55a〜55fはペン先
部8と被筆記面との摩擦力により生じる加速度センサ2
a,2b,2c及びジャイロ3a,3b,3cからの信
号の高周波成分をカットオフ周波数10Hzで遮断する。こ
れは、加速度センサ2a,2b,2c及びジャイロ3
a,3b,3cからの信号のペン先部8と被筆記面との
摩擦による成分は100Hz以上の比較的周波数が高い部分
に表れ、筆記加速度成分は周波数10Hz以下の比較的に周
波数が低い部分に表れるからである。
【0038】指位置検出部56は各圧力センサ4a〜4
nからの指による圧力を示す信号を入力し、その圧力分
布を基に、親指、人差指及び中指の各指の位置を検出す
る。この圧力分布から親指、人差指及び中指の各指の位
置を検出するには、例えば予め実験により、圧力分布と
各指の位置との関係を求めておき、そのデータを基に判
断する。筆記検出部57は3個の加速度センサ2a,2
b,2cによる加速度Axs,Ays,Azs及び3個のジャ
イロ3a,3b,3cによる回転角速度P,Q,Rのい
ずれかの成分がHPF54a〜54fを透過すると、筆
記中と判断する。初期傾斜角演算部58は無筆記状態に
おいて3個の加速度センサ2a,2b,2cが検出した
ペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)による加速度Axs,
Ays,Azs及び指位置検出部56の検出結果を基にペン
軸7の重力座標系(Xg,Yg,Zg)による傾斜角の
初期値φo,θo,ψoを演算する。ここで、上記ペン軸7
の傾斜角の初期値φo,θo,ψoの演算について説明す
る。
【0039】ペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)による
加速度Axs,Ays,Azsから重力座標系(Xg,Yg,
Zg)による加速度Axg,Ayg,Azgへの座標変換式は
次式のようになる。
【0040】
【数1】
【0041】ここで、無筆記状態においては重力加速度
成分のみが影響するので、無筆記状態における重力座標
系(Xg,Yg,Zg)における加速度Axg,Ayg,A
zgは次式で表わすことができる。
【0042】
【数2】
【0043】上式を前記座標変換式に代入すると、次式
のようになる。ここで、式中のAxs(0),Ays(0),A
zs(0)は無筆記状態におけるペン軸座標系(Xs,Y
s,Zs)によるXs軸方向,Ys軸方向,Zs軸方向
の加速度である。
【0044】
【数3】
【0045】これにより、無筆記状態における初期傾斜
角θo,φoを求めることができる。ここで、上式では初
期傾斜角θo,φoについて求めることができるが、初期
傾斜角ψoについては求めることができない。この初期
傾斜角ψoは重力座標系(Xg,Yg,Zg)のXg軸
及びYg軸の方向を示す値であり、この初期傾斜角ψo
を常にゼロとすると、例えば図3(a)に示すように書
いた数字の「2」が、図3(b)に示すように回転して
検出される場合がある。そこで、指位置検出部56で検
出した各指の相対位置関係を基にして初期傾斜角ψoを
求める。ここで、初期傾斜角θo,φo,ψoの検出は、
筆記検出部57が無筆記状態を検出している間一定間隔
で行ない最新の初期傾斜角θo,φo,ψoを用いるよう
にしても良いし、筆記検出部57が筆記状態と検出する
直前に検出したペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加
速度Axs,Ays,Azsを用いても良い。
【0046】傾斜角変化演算部59は3個のジャイロ3
a,3b,3cの回転角速度P,Q,R(deg./sec)をオ
イラ角速度(dθ/dt),(dφ/dt),(dψ/
dt)に変換し、ペン軸7の重力座標系(Xg,Yg,
Zg)による初期傾斜角φo,θo,ψoからの傾斜角の
変化Δφ,Δθ,Δψを次式を用いて求める。
【0047】
【数4】
【0048】入力中傾斜角演算部60は筆記検出部57
が無筆記状態と判定しているときに初期傾斜角演算部5
8が演算したペン軸7の重力座標系(Xg,Yg,Z
g)による初期傾斜角φo,θo,ψoと傾斜角変化演算
部59が演算したペン軸7の重力座標系(Xg,Yg,
Zg)による傾斜角変化Δφ,Δθ,Δψを基に、ペン
軸7の重力座標系(Xg,Yg,Zg)による傾斜角
φ,θ,ψを求める。ここで、加速度センサ2a,2
b,2cをペン先端部に設けることはできないので、ペ
ン軸7の傾斜による慣性力及び遠心力による影響を補正
する必要がある。そこで、Xs軸方向の加速度センサ2
a及びYs軸方向の加速度センサ2bのペン先端部から
の距離をLa、Zs軸方向の加速度センサ2cのペン先
端部からの距離をLb、慣性力及び遠心力による影響の
補正項をf13,f23,f33とすると、ペン軸座標系(X
s,Ys,Zs)による加速度Axs,Ays,Azsから重
力座標系(Xg,Yg,Zg)による加速度Axg,Ay
g,Azgへの座標変換式は次式のようになる。
【0049】
【数5】
【0050】座標変換演算部61は入力中傾斜角演算部
60が演算した筆記中のペン軸7の重力座標系(Xg,
Yg,Zg)による傾斜角φ,θ,ψを基に加速度セン
サ2a,2b,2cが測定したペン軸座標系(Xs,Y
s,Zs)による加速度Axs,Ays,Azsを重力座標系
(Xg,Yg,Zg)による加速度Axg,Ayg,Azgに
座標変換する。移動量演算部62は座標変換演算部61
が座標変換した後の加速度Axg,Ayg,Azgを2回積分
してペン先部8の移動方向及び移動距離を算出する。
【0051】上記構成のペン型入力装置1で筆記入力す
る場合の動作概略について、図4のフローチャートを参
照して説明する。
【0052】演算部5は一定周期で加速度センサ2a,
2b,2c、ジャイロ3a,3b,3c及び圧力センサ
4a〜4nからXs軸方向、Ys軸方向、Zs軸方向の
加速度Axs,Ays,Azs、Xs軸周り、Ys軸周り、Z
s軸周りの回転角速度P、Q、R及びペングリップ部9
における圧力をサンプリングして入力する。このよう
に、ペン型入力装置1の6自由殿動きを測定するので、
ペン型入力装置1の任意の位置の初期時刻からの相対位
置を求めることができる。AD変換器51a〜51nは
圧力センサ4a〜4nから入力した圧力信号をデジタル
変換し、データバッファ42に記憶する。AD変換器5
2a〜52fはユーザがペン型入力装置1を握っている
状態での加速度センサ2a,2b,2cから入力した加
速度信号Axs,Ays,Azs及びジャイロ3a,3b,3
cから入力した回転角速度信号P、Q、Rをデジタル変
換し、データバッファ42に記憶する。ここで、デジタ
ル変換した圧力、加速度Axs,Ays,Azs及び回転角速
度P、Q、Rをデータバッファ42に記憶するので、筆
記終了後に初期傾斜角等を補正して、遡って移動量を検
出することもできる。
【0053】ここで、ユーザがペン型入力装置1を握っ
たか否かを判定して、ユーザがペンを握っているときに
のみサンプリングするようにして、データバッファ53
に記憶するデータ量を減らしても良い。
【0054】筆記検出部57が無筆記状態を検出してい
るときに(ステップS1)、指位置検出部56はデータ
バッファ53から圧力センサ4a〜4nが検出した圧力
を示す信号を入力し、そのペングリップ部9における圧
力分布を基にユーザの指の位置を検出する(ステップS
2)。初期傾斜角演算部58は無筆記状態において加速
度センサ2a,2b,2cが検出した加速度Axs,Ay
s,Azs及び指位置検出部56の検出結果を基に、既に
説明したようにして初期傾斜角φo,θo,ψoを算出す
る(ステップS3)。
【0055】筆記検出部57でペン型入力装置1が筆記
状態であると判断しているときに(ステップS1)、ユ
ーザが座標演算開始用のスイッチ(不図示)を押下する
と(ステップS4)、傾斜角変化演算部59はデータバ
ッファ53からジャイロ3a,3b,3cが検出した回
転角速度信号P,Q,Rを読み出し、傾斜角変化Δθ、
Δφ、Δψを求める(ステップ6)。ここで、データバ
ッファ32は一定間隔でサンプリングしたデータを記憶
しているので、このように任意のタイミングでデータを
読み出して処理することができる。
【0056】入力中傾斜角演算部60は、初期傾斜角演
算部58が演算した初期傾斜角φo,θo,ψoと傾斜角
変化演算部59が演算した傾斜角変化Δθ、Δφ、Δψ
を基に移動中のペン軸7の重力座標系(Xg,Yg,Z
g)の傾斜角θ、φ、ψを求める(ステップS7)。座
標変換演算部61は入力中傾斜角演算部60が演算した
ペン軸7の傾斜角θ、φ、ψを基に加速度センサ2a〜
2cによるペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の加速度
Axs,Ays,Azsを座標変換して、重力座標系(Xg,
Yg,Zg)の加速度Axg,Ayg,Azgを求める(ステ
ップS8)。このように、ペン軸座標系(Xs,Ys,
Zs)の加速度Axs,Ays,Azsを基に重力座標系(X
g,Yg,Zg)の加速度Axg,Ayg,Azgを求めるの
で、両座標系(Xs,Ys,Zs)、(Xg,Yg,Z
g)のずれによる移動量検出結果の誤差発生をなくすこ
とができる。
【0057】移動量演算部62は筆記中の座標変換演算
部61が変換した加速度Axg,Ayg,Azgをそれぞれ2
回積分してペン先部8の移動方向及び移動距離を算出す
る(ステップS9)。ペン型入力装置1は無筆記状態に
なるまで上記処理(ステップS4〜S9)を繰り返す
(ステップS10)。このように、ペン軸座標系(X
s,Ys,Zs)で検出した加速度の測定値Axs,Ay
s,Azsを座標変換して重力座標系(Xg,Yg,Z
g)における加速度Axg,Ayg,Azgを求めることによ
り、ペン軸7に傾斜による影響をなくすことができ、正
確な筆記入力をすることができる。ここで、無筆記状態
には、実際に筆記面上で静止している状態と、空中を移
動している場合とがあるが、この両者は重力座標系(X
g,Yg,Zg)におけるZg軸方向加速度Azgを基に
ペン先部8の軌跡を求めることにより判別できる。従っ
て、上記実施例においては無筆記状態を基準に初期傾斜
角φo,θo,ψo等を求めたが、静止状態を基準に初期
傾斜角φo,θo,ψo等を算出したほうが好ましい。
【0058】ここで、上記実施例では、各圧力センサ4
a〜4nをペングリップ部9の外周部に設け、各圧力セ
ンサ4a〜4nからの信号が示す圧力分布から初期傾斜
角ψoを求めたが、例えばペングリップ部9の形状をユ
ーザがペン型入力装置1を一定位置で握るようにして、
初期傾斜角ψoを常に予め定めた一定値にするようにし
ても良い。
【0059】また、ペングリップ部9が、例えば図5及
び図6に示すようにペングリップ部9を握った場合のユ
ーザの各指に対応した平面10a,10b,10cを備
え、各平面10a,10b,10cに対応した指を示す
印11a,11b等を設けても良い。
【0060】さらに、図7に示すように上記ペングリッ
プ部9の各面10a,10b,10cに圧力センサ4a
〜4nを設けても良い。この場合、各面10a,10
b,10cが親指、人差指、中指のいずれかに対応する
ために、指位置検出手段56の演算処理が容易になる。
【0061】また、図8に示すようにペン型入力装置1
にユーザの向きを示す印12を設けても良い。
【0062】また、上記実施例ではペン軸座標系(X
s,Ys,Zs)の各軸周りの加速度Axs,Ays,Azs
及びペン軸座標系(Xs,Ys,Zs)の各軸周り回転
角速度P,Q,Rを検出しているが、ペン軸座標系(X
s,Ys,Zs)の2軸以上の加速度及びペン軸7の傾
斜角を検出できる構成であれば良く、例えば3個の加速
度センサ2a,2b,2c及び3個のジャイロ3a,3
b,3cを用いる変わりにペン軸座標系(Xs,Ys,
Zs)のXs軸方向及びZs軸方向の加速度を検出する
2個の加速度センサとXs軸周り及びYs軸周りの回転
角速度を検出する2個のジャイロを用いても良い。
【0063】また、他の実施例として、図9に示すよう
にペン型入力装置1bが加速度センサ2a,2b,2
c、ジャイロ3a,3b,3c、接触検知器41a〜4
1n、辞書記憶部50、演算部5a及び電源部6bを有
するようにしても良い。接触検知器41a〜41nは、
例えばマイクロスイッチ又は感圧式のゴムから成り、図
10に示すようにペングリップ部9の外周部に配置さ
れ、ユーザがペングリップ部9を握ったか否かを示す信
号を出力する。ここで、接触検知器41a〜41nの外
周にカバーを設けて、接触検知器41a〜41nの破損
を防止するようにしても良い。また、ペングリップ部9
の断面は、図に示すような円形でなく楕円形等でも良
い。辞書記憶部50はユーザ辞書部50aとパターン辞
書部50bを備える。ユーザ辞書部50aは各接触検知
器41a〜41nの出力パターンを基にユーザを認識す
るデータを記憶する。パターン辞書部50bはペン先部
8の移動パターンを認識する際に参照するデータを予め
ユーザ毎に記憶する。ここで、ユーザ辞書部50a及び
パターン辞書部50bに予め記憶するデータとしては、
例えば予めユーザが実際にパターンを筆記した際のデー
タを記憶する。
【0064】演算部5aはユーザ認識部5cとパターン
認識部5dを備える。ユーザ認識部5cは各接触検知器
41a〜41nが出力したユーザが接触したか否かを示
す信号を基にユーザ辞書部50aを参照してDPマッチ
ング法などを用いてユーザの識別を行なう。このよう
に、ユーザの識別を行なうことにより、前記実施例のよ
うにペンの向きを検出する場合において、さらに正確に
ペンの向きを検出できるようになる。また、逆にペンに
向き及びユーザの指を特定した後にユーザを識別すれ
ば、ユーザの識別の精度をさらに向上することができ
る。
【0065】パターン認識部5dはユーザ認識部5cに
よるユーザの識別結果を基にパターン辞書部50bを参
照して加速度センサ2a,2b,2c及びジャイロ3
a,3b,3cからの信号を用いて、例えばDPマッチ
ング法等でマッチングを行ない、ペン先部8の移動パタ
ーンを認識する。このように、ペングリップ部9のユー
ザによって押された位置を基にユーザを認識し、ユーザ
毎に予めパターン認識のために記憶したデータを用いて
ペン先部8の移動パターンを認識するので、ペン先部8
の移動パターンの認識がユーザの筆記の仕方によって受
ける影響を少なくでき、ペン先部8の移動パターンを常
に正確に認識することができる。ペン先部8の移動パタ
ーンを正確に認識することができるので、文字入力等の
際に入力した文字等を正確に認識できる。ここで、ユー
ザを正確に認識することができなくとも、ユーザが利き
か、又は、左利きかを認識するだけでも、パターン認識
精度を上げることができる。また、パターン認識をニュ
ーラルネットワークで構成し、ニューラルネットワーク
演算を行なうことにより、ペン先部8の移動パターンの
認識を行なうようにしても良い。
【0066】電源部6bは、電力制御部63と電力供給
部64を備える。電力制御部63は各接触検知器41a
〜41nの出力信号を基に演算部5a等に電力供給部6
4が供給する電力を制御する。電力供給部64は加速度
センサ2a,2b,2c、ジャイロ3a,3b,3c、
接触検知器41a〜41n、辞書記憶部50及び演算部
5aに電力を供給する部分であり、電力制御部63の制
御に応じて、演算部5aに電力を供給したり、演算部5
aに対する電力の供給を停止したりする。電力制御部6
3は、例えば各接触検知器41a〜41nの出力信号が
ユーザがペングリップ部9を握っていることを示してい
る場合には、演算部5aに電力を供給するように電力供
給部64に指示し、各接触検知器41a〜41nの出力
信号がユーザがペングリップ部9を握っていないことを
示している場合には、演算部5aに対する電力供給を停
止するように電力供給部64に指示する。このように、
ユーザがペングリップ部9を握っているか否かに応じ
て、演算部5aに対する電力供給を制御することによ
り、電力の消費を押えることができると共に、電力の消
費を押えるためにスイッチ等を別途設ける必要がなく、
装置構成を簡単にできる。ここで、電力供給部64は、
演算部5aに対してだけでなく、電力制御部63の制御
に応じて加速度センサ2a,2b,2c、ジャイロ3
a,3b,3c及び演算部5aに電力を供給したり、こ
れらに対する電力の供給を停止したりするようにしても
良い。
【0067】また、接触検知器41a〜41nの代わり
にペングリップ部9の外周部に既に説明したように複数
の圧力センサ4a〜4nを設けても良い。ユーザ認識部
5cは各圧力センサ4a〜4nが検出した信号による圧
力分布を基にユーザ辞書部50aを参照してユーザの識
別を行なう。パターン認識部5dはユーザ認識部5cに
よるユーザの識別結果を基にパターン辞書部50bにユ
ーザ毎に記憶したデータを参照してペン先部8の移動パ
ターンを認識する。これにより、多値データである圧力
の強さのデータを基にユーザの識別を行なうことがで
き、接触検知器41a〜41nを用いる場合に比べてさ
らに正確にユーザの認識を行ない、正確に文字等の入力
を行なうことができる。
【0068】さらに、図11に示すように圧力センサ4
a〜4nの出力信号を既に説明したように指位置検出に
用いるようにしても良い。ペン型入力装置1は加速度セ
ンサ2a,2b,2c、ジャイロ3a,3b,3c、圧
力センサ4a〜4n、辞書記憶部50、演算部5b及び
電源部6bを有する。
【0069】演算部5bは、AD変換器51a〜51
n,52a〜52f、データバッファ53、HPF54
a〜54f、LPF55a〜55f、指位置検出部5
6、筆記検出部57、初期傾斜角演算部58、傾斜角変
化演算部59、入力中傾斜角演算部60、座標変換演算
部61、移動量演算部62、ユーザ認識部5c及びパタ
ーン認識部5dを備える。ユーザ認識部5cは各圧力セ
ンサ4a〜4nが検出した信号による圧力分布を基にユ
ーザ辞書部50aを参照してユーザの識別を行なう。パ
ターン認識部5dはユーザ認識部5cによるユーザの識
別結果を基にパターン辞書部50bにユーザ毎に記憶し
たデータを参照して移動量演算部62が算出したペン先
部8の移動方向及び移動距離からペン先部8の移動パタ
ーンを認識する。このように、ペン軸座標系(Xs,Y
s,Zs)で検出した加速度の測定値Axs,Ays,Azs
を座標変換して、重力座標系(Xg,Yg,Zg)にお
ける加速度Axg,Ayg,Azgを求め、重力座標系(X
g,Yg,Zg)における加速度Axg,Ayg,Azgを基
にペン先部8の正確な移動方向及び移動距離を求め、ペ
ン先部8の移動方向及び移動距離を基にユーザ毎に記憶
したパターン認識のための参照用のデータを用いてペン
先部8の筆記パターンを認識するので、さらに正確に文
字等の入力を行なうことができる。また、電源部6bで
演算部5bに供給する電力を制御することにより、デー
タバッファ53で不要なデータを記憶することを防止で
き、データバッファ53の記憶容量を少なくし、装置1
全体を小型化することができる。
【0070】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、ペング
リップ部の外周部における圧力の分布を基にユーザの指
の相対位置関係を検出し、検出したユーザの相対位置関
係を基にペンの向きを求めるので、入力した図形などが
回転して検出されることを防止できる。
【0071】また、ペングリップ部の形状をユーザがペ
ンの向きを一定にして握るようにしたので、そのずれを
計測しなくともその影響をなくすことができる。
【0072】また、ペングリップ部はペングリップ部を
握った場合のユーザの各指に対応した2又は3平面を備
え、各平面に対応した指を示す印を設けたので、ユーザ
がペングリップ部を一定向きで握るようにできる。
【0073】さらに、ペングリップ部の各平面における
圧力の分布を基にペングリップ部に対するユーザの各指
の位置を検出するので、各指の位置を容易に検出するこ
とができる。
【0074】また、ペングリップ部におけるユーザの接
触状況を基にユーザの識別を行なうので、ユーザ毎にペ
ン先部の移動パターン検出に用いるデータを変更でき
る。
【0075】また、ペングリップ部におけるユーザの接
触状況を基にユーザの識別を行なうので、さらに正確に
ペンの向きを求めることができる。
【0076】また、ペングリップ部の外周部における圧
力の分布を基にペンを握っているユーザの識別を行なう
ので、圧力の強さなどを用いてさらに正確にユーザの識
別を行なうことができる。
【0077】さらに、ユーザの識別結果を基にペン先部
の移動パターンを認識するので、各ユーザ毎の筆記の特
徴等を基に移動パターンを認識し、正確な移動パターン
認識をすることができる。
【0078】さらに、ペングリップ部におけるユーザの
接触状況を基に入力処理部に供給する電力を制御するの
で、消費電力を少なくすることができる。
【0079】さらに、ユーザの指の接触位置の分布又は
圧力の分布とユーザの識別結果を基にユーザを識別する
データを更新するので、新規ユーザに対しても対応でき
る。
【0080】さらに、ペン先部に加わる加速度と装置の
回転角速度のいずれか一方又は双方或いはこれらを用い
て求めたペン先部の移動方向及び移動量とペン先部の移
動パターンの認識結果を基にパターンを認識するデータ
を更新するので、新しいパターンを入力した場合にその
パターンを学習できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】演算部の構成図である。
【図3】指位置を検出しない場合の検出画像の回転状況
を示す説明図である。
【図4】筆記入力動作を示すフローチャートである。
【図5】ペングリップ部が指位置を示す面を備える場合
の斜視図である。
【図6】ペングリップ部が指位置を示す面を備える場合
の平面図である。
【図7】ペングリップ部の各面が圧力センサを備える場
合の斜視図である。
【図8】ユーザの向きを示す印を有する場合の斜視図で
ある。
【図9】接触検知器を用いた演算部の構成図である。
【図10】接触演算部の配置を示すペングリップ部の断
面図である。
【図11】圧力センサを用いユーザを認識する場合の演
算部の構成図である。
【符号の説明】
1 ペン型入力装置 2 加速度センサ 3 ジャイロ 4 圧力センサ 41 接触検知器 5 演算部 50 辞書記憶部 50a ユーザ辞書部 50b パターン辞書部 5c ユーザ認識部 5d パターン認識部 56 指位置検出部 57 筆記検出部 58 初期傾斜角演算部 59 傾斜角変化演算部 6 電源部 6b 電源部 60 入力中傾斜角演算部 61 座標変換演算部 62 移動量演算部 63 電力制御部 64 電力供給部 7 ペン軸 8 ペン先部 9 ペングリップ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古田 俊之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコ−内 (72)発明者 別府 智彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコ−内 (72)発明者 村田 憲彦 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコ−内 (72)発明者 北口 貴史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコ−内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ペングリップ部の外周部に複数の圧力セ
    ンサを有し、各圧力センサが検出した圧力の分布を基に
    ペンを握っている指の相対関係を求め、求めた指の相対
    関係からペンの向きを求めることを特徴とするペン型入
    力装置。
  2. 【請求項2】 ペングリップ部の形状をユーザが向きを
    一定にしてペンを握るようにしたことを特徴とするペン
    型入力装置。
  3. 【請求項3】 ペングリップ部はペングリップ部を握っ
    た場合のユーザの各指に対応した2又は3平面を備え、
    各平面は対応した指を示す印を備えることを特徴とする
    ペン型入力装置。
  4. 【請求項4】 上記ペングリップ部の各平面に複数の圧
    力センサを設け、各圧力センサが検出した圧力の分布を
    基にペングリップ部に対するユーザの各指の相対位置関
    係を求め、求めた指の相対関係からペンの向きを求める
    請求項3記載のペン型入力装置。
  5. 【請求項5】 ペングリップ部の外周部に複数の接触検
    知器と各接触検知器が検出したユーザの指の接触位置の
    分布を基にユーザを識別するデータを記憶するユーザ辞
    書部を有し、各接触検知器が検出したユーザの指の接触
    位置の分布を基にユーザ辞書部に記憶したデータを参照
    してペンを握っているユーザの識別を行なうことを特徴
    とするペン型入力装置。
  6. 【請求項6】 ペングリップ部の外周部に複数の圧力セ
    ンサと各圧力センサが検出した圧力の分布を基にユーザ
    を識別するデータを記憶するユーザ辞書部を有し、各圧
    力センサが検出した圧力の分布を基にユーザ辞書部に記
    憶したデータを参照してペンを握っているユーザの識別
    を行なうことを特徴とするペン型入力装置。
  7. 【請求項7】 ペン先部に加わる加速度と装置の回転角
    速度のいずれか一方又は双方或いはこれらを用いて求め
    たペン先部の移動方向及び移動量を基にペン先部の移動
    パターンを認識するデータをユーザ毎に記憶するパター
    ン辞書部を有し、ユーザの識別結果を基にパターン辞書
    部を参照してペン先部の移動パターンを認識する請求項
    5又は6記載のペン型入力装置。
  8. 【請求項8】 上記各接触検知器又は圧力センサの出力
    信号を基に入力処理部に供給する電力を制御する請求項
    5、6又は7記載のペン型入力装置。
  9. 【請求項9】 上記各接触検知器が検出したユーザの指
    の接触位置の分布又は各圧力センサが検出した圧力の分
    布とユーザの識別結果を基にユーザ辞書部を更新する請
    求項5又は6記載のペン型入力装置。
  10. 【請求項10】 上記ペン先部に加わる加速度と装置の
    回転角速度のいずれか一方又は双方或いはこれらを用い
    て求めたペン先部の移動方向及び移動量とペン先部の移
    動パターンの認識結果を基にパターン辞書部を更新する
    請求項7記載のペン型入力装置。
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