JPH1019484A

JPH1019484A - 熱交換器

Info

Publication number: JPH1019484A
Application number: JP17347796A
Authority: JP
Inventors: Eiji Sugio; 栄治杉尾
Original assignee: Showa Aluminum Corp
Current assignee: Showa Aluminum Can Corp
Priority date: 1996-07-03
Filing date: 1996-07-03
Publication date: 1998-01-23

Abstract

(57)【要約】【課題】様々なスペース形態の配設部位に配設して、
熱交換を行わせることができる便利な熱交換器を提供す
る。【解決手段】熱交換部１が、自由な屈曲変形性を有す
る多数本の熱交換用チューブ材５…の群からなり、各熱
交換用チューブ材５…の各端部は互いに集合状態にされ
てそこにユニオン３、４が接続される一方、各熱交換用
チューブ材５…の長手方向中間部は、互いに自由な方向
性をもって屈曲変形しうるようになされている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、熱交換器に関す
る。

【０００２】

【従来の技術及び解決しようする課題】内部に熱交換媒
体が通される熱交換部と、熱交換媒体入口用ユニオン
と、同出口用ユニオンとが備えられ、入口用ユニオンを
通じて熱交換部の内部に流入され該熱交換部内を流通し
ていく熱交換媒体に、熱交換部の外側の流体との間で熱
交換を行わせ、熱交換を終えた該熱交換媒体を出口用ユ
ニオンから送り出す形式の熱交換器は、例えば、凝縮
器、ラジエーターなどに広く適用されている。

【０００３】しかしながら、従来のこの種の熱交換器は
いずれも、全体が剛性一体的な構造を有するものとなさ
れ、そのサイズや形状は、熱交換器の配設部位のスペー
ス形態との関係で、そのような配設部位に適合した所定
の一定サイズ・一定形状を有するものに設計・製作され
ていた。そのため、配設部位のスペース形態が当初予定
のスペース形態とは異なる形態であるような場合は、多
くの場合、もはやそのサイズ・形状の熱交換器では対応
し得ず、そのような配設スペース形態に適合したサイズ
・形状の熱交換器を、改めて設計、製作し直して用意し
なければならなかった。

【０００４】本発明は、上記のような従来の技術背景に
鑑み、様々なスペース形態の配設部位に配設して、熱交
換を行わせることができる便利な熱交換器を提供とする
ことを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記課題は、一方の端部
から他方の端部に向けて内部に熱交換媒体が通される所
定長さの熱交換部が備えられ、該熱交換部の一方の端部
に熱交換媒体入口用ユニオンが接続されると共に、もう
一方の端部に同出口用ユニオンが接続され、かつ、熱交
換部は、その長手方向中間部が自由な屈曲変形性を有す
るものとなされていることを特徴とする熱交換器によっ
て達成される。

【０００６】この熱交換器では、その熱交換部の長手方
向中間部が自由な屈曲変形性を有するものとなされてい
ることにより、例えば、該熱交換部をある特定のスペー
ス形態の配設部位に配設しようとする場合は、該熱交換
部をその配設部位に合った形態に屈曲変形させて配設
し、熱交換を行わせればよい。また、これとはスペース
形態の異なる配設部位に上記熱交換部を配設しようとす
る場合には、該熱交換部をその配設部位のスペース形態
に合った形態に屈曲変形させて配設し、熱交換を行わせ
ればよい。このように、本熱交換器は、配設しようとす
る部位のスペース形態に応じて、その形態に合うように
熱交換部を屈曲変形させて配設することができ、様々な
スペース形態の配設部位に配設して、熱交換を行わせる
ことができる。

【０００７】また、上記課題は、上記熱交換器におい
て、熱交換部が、自由な屈曲変形性を有する多数本の熱
交換用チューブ材の群からなり、各熱交換用チューブ材
の各端部は互いに集合状態にされてそこに上記各ユニオ
ンが接続される一方、各熱交換用チューブ材の長手方向
中間部は、互いに自由な方向性をもって屈曲変形しうる
ようになされている熱交換器によって、より効果的に達
成される。

【０００８】熱交換部の屈曲変形性を確保するために
は、熱交換部を構成する各チューブ材が純アルミニウム
によって形成された場合、チューブ外径２〜１０ｍｍ、
肉厚０．４〜２．０ｍｍの範囲とするのが好ましく、特
に外径３〜５ｍｍ、肉厚０．５〜１．０ｍｍが好まし
い。また、熱交換部を構成するチューブ材の本数は、例
えば、１０〜１００本の範囲、好ましくは２０〜６０本
の範囲において設定される。また、チューブ材の長さひ
いては熱交換部の長さは、例えば、２００〜３０００ｍ
ｍの範囲、好ましくは５００〜２０００ｍｍの範囲にお
いて設定される。しかし、これらの数値は一例にすぎな
いものであり、本発明の熱交換道器がこれら範囲のもの
に限定されるものでないことはいうまでもない。

【０００９】このような構成とすることにより、熱交換
部は、単にこれを一体的に同一方向に屈曲変形させるこ
とができるのみならず、熱交換部を構成する各チューブ
材を各々異なる方向に屈曲変形させることによって、熱
交換部を、全体として偏平状にしたり、中間膨らみ状に
したりなど、より一層大きな自由度をもって様々な形態
に変形させることができて、配設しようとする部位のス
ペース形態に応じて、より一層適合した形態をなして配
設することができると共に、より一層様々なスペース形
態の部位が配設対象となる。

【００１０】のみならず、上記のように、熱交換部を多
数本の熱交換用チューブ材の群からなるものとすること
により、熱交換部内部を流通される熱交換媒体と熱交換
部との接触面積、及び熱交換部と熱交換部配設部位の流
体との接触面積も増大され、効率良く熱交換が行われ
る。

【００１１】しかも、多数のチューブ材のうちの一部の
チューブ材に熱交換を行わせる配設形態を採ることも可
能で、熱交換を行われるチューブ材の本数を増減選択す
ることにより、熱交換効率を高低制御するというような
使用の仕方も可能となる。

【００１２】加えて、各チューブ材の中間部をばらけさ
せたり、束ねさせたりなど、各種形態に変形させて、チ
ューブ材の中間部間の間隔距離を大きくしたり、小さく
したりし、それによって、熱交換部配設部位の流体との
間の熱交換効率を高低制御するというような使用の仕方
も可能となる。

【００１３】

【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を説明
する。

【００１４】図１（イ）に示される熱交換器（１）にお
いて、（２）は熱交換部、（３）は熱交換媒体入口用ユ
ニオン、（４）は同出口用ユニオンである。

【００１５】熱交換部（１）は、図１（イ）（ロ）
（ハ）に示されるように、多数本の熱交換用チューブ材
（５）…の群からなる。これらチューブ材（５）…の群
は、その各端部において、図１（ロ）に示されるよう
に、互いに円形集合状態にされ、そこにそれぞれ上記ユ
ニオン（３）（４）が連通状態に接続一体化され、入口
用ユニオン（３）から流入された熱交換媒体は、各チュ
ーブ材（５）…の内部に分流して流れ込んだ後、出口用
ユニオン（４）にて合流され、該出口用ユニオン（４）
から送り出されるような流路構成が形成されている。

【００１６】各チューブ材（５）は、図１（ニ）に示さ
れるように、例えば外径３ｍｍ，内径１．５ｍｍのＡ１
０５０アルミニウム合金押出型材製の円形の細管による
もので、このような金属製の細管構成とすることによ
り、それ自体、自由な屈曲性を有するものとなされてい
る。そして、熱交換部（１）は、例えば５０本のチュー
ブ材（５）…を用いて構成され、熱交換部（１）として
もその長手方向中間部が屈曲性を有するものとなされて
いる。熱交換部（１）の長さ、ひいてはチューブ材
（５）…の長さは、例えば１０００ｍｍに設計される。

【００１７】また、熱交換部（１）の長手方向中間部
は、束ねられることなくフリーにされており、それによ
って、各チューブ材（５）…は、その長手方向中間部が
互いに自由な方向性をもって屈曲変形し得るようになさ
れている。

【００１８】上記構成の熱交換器（１）では、配設しよ
うとする部位のスペース形態に応じて、その形態に適合
する形態に熱交換器（１）を変形させて配設し、熱交換
を行わせる。この熱交換器（１）の変形形態は、配設し
ようとする部位のスペース形態に応じて無数に考えられ
るが、例えば、図２（イ）（ロ）に示されるように、熱
交換部（１）の長さ方向中央部ないし中間部においてチ
ューブ材（５）…間の間隔距離を大きくして膨らみ状に
させた形態にして用いることもできるし、図３（イ）に
示されるように、入口用ユニオン（３）と出口用ユニオ
ン（４）とを向きを１８０°異にしながら、非同一軸線
上で平行に配設する態様を採ることもできるし、また、
図３（ロ）に示されるように、入口用ユニオン（３）と
出口用ユニオン（４）とを向きを９０°異にして配設す
る態様を採ることもできる。更に、図４（イ）に示され
るように、熱交換器（１）の熱交換部（１）の中間部を
Ｕ字状に屈曲させてこれを水槽（６）の液体（Ｌ）内に
浸漬し、該液体（Ｌ）との間で熱交換を行わせるように
したり、図４（ロ）に示されるように、複数の凹部
（７）（７）を有するような配設部位に対し、熱交換器
（１）の熱交換部（１）の長手方向中間部をこれら両凹
部（７）（７）内に突出させるような配設形態を採るこ
ともでき、さまざまな部位に対してこれを簡易に配設し
て、熱交換を行わせることができる。またその場合に、
水槽（６）の液体（Ｌ）内で、あるいは、凹部（７）
（７）内で、各チューブ材（５）…の中間部をばらけさ
せた状態に配設することもでき、それによって、交換効
率の良い熱交換を行わせることもできる。また、図示し
ないが、チューブ材（５）…の群を複数の群に分け、そ
れぞれの群を複数の配設部位に分配配設して、熱交換を
行わせる使用の仕方も可能である。

【００１９】以上に、本発明の一実施形態を示したが、
本発明はこれに限定されるものではなく、各種変形が可
能である。例えば、上記実施形態では、チューブ材
（５）…として円形細管が用いられているが、その他、
図５（イ）（ロ）に示されるような外周六角形や外周三
角形等の外周角形状の管材や、図５（ハ）〜（ヘ）に示
されるような複数の孔を有する管材など、各種形態の管
材が用いられてよい。また、上記実施形態では、チュー
ブ材を構成する材質として、アルミニウム材を用いてい
るが、銅などの各種金属、その他、良熱伝導性の各種材
料が用いられてよい。また、上記実施形態では、チュー
ブ材（５）…の群の端部は、断面円形状に集合させてユ
ニオン（３）（４）に接続されているが、図６に示され
るように、断面偏平状など各種形状に集合させてユニオ
ン（３）（４）に接続したものとしてもよい。また、上
記実施形態では、熱交換部（２）を構成する各チューブ
材（５）…の中間部がフリーにされ、自由な方向性をも
って屈曲変形しうる構成となされているが、チューブ材
（５）…の中間部を互いに拘束させるなどして、熱交換
部（４）が一体的に屈曲変形しうるように構成されてい
てもよい。

【００２０】

【発明の効果】上述の次第で、本発明の熱交換器は、一
方の端部から他方の端部に向けて内部に熱交換媒体が通
される所定長さの熱交換部が備えられ、該熱交換部の一
方の端部に熱交換媒体入口用ユニオンが接続されると共
に、もう一方の端部に同出口用ユニオンが接続され、か
つ、熱交換部は、その長手方向中間部が自由な屈曲変形
性を有するものとなされているものであるから、配設し
ようとする部位のスペース形態に応じて、その形態に合
うように熱交換部を屈曲変形させて配設することがで
き、従って、様々なスペース形態の配設部位に配設し
て、熱交換を行わせることができる。しかも、これまで
配設困難とされていたような部位にも配設して熱交換を
行わせることができ、配設部位の対象範囲を拡大するこ
とができる。

【００２１】また、上記熱交換器において、熱交換部
が、自由な屈曲変形性を有する多数本の熱交換用チュー
ブ材の群からなり、各熱交換用チューブ材の各端部は互
いに集合状態にされてそこに上記各ユニオンが接続され
る一方、各熱交換用チューブ材の長手方向中間部は、互
いに自由な方向性をもって屈曲変形しうるようになされ
ているものとすることにより、熱交換部を、全体として
偏平状にしたり、中間膨らみ状にしたり等、より一層大
きな自由度をもって様々な形態に変形させることができ
て、配設しようとする部位のスペース形態に対し、より
一層適合した形態をなして配設することができると共
に、より一層様々なスペース形態の部位を配設対象とす
ることができるようになる。

【００２２】のみならず、熱交換部を多数本の熱交換用
チューブ材の群からなるものとすることにより、熱交換
部内部を流通される熱交換媒体と熱交換部との接触面
積、及び熱交換部と熱交換部配設部位の流体との接触面
積が増大されて、高熱交換効率を実現することができ
る。

【００２３】しかも、多数のチューブ材のうちの一部の
チューブ材に熱交換を行わせる配設形態を採ることも可
能で、熱交換を行わせるチューブ材の本数を増減選択す
ることにより、熱交換効率を高低制御することも可能で
ある。

【００２４】加えて、各チューブ材の中間部をばらけさ
せたり、束ねさせたりなど、各種形態に変形させて、チ
ューブ材の中間部間の間隔距離を大きくしたり、小さく
することができ、それによって、熱交換部配設部位の流
体との間の熱交換効率を高低制御することも可能であ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】熱交換器の実施形態を示すもので、図（イ）は
側面図、図（ロ）は図（イ）のＩ−Ｉ線断面図、図
（ハ）は図（イ）のII−II線断面図、図（ニ）はチュー
ブ材の断面図である。

【図２】図（イ）及び図（ロ）は熱交換器の使用形態の
例を示す側面図である。

【図３】図（イ）及び図（ロ）は熱交換器の使用形態の
他の例を示す側面図である。

【図４】図（イ）及び図（ロ）は熱交換器の使用形態の
更に他の例を示す側面図である。

【図５】図（イ）〜図（ヘ）はチューブ材の変形例を示
す断面図である。

【図６】チューブ郡の端部集合形態の他の例を示す断面
図である。

【符号の説明】

１…熱交換器２…熱交換部３…入口用ユニオン４…出口用ユニオン５…チューブ材

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】一方の端部から他方の端部に向けて内部
に熱交換媒体が通される所定長さの熱交換部が備えら
れ、該熱交換部の一方の端部に熱交換媒体入口用ユニオ
ンが接続されると共に、もう一方の端部に同出口用ユニ
オンが接続され、かつ、熱交換部は、その長手方向中間
部が自由な屈曲変形性を有するものとなされていること
を特徴とする熱交換器。
【請求項２】前記熱交換部が、自由な屈曲変形性を有
する多数本の熱交換用チューブ材の群からなり、各熱交
換用チューブ材の各端部は互いに集合状態にされてそこ
に上記各ユニオンが接続される一方、各熱交換用チュー
ブ材の長手方向中間部は、互いに自由な方向性をもって
屈曲変形しうるようになされている請求項１に記載の熱
交換器。