JPH10196320A - 耐摩耗性機械部品の製造方法 - Google Patents

耐摩耗性機械部品の製造方法

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JPH10196320A
JPH10196320A JP10011900A JP1190098A JPH10196320A JP H10196320 A JPH10196320 A JP H10196320A JP 10011900 A JP10011900 A JP 10011900A JP 1190098 A JP1190098 A JP 1190098A JP H10196320 A JPH10196320 A JP H10196320A
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Tong Seub Shim
セウ シム トン
Kyung Woon Kim
ウン キム キョン
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Daewoo Heavy Industries Ltd
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    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K35/00Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting
    • B23K35/22Rods, electrodes, materials, or media, for use in soldering, welding, or cutting characterised by the composition or nature of the material
    • B23K35/24Selection of soldering or welding materials proper
    • B23K35/30Selection of soldering or welding materials proper with the principal constituent melting at less than 1550 degrees C
    • B23K35/3006Ag as the principal constituent
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
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    • B23K1/19Soldering, e.g. brazing, or unsoldering taking account of the properties of the materials to be soldered

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本体に接合される耐摩耗性部材のクラウン値を
所望値に精密に調節し得る耐摩耗性機械部品の製造方法
を提供することである。 【解決手段】本体上にロー材と本体に比べて熱膨張係数
の小さい耐摩耗性部材を順次積層して積層体を得る。こ
の積層体を本体のオーステナイト変態開始温度より高
く、それのオーステナイト変態終了温度より低い温度範
囲で選択された接合温度まで加熱する。加熱された積層
体を冷却して、耐摩耗性部材が接合温度に対応するクラ
ウン値に変形するようにする。耐摩耗性部材のクラウン
値は接合温度での維持時間を変化させるか、積層体の冷
却速度を異ならせることによっても増減させることがで
きる。そして、耐摩耗性部材のクラウン値は、接合温度
が高いほど、接合温度での維持時間が長いほど、また冷
却速度が遅いほど減少する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐摩耗性機械部品の
製造方法に関するもので、より詳しくはバルブリフト、
タペット、カムフォロアー、ロッカーアーム等のように
摺動面を備えた部品に耐摩耗性チップをクラウン形状に
接合する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】耐摩耗性が要求される機械部品、例えば
タペットは、エンジンの吸気バルブ及び排気バルブの開
閉を制御するため広く使用されている。タペットはその
下部面でカムと接触してカム軸の回転運動を上下運動に
変換することにより、ロッカーアームを介してバルブを
開閉する。従来のタペットは金属本体と耐摩耗性チップ
とからなり、耐摩耗性チップは中央部が外縁部より数μ
m〜数十μm高いいわゆるクラウン形状の摺動面を備え
ている。かかる耐摩耗性チップは、例えば、窒化珪素、
炭化珪素、サイアロン、超硬合金で製造して金属本体に
接合する。
【0003】耐摩耗性チップの表面をクラウン形状に形
成する方法が二通りある。その第1方法は焼結後の耐摩
耗性チップをクラウン形状に研磨するものであるが、こ
の方法によると、クラウン形状が3次元曲面であること
から多大のコストを要する。第2方法は未焼結状態のセ
ラミックスに予めクラウン形状を形成しておき、これを
焼結して耐摩耗性チップとして使用するものであるが、
この方法では焼結時の収縮により耐摩耗性チップの寸法
精度が低下する。
【0004】かかる問題点を解決するため、特公平6−
74811は、本体よりも熱膨張係数の小さい耐摩耗性
部材を摺動面に加熱接合すると同時に、接合体の冷却に
よる熱膨張係数の差を用いて接合面の反対面をクラウン
形状に変形させる摺動部品の製造方法を開示している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記方
法によると、本体と耐摩耗性部材との接合面が広い場
合、または両者の熱膨張係数の差が大きい場合には、ク
ラウン値が大きすぎることになる問題が発生する。かか
る現象は熱膨張係数が13×10-6/℃である鋼材と熱
膨張係数が3.2×10-6/℃である窒化珪素(Si3
4)チップとをロー付接合する場合に著しく現れる。
このようにクラウン値が大きすぎると、接合による残留
応力が大きくなって、耐摩耗性部材の外縁部にクラック
が生成しやすいだけでなく、中央の膨出部に応力が集中
されて、耐摩耗性部材が易しく破壊されるという欠点が
ある。反対に、前記クラウン値が小さすぎると、摺動面
が平面に近くなるので、所望形状の耐摩耗性機械部品を
得ることができない。要するに、前記特公平6−748
11には耐摩耗性部材のクラウン値を精密に制御する方
法が開示されておらず、単に耐摩耗性部材をクラウン形
状に変形させる方法のみが開示されているにすぎない。
【0006】本発明は前記従来技術の問題点に鑑みてな
されたもので、その目的は本体に接合される耐摩耗性部
材のクラウン値を精密に調節し得る耐摩耗性機械部品の
製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の一実施例態様に
よると、高温で変態し得る金属本体上に本体より熱膨張
係数の小さい耐摩耗性部材をロー材を介在して積層する
ことにより積層体を得る段階と、この積層体を本体の変
態開始温度より高く変態終了温度より低い温度範囲で選
択された第1温度まで加熱する段階と、加熱された積層
体を冷却して耐摩耗性部材がクラウン形状に変形される
ようにする段階とを含む耐摩耗性機械部品の製造方法が
提供される。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面を参照し
て詳細に説明する。図1に示すように、耐摩耗性機械部
品10は金属本体、例えばスチール本体12に耐摩耗性
部材、例えば窒化珪素チップ14をロー材16を介在し
て積層した後、この積層体を第1温度、つまり接合温度
まで加熱してから冷却して製造する。スチール本体12
は熱膨張係数が約13×10-6/℃に至るので、熱膨張
係数が約3.2×10-6/℃に過ぎない窒化珪素チップ
14に比べて大幅に膨張及び収縮する性質を有する。ロ
ー材16としては、スチール本体12及び窒化珪素チッ
プ14に比べて低い融点を有する合金、例えばAg−C
u−Ti系合金、Ag−Cu−In−Ti系合金、Ag
−Cu−Sn−Ti系合金、Cu−Mn−Ni系合金及
びNi−Si−B−Fe系合金を使用する。
【0009】スチール本体12、窒化珪素チップ14及
びロー材16から成る積層体をロー材16の融点より高
い温度に加熱してから冷却すると、窒化珪素チップ14
がロー材16によりスチール本体12に接合される。ス
チール本体12の熱膨張係数は窒化珪素チップ14に比
べて大きいので、冷却過程でスチール本体12が窒化珪
素チップ14より大きく収縮し、この結果窒化珪素チッ
プ14がクラウン形状に変形する。即ち、窒化珪素チッ
プ14の中央部が外縁部に比べて“クラウン値h”だけ
高くなる。
【0010】スチール本体12は加熱及び冷却過程で変
態又は析出等により体積膨張を起こす。図2に示すよう
に、スチール本体12は加熱により実線で表示した加熱
曲線に沿って膨張し、オーステナイト変態開始温度
C1、例えば約728℃に至ってからはスチール本体1
2のフェライトがオーステナイトに変態し始める。スチ
ール本体12の温度がオーステナイト変態終了温度T2
に到達すると、オーステナイト変態が終了される。冷却
時、スチール本体12は冷却曲線に沿ってP点を通って
r1点まで収縮し、Ar1点ではオーステナイトがベイナ
イト、マルテンサイト又はフェライトに変態してスチー
ル本体12を再度膨張させることになる。その後、スチ
ール本体12は加熱曲線の初期区間に沿って収縮するこ
とにより、加熱曲線と冷却曲線がいわゆる“ヒステリシ
スループ”描くことになる。
【0011】ロー材16は固相点で凝固され、固相点よ
り約100℃低い温度T0で強度を有し始める。温度T0
ではスチール本体12の冷却曲線(実線)と窒化珪素チ
ップ14の冷却曲線(一点鎖線)がP点で交差すること
になり、スチール本体12と窒化珪素14間にはストレ
インが存在しない。冷却が続くにつれて、スチール本体
12は窒化珪素14に比べてより大幅に収縮して、常温
ではスチール本体12と窒化珪素チップ14との間にX
だけのストレインが発生する。このようなストレインに
より、窒化珪素チップ14にはベンディングモーメント
が作用し、当該窒化珪素チップ14はストレインXに比
例する大きさのクラウン値を有するように変形する。
【0012】一方、積層体をスチール本体12のオース
テナイト変態開始温度AC1より高くオーステナイト変態
終了温度T2より低い接合温度T1まで加熱してから冷却
する場合は、スチール本体12が点線で表示した冷却曲
線に沿って収縮し、窒化珪素チップ14は二点鎖線で示
した冷却曲線に沿って収縮することになる。即ち、窒化
珪素チップ14の冷却曲線は上方に移動してQ点でスチ
ール本体12の冷却曲線と交差する。従って、冷却が終
わると、スチール本体12と窒化珪素チップ14との間
にYだけのストレインが発生する。このストレインYは
積層体をオーステナイト変態終了温度T2以上の接合温
度に加熱してから冷却する時に発生するストレインXに
比べて遥かに大きいので、冷却後の窒化珪素チップ14
のクラウン値もそれに比例して大きくなる。
【0013】以上から分かるように、接合温度をスチー
ル本体12のオーステナイト変態開始温度AC1とオース
テナイト変態終了温度T2間で任意に選択することによ
り、窒化珪素チップ14のクラウン値を精密に調節し得
る。オーステナイト変態開始温度AC1とオーステナイト
変態終了温度T2間の温度範囲では接合温度が高くなる
ほどスチール本体12のオーステナイト変態量が増加
し、接合温度が低くなるほどオーステナイト変態量が減
少する。オーステナイト変態量が増加すると、冷却後に
スチール本体12と窒化珪素チップ14間のストレイン
が減少して窒化珪素チップ14のクラウン値が小さくな
る。反対にオーステナイト変態量が減少すると、冷却後
にスチール本体12と窒化珪素チップ14間のストレイ
ンが増加して窒化珪素チップ14のクラウン値が大きく
なる。
【0014】加熱時パーライトからオーステナイトへの
変態は、パーライト内に存在する体心立方格子構造のフ
ェライトが面心立方格子構造のオーステナイトに変態す
る間、セメンタイト(Fe3C)から炭素が分離されて
オーステナイトのFe格子間に拡散されることによりな
される。このように、オーステナイト変態は本質的に炭
素の拡散を伴う変態であるため、オーステナイト変態量
は接合温度だけでなく接合温度での維持時間により影響
を受ける。即ち、オーステナイト変態量は接合温度が高
いほど、また接合温度での維持時間が長くなるほど増加
し、窒化珪素チップ14のクラウン値はオーステナイト
変態量が増加するほど小さくなる。従って、窒化珪素チ
ップ14のクラウン値は接合温度、接合温度での維持時
間又は両者を適宜選択することにより精密に調節し得
る。
【0015】また、スチール本体12と窒化珪素チップ
14は熱膨張係数が相違するため、冷却過程で両者の接
合部には残留応力が生じ、この残留応力は接合温度、接
合温度での維持時間とともに窒化珪素チップ14のクラ
ウン値に影響を及ぼす。換言すると、残留応力が大きい
ほど窒化珪素チップ14のクラウン値は増加し、残留応
力が小さいほど窒化珪素チップ14のクラウン値は減少
する。残留応力の大きさは冷却速度の関数で、積層体の
冷却速度を変化させて調節し得る。
【0016】以上ではスチール本体12と窒化珪素チッ
プ14を使用して耐摩耗性機械部品10を製造する方法
を説明したが、耐摩耗性機械部品の本体は高温で変態し
得る他種の金属で製造することもできる。ただ、このよ
うな金属は、比較的遅い冷却速度で、または不活性気体
を用いた冷却時に高い硬化能を発揮するものが好まし
い。また、窒化珪素チップ14の代わりに他種の耐摩耗
性部材を使用することもでき、その例としては超硬合金
チップ、ジルコニアチップ、アルミナチップ、炭化珪素
チップが挙げられる。
【0017】
【実施例】
[実施例1]ディスク形の耐摩耗性部材を介在してディ
スク形の本体に積層して多数の積層体を得た。本体とし
ては、直径が32mm、厚さが5mmであり、重量比0.2
5〜0.35%のC、0.15〜0.35%のSi、
0.35〜0.60%のMn、2.5〜3.5%のN
i、2.5〜3.5%のCr、0.5〜0.7%のM
o、0.03%以下のS、0.03%以下のCu、0.
08%以下のP及び残部がFeから成るスチール本体を
使用した。耐摩耗性部材としては直径が32mm、厚さが
32mmであり、熱膨張係数が3.2×10-6/℃である
窒化珪素チップを使用した。そして、ロー材としては、
720℃の液相線と620℃の固相線を有し、重量比で
24%のCu、14%のIn、2%のTi及び残部Ag
から成るAg−Cu−In−Ti系合金を使用した。
【0018】このように得られた各々の積層体を真空雰
囲気で660〜840℃の温度範囲で選択された第1温
度、つまり多くの接合温度まで加熱し、各々の接合温度
で10分間維持した後、常温まで炉冷して耐摩耗性機械
部品を製造した。各々の耐摩耗性機械部品の耐摩耗性部
材に対してクラウン値を測定して表1及び図3に示すよ
うな結果を得た。この時に測定されたクラウン値は耐摩
耗性部材の外縁部に対する中央部の高さを示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1及び図3から分かるように、接合温度
が増加するにつれてクラウン値は段々減少し、810℃
以上の接合温度ではクラウン値がマイナスとなって耐摩
耗性部材が凹んだ形状に変形する。これは耐摩耗性部材
のクラウン値が単に熱膨張係数の差だけによって決定さ
れるものではなく、接合温度にも大きく依存することを
意味する。従って、接合温度を適切に設定することによ
り耐摩耗性部材のクラウン値を任意に調節し得るもので
ある。
【0021】[実施例2]実施例1と同方法により多数
の積層体を得、これらの積層体を790℃の接合温度ま
で加熱して多様な時間維持した後、常温まで冷却して耐
摩耗性機械部品を製造した。各々の耐摩耗性機械部品の
耐摩耗性部材のクラウン値を測定して表2及び図4に示
すような結果を得た。
【0022】
【表2】
【0023】表2及び図4から分かるように、接合温度
での維持時間が長くなるほどクラウン値は段々小さくな
り、維持時間が30分を超えるとクラウン値がマイナス
となって耐摩耗性部材が凹んだ形状に変形する。従っ
て、耐摩耗性部材のクラウン値は接合温度での維持時間
を適宜設定することにより任意に調節し得る。
【0024】[実施例3]ディスク形耐摩耗性部材をロ
ー材を介在してディスク形の本体に積層して多数の積層
体を得た。本体としては実施例1のものと同一のスチー
ル本体を使用し、ロー材も実施例1のものと同一の合金
を使用した。耐摩耗性部材としては、直径が32mm、厚
さが1.5mmであるコバルト系超硬合金チップとニッケ
ル系超硬合金チップの2種を使用した。
【0025】このように得られた各々の積層体を真空雰
囲気で680〜810℃の温度範囲で選択された多様な
接合温度まで加熱し、各々の接合温度で10分間維持し
た後、常温まで炉冷して耐摩耗性機械部品を製造した。
各々の耐摩耗性機械部品の耐摩耗性部材に対してクラウ
ン値を測定した。耐摩耗性部材がコバルト系超硬合金チ
ップである場合、それのクラウン値は表3及び図5に示
すようになった。また、耐摩耗性部材がニッケル系超硬
合金チップである場合、それのクラウン値は表4及び図
6に示すようになった。
【0026】
【表3】
【0027】
【表4】 表3、表4及び図5、図6から分かるように、耐摩耗性
部材として超硬合金チップを使用する場合にも、クラウ
ン値は接合温度の増加によって段々減少するので、接合
温度を適宜選択することにより耐摩耗性部材のクラウン
値を任意に調節し得る。
【0028】[実施例4]実施例1と同方法により多数
の積層体を得、各々の積層体を真空雰囲気で790℃の
接合温度まで加熱し10分間維持した後、冷却速度を多
様にして常温まで冷却して耐摩耗性機械部品を製造し
た。各々の耐摩耗性機械部品の耐摩耗性部材のクラウン
値を測定して表5及び図7に示すような結果を得た。
【0029】
【表5】
【0030】表5及び図7から分かるように、冷却速度
が遅くなるほど耐摩耗性部材のクラウン値は減少する。
このクラウン値の減少原因は、冷却速度が遅くなるほど
接合部の残留応力が減少するためである。従って、耐摩
耗性部材のクラウン値は冷却速度を適宜選択することに
よっても任意に調節し得る。
【0031】[実施例5]実施例1と同方法により多数
の積層体を得、各々の積層体を790℃の接合温度まで
加熱し10分間維持した後、常温まで冷却して耐摩耗性
機械部品を製造した。冷却過程では各々の耐摩耗性機械
部品を第2温度、つまり200℃、300℃、400℃
の熱処理温度で0分、30分、60分間維持してから冷
却した。各々の耐摩耗性機械部品の耐摩耗性部材に対し
てクラウン値を測定して表6及び図8に示すような結果
を得た。
【0032】
【表6】
【0033】表6及び図8から分かるように、耐摩耗性
機械部品を200℃の熱処理温度で多様な時間維持する
場合は、耐摩耗性部材のクラウン値が殆ど変化しなかっ
たが、300℃と400℃の熱処理温度では維持時間が
長くなるほどにクラウン値が減少した。従って、冷却過
程で耐摩耗性機械部品を適切な熱処理温度で適切な時間
維持することによっても耐摩耗性部材のクラウン値を調
節し得る。
【0034】[実施例6]ディスク形の耐摩耗性部材を
ロー材を介在してディスク形の本体に積層して多数の積
層体を得た。本体としては実施例1と同一スチール本体
を使用し、ロー材も実施例1のものと同一合金を使用し
た。耐摩耗性部材としては、直径が32mm、厚さが1.
5mm、熱膨張係数が5.1×10-6/℃である超硬合金
チップを使用した。
【0035】このように得られた各々の積層体を真空雰
囲気で790℃の接合温度に加熱し10分間維持した
後、冷却速度を多様にして常温まで冷却することにより
耐摩耗性機械部品を製造した。各々の耐摩耗性機械部品
の耐摩耗性部材に対してクラウン値を測定して表7及び
図9に示すような結果を得た。
【0036】
【表7】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
接合温度、接合温度での維持時間、冷却速度、冷却中熱
処理温度での維持時間等の工程変数を適宜選択すること
により、耐摩耗性部材のクラウン値を耐摩耗性機械部品
の大きさ及び用途に合うように精密に調節することがで
き、耐摩耗性部材の過度な変形による亀裂又は破損を防
止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クラウン形状の耐摩耗性部材を有する耐摩耗性
機械部品を製造する方法を例示する説明図である。
【図2】接合温度によるスチール本体と窒化珪素チップ
の熱膨張挙動を示すグラフである。
【図3】窒化珪素チップを耐摩耗性部材として使用する
場合における積層体の接合温度と耐摩耗性部材のクラウ
ン値との関係を示すグラフである。
【図4】窒化珪素チップを耐摩耗性部材として使用する
場合における積層体の接合温度での維持時間と耐摩耗性
部材のクラウン値との関係を示すグラフである。
【図5】コバルト系超硬合金チップを耐摩耗性部材とし
て使用する場合における積層体の接合温度と耐摩耗性部
材のクラウン値との関係を示すグラフである。
【図6】ニッケル系超硬合金チップを耐摩耗性部材とし
て使用する場合における積層体の接合温度と耐摩耗性部
材のクラウン値との関係を示すグラフである。
【図7】窒化珪素チップを耐摩耗性部材として使用する
場合における積層体の冷却速度と耐摩耗性部材のクラウ
ン値との関係を示すグラフである。
【図8】窒化珪素チップを耐摩耗性部材として使用する
場合における積層体の第2温度での維持時間とクラウン
値との関係を示すグラフである。
【図9】超硬合金チップを耐摩耗性部材として使用する
場合における積層体の冷却速度と耐摩耗性部材のクラウ
ン値との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10 耐摩耗性機械部品 12 スチール本体 14 窒化珪素チップ 16 ロー材
フロントページの続き (31)優先権主張番号 1997P33469 (32)優先日 1997年7月18日 (33)優先権主張国 韓国(KR)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高温で変態し得る金属本体上に本体より
    熱膨張係数の小さい耐摩耗性部材をロー材を介在して積
    層することにより積層体を得る段階と、この積層体を本
    体の変態開始温度より高く変態終了温度より低い温度範
    囲で選択された第1温度まで加熱する段階と、加熱され
    た積層体を冷却して耐摩耗性部材がクラウン形状に変形
    されるようにする段階とを含むことを特徴とする耐摩耗
    性機械部品の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第1温度で前記積層体を制御された
    時間維持する段階をさらに含むことを特徴とする請求項
    1記載の耐摩耗性機械部品の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記金属本体がスチールで製造され、前
    記変態開始温度及び変態終了温度がそれぞれオーステナ
    イト変態開始温度及びオーステナイト変態終了温度であ
    ることを特徴とする請求項1記載の耐摩耗性機械部品の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 前記耐摩耗性部材が窒化珪素、超硬合
    金、ジルコニア、アルミナ及び炭化珪素からなるグルー
    プから選択された1種の材料で製造されることを特徴と
    する請求項3記載の耐摩耗性機械部品の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ロー材が前記金属本体及び耐摩耗性
    部材に比べて低い融点を有するAg−Cu−In−Ti
    系合金であることを特徴とする請求項4記載の耐摩耗性
    機械部品の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1温度が660℃〜840℃の温
    度範囲で選択されることを特徴とする請求項1記載の耐
    摩耗性機械部品の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記積層体が3〜100℃/minの速度
    で冷却されることを特徴とする請求項1記載の耐摩耗性
    機械部品の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記積層体を前記第1温度と常温との間
    の第2温度まで冷却した後、第2温度で制御された時間
    維持することを特徴とする請求項1記載の耐摩耗性機械
    部品の製造方法。
JP10011900A 1996-12-30 1998-01-05 耐摩耗性機械部品の製造方法 Pending JPH10196320A (ja)

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
KR19960076868 1996-12-30
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