JPH10196489A - 噴孔可変ノズルを用いた燃料噴射制御方法 - Google Patents

噴孔可変ノズルを用いた燃料噴射制御方法

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JPH10196489A
JPH10196489A JP1595597A JP1595597A JPH10196489A JP H10196489 A JPH10196489 A JP H10196489A JP 1595597 A JP1595597 A JP 1595597A JP 1595597 A JP1595597 A JP 1595597A JP H10196489 A JPH10196489 A JP H10196489A
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JP
Japan
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injection
hole
rotary valve
fuel
valve
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JP1595597A
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Toshiyuki Hasegawa
敏行 長谷川
Takashi Kobayashi
小林  孝
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Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M45/00Fuel-injection apparatus characterised by having a cyclic delivery of specific time/pressure or time/quantity relationship
    • F02M45/02Fuel-injection apparatus characterised by having a cyclic delivery of specific time/pressure or time/quantity relationship with each cyclic delivery being separated into two or more parts
    • F02M45/04Fuel-injection apparatus characterised by having a cyclic delivery of specific time/pressure or time/quantity relationship with each cyclic delivery being separated into two or more parts with a small initial part, e.g. initial part for partial load and initial and main part for full load
    • F02M45/08Injectors peculiar thereto
    • F02M45/086Having more than one injection-valve controlling discharge orifices

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Fuel-Injection Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】エンジンの燃焼に好適なパイロット噴射と噴孔
面積可変の本噴射とを容易かつ確実に実現できる噴孔可
変ノズルを用いた燃料噴射制御方法を提供する。 【解決手段】燃料噴射ノズルとして、ホール囲壁が円錐
状面341を有し、ロータリバルブ7には上端に加圧燃
料の圧力を受ける受圧面74を、外周には前記ホール囲
壁の円錐状面341に対応する円錐状シート面72を有
するものを用い、ニードル弁の開弁前または開弁と同時
に前記ロータリバルブを正転して前記噴孔35と燃料通
路73とを連通させることにより第1回目の噴射を行な
い、ニードル弁の開弁状態のままロータリバルブを反転
して噴孔35と燃料通路73の連通を遮断して第1回目
の噴射を終わらせ、所要時間後、ロータリバルブを正転
して再度噴孔35と燃料通路73とを連通させて第2回
目の噴射を行なう。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は燃料噴射ノズルとり
わけ噴孔面積可変な燃料噴射ノズルを用いた燃料噴射制
御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼル機関などにおける燃料を燃焼
室に霧化状態で供給する燃料噴射ノズルは、特開昭59
−180063号公報などに開示されているように、ノ
ズルボデイ内に軸方向に摺動自在にニードル弁を収容
し、このニードル弁の先端側に円錐状の受圧面を形成
し、これに燃料圧力を作用させることにより開弁し、ノ
ズルボデイの先端部に形成された複数の噴孔からエンジ
ンの燃焼室に噴射する構造となっていた。しかし、この
構造では、燃料の噴射圧力、噴射量、噴射速度などが一
般的に送油ポンプによって決定されてしまい、しかも噴
孔合計面積を増減することができない。このため、エン
ジン低回転時に燃料噴射圧が低くなってしまったり、エ
ンジン低負荷時に噴射時間が短くなってしまうなどし、
良好な燃焼状態を継続することができず、燃焼の促進、
出力・燃費の向上、燃焼騒音やNOxの低減という課題
に対応することが困難であった。また、エンジンの最適
燃焼を実現するには本噴射に先立ってパイロット噴射を
行なって噴射率を制御することが効果的であり、特開平
7−77124号公報にジャーク式燃料噴射装置での制
御機構が提案されているが、この先行技術ではパイロッ
ト噴射の噴射量や噴射期間などがプランジャとリーク穴
との相対位置で決定されるため、各パラメータの自由度
が狭いという問題があった。
【0003】一方、特開平4−76266号公報には、
ノズルボデイの先端部にホールを形成し、このホールを
囲む壁にホールと連通した複数の噴孔を円周方向で間隔
をおいて形成し、ニードル弁の貫通孔に回転自在なロー
タリバルブとしての軸を通してその先端部を前記ホール
に位置させ、該先端部に、ニードル弁開弁時に作られる
ホール内の燃料圧力室と噴孔とを通じさせる通路を設け
て噴孔面積を可変にした燃料噴射ノズルが提案されてい
る。しかし、この先行技術は、エンジンの低回転時およ
び低負荷時に駆動装置によりロータリバルブの位置を4
つの噴孔を使用する位置にして噴射を行い、高負荷・高
回転数のときに、駆動装置によりロータリバルブの位置
を8個の噴孔を使用する位置に切換えて噴射を行なう制
御すなわち、ロータリバルブの回転により単に噴孔の開
口数を4個または8個に切換える方式にとどまり、エン
ジン燃焼にとって好適なパイロット噴射については開示
がなかった。ことに、パイロット噴射のためには、低噴
射率でのパイロット用噴射と本噴射との間に噴射が行わ
れない状態を形成することが必要であるが、先行技術で
は噴孔が絶えずロータリバルブの燃料通路と連通し、か
つロータリバルブの位置固定が不確実であるため、無噴
射状態を創成することができず、したがって、構造的に
もパイロット噴射を行なうことは不可能であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
問題点を解消するために研究して創案されたもので、そ
の目的とするところは、エンジンの燃焼に好適なパイロ
ット噴射と噴孔面積可変の本噴射とを容易かつ確実に行
なわしめ、エンジンの負荷と回転数に則した噴射圧力、
噴射期間、噴射量の制御を実現できる噴孔可変ノズルを
用いた燃料噴射制御方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、ノズルボデイ先端部に形成されたホールの入
り口側にニードル弁を有し、ホール囲壁には複数の噴孔
が円周方向で間隔をおいて設けられており、ホール内で
燃料通路を有するロータリバルブを回転することにより
噴孔面積を変えて燃料を噴射する方法であって、燃料噴
射ノズルとして、ホール囲壁が円錐状面を有し、ロータ
リバルブには上端に加圧燃料の圧力を受ける受圧面を、
外周には前記ホール囲壁の円錐状面に対応する円錐状シ
ート面を有するものを用い、ニードル弁の開弁前または
開弁と同時に前記ロータリバルブを正転して前記噴孔と
燃料通路とを連通させることにより第1回目の噴射を行
ない、ニードル弁の開弁状態のままロータリバルブを反
転して噴孔と燃料通路の連通を遮断して第1回目の噴射
を終わらせ、所要時間後、ロータリバルブを正転して再
度噴孔と燃料通路とを連通させて第2回目の噴射を行な
う構成としている。
【0006】
【作用】複数の噴孔を有するホール囲壁が円錐状面を有
し、ロータリバルブには上端に加圧燃料の圧力を受ける
受圧面を、外周には前記円錐状面の傾斜角度に則した角
度の円錐状シート面を設けているため、ニードル弁が開
弁して燃料噴射圧が作用すると、前記受圧面にかかる燃
料圧により、ロータリバルブとホール囲壁間にロータリ
バルブを回転させるトルクに勝る摩擦力が発生し、ロー
タリバルブは噴射圧力のみによって確実に位置保持され
ることになり、また、円錐面同士の接触により緊密に面
シールされるため加圧燃料が燃料通路の開口から周方向
に沿って流れることはない。このことから、ロータリバ
ルブに前記摩擦力に少し勝るトルクを与えることで回転
させることができ、そのトルクの供給を止めれば瞬時に
ロータリバルブを位置保持することができる。本発明は
この特性を利用して、ニードル弁の閉弁時または開弁と
同時にロータリバルブを所期噴射に適した回転角度で正
方向回転して燃料通路をホール囲壁の噴孔と所要開孔面
積で連通させ、次いで燃料通路をホール囲壁の噴孔と遮
断する位置まで逆方向に回転するため、前記正逆回転に
より正確に調量されたパイロット噴射を所望期間のあい
だ行うことができる。ついで、所望の時間経過後に、ロ
ータリバルブを正回転させて燃料通路をホール囲壁の噴
孔と連通させるため、その連通度合いを所望に設定する
ことで正確な噴射率で本噴射を行なうことができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を添付図面に
基いて説明する。図1ないし図5は本発明において使用
する燃料噴射ノズルの一実施例を示しており、図1にお
いて、1はノズルホルダ本体であり、これの上端部には
油密に嵌合固定された駆動用ヘッド部2を有している。
3はノズルホルダ本体1の下端にスペーサ3’を介して
連接されたノズルボデイであり、リテーニングナット5
によりノズルホルダ本体1に結合されている。4はノズ
ルボデイ3に内挿されたニードルバルブ(ノズルニード
ル)である。前記ノズルホルダ本体1の軸心には、下端
から径大な第1穴100aとノズルホルダ本体1の上端
に到る軸孔100bが穿設されており、第1穴100a
には押圧部材101が摺動可能に内挿され、この押圧部
材101と第1穴100aの上底間にノズルスプリング
103が介装されている。前記ノズルボデイ3はリテー
ニングナット5の袋孔底に嵌合する段部より筒状部31
を有し、これの先端には噴孔形成用の先端部32が形成
されている。
【0008】一方、ノズルボデイ3の軸心には、上端か
ら下端に向かって、前記ノズルホルダ本体1の第1穴1
00aと同心のガイド孔と油溜り301が形成され、さ
らに油溜り301よりも下方には誘導孔302が穿設さ
れており、この誘導孔302の下端には、図2のように
円錐状のシート面303が形成され、さらにこのシート
面303に続いて加圧燃料が導かれる有底状のホール3
4が先端部32の囲壁によって画成されている。前記ノ
ズルホルダ本体1の一側部には加圧燃料口104が設け
られ、該加圧燃料口104はジャーク式燃料噴射装置ま
たは蓄圧式燃料噴射装置Pに接続される一方、ノズルホ
ルダ本体1およびノズルボデイ3に穿設した通路孔10
5,304を介して前記油溜り301に連通され、ここ
に加圧燃料を導くようになっている。
【0009】ニードルバルブ4は、上端に前記押圧部材
101に対する係合部を有し、また、外周にはガイド孔
300に摺接するガイド部と油溜り301内の燃料圧を
受ける受圧部が設けられ、この受圧部から下方には、図
2のように、誘導孔302との間で筒状の燃料通路Aを
形成するための軸部43を有し、この軸部43の下端に
は前記シート面303に接離する円錐状のシート面44
が形成されている。前記ホール34を画成する囲壁の内
側は、図2のようにシート面303と滑らかに連続した
先細り状の円錐状面341が形成されており、円錐状面
341の下端は半球状端面となっている。前記円錐状面
341を画成するホール囲壁には、図3のようにホール
34内に通じる複数個の噴孔35が等間隔で配設されて
いる。前記噴孔35はこの実施例では5個であり、円周
上に62°間隔で放射状に延びている。各噴孔35の軸
線はノズル軸線と直角でもよいが、この実施例ではノズ
ル軸線に対して所定の傾斜角度を有している。
【0010】前記ホール34にはロータリバルブ7が配
置されている。該ロータリバルブ7の駆動系は、この例
では、継手軸10と、ニードルバルブ4とノズルホルダ
本体1を貫通するシャフト8と、駆動用ヘッド部2に取
り付けたアクチュエータ9を含んでおり、アクチュエー
タ9を駆動することによりロータリバルブ7がノズル軸
線の周りで回転されるようになっている。詳しく説明す
ると、ニードルバルブ4の軸心には、図2のように、下
端開口から比較的径の大きな第1孔45aが形成されて
おり、この第1孔45aの終端領域には円錐状のシート
部45bと短孔45cが設けられ、この短孔45cが第
1孔45aよりも径の大きな第2孔45dに通じてお
り、該第2孔45dはニードルバルブ4の上端に到って
いる。
【0011】継手軸10はニードルバルブ4のリフトに
よって生ずるロータリバルブ7の軸方向ガタを許容しな
がら、回転トルクをロータリバルブ7に伝えるためのも
ので、オルダムカップリングないしこれに類する構造の
ものが用いられている。前記継手軸10は、第1孔45
aに緩く嵌まる径の円柱部10aを有し、その円柱部1
0aの下端側にはローターバルブ7と軸方向で相対摺動
可能に連結するための溝10bが形成されている。継手
軸10の円柱部10aの上端には、図2と図4のように
前記シート部45bに着座すべき円錐状のシート部10
cが形成され、そのシート部10cの上端から短孔45
cに嵌まる短軸部10dが延び、その短軸10dの上端
に突片10eが形成されていて、その突片10eが前記
シャフト8の下端に設けた溝80に軸方向相対移動可能
に係合され、トルクが伝達されるようになっている。
【0012】シャフト8は図2のように前記ニードルバ
ルブ4の第2孔45dの下端部域に達する長さを有して
おり、下端の溝80を介して継手軸10と連結されてい
る。前記シャフト8はスペーサ3’の孔を通り、さらに
ノズルホルダ本体1の第1穴100aと軸孔100bを
通って上方に伸び、駆動用ヘッド部2の空所200に固
定されているアクチュエータ9の出力軸9aと軸継手1
3を介して連結されている。
【0013】ロータリバルブ7は、図2と図4に一例が
示されており、上端にニードルバルブ4の開弁時に加圧
燃料の圧力が作用する平坦状の受圧面74を有してい
る。その受圧面74の中央部には突片70が一体に形成
されており、この突片70が前記継手軸10の溝10b
に軸方向で相対摺動可能にはめられている。前記ロータ
リバルブ7は、前記受圧面74より下に、前記ホール囲
壁の円錐状面341と合致する角度で先細り状に傾斜し
た円錐状シート面72を有し、この円錐状シート面72
と円錐状面341とで摩擦シート面が作られるようにな
っている。ロータリバルブ7は、加圧燃料による回転ト
ルクT1(Nm)と保持トルクT2(Nm)がT1<T2の関係
となるように、受圧面74の半径r1、円錐状シート面
72の下端半径r2および、ロータリバルブとホールの
円錐状面72,341のノズル軸線に対する傾斜角度α
が設定されている。ホール34の円錐状面341とロー
タリバルブ7の円錐状シート面72の傾斜角度は、一般
に50〜70°の範囲から選択され、これを基準として
前記r1とr2を設定すればよい。
【0014】前記ロータリバルブ7は、一端が受圧面7
4に開口し他端が前記円錐状面341に設けられている
噴孔35と連通可能な複数の燃料通路73が周方向で間
隔をおいて設けられている。図2ないし図4の実施例で
は、燃料通路73は噴孔35と同数の5個のスリット状
の溝からなっており、それら各溝は図3のように軸線と
直角の断面が噴孔35の径と同等以上の寸法を有し、各
溝の下端は噴孔35の略直下に相当する位置で終わって
いる。溝はこの実施例では溝底がロータリバルブ7の円
錐状シート面72の傾斜角度と略平行に作られている
が、ノズル軸線と平行状になっていてもよい。
【0015】図5は本発明におけるロータリバルブ7の
別の実施例を示しており、この例においては、燃料通路
73が溝でなく孔から構成され、一端が受圧面74に他
端が円錐状シート面72に開口している。この燃料通路
73はそれぞれが独立した孔であってもよいが、たとえ
ば、円錐状シート面72に開口する各孔の奥を集合孔で
結び、この集合孔に向かって受圧面74から各孔を穿設
してもよい。
【0016】前記アクチュエータ9は電気的に制御可能
な可逆回転型のものであれば任意であり、たとえばステ
ッピングモータやサーボモータが用いられる。そして、
本発明のロータリハルブ7は、受圧面74に作用する加
圧燃料の圧力により、円錐面72とホール囲壁の円錐状
面341とが摩擦力により位置保持されることから、ロ
ータリバルブの保持トルクT2とロータリバルブを回転
するトルクT1との関係すなわちT2−T1を小さな範囲
に設定すれば、前記アクチュエータ9からT2とT1の差
△Tに勝るだけの小さなトルクを与えることにより、燃
料噴射中でもロータリバルブ7を回転させて噴孔35の
開口面積を変化させることができる。したがつて、アク
チュエータ9は小型、小トルクのものを用いることがで
き、それにより噴射ノズルの大きさの増大を回避し、エ
ンジンに対する配置や取付けを容易にすることができ
る。
【0017】図面において11は駆動軸系に設けたロー
タリバルブ回転位置(回転角)検出機構である。この回
転位置検出機構11は、ロータリバルブ7により希望す
る噴孔面積が得られるようにアクチュエータ9の駆動量
を制御するため、ロータリバルブ7の回転角を検出して
CPUからなるコントローラ12にフィードバック信号
として送るべく電気的に接続されている。前記駆動量制
御はロータリバルブ7の回転角が設定回転角と誤差があ
るときに位置補正を行うことを含んでいる。回転位置検
出機構11はポテンショメータ、エンコーダ、コリメー
タなど任意である。この実施例ではポテンショメータが
用いられており、アクチュエータ9の出力軸と反対側に
もう一つの出力軸9bを設けて軸継手13’を介してポ
テンショメータに接続している。前記コントローラ12
の入力部には、エンジンないし燃料噴射装置の回転数検
出センサ120(または回転角度検出センサ)と負荷検出
センサ121がそれぞれ接続されている。これにより、
回転数検出センサ120からの信号をコントローラ12
に常時入力させ、アクチュエータ9に駆動信号を出力さ
せる。そして、負荷検出センサ121からの信号を同時
に入力させ、負荷と回転数のデータからあらかじめ作成
した所定のマップによってアクチュエータ9の駆動制御
を行うようになっている。このマップには、パイロット
噴射に最適な噴孔面積とそれに対応するロータリバルブ
駆動量、本噴射に最適な噴孔面積とそれに対応するロー
タリバルブ駆動量、パイロット噴射終了を規定するため
のロ−ターリバルブ回転時期、本噴射噴射終了を規定す
るためのロ−ターリバルブ回転時期などが含まれてい
る。
【0018】なお、ホール囲壁は必ずしも全体が円錐状
面となっていること必要ではない。すなわち、シート面
303の終端から中間部位までノズル軸線と平行な直筒
面が形成され、該直筒面の終端から前記先細り状に傾斜
した円錐面341となっていてもよい。この場合には、
ロータリバルブ7も受圧面74から中間部位までノズル
軸線と平行な直筒面となり、これの終端から円錐状シー
ト面72が形成される。これも本発明に含まれる。ま
た、実施例では噴孔35と燃料通路73の数がそれぞれ
5個となっているが、もちろんこれに限定されず、3
個、4個あるいは6個以上であってもよい。また、駆動
軸系はこの実施例に限らず、シャフト8と継手軸10の
間にさらに継手を介在させてもよい。
【0019】次に本発明による噴射制御方法の例を説明
する。図6はその作動チャートを示しており、図7ない
し図10は各ステップでのロータリバルブ7と噴孔35
との関係を示している。周知のように、加圧燃料は燃料
噴射噴射装置Pから配管を経て加圧燃料口104に送ら
れ、通路孔105,305を介して油溜り301に押し
込まれ、これから環状燃料通路106を下る。この燃料
圧は同時に油溜り301に位置しているノズルニードル
4の受圧面42に作用し、燃料圧がスプリング103の
セット力に勝る圧力に達するとニードルバルブ4はリフ
トされ、ニードルバルブ下端部のシート面44がノズル
ボデイ3のシート面303から離間し、開弁する。そし
て、燃料圧が低下すれば、スプリング103の付勢力に
よりニードルバルブ4は押し下げられて閉弁される。
【0020】図2と図3は噴射前の状態を示しており、
この状態ではニードルバルブ4は閉弁しており、継手軸
10は下面に燃料圧が作用していないため降下して円柱
部10aの下面がロータリバルブ7の受圧面74に接触
している。この状態で、エンジンの吸気行程または排気
行程の時期に回転数検出センサ120と負荷センサ12
1からエンジン又は燃料噴射ポンプの回転数(または回
転角度)と負荷の情報信号がコントローラ12に送られ
ると、これらに対応する回転角が算出される。そしてそ
れに応じた駆動量信号がアクチュエータ9に送られ、ア
クチュエータ9の駆動力がシャフト8に伝達され、その
回転トルクが継手軸10からロータリバルブ7に伝達さ
れる。ロータリバルブ7は、図3のように噴孔面積がゼ
ロか所期噴射に適合するように燃料通路73がわずかに
噴孔35に臨む関係位置となるように所要回転角だけ回
転され、コントローラ12からアクチュエータ9への駆
動停止信号により、ロータリバルブ7はその位置に保持
される。前記回転時には、ロータリバルブ7には軸線方
向の負荷がかかっていないため円錐状シート面72はホ
ール囲壁の円錐状面341と強接しておらず、したがっ
て容易かつスムーズに所望回転角に回転させることがで
きる。
【0021】そして、この状態で燃料圧が高くなってニ
ードルバルブ4が開弁すると同時またはその直前に駆動
量信号がアクチュエータ9に送られ、ロータリバルブ7
をパイロット噴射に最適な噴孔面積関係が設定されるよ
うに正転される。その目標位置への到達制御は回転位置
検出機構11の出力と絶えず比較されることで行われ、
ロータリバルブ7は燃料通路73が目標位置に達したと
ころで停止される。前記ニードルバルブ4の開弁によ
り、高圧燃料はホール34内に入り、継手軸10の円柱
部下端面に作用するため、継手軸10は持ち上げられ、
短軸部10dの上端がシャフト8の下面に当接するとと
もに、円錐状のシート部10cがニードルバルブ4のシ
ート部45bに着座する。前記シート部10c,45b
によるシール作用により高圧燃料はニードルバルブ4の
第2孔45dからリークすることはなく、高圧燃料は高
い噴射圧力を維持しつつロータリバルブ7の受圧面74
に開口している各燃料通路73を通って各噴孔35から
噴射される。これが図7(a)および(b)のパイロッ
ト噴射状態である。
【0022】このパイロット噴射時においては、燃料噴
射圧はロータリバルブ7の上端の受圧面74に作用す
る。これによりロータリバルブ7は軸線方向に押さえつ
けられ、外周の円錐状シート面72がホール囲壁の円錐
状面341と強力に面接触して面シール状態となり、こ
こで摩擦力によって固定力が生ずる。この摩擦による固
定力は噴孔35にかかる噴射圧によりロータリバルブ7
を回転軸方向に動かす力よりも上回る。このため、ロー
タリバルブ7はパイロット噴射時にしっかりと設定位置
に保持固定され、また、円錐状シート面72とホール囲
壁の円錐状面341との密接により高圧燃料の周方向の
リークも防止される。また、継手軸10も前記シート部
10c,45bによる摩擦作用で回転が防止される。
【0023】その後コントローラ12からパイロット噴
射終了の指令が送られると、アクチュエータ9は起動し
て逆方向に駆動され、それによりロータリバルブ7も反
転し、燃料通路73が噴孔35と連通しない位置すなわ
ち噴孔面積がゼロとなる位置で停止される。この状態が
図8(a)(b)である。パイロット噴射用の噴孔面積
から遮蔽されるまでのあいだ高圧燃料は噴射を続け、こ
れがパイロット噴射噴射量となる。
【0024】この燃料通路73が噴孔35と連通しない
状態すなわち無噴射状態はコントローラ12で設定した
時間のあいだ保持され、次いで、コントローラ12から
本噴射の指令が発せられると、アクチュエータ9が再び
正転方向に駆動されることによりロータリバルブ7は回
転され、これによりロータリバルブ7の燃料通路73と
噴孔35は連通度合いが増大し、本噴射に最適な噴孔面
積に達したところでその位置に停止させられる。これで
本噴射が開始される。これが図9(a)(b)の状態で
ある。このときにもロータリバルブ7は受圧面74に作
用する燃料圧と円錐状面341,72によるくさび作用
により確実に位置保持されるため、正確に調量された燃
料が噴霧される。
【0025】そして所定時間経過してコントローラ12
から本噴射終了の指令が発せられるとアクチュエータ9
が反転方向に駆動し、それによりロータリバルブ7は回
転移動されられ、噴孔面積ゼロの状態すなわち、各燃料
通路73のあいだの領域が各噴孔35に面する位置に到
ったところで停止される。このロータリバルブ7の停止
と同時にニードルバルブ4は下降してシート面303に
着座し、噴射は完全に終了する。これが図10(a)
(b)の状態である。以上で1回の燃料噴射サイクルが
終了し、ロータリバルブ7は次の噴射が行われるまでそ
の状態に保持されるか、または、アクチュエータ9によ
りパイロット噴射に適した噴孔面積となるように各燃料
通路73が各噴孔35に合わせられる。 なお、ロータ
リバルブ7の位置による噴孔面積の精度を得るため、絶
えず回転角検出機構11の出力と比較されながらアクチ
ュエータ9の駆動が制御される。これによりロータリバ
ルブ7の位置を検出し補正することができるため、噴射
ごとの噴霧のばらつきを減少させることができる。
【0026】なお、本発明において、パイロット噴射を
行なわないときには、コントローラ12において図11
のようなチャートを選択してコントローラ9の動作を制
御すればよい。すなわち、噴射前にアクチュエータ9を
駆動してロータリバルブ7を、燃料通路73と噴孔35
による開度が目標噴孔面積となる位置まで正回転させ、
その位置で停止させておく。この状態で燃料圧が高くな
り、ニードルバルブ4が開弁すると燃料は燃料通路73
と噴孔35から噴霧される。このときにロータリバルブ
7は受圧面74に作用する燃料圧と円錐状面341,7
2によるくさび作用により確実に位置保持されるため、
正確に調量された燃料が噴霧される。この場合、噴霧性
状は主として噴孔面積と噴射圧により決定される。そし
て、噴射圧が下降しニードルバルブ4が閉弁することに
より噴射は終了し、次回の噴射量が変化する場合には、
それに対応するようにアクチュエータ9を駆動してロー
タリバルブ7を目標位置まで移動させればよい。
【0027】
【発明の効果】以上説明した本発明の請求項1によると
きには、ロータリバルブ7をアクチュエータ9によって
回転することにより噴孔開孔面積を調節する形式の燃料
噴射ノズルを用いた噴射制御において、燃料噴射ノズル
として、噴孔35を有するホール囲壁が円錐状面341
を有し、ロータリバルブ7には上端に加圧燃料の圧力を
受ける受圧面74を、外周には前記ホール囲壁の円錐状
面341に対応する円錐状シート面72を有するものを
用い、ニードル弁の開弁前または開弁と同時に前記ロー
タリバルブを正転して前記噴孔35と燃料通路73とを
連通させることにより第1回目の噴射を行ない、ニード
ル弁の開弁状態のままロータリバルブを反転して噴孔3
5と燃料通路73の連通を遮断して第1回目の噴射を終
わらせ、所要時間後、ロータリバルブを正転して再度噴
孔35と燃料通路73とを連通させて第2回目の噴射を
行なうため、ロータリバルブ7の回転により燃料通路7
3を噴孔35とで任意の噴孔面積を形成することができ
るだけでなく、ロータリバルブ7が加圧燃料圧の噴射圧
力のみによって位置保持され、また周方向漏れも生じな
い特性との相乗作用により、所望の噴孔面積による的確
なパイロット噴射と本噴射を行なうことができ、これら
よりエンジン燃焼に対して最適な特性の噴霧を行なうこ
とができるというすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による燃料噴射制御方法に使用する燃料
噴射ノズルの一実施例を示す縦断側面図である。
【図2】図1の部分的拡大図であり、噴射前の状態を示
している。
【図3】(a)は図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】本発明におけるロータリバルブの一例を継手軸
とシャフトとの取り合いと共に示す斜視図である。
【図5】本発明におけるロータリバルブの他の例を示す
斜視図である。
【図6】本発明の制御チャート図である。
【図7】(a)は本発明におけるパイロット噴射時の状
態を示す断面図、(b)は同じくその横断断面図であ
る。
【図8】(a)はパイロット噴射終了時の状態を示す断
面図、(b)は同じくその横断断面図である。
【図9】(a)は本噴射時の状態を示す断面図、(b)
は同じくその横断断面図である。
【図10】(a)は本噴射終了時の状態を示す断面図、
(b)は同じくその横断断面図である。
【図11】本発明によるパイロット噴射なしの制御チャ
ート図である。
【符号の説明】
3 ノズルボデイ 4 ニードル弁 7 ロータリバルブ 8 シャフト 9 アクチュエータ 34 ホール 35 噴孔 73 燃料通路 74 受圧面 341 円錐状面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 61/10 F02M 61/10 H A 61/18 330 61/18 330C

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズルボデイ先端部に形成されたホール3
    4の入り口側にニードル弁4を有し、ホール囲壁には複
    数の噴孔35が円周方向で間隔をおいて設けられてお
    り、ホール内で燃料通路73を有するロータリバルブ7
    を回転することにより噴孔面積を変えて燃料を噴射する
    方法であって、 燃料噴射ノズルとして、ホール囲壁が円錐状面341を
    有し、ロータリバルブ7には上端に加圧燃料の圧力を受
    ける受圧面74を、外周には前記ホール囲壁の円錐状面
    341に対応する円錐状シート面72を有するものを用
    い、 ニードル弁の開弁前または開弁と同時に前記ロータリバ
    ルブを正転して前記噴孔35と燃料通路73とを連通さ
    せることにより第1回目の噴射を行ない、ニードル弁の
    開弁状態のままロータリバルブを反転して噴孔35と燃
    料通路73の連通を遮断して第1回目の噴射を終わら
    せ、所要時間後、ロータリバルブを正転して再度噴孔3
    5と燃料通路73とを連通させて第2回目の噴射を行な
    うことを特徴とする噴孔可変ノズルを用いた燃料噴射制
    御方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006266186A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Komatsu Ltd 可変ターボ過給機

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006266186A (ja) * 2005-03-24 2006-10-05 Komatsu Ltd 可変ターボ過給機
JP4551798B2 (ja) * 2005-03-24 2010-09-29 株式会社小松製作所 可変ターボ過給機

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