JPH10196481A - 燃料ポンプの制御装置 - Google Patents

燃料ポンプの制御装置

Info

Publication number
JPH10196481A
JPH10196481A JP335497A JP335497A JPH10196481A JP H10196481 A JPH10196481 A JP H10196481A JP 335497 A JP335497 A JP 335497A JP 335497 A JP335497 A JP 335497A JP H10196481 A JPH10196481 A JP H10196481A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switching
fuel pump
fuel
time
relay
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP335497A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Endo
浩二 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP335497A priority Critical patent/JPH10196481A/ja
Publication of JPH10196481A publication Critical patent/JPH10196481A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、複数の燃料ポンプを切り替えて駆
動する燃料ポンプの制御装置に関し、燃料ポンプの切り
替えを行なう切替手段の接点の溶着を防止することを目
的とする。 【解決手段】 時刻t1においてスタータ106がオン
されると、時刻t3において燃料ポンプ68が起動され
る。現トリップにおいて燃料ポンプ70が駆動されるべ
きならば、時刻t1より時間Twが経過して燃料ポンプ
68の突入電流が収束した時点で、F/P切替リレー1
88が切り替えられる。燃料ポンプ70の起動直後の時
刻t9においてポンプに異常が検出された場合、燃料ポ
ンプ70が起動された時刻t7から時間Twが経過して
燃料ポンプ70の突入電流が収束した時点で、F/P切
替リレー188が切り替えられる。従って、F/P切替
リレー188が、大電流が流通している状態で切り替え
られることが防止される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のポンプを切
り換えて駆動する燃料ポンプの制御装置に係り、特に、
燃料ポンプを切り替える切替手段の故障を防止するのに
好適な燃料ポンプの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば実開平4−75153
号に開示される如く、内燃機関に燃料を供給する燃料ポ
ンプを複数備える燃料供給装置が知られている。上記従
来の燃料供給装置においては、内燃機関に対する始動操
作が行なわれる毎に燃料ポンプが順次切り替えられて駆
動されることで、燃料ポンプの長寿命化が図られてい
る。更に、上記従来の燃料供給装置において、駆動中の
燃料ポンプに異常が検出された場合には、他の燃料ポン
プに切り替えられる。これにより、内燃機関に燃料を供
給することが可能な状態を維持することができる。
【0003】燃料ポンプの切り替えを行なう構成として
は、燃料ポンプを駆動する駆動回路と燃料ポンプとの間
に、駆動回路を何れか一つの燃料ポンプに切り替えて接
続する切替リレーを介在させることが公知である。かか
る構成を上記従来の燃料供給装置に適用することによ
り、燃料ポンプの切り替えを簡易に実現することができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の燃料供給装
置においては、内燃機関に対する始動操作が行なわれた
場合、及び、駆動中の燃料ポンプに異常が検出された場
合には、燃料ポンプの作動状態にかかわらず直ちに燃料
ポンプの切り替えが実行される。一方、上記従来の燃料
供給装置において燃料ポンプの切り替えを切替リレーに
より行なった場合、内燃機関への始動操作と同時に何れ
かの燃料ポンプが起動される。従って、この場合、内燃
機関に対する始動操作後の燃料ポンプの切り替えは、燃
料ポンプの起動直後に行なわれることになる。また、燃
料ポンプの切り替え直後に異常が検出された場合にも同
様に、燃料ポンプの起動直後に燃料ポンプの切り替えが
実行されることになる。
【0005】一般に、燃料ポンプの起動直後には、大き
な駆動電流が供給される。従って、上記従来の燃料供給
装置の如く、燃料ポンプの起動直後に燃料ポンプの切り
替えが実行されると、切替リレーは大電流が流れている
状態で切り替えられることになる。この場合、大電流が
急に遮断されることより切替リレーの接点に火花が生じ
て、接点の溶着による切替リレーの故障を招いてしまう
ことがある。
【0006】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、燃料ポンプの切り替えを行なう切替手段の接点
が溶着するのを防止し得る燃料ポンプの制御装置を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、複数の燃料ポンプを作動条件に応じて
切り替えて駆動する燃料ポンプの制御装置であって、切
替信号が付与されることにより駆動する燃料ポンプを切
り替える燃料ポンプ切替手段と、内燃機関が始動される
毎に前記燃料ポンプ切替手段に対して前記切替信号を出
力する切替制御手段と、前記内燃機関の始動後所定期
間、前記切替制御手段による前記切替信号の出力を禁止
する切替禁止手段とを備える燃料ポンプ制御装置により
達成される。
【0008】本発明において、燃料ポンプ切替手段は駆
動する燃料ポンプを切り替える。従って、燃料ポンプの
駆動電流は燃料ポンプ切替手段を流通する。切替制御手
段は内燃機関が始動される毎に燃料ポンプ切替手段に対
して切替信号を出力する。従って、内燃機関が始動され
る毎に、駆動される燃料ポンプが切り替えられる。とこ
ろで、内燃機関の始動と同時に何れかの燃料ポンプが起
動される。また、一般に燃料ポンプの起動時には大きな
駆動電流が供給される。従って、内燃機関の始動直後に
は燃料ポンプ切替手段には大電流が流通することにな
る。本発明において、切替禁止手段は内燃機関の始動後
所定期間、切替制御手段による切替信号の出力を禁止す
る。これにより、燃料ポンプ切替手段が、大電流が流通
した状態で切り替えられることが防止される。
【0009】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、複数の燃料ポンプを作動条件に応じて切り替えて
駆動する燃料ポンプの制御装置であって、切替信号が付
与されることにより駆動する燃料ポンプを切り替える燃
料ポンプ切替手段と、燃料ポンプの異常を検出する異常
検出手段と、前記異常検出手段により駆動中の燃料ポン
プの異常が検出された場合に、前記燃料ポンプ切替手段
に対して切替信号を出力する切替制御手段と、前記切替
制御手段が前記切替信号を出力した後所定期間、前記切
替制御手段による前記切替信号の出力を禁止する切替禁
止手段とを備える燃料ポンプ制御装置によっても達成さ
れる。
【0010】本発明において、燃料ポンプ切替手段は駆
動する燃料ポンプを切り替える。従って、燃料ポンプの
駆動電流は燃料ポンプ切替手段を流通する。切替制御手
段は駆動中の燃料ポンプの異常が検出された場合に燃料
ポンプ切替手段に対して切替信号を出力する。従って、
駆動中の燃料ポンプの異常が検出された場合に、燃料ポ
ンプが切り替えられる。一般に、燃料ポンプの起動時に
は大きな駆動電流が供給される。従って、切替制御手段
により切替信号が出力された直後には燃料ポンプ切替手
段には大電流が流通する。本発明において、切替禁止手
段は、切替制御手段が切替信号を出力した後所定期間、
切替制御手段による切替信号の出力を禁止する。これに
より、燃料ポンプ切替手段が、大電流が流通した状態で
切り替えられることが防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例であるシ
ステムの構成図である。本実施例において、内燃機関1
0は12気筒V型内燃機関であり、左右のバンクにそれ
ぞれ6本の気筒12を備えている。内燃機関10の左右
のバンクは互いに独立なセンサや制御部品等の構成部分
を備えており、夫々独立に動作することが可能である。
なお、図1には、各バンクについて1本の気筒を示して
おり、また、左右のバンクにおいて対応する構成部分に
は同一の符号を付して示している。
【0012】図1に示す如く、内燃機関10の各気筒1
2にはピストン14が摺動可能に収納されている。気筒
12の内部のピストン14より上方側には、燃焼室16
が形成されている。燃焼室16には、点火プラグ18の
先端が露出していると共に、それぞれ吸気バルブ20及
び排気バルブ22を介して吸気マニホールド24及び排
気マニホールド26が連通している。吸気バルブ20は
可変タイミングバルブ機構27によって内燃機関10の
運転状態に応じた適切なタイミングで開閉される。
【0013】排気マニホールド26には、三元触媒28
が配設されている。三元触媒28には排気温センサ30
が配設されている。また、排気マニホールド26の三元
触媒28より上流側の部位にはO2 センサ32が配設さ
れている。各バンクの排気マニホールド26は三元触媒
28より下流側において左右バンクに共通の排気管34
に統合されている。従って、三元触媒28により浄化さ
れた排気ガスは排気管34を介して大気中に放出され
る。
【0014】吸気マニホールド24は、サージタンク3
6、及び、内燃機関10の各気筒12とサージタンク3
6とを連通する複数の枝管38を備えている。サージタ
ンク36内には吸気制御弁40が配設されている。吸気
制御弁40はその開閉により枝管38間の連通状態を切
替えることによって内燃機関10の有効吸気管長を変化
させるように構成されている。サージタンク36には、
サージタンク36内に生じた負圧を蓄積する負圧タンク
42が連通している。負圧タンク42にはダイヤフラム
44が連通している。ダイヤフラム44は負圧タンク4
2内の負圧を駆動源として吸気制御弁40の開閉を制御
するように構成されている。また、ダイヤフラム44と
負圧タンク42とを連通する通路には負圧切替弁46が
配設されている。負圧切替弁46は、負圧タンク42と
ダイヤフラム44との間の連通及び遮断を切り替える開
閉弁である。従って、負圧切替弁46の開閉が切り替え
られると、ダイヤフラム44を介して吸気制御弁40の
開閉が制御される。そして、内燃機関10の回転数に応
じて負圧切替弁46が開閉されることで、回転数に応じ
た適切な有効吸気管長が実現され、これにより吸気の充
填効率が向上される。
【0015】サージタンク36の上流側には吸気管48
が連通している。吸気管48の内部には、スロットルバ
ルブ50が配設されている。スロットルバルブ50はス
ロットルモータ52により駆動される電子スロットルで
ある。スロットルバルブ50には、その開度を検出する
スロットル開度センサ54が連結されている。
【0016】吸気管48のスロットルバルブ50より上
流側には、エアフローメータ56が配設されている。更
に、吸気管48のエアフローメータ56より上流側には
エアクリーナ58が配設されている。従って、吸気管4
8には、エアフィルタ58により清浄にされた空気が流
入される。エアフィルタ58には、吸気管48に吸入さ
れる空気の温度を検出する吸気温センサ60が配設され
ている。
【0017】吸気マニホールド24の各枝管38にはイ
ンジェクタ62が配設されている。インジェクタ62に
はデリバリパイプ64が連通している。左バンクのデリ
バリパイプ64は燃料通路66を介して、燃料タンク6
7内に配置された燃料ポンプ68及び70の吐出ポート
と連通している。また、左右両バンクのデリバリパイプ
64はデリバリ通路72により互いに連通されている。
燃料ポンプ68及び70は作動されると、吸入ポートか
ら汲み上げた燃料を、吐出ポートから燃料通路66及び
デリバリ通路72を介してインジェクタ62へ向けて圧
送する。以下、図2を参照して、燃料ポンプ68、70
の構成について説明する。なお、燃料ポンプ68、70
は同一の構成を有している。
【0018】図2は、燃料ポンプ68、70の断面図で
ある。図2に示す如く、燃料ポンプ68、70は略円筒
状のハウジング150を備えている。ハウジング150
の図2中右端部はポンプカバー152により閉鎖されて
いる。ポンプカバー152には吸入ポート152aが設
けられている。ハウジング150の内部には、ポンプカ
バー152と所定の隙間を隔ててスペーサ154が固定
され、更にスペーサ154と所定の隙間を隔ててポンプ
ケーシング156が固定されている。スペーサ154及
びポンプケーシング156の中央部には、それぞれ開口
154a及び156aが設けられている。また、ハウジ
ング150の図2中左端はキャップ158により閉鎖さ
れている。
【0019】ハウジング150の内部には、シャフト1
60に固定されたアーマチャ162が配設されている。
アーマチャ162はその外周面に巻線162aを備えて
いる。シャフト160のアーマチャ162より図2中右
側の部位は、ポンプカバー152の開口152a及びス
ペーサ154の開口154aを貫通し、その端部におい
てポンプカバー152に設けられた軸受部152bによ
り回転可能に支持されている。また、シャフト160の
図2中左端部はキャップ158に設けられた軸受部15
8aにより回転可能に支持されている。従って、アーマ
チャ162はシャフト160を軸として回転することが
できる。
【0020】シャフト160の図2中右端部近傍には、
2枚のインペラ164及び166が、それぞれ、ポンプ
カバー152とスペーサ154との間の隙間、及び、ス
ペーサ154とポンプケーシング156との間の隙間に
収容されるように固定されている。インペラ164及び
166はそれぞれ、その外周縁に沿って一定のピッチで
形成された歯部164a及び166aを備えている。歯
部164a、166aは、インペラ164、166が所
定の向きに回転されると、ケーシング150の外部から
内部へ向かう向きの軸方向の流体の流れを生じさせるよ
うに構成されている。
【0021】ポンプカバー152、スペーサ154、及
びポンプケーシング156の、歯部162a及び164
aに空間に対向する部位には凹部が設けられている。こ
れにより、歯部164a及び166aの近傍には、それ
ぞれ環状空間164b及び166bが形成されている。
環状空間164bは、ポンプカバー152の吸入ポート
152aを介して、ハウジング150の外部空間と連通
している。また、環状空間164bと環状空間166b
とは、スペーサ154に形成された図示しない通路を介
して互いに連通している。更に、環状空間166bはポ
ンプケーシング156に形成された図示しない通路を介
してハウジング150の内部空間と連通している。
【0022】ハウジング150の内部のアーマチャ16
2の周囲には円筒状のマグネット168が、アーマチャ
162の巻線162aと僅かなギャップを隔てて径方向
に対向するように配設されている。また、キャップ15
8には、コンミテータ170、チョークコイル172、
及びコネクタ174が設けられている。コンミテータ1
70はチョークコイル172を介してコネクタ174に
接続されており、コネクタ174に付与された電流を整
流してアーマチャ162の巻線162aに供給するよう
に構成されている。即ち、アーマチャ162、マグネッ
ト168、及びコンミテータ170は燃料ポンプ68、
70の駆動モータ68M 、70M を構成している。従っ
て、コネクタ170に電流が付与されると、アーマチャ
162はインペラ164、166と共に電流の符号に応
じた向きに回転する。
【0023】キャップ158には、ハウジング150の
内部空間と外部空間とを連通する吐出ポート176が設
けられている。吐出ポート176の内部には逆止弁17
8が配設されている。逆止弁178は、ハウジング15
0の内部から外部へ向かう方向の流体の流れのみを許容
するように構成されている。
【0024】かかる燃料ポンプ68の構成によれば、コ
ネクタ174に、インペラ164、166が上記所定の
方向に回転されるような符号の電流が付与されると、上
述の如く、インペラ164、166の歯部164a、1
66aはケーシング150の外部から内部へ向かう向き
の軸方向の流体の流れを生じさせる。このため、吸入ポ
ート152aに供給された燃料は、環状空間154b及
び156bを経てハウジング150の内部へ吸入され、
更に、アーマチャ162の周囲空間を経て、逆止弁17
8を介して吐出ポート176より吐出される。これによ
り、燃料ポンプ68、70によるポンプ動作が実現され
る。
【0025】再び図1を参照するに、燃料ポンプ68及
び70には燃料ポンプ制御部78を介してバッテリー8
0が接続されている。燃料ポンプ制御部78は後述する
ECU112から付与される信号に基づいて、燃料ポン
プ68又は70の何れか一方を駆動する。燃料ポンプ切
替装置78の構成については後に説明する。
【0026】燃料タンク67には右バンクのデリバリパ
イプ64に至るリターン通路82が連通している。リタ
ーン通路82には燃圧制御弁84が配設されている。燃
圧制御弁84は負圧切替弁86を介して各バンクのサー
ジタンク36に連通している。燃圧制御弁84はサージ
タンク36から付与される負圧に応じて定まる開弁圧を
有しており、デリバリパイプ64内の燃料の圧力が上記
開弁圧を越えた場合に開弁することでインジェクタ62
へ付与される燃料の圧力を上記開弁圧に保持する。従っ
て、インジェクタ62にはサージタンク36の負圧に応
じた適切な圧力の燃料が供給されると共に、過剰となっ
た燃料はリターン通路82を介して燃料タンク67に回
収される。
【0027】更に、燃料タンク67には、両バンクに共
通のチャコールキャニスタ88へ至る吸着通路90が連
通している。チャコールキャニスタ88はその内部に備
える活性炭によって燃料タンク67内で蒸発した燃料を
吸着する機能を有している。チャコールキャニスタ88
には、各バンクの吸気管48のスロットルバルブ50よ
り僅か下流の部位へ至る再生通路92が連通していると
共に、一端が大気に開放された大気通路94が連通して
いる。再生通路92には流量制御弁96が配設されてい
る。内燃機関10の運転に伴って吸気管48に負圧が発
生すると、流量制御弁96の開度に応じた流量の外気が
大気通路94、チャコールキャニスタ88、及び再生通
路92を介して吸気管48へ吸入される。この際、チャ
コールキャニスタ88の活性炭に吸着された燃料は離脱
され、外気と共に吸気管48へ流入する。これにより、
チャコールキャニスタ88の活性炭が再生されると共
に、蒸発した燃料が外部へ漏れることなく有効に利用さ
れる。
【0028】内燃機関10は左右各バンクに、気筒判別
センサ98、クランク角センサ100、水温センサ10
2、及び、ノックセンサ104を備えている。気筒判別
センサ98はクランクシャフトの回転に伴いクランク角
の基準となるクランク基準信号を出力するセンサであ
る。また、クランク角センサ100はクランクシャフト
の所定の回転角度毎にパルスを発生するセンサであり、
このセンサの出力信号に基づいて内燃期間10の回転数
eneが算出される。水温センサ102は内燃機関10
の冷却水温度を検出するセンサであり、ノックセンサ1
04は内燃機関10のノッキングの発生を検出するセン
サである。
【0029】内燃機関10のクランクシャフトにはスタ
ータ106が連結されている。スタータ106はスター
タスイッチ108がオンされることにより駆動され、こ
れにより、内燃機関10の始動が行なわれる。また、図
示しない車両のアクセルペダルには、その踏み込みスト
ローク量を検出するアクセルセンサ110が設けられて
いる。
【0030】上記した点火プラグ18、可変バルブタイ
ミング機構27、スロットルモータ52、負圧切替弁4
6、インジェクタ62、及び流量制御弁96の各制御機
構、及び、スロットルセンサ54、エアフローメータ5
6、吸気温センサ60、排気温センサ30、O2 センサ
32、気筒判別センサ98、クランク角センサ100、
水温センサ102、及びノックセンサ104の各センサ
は電子制御装置(以下、ECUと称す)112に接続さ
れている。ECU112は、内燃機関10の左右バンク
にそれぞれ対応する互いに独立な2つの制御ユニット1
12a、112bを備えており、上記制御機構及びセン
サは、左バンクについては制御ユニット112aに、ま
た、右バンクについては制御ユニット112bに、それ
ぞれ接続されている。ECU112の制御ユニット11
2a、112bは互いに同期をとりながら、対応するバ
ンクの各センサの出力信号に基づいて各制御機構の制御
を行なうことにより、内燃機関10の各バンクを作動さ
せる。従って、内燃機関10の一方のバンクに異常が発
生した場合にも、他方のバンクが作動することによっ
て、内燃機関10の運転状態が維持される。
【0031】更に、ECU112の制御ユニット112
a、112bには、車速を検出する車速センサ114、
燃料ポンプ68あるいは70の異常を示す警告灯11
6、スタータスイッチ108、及びイグニッションスイ
ッチ118が共通に接続されている。従って、制御ユニ
ット112a、112bはスタータスイッチ108及び
イグニッションスイッチ118のオン・オフ状態を判別
することができる。
【0032】本実施例のシステムにおいては、上述の如
く、ECU112が燃料ポンプ制御部78に制御信号を
付与することにより、燃料ポンプ68又は70の何れか
一方を作動させる。図3に、燃料ポンプ制御部78の構
成を、制御ユニット112a、112bとの接続関係と
共に示す。
【0033】図3に示す如く、燃料ポンプ制御部78
は、メインリレー182、サーキットオープニングリレ
ー(以下、C/Oリレーと称する)184、燃料ポンプ
リレー(以下、F/Pリレーと称する)186、及び、
燃料ポンプ切替リレー(以下、F/P切替リレーと称す
る)188を備えている。F/P切替リレー188は、
常閉端子188a、常開端子188b、及び共通端子1
88cを備える出力接点切り替え型の切替リレーであ
り、コイル188L に通電されない状態(以下、休止状
態という)では共通端子188cと常閉端子188aと
が接続され、コイル188L に通電された状態(以下、
作動状態という)では共通端子188cと常開端子18
8bとが接続されるように構成されている。F/P切替
リレー188の常閉端子188a、及び常開端子188
bには、それぞれ、燃料ポンプ68及び70の駆動モー
タ68M 及び70M が接続されている。また、メインリ
レー182、C/Oリレー184はそのコイルに通電さ
れない状態で遮断状態をとる開閉リレー、F/Pリレー
186は通電状態で遮断状態をとる開閉リレーであり、
バッテリ80とF/P切替リレー188の共通端子18
8cとの間に、上記した順に直列接続されている。ま
た、F/Pリレー186の両端子間にはレジスタ190
が並設されている。
【0034】制御ユニット112a及び112bは、ソ
フト出力端子112aS 、112b S 、ハード出力端子
112aH 、112bH 、ダイアグ入力端子112
D 、112bD 、通信端子112aT 、112bT
及びメインリレー端子112aR、112bR を備えて
いる。ソフト出力端子112aS 、112bS 及びハー
ド出力端子112aH 、112bH は、それぞれ出力ト
ランジスタに内部接続されており、オン又はオフの何れ
かの状態をとる。また、メインリレー端子112a R
112bR にはハイレベル又はローレベル(0V)の何
れかの電圧が出力される。
【0035】メインリレー182のコイル182L の一
端は接地され、他端は制御ユニット112a、112b
のメインリレー端子112aR 、112bR に接続され
ている。制御ユニット112a、112bは、イグニシ
ョンスイッチ118がオンされた状態では、メインリレ
ー端子112aR 、112bR にハイレベルを出力し、
イグニションスイッチ118がオフされた状態では、メ
インリレー端子112aR 、112bR に0Vを出力す
る。従って、メインリレー182は、イグニションスイ
ッチ118がオンされた状態では導通され、イグニッシ
ョンスイッチ118がオフされた状態では遮断される。
【0036】C/Oリレー184のコイル184L の一
端は定電圧源190に接続され、他端は制御ユニット1
12a、112bのハード出力端子112aH 、112
Hに接続されている。従って、C/Oリレー184は
ハード出力端子112aH 、112bH の少なくとも一
方がオンされると導通され、双方がオフされると遮断さ
れる。
【0037】F/Pリレー186のコイル186L の一
端は、F/Pリレー186のC/Oリレー184側の端
子186aに接続され、他端は電子制御ユニット112
aのソフト出力端子112aS に接続されている。従っ
て、端子186aに電圧が付与され、かつ、ソフト出力
端子112aS がオンされた状態では、F/Pリレー1
86は導通され、これ以外の状態ではF/Pリレー18
6は遮断される。
【0038】F/P切替リレー188のコイル188L
の一端は定電圧源190に接続され、他端は制御ユニッ
ト112bのソフト出力端子112bS に接続されてい
る。従って、ソフト出力端子112bS がオフされた状
態では、F/P切替リレー188は休止状態となり、共
通端子188cと常閉端子188aとが接続される。一
方、ソフト出力端子112bS がオンされた状態では、
F/P切替リレー188は作動状態となり、共通端子1
88cと常開端子188bとが接続される。制御ユニッ
ト112bは、後述するポンプ切替ルーチンにおいて何
れの燃料ポンプを駆動するかを決定し、その結果に基づ
いて、ソフト出力端子112bs のオン・オフを切り替
えることによって、燃料ポンプ68又は70の何れか一
方を作動させる。
【0039】制御ユニット112a、112bのダイア
グ入力端子112aD 、112bDにはそれぞれ、F/
P切替リレー188の常閉端子188a及び常開端子1
88bが接続されている。制御ユニット112a、11
2bは、それぞれダイアグ端子112aD 、112bD
への入力信号に基づいて、燃料ポンプ68、70の駆動
モータ68M 、70M に付与される駆動電流が所定の範
囲内にあるか否かをハードウェア的に判別するように構
成されている。
【0040】制御ユニット112a、112bの通信端
子112aT 、112bT は互いに接続されており、両
端子間で各燃料ポンプ68、70の作動状態に関する情
報が交換される。即ち、制御ユニット112aは制御ユ
ニット112bから、現在燃料ポンプ68、70の何れ
を駆動中であるかについての情報を受け取り、燃料ポン
プ68が駆動中である場合に駆動モータ68M へ付与さ
れる駆動電流が上記所定の範囲から外れているならば、
燃料ポンプ68に異常が生じていると判別して、その旨
の信号を制御ユニット112bへ向けて発する。制御ユ
ニット112bは、燃料ポンプ70が駆動中である場合
に、駆動モータ70M へ付与する駆動電流が上記所定の
範囲から外れているならば燃料ポンプ70に異常が生じ
ていると判別して、その旨の信号を制御ユニット112
aに向けて発すると共に、制御ユニット112aから付
与される上記信号により燃料ポンプ68の異常を判別す
る。
【0041】なお、燃料ポンプ68、70の切り替えを
リレーを用いて行なう構成として、燃料ポンプ68及び
70の夫々に対応する開閉リレーを設け、駆動すべき燃
料ポンプ68又は70に対応する開閉リレーのみを導通
させる構成をとることも考えられる。しかしながら、か
かる構成においては、一方の開閉リレーに常に導通状態
となるような故障が生ずると、他方の開閉リレーが導通
された際に燃料ポンプ68、70の双方が駆動されるこ
とになる。この場合、インジェクタ62に供給される燃
料の圧力が規定の値を上回って、過大な量の燃料が噴射
されてしまう。かかる燃料の圧力上昇を防止するため、
燃料ポンプ68、70の吐出側に電磁弁を設けると、燃
料ポンプ68、70が高い吐出圧の下で駆動されること
になって、燃料ポンプ68、70の故障を招いてしまう
可能性がある。また、上記構成においては、ECU11
2に各開閉リレーを制御するための2つの出力ポートが
必要となり、更に、電磁弁を設ける場合には、電磁弁を
制御するための2つの出力ポートが必要となる等、EC
U112の出力ポート数が増大してしまう。
【0042】また、燃料ポンプ68、70に駆動電流を
供給する電源系には、配線の短絡等に起因する異常電流
を遮断するためヒューズが設けられるが、上記構成にお
いては、燃料ポンプ68、70の双方に駆動電流が供給
されてもヒューズが遮断しないようにヒューズの容量を
大きく設定しなければならない。しかしながら、この場
合、一方の燃料ポンプのみが駆動されている状態では、
異常電流が生じてもヒューズが遮断されない可能性があ
る。かかる事態を回避するには、ヒューズから各燃料ポ
ンプに至る電源系を各燃料ポンプについて独立に設ける
必要があるが、これでは部品点数が増大して装置コスト
が上昇してしまう。
【0043】更に、上記構成において、何れかの開閉リ
レーに常に遮断状態となるような故障が生じた場合に
は、何れの燃料ポンプも駆動されない事態が生ずること
になる。この場合、インジェクタ62への燃料の供給が
行なわれず、内燃機関10の運転状態を維持することが
不可能となってしまう。
【0044】これに対して、本実施例においては、燃料
ポンプ68、70の切り替えが出力接点切り替え型のリ
レーであるF/P切替リレー188により行なわれるこ
とで、上述の如き問題が全て解消されている。即ち、F
/P切替リレー188は、共通端子188cと、常閉出
力端子188a又は常開出力端子188bの何れか一方
とが接続される構成であるため、F/P切替リレー18
8の異常の有無にかかわらず、必ず燃料ポンプ68、7
0の何れか一方のみが駆動されることが保証されるので
ある。
【0045】本実施例のシステムにおいては、制御ユニ
ット112bによって、スタータ106がオンされる
毎、即ち、内燃機関10に対する始動操作が行なわれる
毎に燃料ポンプ68及び70が交互に駆動されると共
に、内燃機関10の運転時に駆動中の燃料ポンプに異常
が検出された場合には、他方の燃料ポンプに切り替えら
れることによって内燃機関10の運転状態が維持され
る。以下、図4を参照して、かかる燃料ポンプ68、7
0の切り替えの制御シーケンスについて説明する。図4
は、内燃機関10の始動時の制御タイムチャートの一例
を示す。図4には、上段から順に、(a) イグニッション
スイッチ118のオン・オフ状態、(b) スタータ106
の作動状態、(c) C/Oリレー184への作動電流のオ
ン・オフ状態、(d) 燃料ポンプ68のオン・オフ状態、
(e) 制御ユニット112a、112bの初期化状態、
(f) F/P切替リレー188への作動電流のオン・オフ
状態、(g)燃料ポンプ68の作動状態、(h) 燃料ポンプ
68へ付与される駆動電流、(i) 燃料ポンプ70より吐
出される燃料の圧力、(j) 燃料ポンプ70へ付与される
駆動電流、(k) インジェクタ62による燃料噴射状態、
及び(l) 駆動中の燃料ポンプの異常検出状態が示されて
いる。
【0046】イグニッションスイッチ118がオンされ
る前、即ち、ECU112に通電される前の期間におい
ては、ハード出力端子112aH 、112bH 及びソフ
ト出力端子112as 112bs は何れもオフ状態とさ
れている。このため、この期間では、C/Oリレー18
4は遮断状態、F/P切替リレー188は休止状態とさ
れている。時刻t0においてイグニッションスイッチ1
18がオンされると、これと同時にECU112への通
電が開始され、ECU112は初期化処理を開始すると
共に、メインリレー端子112aR 、112bR にハイ
レベル電圧が出力されることでメインリレー182が導
通される。
【0047】時刻t0より時間T1経過後の時刻t1に
おいてスタータ106が始動され、ると、時刻t1より
遅れ時間T2経過後の時刻t2において、ハード出力端
子112aH 、112bH がオンされることによりC/
Oリレー184に作動電流が付与される。時刻t2にお
いては、F/P切替リレー188は未だ休止状態であ
る。このため、時刻t2より遅れ時間T3経過後の時刻
t3において、バッテリー80からメインリレー18
2、C/Oリレー184、及びF/P切替リレー188
を介して燃料ポンプ68に通電され、燃料ポンプ68が
起動される。
【0048】燃料ポンプ68への駆動電流は、図4(h)
に示す如く、始動と共に大きく立ち上がった後、次第に
定常値へ向けて収束するような特性を示す。なお、燃料
ポンプ68、70の始動時に生ずる大電流を、以下、突
入電流と称する。時刻t4においてECU112の初期
化処理が終了されると、制御ユニット112bは後述す
るポンプ切替ルーチンを実行し、現トリップ(スタータ
106がオンされてからオフされるまでをトリップとい
うものとする)において燃料ポンプ68又は70の何れ
を駆動すべきかを決定すると共に、燃料ポンプ68を駆
動すべきであれば、制御ユニット112bはソフト出力
端子112bs のオフ状態を維持することでF/P切替
リレー188を休止状態に保つ一方、燃料ポンプ70を
駆動すべきであればソフト出力端子112bs をオンす
ることで、F/P切替リレー188を作動状態に切り替
える。
【0049】この場合、燃料ポンプ68の起動直後にお
いては、F/P切替リレー188には大きな突入電流が
流れている。従って、突入電流が収束する前に、F/P
切替リレー188が休止状態から作動状態に切り替えら
れると、大電流が急激に遮断されることとなってF/P
切替リレー188の接点に火花が発生し、接点の溶着に
よる故障が生ずることがある。
【0050】これに対して、本実施例においては、スタ
ータ106が始動された時刻t1から、突入電流が十分
に収束するのに要する時間Twが経過するまでは、F/
P切替リレー188の切り替えを行なうことを禁止し、
時刻t1から時間Tw経過後の時刻t5において、F/
P切替リレー188に作動信号を付与することとしてい
る。従って、F/P切替リレー188の切り替えは必ず
突入電流が収束した状態で行なわれることとなり、上述
の如き、接点の溶着による故障の発生が防止される。
【0051】なお、図4(i) に示す如く、燃料ポンプ6
8から吐出される燃料の圧力は、始動と共に上昇を始
め、突入電流が収束するのとほぼ同じタイミングで規定
値に達している。従って、燃料ポンプ68及び70の切
り替えが行なわれる時点では、インジェクタ62には規
定の圧力の燃料が付与されていることになる。
【0052】時刻t5においてF/P切替リレー188
に作動電流が付与されると、F/P切替リレー188は
作動状態に切り替えられる。このため、時刻t5より遅
れ時間T6経過後の時刻t6において燃料ポンプ68が
停止され、更に、時刻t6より遅れ時間T7経過後の時
刻t7において燃料ポンプ70が起動される。この場
合、図4(j) に示す如く、燃料ポンプ70の起動と同時
に突入電流が生じ、この突入電流は定常値に向けて次第
に収束する。
【0053】インジェクタ62による最初の燃料噴射
は、図4(k) に示す如く、時刻t6よりも後の時刻t8
において行なわれる。上述の如く、インジェクタ62に
は既に時刻t5において規定の圧力の燃料が付与されて
いるため、F/P切替リレー188の切り替えが行なわ
れたか否かにかかわらず、時刻t8における最初の燃料
噴射は確実に行なわれることとなる。また、2回目以降
の燃料噴射においては、F/P切替リレー188の切り
替え状態に応じて駆動された燃料ポンプ68又は70に
よって正規の圧力の燃料がインジェクタ62に付与され
ることで、燃料噴射は確実に行なわれる。このように、
本実施例のシステムにおいては、スタータ106の始動
と同時に、先ず燃料ポンプ68が起動されることで最初
の燃料噴射に必要な燃料が確保され、その後は、現トリ
ップにおいて駆動されるべき燃料ポンプ68又は70に
より燃料の供給が行なわれる。
【0054】ところで、駆動中の燃料ポンプ68又は7
0に異常が検出された場合には、内燃機関10の運転状
態を維持するため、他方の燃料ポンプに切り替える必要
がある。例えば、図4(l) に示す如く、燃料ポンプ70
の始動直後の時刻t9において燃料ポンプ70に異常が
検出された場合には、F/P切替リレー188を再び休
止状態に切り替えて燃料ポンプ68を駆動しなければな
らない。しかしながら、時刻t9においては、燃料ポン
プ70に対する突入電流が未だ収束していないため、燃
料ポンプ70の異常が検出されると同時にF/P切替リ
レー188が切り替えられたのでは、上記した燃料ポン
プ68から燃料ポンプ70への切り替えの場合と同様に
大電流が急に遮断されることによって、F/P切替リレ
ー188の接点に溶着が生ずる可能性がある。
【0055】そこで、本実施例においては、燃料ポンプ
70が始動された時刻t7から上記した時間Tw(突入
電流が十分に収束するのに要する時間)が経過した時刻
t10以前に燃料ポンプ70の異常が検出された場合に
は、時刻t10までF/P切替リレー188の切り替え
を禁止し、時刻t10においてF/P切替リレー188
への作動電流をオフすることでF/P切替リレー188
を休止状態に切り替えることとしている。これにより、
F/P切替リレー188の切り替えは突入電流が収束し
た状態で行なわれることになり、接点の溶着が防止され
る。
【0056】なお、上記制御シーケンスにおいて、遅れ
時間T2、T3、T6、及びT7は何れもリレーの切替
やECU112内部のスイッチングに要する時間であ
り、時間Twに比較して極めて短かい。従って、燃料ポ
ンプ68から燃料ポンプ70への切り替えを禁止する期
間の始期として、時刻t1、t2、あるいはt3の何れ
を採用してもよく、また、燃料ポンプ70から燃料ポン
プ68への切り替えを禁止する期間の始期として、時刻
t5、t6、あるいはt7の何れを採用してもよい。
【0057】上記制御シーケンスは、ECU112の制
御ユニット112bが所定のポンプ切替ルーチンを実行
することにより実現される。以下、図5を参照して本実
施例においてECU112の制御ユニット112bが実
行するポンプ切替ルーチンの内容を説明する。図5はポ
ンプ切替ルーチンのフローチャートである。
【0058】図5に示すルーチンが起動されると、先
ず、ステップ200において、スタータ106が始動さ
れた後の経過時間ecstaが時間Tw以上であるか否
かが判別される。本実施例においては時間Twは例えば
100msである。上述の如く、スタータ106の始動
と同時に燃料ポンプ68は起動されている。従って、ス
テップ200においてecsta≧Twが不成立である
と判別されると、燃料ポンプ68の突入電流は未だ収束
しておらず、従って、F/P切替リレー188の切り替
えを行なうべきでないと判断される。この場合、以後何
ら処理が実行されることなく、今回のルーチンは終了さ
れる。一方、ステップ200においてecsta≧Tw
が成立すると判別されると、燃料ポンプ68の突入電流
は既に収束していると判断されて、次に、ステップ20
2の処理が実行される。
【0059】ステップ202では変数t_xfpslに
変数exfpslの値が代入される。ここで、変数ex
fpslは燃料ポンプ68又は70の何れが駆動中され
ているかを示す変数であり、その値が0であれば燃料ポ
ンプ68が、1であれば燃料ポンプ70が、それぞれ駆
動されていることを示す。ステップ202の処理が終了
されると、次に、ステップ204の処理が実行される。
【0060】ステップ204では、フラグexfpch
gがセットされているか否かが判別される。ここで、フ
ラグexfpchgは、スタータ106始動後のポンプ
の切り替えが実行された場合にセットされるフラグであ
り、本ルーチンがスタータ106の始動後、最初に実行
される際にはリセットされている。従って、ステップ2
04においてフラグexfpchgがセットされていな
いと判別された場合には、変数exfpslには前回の
トリップにおいて駆動されていた燃料ポンプを示す値が
記憶されていることになる。この場合、次に、ステップ
206において、変数t_xfpslに変数exfps
lの0、1が反転された値が代入される。これにより、
変数t_xfpslには、現トリップにおいて駆動すべ
き燃料ポンプ68又は70を示す値が記憶される。
【0061】ステップ206の処理が終了されると、次
にステップ208において、フラグexfpchgがセ
ットされると共に、変数ecfpslが0に初期化され
る。変数ecfpslは経過時間を自動的にカウントす
る変数である。従って、このステップ208の処理の実
行後、変数ecfpslは燃料ポンプの切り替えが行な
われた後の経過時間を示すことになる。ステップ208
の処理が終了されると、次に、ステップ210の処理が
実行される。
【0062】一方、上記ステップ204において、フラ
グexfpchgがセットされていると判別されると、
次にステップ212の処理が実行される。ステップ21
2では、フラグexdfpがセットされているか否かが
判別される。ここで、フラグexdfpは、制御ユニッ
ト112bが別途実行するルーチンにおいて、上述の如
くダイアグ入力端子112bD 及び通信端子112bT
への入力信号に基づいて駆動中の燃料ポンプ68又は7
0に異常が検出された場合にセットされるフラグであ
る。従って、ステップ212においてフラグexdfp
がセットされていないと判別されると、燃料ポンプを切
り替える必要はないと判断されて、今回のルーチンは終
了される。
【0063】一方、ステップ212において、フラグe
xdfpがセットされていると判別されると、現在駆動
中の燃料ポンプ68又は70に異常が生じており、他方
の燃料ポンプに切り替えるべきであると判断される。こ
の場合、次にステップ214において、ecfpslが
Tw以上であり、かつ、フラグexfpchgdがリセ
ットされているか否かが判別される。上述の如く、ec
fpslは燃料ポンプ68、70が切り替えられた後の
経過時間を示す変数であり、また、Twは燃料ポンプ6
8、70の突入電流の収束時間である。従って、ecf
psl≧Twが成立するならば、現在駆動中の燃料ポン
プ68又は70の突入電流は収束していることになる。
また、フラグexfpchgdは、駆動中の燃料ポンプ
68又は70に異常が検出された後に、他方の燃料ポン
プへの切り替えが実行される際にセットされるフラグで
ある。従って、ステップ214において、ecfpsl
≧Twが成立し、かつ、フラグexfpchgdがリセ
ットされていると判別された場合には、直ちに燃料ポン
プ68、70の切り替えを行なうべきと判断されて、次
にステップ216の処理が実行される。一方、ステップ
214において上記条件が不成立であると判別される
と、今回のルーチンは終了される。
【0064】ステップ216では、変数t_xfpsl
に変数exfpslの0、1が反転された値が代入され
る。従って、変数t_xfpslには、切り替えて駆動
されるべき側の燃料ポンプ68又は70を示す値が代入
されることになる。ステップ216の処理が終了される
と、次にステップ218において、フラグexfpch
gdがセットされた後、ステップ210の処理が実行さ
れる。
【0065】上述の如く、ステップ204〜208及び
212〜216における処理によって、変数t_xfp
slには、現トリップにおいて駆動されるべき燃料ポン
プ68又は70を示す値が記憶されている。ステップ2
10においては、この変数t_xfpslの値が変数e
xfpslに代入されると共に、変数exfpslの値
が0であれば、ソフト出力ポート112bS がオフさ
れ、F/P切替リレー188が休止状態とされることで
燃料ポンプ68が駆動され、一方、変数exfpslの
値が1であれば、ソフト出力ポート112bS がオンさ
れ、F/P切替リレー188が作動状態とされることで
燃料ポンプ70が駆動される。ステップ210の処理が
終了されると今回のルーチンは終了される。
【0066】上述の如く、本実施例のシステムにおいて
は、スタータ106の始動後、時間Twが経過するまで
の間、及び、燃料ポンプの切り替えが行なわれた後、時
間Twが経過するまでの間は、F/P切替リレー188
の切り替えが禁止される。これにより、F/P切替リレ
ー188の切り替えは、必ず燃料ポンプの突入電流が収
束した状態で行なわれることとなって、端子の溶着によ
る故障の発生が防止される。
【0067】なお、上記実施例においては、F/P切替
リレー188の切り替えを禁止する切替禁止期間を、ス
タータ106の始動後又は燃料ポンプの切り替え後、所
定時間Twが経過するまでとしているが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、燃料ポンプ68、70への
駆動電流を検出する電流検出手段を設け、この電流検出
手段により検出された電流値又はその時間微分値が収束
するまでを切替禁止期間としてもよく、あるいは、燃料
ポンプ68、70が吐出する燃料の圧力を検出する圧力
検出手段を設け、この圧力検出手段により検出された圧
力又はその時間微分値が収束するまでを切替禁止期間と
してもよい。
【0068】また、上記実施例においては、内燃機関1
0の始動直後の切替禁止期間の始期を定める基準とし
て、スタータ106の作動状態を用いているが、これに
限らず、内燃機関10の回転数、クランク回転角等、燃
料ポンプ68の起動を示す任意の信号を用いることがで
きる。
【0069】また、上記実施例においては、本発明が、
各バンク毎に独立に動作可能な12気筒V型内燃機関に
適用された場合について説明したが、本発明はこれに限
定されるものではなく、複数の燃料ポンプにより燃料が
供給される任意の形式の内燃機関に適用することができ
る。
【0070】なお、上記実施例においては、F/P切替
リレー188が上記した燃料ポンプ切替手段に相当し、
また、制御ユニット112bがポンプ切替ルーチンを実
行することにより、上記した切替制御手段及び切替禁止
手段が実現されている。また、制御ユニット112bが
ダイアグ入力ポート112aD 及び通信ポート112a
D の入力信号に基づいて駆動中の燃料ポンプ68又は7
0の異常を検出することにより上記した異常検出手段が
実現されている。
【0071】
【発明の効果】上述の如く、請求項1及び2記載の発明
によれば、燃料ポンプ切替手段が、大電流が流通した状
態で切り替えられるのを防止することができる。これに
より、燃料ポンプ切替手段の接点に溶着が生ずるのを防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるシステムの構成図であ
る。
【図2】本実施例の燃料ポンプの断面図である。
【図3】本実施例の燃料ポンプとECUとの接続回路図
である。
【図4】本実施例の燃料ポンプ切替えの制御タイミング
を示すタイムチャートである。
【図5】本実施例においてECUが実行するポンプ切替
ルーチンのフローチャートである。
【符号の説明】
10 内燃機関 68、70 燃料ポンプ 112 ECU 112a、112b 制御ユニット 188 F/P切替リレー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の燃料ポンプを作動条件に応じて切
    り替えて駆動する燃料ポンプの制御装置であって、 切替信号が付与されることにより駆動する燃料ポンプを
    切り替える燃料ポンプ切替手段と、 内燃機関が始動される毎に前記燃料ポンプ切替手段に対
    して前記切替信号を出力する切替制御手段と、 前記内燃機関の始動後所定期間、前記切替制御手段によ
    る前記切替信号の出力を禁止する切替禁止手段とを備え
    ることを特徴とする燃料ポンプ制御装置。
  2. 【請求項2】 複数の燃料ポンプを作動条件に応じて切
    り替えて駆動する燃料ポンプの制御装置であって、 切替信号が付与されることにより駆動する燃料ポンプを
    切り替える燃料ポンプ切替手段と、 燃料ポンプの異常を検出する異常検出手段と、 前記異常検出手段により駆動中の燃料ポンプに異常が検
    出された場合に、前記燃料ポンプ切替手段に対して前記
    切替信号を出力する切替制御手段と、 前記切替制御手段が前記切替信号を出力した後所定期
    間、前記切替制御手段による前記切替信号の出力を禁止
    する切替禁止手段とを備えることを特徴とする燃料ポン
    プ制御装置。
JP335497A 1997-01-10 1997-01-10 燃料ポンプの制御装置 Pending JPH10196481A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP335497A JPH10196481A (ja) 1997-01-10 1997-01-10 燃料ポンプの制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP335497A JPH10196481A (ja) 1997-01-10 1997-01-10 燃料ポンプの制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10196481A true JPH10196481A (ja) 1998-07-28

Family

ID=11555023

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP335497A Pending JPH10196481A (ja) 1997-01-10 1997-01-10 燃料ポンプの制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10196481A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100443191B1 (ko) * 2001-01-10 2004-08-04 혼다 기켄 고교 가부시키가이샤 전자식 연료 펌프의 제어 방법
KR20180125400A (ko) * 2017-05-15 2018-11-23 만 디젤 앤 터보 에스이 이중 연료 엔진 및 그 작동 방법

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100443191B1 (ko) * 2001-01-10 2004-08-04 혼다 기켄 고교 가부시키가이샤 전자식 연료 펌프의 제어 방법
KR20180125400A (ko) * 2017-05-15 2018-11-23 만 디젤 앤 터보 에스이 이중 연료 엔진 및 그 작동 방법
JP2018194000A (ja) * 2017-05-15 2018-12-06 マン・エナジー・ソリューションズ・エスイー デュアルフューエルエンジン及びデュアルフューエルエンジンを動作させるための方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0585748B2 (ja)
RU2410552C1 (ru) Устройство подачи вторичного воздуха для двигателя внутреннего сгорания и способ управления устройством подачи вторичного воздуха
JPS624699Y2 (ja)
JPH10318069A (ja) 自動二輪車用燃料ポンプの駆動装置
JP2006291869A (ja) 内燃機関制御装置
JPH06330797A (ja) エンジンの燃料噴射弁駆動回路
JP4033943B2 (ja) 燃料噴射弁の駆動制御システム
JPH10196481A (ja) 燃料ポンプの制御装置
US5947078A (en) Fuel control system for cylinder injection type internal combustion engine
JP4743147B2 (ja) 電動式流体ポンプの制御装置
JP2003184628A (ja) 大気圧検出手段の故障判定装置
JPH10196480A (ja) 燃料ポンプの異常検出装置
CN1300457C (zh) 自动阻风门的控制装置
JP3306144B2 (ja) 圧力センサの故障検出装置
JP2018105164A (ja) 内燃機関の制御装置
JPH0533698A (ja) エンジン制御装置
JP2004150302A (ja) エンジンの異常判定装置
JP3289738B2 (ja) 船舶推進装置
JPH10339233A (ja) 燃料ポンプの制御装置
JP5983452B2 (ja) 燃料噴射弁の制御装置
JPH06330828A (ja) 燃料供給装置
JP4640464B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP4935223B2 (ja) エンジンシステムの駆動装置
JP2677002B2 (ja) 内燃機関の燃料ポンプ制御装置
JPH0745854B2 (ja) 燃料ポンプ駆動装置