JPH10198072A - 着色組成物の製造方法、着色組成物、及びその用途 - Google Patents

着色組成物の製造方法、着色組成物、及びその用途

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JPH10198072A
JPH10198072A JP1184797A JP1184797A JPH10198072A JP H10198072 A JPH10198072 A JP H10198072A JP 1184797 A JP1184797 A JP 1184797A JP 1184797 A JP1184797 A JP 1184797A JP H10198072 A JPH10198072 A JP H10198072A
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resin component
resin
acid
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JP1184797A
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Inventor
Yukio Kanbara
行雄 神原
Hiroyuki Shimanaka
博之 嶋中
Keiji Nakajima
啓二 中島
Michiei Nakamura
道衛 中村
Masayuki Kaneno
雅之 金納
Shigeru Hayata
茂 早田
Mitsumasa Nakamura
允昌 中村
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Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
Original Assignee
Dainichiseika Color and Chemicals Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大量生産のために合理化された製造工程によ
って経済的に着色組成物を製造することができる方法、
特に電子写真用乾式現像剤用として有用な着色組成物の
提供。 【解決手段】 色素を樹脂成分に溶解或いは微細に分散
させた着色組成物の製造方法において、上記樹脂成分
が、芳香族系ジオール成分とジカルボン酸成分を主原料
とするポリエステル樹脂からなり、上記樹脂成分を押出
成形機に供給し、上記色素を自動計量装置を経由して上
記押出成形機に供給し、色素を溶融状態の樹脂成分と混
練して色素を樹脂成分中に均一に分散或は溶解させて押
出し、次いで冷却後、粉砕することを特徴とする着色組
成物の製造方法、該製造方法により得られる着色組成
物、及びその用途。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、着色組成物の製造
方法、着色組成物及びその用途に関し、更に詳しくは大
量生産のために合理化された製造工程によって経済的に
着色組成物を製造することができる方法、特に電子写真
用乾式現像剤用として有用な着色組成物の提供を目的と
している。
【0002】
【従来技術】従来、電子写真用乾式現像剤(以下単に現
像剤という場合がある)は、現像剤用樹脂と色素(この
「色素」とは荷電制御剤等の各種内添剤を含む場合があ
り、又、色素の易分散性加工品をも意味する。以下同
様)とを混練して色素を現像剤用樹脂中に溶解或いは分
散させ、これを粉砕して製造されている。しかしなが
ら、現像剤用樹脂と色素とをそのまま押出成形機で混練
しただけでは、現像剤用樹脂中への色素の分散は不十分
であった。従って、均一な色調及び着色濃度を有する画
像を与える現像剤を得るために、先ず現像剤用樹脂を微
粉砕し、該微粉砕樹脂と色素とを夫々一仕込み毎に秤量
機にて秤量し、それらをタンブラーやヘンシェルミキサ
ー等の混合機によって充分混合してから押出成形機に供
給し、現像剤用樹脂と色素とを混練していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、従来の
電子写真用現像剤の製造方法が、現像剤用樹脂の粉砕工
程や予め各バッチ毎の材料の計量や、タンブラーやヘン
シルミキサー等での混合工程等によって、その製造工程
が長くなると云う欠点を克服し、品質に優れた電子写真
用現像剤を経済的且つ合理的に大量生産するための製造
方法について鋭意検討した結果、特定の組成のポリエス
テル樹脂を樹脂成分とし、該樹脂成分を押出成形機に供
給し、上記色素を自動計量装置を経由して上記押出成形
機に供給し、押出成形機中にて色素と溶融状態の樹脂成
分とを混練することにより、上記従来の各種予備工程を
必要とせずに、色素の分散性に優れ、均一な色調及び着
色濃度を有する画像を与える着色組成物を、経済的に優
れた合理化された製造工程にて大量生産し得ることを見
出した。本発明者らはかかる知見に基づき、着色組成
物、特に電子写真用現像剤の提供を目的として更に検討
を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、色素を
樹脂成分に溶解或いは微細に分散させた着色組成物の製
造方法において、上記樹脂成分が、芳香族系ジオール成
分とジカルボン酸成分を主原料とするポリエステル樹脂
からなり、上記樹脂成分を押出成形機に供給し、上記色
素を自動計量装置を経由して上記押出成形機に供給し、
色素を溶融状態の樹脂成分と混練して色素を樹脂成分中
に均一に分散或は溶解させて押出し、次いで冷却後、粉
砕することを特徴とする着色組成物の製造方法、該製造
方法により得られる着色組成物、及びその用途である。
【0005】以上の如き本発明によれば、従来技術の如
く、予めタンブラーやヘンシルミキサー等の混合機で樹
脂成分と色素とを混合する必要がなく、又、樹脂成分を
微粉化する必要もない経済的に優れた合理化された大量
生産のための製造工程にて、色素の分散性が良く、均一
な色調及び濃度を有する画像を与える着色組成物を提供
することができる。尚、本発明の着色組成物は、現像剤
のみに用途限定されるものではなく、他の着色用途にお
いても有用である。
【0006】又、従来、現像剤用樹脂と色素とは、予め
タンブラーやヘンシルミキサー等の混合機で混合してか
ら押出成形機に供給しないと、色素の分散性が悪く、均
一な色調及び濃度を有する画像を与える着色組成物が得
られなかった。しかしながら、本発明によれば、好まし
くは押出成形機のホッパーから現像剤用樹脂を自動計量
装置を通じて供給し、押出成形機のシリンダーの途中か
ら色素を自動計量装置を通じてサイドフィーダーにより
押出成形機内に注入添加し、押出成形機内において溶融
状態の樹脂成分と色素とを混練することにより、色素の
分散性が良く、均一な色調及び濃度を有する画像を与え
る着色組成物を得ることができた。
【0007】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明を更に詳しく説明する。本発明において使用する
樹脂成分の主成分は、芳香族系ジオール成分とジカルボ
ン酸成分を主原料とするポリエステル樹脂であり、該樹
脂成分は高ガラス転移点と比較的低融点と低溶融粘度を
有することを特徴としている。
【0008】本発明で使用する樹脂成分のガラス転移点
が高いことは、高温雰囲気、例えば、夏の季節、暑い地
域或いは高温の職場等の如き現像剤の使用環境におい
て、上記樹脂成分からなる乾式現像剤は、その保存中な
いし使用中に固まってしまうというブロッキング現象に
対して、優れた耐性を発揮する。又、本発明で使用する
樹脂成分の融点と溶融粘度が比較的低いことは、上記樹
脂からなる乾式現像剤が、紙やフィルム等の基材に画像
を形成した時に、優れた定着性及び優れた発色性及び鮮
明性等の優れた性質を発揮する。又、上記の性質を有す
る樹脂成分は、押出成形機中で低粘度の溶融状態にな
り、自動計量装置を通じて注入添加された色素は、溶融
状態の樹脂成分中に容易に混練及び拡散され、そして色
素が樹脂成分中に均一に分散或は溶解させられる。
【0009】本発明で使用するポリエステル樹脂を構成
する芳香族系ジオール成分は、ビスフェノールA、ビス
フェノールF、ビスフェノールAF及びビスフェノール
S等からなる群から選ばれるビスフェノール類のアルキ
レンオキサイド付加物(但し、アルキレンオキサイドの
アルキレン鎖はC2 〜C4 )、ビス(ヒドロキシメチ
ル)ナフタレン、ビス(ヒドロキシメチル)ジュウレ
ン、p−キシレングリコール、ビス(ヒドロキシエトキ
シ)ベンゼン、ビス(α−ヒドロキシイソプロピル)ベ
ンゼン等から選ばれた1種又は2種以上のジオール成分
である。又、更に必要に応じてエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキ
サン等の公知のジオール類を併用してもよい。
【0010】又、ポリエステル樹脂を構成するジカルボ
ン酸成分は、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4´−
ビフェニルジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカル
ボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2
−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキセ
ンジカルボン酸、メチルナジック酸、フマル酸、マレイ
ン酸等の芳香族、脂環式、脂肪族ジカルボン酸及びそれ
らの低級アルキルエステル、酸ハロゲン化物及び酸無水
物からなる群から選ばれた1種又は2種以上のジカルボ
ン酸及びその誘導体である。上記において特に本発明で
使用するポリエステル樹脂の原料として好ましいジカル
ボン酸は、1,4位等の如く対称的位置に2個のカルボ
キシル基を有する芳香族及び脂環式のジカルボン酸、及
び炭素数が2〜3の脂肪族の低分子量ジカルボン酸であ
る。
【0011】これらの芳香族系ジオール成分とジカルボ
ン酸成分とを主原料とするポリエステル樹脂は、通常の
ポリエステル樹脂の製造方法に準じて製造することがで
きる。製造の一例を挙げると、攪拌機、温度計、窒素ガ
ス導入管及び減圧装置に連結された蛇管コンデンサーを
備えた水分測定器、原料投入口の付いた縮合重合反応装
置に、芳香族系ジオール成分とジカルボン酸成分とを仕
込み、加熱、攪拌し、脱水させながら100℃〜250
℃にて約5〜7時間脱水縮合反応を行い、場合により更
に減圧下にて1〜3時間縮合重合反応を続けて反応を完
結させ、本発明において使用するポリエステル樹脂を得
ることができる。
【0012】上記樹脂のうち特に好ましいポリエステル
樹脂は、ガラス転移点が約50℃以上、特に好ましくは
50〜65℃、軟化点が約100〜150℃、好ましく
は100〜130℃であり、シャープ・メルト性の常温
で固体の樹脂である。又、好ましい樹脂の数平均分子量
は約1,000〜50,000、好ましくは3,000
〜10,000であり、そのためにこれらの樹脂の溶融
物の粘度は、通常の熱可塑性樹脂の溶融粘度に比べ著し
く低いことが特徴である。
【0013】本発明に使用する色素は、有彩色、黒色の
油溶性染料、分散性染料、有機顔料、カーボンブラック
顔料及び無機顔料、微細強磁性材料、白色の有機顔料及
び無機顔料から選ばれた色素である。又、本発明におけ
る強磁性材料とは有彩色、黒色の磁性酸化鉄、磁性金
属、磁性酸化クロム等から選ばれた従来公知の強磁性材
料である。
【0014】本発明で使用する顔料としては、従来公知
の有彩色、黒色又は白色の顔料が使用され、アゾ系、ポ
リ縮合アゾ系、アゾメチン基を含むアゾ系、アゾメチン
系、アンスラキノン系、フタロシアニン系、ペリノン・
ペリレン系、インジゴ・チオインジゴ系、ジオキサジン
系、キナクリドン系、イソインドリノン系、アニリンブ
ラック系等の顔料及び酸化鉄系顔料、微細強磁性材料、
スピネル構造系顔料、カーボンブラック系顔料、酸化チ
タン系顔料等である。
【0015】本発明の着色組成物における色素や荷電制
御剤等の内添剤の含有率は、従来公知の現像剤の場合と
同様である。例えば、色素が顔料である場合には、該顔
料の含有率は約1〜20%、好ましくは約2〜8%であ
り、又、荷電制御剤の含有率は約1〜10%、好ましく
は約2〜6%である。又、上記の如く樹脂成分中に添加
される色素或いは荷電制御剤を、予め本発明において樹
脂成分として使用する前記ポリエステル樹脂又は該樹脂
と容易に相溶する樹脂中に微細に溶解ないし分散された
易分散性加工品の形で使用する方法も非常に好ましい方
法である。
【0016】上記易分散性加工品は、色素(荷電制御剤
等の他の内添剤を含む場合もある)と樹脂成分とを三本
ロール、二本ロール、加圧ニーダー、バンバリーミキサ
ー等の乾式混練機によって十分に混練することによって
得られる。又、色素と樹脂成分とを、ボールミル、アト
ライター、連続横形媒体分散機等の湿式分散機で分散し
た後、乾燥する方法でも得られる。易分散性加工品中の
色素(或いは荷電制御剤)の含有率は約10〜70%、
好ましくは約20〜50%であり、この易分散性加工品
の溶融粘度は150℃で100〜200,000ポイズ
であることが好ましい。本発明に用いる押出成形機は、
例えば、スクリュー式の単軸押出成形機、同方向或は異
方向回転二軸押出成形機、多軸押出成形機、或はロータ
式の二軸混練機、或は単軸、多軸の連続式混練機等であ
る。
【0017】又、これらの押出成形機は、混練の目的、
材料の種類、配合に応じてスクリュー、ニーディングデ
ィスク、ロータ等の各種セグメントを自由に組み替える
ことができる。又、シリンダーの長さや形状を変えても
よい。更に、これらの押出成形機を組み合わせて用いて
もよい。これらの押出成形機は、材料の供給量、スクリ
ュー或はロータの回転数、混練機械の温度により、樹脂
と色素との混練、及び樹脂中への色素の分散を制御する
ことができる。又、押出成形機は必要に応じてベント口
を配置し、場合によっては真空吸引してもよい。
【0018】易分散性加工品を自動計量装置を通じて自
動計量しつつ、サイドフィーダーにより押出成形機内に
注入添加するに当たり、自動計量装置に付けた加熱溶融
装置により、易分散性加工品を溶融して押出成形機内に
注入添加し、押出成形機内において溶融状態の樹脂成分
と混練し、易分散性加工品中の色素を樹脂成分中へ拡
散、分散或は溶解させる方法が最も好ましい。本発明の
方法によって得られる着色組成物を、乾式現像剤等の電
子写真用現像剤として使用する際には、着色組成物の微
粉砕や分級、更に必要に応じて行われる流動化剤、強磁
性材料等の添加は従来公知の方法に準じて行うことがで
きる。
【0019】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。尚、文中、部又は%とあるのは重量基準である。 実施例1 (1)ポリエステル樹脂の製造 攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、減圧装置に連結され
た蛇管コンデンサーの付いた水分測定器、及び原料投入
口の付いた縮合重合反応装置に、385.0部のフマル
酸及び1234.4部のビスフェノールAのプロピレン
オキサイド付加物(ヒドロキシル価:321)及び縮合
触媒として4.5部のテトラブチルチタネートを仕込
み、加熱及び攪拌した。脱水させながら210℃にて約
4時間脱水縮合反応を行い、ビスフェノール型ポリエス
テル樹脂(数平均分子量約4,000)を得、更に減圧
下にて2時間縮合重合反応を続けて反応を完結させ、ビ
スフェノール型ポリエステル樹脂(数平均分子量約7,
000、軟化点105℃、ガラス転移点55℃、150
℃における溶融粘度は約1,800ポイズ)を得た。
【0020】(2)高濃度顔料分散組成物(易分散性加
工品)の製造 上記で得られた平均分子量約7,000のビスフェノー
ル型ポリエステル樹脂の微粉末70部及び銅フタロシア
ニンブルー顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)
30部を高速混合機にて予備混合後、加熱三本ロールに
より充分混練し、冷却及び粗砕して青色顔料を30%の
濃度で含有する易分散性加工品の粗砕粉を得た。これを
スライドグラスに載せて加熱溶融させて顕微鏡で観察し
たところ、顔料粒子は全て微細に分散しており、粗大粒
子は認められなかった。得られた易分散加工品の125
℃での溶融粘度は約600ポイズであった。
【0021】(3)高濃度荷電制御剤分散組成物の製造 上記と同様にしてクロム錯塩系負荷電制御剤30部と、
上記で得られた平均分子量約7,000のビスフェノー
ル型ポリエステル樹脂の微粉末70部とを高速混合機に
て予備混合後、加熱三本ロールにより混練し、冷却及び
粗砕して荷電制御剤を30%の濃度で含有する高濃度荷
電制御剤分散組成物の粗砕物を得た。
【0022】(4)押出成形機による着色組成物(現像
剤)の製造 サイドフィーダーを備えた二軸押出成形機を用いて電子
写真用フルカラー乾式現像剤を次のようにして製造し
た。予め押出成形機の自動計量装置及び該押出成形機の
シリンダーの途中に設けたサイドフィーダーの自動計量
装置における各成分の供給量を、全成分の配合割合が下
記の割合になるように調節しておく。上記二軸押出成形
機のホッパーにポリエステル樹脂を自動計量装置を通じ
て供給する。又、押出成形機シリンダーの途中から自動
計量装置により、前述の青色易分散性加工品の粉砕品及
び高濃度荷電制御剤分散組成物の粉砕品をそれぞれ自動
定量供給して押出成形機のシリンダー中に注入添加し、
これらの粉砕品を成形機内において溶融状態のポリエス
テル樹脂成分と混練した。
【0023】 (配合) 青色易分散性加工品 15.9部 荷電制御剤高濃度組成物 11.9部 ビスフェノール型ポリエステル樹脂(平均分子量7,000)100.0部 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 合 計 127.8部
【0024】次いで上記の着色組成物を薄膜状にして取
り出し、冷却した後フレーク状に粗砕し、ジェットミル
で微粉砕し、分級して平均粒子径7〜8μmの本発明の
青色樹脂組成物の微粉末を得た。常法に従って流動化剤
としてコロイダルシリカを添加し、キャリアの磁性鉄粉
と混合し、シアン色電子写真乾式現像剤とした。上記で
得たシアン色電子写真乾式現像剤を使用して負荷電二成
分フルカラー現像剤用複写機にて複写したところ、鮮明
なシアン色画像が得られた。
【0025】実施例2 (1)易分散性加工品の製造 実施例1の(2)で述べた方法に従って、銅フタロシア
ニンブルー顔料に代えて、30部のジメチルキナクリド
ン顔料(C.I.ピグメントレッド122)、30部の
ポリ縮合アゾ系黄色顔料(C.I.ピグメントイエロー
128)及び30部のカーボンブラック顔料(C.I.
ピグメントブラック6)を使用して各々顔料分30%の
易分散性加工品を調製した。得られた易分散加工品の1
50℃での溶融粘度については、赤色顔料加工品は約
1,100ポイズ、黄色顔料加工品は約2,000ポイ
ズ、黒色顔料加工品は約2,000ポイズであった。
【0026】(2)押出成形機による着色組成物及び現
像剤の製造 前記青色易分散性加工品に代えて、下記表1で示したよ
うに赤色、黄色及び黒色の易分散性加工品及び実施例1
の(3)で得た荷電制御剤高濃度組成物を用い、実施例
1と同様にして紅色、黄色及び黒色の現像剤を調製し
た。
【0027】上記で得た三色の乾式現像剤を使用して負
荷電二成分フルカラー現像剤用複写機にて各々複写し、
下記表1に示す鮮明な色の画像が得られた。又、実施例
1及び2の4色の現像剤を使用して鮮明な4色フルカラ
ー画像が得られた。又、同様なフルカラー画像をオーバ
ーヘッドプロジェクター用透明ポリエステルフイルムに
形成したところ、スクリーンに鮮明な映像を映す画像が
得られた。
【0028】
【表1】現像剤の製造に使用した易分散性加工品及び画
像の色
【0029】実施例3 実施例1の(1)ポリエステル樹脂の製造で用いたフマ
ル酸及びビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加
物に代えて、下記表2で示した材料を用いて実施例1の
(1)で示したポリエステル樹脂の製造方法と同様にし
て夫々ビスフェノール型ポリエステル樹脂を製造した。
【0030】次いで、実施例1及び2におけると同様に
して、上記で得たビスフェノール型ポリエステル樹脂を
使用して、各々顔料分30%の青色、赤色、黄色及び黒
色の易分散性加工品を製造した。実施例1の押出成形機
の混練りによる現像剤の製造と同様にして、前記で得ら
れた易分散性加工品及び実施例1の(3)で得た荷電制
御剤高濃度組成物を用いて紅色、黄色及び黒色の現像剤
を作った。
【0031】上記の夫々のビスフェノール型ポリエステ
ル樹脂を用いて得られた夫々三色の乾式現像剤を使用し
て、負荷電二成分フルカラー現像剤用複写機にて複写
し、実施例1及び2と同様に各々鮮明な単色の画像及び
4色フルカラー画像が得られた。又、実施例2と同様に
してフルカラー画像をオーバーヘッドプロジェクター用
透明ポリエステルフイルム上に形成したところ、スクリ
ーンに鮮明な映像を映す画像が得られた。
【0032】
【表2】ポリエステル樹脂の製造
【0033】
【発明の効果】従来、均一な色調及び着色濃度を有する
画像を与える電子写真用現像剤を得るためには、現像剤
用樹脂成分を微粉砕し、それと色素或は荷電制御剤等の
原料を夫々一仕込み毎に秤量し、それをタンブラーやヘ
ンシェルミキサー等の混合機に添加及び混合してから押
出成形機に供給し、混練すると云う煩雑で長時間がかか
る方法が要求されていた。本発明は、特定の組成のポリ
エステル樹脂を主成分とする樹脂成分を押出成形機に供
給し、色素を押出成形機に備えた自動計量装置を通じて
自動計量しつつ押出成形機に注入添加し、成形機内で溶
融状態の樹脂成分に色素を混練することにより、上記の
煩雑な予備工程を必要とせずに、色素の分散性に優れ、
均一な色調及び着色濃度を有する画像を与える着色組成
物(現像剤)を経済的に優れた合理化された製造工程に
て大量生産にて提供することができる。
【0034】以上、本発明を、電子写真用現像剤を主体
として説明したが、本発明の着色組成物は現像剤のみに
用途限定されるものではなく、他の各種の着色用途、例
えば、樹脂、塗料、印刷インキ等の着色用途においても
有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 道衛 東京都足立区堀ノ内1−9−4 大日精化 工業株式会社技術研究センター内 (72)発明者 金納 雅之 東京都足立区堀ノ内1−9−4 大日精化 工業株式会社東京製造事業所内 (72)発明者 早田 茂 東京都足立区堀ノ内1−9−4 大日精化 工業株式会社東京製造事業所内 (72)発明者 中村 允昌 東京都足立区堀ノ内1−9−4 大日精化 工業株式会社東京製造事業所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 色素を樹脂成分に溶解或いは微細に分散
    させた着色組成物の製造方法において、上記樹脂成分
    が、芳香族系ジオール成分とジカルボン酸成分を主原料
    とするポリエステル樹脂からなり、上記樹脂成分を押出
    成形機に供給し、上記色素を自動計量装置を経由して上
    記押出成形機に供給し、色素を溶融状態の樹脂成分と混
    練して色素を樹脂成分中に均一に分散或は溶解させて押
    出し、次いで冷却後、粉砕することを特徴とする着色組
    成物の製造方法。
  2. 【請求項2】 色素及び樹脂成分を、それぞれ自動計量
    装置を経由して押出成形機に供給する請求項1に記載の
    着色組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 色素を、自動計量装置を通じて自動計量
    しつつ、押出成形機に設けられたサイドフィーダーから
    押出成形機内に注入添加する請求項1に記載の着色組成
    物の製造方法。
  4. 【請求項4】 色素を、更に帯電制御剤、流動化剤、強
    磁性材料等の添加剤とともに押出成形機内に供給する請
    求項1に記載の着色組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 色素が、染料、有機顔料、カーボンブラ
    ック顔料、無機顔料及び微細強磁性材料からなる群から
    選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の着色組
    成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 色素が、樹脂成分と同一若しくは樹脂成
    分と相溶性のある樹脂中に10〜70重量%の含有率
    で、予め微細に分散された易分散性加工品である請求項
    1に記載の着色組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 易分散性加工品の溶融粘度が、150℃
    で100〜200,000ポイズである請求項6に記載
    の着色組成物の製造方法。
  8. 【請求項8】 易分散性加工品を、加熱溶融状態で押出
    成形機に注入する請求項6に記載の着色組成物の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 ポリエステル樹脂の芳香族系ジオール成
    分が、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェ
    ノールAF及びビスフェノールSからなる群から選択さ
    れるビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物
    (但し、アルキレンオキサイドのアルキレン鎖はC2
    4 )、ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン、ビス
    (ヒドロキシメチル)ジュウレン、p−キシレングリコ
    ール、ビス(ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、ビス(α
    −ヒドロキシイソプロピル)ベンゼンからなる群から選
    ばれた1種又は2種以上のジオール成分である請求項1
    に記載の着色組成物の製造方法。
  10. 【請求項10】 ポリエステル樹脂のジカルボン酸成分
    が、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4´−ビフェニ
    ルジカルボン酸、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸、
    1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロ
    ヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキセンジカル
    ボン酸、メチルナジック酸、フマル酸、マレイン酸及び
    それらの低級アルキルエステル、酸ハロゲン化物及び酸
    無水物からなる群から選ばれた1種又は2種以上のジカ
    ルボン酸又はその誘導体である請求項1に記載の着色組
    成物の製造方法。
  11. 【請求項11】 ポリエステル樹脂のガラス転移点が5
    0℃以上、且つ軟化点が100〜150℃である請求項
    1に記載の着色組成物の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    の方法により製造された着色組成物。
  13. 【請求項13】 電子写真用乾式現像剤用である請求項
    12に記載の着色組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012189929A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Ricoh Co Ltd 電子写真現像用トナー、画像形成方法およびプロセスカートリッジ

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