JPH10195945A - 殺菌用水栓付き洗い設備 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】殺菌温度の湯を吐出できる洗い設備。 【解決手段】流し３及び複数の水栓４，５を備えた洗い
設備において、水栓の一つを殺菌専用の水栓５とし、殺
菌用水栓５を、設定した殺菌温度を出湯する給湯器８
（２２）に接合した。殺菌用水栓５から殺菌温度の湯を
出湯できる状態を表示する表示手段１５を備えてある。 【効果】殺菌温度の湯をいちいち沸かす手間を省略する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、殺菌温度の湯を吐
出できる洗い設備に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】台所におけるまな板及び包丁の殺菌や、
病院等での器具の殺菌には、洗い設備の流しの上で、ま
な板等に殺菌温度に達した湯をかける方法がある。この
洗い設備には、給湯器に接続した湯水混合水栓を備えた
ものがあるが、出湯の最高温度を火傷しない程度に押さ
えておくのが一般である。そのため、湯水混合水栓から
は、殺菌温度（例えば、レジオネラ菌では６５°Ｃ以
上）に達した湯が吐出しない。そこで、従来は、殺菌温
度の湯をいちいち沸かしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、殺菌温度の湯
をいちいち沸かすことは、手間であり、調理等に支障を
来すことになる。

【０００４】そこで、本発明は、上記問題を解決するた
めに、殺菌温度の湯を吐出できる洗い設備の提供を目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、流し及
び複数の水栓を備えた洗い設備において、水栓の一つを
殺菌専用の水栓とし、該殺菌用水栓を、設定した殺菌温
度を出湯する給湯器に接合したことである。本発明は、
殺菌の可否を知らせるために、前記殺菌用水栓からの出
湯が前記殺菌温度に達していることを表示する表示手段
を備えることもある。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る殺菌用水栓付
き洗い設備を図面に示す実施の形態に基づいて説明す
る。

【０００７】殺菌用水栓付き洗い設備１は、図１に示す
如く、キヤビネツト２に取り付けた流し３と、流し３に
向かつて吐水する湯水混合水栓４と、流し３に向かつて
吐水する殺菌用水栓５とを備えている。湯水混合水栓４
は、給水管６及び給湯管７に接続してある。湯水混合水
栓４は、給水管６に接続した単水栓（図示省略）に変更
することもある。

【０００８】該殺菌用水栓５は、設定した殺菌温度の湯
を供給する給湯器８に接続してある。設定する殺菌温度
は、給湯器８の貯湯内のレジオネラ菌を殺菌しようと設
定するときには６５°Ｃ以上（好ましくは７０°Ｃ以
上）とし、食器等の殺菌には沸騰温度とする。殺菌用水
栓５は、吐出する湯が設定した殺菌温度に達しているこ
とを表示するための表示手段１５を備え、殺菌可能なと
きに表示手段１５が発光又は発音するようにしてある。

【０００９】上記給湯器８は、キヤビネツト２に内蔵さ
れた貯湯式の電気温水器であり、貯湯タンク９と、給水
管６と貯湯タンク９とを接続する導水管１４と、貯湯タ
ンク９に内蔵した電気ヒータ１０と、貯湯タンク９と殺
菌用水栓５とを接合する給湯管１１と、給湯管１１に途
中に設けた開閉電磁弁１２と、制御器１３とを備えてい
る。制御器１３は、導水管１４で貯湯タンク９へ導いた
水を設定殺菌温度まで加熱するように電気ヒータ１０を
制御し、貯湯タンク９の湯温度が設定殺菌温度に達して
いるときにのみ開閉電磁弁１２を開弁するように制御
し、貯湯タンク９の湯温度を検知して殺菌用水栓５の表
示手段１５を制御するように回路構成してある。開閉電
磁弁１２は、導水管１４の途中に設けることも可能であ
る。

【００１０】殺菌用水栓付き洗い設備１は、殺菌のため
に殺菌用水栓５の弁ハンドル５ａを開弁操作すると、貯
湯タンク９の殺菌用湯が給水管６の給水圧で押し出され
殺菌用水栓５に導かれ、殺菌用水栓５の吐水口５ｂから
設定殺菌温度（例えば、７０°Ｃ）の湯を流し２に向か
つて吐出する。貯湯タンク９は、この出湯に伴い導水管
１４で導いた水を電気ヒータ１０で設定殺菌温度まで加
熱する。

【００１１】殺菌用水栓付き洗い設備１は、前記流し３
をキツチン用シンクで構成して台所に設置すること、流
し３を洗面器で構成して洗面所に設置すること、又は流
し３を洗浄槽で構成して病院等の機具洗い場に設置する
ことが可能である。

【００１２】図２は、別態様の殺菌用水栓付き洗い設備
２１を示すものである。殺菌用水栓付き洗い設備２１
は、設定した殺菌温度の湯を供給する給湯器としてガス
給湯器２２を用いてある。ガス給湯器２２は、二つの出
湯管２３，２４を備え、湯水混合水栓４と殺菌用水栓５
とに接続してある。ガス給湯器２２は、湯水混合水栓４
に接続した出湯管２３から混合水栓用に設定した低温湯
（例えば、４０〜５０°Ｃ）を出湯し、殺菌用水栓５に
接続した出湯管２４から設定した殺菌温度（例えば、７
０°Ｃ以上）の高温湯を出湯するようにしてある。出湯
管２４は、その途中に、温度検出器２５を取付けてあ
る。温度検出器２５は、検知温度に基づいて殺菌用水栓
５の表示手段１５を制御するように回路構成してある。

【００１３】殺菌用水栓付き洗い設備２１は、殺菌のた
めに殺菌用水栓５の弁ハンドル５ａを開弁操作すると、
ガス給湯器２２が起動して出湯管２４から殺菌温度に達
した湯が殺菌用水栓５に導かれ、殺菌用水栓５の吐水口
５ｂから設定殺菌温度（例えば、７０°Ｃ）の湯を流し
２に向かつて吐出する。なお、殺菌用水栓５の弁ハンド
ル５ａを開弁操作した直後は、出湯管２４に残留してい
る初期冷水が吐出するが、温度検出器２５で初期冷水を
検知しているため、表示手段１５は殺菌可能な表示を行
わない。

【００１４】

【発明の効果】以上詳述の如く、本発明は、殺菌温度の
湯をいちいち沸かす手間を省略して、円滑な調理や医療
等ができる洗い設備を提供できる優れた効果を有する。
更に、本発明は、吐出する湯が殺菌温度に達しているこ
とを表示する表示手段を備えることにより、確実な殺菌
を確保できる優れた効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態を示すものであり、キヤビ
ネツトの一部切欠して示す全体の斜視図である。

【図２】本発明の別態様の実施の形態を示す模式図であ
る。

【符号の説明】

３…流し ４…水栓 ５…殺菌用水栓 ８（２２）…給湯器 １５…表示手段

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】流し及び複数の水栓を備えた洗い設備にお
   いて、水栓の一つを殺菌専用の水栓とし、該殺菌用水栓
   を、設定した殺菌温度の湯を出湯する給湯器に接合した
   ことを特徴とする殺菌用水栓付き洗い設備。
2. 【請求項２】前記殺菌用水栓からの出湯が前記殺菌温度
   に達していることを表示する表示手段を備えた請求項１
   記載の殺菌用水栓付き洗い設備。