JPH10194972A - 医薬組成物 - Google Patents

医薬組成物

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JPH10194972A
JPH10194972A JP30773297A JP30773297A JPH10194972A JP H10194972 A JPH10194972 A JP H10194972A JP 30773297 A JP30773297 A JP 30773297A JP 30773297 A JP30773297 A JP 30773297A JP H10194972 A JPH10194972 A JP H10194972A
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Koichiro Yamada
幸一郎 山田
Kousuke Yasuda
公助 安田
Kohei Yoshikawa
公平 吉川
Rikako Kouno
理夏子 河野
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Tanabe Seiyaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】優れたエンドセリン拮抗作用を示し、高血圧等
の予防・治療として有用である新規なスルホンアミド誘
導体及びその塩を有効成分としてなる医薬組成物を提供
する。 【解決手段】 一般式〔I〕 (但し、環Aは置換もしくは非置換の単環式又は二〜三
環式炭化水素基或いは置換もしくは非置換複素環式基を
表し、環Bは置換もしくは非置換の単環式又は二〜三環
式炭化水素基又は置換もしくは非置換複素環式基を表
し、Qは式−O−で示される基等、Yは式−O−で示さ
れる基等、Alkは低級アルキレン基等、Zは式−O−
で示される基等、Rは置換もしくは非置換の芳香族複素
環式基等、R1は水素原子等を表す。)で示されるスル
ホンアミド誘導体又はその薬理的に許容し得る塩を有効
成分としてなる医薬組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】エンドセリンは21個のアミノ酸から成
るポリペプチドであり、ヒト、ブタ等の内皮細胞より産
生され、強力な血管収縮作用、気管支収縮作用及び細胞
増殖作用を有することが知られている。またエンドセリ
ンは、臨床上本態性高血圧患者、急性心筋梗塞患者、肺
性高血圧患者、レイノー病患者、糖尿病患者、アテロー
ム性動脈硬化症患者の血中及び喘息患者の血中或いは気
道洗浄液中において正常人に比べ明らかに増加している
ことが報告されている。このように、エンドセリンは直
接的又は間接的に血管性及び非血管性の平滑筋を持続的
に収縮させる内在性の生理活性物質であり、その過剰生
産や過剰分泌は高血圧症、肺性高血圧症、腎性高血圧
症、レイノー病、気管支喘息、胃潰瘍、炎症性腸疾患
(クローン病)、ショック、発癌、血管形成術後の再狭
窄、臓器移植後の臓器機能不全、糖尿病、血栓症、動脈
硬化症、心不全、急性腎不全、糸球体腎炎、サイクロス
ポリン誘発腎毒性、心筋梗塞、狭心症、不整脈、緑内
症、片頭痛、脳血管攣縮、脳梗塞等の病因のひとつであ
ると考えられている。よってエンドセリンに強く拮抗す
る物質は上記種々の病態の治療に有用であると考えられ
ている。
【0003】一方、特開平5−155864号、特開平
5−222003号、特開平6−211810号及び特
開平7−17972号には、エンドセリン拮抗作用を有
するベンゼンスルホンアミド誘導体として、N−{〔5
−置換フェニル(もしくは置換フェノキシ)〕−6−ヒ
ドロキシアルコキシピリミジン−4−イル}−置換ベン
ゼンスルホンアミド等が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、優れたエン
ドセリン拮抗作用を有する新規スルホンアミド誘導体を
有効成分としてなる医薬組成物を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式〔I〕
【0006】
【化2】
【0007】(但し、環Aは置換もしくは非置換の単環
式又は二〜三環式炭化水素基或いは置換もしくは非置換
複素環式基を表し、環Bは、(1)環Aが置換もしくは
非置換単環式炭化水素基の場合、置換もしくは非置換二
〜三環式炭化水素基又は置換もしくは非置換複素環式基
であり、(2)環Aが置換もしくは非置換二〜三環式炭
化水素基又は置換もしくは非置換複素環式基の場合、置
換もしくは非置換の単環式又は二〜三環式炭化水素基或
いは置換もしくは非置換複素環式基であることを表し、
Qは単結合手又は式−O−、−S−,−SO−,−SO
2−もしくは−CH2−で示される基、Yは式−O−、−
S−又は−NH−で示される基、Alkは低級アルキレ
ン基又は低級アルケニレン基、Zは式−O−又は−NH
−で示される基、Rは置換もしくは非置換の芳香族複素
環式基もしくはアリール基、R1は水素原子、置換もし
くは非置換モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、
置換もしくは非置換低級アルキル基、置換もしくは非置
換低級アルケニル基、置換もしくは非置換低級アルキニ
ル基、置換もしくは非置換低級アルキルチオ基、置換も
しくは非置換低級アルコキシ基、置換もしくは非置換複
素環式基又はアリール基を表す。)で示されるスルホン
アミド誘導体又はその薬理的に許容し得る塩を有効成分
としてなる医薬組成物に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の有効成分であるスルホン
アミド誘導体〔I〕において、炭化水素基としては、一
部又は全部が飽和していてもよい単環、二環もしくは三
環式の炭素数15以下のものが挙げられる。単環式炭化
水素基としては炭素数5〜8のものが好ましく、より具
体的にはフェニル基の他、以下に示されるもの等が挙げ
られる。
【0009】
【化3】
【0010】又、二環式炭化水素基としては炭素数9〜
11のものが好ましく、より具体的にはナフチル基、イ
ンデニル基、アズレニル基の他、以下に示されるもの等
が挙げられる。
【0011】
【化4】
【0012】又、三環式炭化水素基としては炭素数12
〜15のものが好ましく、より具体的にはフルオレニル
基、フェナントリル基、アントリル基、アセナフチレニ
ル基、ビフェニレニル基の他、以下に示されるもの等が
挙げられる。
【0013】
【化5】
【0014】環A及び/又は環Bにおける複素環式基と
しては、例えば、単環、二環もしくは三環式の脂肪族又
は一部が飽和していてもよい芳香族複素環式基が挙げら
れる。
【0015】芳香族複素環式基としては、窒素原子、酸
素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の異項原子を
含む単環もしくは二環式芳香族複素環式基であるものが
好ましく、例えばピロリル基、イミダゾリル基、フリル
基、チエニル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、
オキサゾリル基、オキサゾリニル基、ピラゾリル基、キ
ナゾリニル基、チエノピリミジニル基、ピリジル基、ピ
リミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、トリア
ジニル基、テトラゾリル基、キノリル基、イソキノリル
基、キノキサリニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチア
ゾリル基、ベンゾオキサゾリル基又はベンゾイミダゾリ
ル基及びこれらの一部が飽和している環等が挙げられ
る。
【0016】上記芳香族複素環式基の一部が飽和してい
る環とは、例えば以下に示されるものが挙げられる。
【0017】
【化6】
【0018】脂肪族複素環式基としては、窒素原子、酸
素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の異項原子を
含む単環もしくは二環式脂肪族複素環式基であるものが
好ましく、例えばピペラジニル基、ピロリジニル基、ピ
ペリジル基、ホモピペリジル基、チオモルホリノ基又は
モルホリノ基等が挙げられる。
【0019】Rにおける芳香族複素環式基としては、窒
素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の
異項原子を含む単環もしくは二環式芳香族複素環式基で
あるものが好ましく、例えばピロリル基、イミダゾリル
基、フリル基、チエニル基、チアゾリル基、イソオキサ
ゾリル基、オキサゾリル基、オキサゾリニル基、ピラゾ
リル基、キナゾリニル基、チエノピリミジニル基、ピリ
ジル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル
基、トリアジニル基、テトラゾリル基、キノリル基、イ
ソキノリル基、キノキサリニル基、ベンゾチエニル基、
ベンゾチアゾリル基、ベンゾオキサゾリル基又はベンゾ
イミダゾリル基等が挙げられる。
【0020】R1における複素環式基としては、例え
ば、単環、二環もしくは三環式の脂肪族又は芳香族複素
環式基が挙げられる。
【0021】芳香族複素環式基としては、窒素原子、酸
素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の異項原子を
含む単環もしくは二環式芳香族複素環式基であるものが
好ましく、例えばピロリル基、イミダゾリル基、フリル
基、チエニル基、チアゾリル基、イソオキサゾリル基、
オキサゾリル基、オキサゾリニル基、ピラゾリル基、キ
ナゾリニル基、チエノピリミジニル基、ピリジル基、ピ
リミジニル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、トリア
ジニル基、テトラゾリル基、キノリル基、イソキノリル
基、キノキサリニル基、ベンゾチエニル基、ベンゾチア
ゾリル基、ベンゾオキサゾリル基又はベンゾイミダゾリ
ル基等が挙げられる。
【0022】脂肪族複素環式基としては、窒素原子、酸
素原子及び硫黄原子から選ばれる1〜4個の異項原子を
含む単環もしくは二環式脂肪族複素環式基であるものが
好ましく、例えばピペラジニル基、ピロリジニル基、ピ
ペリジル基、ホモピペリジル基、チオモルホリノ基又は
モルホリノ基等が挙げられる。
【0023】環A及び/又は環B上の置換基としては、
例えばハロゲン原子;保護されていてもよいヒドロキシ
ル基;低級アルキル基;低級アルコキシ基;低級アルケ
ニル基;低級アルキニル基;低級アルキルチオ基;シク
ロアルキル基;トリフルオロメチル基;カルボキシル
基;シアノ基;テトラゾリル基;ホルミル基;カルバモ
イル基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノカルボ
ニル基;低級アルコキシカルボニル基;低級アルコキシ
カルボニル−低級アルコキシ基;低級アルコキシカルボ
ニル−低級アルキル基;低級アルコキシカルボニル−低
級アルケニル基;ジ−低級アルコキシ基置換低級アルキ
ル基;アミノ基置換低級アルキル基;ヒドロキシ低級ア
ルキル基;カルボキシル基置換低級アルキル基;カルボ
キシル基置換低級アルケニル基;カルボキシル基置換低
級アルコキシ基;ブロモピリミジニルオキシ低級アルキ
ル基;低級アルキレンジオキシ基;アリール低級アルコ
キシ基;モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基;低
級アルキルスルフィニル基;低級アルキルスルホニル
基;ピリジル基;ニトロ基;イミダゾール基;オキサゾ
ール基;チアゾール基;トリアゾール基;フリル基;ハ
ロゲン原子、ヒドロキシル基、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基、低級アルカノイルオキシ基及び低級アルコ
キシカルボニルオキシ基から選ばれる1〜5の基で置換
されていてもよいフェニル基;アリールカルボニルアミ
ノ基;カルボキシル基置換低級アルカノイルオキシ低級
アルキル基;又はアリールアミノカルボニル基等が挙げ
られる。
【0024】環A及び/又は環Bにおけるフェニル基上
の置換基としては、とりわけ、低級アルキル基、低級ア
ルコキシ基又は低級アルキレンジオキシ基が好ましい。
【0025】環A及び/又は環Bは、1)単環式基の場
合、同一又は異なって上記の置換基を1〜3個有してい
てもよく、2)二〜三環式基の場合、同一又は異なって
上記の置換基を1〜4個有していてもよい。
【0026】また、Rにおける芳香族複素環式基又はア
リール基上の置換基としては、例えばハロゲン原子;保
護されていてもよいヒドロキシル基;ニトロ基;シアノ
基;アミノ基;ホルミル基;カルボキシル基;カルバモ
イル基;N−低級アルキルカルバモイルオキシ基;N−
ヒドロキシイミノメチル基;N−低級アルコキシイミノ
メチル基;低級アルキル基;ヒドロキシ低級アルキル
基;シクロアルキル基;低級アルコキシ−低級アルキル
基;低級アルコキシカルボニル−低級アルケニル基;ト
リフルオロメチル基;ヒドロキシル基及びアリール基置
換低級アルキル基;低級アルキルチオ基;モノ−もしく
はジ−低級アルキルアミノ基;低級アルカノイルアミノ
基;低級アルコキシ基;保護されていてもよいカルボキ
シル基で置換された低級アルコキシ基;アリールオキシ
基;低級アルコキシカルボニル基;低級アルコキシ−低
級アルケニル基;低級アルカノイル基;アリールカルボ
ニル基;低級アルケニルオキシ基;ヒドロキシ低級アル
キニル基;トリメチルシリル基で保護されていてもよい
低級アルキニル基;シアノ低級アルコキシ基;シクロア
ルキル−低級アルコキシ基;低級アルキルスルフィニル
基;低級アルキルスルホニル基;アリール基;フェニル
低級アルキル基;芳香族複素環式基置換低級アルキル
基;芳香族複素環式基置換低級アルコキシ基;フェニル
低級アルケニル基;フェニル低級アルコキシ基;アリー
ルカルボニルアミノ基;ハロゲン原子及び低級アルキル
基から選ばれる1〜3の基で置換されていてもよい芳香
族複素環式基置換ヒドロキシル基;又は低級アルキル基
で置換されていてもよい芳香族複素環式基等が挙げられ
る。
【0027】Rにおける芳香族複素環式基及び/又はア
リール基は同一又は異なって、上記の置換基を1〜4個
有していてもよい。
【0028】さらに、R1におけるモノ−もしくはジ−
低級アルキルアミノ基上の置換基としてはヒドロキシル
基、カルボキシル基等が挙げられる。低級アルキル基上
の置換基としては、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、カ
ルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、芳香族複
素環式基又はアリール基等が挙げられる。低級アルケニ
ル基上の置換基としては、低級アルキル基、アミノ基、
ヒドロキシル基、カルボキシル基等が挙げられる。低級
アルキニル基上の置換基としては、カルボキシル基等が
挙げられる。低級アルキルチオ基上の置換基としてはカ
ルボキシル基等が挙げられる。低級アルコキシ基上の置
換基としては、ヒドロキシル基、ヒドロキシ低級アルコ
キシ基、カルボキシル基等が挙げられる。さらに複素環
式基上の置換基としては、低級アルキル基、アミノ基、
ヒドロキシル基、カルボキシル基等があげられる。
【0029】R1におけるモノ−もしくはジ−低級アル
キルアミノ基、低級アルキル基、低級アルケニル基、低
級アルキニル基、低級アルキルチオ基、低級アルコキシ
基及び/又は複素環式基は同一又は異なって、上記の置
換基を1〜4個有していてもよい。
【0030】ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基
の保護基としては、ヒドロキシル基及び/又はカルボキ
シル基の保護基となりうる慣用の保護基を用いることが
でき、例えば、ヒドロキシル基の保護基としては、ベン
ジル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基等
があげられ、カルボキシル基の保護基としては、メチル
基、エチル基、tert−ブチル基、ベンジル基等があ
げられる。
【0031】また、アリール基並びにアリールカルボニ
ルアミノ基、アリールアミノカルボニル基、アリールオ
キシ基及びアリールカルボニル基におけるアリール部分
としてはフェニル基、低級アルコキシフェニル基又はナ
フチル基等が挙げられる。
【0032】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕における環Aと環Bの組み合わせの具体例と
しては、1)環Aが置換単環式炭化水素基、環Bが置換
もしくは非置換二環式炭化水素基、2)環Aが置換単環
式炭化水素基、環Bが置換もしくは非置換複素環式基、
3)環Aが置換もしくは非置換二環式炭化水素基、環B
が置換炭化水素基、4)環Aが置換もしくは非置換二環
式炭化水素基、環Bが置換複素環式基、5)環Aが置換
複素環式基、環Bが置換もしくは非置換炭化水素基、
6)環Aが置換複素環式基、環Bが置換もしくは非置換
複素環式基、7)環Aが置換もしくは非置換複素環式
基、環Bが置換単環式又は二〜三環式炭化水素基、8)
環Aが置換もしくは非置換複素環式基、環Bが置換複素
環である化合物が挙げられ、そのうち、1)環Aが置換
単環式炭化水素基、環Bが置換もしくは非置換二環式炭
化水素基、2)環Aが置換単環式炭化水素基、環Bが置
換もしくは非置換複素環式基、3)環Aが置換もしくは
非置換二環式炭化水素基、環Bが置換単環式又は二〜三
環式炭化水素基である化合物が好ましく、とりわけ、環
Aが置換単環式炭化水素基、環Bが非置換複素環式基で
あるものが好ましい。
【0033】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕のうち薬効上好ましい化合物は、一般式
〔I〕において、環Aが低級アルキル基もしくは低級ア
ルキレンジオキシ基で置換されているフェニル基であ
り、環Bがナフチル基、ピリジル基、フリル基、低級ア
ルキル基で置換されていてもよいチエニル基又はベンゾ
チエニル基であるか、又は環Aがジ低級アルキルアミノ
基で置換されていてもよいナフチル基、インデニル基、
アントリル基、ピリジル基もしくは低級アルキル基で置
換されていてもよいチエニル基、ベンゾフリル基又はベ
ンゾチエニル基であり、環Bが、低級アルキル基もしく
は低級アルコキシ基で置換されているフェニル基、ナフ
チル基、ピリジル基、フリル基、低級アルキル基で置換
されていてもよいチエニル基又はベンゾチエニル基であ
り、Qが単結合手又は式−O−で示される基、Yが式−
O−で示される基、Alkが低級アルキレン基、Zが式
−O−で示される基、Rがハロゲン原子、チエニル基又
は低級アルキルチオ基で置換されていているピリミジニ
ル基、R1が水素原子、ヒドロキシ低級アルキルアミノ
基、低級アルキル基、カルボキシル基置換低級アルキル
チオ基、ヒドロキシ低級アルコキシ基、ピリミジニル
基、ヒドロキシピペリジニル基、低級アルキル基置換ピ
ペラジニル基又はモルホリノ基である化合物である。
【0034】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕のうち、薬効上より好ましい化合物は、一般
式〔I〕において、環Aが低級アルキル基もしくは低級
アルキレンジオキシ基で置換されているフェニル基であ
り、環Bがナフチル基、ピリジル基、フリル基、低級ア
ルキル基で置換されていてもよいチエニル基又はベンゾ
チエニル基であるか、又は環Aがジ低級アルキルアミノ
基で置換されていてもよいナフチル基、インデニル基、
アントリル基、ピリジル基もしくは低級アルキル基で置
換されていてもよいチエニル基、ベンゾフリル基又はベ
ンゾチエニル基であり、環Bが、低級アルキル基もしく
は低級アルコキシ基で置換されているフェニル基又は低
級アルキル基で置換されているチエニル基であり、Qが
単結合手又は式−O−で示される基、Yが式−O−で示
される基、Alkが低級アルキレン基、Zが式−O−で
示される基、Rがハロゲン原子、チエニル基又は低級ア
ルキルチオ基で置換されていているピリミジニル基、R
1が水素原子、ヒドロキシ低級アルキルアミノ基、低級
アルキル基、カルボキシル基置換低級アルキルチオ基、
ヒドロキシ低級アルコキシ基、ピリミジニル基、ヒドロ
キシピペリジニル基、低級アルキル基置換ピペラジニル
基又はモルホリノ基である化合物である。
【0035】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕のうち、薬効上更に好ましい化合物は、一般
式〔I〕において、環Aが低級アルキル基で置換されて
いるフェニル基であり、環Bが低級アルキル基で置換さ
れていてもよいチエニル基、ナフチル基、ピリジル基、
フリル基又はベンゾチエニル基であるか、又は環Aがジ
低級アルキルアミノ基で置換されていてもよいナフチル
基又はピリジル基で置換されていてもよいチエニル基で
あり、環Bが低級アルキル基もしくは低級アルコキシ基
で置換されているフェニル基であり、Qが単結合手、R
がハロゲン原子もしくは低級アルキルチオ基で置換され
ているピリミジニル基、R1が水素原子、ピリミジニル
基又はモルホリノ基である化合物である。
【0036】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕のうち、薬効上とりわけ好ましい化合物は、
一般式〔I〕において、環Aが低級アルキル基で置換さ
れているフェニル基であり、環Bが低級アルキル基で置
換されていてもよいチエニル基、ナフチル基又はベンゾ
チエニル基であるか、又は環Aがナフチル基であり、環
Bが低級アルキル基で置換されているフェニル基である
化合物である。
【0037】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕のうち、他の薬効上好ましい化合物は、一般
式〔I〕において、環Aが低級アルキル基で置換されて
いるフェニル基であり、環Bがチエニル基であるか、又
は環Aがナフチル基又はチエニル基であり、環Bが低級
アルコシキ基で置換されているフェニル基であり、Qが
単結合手又は式−O−で示される基、Yが式−O−で示
される基、Alkが低級アルキレン基、Zが式−O−で
示される基、Rがハロゲン原子もしくはチエニル基で置
換されているピリミジニル基、R1が低級アルキル基、
モルホリノ基、低級アルキル基置換ピペラジニル基又は
ピリミジニル基である化合物である。
【0038】このうち、より好ましい化合物は、一般式
〔I〕において、Rがハロゲン原子で置換されているピ
リミジニル基、R1がピリミジニル基である化合物であ
る。
【0039】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕には、不斉炭素原子に基づく光学異性体が存
在しうるが、本発明はこれらの光学異性体及びその混合
物のいずれをも含むものである。
【0040】また、本発明の有効成分であるスルホンア
ミド誘導体〔I〕は、遊離の形でも、また薬理的に許容
し得る塩の形でも医薬用途に使用することができる。か
かる薬理的に許容し得る塩としては、無機酸もしくは有
機酸との酸付加塩、無機塩基、有機塩基又はアミノ酸と
の塩があげられ、例えば塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸
塩、メタンスルホン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイ
ン酸塩、シュウ酸塩、アルカリ金属(ナトリウム、カリ
ウム等)塩、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシ
ウム等)塩、トリエチルアミン塩、リジンとの塩などが
あげられる。
【0041】また、本発明の有効成分であるスルホンア
ミド誘導体〔I〕又はその薬理的に許容しうる塩は、そ
の分子内塩、付加物、錯体、水和物あるいは溶媒和物を
も含むものである。
【0042】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕もしくはその薬理的に許容しうる塩は、経口
的にも非経口的にも投与することができ、また常法によ
り例えば、錠剤、顆粒剤、カプセル剤、散剤、注射剤、
吸入剤のような適宜の医薬製剤として用いることができ
る。
【0043】経口投与する場合の剤形は、錠剤、顆粒
剤、カプセル剤、散剤の如き固形剤であってもよく、溶
液、懸濁剤の如き液剤であってもよく、経口投与に適し
た医薬担体と共に医薬製剤として使用することができ
る。かかる医薬担体としては、例えば、結合剤(シロッ
プ、アラビアゴム、ゼラチン、ソルビット、トラガン
ト、ポリビニルピロリドン等)、賦形剤(乳糖、砂糖、
コーンスターチ、リン酸カリウム、ソルビット、グリシ
ン等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、タルク、
ポリエチレングリコール、シリカ等)、崩壊剤(バレイ
ショデンプン等)又は湿潤剤(ラウリル硫酸ナトリウム
等)等慣用のものをいずれも使用できる。
【0044】一方、非経口投与する場合の剤形は、例え
ば、注射用蒸留水、生理的食塩水、ブドウ糖水溶液等を
用いて、注射剤や点滴注射剤とするのが好ましい。
【0045】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩の投与量は、
投与方法、患者の年令、体重、状態によっても異なる
が、通常、1日当り約0.001〜100mg/kg程
度とするのが好ましい。
【0046】本発明の医薬組成物は、とりわけエンドセ
リン拮抗薬として好適に用いることができる。
【0047】このため、本発明の医薬組成物は、エンド
セリン活性に関連する疾患、例えば、高血圧症、肺性高
血圧症、腎性高血圧症、レイノー病、気管支喘息、胃潰
瘍、炎症性腸疾患(クローン病)、ショック、発癌、血
管形成術後の再狭窄、臓器移植後の臓器機能不全、糖尿
病、血栓症、動脈硬化症、心不全、急性腎不全、糸球体
腎炎、サイクロスポリン誘発腎毒性、心筋梗塞、狭心
症、不整脈、緑内症、片頭痛、脳血管攣縮及び脳梗塞等
の予防又は治療薬として有用である。
【0048】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕は、下記〔A法〕、〔B法〕、〔C法〕又は
〔D法〕によって製造することができる。
【0049】〔A法〕本発明の本発明の有効成分である
スルホンアミド誘導体〔I〕は、一般式〔II〕
【0050】
【化7】
【0051】(但し、X1は反応性残基を表し、他の記
号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物と一
般式〔III〕
【0052】
【化8】
【0053】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその塩とを反応させて製造
することができる。
【0054】〔B法〕また、化合物〔I〕は、一般式
〔IV〕
【0055】
【化9】
【0056】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその塩と一般式〔V〕
【0057】
【化10】
【0058】(但し、X2は反応性残基を表し、環Aは
前記と同一意味を有する。)で示される化合物を反応さ
せて製造することができる。
【0059】〔C法〕また、化合物〔I〕は、一般式
〔VI〕
【0060】
【化11】
【0061】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物又はその塩と、一般式〔VI
I〕
【0062】
【化12】
【0063】(但し、X3は反応性残基を表し、他の記
号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物とを
反応させて製造することができる。
【0064】〔D法〕更に本発明の有効成分であるスル
ホンアミド誘導体〔I〕のうち、Qが単結合手である一
般式〔I−a〕
【0065】
【化13】
【0066】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物は、一般式〔VIII〕
【0067】
【化14】
【0068】(但し、X4は反応性残基を表し、他の記
号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物又は
その塩と一般式〔IX〕
【0069】
【化15】
【0070】(但し、Wは低級アルキル基を表し、環B
は前記と同一意味を有する。)で示される化合物を反応
させて製造することができる。
【0071】化合物〔II〕、〔IV〕、〔VI〕又は
〔VIII〕の塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩等の
無機酸との塩及びアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩
等の無機塩基との塩が使用できる。
【0072】X1、X2、X3又はX4の反応性残基として
は、ハロゲン原子、低級アルキルスルホニルオキシ基又
はアリールスルホニルオキシ基等を好適に用いることが
できるが、とりわけハロゲン原子が好ましい。
【0073】〔A法〕:化合物〔II〕と化合物〔II
I〕又はその塩との反応は、脱酸剤の存在下、適当な溶
媒中又は無溶媒で実施することができる。脱酸剤として
は、水素化アルカリ金属、炭酸アルカリ金属、アルカリ
金属アミド、アルカリ金属アルコキシド、アルキルアル
カリ金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、水酸化ア
ルカリ金属、水酸化アルカリ土類金属、有機塩基(1,
8−ジアザビシクロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン
等)等を好適に用いることができる。また溶媒として
は、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ジ
メチルホルムアミド、ヘキサメチルホスホラミド、スル
ホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジ
オキサン、テトラヒドロフラン、トルエン、エチレング
リコールジメチルエーテル等を適宜用いることができ
る。本反応は、室温〜150℃、とりわけ室温〜120
℃で好適に進行する。
【0074】〔B法〕:化合物〔IV〕又はその塩と化
合物〔V〕との反応は、脱酸剤の存在下、適当な溶媒中
又は無溶媒で実施することができる。脱酸剤及び溶媒と
しては、上記〔A法〕で記載の脱酸剤及び溶媒をいずれ
も好適に用いることができる。本反応は、0〜150
℃、とりわけ室温〜100℃で好適に進行する。また、
本反応は硫酸水素テトラブチルアンモニウム、塩化トリ
メチルベンジルアンモニウム、18−クラウン−6等の
相間移動触媒を触媒量添加するとより好適に進行する。
【0075】〔C法〕:化合物〔VI〕又はその塩と化
合物〔VII〕との反応は、脱酸剤の存在下、適当な溶
媒中又は無溶媒で実施することができる。脱酸剤として
は、上記〔A法〕で記載の脱酸剤をいずれも好適に用い
ることができる。また溶媒としては、ジメチルスルホキ
シド、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、エチレング
リコールジメチルエーテル、ヘキサメチルホスホラミ
ド、スルホラン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ト
ルエン等又はそれらの混合溶媒を適宜用いることができ
る。本反応は、0℃〜150℃、とりわけ室温〜100
℃で好適に進行する。
【0076】〔D法〕:化合物〔VIII〕又はその塩
と化合物〔IX〕との反応は、触媒の存在下、適当な溶
媒中で実施することができる。触媒としてはビス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド、パ
ラジウム(II)アセテート、テトラキス(トリフェニ
ルホスフィン)パラジウム(0)等のパラジウム系触媒
を適宜用いることができる。本反応は、ジャーナル・オ
ブ・オーガニック・ケミストリー(J.Org.Che
m.)第58巻、1963頁(1993年)記載の方法
に準じ、塩化銅(I)、臭化銅(I)、ヨウ化銅(I)
等の銅(I)塩を添加するとより好適に進行する。また
溶媒としては、例えばジオキサン、エチレングリコール
ジメチルエーテル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホ
ルムアミド、ヘキサメチルホスホラミド、ベンゼン、テ
トラヒドロフラン、トルエン、酢酸エチル、低級アルコ
ール、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジエチルエーテ
ル、ジメトキシエタン、水又はそれらの混合溶媒を適宜
用いることができる。本反応は、50〜100℃で好適
に進行する。
【0077】本発明の有効成分であるスルホンアミド誘
導体〔I〕は、上記の如くして得られる化合物を他の化
合物へ相互変換することによっても製造することができ
る。このような化合物間の相互変換反応としては、その
化合物が有する置換基の種類に応じ、適宜選択すればよ
いが、例えば次の(a)〜(w)法の如く実施すること
ができる。
【0078】(a)法:Rが置換基を有する芳香族複素
環式基又はアリール基である化合物〔I〕は、対応のR
がハロゲン原子で置換された芳香族複素環式基又はアリ
ール基である化合物と置換させる基のトリアルキルスズ
錯体とを触媒の存在下に反応させることにより製造する
ことができる。触媒としては上記〔D法〕で記載の触媒
をいずれも好適に用いることができる。本反応は、室温
〜100℃で好適に進行する。
【0079】(b)法:Rが低級アルカノイル基(例え
ば、アセチル基等)で置換された芳香族複素環式基又は
アリール基である化合物〔I〕は、対応のRが低級アル
コキシ−低級アルケニル基(例えば、1−エトキシビニ
ル基等)で置換された芳香族複素環式基又はアリール基
である化合物を酸処理することにより製造することがで
きる。酸としては、塩酸、硫酸、p−トルエンスルホン
酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、酢酸等を好
適に用いることができる。本反応は、0℃〜室温で好適
に進行する。
【0080】(c)法:Rがヒドロキシ低級アルキル基
で置換された芳香族複素環式基又はアリール基である化
合物〔I〕は、対応のRが低級アルカノイル基またはホ
ルミル基で置換された芳香族複素環式基又はアリール基
である化合物を還元剤で処理することにより製造するこ
とができる。還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウ
ム、水素化ホウ素リチウム、水素化アルミニウムリチウ
ム、水素化ジイソブチルアルミニウム等を好適に用いる
ことができる。本反応は、0℃〜室温で好適に進行す
る。
【0081】(d)法:Rが低級アルキル基で置換され
た芳香族複素環式基又はアリール基である化合物〔I〕
は、対応のRがヒドロキシ基置換低級アルキル基で置換
された芳香族複素環式基又はアリール基である化合物を
ハロゲン化し、次いで還元することにより製造すること
ができる。ハロゲン化は、チオニルクロリド、オキシ塩
化リン、五塩化リン、三臭化リン等のハロゲン化剤と反
応させることにより実施できる。還元は、パラジウム−
炭素、パラジウム−硫酸バリウム、パラジウム−酸化ア
ルミニウム、パラジウム黒等のパラジウム系触媒で処理
することにより実施できる。また、本還元反応は脱酸剤
の存在下に水素雰囲気中で実施するのが好ましく、脱酸
剤としては、トリエチルアミン、ピリジン、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、酢酸ナトリウム等を好適に用
いることができる。本反応は、室温〜60℃で好適に進
行する。
【0082】(e)法:Rが無置換の芳香族複素環式基
又はアリール基である化合物〔I〕は、対応のRがハロ
ゲン原子で置換された芳香族複素環式基又はアリール基
である化合物を、還元して製造することができる。還元
は上記(d)法記載と同様の条件で好適に実施すること
ができる。
【0083】(f)法:また、Rが無置換の芳香族複素
環式基又はアリール基である化合物〔I〕は、対応のR
が低級アルキルチオ基で置換された芳香族複素環式基又
はアリール基である化合物を、脱硫反応に付すことによ
っても製造することができる。脱硫反応は水素雰囲気
中、ラネーニッケル、パラジウム−炭素等の触媒の存在
下に好適に実施することができる。本反応は、室温〜5
0℃で好適に進行する。
【0084】(g)法:Rがホルミル基、ヒドロキシ低
級アルキル基、或いはヒドロキシル基及びアリール基置
換低級アルキル基で置換された芳香族複素環式基又はア
リール基である化合物〔I〕は、対応のRがハロゲン原
子で置換された芳香族複素環式基又はアリール基である
化合物を、リチオ化し、次いで対応するカルボニル化合
物(例えば、ジメチルホルムアミド、アセトン、ベンズ
アルデヒド等)と反応させることにより製造することが
できる。リチオ化は、n−ブチルリチウム、s−ブチル
リチウム、t−ブチルリチウム等のリチオ化剤と反応さ
せることにより好適に実施できる。本反応は、−100
℃〜25℃で好適に進行する。
【0085】(h)法:Rがアミノ基で置換された芳香
族複素環式基又はアリール基である化合物〔I〕は、対
応のRがニトロ基で置換された芳香族複素環式基又はア
リール基である化合物を還元することにより製造でき
る。還元反応は、遷移金属触媒の存在下水素雰囲気中で
還元するか、又は還元剤と反応させることにより実施で
きる。遷移金属触媒としては、パラジウム−炭素、パラ
ジウム−酸化アルミニウム、パラジウム黒、コロイドパ
ラジウム、酸化白金、ラネーニッケル等を、還元剤とし
ては、リチウムアルミニウムヒドリド、スズ、塩化第一
スズ、亜鉛、鉄等を好適に用いることができる。本反応
は、−20℃〜80℃で好適に進行する。
【0086】(i)法:Rが低級アルカノイルアミノ基
又はアリールカルボニルアミノ基で置換された芳香族複
素環式基又はアリール基である化合物〔I〕は、対応の
Rがアミノ基で置換された芳香族複素環式基又はアリー
ル基である化合物をアシル化することにより製造でき
る。アシル化剤としては、カルボン酸又はその反応性誘
導体(酸クロリド、酸ブロミド、酸無水物、混合酸無水
物等)があげられる。遊離のカルボン酸を用いて本反応
を実施する場合、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジ
イミド、N−ジメチルアミノプロピル−N’−エチルカ
ルボジイミド、ジエチルリン酸シアニド、ジフェニルリ
ン酸アジド等の縮合剤の存在下に実施するのが好まし
く、カルボン酸の反応性誘導体を用いて本反応を実施す
る場合、水酸化アルカリ金属、炭酸水素アルカリ金属、
炭酸アルカリ金属、有機塩基(トリエチルアミン、ピリ
ジン等)等の脱酸剤の存在下に実施するのが好ましい。
本反応は、−20℃〜100℃で好適に進行する。
【0087】(j)法:Rがモノ−もしくはジ−低級ア
ルキルアミノ基で置換された芳香族複素環式基又はアリ
ール基である化合物〔I〕は、対応のRがアミノ基で置
換された芳香族複素環式基又はアリール基である化合物
をアルキル化することにより製造できる。アルキル化は
(1)脱酸剤の存在下、低級アルキルハライド(低級ア
ルキルクロリド、低級アルキルブロミド等)または低級
アルキル低級アルカンスルホネート(低級アルキルメタ
ンスルホネート)、低級アルキルアリールスルホネート
(トルエンスルホネート等)等を反応させるか、或いは
(2)還元剤の存在下、低級アルキルアルデヒドとの反
応物を還元することにより実施することができる。脱酸
剤としては、水酸化アルカリ金属、炭酸水素アルカリ金
属、炭酸アルカリ金属、有機塩基(トリエチルアミン、
ピリジン等)等を好適に用いることができる。還元剤と
しては、水素化ホウ素ナトリウム、水素化トリアセトキ
シホウ素ナトリウム、ギ酸等を好適に用いることができ
る。本反応は、0〜100℃で好適に進行する。
【0088】(k)法:Rがテトラゾリル基で置換され
た芳香族複素環式基又はアリール基である化合物〔I〕
は、対応のRがシアノ基で置換された芳香族複素環式基
又はアリール基である化合物とアジ化トリブチルスズを
反応させることにより製造できる。本反応は50〜12
0℃で好適に進行する。
【0089】(l)法:Rが保護されていてもよいカル
ボキシル基置換低級アルコキシ基で置換された芳香族複
素環式基又はアリール基である化合物〔I〕は、対応の
Rがヒドロキシル基で置換された芳香族複素環式基又は
アリール基である化合物を保護されていてもよいカルボ
キシル基置換低級アルキルハライド又は保護されていて
もよいカルボキシル基置換低級アルキルスルホネート等
と反応させることにより製造できる。本反応は、水酸化
アルカリ金属、炭酸水素アルカリ金属、炭酸アルカリ金
属、有機塩基(トリエチルアミン、ピリジン等)等の脱
酸剤の存在下に好適に進行する。本反応は、0〜100
℃で好適に進行する。カルボキシル基の保護基として
は、慣用のカルボキシル基の保護基を用いることができ
る。また当該保護基は、常法によって除去することがで
きる。
【0090】(m)法:Rが低級アルコキシ−低級アル
キル基で置換された芳香族複素環式基又はアリール基で
ある化合物〔I〕は、対応のRがヒドロキシ低級アルキ
ル基で置換された芳香族複素環式基又はアリール基であ
る化合物をハロゲン化し、次いで、アルコキシ化するこ
とにより製造できる。ハロゲン化剤としては、(d)法
で記載のハロゲン化剤を好適に用いることができる。本
反応は、−20℃〜100℃で好適に進行する。アルコ
キシ化は、メタノール、エタノール、イソプロパノール
等の低級アルコールと反応させることにより、実施する
ことができる。本アルコキシ化反応は脱酸剤の存在下に
実施するのが好ましく、脱酸剤としては水酸化アルカリ
金属、炭酸水素アルカリ金属、炭酸アルカリ金属、有機
塩基(トリエチルアミン、ピリジン等)等を好適に用い
ることができる。本反応は、−20℃〜100℃で好適
に進行する。
【0091】(n)法:Rが低級アルキルスルフィニル
基及び/又は低級アルキルスルホニル基で置換された芳
香族複素環式基又はアリール基である化合物〔I〕は、
対応のRが低級アルキルチオ基で置換された芳香族複素
環式基又はアリール基である化合物を酸化剤の存在下に
反応させることにより製造できる。酸化剤としては、3
−クロロ過安息香酸、過酢酸、過酸化水素、過トリフル
オロ酢酸、過ヨウ素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウ
ム、過マンガン酸カリウム等を好適に用いることができ
る。本反応は0〜50℃で好適に進行する。
【0092】(o)法:Rが低級アルキルチオ基で置換
された芳香族複素環式基又はアリール基である化合物
〔I〕は、対応のRが低級アルキルスルフィニル基で置
換された芳香族複素環式基又はアリール基である化合物
を、まず酸無水物と反応させ、次いで加水分解して対応
のRがチオール基で置換さてた化合物とした後、さらに
当該対応のRがチオール基で置換された化合物を塩基の
存在下、低級アルキルハライドと反応させることにより
製造できる。酸無水物としては、トリフルオロ酢酸無水
物、無水酢酸等を好適に用いることができ、塩基として
は、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、低級アルコキシナ
トリウム(例えば、MeONa、EtONa)等を好適
に用いることができる。本反応は0〜50℃で好適に進
行する。
【0093】(p)法:Rがシアノ基で置換された芳香
族複素環式基又はアリール基である化合物〔I〕は、対
応のRがハロゲン原子で置換された芳香族複素環式基又
はアリール基である化合物とシアン化亜鉛とを触媒の存
在下に反応させることにより製造できる。触媒として
は、上記〔D〕法に記載の触媒をいずれも好適に用いる
ことができる。本反応は60〜100℃で好適に進行す
る。
【0094】(q)法:Rがトリメチルシリル基置換低
級アルキニル基又はヒドロキシ低級アルキニル基で置換
された芳香族複素環式基又はアリール基である化合物
〔I〕は、対応のRがハロゲン原子で置換された芳香族
複素環式基又はアリール基である化合物を、トリメチル
シリル基置換低級アルキニル化又はヒドロキシ低級アル
キニル化させることにより製造できる。トリメチルシリ
ル基置換低級アルキニル化又はヒドロキシ低級アルキニ
ル化は、触媒及び有機塩基の存在下に反応させることに
より製造できる。触媒としては、上記〔D〕法に記載の
触媒を、また有機塩基としては上記〔j〕法に記載の有
機塩基をいずれも好適に用いることができる。また本反
応は、上記〔D〕法と同様、銅(I)塩を添加するとよ
り好適に進行する。本反応は室温〜100℃で好適に進
行する。
【0095】(r)法:Rが低級アルキニル基で置換さ
れた芳香族複素環式基又はアリール基である化合物
〔I〕は、対応のRがトリメチルシリル基置換低級アル
キニル基で置換された芳香族複素環式基又はアリール基
である化合物を、酸又は無機塩基の存在下に反応させる
ことにより製造できる。酸としては、塩酸、硫酸、臭化
水素酸等を、塩基としては、炭酸カリウム、炭酸ナトリ
ウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等を好適に用
いることができる。本反応は0℃〜室温で好適に進行す
る。
【0096】(s)法:Rがフェニル低級アルキル基で
置換された芳香族複素環式基又はアリール基である化合
物〔I〕は、対応のRがフェニルアルケニル基で置換さ
れた芳香族複素環式基又はアリール基である化合物を水
素雰囲気中、触媒の存在下に還元することにより製造で
きる。触媒としては、上記〔d〕法に記載の触媒をいず
れも好適に用いることができる。本反応は室温〜60℃
で好適に進行する。
【0097】(t)法:環A及び/又は環Bがホルミル
基で置換された炭化水素基又は複素環式基である化合物
〔I〕は、対応の環A及び/又は環Bがジ−低級アルコ
キシ基置換低級アルキル基で置換された炭化水素基又は
複素環式基である化合物を、酸の存在下に加水分解する
ことにより製造できる。酸としては、p−トルエンスル
ホン酸、シュウ酸等の有機酸又は塩酸、硫酸、臭化水素
等の鉱酸等を好適に用いることができる。本反応は0〜
50℃で好適に進行する。
【0098】(u)法:環A及び/又は環Bが低級アル
コキシカルボニル−低級アルケニル基で置換された炭化
水素基又は複素環式基である化合物〔I〕は、対応の環
A及び/又は環Bがホルミル基で置換された炭化水素基
又は複素環式基である化合物と置換させる基のトリフェ
ニルリン錯体とを反応させることにより製造できる。本
反応は室温〜60℃で好適に進行する。
【0099】(v)法:環A及び/又は環Bがカルボキ
シル基置換低級アルケニル基で置換された炭化水素基又
は複素環式基である化合物〔I〕は、対応の環A及び/
又は環Bが低級アルコキシカルボニル−低級アルケニル
基で置換された炭化水素基又は複素環式基である化合物
を無機塩基の存在下に反応させることにより製造でき
る。無機塩基としては、水酸化ナトリウム等の水酸化ア
ルカリ金属等を好適に用いることができる。本反応は0
℃〜室温で好適に進行する。
【0100】(w)法:Qが式−SO−又−SO2−で
示される基である化合物〔I〕は、対応のQが式−S−
で示される基である化合物を酸化剤の存在下、酸化反応
させることにより製造できる。酸化剤としては、3−ク
ロロ過安息香酸、過酢酸、過酸化水素、過トリフルオロ
酢酸、過ヨウ素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、
過マンガン酸カリウム等を好適に用いることができる。
本反応は0〜50℃で好適に進行する。
【0101】上記(a)〜(w)に記載の反応に用いる
溶媒は、反応を阻害しない溶媒であれば、特に限定され
ず、例えばジオキサン、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミ
ド、ヘキサメチルホスホラミド、ベンゼン、テトラヒド
ロフラン、トルエン、酢酸エチル、低級アルコール、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾリジノン、ジエチルエーテル、ジメ
トキシエタン、ジメチルスルホキシド、水又はそれらの
混合溶媒を適宜用いることができる。
【0102】なお、本発明の有効成分であるスルホンア
ミド誘導体〔I〕の原料化合物〔II〕及び〔VI〕
は、例えば特開平5−155864号又は特開平5−2
22003号記載の方法に準じて製造することができ
る。即ち、Qが単結合手である化合物〔II〕は、ま
ず、一般式〔X〕
【0103】
【化16】
【0104】(但し、環Bは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を、ハロゲン化剤(チオニルク
ロリド等)で処理して対応の酸ハライドとし、次いでア
ルコールで処理して対応のエステルとした後、塩基(水
素化ナトリウム、カリウムt−ブトキシド等)の存在
下、炭酸ジエチルと反応させて、一般式〔XI〕
【0105】
【化17】
【0106】(但し、環Bは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とする。次いで生成物をアンモ
ニアで処理してアミド化して一般式
【0107】
【化18】
【0108】(但し、環Bは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、生成物を塩基(ナトリウ
ムエチラート等)の存在下に一般式
【0109】
【化19】
【0110】(但し、R1は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物と反応させて、一般式〔XI
I〕
【0111】
【化20】
【0112】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得るか、または、化合物〔X
I〕を塩基(ナトリウムメトキシド等)の存在下一般式
〔XIII〕
【0113】
【化21】
【0114】(但し、R1は前記と同一意味を有す
る。)で示されるアミジン化合物と反応させて化合物
〔XII〕を得る。さらに生成物のヒドロキシル基をハ
ロゲン化剤(オキシ塩化リン等)で処理して反応性残基
に変換させて一般式〔XIV〕
【0115】
【化22】
【0116】(但し、X5は反応性残基を表し、他の記
号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物とす
るか、または、化合物〔XI〕を塩基(ナトリウムメト
キシド等)の存在下、尿素と反応させて一般式
【0117】
【化23】
【0118】(但し、環Bは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得た後、生成物のヒドロキシ
ル基をハロゲン化剤(オキシ塩化リン等)で処理して反
応性残基に変換させて一般式〔XV〕
【0119】
【化24】
【0120】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を製する。更に一般式〔XV
I〕
【0121】
【化25】
【0122】(但し、W1は低級アルキル基を表し、他
の記号は前記と同一意味を有する。)で示される化合物
と反応させて、化合物〔XIV〕を得る。
【0123】これを一般式〔XVII〕
【0124】
【化26】
【0125】(但し、環Aは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物と脱酸剤(水素化ナトリウム、
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等)
の存在下に反応させることにより製造することができ
る。
【0126】一方、Qが式−O−で示される基である化
合物〔II〕は、一般式〔XVIII〕
【0127】
【化27】
【0128】(但し、環Bは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とブロモマロン酸ジエチルエス
テルとを脱酸剤(炭酸カリウム等)の存在下に反応させ
て、一般式〔XIX〕
【0129】
【化28】
【0130】(但し、環Bは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、これを塩基(ナトリウム
メチラート等)の存在下にアミジン化合物〔XIII〕
と反応させて、一般式〔XX〕
【0131】
【化29】
【0132】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得た後、前記のQが単結合手
である化合物〔XII〕のヒドロキシル基の反応性残基
への変換工程と同様にして、一般式〔XXI〕
【0133】
【化30】
【0134】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を製するか、または、化合物
〔XIX〕を塩基(ナトリウムメトキシド等)の存在
下、尿素と反応させて一般式
【0135】
【化31】
【0136】(但し、環Bは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得た後、生成物のヒドロキシ
ル基をハロゲン化剤(オキシ塩化リン等)で処理して反
応性残基に変換させて一般式〔XXII〕
【0137】
【化32】
【0138】(但し、環Bは前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を製する。更に化合物〔XV
I〕と反応させて、化合物〔XXI〕を得る。引き続
き、化合物〔XIV〕と化合物〔XVII〕との反応と
同様に処理して化合物〔II〕を製造することができ
る。
【0139】さらに化合物〔VI〕は、対応の化合物
〔II〕を一般式〔XXIII〕
【0140】
【化33】
【0141】(但し、Y、Alk及びZは前記と同一意
味を有する。)で示される化合物と脱酸剤(水素化ナト
リウム等)の存在下に反応させることにより製造でき
る。
【0142】また、本発明の原料化合物〔IV〕は、
(i)化合物〔XIV〕又は化合物〔XXI〕と、化合
物〔III〕を脱酸剤(例えば水素化ナトリウム等)の
存在下反応させて、一般式〔XXIV〕
【0143】
【化34】
【0144】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、これをアジ化ナトリウム
と反応させて、一般式〔XXV〕
【0145】
【化35】
【0146】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得たのち、接触還元して製造
するか、或いは、(ii)化合物〔XIV〕又は化合物
〔XXI〕と、アンモニアを反応させて、一般式〔XX
VI〕
【0147】
【化36】
【0148】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を製し、これを脱酸剤(例え
ば、水素化ナトリウム等)の存在下、化合物〔III〕
と反応させることにより製造することができる。
【0149】また、原料化合物〔IV〕は、(i)化合
物〔XIV〕又は化合物〔XXI〕と、化合物〔XXI
II〕を脱酸剤(例えば水素化ナトリウム等)の存在下
反応させて、一般式〔XXVII〕
【0150】
【化37】
【0151】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、これをアジ化ナトリウム
と反応させて、一般式〔XXVIII〕
【0152】
【化38】
【0153】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得たのち、接触還元して一般
式〔XXIX〕
【0154】
【化39】
【0155】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を製し、これを脱酸剤(例えば
水素化ナトリウム等)の存在下化合物〔VII〕と反応
させて製造するか、或いは、(ii)化合物〔XXV
I〕を化合物〔XXIII〕と反応させて、化合物〔X
XIX〕を得た後、これを脱酸剤(例えば、水素化ナト
リウム等)の存在下、化合物〔VII〕と反応させるこ
とにより製造することができる。
【0156】更に、本発明の原料化合物〔VIII〕
は、(i)一般式〔XXX〕
【0157】
【化40】
【0158】(但し、R1は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物と化合物〔XVII〕を脱酸剤
(例えば水素化ナトリウム等)の存在下反応させ、一般
式〔XXXI〕
【0159】
【化41】
【0160】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を製し、この化合物を脱酸剤
(例えば水素化ナトリウム等)の存在下、化合物〔II
I〕と反応させて一般式〔XXXII〕
【0161】
【化42】
【0162】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、次いで、ハロゲン化剤等
で反応性残基を形成させることにより製造するか、或い
は、(ii)化合物〔XXX〕と化合物〔III〕を脱
酸剤(例えば水素化ナトリウム等)の存在下反応させ
て、一般式〔XXXIII〕
【0163】
【化43】
【0164】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、これをアジ化ナトリウム
と反応させて、一般式〔XXXIV〕
【0165】
【化44】
【0166】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得たのち、接触還元して一般
式〔XXXV〕
【0167】
【化45】
【0168】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を製し、次いで、これを脱酸剤
(水素化ナトリウム等)の存在下、化合物〔V〕と反応
させて化合物〔XXXII〕とし、更にハロゲン化剤等
で反応性残基を形成させることにより製造することがで
きる。
【0169】また、原料化合物〔VIII〕は、(i)
化合物〔XXXI〕を脱酸剤(例えば水素化ナトリウム
等)の存在下、化合物〔XXIII〕と反応させて一般
式〔XXXVI〕
【0170】
【化46】
【0171】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、次いで、ハロゲン化剤
(例えば、N−ブロモスクシンイミド、臭素等)で処理
して反応性残基を形成させて一般式〔XXXVII〕
【0172】
【化47】
【0173】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得たのち、脱酸剤(例えば水
素化ナトリウム等)の存在下、化合物〔VII〕と反応
させることにより製造するか、或いは、(ii)化合物
〔XXX〕と化合物〔XXIII〕を脱酸剤(例えば水
素化ナトリウム等)の存在下反応させて、一般式〔XX
XVIII〕
【0174】
【化48】
【0175】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物とし、これをアジ化ナトリウム
と反応させて、一般式〔XXXIX〕
【0176】
【化49】
【0177】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を得たのち、接触還元して一般
式〔XXXX〕
【0178】
【化50】
【0179】(但し、記号は前記と同一意味を有す
る。)で示される化合物を製し、次いで、これを化合物
〔V〕と反応させて化合物〔XXXVI〕とし、これを
ハロゲン化剤(例えば、N−ブロモスクシンイミド、臭
素等)で処理して反応性残基を形成させて化合物〔XX
XVII〕を得たのち、脱酸剤(例えば水素化ナトリウ
ム等)の存在下、化合物〔VII〕と反応させることに
より製造することができる。
【0180】なお、本発明の有効成分であるスルホンア
ミド誘導体〔I〕において、低級アルキル基、低級アル
コキシ基、低級アルキレン基、低級アルキレンジオキシ
基、低級アルキルチオ基、低級アルキルアミノ基、低級
アルキルスルフィニル基又は低級アルキルスルホニル基
は、炭素数1〜6、とりわけ1〜4のものがあげられ
る。また、低級アルケニル基、低級アルカノイル基、低
級アルカノイルアミノ基、低級アルコキシカルボニル
基,低級アルキニル基、低級アルケニルオキシ基、低級
アルケニレン基、N−低級アルキルカルバモイルオキシ
基、N−低級アルコキシイミノメチル基又はN−低級ア
ルキルアミノカルボニル基は炭素数2〜7、とりわけ2
〜5のものがあげられる。さらに、シクロアルキル基は
炭素数3〜8、とりわけ3〜6のものがあげられる。ハ
ロゲン原子としては、塩素、臭素、フッ素又はヨウ素が
あげられる。
【0181】実験例1 〔ブタ大動脈膜標本におけるエンドセリン結合阻害作
用〕内皮細胞を剥離したブタ大動脈を10倍量の20%
ショ糖含有10mM MOPS緩衝液(pH7.4)中
でポリトロン・ホモジェナイザーを用いてホモジェナイ
ズした。得られたホモジェネートを冷却下、1000x
gにて15分間遠心し、得られた上清をさらに冷却下、
90000xgにて45分間遠心した。沈澱を5mM
HEPES/Tris緩衝液に再懸濁させ約6mg/m
lになるように膜標本を調製した。膜標本は−80℃で
凍結保存し、使用時に融解、希釈して用いた。
【0182】上記方法により調製した膜標本(2mg/
ml)50μl、l20pM 125I−エンドセリン
−1(アムシャムジャパンー社製、比活性:74TBq
/mmol)50μl及び検体50μlを混和し、50
mM Tris/HCl緩衝液(pH7.4:0.1%
牛血清アルブミン、0.1mMフェニルメチルスルホニ
ルフルオリド、1μMペプスタチンA、2μMロイペプ
チン、1mM 1,10−フェナンスロリン及び1mM
EDTAを含む)150μl中、25℃で2時間イン
キュベートした。氷冷した5mM HEPES/Tri
s緩衝液(pH7.4:0.1%牛血清アルブミン含
有)を添加することにより反応を停止させ、セルハーベ
スター(24R、ブランデール社製)を用いてグラスフ
ィルター(GF/B、ワットマン社製)にて濾過した。
フィルター上の放射活性をガンマカウンター(ARC−
360、アロカ)を用いて測定した。特異的結合は、全
結合から2x10−7M エンドセリン−1(ペプチド
研製)存在下の結合を差し引くことにより算出した。結
果は濃度阻害曲線より特異的結合の50%を抑制するの
に必要な濃度(IC50)として下記第1表に表した。
【0183】
【表1】
【0184】以下に製造例を掲載して、本発明の有効成
分を更に詳細に説明するが、これにより発明を限定する
ものではない。
【0185】製造例1 N−〔6−{2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオ
キシ)エトキシ}−5−(2−チエニル)−2−(2−
ピリミジニル)−ピリミジン−4−イル〕−4−ter
t−ブチルベンゼンスルホンアミド
【0186】
【化51】
【0187】4−tert−ブチル−N−{6−(2−
ヒドロキシエトキシ)−5−(2−チエニル)−2−
(2−ピリミジニル)−ピリミジン−4−イル}ベンゼ
ンスルホンアミド1790mgのテトラヒドロフラン2
0ml溶液に室温で水素化ナトリウム(60%分散型)
413mgを加え、更にジメチルアセトアミド4mlを
加え20分間攪拌する。反応液に5−ブロモ−2−クロ
ロピリミジン952mgを加え、室温で46時間攪拌す
る。反応液を10%塩酸を用いて酸性とし、酢酸エチル
で抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を減圧
下留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溶出溶媒;クロロホルム:メタノール=4:1)で
精製して、標的化合物617mgを結晶として得る。 m.p.:222.5−223.5℃ IR(nujol,cm-1):1640,1610 MS(m/z):670(MH+)。
【0188】製造例2 N−{6−〔2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオ
キシ)エトキシ〕−5−(4−メチルフェニル)ピリミ
ジン−4−イル}−2−ナフタレンスルホンアミド
【0189】
【化52】
【0190】4−アミノ−6−〔2−(5−ブロモピリ
ミジン−2−イルオキシ)エトキシ〕−5−(4−メチ
ルフェニル)ピリミジン150mg、2−ナフタレンス
ルホニルクロリド170mg、96%水酸化カリウム
(粉末状)300mg、硫酸水素テトラブチルアンモニ
ウム34mg及びトルエン10mlの混合物を室温で一
晩撹拌する。飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈し、酢
酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶
媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(溶出溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=8:1)
で精製し、ヘキサン−テトラヒドロフランで再結晶し
て、標的化合物187mgを得る。 m.p.:204.0−204.5℃ IR(nujol,cm-1):1570 MS(m/z):594(MH+)。
【0191】製造例3−6 4−アミノ−6−〔2−(5−ブロモピリミジン−2−
イルオキシ)エトキシ〕−5−(4−メチルフェニル)
ピリミジン及び対応原料化合物を製造例2と同様に処理
して下記第2表記載化合物を得る。
【0192】
【表2】
【0193】製造例7 N−{6−〔2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオ
キシ)エトキシ〕−5−(2−メトキシフェノキシ)
−2−(2−ピリミジニル)ピリミジン−4−イル}
−2−チオフェンスルホンアミド
【0194】
【化53】
【0195】4−アミノ−6−〔2−(5−ブロモピリ
ミジン−2−イルオキシ)エトキシ〕−5−(2−メト
キシフェノキシ) −2−(2−ピリミジニル)−ピリ
ミジン100mg、水素化ナトリウム(60%分散型)
53.5mg及びテトラヒドロフラン3mlの混合物を
室温で20分間撹拌する。続いて、2−チオフェンスル
ホニルクロリド23.4mgを加え、22時間撹拌す
る。反応液を飽和塩化アンモニウムで処理し、酢酸エチ
ルで抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を留
去し、残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(展開溶
媒;クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し
て、標的化合物49.1mgを得る。 m.p.: >300℃ IR(nujol,cm-1):1560 MS(m/z):658(MH+)。
【0196】製造例8 N−{6−〔2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオ
キシ)エトキシ〕−5−(2−メトキシフェノキシ)
−2−(2−ピリミジニル)ピリミジン−4−イル}−
2−ナフタレンスルホンアミド
【0197】
【化54】
【0198】4−アミノ−6−〔2−(5−ブロモピリ
ミジン−2−イルオキシ)エトキシ〕−5−(2−メト
キシフェノキシ) −2−(2−ピリミジニル)−ピリ
ミジンと対応原料化合物を製造例7と同様に処理して標
的化合物を得る。 m.p.:163.0−165.0℃ IR(nujol,cm-1):1560 MS(m/z):704(MH+)。
【0199】製造例9 N−{6−〔2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオ
キシ)エトキシ〕−5−(2−メトキシフェノキシ)
−2−モルホリノピリミジン−4−イル} −2−チオ
フェンスルホンアミド
【0200】
【化55】
【0201】4−アミノ−6−〔2−(5−ブロモピリ
ミジン−2−イルオキシ)エトキシ〕−5−(2−メト
キシフェノキシ) −2−モルホリノピリミジン200
mg、水素化ナトリウム(60%分散型)46.2mg
及びテトラヒドロフラン6mlの混合物を室温で20分
間撹拌する。続いて、2−チオフェンスルホニルクロリ
ド211mgを加え、20時間撹拌する。反応液を飽和
塩化アンモニウムで処理し、酢酸エチルで抽出する。酢
酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を留去し、残渣をエー
テル−ヘキサンにて再結晶化し、標的化合物46mgを
得る。 m.p.: 186−188℃ 。
【0202】製造例10 N−{6−〔2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオ
キシ)エトキシ〕−5−(2−メトキシフェノキシ)
−2−モルホリノピリミジン−4−イル}−2−ナフタ
レンスルホンアミド
【0203】
【化56】
【0204】4−アミノ−6−〔2−(5−ブロモピリ
ミジン−2−イルオキシ)エトキシ〕−5−(2−メト
キシフェノキシ) −2−モルホリノピリミジンと対応
原料化合物を製造例9と同様に処理して標的化合物を得
る。 m.p.:178.0−181.5℃ IR(nujol,cm-1):1560,1460,1
380,1320 MS(m/z):709(MH+)。
【0205】製造例11 4−tert−ブチル−N−{5−(2−ベンゾチエニ
ル)−6−〔2−(5−メチルチオピリミジン−2−イ
ルオキシ)エトキシ〕ピリミジン−4−イル}ベンゼン
スルホンアミド
【0206】
【化57】
【0207】N−{5−ブロモ−6−〔2−(5−メチ
ルチオピリミジン−2−イルオキシ)エトキシ〕ピリミ
ジン−4−イル}−4−tert−ブチルベンゼンスル
ホンアミド200mg、2−ベンゾチエニルトリブチル
スズ460mg、ビス(トリフェニルホスフィン)パラ
ジウム(II)クロリド51mg、トリフェニルホスフ
ィン28mg、臭化銅(I)21mg、2,6−ジ−t
ert−ブチルクレゾールの結晶2、3片及びジオキサ
ン6mlの混合物を2時間加熱還流する。冷却後、反応
液を酢酸エチルとフッ化カリウム水溶液で希釈し、室温
で60分攪拌する。不溶物をろ去し、酢酸エチルで抽出
する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;塩
化メチレン:アセトン=30:1)で精製後、酢酸エチ
ルで再結晶して、標的化合物182mgを得る。 m.p.:198.5−199.5℃ IR(nujol,cm-1):1610,1570 MS(m/z):608(MH+)。
【0208】製造例12−16 N−{5−ブロモ−6−〔2−(5−メチルチオピリミ
ジン−2−イルオキシ)エトキシ〕ピリミジン−4−イ
ル}−4−tert−ブチルベンゼンスルホンアミド及
び対応原料化合物を製造例11と同様に処理して下記第
3表記載化合物を得る。
【0209】
【表3】
【0210】製造例17 N−{6−〔2−(5−ブロモピリミジン−2−イルオ
キシ)エトキシ〕−5−(2−メトキシフェノキシ)−
2−メチルピリミジン−4−イル}−2−ナフタレンス
ルホンアミド
【0211】
【化58】
【0212】N−{6−(2−ヒドロキシエトキシ)−
5−(2−メトキシフェノキシ)−2−メチルピリミジ
ン−4−イル}−2−ナフタレンスルホンアミド及び5
−ブロモ−2−クロロピリミジンを製造例1と同様に処
理して標的化合物を得る。 m.p.:162.5−164.5℃ 。
【0213】以上本発明の有効成分である化合物につい
て詳述したが、本発明の有効成分に含有される代表的な
化合物としては前述の製造例に記載されているものの
他、下記第4表〜第5表のものを挙げることができる。
【0214】
【表4】
【0215】
【表5】
【0216】参考例1 (1)テトラヒドロフラン400ml、エチレングリコ
ール60mlの混液に、氷冷攪拌下、水素化ナトリウム
(60%分散型)3.38gを加え、次いで、4,6−
ジクロロ−5−(4−メチルフェニル)ピリミジン2
0.0gを加える。氷冷下で30分、更に室温で2時間
攪拌後、酢酸を用いて弱酸性とした後、減圧濃縮する。
残渣を酢酸エチルに溶かし、洗浄、乾燥後、減圧乾固す
る。残渣をヘキサンで結晶化して、2−{6−クロロ−
5−(4−メチルフェニル)ピリミジン−4−イルオキ
シ}エタノール21.85gを得る。 m.p.:62−64℃ 。
【0217】(2)2−{6−クロロ−5−(4−メチ
ルフェニル)ピリミジン−4−イルオキシ}エタノール
21.85g、アジ化ナトリウム10.7g、ジメチル
ホルムアミド260mlの混合物を75〜80℃で一晩
加熱攪拌する。冷却後水で処理し、酢酸エチルで抽出す
る。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を留去し、残渣
をヘキサンで結晶化して2−{6−アジド−5−(4−
メチルフェニル)ピリミジン−4−イルオキシ}エタノ
ール19.6gを得る。 m.p.:83.5−85℃ MS(m/z):271(M+)。
【0218】(3)2−{6−アジド−5−(4−メチ
ルフェニル)ピリミジン−4−イルオキシ}エタノール
19.6g、10%パラジウム−炭素(50%含水)
4.0g及びエタノール240mlの混合物を水素雰囲
気下(1気圧)、室温にて1時間接触還元に付す。触媒
をろ去し、ろ液を減圧濃縮し、残渣を酢酸エチル−ヘキ
サンで再結晶して2−{6−アミノ−5−(4−メチル
フェニル)ピリミジン−4−イルオキシ}エタノール1
5.9gを得る。 m.p.:104−105℃ 。
【0219】参考例2 (1)4,6−ジクロロ−5−(4−メチルフェニル)
ピリミジン4.14gのエーテル20ml溶液に27%
アンモニア−メタノール溶液30mlを加え、封管中、
室温で3日間反応させる。溶媒を減圧濃縮し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサ
ン:酢酸エチル10:1〜酢酸エチルのみ)で精製し、
4−アミノ−6−クロロ−5−(4−メチルフェニル)
ピリミジン1.89gを得る。 m.p.:168−171℃ 。
【0220】(2)4−アミノ−6−クロロ−5−(4
−メチルフェニル)ピリミジン500mg、エチレング
リコール10ml、水素化ナトリウム(60%分散型)
0.46gの混合物を70℃で2時間、更に90℃で5
時間反応させる。混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液
で処理し、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を洗
浄、乾燥後溶媒を留去する。残渣をヘキサン−酢酸エチ
ルで結晶化して、2−{6−アミノ−5−(4−メチル
フェニル)ピリミジン−4−イルオキシ}エタノール4
22mgを得る。 m.p.:91.5−93.5℃ 。
【0221】参考例3 2−{6−アミノ−5−(4−メチルフェニル)ピリミ
ジン−4−イルオキシ}エタノール7.54gのテトラ
ヒドロフラン150ml溶液に水素化ナトリウム(60
%分散型)1.47gを加えた後、5−ブロモ−2−ク
ロロピリミジン7.73gを加え、室温で一晩攪拌す
る。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、溶媒
を減圧留去する。析出する結晶をろ取し、洗浄、乾燥す
る。粗結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒;クロロホルム:メタノール100:1〜80:
1)で精製後、テトラヒドロフラン−ジエチルエーテル
で再結晶して、4−アミノ−6−〔2−(5−ブロモピ
リミジン−2−イルオキシ)エトキシ〕−5−(4−メ
チルフェニル)ピリミジン11.27gを得る。 m.p.:178.5−179.5℃ IR(nujol,cm-1):3400,3300,3
130,1640,1580 MS(m/z):401,403(M+)。
【0222】参考例4 (1)4,6−ジクロロピリミジン1.33g及び4−
tert−ブチルベンゼンスルホンアミド1.96gの
ジメチルスルホキシド20ml溶液に水素化ナトリウム
(60%分散型)714mgを加える。室温で2時間攪
拌後、反応液を10%塩酸及び水で希釈し、酢酸エチル
で抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後溶媒を留去
し、残渣を酢酸エチルで再結晶して、4−tert−ブ
チル−N−(6−クロロピリミジン−4−イル)ベンゼ
ンスルホンアミド2.02gを得る。 m.p.:22
5−226.5℃ IR(nujol,cm-1):3035,1630,1
595,1575 MS(m/z):325(M+)。
【0223】(2)エチレングリコール20mlに水素
化ナトリウム(60%分散型)1.03gを加え、さら
に4−tert−ブチル−N−(6−クロロピリミジン
−4−イル)ベンゼンスルホンアミド1.66gを加
え、60℃で20時間攪拌する。冷却後、10%塩酸を
用いて酸性とし、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層
を洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。残渣を酢酸エチルで
結晶化して、4−tert−ブチル−N−〔6−(2−
ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル)ベンゼン
スルホンアミド1.58gを得る。 m.p.:169−170.5℃ IR(nujol,cm-1):3440,1600,1
570 MS(m/z):352(MH+)。
【0224】(3)4−tert−ブチル−N−〔6−
(2−ヒドロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル)ベ
ンゼンスルホンアミド210mgのジメチルホルムアミ
ド4ml溶液にN−ブロモスクシンイミド116mgを
加え、室温で1時間攪拌する。亜硫酸水素ナトリウム水
溶液で処理した後、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル
層を洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:
メタノール=40:1)で精製後、ヘキサン−酢酸エチ
ルで再結晶して、N−〔5−ブロモ−6−(2−ヒドロ
キシエトキシ)ピリミジン−4−イル〕−4−tert
−ブチルベンゼンスルホンアミド169mgを得る。 m.p.:146−147.5℃ IR(nujol,cm-1):3360,3200,1
620,1575 MS(m/z):432,430(MH+)。
【0225】(4)N−〔5−ブロモ−6−(2−ヒド
ロキシエトキシ)ピリミジン−4−イル〕−4−ter
t−ブチルベンゼンスルホンアミド3.10gのジメチ
ルアセトアミド30ml溶液に水素化ナトリウム(60
%分散型)720mgを加え、室温で30分攪拌する。
次いで、2−クロロ−5−メチルチオピリミジン1.5
1gを加え、室温で一晩攪拌する。反応液を10%塩酸
及び飽和塩化アンモニウム水溶液で処理し、酢酸エチル
で抽出する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を留去
する。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=10:1)で精製
後、ヘキサン−酢酸エチルで再結晶して、N−{5−ブ
ロモ−6−〔2−(5−メチルチオピリミジン−2−イ
ルオキシ)エトキシ〕ピリミジン−4−イル}−4−t
ert−ブチルベンゼンスルホンアミド3.34gを得
る。 m.p.:120−121℃ IR(nujol,cm-1):1585,1575,1
550 MS(m/z):556,554(MH+)。
【0226】参考例5 (1)4,6−ジクロロピリミジン5.0g、エチレン
グリコール100ml及びテトラヒドロフラン100m
lの混合物に、氷冷下、水素化ナトリウム(60%分散
型)1.34gを加える。同温で2時間攪拌した後、溶
媒を留去する。残渣を酢酸エチルで抽出し、抽出液を乾
燥後、減圧下濃縮する。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶出溶媒;クロロホルム:酢酸エチル
5:1〜2:1)で精製して、2−(6−クロロピリミ
ジン−4−イルオキシ)エタノール5.67gを油状物
として得る。 IR(nujol,cm-1):3300,1575,1
545 MS(m/z):175(MH+)。
【0227】(2)2−(6−クロロピリミジン−4−
イルオキシ)エタノール5.61gのジメチルホルムア
ミド60ml溶液に、アジ化ナトリウム4.18gを加
え、70℃で20時間攪拌する。冷却後、反応液を水で
処理し、酢酸エチルで抽出する。酢酸エチル層を乾燥
後、溶媒を留去する。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=1:
1)で精製して、2−(6−アジドピリミジン−4−イ
ルオキシ)エタノール1.68gを得る。 m.p.:49−50℃ IR(nujol,cm-1):3280,2070,1
600,1550 MS(m/z):181(MH+)。
【0228】(3)2−(6−アジドピリミジン−4−
イルオキシ)エタノール1.64g、10%パラジウム
−炭素0.25g及びエタノール20mlの混合物を水
素雰囲気下(1気圧)、室温にて1時間、接触還元に付
す。触媒をろ去し、ろ液を濃縮する。残渣をエタノール
−ジエチルエーテルで再結晶して、2−(6−アミノピ
リミジン−4−イルオキシ)エタノール1.11gを得
る。 m.p.:133−137℃ IR(nujol,cm-1):3360,3200,1
660,1610,1550 MS(m/z):156(MH+)。
【0229】(4)2−(6−アミノピリミジン−4−
イルオキシ)エタノール400mgのメタノール4ml
懸濁液に、臭素437mgのメタノール2ml溶液を滴
下する。溶媒を留去後、残渣を酢酸エチルに溶かす。飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液で処理した後、酢酸エチル
−テトラヒドロフランで抽出する。有機層を洗浄、乾燥
後、溶媒を留去して、2−(6−アミノ−5−ブロモピ
リミジン−4−イルオキシ)エタノール632mgを得
る。 IR(nujol,cm-1):3480,3420,3
390,3290,1640,1580 MS(m/z):235,233(M+)。
【0230】(5)2−(6−アミノ−5−ブロモピリ
ミジン−4−イルオキシ)エタノール611mgのジメ
チルホルムアミド20ml溶液に水素化ナトリウム(6
0%分散型)125mgを加える。20分攪拌後、2−
クロロ−5−メチルチオピリミジン461mgを加え、
室温で3時間攪拌する。氷水を加え、酢酸エチルで抽出
する。酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒を留去する。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製後、
酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルで結晶化して、4
−アミノ−5−ブロモ−6−〔2−(5−メチルチオピ
リミジン−2−イルオキシ)エトキシ〕ピリミジン50
1mgを得る。 m.p.:126−129℃ IR(nujol,cm-1):3450,3270,1
635,1585,1570,1540 MS(m/z):359,357(MH+)。
【0231】(6)4−アミノ−5−ブロモ−6−〔2
−(5−メチルチオピリミジン−2−イルオキシ)エト
キシ〕ピリミジン102mgのテトラヒドロフラン2m
l溶液に、水素化ナトリウム(60%分散型)34mg
を加えた後、4−tert−ブチルベンゼンスルホニル
クロリド198mgを加え、室温で20分攪拌する。ピ
リジン1滴及び水を加え、室温で30分攪拌し、次い
で、飽和塩化アンモニウム水溶液を用いて中和する。酢
酸エチルで抽出し、酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、溶媒
を留去し、残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(展開
溶媒;クロロホルム:メタノール=15:1)で精製
後、ヘキサン−酢酸エチルで再結晶して、N−{5−ブ
ロモ−6−〔2−(5−メチルチオピリミジン−2−イ
ルオキシ)エトキシ〕ピリミジン−4−イル}−4−t
ert−ブチルベンゼンスルホンアミド135mgを得
る。物性値は参考例4(4)と同じである。
【0232】参考例6 (1)(2−チエニル)マロン酸ジエチル18.0g及
び2−ピリミジニルアミジン塩酸塩10.02gのメタ
ノール150ml溶液に、氷冷下で28%ナトリウムメ
トキシド36.58gのメタノール30ml溶液を加
え、室温で16時間撹拌する。反応後、溶液を濃縮し、
10%塩酸で酸性とする。30分間撹拌後、析出晶をろ
過、洗浄、乾燥して5−(2−チエニル)−4,6−ジ
ヒドロキシ−2−(2−ピリミジニル)ピリミジン5.
15gを結晶性粉末として得る。 m.p. 244〜246℃ IR(nujol,cm-1):1635,1600 MS(m/z):272(M+)。
【0233】(2)本品5.00g、N,N−ジエチル
アニリン15ml及びオキシ塩化リン50mlの混合物
を80℃で2時間撹拌後、90℃で3.5時間撹拌し
た。反応後オキシ塩化リンを留去し、水300mlにゆ
っくり注加する。混合物を室温で撹拌し、酢酸エチルで
抽出する。洗浄、乾燥後、溶媒を留去して、残さをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;クロロホ
ルム:酢酸エチル=5:1)で精製後、5−(2−チエ
ニル)−4,6−ジクロロ−2−(2−ピリミジニル)
ピリミジン2.77gを結晶として得る。 m.p. 159〜160℃ IR(nujol,cm-1):1560 MS(m/z):308(M+)。
【0234】(3)本品2.77gのジメチルスルホキ
シド30ml懸濁液に、4−tert−ブチルベンゼン
スルホンアミド2.30g及び炭酸カリウム6.19g
を加え、80℃で8時間撹拌する。冷却後、反応混合物
を氷冷した10%塩酸で酸性とする。酢酸エチル抽出、
洗浄、乾燥後溶媒を留去し、残さをシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=
1:1)で精製後、さらにn−ヘキサン−酢酸エチルで
結晶化して4−tert−ブチル−N−〔6−クロロ−
5−(2−チエニル)−2−(2−ピリミジニル)ピリ
ミジン−4−イル〕ベンゼンスルホンアミド1.67g
を粉末として得る。 m.p. 129.5〜131.5℃ IR(nujol,cm-1):1640,1560 MS(m/z):486(M+)。
【0235】(4)エチレングリコール20mlに、水
素化ナトリウム(60%分散型)688mgを加え、本
品1672mgを加える。反応液を室温にて20分間撹
拌後、140℃で3.5時間反応させる。冷却後、反応
液を10%塩酸を用いて酸性とし、酢酸エチル抽出し、
酢酸エチル層を洗浄、乾燥後、減圧乾固し、n−ヘキサ
ン−酢酸エチルで結晶化して4−tert−ブチル−N
−{6−(2−ヒドロキシエチルオキシ)−5−(2−
チエニル)−2−(2−ピリミジニル)ピリミジン−4
−イル}ベンゼンスルホンアミド1790mgを結晶と
して得る。 m.p.:236−237℃ IR(nujol,cm-1):3450−3380,1
620 MS(m/z):512(M+)。
【0236】参考例7 (1)5−(2−メトキシフェノキシ)−4,6−ジク
ロロ−2−(2−ピリミジニル)ピリミジンとエチレン
グリコールとを参考例1−(1)と同様に処理して、2
−{6−クロロ−5−(2−メトキシフェノキシ)−2
−(2−ピリミジニル)ピリミジン−4−イルオキシ}
エタノール5.37を粉末として得る。 m.p.:133−137℃ IR(nujol,cm-1):3600−3300,1
650 MS(m/z):374(M+)。
【0237】(2)本品5.37gを参考例1−(2)
と同様に処理して2−{6−アジド−5−(2−メトキ
シフェノキシ)−2−(2−ピリミジニル)ピリミジン
−4−イルオキシ}エタノール1.29gを粉末として
得る。 m.p.:133−134.5℃ IR(nujol,cm-1):3430−3350,2
180,2170,1580 MS(m/z):381(M+)。
【0238】(3)本品1.29gを参考例1−(3)
と同様に処理して2−{6−アミノ−5−(2−メトキ
シフェノキシ)−2−(2−ピリミジニル)ピリミジン
−4−イルオキシ}エタノール788mgを粉末として
得る。 m.p.:183.5−185℃ IR(nujol,cm-1):3590,3450,1
620 MS(m/z):355(M+)。
【0239】(4)本品778mgを参考例3と同様に
処理して4−アミノ−6−〔2−(5−ブロモピリミジ
ン−2−イルオキシ)エトキシ〕−5−(2−メトキシ
フェノキシ)−2−(2−ピリミジニル)ピリミジン7
33mgを粉末として得る。 m.p.:124.5−128.5℃ IR(nujol,cm-1):3480,3280,1
630 MS(m/z):512(M+)。
【0240】参考例8 (1)(2−メトキシフェノキシ)マロン酸ジエチル1
0.0g及び28%ナトリウムメトキシド3.83gの
メタノール100ml溶液に尿素2.23gを加温下で
加え、80℃で16時間還流する。反応後、溶液を濃縮
し、10%塩酸で酸性とする。析出晶をろ過、洗浄、乾
燥して5−(2−メトキシフェノキシ)−2,4,6−
トリヒドロキシピリミジン7.10gを結晶性粉末とし
て得る。 m.p. 202−204℃ IR(nujol,cm-1):3500,3180−2
800,1710 MS(m/z):251(M+)。
【0241】(2)本品1.00g、N,N−ジエチル
アニリン1.28ml及びオキシ塩化リン5mlの混合
物を3時間加熱還流後、オキシ塩化リンを留去し、水に
ゆっくり注加する。混合物を室温で撹拌し、エーテルで
抽出する。洗浄、乾燥後、溶媒を留去して、残さをシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサ
ン:酢酸エチル=30:1)で精製後、5−(2−メト
キシフェノキシ)−2,4,6−トリクロロピリミジン
351mgを結晶として得る。 m.p. 150.5−152℃ IR(nujol,cm-1):1600 MS(m/z):304(M+)。
【0242】(3)N−メチルモルホリン113.5m
gのトルエン5ml溶液に100℃にて本品300mg
のトルエン5ml溶液を加え、90℃で2時間撹拌す
る。冷却後、水を加え酢酸エチル抽出、洗浄、乾燥後溶
媒を留去し、残さをn−ヘキサンで結晶化して2−モル
ホリノ−4,6−ジクロロ−5−(2−メトキシフェノ
キシ)ピリミジン344mgを粉末として得る。 m.p.:179.5−180℃ IR(nujol,cm-1):1600,1540 MS(m/z):355(M+)。
【0243】(4)テトラヒドロフラン20ml、2−
ベンジルオキシエタノール3.66gの混液に、室温に
て水素化ナトリウム(60%分散型)917mgを加え
20分間撹拌後、本品7.78gを含むテトラヒドロフ
ラン−ジメチルスルホキシドの混液30mlを滴下し、
室温にて1時間撹拌後、50℃にて2時間撹拌した。残
渣を酢酸エチルに溶かし、洗浄、乾燥後、減圧乾固す
る。、残さをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶
出溶媒;クロロホルム:酢酸エチル=40:1)で精製
後、6−(2−ベンジルオキシエトキシ)−4−クロロ
−5−(2−メトキシフェノキシ)−2−モルホリノピ
リミジン6.61gを得る。 m.p.:133−134.5℃ IR(nujol,cm-1):1600,1540−1
520 MS(m/z):472(M+)。
【0244】(5)本品8.26gを参考例1−(2)
と同様に処理して4−アジド−6−(2−ベンジルオキ
シエトキシ)−5−(2−メトキシフェノキシ)−2−
モルホリノピリミジン5.83gを粉末として得る。 m.p.:146−147.5℃ IR(nujol,cm-1):2150,1600 MS(m/z):479(M+)。
【0245】(6)本品5.83gを参考例1−(3)
と同様に処理して2−{6−アミノ−5−(2−メトキ
シフェノキシ)−2−モルホリノピリミジン−4−イル
オキシ}エタノール3.40gを粉末として得る。 m.p.:136−138.5℃ IR(nujol,cm-1):3600−3200,1
630,1600 MS(m/z):363(M+)。
【0246】(7)本品200mgを参考例3と同様に
処理して4−アミノ−6−〔2−(5−ブロモピリミジ
ン−2−イルオキシ)エトキシ〕−5−(2−メトキシ
フェノキシ)−2−モルホリノピリミジン290mgを
カラメルとして得る。 IR(nujol,cm-1):3460−3100,1
600 MS(m/z):519(M+)。
【0247】
【発明の効果】本発明の有効成分であるスルホンアミド
誘導体〔I〕又はその薬理的に許容し得る塩は、優れた
エンドセリン拮抗作用を有することから、エンドセリン
活性に関連する疾患、例えば、高血圧症、肺性高血圧
症、腎性高血圧症、レイノー病、気管支喘息、胃潰瘍、
炎症性腸疾患(クローン病)、ショック、発癌、血管形
成術後の再狭窄、臓器移植後の臓器機能不全、糖尿病、
血栓症、動脈硬化症、心不全、急性腎不全、糸球体腎
炎、サイクロスポリン誘発腎毒性、心筋梗塞、狭心症、
不整脈、緑内症、片頭痛、脳血管攣縮及び脳梗塞等の予
防又は治療薬として有用である。また本発明の有効成分
であるスルホンアミド誘導体〔I〕は、毒性も低く、医
薬化合物として高い安全性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/505 ABX A61K 31/505 ABX ACB ACB ACD ACD ACJ ACJ ACL ACL ACV ACV ADP ADP ADU ADU 31/535 AED 31/535 AED C07D 239/46 C07D 239/46 239/47 239/47 Z 401/14 239 401/14 239 405/14 239 405/14 239 409/14 213 409/14 213 239 239 (72)発明者 河野 理夏子 埼玉県大宮市桜木町4丁目180番地1 藤 和シティコープ大宮桜木町401

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】 (但し、環Aは置換もしくは非置換の単環式又は二〜三
    環式炭化水素基或いは置換もしくは非置換複素環式基を
    表し、環Bは、(1)環Aが置換もしくは非置換単環式
    炭化水素基の場合、置換もしくは非置換二〜三環式炭化
    水素基又は置換もしくは非置換複素環式基であり、
    (2)環Aが置換もしくは非置換二〜三環式炭化水素基
    又は置換もしくは非置換複素環式基の場合、置換もしく
    は非置換の単環式又は二〜三環式炭化水素基或いは置換
    もしくは非置換複素環式基であることを表し、Qは単結
    合手又は式−O−、−S−,−SO−,−SO2−もし
    くは−CH2−で示される基、Yは式−O−、−S−又
    は−NH−で示される基、Alkは低級アルキレン基又
    は低級アルケニレン基、Zは式−O−又は−NH−で示
    される基、Rは置換もしくは非置換の芳香族複素環式基
    もしくはアリール基、R1は水素原子、置換もしくは非
    置換モノ−もしくはジ−低級アルキルアミノ基、置換も
    しくは非置換低級アルキル基、置換もしくは非置換低級
    アルケニル基、置換もしくは非置換低級アルキニル基、
    置換もしくは非置換低級アルキルチオ基、置換もしくは
    非置換低級アルコキシ基、置換もしくは非置換複素環式
    基又はアリール基を表す。)で示されるスルホンアミド
    誘導体又はその薬理的に許容し得る塩を有効成分として
    なる医薬組成物。
  2. 【請求項2】 環Aが低級アルキル基もしくは低級アル
    キレンジオキシ基で置換されているフェニル基であり、
    環Bがナフチル基、ピリジル基、フリル基、低級アルキ
    ル基で置換されていてもよいチエニル基又はベンゾチエ
    ニル基であるか、又は環Aがジ低級アルキルアミノ基で
    置換されていてもよいナフチル基、インデニル基、アン
    トリル基、ピリジル基もしくは低級アルキル基で置換さ
    れていてもよいチエニル基、ベンゾフリル基又はベンゾ
    チエニル基であり、環Bが、低級アルキル基もしくは低
    級アルコキシ基で置換されているフェニル基、ナフチル
    基、ピリジル基、フリル基、低級アルキル基で置換され
    ていてもよいチエニル基又はベンゾチエニル基であり、
    Qが単結合手又は式−O−で示される基、Yが式−O−
    で示される基、Alkが低級アルキレン基、Zが式−O
    −で示される基、Rがハロゲン原子、チエニル基又は低
    級アルキルチオ基で置換されているピリミジニル基、R
    1が水素原子、ヒドロキシ低級アルキルアミノ基、低級
    アルキル基、カルボキシル基置換低級アルキルチオ基、
    ヒドロキシ低級アルコキシ基、ピリミジニル基、ヒドロ
    キシピペリジニル基、低級アルキル基置換ピペラジニル
    基又はモルホリノ基である請求項1記載の医薬組成物。
  3. 【請求項3】 環Aが低級アルキル基もしくは低級アル
    キレンジオキシ基で置換されているフェニル基であり、
    環Bがナフチル基、ピリジル基、フリル基、低級アルキ
    ル基で置換されていてもよいチエニル基又はベンゾチエ
    ニル基であるか、又は環Aがジ低級アルキルアミノ基で
    置換されていてもよいナフチル基、インデニル基、アン
    トリル基、ピリジル基もしくは低級アルキル基で置換さ
    れていてもよいチエニル基、ベンゾフリル基又はベンゾ
    チエニル基であり、環Bが、低級アルキル基もしくは低
    級アルコキシ基で置換されているフェニル基又は低級ア
    ルキル基で置換されているチエニル基である請求項2記
    載の医薬組成物。
  4. 【請求項4】 エンドセリン拮抗薬である請求項1、2
    又は3記載の医薬組成物。
  5. 【請求項5】 高血圧症、肺性高血圧症、腎性高血圧
    症、レイノー病、気管支喘息、胃潰瘍、炎症性腸疾患
    (クローン病)、ショック、発癌、血管形成術後の再狭
    窄、臓器移植後の臓器機能不全、糖尿病、血栓症、動脈
    硬化症、心不全、急性腎不全、糸球体腎炎、サイクロス
    ポリン誘発腎毒性、心筋梗塞、狭心症、不整脈、緑内
    症、片頭痛、脳血管攣縮又は脳梗塞の予防及び/又は治
    療剤である請求項1、2、3又は4記載の医薬組成物。
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