JPH10194786A - 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、及び情報記録媒体の製造方法 - Google Patents

情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、及び情報記録媒体の製造方法

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JPH10194786A
JPH10194786A JP35754596A JP35754596A JPH10194786A JP H10194786 A JPH10194786 A JP H10194786A JP 35754596 A JP35754596 A JP 35754596A JP 35754596 A JP35754596 A JP 35754596A JP H10194786 A JPH10194786 A JP H10194786A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ヘッドクラッシュやサーマル・アスフェリテ
ィーの原因となるパーティクル(例えば、微小な鉄粉、
ステンレス片、金属片、金属酸化物片、ガラスチップな
ど)のガラス基板への付着を防止できる情報記録媒体用
ガラス基板の製造方法等を提供する。 【解決手段】 情報記録媒体用ガラス基板の化学強化工
程で使用する化学強化処理液に存在する微小なパーティ
クルを捕捉する手段(例えば、フィルター、磁石など)
を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報処理機器の記録媒体
として使用される情報記録媒体、及びその基板の製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の情報記録媒体の一つとして磁気
ディスクがある。磁気ディスクは、基板上に磁性層等の
薄膜を形成して構成されたものであり、その基板として
はアルミやガラス基板が用いられてきた。しかし、最近
では、高記録密度化の追求に呼応して、アルミと較べて
磁気ヘッドと磁気記録媒体との間隔をより狭くすること
が可能なガラス基板の占める比率が次第に高くなってき
ている。
【0003】このように増加の傾向にあるガラス基板
は、磁気ディスクドライバーに装着された際の衝撃に耐
えるように一般的に強度を増すために化学強化されて製
造されている。又、ガラス基板表面は磁気ヘッドの浮上
高さを極力下げることができるように、高精度に研磨し
て高記録密度化を実現している。他方、ガラス基板だけ
ではなく、磁気ヘッドも薄膜ヘッドから磁気抵抗(MR
ヘッド)に推移し、高記録密度化にこたえている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように高記録
密度化にとって必要な低フライングハイト化のために磁
気ディスク表面の高い平坦性は必要不可欠である。加え
て、MRヘッドを用いた場合,TA(サーマル・アスフ
ェリティー)の問題からも磁気記録媒体の表面には高い
平坦性が必要となる。このサーマル・アスフェリティー
は、磁気ディスクの表面上に突起があると、この突起に
MRヘッドが影響をうけてMRヘッドに熱が発生し、こ
の熱によってヘッドの抵抗値が変動し電磁変換に誤動作
を引き起こす現象である。
【0005】このように、低フライングハイト化にとっ
ても、サーマル・アスフェリティーの発生防止のために
も磁気ディスク表面の高い平坦性の要請は日増に高まっ
てきている。このような、磁気ディスク表面の高い平坦
性を得るためには結局高い平坦性の基板表面が求められ
ることになるが、もはや、高精度に基板表面を研磨する
だけでは、磁気ディスクの高記録密度化を実現できない
段階まで来ている。つまり、いくら、高精度に研磨して
も基板上に異物が付着していては高い平坦性は得られな
い。勿論、従来から異物の除去はなされていたが、従来
では許容されていた基板上の異物が、今日の高密度化の
レベルでは問題視される状況にある。
【0006】この種の異物としては、例えば、通常の洗
浄では除去できない極めて微小な鉄粉、ステンレス片、
ガラスチップ等が挙げられる。これらの鉄粉等のパーテ
ィクルがガラス基板上に付着した状態で磁性膜等の薄膜
を積層すると、磁気ディスク表面に突部が形成され、低
フライング・ハイト化や、サーマル・アスフェリティー
の防止の阻害要因になる。
【0007】本発明は、このような微小な鉄粉等のパー
ティクルのガラス基板への付着を防止することを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を鑑みてなされたものであり、微小な鉄粉、ガラスチッ
プ、ステンレス片がガラス基板に付着する原因を、鋭意
究明したところ、化学強化処理液に化学強化処理装置の
周囲に配置されている、種々の製造装置あるいは建設設
備から発塵する鉄粉が化学強化処理液中に混入し、ガラ
ス基板を化学強化している最中に混入した鉄粉等の金属
片がガラス基板に付着してしまうことが判った。
【0009】本発明の第1の構成は、ガラス基板を化学
強化処理液に接触させることにより、ガラス基板の中に
含まれる一部のイオンを、そのイオンより大きなイオン
径の処理液中のイオンに置換することによりガラス基板
を強化する化学強化工程を含む磁気記録媒体用ガラス基
板の製造方法において、前記化学強化処理液に存在する
微小なパーティクルを捕捉する手段を設けたことを特徴
とする情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【0010】本発明の第2の構成は、微小な金属片を捕
捉する手段が、循環する化学強化処理液を濾過するフィ
ルターであることを特徴とする前記構成1記載の情報記
録媒体用ガラス基板の製造方法。
【0011】本発明の第3の構成は、微小な金属片が微
小鉄粉であり、捕捉手段が化学強化処理液に接触するよ
うに配置された磁石であることを特徴とする前記構成1
記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【0012】本発明の第4の構成は情報記録媒体用ガラ
ス基板が磁気ディスク用ガラス基板であることを特徴と
する前記構成1〜3に記載の情報記録媒体用ガラス基板
の製造方法。本発明の第5の構成は、磁気ディスク用ガ
ラス基板が磁気抵抗型ヘッド用磁気ディスクに用いられ
るガラス基板であることを特徴とする前記構成4記載の
情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
【0013】本発明の第6の構成は、前記構成1〜5の
何れかに記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法に
よって得られたガラス基板上に少なくとも記録層を形成
することを特徴とする情報記録媒体の製造方法。
【0014】本発明の第7の構成は記録層が磁性層であ
ることを特徴とする前記構成6記載の情報記録媒体の製
造方法。
【0015】本発明の化学強化方法としては、ガラス転
移温度を超えない領域でイオン交換を行う低温型化学強
化が好ましい。化学強化処理溶液として用いるアルカリ
溶融塩としては、硝酸カリウム、硝酸ナトリウム、ある
いはそれらを混合した硝酸塩などが使用できる。又、ガ
ラス基板としてはジルコニアを含んだアルミノシリケー
トガラス、ソーダライムガラス、結晶化ガラスが使用で
きる。
【0016】パーティクルとしては、鉄粉、ステンレス
等の金属片や金属酸化物、ガラスチップがある。そして
これらのパーティクルはサイズが数ミクロン以上のもの
を好適に除去できれば効果的である。
【0017】本発明の微小なパーティクルを捕捉する手
段としては、フィルター等がある。フィルターとしては
化学強化処理液を濾過して供給できるものであれば良
く、例えばマイクローシーブ(エッチングで孔を開けた
金網)などが使用できる。この場合、化学強化処理液は
高温に加熱されるので、耐食性に優れたマルテンサイト
系又は、オーステナイト系のステンレス合金が好まし
い。又、他のパーティクルを捕捉する手段としては、特
に、パーティクルが微小鉄粉の場合は化学強化処理溶液
に接触するように磁石等を配置しても良い。又、捕捉手
段は固定しても、移動させても何れでも良い。本発明の
製造方法に係る情報記録媒体用ガラス基板には、磁気記
録媒体用ガラス基板、光記録媒体用ガラス基板、光磁気
記録媒体用ガラス基板等がある。特に磁気抵抗型ヘッド
用磁気ディスク及びその基板の製造方法に顕著な効果を
奏する。
【0018】次に、本発明の磁気記録媒体について説明
する。本発明の磁気記録媒体は、上記本発明の磁気記録
媒体用ガラス基板上に、少なくとも磁性層を形成したも
のである。
【0019】本発明では、サーマル・アスフェリティー
あるいはヘッドクラッシュの原因となるパーティクルが
付着することがないので、ガラス基板上に磁性層等を形
成して磁気記録媒体を製造する際にガラス基板の主表面
にサーマル・アスフェリティーの原因となるパーティク
ルによって形成される凸部が発生せず、より高いレベル
でヘッドクラッシュを防止できる。特に、磁気抵抗型ヘ
ッドによって再生を行う磁気記録媒体にとって、磁気抵
抗型ヘッドの機能を十分に引き出すことができる。ま
た、磁気抵抗型ヘッドに好適に使用することができるC
oPt系等の磁気記録媒体としてもその性能を十分に引
き出すことができる。
【0020】同様に、磁気記録媒体の記録・再生面にお
いてもサーマル・アスフェリティーの原因となるパーテ
ィクルによって形成される凸部が発生せず、より高いレ
ベルでヘッドクラッシュを防止できる。
【0021】また、サーマル・アスフェリティーの原因
となるパーティクルによって、磁性層等の膜に欠陥が発
生しエラーの原因となるということもない。
【0022】磁気記録媒体は、通常、所定の平坦度、表
面粗さを有し、必要に応じ表面の化学強化処理を施した
磁気ディスク用ガラス基板上に、下地層、磁性層、保護
層、潤滑層を順次積層して製造する。
【0023】本発明の磁気記録媒体における下地層は、
磁性層に応じて選択される。
【0024】下地層としては、例えば、Cr、Mo、T
a、Ti、W、V、B、Alなどの非磁性金属から選ば
れる少なくとも一種以上の材料からなる下地層等が挙げ
られる。Coを主成分とする磁性層の場合には、磁気特
性向上等の観点からCr単体やCr合金であることが好
ましい。また、下地層は単層とは限らず、同一又は異種
の層を積層した複数層構造とすることもできる。例え
ば、Cr/Cr、Cr/CrMo、Cr/CrV、Cr
V/CrV、Al/Cr/CrMo、Al/Cr/C
r、Al/Cr/CrV、Al/CrV/CrV等の多
層下地層等が挙げられる。
【0025】本発明の磁気記録媒体における磁性層の材
料は特に制限されない。
【0026】磁性層としては、例えば、Coを主成分と
するCoPt、CoCr、CoNi、CoNiCr、C
oCrTa、CoPtCr、CoNiPtや、CoNi
CrPt、CoNiCrTa、CoCrTaPt、Co
CrPtSiOなどの磁性薄膜が挙げられる。磁性層
は、磁性膜を非磁性膜(例えば、Cr、CrMo、Cr
Vなど)で分割してノイズの低減を図った多層構成(例
えば、CoPtCr/CrMo/CoPtCr、CoC
rTaPt/CrMo/CoCrTaPtなど)として
もよい。
【0027】磁気抵抗型ヘッド(MRヘッド)又は大型
磁気抵抗型ヘッド(GMRヘッド)対応の磁性層として
は、Co系合金に、Y、Si、希土類元素、Hf、G
e、Sn、Znから選択される不純物元素、又はこれら
の不純物元素の酸化物を含有させたものなども含まれ
る。
【0028】また、磁性層としては、上記の他、フェラ
イト系、鉄−希土類系や、SiO2、BNなどからなる非
磁性膜中にFe、Co、FeCo、CoNiPt等の磁
性粒子が分散された構造のグラニュラーなどであっても
よい。また、磁性層は、内面型、垂直型のいずれの記録
形式であってもよい。
【0029】本発明の磁気記録媒体における保護層は特
に制限されない。
【0030】保護層としては、例えば、Cr膜、Cr合
金膜、カーボン膜、ジルコニア膜、シリカ膜等が挙げら
れる。これらの保護膜は、下地層、磁性層等とともにイ
ンライン型スパッタ装置で連続して形成できる。また、
これらの保護膜は、単層としてもよく、あるいは、同一
又は異種の膜からなる多層構成としてもよい。
【0031】本発明では、上記保護層上に、あるいは上
記保護層に替えて、他の保護層を形成してもよい。例え
ば、上記保護層に替えて、Cr膜の上にテトラアルコキ
シランをアルコール系の溶媒で希釈した中に、コロイダ
ルシリカ微粒子を分散して塗布し、さらに焼成して酸化
ケイ素(SiO2)膜を形成してもよい。
【0032】本発明の磁気記録媒体における潤滑層は特
に制限されない。
【0033】潤滑層は、例えば、液体潤滑剤であるパー
フロロポリエーテル(PFPE)をフレオン系などの溶
媒で希釈し、媒体表面にディッピング法、スピンコート
法、スプレイ法によって塗布し、必要に応じ加熱処理を
行って形成する。
【0034】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的
に説明する。
【0035】実施例1
【0036】(1)荒ずり工程 まず、ダウンドロー法で形成したシートガラスから、研
削砥石で直径96mmφ、厚さ3mmの円盤状に切り出
したアルミノシリケイトガラスからなるガラス基板を、
比較的粗いダイヤモンド砥石で研削加工して、直径96
mmφ、厚さ1.5mmに成形した。この場合、ダウン
ドロー法の代わりに、溶融ガラスを、上型、下型、胴型
を用いてダイレクト・プレスして、円盤状のガラス体を
得てもよい。又、フロート法で形成しても良い。
【0037】なお、アルミノシリケイトガラスとして
は、モル%表示で、SiO2を57〜74%、ZnO2を
0〜2.8%、Al2O3を3〜15%、LiO2を7〜
16%、Na2Oを4〜14%、を主成分として含有す
る化学強化用ガラス(例えば、モル%表示で、SiO2:
67.0%、ZnO2:1.0%、Al2O3:9.0%、
LiO2:12.0%、Na2O:10.0%を主成分と
して含有する化学強化用ガラス)を使用した。
【0038】次いで、上記砥石よりも粒度の細かいダイ
ヤモンド砥石で上記ガラス基板の両面を片面ずつ研削加
工した。このときの荷重は100kg程度とした。これ
により、ガラス基板両面の表面粗さをRmax(JIS
B 0601で測定)で10μm程度に仕上げた。
【0039】次に、円筒状の砥石を用いてガラス基板の
中央部分に孔を開けるとともに、外周端面も研削して直
径を95mmφとした後、外周端面及び内周面に所定の
面取り加工を施した。このときのガラス基板端面の表面
粗さは、Rmaxで4μm程度であった。
【0040】(2)端面鏡面加工工程 次いで、ブラシ研磨により、ガラス基板を回転させなが
らガラス基板の端面の表面粗さを、Rmaxで1μm、
Raで0.3μm程度に研磨した。
【0041】上記端面鏡面加工を終えたガラス基板の表
面を水洗浄した。
【0042】(3)砂掛け(ラッピング)工程 次に、ガラス基板に砂掛け加工を施した。この砂掛け工
程は、寸法精度及び形状精度の向上を目的としている。
砂掛け加工は、ラッピング装置を用いて行い、砥粒の粒
度を#400、#1000と替えて2回行った。
【0043】詳しくは、はじめに、粒度#400のアル
ミナ砥粒を用い、荷重Lを100kg程度に設定して、
内転ギアと外転ギアを回転させることによって、キャリ
ア内に収納したガラス基板の両面を面精度0〜1μm、
表面粗さ(Rmax)6μm程度にラッピングした。
【0044】次いで、アルミナ砥粒の粒度を#1000
に替えてラッピングを行い、表面粗さ(Rmax)2μ
m程度とした。
【0045】上記砂掛け加工を終えたガラス基板を、中
性洗剤、水の各洗浄槽に順次浸漬して、洗浄した。
【0046】(4)第一研磨工程 次に、第一研磨工程を施した。この第一研磨工程は、上
述した砂掛け工程で残留したキズや歪みの除去を目的と
するもので、研磨装置を用いて行った。
【0047】詳しくは、ポリシャ(研磨粉)として硬質
ポリシャ(セリウムパッドMHC15:スピードファム
社製)を用い、以下の研磨条件で第一研磨工程を実施し
た。
【0048】研磨液:酸化セリウム+水 荷重:300g/cm2(L=238kg) 研磨時間:15分 除去量:30μm 下定盤回転数:40 rpm 上定盤回転数:35 rpm 内ギア回転数:14 rpm 外ギア回転数:29 rpm
【0049】上記第一研磨工程を終えたガラス基板を、
中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピルアルコー
ル)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次浸漬して、
洗浄した。
【0050】(5)第二研磨工程 次に、第一研磨工程で使用した研磨装置を用い、ポリシ
ャを硬質ポリシャから軟質ポリシャ(ポリラックス:ス
ピードファム社製)に替えて、第二研磨工程を実施し
た。研磨条件は、荷重を100g/cm2、研磨時間を
5分、除去量を5μmとしたこと以外は、第一研磨工程
と同様とした。
【0051】上記第二研磨工程を終えたガラス基板を、
中性洗剤、中性洗剤、純水、純水、IPA(イソプロピ
ルアルコール)、IPA(蒸気乾燥)の各洗浄槽に順次
浸漬して、洗浄した。なお、各洗浄槽には超音波を印加
した。
【0052】(6)化学強化工程 次に、上記研削、研磨、洗浄工程を終えたガラス基板に
化学強化を施した。化学強化は化学強化処理液を化学強
化処理槽に収納し、ガラス基板を保持した保持手段を化
学強化処理槽に浸漬して行う。このとき化学強化処理槽
の処理液ははポンプによって循環しており、その循環経
路の途中に設けられた、1ミクロン程度のメッシュのス
テンレス網によって濾過されて清浄な状態で処理槽に供
給されている。このフィルターであるステンレス網によ
って、製造装置や建設設備から発塵し、雰囲気中に浮遊
し化学処理槽に落下した鉄粉、ステンレス片、あるい
は、ガラス基板の擦過によって発生したガラスチップが
ガラス基板に付着することを防止できる。
【0053】このような環境下で以下の通り化学強化を
行った。硝酸カリウム(60%)と硝酸ナトリウム(4
0%)を混合した化学強化溶液を用意し、この化学強化
溶液を化学強化処理槽で400℃に加熱し、300℃に
予熱された洗浄済みのガラス基板を約3時間浸漬して行
った。この浸漬の際に、ガラス基板の表面全体が化学強
化されるようにするため、複数のガラス基板が端面で保
持されるようにホルダーに収納した状態で行った。
【0054】このように、化学強化溶液に浸漬処理する
ことによって、ガラス基板表層のリチウムイオン、ナト
リウムイオンは、化学強化溶液中のナトリウムイオン、
カリウムイオンにそれぞれ置換されガラス基板は強化さ
れる。
【0055】ガラス基板の表層に形成された圧縮応力層
の厚さは、約100〜200μmであった。
【0056】上記化学強化を終えたガラス基板を、20
℃の水槽に浸漬して急冷し約10分間維持した。
【0057】上記急冷を終えたガラス基板を、約40℃
に加熱した硫酸に浸漬し、超音波をかけながら洗浄を行
った。
【0058】上記の工程を経て得られたガラス基板の表
面粗さRaは0.5〜1nmであった。さらに、ガラス
表面を精密検査したところサーマル・アスフェリティー
の原因となるパーティクルは認められなかった。特に、
3〜5ミクロン以上の鉄粉は全く認められなかった。
【0059】(7)磁気ディスク製造工程 上述した工程を経て得られた磁気ディスク用ガラス基板
の両面に、インライン式のスパッタリング装置を用い
て、AlNのスパッタによるテクスチャー層、Cr下地
層、CrMo下地層、CoPtCrTa磁性層、C保護
層を順次成膜して磁気ディスクを得た。
【0060】得られた磁気ディスクについてグライドテ
ストを実施したところ、ヒット(ヘッドが磁気ディスク
表面の突起にかすること)やクラッシュ(ヘッドが磁気
ディスク表面の突起に衝突すること)は認められなかっ
た。また、サーマル・アスフェリティーの原因となるパ
ーティクルによって、磁性層等の膜に欠陥が発生してい
ないことも確認できた。
【0061】なお、本発明のように清浄な化学強化処理
液で化学強化した本実施例と、捕捉手段を用いないで化
学強化した比較例と、比較のためグライドテストを実施
したところ、本実施例の方がはるかに不良品が少ないこ
とが判明した。
【0062】また、グライドテストを終えた本実施例の
磁気ディスクについて、磁気抵抗型ヘッドで再生試験を
行ったが、複数のサンプル(500枚)の全数について
サーマル・アスフェリティーによる再生の誤動作は認め
られなかった。
【0063】実施例2〜3 アルミノシリケートガラスの代わりにソーダライムガラ
ス(実施例2)、ソーダアルミノケイ酸ガラス(実施例
3)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、磁気デ
ィスク用ガラス基板及び磁気ディスクを得た。
【0064】その結果、実施例1と同様のことが確認さ
れた。。
【0065】実施例4 実施例1で得られた磁気ディスク用ガラス基板の両面
に、Al(膜厚50オングストローム)/Cr(100
0オングストローム)/CrMo(100オングストロ
ーム)からなる下地層、CoPtCr(120オングス
トローム)/CrMo(50オングストローム)/Co
PtCr(120オングストローム)からなる磁性層、
Cr(50オングストローム)保護層をインライン型ス
パッタ装置で形成した。
【0066】上記基板を、シリカ微粒子(粒経100オ
ングストローム)を分散した有機ケイ素化合物溶液(水
とIPAとテトラエトキシシランとの混合液)に浸し、
焼成することによってSiO2からなるテクスチャー機
能を持った保護層を形成し、さらに、この保護層上をパ
ーフロロポリエーテルからなる潤滑剤でディップ処理し
て潤滑層を形成して、MRヘッド用磁気ディスクを得
た。
【0067】得られた磁気ディスクについてグライドテ
ストを実施したところ、ヒットやクラッシュは認められ
なかった。また、磁性層等の膜に欠陥が発生していない
ことも確認できた。さらに、磁気抵抗型ヘッドによる再
生試験の結果、サーマル・アスフェリティーによる再生
の誤動作は認められなかった。
【0068】実施例5 下地層をAl/Cr/Crとし、磁性層をCoNiCr
Taとしたこと以外は実施例4と同様にして薄膜ヘッド
用磁気ディスクを得た。
【0069】上記磁気ディスクについて実施例4と同様
のことが確認された。
【0070】以上好ましい実施例を挙げて本発明を説明
したが、本発明は必ずしも上記実施例に限定されるもの
ではない。
【0071】化学強化処理液中のパーティクルを捕捉す
る手段としてフィルターを用いたが、例えば鉄粉のみを
捕捉するのであれば、化学強化処理液中に磁石等を配置
したり、化学強化槽の内壁に内接又は埋設しても良い。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、化学強
化中にガラス基板に鉄粉等の金属片又は金属酸化物片が
付着することを防止しているので、ヘッドクラッシュ
や、サーマル・アスフェリティーの原因となるパーティ
クルが発生することがなく、サーマル・アスフェリティ
ーによる再生機能の低下を防止することができる。
【0073】また、サーマル・アスフェリティーの原因
となるパーティクルに起因する不良を回避でき、より高
品質の磁気記録媒体が高歩留まりで得られる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板を化学強化処理液に接触させ
    ることにより、ガラス基板の中に含まれる一部のイオン
    を、そのイオンより大きなイオン径の処理液中のイオン
    に置換することによりガラス基板を強化する化学強化工
    程を含む情報記録媒体用ガラス基板の製造方法におい
    て、 前記化学強化処理液に存在する微小なパーティクルを捕
    捉する手段を設けたことを特徴とする情報記録媒体用ガ
    ラス基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 微小な金属片を捕捉する手段が、循環す
    る化学強化処理液を濾過するフィルターであることを特
    徴とする請求項1記載の情報記録媒体用ガラス基板の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 微小な金属片が微小鉄粉であり、捕捉手
    段が化学強化処理液に接触するように配置された磁石で
    あることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体用ガ
    ラス基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 情報記録媒体用ガラス基板が磁気ディス
    ク用ガラス基板であることを特徴とする請求項1〜3に
    記載の情報記録媒体用ガラス基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 磁気ディスク用ガラスが、磁気抵抗型ヘ
    ッドに使用される磁気ディスク用ガラス基板であること
    を特徴とする請求項4記載の情報記録媒体用ガラス基板
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載の情報記録
    媒体用ガラス基板の製造方法によって得られたガラス基
    板上に少なくとも記録層を形成することを特徴とする情
    報記録媒体の製造方法。
  7. 【請求項7】 記録層が磁性層であることを特徴とする
    請求項6記載の情報記録媒体の製造方法。
JP35754596A 1996-12-30 1996-12-30 情報記録媒体用ガラス基板の製造方法、及び情報記録媒体の製造方法 Expired - Lifetime JP3534220B2 (ja)

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