JPH10195369A - 塗料組成物及び塗装方法 - Google Patents

塗料組成物及び塗装方法

Info

Publication number
JPH10195369A
JPH10195369A JP8357508A JP35750896A JPH10195369A JP H10195369 A JPH10195369 A JP H10195369A JP 8357508 A JP8357508 A JP 8357508A JP 35750896 A JP35750896 A JP 35750896A JP H10195369 A JPH10195369 A JP H10195369A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coating composition
copolymer
weight
coating
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8357508A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Omori
晃 大森
Masaru Nagato
大 長門
Takeshi Nagai
剛 永井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP8357508A priority Critical patent/JPH10195369A/ja
Publication of JPH10195369A publication Critical patent/JPH10195369A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装が簡便であり、良好な耐候性を有し、し
かも良質な外観を呈することができる光触媒機能を有す
る塗料組成物及びその塗装方法を提供する。 【解決手段】 光触媒と非結晶性のパーフルオロコポリ
マーとを含有する光触媒機能を有する塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒機能を有
し、耐候性に優れた塗料組成物及びこれを用いる塗装方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタン等の光触媒は、紫外線により
励起されて強い酸化、還元力を生じる。これにより有機
物質を分解する性質を発現することから、有害物質、悪
臭物質や油分を分解したり抗菌効果を付与する目的で塗
料等に含有され、日用品、建材等の種々の製品の表面処
理に用いることが検討されている。これら光触媒を含有
する塗料は、当該光触媒とバインダー樹脂とで構成され
ているが、当該バインダー樹脂を一般的な塩化ビニル樹
脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂等で構成すると、当
該バインダー樹脂が光に対する耐久性に劣るため、これ
ら塗料を長期間使用した場合には、当該塗料が有する機
能が劣化する欠点があった。また、光触媒機能を有する
物質は、本来、光により励起されて酸化、還元力を発生
して抗菌作用等を発現するものであるので、当該酸化、
還元作用が当該バインダー樹脂をも分解してしまい、塗
料そのものの機能を劣化することが多く、通常のバイン
ダー樹脂ではこのような劣化現象を阻止することができ
なかった。
【0003】そこで、珪酸塩系、リン酸塩系、ジルコニ
ウム系等の無機組成物に抗菌剤を含有させた無機塗料等
が提案されているが、このような無機塗料は有機塗料よ
りも耐久性は良好となるものの、200℃以上の高温で
の焼付けが必要となるため、適用範囲が限定され、特に
設備が必要であったりプラスチック表面への適用には限
界があった。
【0004】特開昭62−57470号公報には、金属
アルコキシドを含有した無機塗料により抗菌性を得る技
術が開示されているが、このものは200℃以下で焼付
けることができるものの、得られる塗膜に柔軟性がない
ためクラックが生じやすく、また可とう性がなく、粘度
が充分でないため膜厚を厚く構成することができない欠
点があった。
【0005】特開平4−284851号公報には、光触
媒粒子とフッ素系ポリマーとの混合物を積層し圧着する
ことにより、光触媒を有する塗膜を形成する方法が開示
されている。また、特開平4−334552号公報に
は、光触媒粒子をフッ素系ポリマーに熱融着することに
より、同様の効果を得る技術が開示されている。更に、
特開平7−171408号公報には、フッ素系ポリマ
ー、シリコン系ポリマー等の難分解性結着剤を介して光
触媒粒子を基体上に接着させる技術が開示されている。
【0006】一般に、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、
酢酸ビニル樹脂等は光に対する耐久性が低く、光触媒を
含有させるバインダー樹脂としては不適切であったこと
から、高耐候性を有することが明らかであった炭化水素
モノマーとフッ素モノマーとの共重合体を用いる技術が
提案されたものである。しかしながら、これらやフッ化
ビニリデン系のゴム等をバインダー樹脂として用いて光
触媒を含有させた場合、ポリマー中にC−H結合、C−
Cl結合を持つモノマーを多く有するものは光により劣
化を起こす。また、ポリテトラフルオロエチレン等の結
晶性ポリマーは、高温焼付けが必須であること、高温加
熱処理に伴い光触媒粒子の比表面積が低下し、そのため
光触媒機能の低下が起こる等の問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の現状に鑑み、本
発明は、塗装が簡便であり、良好な耐候性を有し、しか
も良質な外観を呈することができる光触媒機能を有する
塗料組成物及びその塗装方法を提供することを目的とす
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の光触媒機能を有
する塗料組成物は、光触媒と非結晶性のパーフルオロコ
ポリマーとを含有することを特徴とするものである。上
記光触媒としては、光触媒機能を有する物質であれば特
に限定されず、例えば、酸化チタン、酸化ジルコニウ
ム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化スズ、酸
化タングステン、酸化鉄、酸化ビスマス、酸化ルテニウ
ム等を挙げることができるが、なかでも、酸化チタン、
特にアナターゼ型酸化チタンが好ましい。
【0009】本発明においては、上記光触媒は、本発明
の塗料組成物中に均一に配合されることが好ましく、そ
のため、分散状(ディスパージョン)、溶液、又は、粉
体の形態で適用されることが好ましい。上記光触媒を分
散状とするためには、例えば、上記光触媒と分散剤とを
混合して水中に投入し、凍結防止剤、消泡剤、pH調整
剤等のその他の添加剤を必要に応じて添加した後、サン
ドミル等で攪拌、分散する方法を採用することができ
る。このようにして分散状となった上記光触媒は、後に
詳述するパーフルオロコポリマーのエマルジョンと極め
て良好に混合することができ、上記光触媒はバインダー
樹脂となるパーフルオロコポリマーのエマルジョン中に
精密かつ均一に存在させることができる。
【0010】上記光触媒のバインダー樹脂中に占める配
合割合は、5〜200重量%が好ましい。5重量%未満
であると少なすぎて光触媒機能を発揮することができ
ず、200重量%を超えると塗膜がもろくなる。より好
ましくは、10〜80重量%である。
【0011】本発明においては、光触媒のバインダー樹
脂として、パーフルオロコポリマーを用いる。上記パー
フルオロコポリマーとは、パーフルオロモノマーのコポ
リマーを意味する。上記パーフルオロモノマーとしては
特に限定されず、例えば、テトラフルオロエチレン(T
FE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、下記一
般式; CF2 =CFO(CF2 CFXO)n−Rf (式中、nは、0〜5の整数を表す。Xは、フッ素又は
トリフルオロメチル基を表す。Rfは、炭素数1〜20
のパーフルオロアルキル基を表す。)で表されるパーフ
ルオロビニルエーテル(PFVE)、下記式;
【0012】
【化2】
【0013】で表されるパーフルオロモノマー(A)、
下記一般式 CF2 =CFO(CF2 )mCF=CF2 (式中、mは、1〜6の整数を表す。)で表されるパー
フルオロモノマー(B)等を挙げることができる。上記
PFVEの具体例としては、例えば、下記のもの等を挙
げることができる。CF2 =CFOCF3 、CF2 =C
FOC2 5 、CF2 =CFOC3 7 、CF2 =CF
OC4 9 、CF2 =CFOC5 11、CF2 =CFO
6 13、CF2 =CFOC7 15、CF2 =CFOC
9 19、CF2 =CFOC1021、CF2 =CFOC11
23、CF2 =CFO(CF2 CF2 O)−CF3 、C
2=CFO(CF2 CF2 O)−C2 5 、CF2
CFO(CF2 CF2 O)−C3 7 、CF2 =CFO
(CF2 CF2 O)−C4 9 、CF2 =CFO(CF
2 CF2 O)−C5 11、CF2 =CFO[CF2 CF
(CF3 )O]−CF3 、CF2 =CFO[CF2 CF
(CF3 )O]−C2 5 、CF2 =CFO[CF2
F(CF3 )O]−C3 7 、CF2 =CFO[CF2
CF(CF3 )O]−C4 9 、CF2 =CFO[CF
2 CF(CF3 )O]−C5 11、CF2 =CFO[C
2 CF(CF3 )O]2 −CF3 、CF2 =CFO
[CF2 CF(CF3 )O]2 −C2 5 、CF2 =C
FO[CF2 CF(CF3 )O]2−C3 7 、CF2
=CFO[CF2 CF(CF3 )O]2 −C4 9 、C
2=CFO[CF2 CF(CF3 )O]2 −C
5 11
【0014】また、上記の他、本発明に用いることがで
きるパーフルオロモノマーとしては、例えば、CF2
CF(CF3 )CF3 、CF(CF3 )=C(CF3
CF3 、C(CF3 2 =C(CF3 2 、(CF3
2 CFCF=C(CF3 )CF(CF3 2 、(C
3 2 CFCF2 C(CF3 )=C(CF3 2
(CF3 2 CFCF=CFCF3 等を挙げることがで
きる。上記パーフルオロモノマーのコポリマーとして
は、例えば、TFE/PFVE共重合体、TFE/HF
P共重合体、TFE/パーフルオロモノマー(A)共重
合体、TFE/パーフルオロモノマー(B)共重合体、
TFE/HFP/PFVE三元共重合体等を挙げること
ができる。なかでも、TFEと他のパーフルオロモノマ
ーとの共重合体が好ましく、TFE/PFVE共重合体
が、加熱温度を下げられることから特に好ましい。
【0015】上記パーフルオロコポリマーは、結晶性共
重合体である場合と非結晶性共重合体である場合とがあ
る。上記結晶性共重合体とは、融点を有するコポリマー
を意味し、上記非結晶性共重合体とは、融点を有さない
コポリマーを意味し、ゴムも含まれる。
【0016】上記パーフルオロコポリマーが非結晶性を
呈するか否かは、当該パーフルオロコポリマーの組成に
基づく。例えば、TFEとPFVEとのパーフルオロコ
ポリマーの場合、パーフルオロコポリマー中のTFEの
モル比は50モル%以上が好ましいが、90モル%より
も大きくなると結晶性を呈するようになる。本発明の塗
料組成物が非結晶性を呈すると、塗膜の膜厚を簡便に調
節することができ、透明性が高くなり、焼付け温度が下
がることにより作業性と光触媒効果とが良好となり、か
つ、可とう性に優れた塗膜を得ることができることから
非結晶性を呈することが好ましく、上記パーフルオロコ
ポリマーにおけるTFEのモル比は、50〜90モル%
が好ましい。より好ましくは、60〜85モル%であ
る。
【0017】上記パーフルオロコポリマーは、上記光触
媒を均一に配合させるため、エマルジョンの形態である
ことが好ましい。上記エマルジョンは、パーフルオロモ
ノマーを乳化重合することにより得ることができる。上
記乳化重合としては、例えば、上記パーフルオロモノマ
ーを、一般式(I); Rf(CFXCF2 O)aCFXCOOM (I) で表される乳化剤、又は、一般式(II); RfO(CFXCF2 O)aCFXCOOM (II) (一般式(I)及び(II)中においては、Rfは、炭
素数3〜20のパーフルオロアルキル基を表し、Xは、
フッ素又はトリフルオロメチル基を表し、aは、0〜5
の整数を表し、Mは、水素、アンモニウム又はアルカリ
金属を表す。)で表される乳化剤の存在下に乳化重合す
る方法等を挙げることができる。
【0018】上記一般式(I)又は一般式(II)で表
される乳化剤としては特に限定されず、例えば、C3
7 COONH4 、C3 7 COONa、C4 9 COO
NH4 、C4 9 COONa、C5 11COONH4
5 11COONa、C6 13COONH4 、C6 13
COONa、C7 15COONH4 、C7 15COON
a等を挙げることができる。
【0019】上記乳化剤の使用量は、水に対して0.5
〜20重量%が好ましい。0.5重量%未満であると、
乳化重合での共重合体が得られにくく、20重量%を超
えると、当該乳化剤の除去が困難となる。上記乳化重合
にあたって用いられる重合開始剤としては、無機又は有
機の過酸化物、これらと還元剤との組み合わせであるレ
ドックス開始剤、アゾ化合物等を挙げることができる。
なかでも、低温でレドックス開始剤を用いることが好ま
しい。また、重合程度を調整する目的で、連鎖移動剤を
添加することが好ましい。上記連鎖移動剤としては、例
えば、炭素数4〜6の炭化水素、アルコール、エーテ
ル、エステル、ケトン、有機ヨウ化物等の有機ハロゲン
化物等を挙げることができる。有機ヨウ化物等の有機ハ
ロゲン化物を用いた場合、架橋剤と組み合わせることに
より塗膜を架橋することができる。重合温度は、重合開
始剤の分解温度により決定されるが、0〜100℃が好
ましい。また、重合圧力としては、0〜10kgf/c
2 Gが好ましい。
【0020】本発明の塗料組成物をパーフルオロコポリ
マーを用いて調製した場合には、焼付け温度を極めて低
く抑えることができるので、作業性が良好であり、屋外
現場で塗装するようなことも可能である。またプラスチ
ック等の熱に対して弱い基材に対しても塗装が可能とな
り、光触媒効果も安定して発現できる。本発明の塗料組
成物を被塗物に塗布した後の焼付け温度は、300℃以
下であり、好ましくは、室温〜200℃である。
【0021】また、本発明の塗料組成物をパーフルオロ
コポリマーを用いて調製した場合には、極めて透明性に
優れた組成物を得ることができるので、下地の色を活か
した塗料とすることができ、更に美粧用フィルムとして
適用することができる。これらは、デザインを重視する
用途、例えば、インテリア家具、家庭用建材、オフィス
用建材等に適用するのに好適である。
【0022】後述する実施例で明らかにするように、本
発明の塗料組成物は、耐候性に優れているので、長期間
の使用に耐えることができる。また、タバコヤニ除去性
やマジック除去性に優れているので、美粧性を重視する
内装用途に適用するのに極めて好都合である。本発明の
塗料組成物は、耐屈曲性にも優れた性能を有するので、
例えば、PCM鋼板等に適用する場合にも極めて良好な
効果を発揮することができる。
【0023】本発明の塗料組成物を適用して塗膜を形成
する塗装方法としては、被塗物に本発明の塗料組成物を
そのまま塗布し、乾燥、焼付けする方法を採用すること
ができるが、被塗物に、まず上記で詳述したパーフルオ
ロコポリマーを含有し光触媒は含有しない塗料組成物を
塗布し、その上に、本発明の塗料組成物を塗布すること
ができる。このように2層に積層することにより、本発
明の光触媒が被塗布物を浸食する可能性を皆無とするこ
とができるので、更に長期間、本発明の効果を持続させ
ることができる。上記第1層の塗料組成物として用いる
パーフルオロコポリマーとしては、上記第2層の光触媒
機能を有する塗膜形成のために用いるパーフルオロコポ
リマーと同一のパーフルオロコポリマーを用いることが
好ましい。このようにすることにより、第1層と第2層
との接着性が高まり、良好な塗膜を得ることができる。
上記塗装方法においては、第1層及び第2層の塗膜の膜
厚は特に限定されないが、通常、第1層は、1〜100
μmがよく、より好ましくは5〜50μmであり、第2
層は、1〜500μmよく、より好ましくは、5〜10
0μmである。
【0024】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0025】実施例1 酸化チタン(日本アエロジル社製、P−25)27重量
部、分散剤であるサンノブコSNディスパーサント50
27(20%溶液)1.3重量部、凍結防止剤としてエ
チレングリコール1.5重量部、消泡剤としてアンチフ
ォームFS013Bを0.15重量部、及び、28%ア
ンモニア水0.05重量部を水70重量部に添加し、粒
径1.2mmのガラスビーズを130重量部添加してサ
ンドミルで1500rpmの回転数で1時間分散させる
ことにより、チタン分散液1を得た。
【0026】内容積1LのSUS316製オートクレー
ブに、純水400ml、C3 7 O[CF(CF3 )C
2 O]CF(CF3 )COONH4 を36g、CF2
=CFO[CF2 CF(CF3 )O]2 3 7 を90
g仕込み、系内を窒素ガスで充分置換した後、攪拌を行
いながら50℃でTFEを5.0kgf/cm2 Gまで
圧入した。ついで、これに過硫酸アンモニウムの9.4
g/L水溶液20mlをTFEガスで圧入し、重合反応
を開始させた。反応の進行とともに圧力が降下するの
で、4.0kgf/cm2 Gまで降下したところでTF
Eで5.0kgf/cm2 Gまで復圧し、4.0kgf
/cm2 Gと5.0kgf/cm2 Gとの間で昇圧、降
圧を繰り返した。反応開始から5時間50分後に重合槽
を冷却し、未反応モノマーを放出して反応を停止した。
生成物は、固形分含量20重量%の水性乳濁液であっ
た。このコポリマーの組成を19F−NMRで調べたとこ
ろ、上記パーフルオロビニルエーテルの含有量は、25
モル%であった。上記により得たパーフルオロコポリマ
ーの20%エマルジョンの73重量部と、上記で得たチ
タン分散液1の27重量部とを攪拌することにより、塗
料組成物を得た。この塗料組成物をスプレーガンを用い
て化成処理後のAl板(0.5mm)の表面に塗装する
工程を2回行った。その後、室温で7日間放置すること
により乾燥した。
【0027】(評価試験) (塗膜透明性試験)乾燥塗膜の上部から目視して、下地
のAl(アルミニウム)板の透けて見える具合を、以下
の評価基準により判断した。結果を表2に示した。 ○:透けて見える ×:下地が見えない (耐候性試験)塗膜試験片の表面に、1.5mW/cm
2 のブラックライトを40時間照射し、照射後の塗膜に
セロハンテープを張りつけ、直後に剥がしたときにセロ
ハンテープの上に酸化チタンが付着するか否かを目視判
定し、付着しているものをチョーキングありと判断し
た。下記評価基準の結果を表2に示した。 ○:チョーキングなし ×:チョーキングあり
【0028】(タバコヤニ除去性試験)僅かにフタをあ
けた20Lのデシケータ中に、塗膜試験片を並べ、タバ
コ(ピース)6本に火をつけて完全に燃焼後にフタを閉
めて12時間放置した。その後、塗膜試験片をデシケー
タ中から取り出し、上記耐候性試験と同様に、ブラック
ライトを40時間照射した。デシケータ中に入れずブラ
ックライトも照射していない試験片をブランクとして、
ブランクと比較してタバコヤニの除去程度を下記のよう
に評価し、結果を表2に示した。 ○:タバコヤニが完全に除去され、ブランクと同じ外観
であった △:タバコヤニが僅かに残っていた ×:タバコヤニがとれずに残っていた
【0029】(マジック除去性試験)塗膜試験片に、赤
色のマジックインキを塗り付け、上記耐候性試験と同様
にブラックライトを40時間照射した。マジックインキ
を塗らずブラックライトも照射していない塗膜試験片を
ブランクとして、ブランクと比較してマジックインキの
除去程度を下記のように評価し、結果を表2に示した。 ○:マジックインキが完全に除去され、ブランクと同じ
外観であった △:マジックインキが僅かに残っていた ×:マジックインキがとれずに残っていた
【0030】(耐屈曲性試験)塗膜試験片を、JIS
K 5400に基づいて心棒の径2mmで試験した。下
記のように評価し、結果を表2に示した。 ○:割れ、剥がれがない ×:割れ、剥がれがある
【0031】実施例2 着火源を持たない内容積1LのSUS316製オートク
レーブに、純水330ml及び乳化剤としてC7 15
OONH4 を3.33g、pH調整剤としてリン酸水素
二ナトリウム・12水塩の0.03gを仕込み、系内を
窒素ガスで充分に置換した後、600rpmで攪拌しな
がら、50℃に昇温し、TFE及びパーフルオロメチル
ビニルエーテル(PMVE)をモル比24/76で内圧
が12.0kgf/cm2 Gになるようにそれぞれ圧入
した。ついで、過硫酸アンモニウムの186mg/ml
水溶液0.33gを窒素圧で圧入して反応を開始した。
重合反応に伴って圧力が低下するので、11.0kgf
/cm2 Gまで低下した時点で、ジヨウ素化合物I(C
2 4 Iの0.67gを圧入し、ついでTFEを自圧
にて3.33g、PMVE3.67gをプランジャーポ
ンプにて圧入し、昇圧降圧を繰り返した。重合反応開始
から8.4時間後、TFE及びPMVEの合計仕込み量
が143gになった時点で、オートクレーブを冷却し、
未反応モノマーを放出して固形分濃度30.0重量%の
水性乳濁液を得た。このコポリマーの組成を19F−NM
Rで調べたところ、上記パーフルオロビニルエーテルの
含有量は、38モル%であった。上記により得たパーフ
ルオロコポリマーの水性乳濁液を水で20%に希釈した
もの73重量部と、チタン分散液1の27重量部とを攪
拌することにより、塗料組成物を得た。この塗料組成物
をスプレーガンを用いて化成処理後のAl板(0.5m
m)の表面に塗装する工程を2回行った。その後、室温
で7日間放置することにより乾燥した。実施例1と同様
に評価し、評価結果を、表2に示した。
【0032】実施例3 酸化チタン(日本アエロジル社製、P−25)23重量
部、実施例1で得たパーフルオロコポリマーをドライア
イス/メタノールで凍結させ凝析を行って乾燥後、スリ
ーエム社製FC−75に加熱溶解し20%溶液にしたも
の55重量部、及び、スリーエム社製FC−75(パー
フルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン)溶液22重
量部に、粒径1.2mmのガラスビーズを130重量部
添加し、サンドミルで1500rpmの回転数で1時間
分散して、チタン分散液2を調製した。実施例1で得た
パーフルオロコポリマーの20%水性乳濁液をドライア
イス/メタノールで凍結させて凝析を行い乾燥させて固
体とし、これをスリーエム社製FC−75に溶解して2
0%溶液としたもの34重量部と、上記で得たチタン分
散液2の63重量部とを攪拌することにより、塗料組成
物を得た。この塗料組成物をスプレーガンを用いて化成
処理後のAl板(0.5mm)の表面に塗装する工程を
2回行った。その後、室温で7日間放置することにより
乾燥した。実施例1と同様に評価し、評価結果を、表2
に示した。
【0033】実施例4 パーフルオロモノマーの組成とモル比を表1に示したよ
うにしてパーフルオロコポリマーを得たこと以外は、実
施例1と同様にして、塗料組成物を得た。この塗料組成
物をスプレーガンを用いて化成処理後のAl板(0.5
mm)の表面に塗装する工程を2回行った。その後、室
温にて30分放置した後、150℃で30分間放置する
ことにより乾燥した。実施例1と同様に評価し、評価結
果を、表2に示した。
【0034】実施例5 酸化チタン(日本アエロジル社製、P−25)27重量
部、分散剤として日本油脂社製、ノニオンHS−208
(20%溶液)27重量部を水46重量部に加えて、粒
径1.2mmのガラスビーズを130重量部添加し、サ
ンドミルで1500rpmの回転数で1時間分散して、
チタン分散液3を調製した。実施例1と同様の方法によ
り表1に示したパーフルオロモノマーの組成とモル比の
パーフルオロコポリマーの20%水性乳濁液を得た。た
だし、PFVEは、CF2 =CFOC3 7 である。こ
の水性乳濁液72重量部、チタン分散液3の26.5重
量部、及び、ラウリル硫酸ナトリウム1.5重量部とを
攪拌することにより、塗料組成物を得た。この塗料組成
物をスプレーガンを用いて化成処理後のAl板(0.5
mm)の表面に塗装する工程を2回行った。その後、室
温にて30分放置した後、150℃で30分間放置する
ことにより乾燥した。実施例1と同様に評価し、評価結
果を、表2に示した。
【0035】比較例1 酸化チタン(日本アエロジル社製、P−25)27重量
部、分散樹脂であるルミフロンLF−200(クロロト
リフルオロエチレン/アルキルビニルエーテル共重合
体。ただし、60%溶液を50%に酢酸ブチルで希釈し
たもの)27重量部、酢酸ブチル46重量部を添加し、
粒径1.2mmのガラスビーズを130重量部添加して
サンドミルで1500rpmの回転数で1時間分散させ
ることにより、チタン分散液4を得た。酢酸ブチルで5
0%に調整したルミフロンLF−200の40重量部と
上記で得たチタン分散液4の60重量部とを攪拌するこ
とにより、塗料組成物を得た。この塗料組成物に、日本
ポリウレタン社製コロネートHXを4.6重量部添加し
てから、スプレーガンを用いて化成処理後のAl板
(0.5mm)の表面に塗装する工程を2回行った。そ
の後、室温で7日間放置することにより乾燥した。実施
例1と同様に評価し、評価結果を、表2に示した。
【0036】比較例2 酸化チタン(日本アエロジル社製、P−25)27重量
部、分散樹脂としてビニリデンフルオライド(VdF)
系共重合体(VdF/TFE/HFP=76/17/7
モル%)とアクリル樹脂とからなる樹脂(カイナーAD
S/PMMA=60/40重量%の酢酸ブチル50%溶
液)27重量部、酢酸ブチル46重量部を添加し、粒径
1.2mmのガラスビーズを130重量部添加してサン
ドミルで1500rpmの回転数で1時間分散させるこ
とにより、チタン分散液5を得た。ルミフロンLF−2
00の40重量部の代わりに、カイナーADS/PMM
A=60/40重量%の酢酸ブチル50%溶液の52重
量部を用い、チタン分散液4の60重量部の代わりにチ
タン分散液5の48重量部を用いたこと以外は比較例1
と同様にして塗料組成物を得た。この塗料組成物をスプ
レーガンを用いて化成処理後のAl板(0.5mm)の
表面に塗装する工程を2回行った。その後、室温にて7
日間放置することにより乾燥した。実施例1と同様に評
価し、評価結果を、表2に示した。
【0037】比較例3 酸化チタン(日本アエロジル社製、P−25)9重量
部、分散樹脂としてシリカ系無機塗料であるトウペ社
製、ポーセリン#200クリヤーベース(固形分20
%)91重量部に、粒径1.2mmのガラスビーズを1
30重量部添加してサンドミルで1500rpmの回転
数で1時間分散させることにより、チタン分散液6を得
た。変性シリカ系樹脂52重量部と、上記で得たチタン
分散液6の48重量部とを攪拌することにより、塗料組
成物を得た。この塗料組成物をスプレーガンを用いて化
成処理後のAl板(0.5mm)の表面に塗装する工程
を2回行った。その後、室温にて30分放置した後、2
00℃で30分間放置することにより乾燥した。実施例
1と同様に評価し、評価結果を、表2に示した。
【0038】比較例4 パーフルオロコポリマーの代わりにPTFEの20%水
性乳濁液(ダイキン工業社製、ポリフロンTFE、ディ
スパージョンD−1を純水で希釈したもの)を用いたこ
と以外は実施例5と同様にして塗料組成物を得た。この
塗料組成物をスプレーガンを用いて化成処理後のAl板
(0.5mm)の表面に塗装する工程を2回行った。そ
の後、室温にて30分放置した後、400℃で30分間
放置することにより乾燥した。実施例1と同様に評価
し、評価結果を、表2に示した。
【0039】実施例6 TFE75モル%、PFVE25モル%からなるパーフ
ルオロコポリマーの20%エマルジョンをスプレーガン
を用いて化成処理後のAl板(0.5mm)の表面に塗
装する工程を2回行った。その後、室温で7日間放置す
ることにより乾燥した(乾燥膜厚50μm)。その後、
上記塗膜の上に、実施例1で調製した塗料組成物を実施
例1と同様にして塗装し乾燥して塗膜を得(乾燥膜厚5
0μm。第1層と第2層の合計の乾燥膜厚100μ
m)、実施例1と同様に評価し、評価結果を、表2に示
した。
【0040】比較例5 ルミフロンLF−200の50%酢酸ブチル溶液100
重量部と日本ポリウレタン社製コロネートHX9重量部
とからなる溶液に酢酸ブチルを適量加えた溶液をスプレ
ーガンを用いて化成処理後のAl板(0.5mm)の表
面に塗装する工程を2回行った。その後、室温で7日間
放置することにより乾燥した(乾燥膜厚50μm)。そ
の後、上記塗膜の上に、実施例1で調製した塗料組成物
を実施例1と同様にして塗装し乾燥して塗膜を得(乾燥
膜厚50μm。第1層と第2層の合計の乾燥膜厚100
μm)、実施例1と同様に評価し、評価結果を、表2に
示した。
【0041】
【表1】
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明の光触媒機能を有する塗料組成物
は、上述の構成よりなり、優れた耐候性を示すととも
に、焼付け温度が低く、耐屈曲性に優れた塗膜を形成す
ることができるので、幅広い分野に適用することができ
る。また、透明性が良好であるので、外観を重視する部
分に適用する塗料として極めて有効である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C09D 129/10 C09D 129/10 137/00 137/00

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光触媒と非結晶性のパーフルオロコポリ
    マーとを含有することを特徴とする光触媒機能を有する
    塗料組成物。
  2. 【請求項2】 パーフルオロコポリマーは、テトラフル
    オロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオ
    ロビニルエーテル、下記式; 【化1】 で表されるパーフルオロモノマー(A)、及び、下記一
    般式; CF2 =CFO(CF2 )mCF=CF2 (式中、mは、1〜6の整数を表す。)で表されるパー
    フルオロモノマー(B)からなる群より選択される少な
    くとも2種のモノマーの共重合体である請求項1記載の
    塗料組成物。
  3. 【請求項3】 パーフルオロコポリマーは、テトラフル
    オロエチレン50〜90モル%、及び、その他のパーフ
    ルオロモノマー50〜10モル%からなるものである請
    求項2記載の塗料組成物。
  4. 【請求項4】 光触媒は、酸化チタン、酸化ジルコニウ
    ム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、酸化スズ、酸
    化タングステン、酸化鉄、酸化ビスマス、又は、酸化ル
    テニウムである請求項1、2又は3記載の塗料組成物。
  5. 【請求項5】 被塗布物に非結晶性のパーフルオロコポ
    リマーを含有する塗料組成物を塗布した後、更にその上
    に請求項1、2、3又は4記載の塗料組成物を塗布する
    ことを特徴とする光触媒機能を有する塗膜の塗装方法。
JP8357508A 1996-12-28 1996-12-28 塗料組成物及び塗装方法 Pending JPH10195369A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8357508A JPH10195369A (ja) 1996-12-28 1996-12-28 塗料組成物及び塗装方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8357508A JPH10195369A (ja) 1996-12-28 1996-12-28 塗料組成物及び塗装方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10195369A true JPH10195369A (ja) 1998-07-28

Family

ID=18454487

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8357508A Pending JPH10195369A (ja) 1996-12-28 1996-12-28 塗料組成物及び塗装方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10195369A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003104342A1 (ja) * 2002-06-11 2003-12-18 有限会社セラミック・クラフト 塗料組成物
JP2004331969A (ja) * 2003-05-05 2004-11-25 Northrop Grumman Corp 有害な生物学的病原体及び有毒化学物質に対する保護用の自己除染または自己洗浄コーティング
DE102004039871A1 (de) * 2004-08-17 2006-02-23 Huhtamaki Ronsberg, Zweigniederlassung Der Huhtamaki Deutschland Gmbh & Co. Kg Bedrucktes Trägersubstrat, Verfahren zur Herstellung desselben und Verwendung eines solchen Trägersubstrats
US7572486B2 (en) 2002-05-30 2009-08-11 Toto Ltd. Photocatalytic coating material, photocatalytic composite material and method for producing the same, and self-cleaning water-based coating composition and self-cleaning member

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7572486B2 (en) 2002-05-30 2009-08-11 Toto Ltd. Photocatalytic coating material, photocatalytic composite material and method for producing the same, and self-cleaning water-based coating composition and self-cleaning member
EP2316895A1 (en) 2002-05-30 2011-05-04 Toto Ltd. Photocatalytic coating material, photocatalytic composite material and process for producing the same, self-cleaning water-based coating compositions, and self-cleaning member
US8524325B2 (en) 2002-05-30 2013-09-03 Toto Ltd. Method for producing photocatalytic coating material
WO2003104342A1 (ja) * 2002-06-11 2003-12-18 有限会社セラミック・クラフト 塗料組成物
JP2004331969A (ja) * 2003-05-05 2004-11-25 Northrop Grumman Corp 有害な生物学的病原体及び有毒化学物質に対する保護用の自己除染または自己洗浄コーティング
DE102004039871A1 (de) * 2004-08-17 2006-02-23 Huhtamaki Ronsberg, Zweigniederlassung Der Huhtamaki Deutschland Gmbh & Co. Kg Bedrucktes Trägersubstrat, Verfahren zur Herstellung desselben und Verwendung eines solchen Trägersubstrats

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10093775B2 (en) Aqueous fluoropolymer dispersion
EP1688441B1 (en) Process for producing aqueous fluoropolymer dispersion and aqueous fluoropolymer dispersion
WO2021045228A1 (ja) ポリテトラフルオロエチレン水性分散液
EP2774943B1 (en) Composite micropowder and method for manufacturing the same, ceramic paint and protection coating
CN100404566C (zh) 四氟乙烯聚合物水性分散液、其制造方法、四氟乙烯聚合物粉末以及四氟乙烯聚合物成型体
EP1679352B1 (en) Use of aqueous dispersions of vdf-based polymers in the preparation of paints for coatings of architectural substrata
RU2363549C2 (ru) Способ покрытия подложки дисперсией фторполимера
JPWO2009022579A1 (ja) コーティング用組成物
EP0837916A1 (en) Tetrafluoroethylene polymer dispersion composition
JPH11124534A (ja) 含フッ素系重合体水性分散組成物
EP4055109A1 (en) Fluoropolymer compositions comprising a curing agent with ethylenically unsaturated and electron donor groups, and substrates coated therewith
JP7311825B2 (ja) 変性ポリテトラフルオロエチレン水性分散液
EP1702932A1 (en) Water base dispersion of fluorinated polymer and process for producing the same
EP3696226A1 (en) Fluorine-containing elastic copolymer composition, paint, and painted article
JPH11100543A (ja) 塗料組成物
JPH10195369A (ja) 塗料組成物及び塗装方法
EP1378552B1 (en) Resin composition for water-based coating material
JPH11124535A (ja) 架橋性含フッ素樹脂水性分散組成物
JP3304788B2 (ja) 含フッ素樹脂水性分散体
JP2017179322A (ja) 塗料組成物および塗装物品
JP2006117912A (ja) 変性ポリテトラフルオロエチレン及びその製造方法
JP2020514518A (ja) フルオロポリマーベースの粉末コーティング
JPH10306189A (ja) フッ素系素材
JP3326853B2 (ja) フッ素樹脂水性分散体および該水性分散体を含む水性塗料組成物
JPH1025447A (ja) 含フッ素ポリマー塗料組成物