JPH10196009A - 耐火パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 内壁材、外壁材、屋根材、天井材、床材、間
仕切り材、あるいは防火戸、等として使用できる防火
性、耐火性、機械強度に優れた耐火パネルを提供する。 【解決手段】 キーストン調化粧面２と側壁３、固定部
６、ガイド部７、上片９、補強片１０とからなる雄部４
と、側壁３の他端をキーストン調化粧面２と略平行に外
方に突出した固定部１１とガイド部１２、下片１４、補
強片１５とからなる雌部５とから形成すると共にキース
トン調化粧面２の両端に形成した係止部１７とから形成
した金属製の表面材１と、水平面状の裏面化粧面２２と
裏面化粧面２２の両端を内方に略Ｌ字状に屈曲して補強
片２３を形成した裏面材２１間にプラスチックフォーム
１９を形成し両端に不燃ボード２０を形成した芯材１８
をサンドイッチして形成されている耐火パネルＡ。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は建築、構築物の内壁材、
外壁材、屋根材、天井材、床材、間仕切り材、あるいは
防火戸、等として使用でき、かつ、製造後に膨れ、反り
等の変形がなく、しかも防火性、耐火性、機械強度に優
れた耐火パネルに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】一般に、薄板状の表面材と裏面材にてフ
ェノール樹脂発泡体（フェノールフォーム）からなる芯
材をサンドイッチした耐火パネルは数多く発明、考案さ
れて上市されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような耐火パネルにおいては、連結部構造は複雑で、
かつ横張り構造が主であったために、窓廻り等の施工性
が非常に悪かった。軽く、縦張りで、施工性が良く、
ＪＩＳ−Ａ−１３０４（建築構造部分の耐火試験方法）
の耐火構造試験に合格できる耐火パネルの取付構造はな
かった。大型の建物に対する施工性が悪かった。施
工の方向が決まっており、左右に同時に施工できなかっ
た。施工後の取り替えが殆ど不可能か、あるいは非常
に面倒で危険な作業であった。化粧面に変化がなく、
外観に問題があった。一般的に芯材を各種合成樹脂発
泡体とした際には、パネル自体の機械強度に劣り、しか
も合成樹脂発泡体の経時変化により、パネル表面に凹凸
が生じたり、反ったりする不具合が生じることがある場
合もあった。芯材の形成時に反応ガスが発生して芯材
内に残留したり、フェノールフォーム中に、反応の際の
縮合水が重量の数１０パーセント位が保持され、製品の
養生期間、あるいはパネルの施工後に、外気温等の変化
により、水分が水蒸気化し、逃げ道が無いために、パネ
ルの表面材もしくは裏面材と芯材間に残留し、パネルの
表面材裏面や裏面材裏面にガス膨れが発生したり、反っ
たりする等、経時的にパネルに悪影響をおよぼす不具合
を生じることもあった。等の欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような欠点
を除去するため、凹凸を形成したキーストン調化粧面と
キーストン調化粧面の両端を内方に屈曲した側壁と、側
壁の一端をキーストン調化粧面と略平行に外方に突出し
た固定部と固定部の先端を内方に傾斜して屈曲したガイ
ド部とガイド部の先端を内方に屈曲した上片と上片の先
端を外方に屈曲した補強片とからなる雄部と、側壁の他
端をキーストン調化粧面と略平行に外方に突出した固定
部と固定部の先端を内方に傾斜して屈曲したガイド部と
ガイド部の先端を外方に屈曲した下片と下片の先端を内
方に屈曲した補強片とからなる雌部とから形成すると共
にキーストン調化粧面の両端に形成した係止部とから形
成した金属製の表面材と、水平面状の裏面化粧面と裏面
化粧面の両端を内方に略Ｌ字状に屈曲した補強片を形成
した裏面材間にプラスチックフォームを形成し両端に不
燃ボードを形成した芯材をサンドイッチして形成されて
いる耐火パネルを提供するものである。

【０００５】

【実施例】以下に図面を用いて本発明に係る耐火パネル
の一実施例について詳細に説明する。すなわち、図１は
上記耐火パネルＡを示す断面図、図２は施工状態を示す
断面図であり、αは躯体、βは固定具、Ａは耐火敷目
板、Ｂは耐火パネル、Ｃは耐火目地材、Ｄは目地カバ
ー、Ｅは目地部、Ｆはパッキング材である。

【０００６】耐火パネルＡは図１に示すように横断面が
ハット状で、かつ、長尺体とした表面材１と、表面材１
の裏面に形成した横断面ハット状の芯材１８と、芯材１
８の長手方向の少なくとも裏面を被覆した裏面材２１と
からサンドイッチ構造に形成したものである。

【０００７】表面材１は水平面状のキーストン調化粧面
２と、キーストン調化粧面２の両側縁を内方へ、キース
トン調化粧面２と垂直に、あるいは内方、外方に傾斜し
て屈曲した側壁３と、側壁３の両端に形成した雄部４と
雌部５とからなるものである。

【０００８】キーストン調化粧面２は、表面材１を凹凸
状に形成しキーストン調（波状）に形成したものであ
る。このように表面材１を凹凸状に形成することによ
り、耐火パネルＡの剛性を強化して強度を向上し、ま
た、芯材１８の余剰ガス成分による表面材１の変形の防
止、等を図るものである。さらに、化粧面を凹凸状に形
成することにより、化粧面に深み（陰影）のある重厚な
外観を付与し、金属の安っぽいイメージを払拭するもの
である。勿論、レゾール型のフェノールフォームを芯材
１８として形成した場合には、レゾール型のフェノール
フォームの最大の弱点である脆性による接着性の低下
を、このキーストン調化粧面２の凹凸によるアンカー効
果により防止し、接着性の向上を図るのに大変有効であ
る。なお、凹凸の幅は１０ｍｍ〜５０ｍｍ位、深さは５
ｍｍ〜２０ｍｍ位である。

【０００９】雄部４は、側壁３の一端を外方に屈曲し延
長した固定部６と、固定部６の先端を下方に円弧状に屈
曲したガイド部７と、ガイド部７の端縁を内方に屈曲し
た当接片８と、当接片８の先端を内方に屈曲した上片９
と、上片９の先端を外方に屈曲した補強片１０とから構
成したものである。勿論、ガイド部７を面取り状に傾斜
して形成しても良いものである。

【００１０】雌部５は、他端の側壁３の先端を外方に屈
曲し延長した固定部１１と固定部１１の先端を下方に円
弧状に屈曲したガイド部１２と、ガイド部１２の端縁を
内方に屈曲した当接片１３と、当接片１３の先端を外方
に屈曲した下片１４と、下片１４の先端を内方に屈曲し
た補強片１５とから構成したものである。勿論、ガイド
部１２を面取り状に傾斜して形成しても良いものであ
る。

【００１１】固定部６と固定部１１は、図２に示すよう
に固定具βで躯体α上に耐火パネルＡを固定するための
部分である。

【００１２】ガイド部７とガイド部１２は傾斜して形成
することにより、図２に示すように後記するパッキング
材Ｆの挿入（埋設）を容易にする部分である。

【００１３】上片９と下片１４は図２に示すように耐火
目地材Ｃを介して目地部Ｅにおいて当接し、目地部Ｅの
防水性、気密性、耐火性、施工性、等を向上するもので
ある。なお、図では上片９と下片１４を傾斜して形成し
施工性を向上しているものである。

【００１４】キーストン調化粧面２の両端には図では内
方に屈曲して形成した係止片１６有する係止部１７を形
成するものであり、後記する目地カバーＤの係合部３２
を係合して図２に示すように目地部Ｅに固定するための
ものである。

【００１５】裏面材２１は図１に示すように主に芯材１
８の裏面を被覆し、補強材、防水材、防湿材、防火材の
機能を有すると共に、芯材１８が躯体αに直接接触する
のを防止する隔離材として役立つものである。

【００１６】また、裏面材２１の形状としては、水平面
状の裏面化粧面２２と、裏面化粧面２２の両端を内方に
Ｌ字状に屈曲した補強片２３と補強片２４よりなるもの
である。

【００１７】補強片１０、補強片１５、補強片２３と補
強片２４は芯材１８の原料となるプラスチックフォーム
１９を充填する際、プラスチックフォーム１９が雄部４
と雌部５の表面側に漏れないようにすると共に、耐火パ
ネルＡの側縁を直線状にし、耐火パネルＡの寸法精度を
向上することにより、働き幅の寸法精度を向上させ、か
つ、目地部Ｅの間隙をなくし断熱性、気密性等を向上す
るためのものである。さらに、ガイド部７、ガイド部１
２、補強片１０、補強片１５、補強片２３と補強片２４
は耐火パネルＡ自体の補強としても機能するものであ
る。

【００１８】表面材１、裏面材２１は金属薄板、例えば
鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・
亜鉛合金メッキ鋼板、ガルバリウム鋼板、ホーロー鋼
板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板（塩ビ鋼板等）、サ
ンドイッチ鋼板（制振鋼板等）、および塩化ビニル樹
脂、ポリカーボネイト樹脂等（勿論、これらを各種色調
に塗装したカラー板を含む）の一種をロール成形、プレ
ス成形、押出成形等によって各種形状に成形したもの、
あるいは無機質材を押出成形、プレス成形、オートクレ
ーブ養生成形等して各種任意形状に形成したもの、さら
には、裏面材２１としてアルミニウム蒸着紙、アスベス
ト紙、クラフト紙、アスファルトフェルト、金属箔（Ａ
ｌ、Ｆｅ、Ｐｂ、Ｃｕ）、合成樹脂シート、ゴムシー
ト、布シート、石膏紙、水酸化アルミ紙、ガラス繊維不
織布、等の１種、または２種以上をラミネートしたも
の、あるいは防水処理、難燃処理されたシート状物から
なるものである。

【００１９】また、芯材１８はプラスチックフォーム１
９と両端に形成した不燃ボード２０とからなり、プラス
チックフォーム１９はポリウレタンフォーム、ポリイソ
シアヌレートフォーム、フェノールフォーム、塩化ビニ
ルフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリスチレンフォ
ーム、ユリアフォーム等、の合成樹脂発泡体からなるも
のであり、例えばレゾール型フェノールの原液と、硬化
剤、発泡剤を混合し、表面材１、もしくは裏面材２１の
裏面側に吐出させ、加熱して反応・発泡・硬化させて形
成したものである。また、プラスチックフォーム１９中
には各種難燃材として軽量骨材（パーライト粒、ガラス
ビーズ、石膏スラグ、タルク石、シラスバルーン、水酸
化アルミニウム等）、繊維状物（グラスウール、ロック
ウール、カーボン繊維、グラファイト等）を混在させ、
耐火性を向上させることもできる。

【００２０】プラスチックフォーム１９の具体例として
はレゾール型のフェノールフォームに、発泡剤、水酸化
アルミニウム（Ａｌ（ＯＨ）₃ ）、ポリリン酸アンモニ
ウム、グラファイト、硬化剤、等を混入し、発泡、硬化
させ、仕上がり密度で５０〜３００Ｋｇ／ｍ³ 位に形成
したものである。このプラスチックフォーム１９を使用
した耐火パネルＡを使用して壁を形成した場合には、Ｊ
ＩＳ−Ａ−１３０４（耐火性能別に耐火３０分、耐火１
時間、耐火２時間の試験がある）の耐火構造１時間試験
に合格できる耐火性能を有する構造となる。勿論、図示
しないが、表面材１と裏面材２１間のプラスチックフォ
ーム１９が露出する部分（耐火パネルＡの両端部となる
補強片１０、補強片１５、補強片２３と補強片２４部
分）には、製造時の型（キュアオーブンの上下の型枠）
との剥離が確実に行えるように離型紙、合成樹脂製フィ
ルム、不燃シート等の漏れ防止フィルム、耐火シート、
あるいはその他シート状物を貼着して形成しても良いも
のである。

【００２１】レゾール型のフェノールフォーム（以下、
単にフェノールフォームという）は、主に連続式の発泡
成形方法により製造されるものであり、他の合成樹脂発
泡体（プラスチックフォーム）に比べて不燃性、低発煙
性、低毒性の性能を有するものである。また、このフェ
ノールフォームを金属板にサンドイッチして形成された
金属サイディング材は、単体でＪＩＳ−Ａ−１３０１
（建築物の木造部分の防火試験方法）、ＪＩＳ−Ａ−１
３０２（建築物の不燃構造部分の防火試験方法）の防火
構造試験に合格する防火性能を有するものである。

【００２２】不燃ボード２０は、目地部Ｅの防火性の強
化のため用いるもので、ＪＩＳ−Ａ−１３０４の耐火構
造試験の耐火構造１時間試験に合格するためのものであ
り、例えばケイ酸カルシウム板、炭酸カルシウム板、石
膏ボード、パーライトセメント板、ロックウール板、ス
レート板、ＡＬＣ板、ＰＣ板、その他の無機質軽量体、
無機質軽量発泡体、あるいはこれらの複合板の１種以
上、もしくは超高密度樹脂（高密度のフェノールフォー
ム等）を耐火パネルＡの両端に一体に介在させるもので
ある。勿論、両端に亘って不燃ボード２０を形成しても
良いものである。

【００２３】さらに詳説すると、耐火敷目板Ｂは図３に
示すように、水平面状の固定片２５と、固定片２５の略
中央を上方に突出した立ち上がり片２６とから断面略逆
Ｔ字状に形成した金属製の敷目板２７と、敷目板２７の
図では表面側に形成した不燃シート２８とからなる長尺
状のものであり、金属製板材をロール成形により、ある
いは押出成形により成形した敷目板２７に不燃シート２
８を接着剤等で一体化したものである。また、２５ａは
防水性の強化、危険防止用の舌片である。

【００２４】この耐火敷目板Ｂは、図２に示すように耐
火パネルＡの目地部Ｅの裏面に形成し、耐火パネルＡ間
からの躯体α側への雨水、火炎等の浸入防止、耐火パネ
ルＡ固定の際のガイド等として機能するものである。

【００２５】不燃シート２８は無機繊維をシート状にし
たものであり、例えばロックウールフェルト、セラミッ
クウール、グラスウール、等よりなるものである。

【００２６】耐火目地材Ｃは耐火パネルＡ間の目地部Ｅ
に形成するものであり、例えばロックウールフェルト、
セラミックウール、グラスウール、等よりなり、ＪＩＳ
−Ａ−１３０４の耐火構造試験の耐火構造１時間試験時
に目地部Ｅに間隙が形成されるのを防止して火炎の浸入
を遮断し、主に耐火材、気密材等の機能として有用なも
のである。なお、図では耐火パネルＡの上片９に接着剤
等（図示せず）を介して一体に形成している。勿論、耐
火目地材Ｃとして耐火性のあるゴム系のガスケット等を
使用して形成しても良いものである。

【００２７】目地カバーＤは図４に示すように、前記し
た耐火パネルＡの表面材１と同じ金属製薄板材よりな
り、水平面状の化粧面部２９と、化粧面部２９の両端縁
を下方に屈曲した側壁化粧面３０と、側壁化粧面３０の
先端を内方に、前記した係止片１６に係止し得る形状に
屈曲した係合片３１とからなる係合部３２とからなるも
のである。

【００２８】また、目地カバーＤにはキーストン調化粧
面２９ａを形成し、図２に示すように耐火パネルＡのキ
ーストン調化粧面２と同じ外観に形成して目地部Ｅを目
立たなく形成するものである。勿論、キーストン調化粧
面２９ａを形成せずに、目地部Ｅ部分だけを別意匠に形
成することもできるものである。

【００２９】さらに詳説すると、化粧面部２９は図２に
示すように目地部Ｅに目地カバーＤが固定されることに
より、耐火パネルＡを躯体α上に固定する際に用いた固
定具βを被覆し、固定具βが外部に露出しないようにす
るためのものである。

【００３０】また、係合片３１は耐火パネルＡの係止片
１６に係止され、目地カバーＤを耐火パネルＡに嵌着す
ることにより、目地部Ｅ上に目地カバーＤを確実に、離
脱なく固定するためのものである。

【００３１】パッキング材Ｆは目地部Ｅの防水性の強化
のために形成するものであり、例えば定型で弾性のある
パッキング材Ｆとしては、例えば発泡ゴム、ポリ塩化ビ
ニル系、クロロプレン系、クロロスルホン化ポリエチレ
ン系、エチレンプロピレン系、アスファルト含浸ポリウ
レタン系、ＥＰＭ、ＥＰＤＭ等の一般的に市販されてい
るもの、あるいは硬化型のパッキング材Ｆ（シーリング
材）としてはシリコーン系（反応硬化型、湿気硬化
型）、変成シリコーン系（反応硬化型）、ポリサルファ
イド系（反応硬化型）、ポリウレタン系（反応硬化型、
湿気硬化型）、ＳＢＲ系（乾燥硬化型）、アクリル系
（乾燥硬化型）等よりなるものである。勿論、無機材等
の難燃材を混入した耐火性のあるパッキング材Ｆを使用
しても良いものである。

【００３２】次に本発明に係る耐火パネルの施工法につ
き説明する。いま図２に示すような外壁を構成するため
に、図１に示すような金属薄板材よりなる敷目板２７上
にロックウールフェルトよりなる不燃シート２８を形成
した耐火敷目板Ｂ、耐火パネルＡとしては図３に示すよ
うなものであり、表面材１、裏面材２１としては、０．
５ｍｍ厚のカラー鋼板を使用し、プラスチックフォーム
１９としてはフェノールフォームからなる原料を表面材
１と裏面材２１間に充填し、反応、発泡させ次にキュア
して１５０Ｋｇ／ｍ³ に形成し、端部にケイ酸カルシウ
ム板よりなる不燃ボード２０を形成し一体化したもの、
耐火目地材Ｃとしてはロックウールフェルト、目地カバ
ーＤとしては表面材１と同一材料をロール成形し、図４
に示すように形成したもの、パッキング材Ｆとしては２
成分形変成シリコーン系のシーリング材を使用する。ま
た、耐火敷目板Ｂの立ち上がり片２６間の幅（不燃シー
ト２８を含む幅）をＴ、耐火パネルＡの幅をＷとすると
耐火敷目板Ｂの取付ピッチ≧Ｔ＋Ｗとする。勿論、取付
ピッチ＝Ｔ＋Ｗが好ましいピッチである。

【００３３】そこで、Ｃ型鋼よりなる躯体αに図３に示
すような耐火敷目板Ｂを縦に、耐火パネルＡの幅Ｗ＝５
９５ｍｍに耐火敷目板Ｂの立ち上がり片２６の幅Ｔ＝５
ｍｍをプラスした６００ｍｍのピッチで複数本、固定具
βにより固定する。耐火敷目板Ｂの取り付け（割り付
け）が完了したら、耐火敷目板Ｂの立ち上がり片２６間
に耐火目地材Ｃを形成した耐火パネルＡを挿入し、固定
部６と固定部１１を固定具βにより躯体αに固定するこ
とにより、耐火パネルＡを施工する。

【００３４】このようにして、耐火パネルＡ間の目地部
Ｅが形成されたら、この目地部Ｅの間隙にパッキング材
Ｆを埋設し、間隙を閉塞する。パッキング材Ｆの施工が
完了したら、図２に示すように、耐火パネルＡの係止部
１７に、図４に示すような長尺状の目地カバーＤの係合
部３２を嵌着し、耐火パネルＡ同士の目地部Ｅを目地カ
バーＤにより被覆して、施工を完了するものである。

【００３５】以上説明したのは本発明に係る耐火パネル
の一実施例にすぎず、図５（ａ）〜（ｃ）〜図９に示す
ような耐火パネルＡ、耐火敷目板Ｂ、目地カバーＤを形
成することもできる。

【００３６】図５（ａ）〜（ｃ）、図６（ａ）〜（ｄ）
は耐火パネルＡのその他の実施例を示す断面図である。

【００３７】さらに詳説すると、図５（ａ）〜（ｃ）に
おいて、（ａ）〜（ｃ）図はキーストン調化粧面２を台
形状に形成した耐火パネル、（ｂ）図は空間２ａを形成
し芯材１８内の余剰ガス成分を縦目地部分等から外部に
放出するようにした耐火パネルＡ、（ｃ）図は通気性耐
火シート３３を接着剤等を介して表面材１に接着して形
成し、空間２ａを形成したものである。

【００３８】通気性耐火シート３３は前記不燃シート２
８と同様な材質等からなり、耐火性を有する素材として
は無機繊維をシート状にしたものであり、例えばロック
ウールフェルト、セラミックウール、グラスウール等、
あるいはプラスチックフォーム１９と空間２ａ間に極小
間隙を形成する通気性のある部材であれば何でもよく、
例えば、綿、麻、毛、絹、等（植物性繊維、動物性繊
維、合成樹脂製繊維、無機質製繊維、等）の繊維を細く
長くひきのばしてよりをかけたものである。また、通気
性耐火シート３３に隙間が形成され、芯材１８が合成樹
脂発泡体の場合等には特に接着剤等は必要ないが、特に
接着力を向上するには接着剤を形成するものである。

【００３９】接着剤の例としては、エラストマー型エポ
キシ樹脂、イソシアネート、例えばメチレンジイソシア
ネート（略称ＭＤＩ）等のエマルジョンタイプ、ホット
メルトタイプ、および、その変性イソシアネート、例え
ばウレタン変性、ビュレット変性イソシアネート、イソ
シアヌレート変性イソシアネート等の１種を用いるもの
であり、例えばエポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタ
ン樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹
脂、ＥＶＡ樹脂等の合成樹脂系の接着剤、ゴム系接着
剤、油性系接着剤、紫外線硬化型接着剤、等よりなるも
のである。

【００４０】また、図６（ａ）〜（ｄ）は雄部４、雌部
５の形状を各種変形した耐火パネルＡである。

【００４１】図７（ａ）〜（ｃ）は目地カバーＤのその
他の実施例を示すものである。

【００４２】図８、図９は本発明に係る耐火パネルＡを
用いた取付構造のその他の実施例を示すものであり、雄
部４と雌部５を各々変形した耐火パネルＡを用いた取付
構造である。

【００４３】

【発明の効果】上述したように本発明に係る耐火パネル
によれば、耐火パネルの両端を固定する構造であるた
め、取付強度が強力である。固定具による耐火パネル
の固定部が目地カバーにより完全に被覆される構造のた
め、固定具の頭部が外部に露出しない。耐火パネル固
定時の変形が、目地カバーにより被覆されるため、施工
に熟練を要さない。単体で耐火構造試験の耐火構造１
時間試験（ＪＩＳ−Ａ−１３０４）に合格できる。パ
ネル単体で耐火構造試験の耐火構造１時間試験（ＪＩＳ
−Ａ−１３０４）に合格できる窯業系、セメント系の耐
火パネルに比較して軽量であり、施工性が飛躍的に向上
する。耐火パネルの両端の上片と下片が固定具により
上下に固定されるために、目地部に間隙が形成されるの
を確実に防止し、耐火性、気密性、防水性が向上する。
プラスチックフォームとしてフェノールフォームを使
用した場合、フェノールフォームの脆性からくる接着性
の低下を、キーストン調化粧面の凹凸によるアンカー効
果により吸収し、接着性を大幅に向上する。キースト
ン調化粧面が化粧面に深み（陰影）のある重厚な外観を
付与し、金属の安っぽいイメージを払拭する。等の特
徴、効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る耐火パネルの一例を示す断面図で
ある。

【図２】本発明に係る耐火パネルの施工状態を示す断面
図である。

【図３】耐火敷目板の一例を示す説明図である。

【図４】目地カバーの一例を示す説明図である。

【図５】本発明に係る耐火パネルのその他の実施例を示
す断面図である。

【図６】本発明に係る耐火パネルのその他の実施例を示
す断面図である。

【図７】目地カバーのその他の実施例を示す断面図であ
る。

【図８】本発明に係る耐火パネルのその他の実施例を示
す断面図である。

【図９】本発明に係る耐火パネルのその他の実施例を示
す断面図である。

【符号の説明】

α 躯体 β 固定具 Ａ 耐火パネル Ｂ 耐火敷目板 Ｃ 耐火目地材 Ｄ 目地カバー Ｅ 目地部 Ｆ パッキング材 １ 表面材 ２ キーストン調化粧面 ２ａ 空間 ３ 側壁 ４ 雄部 ５ 雌部 ６ 固定部 ７ ガイド部 ８ 当接片 ９ 上片 １０ 補強片 １１ 固定部 １２ ガイド部 １３ 当接片 １４ 下片 １５ 補強片 １６ 係止片 １７ 係止部 １８ 芯材 １９ プラスチックフォーム ２０ 不燃ボード ２１ 裏面材 ２２ 裏面化粧面 ２３ 補強片 ２４ 補強片 ２５ 固定片 ２５ａ 舌片 ２６ 立ち上がり片 ２７ 敷目板 ２８ 不燃シート ２９ 化粧面部 ２９ａ キーストン調化粧面 ３０ 側壁化粧面 ３１ 係合片 ３２ 係合部 ３３ 通気性耐火シート

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 凹凸を形成したキーストン調化粧面と該
   キーストン調化粧面の両端を内方に屈曲した側壁と、該
   側壁の一端をキーストン調化粧面と略平行に外方に突出
   した固定部と該固定部の先端を内方に傾斜して屈曲した
   ガイド部と該ガイド部の先端を内方に屈曲した上片と該
   上片の先端を外方に屈曲した補強片とからなる雄部と、
   側壁の他端をキーストン調化粧面と略平行に外方に突出
   した固定部と該固定部の先端を内方に傾斜して屈曲した
   ガイド部と該ガイド部の先端を外方に屈曲した下片と該
   下片の先端を内方に屈曲した補強片とからなる雌部とか
   ら形成すると共にキーストン調化粧面の両端に形成した
   係止部とから形成した金属製の表面材と、水平面状の裏
   面化粧面と該裏面化粧面の両端を内方に略Ｌ字状に屈曲
   して補強片を形成した裏面材間にプラスチックフォーム
   を形成し両端に不燃ボードを形成した芯材をサンドイッ
   チして形成されていることを特徴とする耐火パネル。